JPH07312530A - 音量制御装置 - Google Patents

音量制御装置

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JPH07312530A
JPH07312530A JP10524094A JP10524094A JPH07312530A JP H07312530 A JPH07312530 A JP H07312530A JP 10524094 A JP10524094 A JP 10524094A JP 10524094 A JP10524094 A JP 10524094A JP H07312530 A JPH07312530 A JP H07312530A
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Hiroshi Takahata
弘 高畑
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  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 音響出力レベルが大きすぎる場合に、これを
適正レベルにリミット制御する音量制御装置であって、
このようなリミット動作と、積分器13において行われ
る、上記音響出力レベルと上記リミット動作に用いられ
るリミット用閾値データよりも若干高めのレベルに設定
されている積分用閾値データとの差分を検出し、この差
分検出出力のうち正の差分検出出力を累積加算し、この
累積加算値が所定値以上となったときに、ユーザにより
設定された音響出力レベルを所定分ダウン制御する積分
リミット動作とを併用して音響出力レベルの制御を行
う。 【効果】 音響出力レベルが大きいときでも、ユーザに
気づかれることなく音響出力レベルを徐々にリミット制
御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばヘッドホンタイ
プの携帯用カセットテープレコーダ装置や据え置き型の
カセットテープレコーダ装置等のような、音声情報に応
じた音響出力を得る機器に設けて好適な音量制御装置に
関し、特に、所定レベル以上の音響出力を該所定レベル
以下にリミット制御する際に生ずる不都合を防止した音
量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日において、ヘッドホンタイプの携帯
用カセットテープレコーダ装置が普及している。このカ
セットテープレコーダ装置は、ヘッドホン(或いは、イ
ンナー型のイヤホン)を両耳に装着し再生ボタンをオン
操作すると、カセットテープに記録されている音声情報
が再生され、上記ヘッドホンを介して該音声情報に応じ
た音響出力を得ることができる。このヘッドホンを介し
て出力される音響出力のレベル(ボリウムレベル)は、
ユーザの手動操作により調整されるようになっている。
ユーザは、手動操作によりボリウムレベルをアップ制御
或いはダウン制御することにより、所望のボリウムレベ
ルで上記音響出力を聴取することができる。
【0003】ここで、度を越えた大音量で音響出力を聴
取し続けると聴覚障害を生ずる虞れがある。このため、
上記カセットテープレコーダ装置には、一定レベル以上
の音響出力をリミット制御する音量制御装置が設けられ
ている。
【0004】この音量制御装置は、図6に示すような構
成を有しており、デジタル化された音声情報(音声デー
タ)が入力端子50を介してレベル検出回路51及び電
子ボリウム52に供給される。上記レベル検出回路51
は、上記音声データのレベルを検出し、このレベル検出
データを加算器59に供給する。
【0005】上述のように、上記ボリウムレベルは、手
動操作により制御されるようになっており、この手動操
作により形成された該ボリウムレベルをアップ制御或い
はダウン制御するための制御データは、各入力端子5
6,57を介してボリウム制御回路58に供給されてい
る。上記ボリウム制御回路58は、上記ユーザの手動操
作に応じたボリウム制御データを形成し、これを上記加
算器59及び減算器60に供給する。
【0006】上記加算器59は、上記レベル検出データ
とボリウム制御データとを加算処理することにより、図
7(a)に示すような上記ヘッドホンを介して出力され
る音響出力のボリウムレベルを示すデータ(ボリウムレ
ベルデータ)を形成し、これを減算器61に供給する。
上記減算器61には、図7中実線で示すように、ユーザ
の耳を保護するための上限レベルに設定されたリミット
用閾値発生回路63からのリミット用閾値データが供給
されている。上記減算器61は、上記ボリウムレベルデ
ータから上記リミット用閾値データを減算処理し、この
減算データをボリウムリミット回路62に供給する。
【0007】上記減算データは、上記ボリウムレベルデ
ータが上記リミット用閾値データを越えている場合は正
極性となり、逆に、上記ボリウムレベルデータが上記リ
ミット用閾値データを越えていない場合は負極性とな
る。このため、上記ボリウムリミット回路62は、上記
減算データの極性を検出することにより、上記ボリウム
レベルデータが上記リミット用閾値データを越えたか否
かを判別する。そして、図7(a)の時刻t11〜時刻
t12間及び時刻t13〜時刻t14間に示すように、
上記ボリウムレベルデータが上記リミット用閾値データ
を越えている場合(正極性の減算データが供給された場
合)、ボリウムレベルが大きくユーザの耳に負担がかか
る虞れがあるため、図7(b)の時刻t11〜時刻t1
2間及び時刻t13〜時刻t14間に示すような音量制
御データを上記減算器60に供給する。
【0008】なお、上記ボリウムリミット回路62は、
上記ボリウムレベルデータが上記リミット用閾値データ
を越えなくなると(負極性の減算データが供給される
と)、図7(b)の時刻t12〜時刻t13間及び時刻
t14以降に示すように、所定の時定数をもって徐々に
レベルダウンした音量制御データを上記減算器60に供
給する。
【0009】上記減算器60は、上記ボリウム制御回路
58からのユーザの手動操作に応じたボリウム制御デー
タから、上記ボリウムリミット回路62からの音量制御
データを減算処理することにより、ボリウムレベル制御
データを形成し、これを上記電子ボリウム52に供給す
る。
【0010】上記電子ボリウム52は、上記ボリウムレ
ベル制御データに応じた利得で上記音声データを増幅
し、これをD/A変換器53に供給する。上記D/A変
換器53は、上記音声データをアナログ化することによ
り音声信号を形成し、これを増幅回路54に供給する。
上記増幅回路54は、上記音声信号を所定の利得で増幅
し、これを出力端子55を介してユーザが装着している
ヘッドホンに供給する。
【0011】上述のように、上記リミット用閾値を越え
るようなボリウムレベルとなるときには、上記ボリウム
リミット回路62からの音量制御データにより、上記電
子ボリウム52の増幅率を所定のレベル以下となるよう
に抑制することができる。このため、図7(c)に示す
ように、ユーザが装着したヘッドホンから出力される音
響出力をユーザの手動操作にかかわらず上記リミット用
閾値以下に抑えることができる。
【0012】これにより、度を越えた大音量で音響出力
を聴取し続けるのを防止することができ、ユーザの耳を
保護することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の音
量制御装置は、上述のリミット動作により音響出力を上
記リミット用閾値以下に抑えるのであるが、ボリウムレ
ベルが大きいときに上記リミット動作が行われると、該
リミット動作による音響出力の上下変動がユーザに認識
されてしまい、音楽性を低下させてしまう問題があっ
た。
【0014】単に、上記音響出力がリミット用閾値以上
とならないようにするのであれば、上記ボリウム自体を
一定値以上とならないように制御してしまうことも考え
られるが、この場合、例えば録音レベルの低い音声情報
を聴取するときに音響出力を上げることができず聴取困
難となる不都合を生ずる。
【0015】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであり、ボリウムレベルが大きいときでも、音響出力
の上下変動をユーザに認識されることなくリミット動作
を行うことができ、該リミット動作による音楽性の低下
を防止することができるような音量制御装置の提供を目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る音量制御装
置は、外部から供給される音声情報のレベルを検出する
レベル検出手段と、上記音声情報を増幅して出力する、
利得が可変可能なボリウム手段と、音響出力レベルを指
定するための音響出力レベル指定信号を出力する音響出
力レベル指定手段とを有する。
【0017】また、上記レベル検出手段からのレベル検
出出力と、上記音響出力レベル指定手段からの音響出力
レベル指定信号とを加算処理することにより、その音響
出力レベル指定信号に基づいて形成される音響出力レベ
ルを示す音響出力信号を形成する加算手段と、上記加算
手段からの音響出力信号と、該音響出力信号の第1の限
界レベルに設定されている第1の閾値データとをレベル
比較し、該音響出力信号のレベルが、該第1の閾値デー
タのレベル以上の場合に、上記ボリウム手段の利得を下
げるためのリミット信号を出力するボリウムリミット手
段とを有する。
【0018】また、上記音響出力レベル指定手段からの
音響出力レベル指定信号と、上記ボリウムリミット手段
からのリミット信号との差分を検出することによりボリ
ウム制御信号を形成し、このボリウム制御信号により上
記ボリウム手段の利得を可変制御するボリウム制御手段
と、上記加算手段からの音響出力信号と、該音響出力信
号の第2の限界レベルに設定されている第2の閾値デー
タとをレベル比較し、これらの差分を示す差分信号を出
力する差分検出手段とを有する。
【0019】そして、上記差分検出手段からの差分信号
の極性を検出することにより、上記加算手段からの音響
出力信号のレベルが上記第2の閾値データのレベルを越
えているか否かを判別し、該音響出力信号のレベルが第
2の閾値データのレベルを越えていた場合、該音響出力
信号のレベルが第2の閾値データのレベルを越えなくな
るまで、上記音響出力レベル指定手段から出力される音
響出力レベル指定信号のレベルを一定速度で徐々にレベ
ルダウンするように該音響出力レベル指定手段を制御す
る時定数制御手段を有する。
【0020】また、本発明に係る音量制御装置は、上記
時定数制御手段として積分手段を有する。上記積分手段
は、上記差分検出手段から供給される、上記加算手段か
らの音響出力信号のレベルが上記第2の閾値データのレ
ベルを越えていることを示す正極性の差分信号を累積加
算し、この累積加算値が一定値以上なったときに、上記
音響出力レベル指定信号のレベルを所定分レベルダウン
するためのレベルダウン信号を上記音響出力レベル指定
手段に供給し、再度この累積加算を開始するような累積
加算動作を繰り返し行うことにより、上記音響出力レベ
ル指定信号のレベルを一定速度で徐々にレベルダウンす
るように上記音響出力レベル指定手段を制御する。
【0021】また、本発明に係る音量制御装置は、上記
第2の閾値データのレベルを、上記第1の閾値データの
レベルよりも高めに設定する。
【0022】次に、本発明に係る音量制御装置は、外部
から供給される音声情報を増幅して出力する、利得が可
変可能なボリウム手段と、上記ボリウム手段により増幅
された音声情報のレベルを検出するレベル検出手段と、
上記レベル検出手段からのレベル検出出力と、該レベル
検出出力の第1の限界レベルに設定されている第1の閾
値データとをレベル比較し、該レベル検出出力のレベル
が、該第1の閾値データのレベル以上の場合に、上記ボ
リウム手段の利得を下げるためのリミット信号を出力す
るボリウムリミット手段とを有する。
【0023】また、音響出力レベルを指定するための音
響出力レベル指定信号を出力する音響出力レベル指定手
段と、上記音響出力レベル指定手段からの音響出力レベ
ル指定信号と、上記ボリウムリミット手段からのリミッ
ト信号との差分を検出することによりボリウム制御信号
を形成し、このボリウム制御信号により上記ボリウム手
段の利得を可変制御するボリウム制御手段と、上記レベ
ル検出手段からのレベル検出出力と、該レベル検出出力
の第2の限界レベルに設定されている第2の閾値データ
とをレベル比較し、これらの差分を示す差分信号を出力
する差分検出手段とを有する。
【0024】そして、上記差分検出手段からの差分信号
の極性を検出することにより、上記レベル検出手段から
のレベル検出出力のレベルが上記第2の閾値データのレ
ベルを越えているか否かを判別し、該レベル検出出力の
レベルが第2の閾値データのレベルを越えていた場合、
該レベル検出出力のレベルが第2の閾値データのレベル
を越えなくなるまで、上記音響出力レベル指定手段から
出力される音響出力レベル指定信号のレベルを一定速度
で徐々にレベルダウンするように該音響出力レベル指定
手段を制御する時定数制御手段を有する。
【0025】
【作用】まず、本発明に係る音量制御装置は、いうなれ
ばフィードフォワード型の音量制御装置であり、例えば
カセットテープから再生された音声情報がボリウム手段
及びレベル検出手段に供給される。上記レベル検出手段
は、上記音声情報のレベルを検出し、このレベル検出出
力を加算手段に供給する。
【0026】ここで、当該音量制御装置から出力される
音声情報に係る音響出力レベルは、例えばユーザの手動
操作により設定されるようになっており、該ユーザの手
動操作により設定された所望の音響出力レベルを示す信
号は、音響出力レベル指定手段に供給される。上記音響
出力レベル指定手段は、ユーザにより指定された音響出
力レベルに応じた音響出力レベル指定信号を形成し、こ
れを上記加算手段に供給する。
【0027】上記加算手段は、上記レベル検出手段から
のレベル検出出力と、上記音響出力レベル指定手段から
の音響出力レベル指定信号とを加算処理することによ
り、その音響出力レベル指定信号に基づいて形成される
音響出力レベルを示す音響出力信号を形成し、これをボ
リウムリミット手段及び後に説明する差分検出手段に供
給する。
【0028】上記ボリウムリミット手段は、上記加算手
段からの音響出力信号と、該音響出力信号の第1の限界
レベルに設定されている第1の閾値データとをレベル比
較し、該音響出力信号のレベルが、該第1の閾値データ
のレベル以上の場合に、上記ボリウム手段の利得を下げ
るためのリミット信号を形成し、これをボリウム制御手
段に供給する。
【0029】上記ボリウム制御手段は、上記音響出力レ
ベル指定手段からの音響出力レベル指定信号と、上記ボ
リウムリミット手段からのリミット信号との差分を検出
することによりボリウム制御信号を形成し、このボリウ
ム制御信号を上記ボリウム手段に供給する。
【0030】上記ボリウム手段は、上記ボリウム制御信
号により利得が可変されるようになっており、この可変
制御された利得で上記カセットテープから再生された音
声情報を増幅して例えばヘッドホン等に供給する(リミ
ット動作)。
【0031】これにより、上記ヘッドホンを介して過度
の音響出力が出力されることを防止することができ、該
過度の音響出力からユーザの耳を保護することができ
る。
【0032】一方、上記加算手段からの音響出力信号が
供給される差分検出手段は、該音響出力信号と、該音響
出力信号の第2の限界レベルに設定されている第2の閾
値データとをレベル比較する。
【0033】上記第2の閾値データのレベルは、例えば
上記第1の閾値データのレベルよりも高めに設定されて
おり、上記差分検出手段は、上記音響出力信号及び該第
2の閾値データの差分を示す差分信号を時定数制御手段
に供給する。
【0034】上記時定数制御手段は、上記差分検出手段
からの差分信号の極性を検出することにより、上記加算
手段からの音響出力信号のレベルが上記第2の閾値デー
タのレベルを越えているか否かを判別し、該音響出力信
号のレベルが第2の閾値データのレベルを越えていた場
合、該音響出力信号のレベルが第2の閾値データのレベ
ルを越えなくなるまで、上記音響出力レベル指定手段か
ら出力される音響出力レベル指定信号のレベルを一定速
度で徐々にレベルダウンするように該音響出力レベル指
定手段を制御する(時定数リミット動作)。
【0035】具体的には、上記時定数制御手段は積分手
段で構成されており、上記差分検出手段から供給され
る、上記加算手段からの音響出力信号のレベルが上記第
2の閾値データのレベルを越えていることを示す正極性
の差分信号を累積加算し、この累積加算値が一定値以上
なったときに、上記音響出力レベル指定信号のレベルを
所定分レベルダウンするためのレベルダウン信号を上記
音響出力レベル指定手段に供給する。これにより、上記
累積加算値が一定値以上となる毎に、上記レベルダウン
信号により上記音響出力レベル指定信号のレベルを所定
分レベルダウンすることができる(積分リミット動
作)。
【0036】そして、このような累積加算動作を繰り返
し行うことにより、上記音響出力レベル指定信号のレベ
ルを一定速度で徐々にレベルダウンすることができる。
【0037】このように、上記ボリウムリミット手段に
よるリミット動作と、上記時定数制御手段(積分手段)
による時定数リミット動作(積分リミット動作)とを併
用することにより、最初はボリウムリミット手段による
リミット動作で当該音量制御装置から出力される音声情
報に係る音響出力のレベルをダウン制御することがで
き、以後徐々に時定数リミット動作(積分リミット動
作)により上記音響出力のレベルをダウン制御すること
ができる。
【0038】このため、当該音量制御装置から出力され
る音声情報に係る音響出力のレベルを徐々に適正なもの
とすることができ、例えばボリウムレベルが大きいとき
に上記各リミット動作が行われても、ユーザに気ずかれ
ることなくボリウムレベルを下げることができる。従っ
て、過度の大音響出力からユーザの耳を保護することが
できるうえ、該リミット動作により視聴中の音楽の音楽
性を低下させてしまうような不都合を防止することがで
きる。
【0039】また、音声情報のレベルに応じて上述のよ
うな各リミット動作を行うようにしているため、例えば
録音レベルの低い音声情報を聴取するときには、過度な
ボリウムレベルとなるまで上記各リミット動作が行われ
ることなく、聴取し易いレベルまで上記ボリウムレベル
を上げることができる。このため、録音レベルの低い音
声情報でも聴取し易くすることができる。
【0040】以上は、外部から供給される音声情報のレ
ベルに応じて各リミット動作を行うフィードフォワード
型の音量制御装置であったが、以下に説明する本発明に
係る音量制御装置は、ボリウム手段から出力される音声
情報のレベルに応じて各リミット動作を行うフィードバ
ック型の音量制御装置である。
【0041】すなわち、このフィードバック型の音量制
御装置である本発明に係る音量制御装置は、例えばカセ
ットテープから音声情報が再生されると、ボリウム手段
がこれを増幅してユーザが装着しているヘッドホンに供
給するとともに、レベル検出手段に供給する。
【0042】上記レベル検出手段は、上記ボリウム手段
により増幅された音声情報のレベルを検出し、このレベ
ル検出出力をボリウムリミット手段及び差分検出手段に
供給する。
【0043】上記ボリウムリミット手段は、上記レベル
検出手段からのレベル検出出力と、該レベル検出出力の
第1の限界レベルに設定されている第1の閾値データと
をレベル比較し、該レベル検出出力のレベルが、該第1
の閾値データのレベル以上の場合に、上記ボリウム手段
の利得を下げるためのリミット信号を形成し、これをボ
リウム制御手段に供給する。
【0044】上記ボリウム制御手段には、当該音量制御
装置から出力される音声情報に係る音響出力のレベルを
所望のレベルとする、音響出力レベル指定手段からの音
響出力レベル信号が別に供給されている。上記ボリウム
制御手段は、上記音響出力レベル指定手段からの音響出
力レベル指定信号と、上記ボリウムリミット手段からの
リミット信号との差分を検出することによりボリウム制
御信号を形成し、このボリウム制御信号により上記ボリ
ウム手段の利得を可変制御する。
【0045】これにより、上記ヘッドホンを介して過度
の音響出力が出力されることを防止することができ、該
過度の音響出力からユーザの耳を保護することができ
る。
【0046】一方、上記差分検出手段は、上記レベル検
出手段からのレベル検出出力と、例えば上記第1の閾値
データのレベルよりも高めに設定されている第2の閾値
データとをレベル比較し、これらの差分を示す差分信号
を時定数制御手段に供給する。
【0047】上記時定数制御手段は、上記差分検出手段
からの差分信号の極性を検出することにより、上記レベ
ル検出手段からのレベル検出出力のレベルが上記第2の
閾値データのレベルを越えているか否かを判別し、該レ
ベル検出出力のレベルが第2の閾値データのレベルを越
えていた場合、該レベル検出出力のレベルが第2の閾値
データのレベルを越えなくなるまで、上記音響出力レベ
ル指定手段から出力される音響出力レベル指定信号のレ
ベルを一定速度で徐々にレベルダウンするように該音響
出力レベル指定手段を制御する。
【0048】この時定数制御手段も、例えば上述の積分
手段となっており、同様の上記積分リミット動作を行
う。
【0049】これにより、上記リミット動作と積分リミ
ット動作とを併用して、過度の大音響出力からユーザの
耳を保護することができるうえ、該リミット動作により
視聴中の音楽の音楽性を低下させてしまうような不都合
を防止することができる。また、録音レベルの低い音声
情報を聴取する場合でも、聴取し易いレベルまでボリウ
ムレベルを上げることができ、該録音レベルの低い音声
情報でも聴取し易くすることができる。
【0050】
【実施例】以下、本発明に係る音量制御装置の好ましい
実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0051】本発明の第1の実施例に係る音量制御装置
は、例えばヘッドホンタイプの携帯用カセットテープレ
コーダ装置に適用することができる。その構成は、図1
に示すように磁気テープから再生された音声データのレ
ベルを検出するレベル検出回路1と、上記音声データ
を、後に説明するボリウム制御データに応じた利得で増
幅して出力する電子ボリウム2と、上記電子ボリウム2
からの音声データをアナログ化し音声信号を形成して出
力するD/A変換器3と、上記D/A変換器3からの音
声信号を所定の利得で増幅してヘッドホン等に供給する
増幅回路4とを有している。
【0052】また、ユーザのマニュアル操作に応じてボ
リウムレベルを可変制御するためのボリウムレベル制御
データを出力するボリウム制御回路5と、上記レベル検
出回路1により検出された音声データレベルと、上記ボ
リウムレベル制御データを加算処理する加算器7と、一
定レベル以上の音響出力が出力されるのを防止するため
のリミット用閾値データを出力するリミット用閾値発生
回路11と、上記加算器7からの加算データから上記リ
ミット用閾値データを減算処理する減算器8と、上記減
算器8からの減算出力の極性に応じてボリウムリミット
データを形成するボリウムリミット回路10とを有して
いる。
【0053】また、上記ボリウム制御回路5からのボリ
ウムレベル制御データから上記ボリウムリミットデータ
を減算処理することにより、ボリウム制御データを形成
して上記電子ボリウム2に供給する減算器6と、上記リ
ミット用閾値データよりも所定分高レベルに設定されて
いる積分用閾値データを出力する積分用閾値発生回路1
2と、上記加算器7からの加算データから上記積分用閾
値データを減算処理する減算器9と、上記減算器9から
の減算出力に応じてボリウムレベルを下げるためのレベ
ルダウン制御データを上記ボリウム制御回路5に供給す
る積分器13とを有している。
【0054】なお、上記積分用閾値データのレベルは、
該積分用閾値データに基づく積分リミット動作時であっ
ても、上記リミット用閾値データに基づくリミット動作
が時々行われる程度に、上記リミット用閾値データのレ
ベルよりも若干高めに設定してある。
【0055】次に、このような構成を有する本実施例に
係る音量制御装置の動作説明をする。まず、磁気テープ
等から音声データが再生されると、この音声データは入
力端子14を介してレベル検出回路1及び電子ボリウム
2に供給される。上記電子ボリウム2には、後に説明す
る減算器6からのボリウム制御データが供給されてお
り、このボリウム制御データに応じて増幅率が可変され
るようになっている。上記電子ボリウム2は、上記ボリ
ウム制御データにより可変された増幅率で上記音声デー
タを増幅し、これをD/A変換器3に供給する。上記D
/A変換器3は、上記音声データをアナログ化すること
により音声信号を形成し、これを増幅回路4に供給す
る。上記増幅回路4は、上記音声信号を所定の利得で増
幅し、これを出力端子17を介してユーザが装着してい
るヘッドホンに供給する。これにより、上記ヘッドホン
を介して、ユーザの手動操作により調整されたボリウム
レベルの音響出力を得ることができる。
【0056】一方、上記レベル検出回路1は、上記音声
データのレベルを検出し、このレベル検出データを加算
器7に供給する。
【0057】当該音量制御装置は、ユーザの手動操作に
よりボリウムレベルが上下に可変制御されるようになっ
ている。すなわち、ユーザが手動操作によりボリウムレ
ベルのアップ或いはダウンを指定すると、図示しないマ
イクロコンピュータがこれを検出してボリウムをアップ
制御するためのアップ制御データ及びボリウムをダウン
制御するためのダウン制御データを形成し、これらを入
力端子15,16を介して上記ボリウム制御回路5に供
給する。上記ボリウム制御回路5は、上記アップ制御デ
ータ或いはダウン制御データに応じて上記電子ボリウム
を可変制御するためのボリウムレベル制御データを形成
し、これを上記加算器7及び減算器6に供給する。
【0058】上記加算器7は、上記レベル検出回路1か
らのレベル検出データ及び上記ボリウムレベル制御デー
タを加算処理することにより、ユーザの手動操作により
得られる音響レベルを示す図3(a)に波形図として示
すような加算データを形成し、これを減算器8及び減算
器9に供給する。
【0059】上記減算器8は、後に説明する積分用閾値
データよりも若干低レベルに設定されており、ボリウム
レベルの上限を示す図3(a)に示すようなリミット用
閾値データと、上記加算データとを減算処理し、この減
算データをボリウムリミット回路10に供給する。
【0060】上記ボリウムリミット回路10は、上記減
算器8からの減算データの極性を検出する。上記減算デ
ータの極性が負極性であるということは、ユーザの手動
操作により設定されたボリウムレベルが上限を越えてい
ないことを示しているため、上記ボリウムリミット回路
10は、何の制御もしない。しかし、上記減算データの
極性が正極性であるということは、ユーザの手動操作に
より設定されたボリウムレベルが上限を越えており、こ
のままでは大音響出力によりユーザの耳に大きな負担を
かけることとなるため、上記ボリウムリミット回路10
は、図3(b)に実線で示すようにボリウムレベルを制
御するためのリミット制御データを形成し、これを減算
器6に供給する。
【0061】上記減算器6は、上記ボリウム制御回路5
から供給されるユーザの手動操作により設定されたボリ
ウムレベルを示すボリウム制御データから、上記リミッ
ト制御データを減算処理することによりボリウム制御デ
ータを形成し、これを上記電子ボリウム2に供給する。
【0062】上記電子ボリウム2は、上記ボリウム制御
データが供給されると、該ボリウム制御データに応じて
上記音声データを増幅するための利得を下げる(リミッ
ト動作)。これにより、ヘッドホンを介して出力される
音響出力のボリウムレベルを下げることができる。
【0063】一方、上記加算器7からの加算データが供
給される減算器9は、該加算データと、図3(a)に示
すように上記リミット用閾値データよりも若干高めのレ
ベルに設定された積分用閾値データとを減算処理し、こ
の減算データを積分器13に供給する。
【0064】上記積分器13は、図2に示すように極性
検出回路20,加算器21及び所定段数のシフトレジス
タ22で構成されており、上記減算データは、入力端子
23を介して極性検出回路20に供給される。上記加算
データのレベルが上記積分用閾値データのレベルを越え
ていた場合には上記減算データは正極性となり、上記加
算データのレベルが上記積分用閾値データのレベルを越
えていなかった場合には上記減算データのレベルは負極
性となる。上記極性検出回路20は、上記減算データの
極性を検出し、該減算データが正極性の場合のみ、これ
を上記減算器9からの減算データが上記積分用閾値デー
タのレベルを越えた分である、オーバー分として加算器
21を介してシフトレジスタ22に供給する。
【0065】上記シフトレジスタ22は、上記オーバー
分が何も供給されていないとき(初期設定時)には0で
あるが、上記オーバー分が供給される毎にこれらを加算
処理し、該オーバー分の総和を示す加算データを上記加
算器21に供給する。上記加算器21は、上記極性検出
回路20から供給される新たに検出されたオーバー分
と、上記シフトレジスタ22から供給される、それまで
のオーバー分の総和を示す加算データとを加算処理し、
これをシフトレジスタ22に供給する。
【0066】このような動作が繰り返し行われることに
より、上記シフトレジスタ22において、上記オーバー
分が累積加算され、該オーバー分の総和がシフトレジス
タ22の段数以上となるとキャリーが生ずる。このキャ
リーは、ダウン制御データとして出力端子24を介して
図1に示すボリウム制御回路5に供給される。
【0067】上記シフトレジスタ22は、上記キャリー
を出力すると、当該シフトレジスタ22内のオーバー分
がクリアされ、初期設定状態に戻り再度上記オーバー分
の累積加算動作を繰り返す。そして、上記オーバー分の
総和が再度シフトレジスタ22の段数以上となると上記
キャリーをダウン制御データとして上記ボリウム制御回
路5に供給する。
【0068】上記ボリウム制御回路5は、上記ダウン制
御データが供給されると、ユーザの手動操作により設定
されたボリウムレベルを所定分下げるボリウム制御デー
タを、上記減算器6及び加算器7に供給する(積分リミ
ット動作)。
【0069】上記加算器7は、上述のように上記ボリウ
ム制御データと、上記レベル検出回路1からの音声デー
タのレベル検出データとを加算処理し、この加算データ
を減算器8及び減算器9に供給する。これにより、上記
ボリウムリミット回路10は、前よりも上記所定分レベ
ルダウンした加算データに基づいてリミット制御データ
を形成して上記減算器6に供給することとなる。
【0070】上記減算器6は、上記レベルダウンされた
ボリウムレベル制御データから、上記前よりも所定分レ
ベルダウンした加算データに基づいて形成されたリミッ
ト制御データを減算処理することにより、ボリウム制御
データを形成し、これを上記電子ボリウム2に供給す
る。上記電子ボリウム2は、上記ボリウム制御データに
応じて上記音声データを増幅するための利得を下げる。
【0071】このように、上記ボリウムリミット回路1
0と積分器13とを併用してボリウムレベルの制御を行
うことにより、図3(b)に示すように最初は上記ボリ
ウムリミット回路10によるリミット動作によりボリウ
ムレベルが制御されるが、徐々に上記積分回路13によ
る積分リミット動作に切り換わり、該ボリウムレベルが
制御されることとなる。
【0072】これにより、上記ヘッドホンのボリウムレ
ベルを徐々に適正なものとすることができる。従って、
ボリウムレベルが大きいときに上記各リミット動作が行
われても、ユーザに気ずかれることなくボリウムレベル
を下げることができ、過度の大音響出力からユーザの耳
を保護することができるうえ、該リミット動作により視
聴中の音楽の音楽性を低下させてしまうような不都合を
防止することができる。
【0073】また、音声データのレベルに応じて上述の
ような各リミット動作を行うようにしているため、例え
ば録音レベルの低い音声情報を聴取するときには、過度
なボリウムレベルとなるまで上記各リミット動作が行わ
れることなく、聴取し易いレベルまで上記ボリウムレベ
ルを上げることができる。このため、録音レベルの低い
音声情報でも聴取し易くすることができる。
【0074】なお、上述の第1の実施例の説明では、上
記積分リミット動作を、極性検出回路20,加算器21
及び所定段数のシフトレジスタ22でハード的に構成さ
れる積分器13で行うこととしたが、これは、上記減算
器9からの減算データを図示しないマイクロコンピュー
タに供給し、該マイクロコンピュータを、図4に示すフ
ローチャートの各ルーチンに従って動作させ、これによ
り形成されたダウン制御データを上記ボリウム制御回路
5に供給して上述の積分リミット動作を行うようにして
もよい。
【0075】すなわち、この図4に示すフローチャート
は、この場合、磁気テープに記録された音声情報の再生
が開始されることによりスタートとなりステップS1に
進む。
【0076】上記ステップS1では、上記マイクロコン
ピュータが、上記減算器9からの減算データの極性が正
極性であるか否かを判別し、YESの場合は、現在のボ
リウムレベルが上記積分用閾値データのレベルを越えて
いるためステップS2に進み、NOの場合は、現在のボ
リウムレベルが上記積分用閾値データのレベルを越えて
いないため、当該ステップS1において上記減算データ
の極性が正極性であると判別されるまで該ステップS1
を繰り返す。
【0077】上記マイクロコンピュータは、上記正極性
であると判別された減算データ(オーバー分)を累積加
算するようになっており、上記ステップS2では、それ
まで累積加算されたオーバー分の総和(r)と、上記新
たに供給されるオーバー分とを加算処理してステップS
3に進む。
【0078】上記ステップS3では、上記マイクロコン
ピュータが、上記ステップS2において累積加算された
オーバー分の総和が、所定値以上となったか否かを判別
し、NOの場合は、該オーバー分の総和が所定値以上と
なるまで当該ステップS3を繰り返し、YESの場合は
ステップS4に進む。
【0079】上記ステップS4では、上記オーバー分の
総和が所定値以上となったため、上記マイクロコンピュ
ータが、それまでのオーバー分の総和値を初期値(0)
にクリアするとともに、所定分ボリウムレベルを下げる
ためのダウン制御データを上記ボリウム制御回路5に供
給する。
【0080】これにより、上述の第1の実施例に係る音
量制御装置と同じように上記積分リミット動作を行うこ
とができる。
【0081】次に、本発明の第2の実施例に係る音量制
御装置の説明をする。上述の第1の実施例では、電子ボ
リウム2に供給される前の音声データのレベルを検出
し、この検出レベルに基づいて各リミット動作を行う、
いうなればフィードフォワード型の音量制御装置につい
て説明したが、この第2の実施例では、電子ボリウムか
らの音声データのレベルを検出し、この検出レベルに基
づいて各リミット動作を行う、フィードバック型の音量
制御装置について説明する。
【0082】なお、この第2の実施例の説明において、
上述の第1の実施例に係る音量制御装置と同じ動作を示
す箇所には、該第1の実施例に係る音量制御装置と同じ
符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0083】すなわち、この第2の実施例に係る音量制
御装置は、図5に示すような構成を有しており、入力端
子14を介して電子ボリウム2に供給され、該電子ボリ
ウム2により、設定された利得で増幅された音声データ
は、D/A変換器3によりアナログ化され、増幅回路4
で所定の利得で増幅され出力端子17を介してヘッドホ
ンに供給されるとともに、レベル検出回路30に供給さ
れる。
【0084】上記レベル検出回路30は、上記増幅回路
4からの音声信号のレベルをデジタル的に検出し、この
レベル検出データを減算器31及び減算器32に供給す
る。上記減算器31には、リミット用閾値発生回路33
からの上述と同じリミット用閾値データが供給されてい
る。上記減算器31は、上記レベル検出回路30からの
レベル検出データから上記リミット用閾値データを減算
処理し、この減算データをボリウムリミット回路34に
供給する。
【0085】上記ボリウムリミット回路34は、上記減
算データの極性を検出し、該減算データの極性が正極性
であった場合に、現在のボリウムレベルが上記リミット
用閾値データを越えているため、ボリウムレベルを下げ
るようなリミット制御データを形成し、これを減算器3
5に供給する。
【0086】上記減算器35には、上記ボリウム制御回
路5からの、ユーザの手動操作により設定されたボリウ
ムレベルを示すボリウムレベル制御データが供給されて
いる。上記減算器35は、上記ボリウムレベル制御デー
タから上記リミット制御データを減算処理することによ
りボリウム制御データを形成し、これを上記電子ボリウ
ム2に供給する。
【0087】上記電子ボリウム2は、上記ボリウム制御
データに応じて音声データの利得を下げるように、該利
得を可変制御する。
【0088】これにより、ヘッドホンを介して出力され
る音響出力が過度のボリウムレベルとなることを防止す
ることができ、該過度の音響出力からユーザの耳を保護
することができる。
【0089】一方、上記減算器32には、積分用閾値発
生回路36からの、上記リミット用閾値データよりも若
干高レベルに設定された積分用閾値データが供給されて
いる。上記減算器32は、上記レベル検出回路30から
のレベル検出データから上記積分用閾値データを減算処
理し、この減算データを上記積分器37に供給する。
【0090】上記積分器37は、図2に示したような構
成を有しており、上記減算データの極性を検出し、この
検出した極性が正極性の場合のみ(上記音声データのレ
ベルが上記積分用閾値データのレベルを越えている場合
のみ)、該減算データをオーバー分として累積加算す
る。そして、このオーバー分の累積加算値が所定値を越
えたときに発生するキャリーをダウン制御データとして
上記ボリウム制御回路5供給する。
【0091】上記ボリウム制御回路5は、上記ダウン制
御データが供給されると、ユーザの手動操作により設定
されたボリウムレベルを示すボリウムレベル制御データ
を所定分ダウン制御し、これを上記減算器35に供給す
る。
【0092】上述のように、上記減算器35は、上記ボ
リウムレベル制御データから上記リミット制御データを
減算処理することによりボリウム制御データを形成し、
これを上記電子ボリウム2に供給する。上記電子ボリウ
ム2は、上記ボリウム制御データに応じて上記音声デー
タの利得を下げるように該利得を可変制御する。
【0093】このように、当該音量制御装置の構成をフ
ィードバック構成としても、上記ボリウムリミット回路
34と積分器37とを併用してボリウムレベルの制御を
行っているため、最初はリミット動作によりボリウムレ
ベルを制御し、徐々に積分リミット動作に切り換えて、
該ボリウムレベルを制御することができる。
【0094】このため、上述の第1の実施例に係る音量
制御装置と同じ効果を得ることができる。
【0095】なお、この第2の実施例に係る音量制御装
置において、上記積分回路37の代わりにマイクロコン
ピュータを設け、該マイクロコンピュータを上記減算器
32からの減算データに基づいて、図4に示したフロー
チャートに従って上記積分リミット動作をさせるように
しても上述の効果と同じ効果が得られることは勿論であ
る。
【0096】
【発明の効果】本発明に係る音量制御装置は、ボリウム
制御手段によるリミット動作と、時定数制御手段(積分
手段)による時定数リミット動作(積分リミット動作)
とを併用して音響出力レベルの制御を行うことにより、
最初はボリウム制御手段によるリミット動作で音響出力
レベルを制御し、以後徐々に時定数リミット動作(積分
リミット動作)により音響出力レベルを制御することが
できる。
【0097】このため、上記音響出力レベルを徐々に適
正なものとすることができ、ボリウムレベルが大きいと
きに上記各リミット動作が行われても、ユーザに気ずか
れることなくボリウムレベルを下げることができる。従
って、過度の大音響出力からユーザの耳を保護すること
ができるうえ、該リミット動作により視聴中の音楽の音
楽性を低下させてしまうような不都合を防止することが
できる。
【0098】また、音声情報のレベルに応じて上述のよ
うな各リミット動作を行うようにしているため、例えば
録音レベルの低い音声情報を聴取するときには、過度な
ボリウムレベルとなるまで上記各リミット動作が行われ
ることなく、聴取し易いレベルまで上記ボリウムレベル
を上げることができる。このため、録音レベルの低い音
声情報でも聴取し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る音量制御装置のブ
ロック図である。
【図2】上記第1の実施例に係る音量制御装置に設けら
れている積分器のブロック図である。
【図3】上記第1の実施例に音量制御装置の動作を説明
するための各部のデータレベル等を示す図である。
【図4】上記第1の実施例に音量制御装置を制御するた
めのソフトウェアの制御プログラムに係るフローチャー
トである。
【図5】本発明の第2の実施例に係る音量制御装置のブ
ロック図である。
【図6】従来の音量制御装置のブロック図である。
【図7】従来の音量制御装置の動作を説明するための各
部の波形等を示す図である。
【符号の説明】
1,30 レベル検出回路 2 電子ボリウム 3 D/A変換器 4 増幅回路 5 ボリウム制御回路 6,8,9,31,32 減算器 7,35 加算器 10,34 ボリウムリミット回路 11,33 リミット用閾値発生回路 12,36 積分用閾値発生回路 13,37 積分器 14 音声データの入力端子 15,16 音量制御用の制御データの入力端子 20 極性検出回路 21 加算器 22 シフトレジスタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から供給される音声情報のレベルを
    検出するレベル検出手段と、 上記音声情報を増幅して出力する、利得が可変可能なボ
    リウム手段と、 音響出力レベルを指定するための音響出力レベル指定信
    号を出力する音響出力レベル指定手段と、 上記レベル検出手段からのレベル検出出力と、上記音響
    出力レベル指定手段からの音響出力レベル指定信号とを
    加算処理することにより、その音響出力レベル指定信号
    に基づいて形成される音響出力レベルを示す音響出力信
    号を形成する加算手段と、 上記加算手段からの音響出力信号と、該音響出力信号の
    第1の限界レベルに設定されている第1の閾値データと
    をレベル比較し、該音響出力信号のレベルが、該第1の
    閾値データのレベル以上の場合に、上記ボリウム手段の
    利得を下げるためのリミット信号を出力するボリウムリ
    ミット手段と、 上記音響出力レベル指定手段からの音響出力レベル指定
    信号と、上記ボリウムリミット手段からのリミット信号
    との差分を検出することによりボリウム制御信号を形成
    し、このボリウム制御信号により上記ボリウム手段の利
    得を可変制御するボリウム制御手段と、 上記加算手段からの音響出力信号と、該音響出力信号の
    第2の限界レベルに設定されている第2の閾値データと
    をレベル比較し、これらの差分を示す差分信号を出力す
    る差分検出手段と、 上記差分検出手段からの差分信号の極性を検出すること
    により、上記加算手段からの音響出力信号のレベルが上
    記第2の閾値データのレベルを越えているか否かを判別
    し、該音響出力信号のレベルが第2の閾値データのレベ
    ルを越えていた場合、該音響出力信号のレベルが第2の
    閾値データのレベルを越えなくなるまで、上記音響出力
    レベル指定手段から出力される音響出力レベル指定信号
    のレベルを一定速度で徐々にレベルダウンするように該
    音響出力レベル指定手段を制御する時定数制御手段とを
    有する音量制御装置。
  2. 【請求項2】 上記時定数制御手段は積分手段であり、 上記積分手段は、上記差分検出手段から供給される、上
    記加算手段からの音響出力信号のレベルが上記第2の閾
    値データのレベルを越えていることを示す正極性の差分
    信号を累積加算し、この累積加算値が一定値以上なった
    ときに、上記音響出力レベル指定信号のレベルを所定分
    レベルダウンするためのレベルダウン信号を上記音響出
    力レベル指定手段に供給し、再度この累積加算を開始す
    るような累積加算動作を繰り返し行うことにより、上記
    音響出力レベル指定信号のレベルを一定速度で徐々にレ
    ベルダウンするように上記音響出力レベル指定手段を制
    御することを特徴とする請求項1記載の音量制御装置。
  3. 【請求項3】 上記第2の閾値データのレベルは、上記
    第1の閾値データのレベルよりも高めに設定されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の音量制御
    装置。
  4. 【請求項4】 外部から供給される音声情報を増幅して
    出力する、利得が可変可能なボリウム手段と、 上記ボリウム手段により増幅された音声情報のレベルを
    検出するレベル検出手段と、 上記レベル検出手段からのレベル検出出力と、該レベル
    検出出力の第1の限界レベルに設定されている第1の閾
    値データとをレベル比較し、該レベル検出出力のレベル
    が、該第1の閾値データのレベル以上の場合に、上記ボ
    リウム手段の利得を下げるためのリミット信号を出力す
    るボリウムリミット手段と、 音響出力レベルを指定するための音響出力レベル指定信
    号を出力する音響出力レベル指定手段と、 上記音響出力レベル指定手段からの音響出力レベル指定
    信号と、上記ボリウムリミット手段からのリミット信号
    との差分を検出することによりボリウム制御信号を形成
    し、このボリウム制御信号により上記ボリウム手段の利
    得を可変制御するボリウム制御手段と、 上記レベル検出手段からのレベル検出出力と、該レベル
    検出出力の第2の限界レベルに設定されている第2の閾
    値データとをレベル比較し、これらの差分を示す差分信
    号を出力する差分検出手段と、 上記差分検出手段からの差分信号の極性を検出すること
    により、上記レベル検出手段からのレベル検出出力のレ
    ベルが上記第2の閾値データのレベルを越えているか否
    かを判別し、該レベル検出出力のレベルが第2の閾値デ
    ータのレベルを越えていた場合、該レベル検出出力のレ
    ベルが第2の閾値データのレベルを越えなくなるまで、
    上記音響出力レベル指定手段から出力される音響出力レ
    ベル指定信号のレベルを一定速度で徐々にレベルダウン
    するように該音響出力レベル指定手段を制御する時定数
    制御手段とを有する音量制御装置。
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