JPH07310849A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JPH07310849A
JPH07310849A JP12978494A JP12978494A JPH07310849A JP H07310849 A JPH07310849 A JP H07310849A JP 12978494 A JP12978494 A JP 12978494A JP 12978494 A JP12978494 A JP 12978494A JP H07310849 A JPH07310849 A JP H07310849A
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JP
Japan
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valve body
valve
valve seat
communication hole
sub
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JP12978494A
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English (en)
Inventor
Fumiyoshi Murakami
史佳 村上
Shigeru Yoshiyama
茂 吉山
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高負圧時の低流量を高精度で制御できる電磁
弁を提供する。 【構成】 コイルスプリング26の付勢力を上回る高負
圧の場合は、副弁体21が弁座18に着座し続けること
になり、開口15の面積が絞り開口22の面積に減少さ
れて流量が低減されるから、最大使用ポイントに至るま
での流量特性の勾配が緩やかになり、使用域即ち低流量
制御域が拡大して高負圧時の低流量制御精度を向上する
ことができる。コイルスプリング26の付勢力を下回る
低負圧の場合は、副弁体21は、弁座18から離間し、
環状突起24を区画壁31に当接する。副弁体21のキ
ャップ体23及び環状突起24には、切欠部25が形成
されているから、絞り開口22のみならず該切欠部25
を経て流体が全開した開口15に流入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体通路を流れる流体
の流量を制御する電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】図14は従来の電磁弁の断面図である。
この電磁弁は、車両の燃料タンクから発生しキャニスタ
を経由した蒸発燃料を、吸気圧を利用してエンジンにパ
ージするためのものである。電磁ソレノイド1は、コイ
ル2、ヨーク3、マグネチックプレート4及び固定鉄心
5により構成されている。固定鉄心5には可動体6が軸
方向で間隔を置いて対向している。この可動体6は、可
動鉄心9、板ばね10及びゴム等の弾性体からなる弁体
8により構成されている。弁体8は、周辺部をエンドフ
レーム11とコイルボビン12との間に挟持された板ば
ね10の中央部に取付られている。従って、可動体6は
板ばね10により保持されている。該板ばね10は燐青
銅板等の板ばね材からなり、可動体6の移動により軸方
向に変位するように形成されている。可動鉄心9はその
外周と、前記コイルボビン12の内周即ち軸受部12a
との間に間隙を設けることにより、軸方向に移動可能と
なっている。コイルスプリング7は、可動体6を固定鉄
心5から離間する方向に付勢している。
【0003】上記電磁ソレノイド1にはヨーク3を介し
て、エンドフレーム11が連結固定されている。エンド
フレーム11には、ポート11a,11bが一体に形成
されている。該ポート11aには流体通路13が形成さ
れ、その流体通路13に直交する流体通路13aが形成
されている。流体通路13aは、エンドフレーム11に
一体形成された円筒部14の端部の開口15に連通して
いる。また、ポート11bには流体通路16が形成され
ている。そして、その流体通路16と前記開口15間と
を連通する流体通路17がエンドフレーム11内に形成
されている。前記円筒部14の先端部には、前記弁体8
の台座8aが接離する弁座18が形成されている。その
他、19は気密性を保持するためのシール部材であり、
20はコイル2と電源とを接続するコネクタ部である。
【0004】上記構成の電磁弁の作動は以下の通りであ
る。電磁ソレノイド1のコイル2に通電され、コイル電
流が作動開始電流に到達し、電磁ソレノイド1の吸引力
が、可動体6を弁座18側へ付勢するコイルスプリング
7の付勢力に打ち勝つと、可動体6は固定鉄心5側に吸
引される。可動体6が移動して弁体8の台座8aが弁座
18から離脱すると、開口15が開き流体通路13,1
3a,16及び17が通じてポート11aとポート11
bが連通し、ポート11a、ポート11b間を流体が流
れる。
【0005】その後、電磁ソレノイド1のコイル2への
通電が断たれ、電磁ソレノイド1の吸引力が前記コイル
スプリング7の付勢力を下回ると、可動体6は逆移動し
て弁体8の台座8aが弁座18に着座して開口15を閉
じ、ポート11a,ポート11b間の流体の流れが止ま
る。上述したポート11aとポート11b間の流体の流
量は、弁体8の開閉時間の割合に依存するから、この割
合(以下デューティ比という)を変化させることにより
流量調整を行う。
【0006】上述のように電磁弁を作動させることによ
り、図15に示す流量特性が得られる。この流量特性
は、開口15と弁体8の開口面積(最小絞り径φd×リ
フト量),デューティ比及び差圧等から求められる。こ
のときの差圧は、エンジン吸気管圧力により決定し、一
般的にはエンジン低負荷域(アイドル時等)では高負圧
(概ね−450mmHg程度)となり、上記流量特性の
実使用域は低デューティ比の低流量域のみを使用する。
又、エンジン高負荷域では、低負圧(概ね−150mm
Hg程度)となり、高デューティ比の高流量域を使用す
る。このように上記流量特性の使用域は、エンジンの吸
入空気量に応じて異ならせている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来構造の電磁弁では、絞り径及びリフト量が一定の
ため前記図15に示す流量特性で明らかなように、差圧
大→流量大、差圧小→流量小となる。これは、絞り径が
低負圧時の必要最大流量に基づいて決定されているから
である。従って、アイドル時等の高負圧時に低デューテ
ィ比の領域を使用する場合、高負圧で流量大となるため
デューティ比−流量特性の勾配が急となり、かつデュー
ティ比制御範囲が限定されることにより、パージ制御を
高精度で行うことが困難となる。
【0008】また、環境保全強化の要請下では、自動車
排出ガス規制がより一層強化されるのは、避けられない
事態である。これに伴い、排気システムのエバポパージ
システムに要求されるパージ制御の高精度化の要求も厳
しくなる。そして、その制御を行う電磁弁の流量特性
は、蒸発燃料の最適パージ量を制御する上で重要な要因
となる。特にアイドル時は、吸入空気量が少なくかつパ
ージによる燃料消費割合が大きいため、空燃比を理想状
態に保つためには、精密なパージ制御精度が要求され
る。しかしながら、上記したように従来の電磁弁の流量
特性では、アイドル時のパージ制御を高精度で行うこと
が困難なため、強化される自動車排出ガス規制をクリア
できないという問題点がある。本発明は、上記問題点を
解決するためになされたもので、高負圧(差圧大)時の
流量特性の勾配のみを緩やかにすることにより、低流量
を高精度で制御できる電磁弁を提供することを目的とす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1記載の本発明の電磁弁は、連通孔を形成し
て流体通路をなす内空を連通状に区画する区画壁と、前
記連通孔の流入側の開口端部に形成した第1弁座に着座
して該連通孔を閉じる主弁体と、絞り開口を形成して前
記流体通路の流出口の開口端部に形成した第2弁座に着
座し該流出口の開口面積を減少させる副弁体と、前記主
弁体を前記第1弁座に着座させる方向へ付勢する第1付
勢材と、前記副弁体を前記第2弁座から離間する方向へ
付勢する第2付勢材と、前記第1付勢材の付勢力に抗し
て前記主弁体を付勢して前記連通孔を開く電磁ソレノイ
ドとを備え、該電磁ソレノイドの付勢が解除されたと
き、前記第1付勢材により前記主弁体を前記第1弁座に
着座させて前記連通孔を閉じて前記流体通路を遮断し、
前記区画壁に区画された前記連通孔の流出側の内空の圧
力差をキャンセルすることを特徴とする。
【0010】上記目的を達成するための請求項2記載の
本発明の電磁弁は、連通孔を形成して流体通路をなす内
空を連通状に区画する区画壁と、前記連通孔の流出側の
開口端部に形成した第1弁座に着座して該連通孔を閉じ
る主弁体と、絞り開口を形成して前記連通孔の流入側の
開口端部に形成した第2弁座に着座し該連通孔の開口面
積を減少させる副弁体と、前記主弁体を前記第1弁座に
着座させる方向へ付勢する第1付勢材と、前記副弁体を
前記第2弁座から離間する方向へ付勢する第2付勢材
と、前記第1付勢材の付勢力に抗して前記主弁体を付勢
して前記連通孔を開く電磁ソレノイドとを備え、該電磁
ソレノイドの付勢が解除されたとき、前記第1付勢材に
より前記主弁体を前記第1弁座に着座させて前記連通孔
を閉じて前記流体通路を遮断し、前記区画壁に区画され
た前記連通孔の流入側の内空の圧力差をキャンセルする
ことを特徴とする。
【0011】上記目的を達成するための請求項3記載の
本発明の電磁弁は、上記請求項1又は請求項2記載の構
成において、前記副弁体の両側に、前記第2弁座の外周
に嵌まるキャップ体と環状突起とを形成し、それぞれに
前記区画壁により区画された内空に連通する切欠部を設
けたことを特徴とする。
【0012】上記目的を達成するための請求項4記載の
本発明の電磁弁は、上記請求項1又は請求項2記載の構
成において、前記副弁体に、前記第2弁座の内周の開口
内に突出するとともに前記絞り開口を形成した突部を形
成したことを特徴とする。
【0013】上記目的を達成するための請求項5記載の
本発明の電磁弁は、上記請求項1又は請求項2記載の構
成において、前記副弁体を前記流体通路間に前記主弁体
と隔てて配置したことを特徴とする。
【0014】上記目的を達成するための請求項6記載の
本発明の電磁弁は、上記請求項1又は請求項2記載の構
成において、前記電磁ソレノイドにより前記主弁体が付
勢されて前記第1弁座から離間したとき、前記区画壁で
区画された流入側と流出側の内空の差圧が所定圧以上の
とき、前記副弁体が前記第2弁座に向かって移動するよ
うに、前記第2付勢材の付勢力を設定したことを特徴と
する。
【0015】
【作用及び発明の効果】上記請求項1記載の電磁弁によ
れば、電磁ソレノイドが付勢されて主弁体が第1付勢材
の付勢力に抗して連通孔を開いたとき、区画壁に区画さ
れた前記連通孔の流出側の内空が高負圧の場合は、副弁
体が第2付勢材の付勢力に抗して流体通路の流出口の開
口端部に形成した第2弁座に着座して、絞り開口により
前記流出口の開口面積を減少させる。前記内空が低負圧
の場合は、第2付勢材の付勢力により副弁体は第2弁座
から離間され、前記流出口が全開される。従って、負圧
の程度により前記流出口の開口面積を2段階に変化させ
ることができ、高流量及び低流量制御が可能となるとと
もに、前記した高負圧の場合は、前記流出口から流出す
る流量が低減されて低流量制御域が拡大し、低流量時の
制御精度を向上できる。また、区画壁に形成した連通孔
の流入側に主弁体を、流出側に副弁体を配置したから両
弁体が干渉したり衝突したりして作動が不安定となるこ
とがない等の効果がある。
【0016】上記請求項2記載の電磁弁によれば、電磁
ソレノイドが付勢されて主弁体が第1付勢材の付勢力に
抗して連通孔を開いたとき、区画壁に区画された前記連
通孔の流出側の内空が高負圧の場合は、副弁体が第2付
勢材の付勢力に抗して前記連通孔の流入側開口端部に形
成した第2弁座に着座して、絞り開口により前記連通孔
の流入側の開口面積を減少させる。また、前記内空が低
負圧の場合は、第2付勢材の付勢力により副弁体は第2
弁座から離間され、前記流入側の開口が全開される。従
って、負圧の程度により前記流出口の開口面積を2段階
に変化させることができ、高流量及び低流量制御が可能
となるとともに、前記した高負圧の場合は、前記流出口
から流出する流量が低減されて低流量制御域が拡大し、
低流量時の制御精度を向上できる。また、第1付勢材の
付勢力は、主弁体に作用する負圧に抗して該主弁体を前
記第1弁座に着座させているから、その分付勢力が増強
されていて電磁ソレノイドの吸引力に抗することがで
き、主弁体の開弁量が徐変される。従って、開弁時の流
量特性の急激な立ち上がりを防止することができる等の
効果がある。
【0017】上記請求項3記載の電磁弁によれば、副弁
体が第2弁座に着座するときは、該第2弁座の外周に嵌
まるキャップ体により案内される。また、第2付勢材の
付勢力により副弁体が第2弁座から離間されるときは、
環状突起により連通孔に副弁体が当接して、絞り開口に
より前記連通孔の開口面積を減少させることがない。
【0018】上記請求項4記載の電磁弁によれば、副弁
体が第2弁座に着座するときは、該第2弁座の内周の開
口内に突出する突部により案内される。また、第2付勢
材の付勢力により副弁体が第2弁座から離間されるとき
は、前記突部が前記開口内に突出している限り、差圧に
応じた流体力が作用し第2付勢材の付勢力との釣合い位
置を変えることができ、差圧の変動に対する流量変化を
緩やかにできるという効果がある。
【0019】上記請求項5記載の電磁弁によれば、副弁
体は主弁体の第1弁座への着座及び離間による流体の移
動に同期して作動し、前記主弁体の前記第1弁座との干
渉及び衝突により作動が不安定となることがない等の効
果がある。
【0020】上記請求項6記載の電磁弁によれば、電磁
ソレノイドにより前記主弁体が付勢されて第1弁座から
離間したとき、区画壁で区画された流入側と流出側の内
空の差圧が所定圧以下のときは、第2付勢材の付勢力に
より副弁体は前記第2弁座から離間されたままであり、
前記区画壁に形成した連通孔を介して流体が流通する。
前記差圧が所定圧に達すると、該差圧により前記第2付
勢材の付勢力に打ち勝ち、前記副弁体は前記第2弁座に
向かって移動し、該第2弁座に着座して絞り開口により
流体通路面積が絞られる。従って、前記差圧が所定圧以
上のときは、主弁体が全開しても副弁体により流体通路
面積が減少され、差圧大のとき流体通路を通過する流量
が低減されて低流量制御域が拡大し、低流量時の制御制
度を向上できる効果がある。
【0021】
【実施例】
(第1実施例)本発明の電磁弁を、車両用のパージ制御
弁として適用した実施例について説明する。尚、パージ
制御システム自体については本発明の要旨ではないた
め、図1にその概要を示し簡単に説明する。パージ制御
システムは、燃料タンク100で発生してキャニスタ1
01に吸着された蒸発燃料Gを、エンジン負荷条件に応
じ電磁弁を開閉してエンジンの吸気圧を利用してパージ
し、蒸発燃料Gの大気への放出を防止するものである。
このため、電磁弁のポート11aはエンジン吸気管10
2に、ポート11bはキャニスタ101にそれぞれ連結
されている。
【0022】本発明の第1実施例に係る電磁弁につい
て、添付図面図2から図6に基づいて説明する。図2は
電磁弁の断面図である。尚、図2において本発明の特徴
とする副弁体21の構造及びエンドフレーム11内で流
体通路17をなす内空を連通状に区画する区画壁31に
関係する構成を除き、前述した従来技術と同一構成であ
る。従って、同一構成部分については、同一符号を付し
てその詳細な説明を省略する。区画壁31はエンドフレ
ーム11の段部11cに圧入、溶着等の手段で固定さ
れ、流体通路17を前記ポート11aに連通する側の内
空17aと、前記ポート11bに連通する側の内空17
bとに区画するとともに、円筒部32に形成した連通孔
33により前記内空17a,17bを連通している。流
体の流入側となる前記円筒部32の先端には、前記弁体
(本発明の主弁体に相当)8の台座8aが接離する弁座
34(本発明の第1弁座に相当)が設けられている。
【0023】副弁体21は図2及び図3に示すように、
中心に絞り開口22を形成し、流体の流出口となる前記
開口15を形成した円筒部14の先端部外周に緩やかに
嵌まるキャップ体23と、前記区画壁31に当接する環
状突起24とが形成されている。そして、そのキャップ
体23と環状突起24には、数箇所に切欠部25を設け
て、前記内空17bに連通させている。また、副弁体2
1は、前記円筒部14の外周に掛けられたコイルスプリ
ング26(本発明の第2付勢材に相当)により、前記開
口15の開口端部に形成された弁座(本発明の第2弁座
に相当)18から離間する方向に付勢されている。
【0024】上記構成の電磁弁の作動は以下の通りであ
る。電磁ソレノイド1に通電し、該電磁ソレノイド1の
吸引力がコイルスプリング7(本発明の第1付勢材に相
当)の付勢力に打ち勝つと、可動体6は固定鉄心5側に
吸引される。可動体6が吸引されることにより、弁体8
の台座8aが弁座34から離間し連通孔33が開き、内
空17aと内空17bが連通して流体通路13aと流体
通路16が連通する。このとき、ポート11bに連通す
る流体通路13aとポート11aに連通する流体通路1
7間には、副弁体21の絞り開口22により、図4に示
すように大気圧とエンジン負圧により差圧△pが発生す
る。このような差圧△pは、以下に示す流体モデルの理
論式等により表される。
【0025】
【数1】流量Q=C(πd2/4)√(2△p/ρ) ここで、Cは流量係数、ρは流体密度である。尚、差圧
△pは実験によって簡単に求めることができる。
【0026】上記差圧△pが発生することにより、副弁
体21は△p×S1(S1は開口15及び絞り開口22に
より決まる受圧面積、以下同じ)の大きさの力が作用し
て、弁座18側へ付勢される。従って、コイルスプリン
グ26の付勢力よりも△p×S1の値が上回る高負圧の
場合は、図5(a)に示すように弁座18に着座し続け
ることになり、開口15の面積が絞り開口22の面積に
減少されて流量が低減される。従って、図6に示すよう
に高負圧時には、最大使用ポイントQaに至るまでの流
量特性の勾配が緩やかになり、使用域即ち低流量制御域
が拡大して高負圧時の低流量制御精度を向上することが
できる。
【0027】電磁ソレノイド1への通電が断たれると、
コイルスプリング7の付勢力及び板ばね10の弾力によ
り可動体6が復帰し、弁体8の台座8aが弁座34に着
座して、連通孔33を閉じて内空17aと17bの連通
を遮断し、前記区画壁31に区画された内空17bの副
弁体21の前後の圧力差を無くす。これにより、副弁体
21の両面に作用する流体力は、相殺されコイルスプリ
ング26の付勢力により弁座18から離間する。
【0028】一方、差圧△pが低下してコイルスプリン
グ26の付勢力よりも前記△p×S1値が下回る低負圧
の場合は、副弁体21は図5(b)に示すように、コイ
ルスプリング26の付勢力により環状突起24を区画壁
31に押し付けたままとなる。副弁体21のキャップ体
23及び環状突起24には、切欠部25が形成されてい
るから、絞り開口22のみならず該切欠部25を経て流
体が全開した開口15に流入する。
【0029】(第2実施例)本発明の第2実施例に係る
電磁弁は、第1実施例とは異なりポート11aはキャニ
スタ101に、ポート11bはエンジン吸気管102に
それぞれ連結して、流体の流れる方向を逆方向にしたも
のである。従って、副弁体21の作動方向が逆となる点
及びエンドフレーム11や区画壁31等を除いて構成上
第1実施例と同一であるため、同一構成部分は同一符号
を付して詳細な説明を省略する。
【0030】図7に示すように、区画壁31には円筒部
32の逆方向に円筒部132を形成し、エンドフレーム
11のポート11aの流体通路13と直交する流体通路
13aの開口15に対向させる。そして、副弁体21の
キャップ体23を円筒部132の先端部外周に緩やかに
嵌める。そして、区画壁31との間に掛けたコイルスプ
リング(本発明の第2付勢材に相当)126により、副
弁体21を円筒部132の先端に形成された弁座(本発
明の第2弁座に相当)134から離間する方向に付勢さ
れ、環状突起24を前記開口15の外周部に当接させて
いる。
【0031】上記構成の電磁弁の作動は、第1実施例と
同様、コイルスプリング26の付勢力を上回る高負圧の
場合は、副弁体21が円筒部132の弁座134に着座
し続けることになり、連通孔33の開口面積が絞り開口
22の面積に減少されて流量が低減され、最大使用ポイ
ントに至るまでの流量特性の勾配が緩やかになり、使用
域即ち低流量制御域が拡大して高負圧時の低流量制御精
度を向上することができる。電磁ソレノイド1への通電
が断たれると、コイルスプリング7の付勢力及び板ばね
10の弾力により可動体6が復帰し、弁体8の台座8a
が弁座34に着座して、連通孔33を閉じて内空17a
と17bの連通を遮断し、前記区画壁31に区画された
内空17bの副弁体21の前後の圧力差を無くす。
【0032】一方、コイルスプリング26の付勢力を下
回る低負圧の場合は、副弁体21はコイルスプリング2
6の付勢力により環状突起24をエンドフレーム11に
押し付けたままとなる。副弁体21のキャップ体23及
び環状突起24には、切欠部25が形成されているか
ら、流体が絞り開口22のみならず該切欠部25を経て
全開した連通孔33に流入する。
【0033】上記第2実施例の場合は、第1実施例と異
なり弁体8に対する負圧の作用方向が逆になる。このた
め、コイルスプリング7の付勢力は、弁体8に作用する
負圧に抗して該弁体8を前記弁座34に着座させている
から、その分付勢力が増強されていて電磁ソレノイドの
吸引力に抗することができ、弁体8の開弁量が徐変され
る。従って、図8の点線に示すように弁体8の開弁時の
流量特性の急激な立ち上がりを呈することなく、実線に
示すように徐々に開弁することができ、高負圧時の低流
量制御精度を一層向上することができる。
【0033】上記各実施例は、区画壁31に形成した連
通孔33の流入側に弁体8を、流出側に副弁体21を配
置したから両弁体が干渉して作動が不安定となったり、
衝突したりすることがない。尚、高負圧時の流量は副弁
体21の絞り開口22の径を変更することにより任意に
設定できる。また、副弁体21の移動開始時の差圧は、
コイルスプリング26又は126の付勢力と差圧△pの
受圧面積S1の変更により任意に設定可能となる。
【0034】図9(a)は上記第1及び第2実施例に用
いた副弁体の変形実施例を示した斜視図、図9(b)は
その断面図である。この副弁体41は弁座18(第1実
施例)又は134(第2実施例)に着座したとき、開口
15内に突出する円筒状の突部42を形成し、他側には
環状突起43を形成して切欠部44を数箇所設け、円筒
状の突部42の中心を貫通する絞り開口45が形成され
ている。環状突起43は、コイルスプリング26(第1
実施例)又は126(第2実施例)の付勢力により副弁
体41が、弁座18から離間されるときは、区画壁31
(第1実施例)又はエンドフレーム11(第2実施例)
に当接して、副弁体41の絞り開口45により流量が制
限されて減少しないようにしている。
【0035】上記副弁体41が弁座18又は134に着
座するときは、該弁座の内側の開口15又は連通孔33
内に突出する突部42により案内される。また、コイル
スプリング26又は126の付勢力により副弁体41が
弁座18又は134から離間されるときは、前記突部4
2が前記開口15又は連通孔33内に突出している限
り、差圧△pに応じた流体力が図10に示すように作用
し、コイルスプリング26又は126の付勢力との釣合
い位置即ち副弁体41のバルブリフト量Lを変えること
ができ、差圧△pの変動に対する流量変化を緩やかにで
き(図11参照)、差圧変動による急激な流量変化を抑
制して、高負圧時の低流量制御精度を一層高めることが
できる。尚、上記突部42を有しないフラットな副弁体
の場合は、図10及び図11中の点線で示した特性にな
る。
【0036】また、副弁体を図12又は図13に示すよ
うな形状とすることもできる。図12に示す副弁体51
は突部52を截頭円錐形とし、その反対側に切欠部54
を数箇所設けた環状突起53を形成したもので、突部5
2の中心を貫通する絞り開口55が形成されている。図
13に示す副弁体61は突部62を円筒形とし、その反
対側に切欠部64を数箇所設けた環状突起63を形成し
たもので、突部62の外周に先端に向かって断面積を広
げる流通溝65が形成されている。何れも副弁体41と
同様の作動を呈し、差圧変動による急激な流量変化を抑
制して、高負圧時の低流量制御精度を一層高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用のパージ制御システム構成図である。
【図2】本発明の電磁弁の第1実施例を示す断面図であ
る。
【図3】第1実施例及び第2実施例に用いる副弁体の斜
視図である。
【図4】差圧の発生を説明した副弁体の拡大断面図であ
る。
【図5】作動状態を示す一部の断面図である。
【図6】第1実施例の電磁弁のデューティ比に対する流
量特性を示す特性図である。
【図7】本発明の電磁弁の第2実施例を示す断面図であ
る。
【図8】第2実施例の電磁弁のデューティ比に対する流
量特性の立ち上がりを示す特性図である。
【図9】副弁体の変形実施例を示し、図9(a)は斜視
図、図9(b)は作動を示した断面図である。
【図10】副弁体に作用する力とバルブリフトの関係を
示した特性図である。
【図11】流量と差圧との関係を示した特性図である。
【図12】副弁体の他の変形実施例を示した斜視図であ
る。
【図13】副弁体の他の変形実施例を示した斜視図であ
る。
【図14】従来の電磁弁の断面図である。
【図15】従来の電磁弁のデューティ比に対する流量特
性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 電磁ソレノイド、 7 コイルスプリング(第1付
勢材)、8 弁体(主弁体)、 13,13a,16,
17 流体通路、15 開口(流出側)、 17a,1
7b 内空、18,134 弁座(第2弁座)、 2
1,41,51,61 副弁体、22,45,55 絞
り開口、 23 キャップ体、 24 環状突起、25
切欠部、 31 区画壁、 33 連通孔、34 弁
座(第1弁座)、26,126 コイルスプリング(第
2付勢材)、42,52,62 突部、 65 連通
溝。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連通孔を形成して流体通路をなす内空を
    連通状に区画する区画壁と、前記連通孔の流入側の開口
    端部に形成した第1弁座に着座して該連通孔を閉じる主
    弁体と、絞り開口を形成して前記流体通路の流出口の開
    口端部に形成した第2弁座に着座し該流出口の開口面積
    を減少させる副弁体と、前記主弁体を前記第1弁座に着
    座させる方向へ付勢する第1付勢材と、前記副弁体を前
    記第2弁座から離間する方向へ付勢する第2付勢材と、
    前記第1付勢材の付勢力に抗して前記主弁体を付勢して
    前記連通孔を開く電磁ソレノイドとを備え、該電磁ソレ
    ノイドの付勢が解除されたとき、前記第1付勢材により
    前記主弁体を前記第1弁座に着座させて前記連通孔を閉
    じて前記流体通路を遮断し、前記区画壁に区画された前
    記連通孔の流出側の内空の圧力差をキャンセルすること
    を特徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 連通孔を形成して流体通路をなす内空を
    連通状に区画する区画壁と、前記連通孔の流出側の開口
    端部に形成した第1弁座に着座して該連通孔を閉じる主
    弁体と、絞り開口を形成して前記連通孔の流入側の開口
    端部に形成した第2弁座に着座し該連通孔の開口面積を
    減少させる副弁体と、前記主弁体を前記第1弁座に着座
    させる方向へ付勢する第1付勢材と、前記副弁体を前記
    第2弁座から離間する方向へ付勢する第2付勢材と、前
    記第1付勢材の付勢力に抗して前記主弁体を付勢して前
    記連通孔を開く電磁ソレノイドとを備え、該電磁ソレノ
    イドの付勢が解除されたとき、前記第1付勢材により前
    記主弁体を前記第1弁座に着座させて前記連通孔を閉じ
    て前記流体通路を遮断し、前記区画壁に区画された前記
    連通孔の流入側の内空の圧力差をキャンセルすることを
    特徴とする電磁弁。
  3. 【請求項3】 前記副弁体の両側に、前記第2弁座の外
    周に嵌まるキャップ体と環状突起とを形成し、それぞれ
    に前記区画壁により区画された内空に連通する切欠部を
    設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電
    磁弁。
  4. 【請求項4】 前記副弁体に、前記第2弁座の内周の開
    口内に突出するとともに前記絞り開口を形成した突部を
    形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    電磁弁。
  5. 【請求項5】 前記副弁体を前記流体通路間に前記主弁
    体と隔てて配置したことを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の電磁弁。
  6. 【請求項6】 前記電磁ソレノイドにより前記主弁体が
    付勢されて前記第1弁座から離間したとき、前記区画壁
    で区画された流入側と流出側の内空の差圧が所定圧以上
    のとき、前記副弁体が前記第2弁座に向かって移動する
    ように、前記第2付勢材の付勢力を設定したことを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載の電磁弁。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8622088B2 (en) 2010-01-13 2014-01-07 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha Solenoid valves capable of controlling valve-opening area
JP2015025488A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 株式会社デンソー 流体制御弁装置
JP2020133540A (ja) * 2019-02-21 2020-08-31 浜名湖電装株式会社 流量調整装置

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