JPH0731252A - 結球野菜調製装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 根茎部が付着した状態で収穫されたキャベ
ツ、白菜、レタス等の結球野菜を、その根茎部を左右一
対のスクリューコンベアにより挟持して搬送する過程
で、切断刃により根茎部を仕上げ切断する結球野菜調製
装置を提供する。 【構成】 根茎部が付着した状態で収穫された結球
野菜を挟持して搬送する左右一対のスクリューコンベア
の搬送経路上側に切断刃を設け、該スクリューコンベア
の搬送始端側から少なくとも切断刃の上方にかけて、結
球野菜の上面を押さえながら移送する押えベルトを設け
た。 上記スクリューコンベア、切断刃、押えベルト
などからなる結球野菜調製装置を、左右方向一側に傾斜
させた。結球野菜調製装置の傾斜側方に位置して、該
調製装置により調製された結球野菜を受けて搬送するコ
ンベアを設けた。 上記切断刃の上下方向の高さを調
節可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、圃場から根茎部が付着
した状態で収穫されたキャベツ、白菜、レタス等の結球
野菜を、その根茎部を左右一対のスクリューコンベアに
より挟持して搬送する過程で、切断刃により根茎部を仕
上げ切断するようにした結球野菜調製装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、結球野菜を収穫するようにした結
球野菜収穫機として各種のものが提案されている。例え
ば、機体前部に、先端部が八の字状に開いて圃場に植生
している結球野菜の根茎部を左右両側から挟持するよう
にして回転しながら機体の進行と共に圃場から引き抜く
引き抜き部と、引き抜かれた結球野菜を機体の後方に向
け傾斜した状態で搬送する搬送部とからなる左右一対の
スクリューコンベアと、搬送部の下側に設けられ、根茎
部のうちの根部を切断する切断刃と、スクリューコンベ
アの搬送終端に臨んで、搬送された結球野菜から根茎部
及び結球部の下葉（鬼葉）を人力により切断処理する作
業台（処理スペース）とを備えたものが、本出願人によ
り提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
結球野菜収穫機においては、結球野菜に付着している根
茎部のうちの根部を切断刃により切断するようにしては
いるが、結球野菜から根茎部の基部を下葉（鬼葉）と共
に切除する，いわゆる仕上げ切断は、作業台（処理スペ
ース）において人力により行うようにしており、自動化
されてはいなかった。このため、仕上げ切断を自動化
し、しかも仕上げ切断された結球部を別途搬送してコン
テナ等に収容するようにし、収穫作業の全自動化を可能
にした結球野菜調製装置の開発が望まれていた。本発明
は、上記の課題を解決することを目的になされたもので
ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、(1) 根茎部が付着した状態で収穫された
結球野菜を、その根茎部を左右一対のスクリューコンベ
アにより挟持して、スクリューコンベアの回転により結
球野菜を搬送する過程で切断刃により根茎部を切断する
ようにした結球野菜調製装置において、上記左右一対の
スクリューコンベアの搬送経路上側に切断刃を設け、さ
らに該スクリューコンベアの搬送始端側から少なくとも
切断刃の上方にかけて、結球野菜の上面を押さえながら
移送する押えベルトを設けたこと、

【０００５】(2) 上記左右一対のスクリューコンベア、
切断刃、押えベルトなどからなる結球野菜調製装置を、
左右方向一側に傾斜させたこと、(3) 上記結球野菜調製
装置の傾斜側方に位置して、該調製装置により調製され
た結球野菜を受けて搬送するコンベアを設けたこと、
(4) 上記切断刃は上下方向に高さ調節可能としたこと、
をそれぞれ特徴とする。

【０００６】

【作用】上記の構成によって本発明の結球野菜収穫機
は、次の作用をする。 根茎部を挟持して搬送する左右一対のスクリューコ
ンベアの搬送経路上側に切断刃を設け、さらに該スクリ
ューコンベアの搬送始端側から少なくとも切断刃の上方
にかけて、結球野菜の上面を押さえながら移送する押え
ベルトを設けたので、スクリューコンベアにより搬送さ
れてくる結球野菜から根茎部の基部を、下葉と共に所定
位置から切断して除去する。 左右一対のスクリューコンベア、切断刃、押えベル
トなどからなる結球野菜調製装置を、左右方向一側に傾
斜させたので、根茎部の基部を下葉と共に切断された結
球野菜は調製装置の傾斜側に排出される。

【０００７】 結球野菜調製装置の傾斜側方に位置し
て、該調製装置により調製された結球野菜を受けて搬送
するコンベアを設けたので、根茎部の基部が下葉と共に
切断され、調製装置の傾斜側方に排出された結球野菜を
コンベアで受けて搬送し、コンテナなどに収容する。 切断刃は上下方向の高さを調節可能としたので、結
球野菜から根茎部の基部を下葉と共に切断する高さを適
切に選択できる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付の図面を参照
して具体的に説明する。図１及び図２において、符号１
は結球野菜調製装置で、この結球野菜調製装置１は、支
持フレーム２に、根茎部Ｒが付着した状態で収穫され
た，例えばキャベツのような結球野菜Ｃを、その根茎部
Ｒを左右両側から挟持した状態で搬送する左右一対のス
クリューコンベア３，３を支持している。このスクリュ
ーコンベア３，３は、それぞれ伝動ギヤボックス４，５
から動力を受けてそれぞれ内側（図の矢印方向）に回転
して結球野菜Ｃを搬送するようにしている。伝動ギヤボ
ックス４，５には、それぞれベルトあるいはチェン伝動
系からなる伝動機構４ａ，５ａを介して動力が伝達され
るようになっている。

【０００９】上記左右一対のスクリューコンベア３の搬
送経路上側に位置して、水平方向に回転する切断刃６を
設けている。この切断刃６は、高さ調節装置７により上
下方向の高さが調節可能となっている。また、スクリュ
ーコンベア３，３の搬送始端側から少なくとも切断刃６
の上方にかけて、結球野菜Ｃの上面を押さえながら移送
する無端状の押えベルト８を設けている。この押えベル
ト８は、ベルトあるいはチェン伝動系からなる伝動機構
９により駆動され、スクリューコンベア３，３の送り速
度と同期して、図１で矢印方向に回転して結球野菜Ｃの
上面を押さえながら移送するようにしている。

【００１０】上記左右一対のスクリューコンベア３，
３、切断刃６、押えベルト８などからなる結球野菜調製
装置１は、その支持フレーム２ごとその全体が左右方向
一側に傾斜している。この結球野菜調製装置１の傾斜側
方に位置して、該調製装置１により調製されて、その傾
斜により側方に、自重によって転落する結球野菜Ｃを受
けて搬送するロープコンベア１０が設けられている。こ
のロープコンベア１０には、ベルトあるいはチェン伝動
系からなる伝動機構１１により動力が伝達され、ロープ
コンベア１０を図１の矢印方向に回転させる。ロープコ
ンベア１０の搬送終端に臨んで、図示しないが結球野菜
Ｃを受けるコンテナ等が設けられる。なお、上記ロープ
コンベア１０は、他の形式のコンベアにしてもよいもの
である。

【００１１】次に、上記のように構成された結球野菜調
製装置１の作用について説明する。結球野菜調製装置１
には、そのスクリューコンベア３，３の搬送始端部に、
例えば、キャベツのような結球野菜Ｃを、その根茎部Ｒ
がスクリューコンベア３，３間に挟持されるようにして
供給する。すると、結球野菜Ｃは、根茎部Ｒがスクリュ
ーコンベア３，３の回転により下方に向けしごかれるよ
うにして、その結球部の下面をスクリューコンベア３，
３の上面に接した状態で搬送される。また、結球野菜Ｃ
の上面は、押えベルト８により押さえられて、スクリュ
ーコンベア３，３による搬送速度と同期して移送され
る。

【００１２】そして、結球野菜Ｃが切断刃６の位置に達
すると、水平方向に高速回転している切断刃６により、
根茎部Ｒの基部が、結球部の下葉（鬼葉）と共に所定位
置から切断される。このとき、結球野菜Ｃの一般的な形
状、特質等に応じて、予め切断刃６の高さを高さ調節装
置７により調節しておくことにより、適切な切断位置が
選択されて適正位置で切断することができる。結球野菜
Ｃから根茎部Ｒの基部及び結球部の下葉（鬼葉）が切断
されるのとほぼ同時に、押えベルト８による結球野菜Ｃ
の押さえが解除され、結球部はその自重により結球野菜
調製装置１の傾斜側方に向け転落する。転落した結球部
は、ロープコンベア１０上に乗り、搬送されてその搬送
終端からコンテナ等に収容される。

【００１３】一方、切断刃６により切断されてスクリュ
ーコンベア３，３の上面上に残った根茎部Ｒ及び結球部
の下葉（鬼葉）は、相互に内側に向け回転するスクリュ
ーコンベア３，３に引き込まれるようにしてスクリュー
コンベア３，３の下側に排出される。この排出位置に、
根茎部Ｒ及び結球部の下葉（鬼葉）を受けるコンテナ等
を設けてもよい。

【００１４】上記実施例においては、本発明を根茎部Ｒ
が付着した状態で収穫されたキャベツのような結球野菜
Ｃを調製する装置として説明したが、これを、機体前部
に、先端部が八の字状に開いて圃場に植生している結球
野菜の根茎部を左右両側から挟持するようにして回転し
ながら機体の進行と共に圃場から引き抜く引き抜き部
と、引き抜かれた結球野菜を機体の後方に向け傾斜した
状態で搬送する搬送部とからなる左右一対のスクリュー
コンベアと、を備えた結球野菜収穫機に適用して仕上げ
切断を自動化することも可能である。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明の結球野菜調
製装置によれば、以下の効果を奏する。 根茎部を挟持して搬送する左右一対のスクリューコ
ンベアの搬送経路上側に切断刃を設け、さらに該スクリ
ューコンベアの搬送始端側から少なくとも切断刃の上方
にかけて、結球野菜の上面を押さえながら移送する押え
ベルトを設けたので、スクリューコンベア及び押えベル
トにより姿勢が制御されて搬送されてくる結球野菜か
ら、切断刃により根茎部の基部を下葉と共に所定位置に
おいて確実に切断して除去し、結球野菜の仕上げ切断を
行うことができる。 左右一対のスクリューコンベア、切断刃、押えベル
トなどからなる結球野菜調製装置を、左右方向一側に傾
斜させたので、根茎部の基部を下葉と共に切断された結
球野菜は、調製装置の傾斜側に自動的に排出することが
できる。

【００１６】 結球野菜調製装置の傾斜側方に位置し
て、該調製装置により調製された結球野菜を受けて搬送
するコンベアを設けたので、根茎部の基部が下葉と共に
切断され、調製装置の傾斜側方に排出される結球野菜を
コンベアで受けて搬送し、コンベアの搬送終端からコン
テナなどに収容することができる。 切断刃は上下方向の高さを調節可能としたので、結
球野菜から根茎部の基部を下葉と共に切断する際の高さ
を適切に選択することができ、精度の高い仕上げ切断を
行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による結球野菜調製装置全体の斜視図で
ある。

【図２】同縦断面図である。

【符号の説明】

１ 結球野菜調製装置 ２ 支持フレーム ３ スクリューコンベア ４，５ 伝動ギヤボックス ４ａ，５ａ 伝動機構 ６ 切断刃 ７ 切断刃の高さ調節装置 ８ 押えベルト ９，１１ 伝動機構 １０ ロープコンベア Ｃ 結球野菜（キャベツ） Ｒ 根茎部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 根茎部が付着した状態で収穫された結球
   野菜を、その根茎部を左右一対のスクリューコンベアに
   より挟持して、スクリューコンベアの回転により結球野
   菜を搬送する過程で切断刃により根茎部を切断するよう
   にした結球野菜調製装置において、 上記左右一対のスクリューコンベアの搬送経路上側に切
   断刃を設け、さらに該スクリューコンベアの搬送始端側
   から少なくとも切断刃の上方にかけて、結球野菜の上面
   を押さえながら移送する押えベルトを設けたことを特徴
   とする結球野菜調製装置。
2. 【請求項２】 上記左右一対のスクリューコンベア、切
   断刃、押えベルトなどからなる結球野菜調製装置を、左
   右方向一側に傾斜させたことを特徴とする請求項１記載
   の結球野菜調製装置。
3. 【請求項３】 上記結球野菜調製装置の傾斜側方に位置
   して、該調製装置により調製された結球野菜を受けて搬
   送するコンベアを設けたことを特徴とする請求項１また
   は２記載の結球野菜調製装置。
4. 【請求項４】 上記切断刃は、上下方向に高さ調節可能
   としたことを特徴とする請求項１、２または３記載の結
   球野菜調製装置。