JPH0731092Y2 - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JPH0731092Y2
JPH0731092Y2 JP8804990U JP8804990U JPH0731092Y2 JP H0731092 Y2 JPH0731092 Y2 JP H0731092Y2 JP 8804990 U JP8804990 U JP 8804990U JP 8804990 U JP8804990 U JP 8804990U JP H0731092 Y2 JPH0731092 Y2 JP H0731092Y2
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万寿男 吉岡
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置に関するも
のである。
従来技術 この種の冷凍装置としては、例えば、実公昭55−2374号
公報、特開昭62−206345号公報等に記載されている。
前者には、異なった沸点を有する非共沸の複数冷媒を一
元冷凍装置に封入し、比較的小型のコンプレッサによる
一段圧縮で、超低温冷却が可能な冷凍装置が開示されて
いる。
又、後者には、混合冷媒を用いた冷凍装置において、精
留式冷媒分離器を用いて分離された高沸点冷媒と低沸点
冷媒を、サイクル内へ戻す量を、絞り装置の開度を調節
したり、開閉弁を開閉したりして調節して、その能力を
可変する装置が開示されている。
本考案は、前者のような超低温冷却装置において、その
能力等を可変して、目的とする冷却空間を所定の超低温
に保つ簡易な手段がない現状に鑑み、試行錯誤を重ねた
末に、前記冷媒分離器に類似の気液分離気の温度、特
に、該分離器によって分離された高圧ガス冷媒の温度を
一定に制御することにより、対象冷却空間が、自己平衡
的に一定の温度を保つことを見出し、本考案を完成した
ものである。
考案の構成 本考案の要旨は、圧縮機、凝縮器、膨張弁やキャピラリ
ーチューブ等の減圧器、及び冷却目的空間に設けられる
蒸発器を冷媒導管よって連結してなる冷凍回路に、互い
に異なる沸点を有する非共沸混合冷媒を封入し、凝縮器
から減圧器に至る高圧冷媒流路と、減圧器から圧縮機に
至る低圧冷媒流路とが、互いに熱交換可能な状態に組み
合わされた複数の中間熱交換器を直列に設け、更に、高
圧冷媒流路に1以上の気液分離器を介設することによ
り、凝縮液化した高沸点冷媒成分に富む凝縮液冷媒と未
凝縮の低沸点冷媒成分に富む高圧ガス冷媒とに分離し、
この凝縮液冷媒は、キャピラリチューブなどの適宜な絞
り装置を通して減圧してから、前記中間熱交換器の低圧
冷媒流路に送ると共に、高圧ガス冷媒の方は、中間熱交
換器の高圧冷媒流路側に送るようにして、凝縮器におい
て未凝縮であった、比較的低沸点成分に富む高圧ガス冷
媒が、中間熱交換器を順次通過して行くに伴い、沸点の
比較的高い冷媒から、順に低圧冷媒流路を流れる冷媒に
よって冷却凝縮されて、低沸点成分の割合を増加して、
蒸発器に到達した、これらの混合冷媒の割合に基づい
て、所定の超低温冷却を行うように構成して成る冷凍装
置において、前記気液分離器に冷媒加熱器を設け、この
気液分離器によって分離された高圧ガス冷媒の出口側流
路に温度検出器を装着し、この温度検出器の出力信号に
基づいて、高圧ガス冷媒の温度が、一定の設定値以上に
上昇したら、前記冷媒加熱器を作動させて、冷却能力を
増大させることにより、冷却室を所定の超低温に自己平
衡的に保つことができるようにした冷凍装置にある。上
記において、中間熱交換器の数は、使用する混合冷媒の
性質や数によって異なるが、一般には、混合冷媒の数に
あわせて設けられる。同様に、気液分離器も中間熱交換
器の数にあわせて設けてもよいが、それに伴って、当然
サイクルへの封入冷媒量が増大するので、コンプレッサ
が小能力の場合には、起動が困難になる虞れがあり、従
って、装置の仕様に応じて、適当な数が選ばれる。以
下、実施例に基づいて詳細に説明する。
第1図は、本考案の一実施例を示すもので、圧縮機1、
空冷の凝縮器2、キャピラリチューブを絞り手段として
用いた減圧器3、冷却室15を、例えば−80℃以下の超低
温に冷却する蒸発器4が、冷媒導管によって連結されて
成る冷凍回路に、複数の(実施例では4種類の)沸点を
異にし、且つ、互いに、非共沸である冷媒が封入されて
いる。5a〜dは、凝縮器2から蒸発器3に至る高圧冷媒
流路6と、蒸発器4から圧縮機1の吸入管に至る、冷媒
の戻り流路を為す低圧冷媒流路7に介装された中間熱交
換器であって、二重管構造を有し、該二重管の一方の流
路、例えば、内管内を高圧冷媒が流れ、この内管を同心
状に取り囲む外管と前記内管との間隙を、高圧冷媒の流
れる方向と逆方向に、低圧冷媒が流れるように、夫々、
高圧冷媒流路6及び低圧冷媒流路7が連結することによ
り、高圧冷媒流路を流れる冷媒は、低圧冷媒によって冷
却されるように構成されている。8は、この高圧冷媒流
路6の、第一中間熱交換器5aと第二中間熱交換器5bとの
間の流路に介在させて設けた気液分離器で、上下両端面
が閉塞された直立円筒管から成り、その中央部付近に
は、第一中間熱交換器5aからの高圧冷媒流路の一端6aが
連結し、頂面からは、高圧ガス冷媒の出口側流路6bが、
又、底面には、凝縮液冷媒の流出流路6cが、夫々連結
し、該流路6cは、絞り装置10を介して、第二中間熱交換
器5bより上流の低圧冷媒流路7に連結している。気液分
離器8は、銅合金など熱良導性素材を用いて作られてお
り、その外周面には、加熱器9として、電熱線が巻回状
態で装着されている。
11は、前記出口側流路6bに装着された温度検出器であっ
て、その検出信号は、温度コントローラー12に入力さ
れ、所定の設定値以上になると、加熱器9に通電される
ように構成されている。
作用 上記装置において、圧縮機1において、圧縮された高圧
冷媒は、凝縮器2において、最も高い沸点を有する冷媒
が高い比率で液化されると共に、最も低い沸点を有する
冷媒は、あまり凝縮されずに第一熱交換器5aに入り、こ
こで、吸入圧に殆ど等しい圧力に減圧された低圧冷媒流
路側に冷媒によって冷却されることにより、高圧冷媒の
部分凝縮が更に進行する。このような気液混在の高圧冷
媒は、気液分離器8において、分離され、高圧ガス冷媒
は、出口側流路6bを経て第二中間熱交換器5bに入り、こ
こで、更に低温に冷却され、再び部分凝縮を行い、更
に、第三、第四中間熱交換器において同様に部分凝縮を
繰り返して、高圧ガス冷媒は、次第に低沸点冷媒の割合
を増し、ついには、すべて液化される。一方、分離され
た凝縮液冷媒は、コンプレッサのオイル等も捕捉し、絞
り装置10を通って減圧され、吸入側の戻り流路に送り込
まれる。今、蒸発器4の周囲において、温度上昇の要因
がなければ、蒸発器の温度は、次第に低下すると共に、
中間熱交換器の冷却能力もそれに伴って増大し、低沸点
成分に富む冷媒は、蒸発器4に到達する前に、減圧器3
の手前において、高圧冷媒流路と低圧冷媒流路との間を
絞り装置13を介して連結したバイパス流路14を通った
り、或は、気液分離器を通して低圧冷媒流路に流れてし
まい、蒸発器4の冷却能力は、自ずと制限される。反対
に、蒸発器のまわりの温度が上昇すると、同様に、その
影響は、中間熱交換器を介して気液分離器に及び、これ
らの温度を上昇させる。今、気液分離器を出る高圧ガス
冷媒の温度が上昇し、設定温度を越えると温度検出器11
が、これを検出して信号を温度コントローラーに入力
し、冷媒加熱器に通電される。気液分離器8中に貯留す
る凝縮液冷媒は、低沸点のものから順次気化することに
より、蒸発器4側に到達する冷媒量が増加して、蒸発器
4の冷却能力が増大し、目的空間は、所定の温度に冷却
される。
上記において、温度コントローラーの設定温度は、混合
冷媒中の最高沸点とその次に高い沸点との間において、
適当な温度を選択すればよい。
効果 本考案に係る冷凍装置は、気液分離器内の温度を、目的
空間たる冷却室における所望の冷却室温度に応じて選択
された所定の設定温度に、常に正確に保つことにより、
冷凍負荷の急変にあっても、従来のものに比べて、迅速
に対処して、冷却室を所定の温度に正確に保つことがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例を示す説明図である。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機、凝縮器、減圧器及び蒸発器を冷媒
    導管によって連結して成る冷凍回路に異なる沸点を有す
    る非共沸混合冷媒を封入し、前記凝縮器から前記減圧器
    に至る高圧冷媒流路と、前記減圧器から前記圧縮機に至
    る低圧冷媒流路とが互いに熱交換可能な状態に組み合わ
    された複数の中間熱交換器を設け、前記高圧冷媒流路
    に、1以上の気液分離器を介設して、該分離器によって
    分離された凝縮液冷媒を減圧してから、前記中間熱交換
    器の低圧冷媒流路に送ると共に、高圧ガス冷媒を前記中
    間熱交換器の高圧冷媒流路に送るように構成して成る冷
    凍装置において、前記気液分離器に、冷媒加熱器を設
    け、該気液分離器によって分離された高圧ガス冷媒の出
    口側流路に、温度検出器を装着し、該温度検出器の設定
    温度検出信号に基づいて、前記冷媒加熱器を作動させる
    ことにより、前記蒸発器を備えた冷却室の温度を一定に
    保つように構成したことを特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】直立筒状の気液分離器の外周面に、電熱線
    から成る加熱器が巻回状態で設けられている実用新案登
    録請求の範囲第1項記載の冷凍装置。
  3. 【請求項3】温度検出器の設定温度が、混合冷媒中の最
    高沸点と、該最高沸点に次いで高い沸点との間の温度に
    定められている実用新案登録請求の範囲第1項又は第2
    項記載の冷凍装置。
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