JPH07312578A - 光空間伝送装置 - Google Patents

光空間伝送装置

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JPH07312578A
JPH07312578A JP6102627A JP10262794A JPH07312578A JP H07312578 A JPH07312578 A JP H07312578A JP 6102627 A JP6102627 A JP 6102627A JP 10262794 A JP10262794 A JP 10262794A JP H07312578 A JPH07312578 A JP H07312578A
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light
transmission
optical
distance
beam diameter
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JP6102627A
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Takeshi Asano
武史 浅野
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 レーザダイオード36からのレーザ光を送信
信号に応じて変調して出射し、入射された変調されたレ
ーザ光をフォトダイオード44にて受光して復調するこ
とで双方向光空間伝送を行う装置であり、伝送対象と対
向する面に設けたコーナーキューブプリズムと、相手方
のコーナーキューブプリズムによって反射されて戻って
きたレーザ光の遅延時間を計測して距離を測定する距離
測定回路90と、所定の広がり角を有するレーザ光を略
平行光に変換するコリメータレンズ38と、測定した伝
送対象との間の距離に応じてこのコリメータレンズ38
を光軸方向に移動させるアクチュエータ92とからな
る。 【効果】 受信側において伝送距離に左右されずに常に
最適な受光パワー密度を得ることができ、サーボ過敏現
象もなく、安定した光空間伝送が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に空間を伝播する光
ビームを媒介して所望の情報信号を伝送対象との間で送
受する光空間伝送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、特に光源にレーザ発振器を用
い、空間を伝播するレーザビームを媒介して所望の情報
信号を伝送対象との間で送受する光空間伝送装置におい
ては、レーザ光を送信信号に応じて変調して外部に出射
すると共に、外部から入射した変調されたレーザ光を受
光して復調することにより、上記所望の情報信号の送受
を行うようにしている。
【0003】すなわち、図4に示すように、一方の光空
間伝送装置81と他方の光空間伝送装置82との間での
レーザ光による双方向の光空間伝送は、一方の光空間伝
送装置81(又は82)で発生したレーザ光をレンズ8
3を介して出射し、他方の光空間伝送装置82(又は8
1)が上記一方の装置81(又は82)からのレーザ光
をレンズ83を介して受光することで実現される。
【0004】このように、光空間伝送装置は、信号光を
相手装置に確実に伝送照射すると共に、相手装置からの
信号光を安定に受信できることが重要であり、このため
に出射ビーム径を絞り込んで伝送パワー密度を向上させ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光空間伝送
装置では、出射光学系と受光光学系を共通化してこれら
光学系の互換性を得ており、送受信の構成を一体化して
いる。
【0006】このことから、出射部から完全な平行光を
出射させた場合、受光部に入射する上記出射部からの出
射パワーは、大気による減衰を考慮しなければ100%
となるが、現実的には大気中に含まれる水蒸気による入
射パワーの揺らぎや、レーザ発振器の温度特性等によっ
て発生する出射パワーの揺らぎ等の外乱の影響を受け
る。このため、従来の光空間伝送装置では、これら外乱
の影響を受け難くするために、若干ビーム径を広げてい
る。しかし、このようにビーム径を広げるようにする
と、伝送距離に応じて受光パワー密度が変化することに
なり、例えば短距離では受光パワーが高すぎ、逆に、長
距離では受光パワーが低下するようになる。特に、長距
離においては天候等に影響されやすくなる。
【0007】このような受光パワー密度の変化に対する
対策として、従来より、受光部の受光パワーに基づいて
出射部のパワーを可変する方法も考えられるが、短距離
(例えば数m)から長距離(例えば数Km)までをカバ
ーするには至っていない。
【0008】また、従来の光空間伝送装置では、ビーム
径を例えば1Km先で適正値になるように調整がなされ
ているため、例えば近距離使用においてはビーム径が小
さくなり、この結果外部からの微少振動によってもサー
ボが動作が行われてしまうサーボ過敏現象が発生するよ
うになり、このようなサーボ過敏現象が発生すると送受
双方によってサーボを掛け合う発振状態となることがあ
る。
【0009】そこで、本発明は、上述したようなことに
鑑み、伝送距離に左右されずに、受信側において常に最
適な受光パワー密度を得ることができ、サーボ過敏現象
もなく、安定した光空間伝送が可能な光空間伝送装置を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光空間伝送装置
は、上述の目的を達成するために提案されたものであ
り、光源と、少なくとも送信信号に応じて上記光源光を
変調する変調手段と、照射された光を電気信号に変換す
る受光手段と、上記光源からの光を外部に出射すると共
に外部から入射した光を上記受光手段上に照射する光学
系と、上記光学系を介して受光手段で受光して得た電気
信号を復調する復調手段とを有し、双方向の光空間伝送
を行う光空間伝送装置である。ここで、本発明の光空間
伝送装置は、伝送対象と対向する面に設けられて光の入
射方向によらずに入射した光を正確に逆方向に反射する
反射光学素子と、伝送対象の反射光学素子によって反射
された光の遅延時間を計測することによって伝送対象と
の間の距離を測定する距離測定手段とを備えている。
【0011】また、本発明の光空間伝送装置は、上記距
離測定手段によって測定した伝送対象との間の距離に応
じて、伝送対象に対して出射する出射ビーム径を可変す
る出射ビーム径可変手段を設けている。例えば、上記出
射ビーム径可変手段は、所定の広がり角を有する光源光
を略平行光に変換するコリメータレンズと、当該コリメ
ータレンズを光軸方向に移動させるアクチュエータとか
らなる。
【0012】
【作用】本発明によれば、伝送対象に対して光を出射
し、この光が伝送対象によって反射されて戻ってくるま
での遅延時間を計測することで、伝送対象との間の距離
を測定している。
【0013】また、本発明によれば、測定した伝送対象
との間の距離に応じて、伝送対象に対して出射する出射
ビーム径を可変することで、伝送対象側での受光パワー
の密度が略一定となるようにしている。
【0014】さらに、本発明によれば、所定の広がり角
を有する光源光を略平行光に変換するコリメータレンズ
を、光軸方向に移動させることで、出射ビーム径を変化
させるようにしている。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0016】図1には、本実施例の光空間伝送装置10
の全体及び内部構成を示している。なお、この図1で
は、説明及び図示の都合上、一部のみ断面(図中斜線で
示す部分)を表し、また後述する距離測定回路90とボ
イスコイルモータ(VCM)駆動回路91等の信号処理
系は実際には回路基板PC等に配されるものである。
【0017】この図1に示す光空間伝送装置10におい
て、図示は省略しているが、当該光空間伝送装置10に
は、例えば6チャンネルの映像信号とこれら映像信号の
各チャンネルにそれぞれ対応する左右2チャンネルの音
声信号(合計24チャンネルの音声信号)が外部入力端
子を介して供給される。この外部入力端子に供給された
映像及び音声信号は、図示を省略するFM変調・合成回
路によってそれぞれ周波数変調が施されると共に映像と
音声が合成されて、光学ブロック13内のレーザダイオ
ード(LD)36を駆動するLD駆動回路に送られる。
当該駆動回路は、上記FM変調・合成回路からの信号に
応じてレーザダイオード(LD)36を駆動する。
【0018】光学ブロック13内の当該レーザダイオー
ド36から出射されたレーザ光は、後述するように直動
型ボイスコイルモータ92からなるアクチュエータによ
って光軸方向に位置が変位するように駆動されるコリメ
ータレンズ38を介して略平行光となされ、対向分岐光
学素子であるプリズム40に導かれる。
【0019】ここで、当該プリズム40は、形状の小さ
な直角プリズム40A及び40Bと、形状の大きな直角
プリズムとからなり、直角プリズム40A及び40Bの
斜面を上記直角プリズム40Cの直交する2つの面にそ
れぞれ張り合わせて形成されているものである。当該プ
リズム40の直角プリズム40A及び40Cの接着面は
偏光ビームスプリッタを形成し、直角プリズム40C及
び40Bの接着面は無偏光のビームスプリッタ(半透
鏡)を形成している。上記レーザダイオード36からの
送信光ビームLA1は、上記直角プリズム40A及び4
0Cからなる偏光ビームスプリッタによって、伝送光学
系14側に反射される。なお、上記レーザダイオード3
6は、出射するレーザ光の偏波面が、上記直角プリズム
40A及び40Cからなる偏光ビームスプリッタで反射
されることになるように、上記光学ブロック13に取り
付けられている。
【0020】上記プリズム40の直角プリズム40A及
び40Cからなる偏光ビームスプリッタで反射された所
定偏波面の送信光ビームLA1は、伝送光学系14側に
導かれ、さらに凹レンズ構成の変換レンズ52及び凸レ
ンズ構成の大口径レンズ54を介して略平行でかつ所定
のビーム形状となされ、さらに後述するガラス板12を
介して空間に出射される。なお、変換レンズ52は、光
路長短縮のための機能をも有している。
【0021】この空間に出射された光が、送信側の光空
間伝送装置から相手側の光空間伝送装置(すなわち伝送
対象)に対して出射される送信光ビームLA1となる。
【0022】一方、受信側の光空間伝送装置では、送信
側の光空間伝送装置から到来する送信光ビームLA1
を、当該受信側の光空間伝送装置のガラス板12,大口
径レンズ54及び変換レンズ52を介して取り込み、上
記プリズム40に導く。
【0023】ここで、上記送信側と受信側の光空間伝送
装置においてそれぞれ送受する光ビーム、すなわち一方
の光空間伝送装置が送信する光ビームと他方の光空間伝
送装置が送信する光ビームとでは、上記偏波面が互いに
直交するようになされている。したがって、当該受信側
の光空間伝送装置にて受信された受信光ビームLA2
は、上記プリズム40の直角プリズム40A及び40C
の接着面を透過し、直角プリズム40C及び40Bの接
着面の半透鏡に到達し、当該半透鏡によって一部が透過
し又一部が反射される。
【0024】上記直角プリズム40C及び40Bの接着
面の半透鏡を透過した受信光ビームLA2は、受光結像
レンズ42によって受光素子としてフォトダイオード
(PD)44上に集光される。当該フォトダイオード4
4上に集光された受信光ビームLA2は、当該フォトダ
イオード44によって電気信号に変換(O/E変換)さ
れ、図示を省略するPD受光回路に送られる。当該PD
受光回路は、上記フォトダイオード44からの電気信号
を増幅すると共に所定のレベルに利得を自動調整し、そ
の信号を図示しない分離・FM復調回路に送る。当該分
離・FM復調回路は、前記合成された映像及び音声信号
を分離し、さらに前記周波数変調された映像信号及び音
声信号を復調する。当該分離・FM復調回路からの信号
は、外部出力端子から6チャンネルの映像信号及び24
チャンネルの音声信号として取り出される。
【0025】また、上記直角プリズム40C及び40B
の接着面の半透鏡で反射された光は、集光レンズ46に
よって位置検出センサ48上に集光される。当該位置検
出センサ48は、受光面に形成される光スポットの位置
に応じた信号を出力する2次元の位置検出センサで形成
される。この位置検出センサ48からの出力信号は、図
示しない双方向伝送光ビームトラッキングサーボ系に送
られる。この双方向伝送光ビームトラッキングサーボ系
については後述する。
【0026】ところで、本実施例の光空間伝送装置は、
双方向光空間伝送の伝送距離に左右されずに、受信側に
おいて最適な受光パワー密度を常に得ることを可能とす
るために、送信側において伝送距離に応じて自動的に出
射ビーム径を制御可能にしている。
【0027】先ず、出射ビーム径を可変する構成とし
て、本実施例の光空間伝送装置10は、レーザダイオー
ド36からの所定の広がり角を有する光ビームを、略平
行光ビームにするコリメータレンズ38と、当該コリメ
ータレンズ38を光軸方向に位置が変位するように駆動
するボイスコイルモータ92とを有している。
【0028】すなわち、上記レーザダイオード36から
出射される光ビームは、所定の広がり角を有しているた
め、当該所定の広がり角を有する光ビームを平行光ビー
ムとする上記コリメータレンズ38の位置を変えれば、
当該コリメータレンズ38を介して出射される平行光ビ
ームの径を変えることが可能である。例えば、コリメー
タレンズ38の位置をレーザダイオード36から離れる
方向に移動させればビーム径は大きくなり、逆にコリメ
ータレンズ38の位置をレーザダイオード36に近づけ
る方向に移動させればビーム径は小さくなる。このよう
にしてコリメータレンズ38を介して出射される平行光
ビームの径を可変すれば、当該光空間伝送装置10から
外部空間に出射される出射ビーム径も可変することが可
能となる。
【0029】また、本実施例の光空間伝送装置10は、
上記出射ビーム径を伝送距離に応じて自動的に制御する
ための構成として、距離測定回路90及びボイスコイル
モータ駆動回路91を有している。さらに、実際に伝送
距離の測定に用いる構成として、互いに相手装置と対向
する前面で、かつガラス板12の内側の筐体11内に図
2に示すようにコーナーキューブプリズム93を設けて
いる。なお、コーナーキューブプリズムとは、光の入射
方向によらずに、入射した光を正確に逆方向に反射する
ものである。
【0030】これらを用いた伝送距離の測定と出射ビー
ム径の自動制御を行うには、先ず、送信側装置の距離測
定回路90が図3の(a)に示すような伝送距離測定用
パルスPd1をレーザダイオード36から出力させ、当
該伝送距離測定用パルスPd1を相手装置に送るように
する。なお、当該伝送距離測定用パルスPd1は、例え
ば装置の起動時等の映像,音声信号の伝送を行っていな
い時に相手装置に対して出射する。或いは、実際に伝送
する映像,音声信号等と共に送るようにすることも可能
である。
【0031】上記送信側の光空間伝送装置10から出射
された伝送距離測定用パルスPd1は、受信側の光空間
伝送装置10の前面に設けられた上記コーナーキューブ
プリズム93で反射され、図3の(b)に示すような伝
送距離測定用パルスPd2として当該送信側の光空間伝
送装置10に戻ってくる。
【0032】上記受信側装置のコーナーキューブプリズ
ム93によって反射されて戻ってきた伝送距離測定用パ
ルスPd2は、図3に示すように、先に出射した伝送距
離測定用パルスPd1に対して図中tで示す時間だけ遅
延したものとなる。当該送信側装置は、上記反射されて
戻ってきた伝送距離測定用パルスPd2を、前記フォト
ダイオード44にて受光する。当該フォトダイオード4
4にて受光された伝送距離測定用パルスPd2は、距離
測定回路90に送られる。
【0033】したがって、当該送信側の光空間伝送装置
の距離測定回路90は、次の式に示すように、上記伝送
距離測定用パルスが反射されて戻ってくるまでの遅延時
間(検出時間)tと光の速度cとから、装置間の距離d
を計算することができる。
【0034】d=c・t/2
【0035】このようにして装置間の距離を測定した距
離測定回路90は、当該測定した距離に応じて、前記ボ
イスコイルモータ39の駆動制御情報を生成し、この駆
動制御情報をボイスコイルモータ駆動回路91に送る。
当該ボイスコイルモータ駆動回路91は、上記駆動制御
情報に基づいて上記ボイスコイルモータ92の駆動信号
を発生する。
【0036】これにより、本実施例の光空間伝送装置1
0は、伝送距離に応じた出射ビーム径の自動制御を実現
している。例えば、本実施例の光空間伝送装置は、上述
のようにして測定した距離が短い場合には前述したサー
ボ過敏現象が発生しないようにするために出射ビーム径
を大きくする方向(すなわちコリメータレンズ38をレ
ーザダイオード36から離す方向)に制御し、逆に距離
が長い場合には出射ビーム径を小さくして(すなわちコ
リメータレンズ38をレーザダイオード36に近づける
方向に移動させる)出射ビーム径を絞って光パワー密度
を上げ、効率の良い伝送が行われるようにする。
【0037】なお、本実施例では、コリメータレンズ3
8を光軸方向に移動させることで、出射ビーム径を制御
する構成を例に挙げているが、例えば変換レンズ52を
同様にして光軸方向に移動させることでも出射ビーム径
を可変することが可能となる。
【0038】次に、本実施例の光空間伝送装置10の他
の構成要素について説明する。先ず、本実施例の光空間
伝送装置10の筐体11の前面にはガラス板12が設け
られている。前記送信光ビームLA1と受信光ビームL
A2は、当該ガラス板12を介して送受される。当該ガ
ラス板12は、下方向に傾いて配置され、これによりガ
ラス板12の前面に付着する塵、埃、水滴等の付着量を
低減することを可能とすると共に、自己が出射するビー
ムの正反射を防ぐようにもしている。また、光空間伝送
装置10は、筐体11及びガラス板12で全体を封止
し、光学系への埃、塵等の進入を未然に防止し得るよう
にもなされている。このように塵、埃等の付着量の低減
及び進入の未然防止を図るようにしていることで、所望
の伝送対象との間での通信の安定性が高まるようにな
る。
【0039】さらに、光空間伝送装置10では、上記筐
体11内部に前記光学ブロック13及び伝送光学系14
を一体化して収納する鏡筒50を設けており、この鏡筒
50が出射方向可変機構16に保持されるようになって
いる。当該出射方向可変機構16は、鏡筒50を可動す
ることで当該鏡筒50内に一体化されて収納されている
伝送光学系14及び光学ブロック13全体の向きを可変
し、所望の方向に送信光ビームLA1を出射し得るよう
になされている。
【0040】すなわち、本実施例の光空間伝送装置10
は、出射光ビームの光軸角度を可変する(光ビームの出
射方向を可変する)出射方向可変機構16を実現するた
め、伝送光学系14及び光学ブロック13が鏡筒50内
に一体化されており、この鏡筒50を回転型リニアモー
タすなわち光軸角度可変二軸アクチュエータによって動
かすような構成を有している。
【0041】具体的に説明すると、上記鏡筒50は、ベ
ース18を介して筐体11に保持され、このベース18
には円筒形状の外側フレーム20が保持されている。当
該外側フレーム20は、当該筐体11の垂直方向の同一
線上に配される2つのヨーイング軸22によって円筒形
状の内側フレーム24を軸支するようになされている。
また、上記内側フレーム24は、当該筐体11の水平方
向の同一線上に配される2つのピッチング軸26によっ
て鏡筒50を軸支するようになされている。これによ
り、光空間伝送装置には、伝送光学系14及び光学ブロ
ック13を一体化して内蔵する鏡筒50を支持するジン
バル機構が形成されている。
【0042】ここで、外側フレーム20と内側フレーム
24との間には、上記ヨーイング軸22を回転軸とする
電磁駆動のアクチュエータ(回転型リニアモータ)が設
けられており、したがって、当該アクチュエータを駆動
することで、送信光ビームLA1の射出方向を左右に可
変し得るようになる。また、内側フレーム24と鏡筒5
0との間には、上記ピッチング軸26を回転軸とする電
磁駆動のアクチュエータ(回転型リニアモータ)が設け
られており、したがって、当該アクチュエータを駆動す
ることで、送信光ビームLA1の射出方向を上下方向
(図中Rで示す回転方向)に可変し得るようになる。こ
れら2つのアクチュエータによって光軸角度可変二軸ア
クチュエータが構成されている。
【0043】このように、本実施例の光空間伝送装置1
0は、光学ブロック13と伝送光学系14を一体化した
鏡筒50の重心を、滑り効果を積極的に用いるいわゆる
ジンバル機構のヨーイング軸22及びピッチング軸26
で軸支し、各軸に揺動二軸リニアアクチュエータを設
け、当該鏡筒50を当該各軸周りに揺動させることで、
出射ビームの光軸角度を揺動変化させて、全体として光
軸角度可変二軸アクチュエータを構成し、これによって
送信光ビームLA1の出射方向を補正し得るようにして
いる。すなわち、光ビーム伝送に有害で影響のあるもの
は筐体11に加わる外乱の光ビームをあおる角度揺れ成
分が支配的であるため、本実施例の光空間伝送装置は、
筐体11の角度揺れを上記ジンバル構成による回転滑り
効果によって圧縮している。
【0044】また、本実施例の光空間伝送装置10は、
前記直角プリズム40C及び40Bの接着面の半透鏡で
反射された光を、集光レンズ46によって前記位置検出
センサ48上に集光し、この位置検出センサ48からの
出力信号に基づいて、上述のような出射光ビームの光軸
角度可変制御(すなわち双方向伝送光ビームトラッキン
グサーボ)を行うようにしている。
【0045】上記位置検出センサ48からの光スポット
位置に応じた出力信号は、図示を省略しているビーム入
射位置検出回路に送られる。当該ビーム入射位置検出回
路は、上記位置検出センサ48の出力信号に基づいて、
伝送対象の光空間伝送装置からの受信光ビームLA2の
射出位置を検出し、この受信光ビームLA2の射出位置
を基準にして送信光ビームLA1の照射位置のずれを検
出して、この検出信号を偏差電圧として上記ジンバル機
構用の電磁駆動のリニアモータを駆動する駆動回路に送
る。当該駆動回路は、上記偏差電圧に基づいて当該リニ
アモータを駆動することで、送信光ビームLA1の出射
方向の調整がなされることになる。
【0046】このように、本実施例の光空間伝送装置に
おいては、筐体11の角度揺れによる入射光ビームの相
対的な角度変化を、光学ブロック13の位置検出センサ
48によって検出し、双方向伝送可能な方向角とのズレ
を補正するように、光軸角度可変二軸アクチュエータに
回転力を与えるようにしている。これにより、ジンバル
機構の回転滑り効果とアクチュエータの回転力とが相補
って補正し、送受光ビームを正しい方向に補正し、双方
向の安定伝送を実現する。
【0047】なお、ここで前記プリズム40の配置角度
がずれるおそれもあるが、このプリズム40の角度ズレ
に対して、前記2つの接着面(光の分岐面)の相互角度
は変わらないので、レーザダイオード36の出射光軸と
位置検出センサ48の入射ビーム位置検出の光軸との相
互角度は変わらず、したがって、安定な双方向伝送光ビ
ームトラッキングサーボが実現できる。
【0048】ここで、本実施例の光空間伝送装置10
は、上記外側フレーム18の上部に、所定のホルダ67
を介して観測光学系(或いはビームモニタ部)66を保
持するようにもなされている。当該観測光学系66は、
上記大口径レンズ54の一部前面と当該観測光学系66
の集光レンズ70の一部前面とをブリッジ状に覆うよう
に配置される棒状の折り返し光学系であるコーナーキュ
ーブプリズム68を有しており、このプリズム68によ
って上記大口径レンズ54から射出された送信光ビーム
LA1の一部を分離すると共に上記大口径レンズ54か
ら射出される送信光ビームLA1の光軸と平行に折り返
す。当該プリズム68によって分離された上記大口径レ
ンズ54から射出された一部の送信光ビームLA1は、
集光レンズ70によって固体撮像素子(CCD)72上
に集光される。
【0049】このとき、当該観測光学系66において
は、上記一部の送信光ビームLA1と共に、上記ガラス
板12を介して伝送対象及びその周囲の風景を撮像し得
るように形成されている。この観測光学系66の撮像結
果は筐体11の背面上部に設けたモニタ装置74に送ら
れて表示されるようになっている。なお、上記モニタ装
置74としては例えばビューファインダを挙げることが
でき、このビューファインダがブラケット37で筐体1
1に配設されている。
【0050】本実施例の光空間伝送装置10では、この
モニタ装置74で上記送信光ビームLA1と伝送対象及
びその周囲の風景をモニタすることにより、当該伝送対
象の風景の中に明るい輝点として送信光ビームLA1の
照射位置が確認できることになる。ここで、観測光学系
66では送信光ビームLA1の結像位置とそのビーム入
射角度は1:1に対応するから、例えばモニタ画面の中
央に表示された伝送対象と上記送信光ビームLA1の輝
点とを重ね合わせるようにすることで、伝送対象に対す
る出射ビームの合わせ込みが可能となる。
【0051】これにより光空間伝送装置10において
は、設置時、当該モニタ装置74をモニタしながら、送
信光ビームLA1の照射位置を大まかに調整した後、前
述したような出射方向可変機構16による出射方向の自
動制御を行うことで、送信光ビームLA1の照射位置を
常に伝送対象方向に設定する(すなわちサーボを行う)
ことが可能となる。
【0052】さらに、本実施例の光空間伝送装置10に
おいては、筐体11の背面上部に設けられた上記モニタ
装置74の下部にシステムコントロールパネルPが配設
されている。また、光空間伝送装置10においては、筐
体11を間に挟んで上記コントロールパネルPと対向す
るように、回路基板PCを配置し、この回路基板PCに
前述した各回路が実装されている。
【0053】上述したように、本実施例によれば、伝送
距離に左右されずに伝送対象(受信側)において常に最
適な入射ビーム径となるように、送信側からの出射ビー
ム径を可変制御しており、近距離で使用する際には送信
側からの出射ビーム径を広げて受信側での受光パワー密
度を下げることによって送信側のビーム出射部における
減光対策を不要とし、また、出射ビーム径を絞れば光の
拡がりによるパワー密度損失がなくなることから、より
一層の長距離伝送が可能となる。さらに、近距離ではビ
ーム広がり角を大きくすることから、送受信装置による
前述したサーボ過敏現象が無くなり、安定した伝送が可
能となる。
【0054】また、本実施例の光空間伝送装置は、送受
信間の伝送距離を計測することができるため、天候に左
右されず伝送可能ならしめる状況判断が可能となる。
【0055】また、本実施例の光空間伝送装置によれ
ば、レーザダイオード36やフォトダイオード44,位
置検出センサ48を対向配置できるので、干渉の心配が
なく、さらに並列配置の制約無しに小型のプリズム40
を使用でき、その分、光学ブロック13を小さくかつ軽
量コンパクトに実現できる。
【0056】また、本実施例の光空間伝送装置によれ
ば、変換レンズ9を凹レンズとしたので、その分、伝送
光学系14を短くでき、したがって、変形にも強く、コ
ンパクトで軽量となる。
【0057】さらに、本実施例の光空間伝送装置によれ
ば、光学系内部に光軸の角度を変位させるような光学系
を持たないので、例えばいわゆるケラレ等の発生は無
く、かつ光学系の構成もシンプルで、また、光学系の光
軸に略平行なビームを扱うので収差が厳しいものになら
ず、製作も容易である。
【0058】
【発明の効果】本発明の光空間伝送装置においては、伝
送対象に対して光を出射し、この光が伝送対象によって
反射されて戻ってくるまでの遅延時間を計測すること
で、伝送対象との間の距離を測定可能となっており、こ
の測定した伝送対象との間の距離に応じて、伝送対象に
対して出射する出射ビーム径を可変することで、伝送対
象側での受光パワーの密度を略一定にすることが可能と
なっている。すなわち、本発明によれば、伝送距離に左
右されずに、受信側において常に最適な受光パワー密度
を得ることができ、またサーボ過敏現象もなく、安定し
た光空間伝送が可能となる。
【0059】さらに、本発明の光空間伝送装置において
は、所定の広がり角を有する光源光を略平行光に変換す
るコリメータレンズを、光軸方向に移動させることで、
ビーム径を変化させるようにしており、簡単な構成で実
現可能である。
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の光空間伝送装置の概略構成を示
す図である。
【図2】本実施例の光空間伝送装置の正面図である。
【図3】距離測定の原理を説明するための図である。
【図4】光空間伝送装置による双方向通信の様子を説明
するための図である。
【符号の説明】
10 光空間伝送装置 11 筐体 12 ガラス板 13 光学ブロック 14 伝送光学系 16 出射方向可変機構 22 ヨーイング軸 26 ピッチング軸 36 レーザダイオード 38 コリメータレンズ 40 プリズム 42 受光結像レンズ 44 フォトダイオード 46 集光レンズ 48 位置検出センサ 50 鏡筒 52 変換レンズ 54 大口径レンズ 66 観測光学系 74 モニタ装置 72 固体撮像素子 90 距離測定回路 91 ボイスコイルモータ駆動回路 92 ボイスコイルモータ 93 コーナーキューブプリズム PC 回路基板 P コントロールパネル
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01S 17/08 4240−5J H04B 10/28 10/26 10/14 10/04 10/06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、少なくとも送信信号に応じて上
    記光源光を変調する変調手段と、照射された光を電気信
    号に変換する受光手段と、上記光源からの光を外部に出
    射すると共に外部から入射した光を上記受光手段上に照
    射する光学系と、上記光学系を介して受光手段で受光し
    て得た電気信号を復調する復調手段とを有し、双方向の
    光空間伝送を行う光空間伝送装置において、 伝送対象と対向する面に設けられ、光の入射方向によら
    ずに入射した光を正確に逆方向に反射する反射光学素子
    と、 伝送対象の反射光学素子によって反射された光の遅延時
    間を計測することによって伝送対象との間の距離を測定
    する距離測定手段とを設けてなることを特徴とする光空
    間伝送装置。
  2. 【請求項2】 上記距離測定手段によって測定した伝送
    対象との間の距離に応じて、伝送対象に対して出射する
    出射ビーム径を可変する出射ビーム径可変手段を設ける
    ことを特徴とする請求項1記載の光空間伝送装置。
  3. 【請求項3】 上記出射ビーム径可変手段は、所定の広
    がり角を有する光源光を略平行光に変換するコリメータ
    レンズと、当該コリメータレンズを光軸方向に移動させ
    るアクチュエータとからなることを特徴とする請求項2
    記載の光空間伝送装置。
JP6102627A 1994-05-17 1994-05-17 光空間伝送装置 Withdrawn JPH07312578A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001292105A (ja) * 2000-04-10 2001-10-19 Canon Inc 光空間伝送装置
WO2022038678A1 (ja) * 2020-08-18 2022-02-24 日本電信電話株式会社 ビーム制御装置、ビーム制御方法及びプログラム

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