JPH0731015U - 膝用サポータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】均一した締付け状態が得られフィット感を向上
できるとともに、巻装時の体裁もよくなるような膝用サ
ポータの提供。 【構成】膝の裏側にあてがう中間部の左右に２本ずつ上
下二段に連結帯５，６，７，８を形成して略エ字状のサ
ポータ本体２を構成し、該サポータ本体２の表面に、上
記サポータ本体２の膝に対する巻装時に膝頭を被覆する
カバー３を装着した膝用サポータ１であって、前記連結
帯５，６，７，８のうち膝頭の下側に位置する下側連結
帯６，８を、膝頭の上側に位置する上側連結帯５，７よ
りも短く設定して膝の形に馴染む形状にするとともに、
前記カバー３の膝頭対応部に、皿状に凹む円形パット部
１６を形成して膝頭のみが圧迫されることを阻止し、ま
た嵩張ることを抑止した膝用サポータ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば膝に疾患のある場合に使用するような膝用サポータに関す る。

【０００２】

【従来の技術】

上述のようなサポータとしては、伸縮性を有する布地を両側に２本ずつの連結 帯を有するよう略エ字状に裁断して形成したサポータ本体と、このサポータ本体 の表面に、サポータ本体の膝に対する巻装時に膝頭を被覆するカバーとで構成し たものがある。

【０００３】 すなわちこのサポータでは、サポータ本体の中間部分を膝の裏側にあてがった 後、その左右をそれぞれ膝の表側へ回して、対向する連結帯同士を膝の上下両位 置で連結し、この連結後にカバーで膝頭を被覆することで、膝に対する巻装を行 なう。なお、上述の連結帯の連結やガハーでの被覆は、すべて面ファスナで行な っている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述例のサポータでは、膝の上側に位置する上側連結帯も下側に位置 する下側連結帯も同一の長さで形成しているため、膝に対する巻装に際して不都 合が生じている。

【０００５】 すなわち巻装にあたってサポータの上下の向きを気にする必要はないものの、 サポータ本体とカバーとの形状が膝の形状に対応せず、巻装した時にフィットし ない。サポータは伸縮性を有する布地で形成され、また適宜の締付け状態を得ら れるよう面ファスナが用いられてはいるが、膝は棒のように真っ直ぐではなく、 膝頭の上下で太さが異なるととともに、皿状の膝蓋骨を有した曲線を基調とする 形であるため、巻回装着時には、サポータ本体が捩れたり、カバーの膝頭対応部 分のみがつっぱったりして締付け度合いにむらが生じてしまう。このため、血行 不良が起こったりして違和感を感ずることが多い。

【０００６】 また、サポータ本体が綺麗に巻けないため、カバーで膝頭を被覆した後でも外 観上体裁が悪くなってしまうという難点もある。

【０００７】 そこでこの考案は、均一した締付け状態が得られフィット感を向上できるとと もに、巻装時の体裁もよくなるような膝用サポータに関する。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上述した課題を解決するための手段を実施例の図１および図９、図１２を用い て説明すると、その第１考案の構成は、膝の裏側にあてがう中間部の左右に２本 ずつ上下二段に連結帯５，６，７，８を形成して略エ字状のサポータ本体２を構 成し、該サポータ本体２の表面に、上記サポータ本体２の膝に対する巻装時に膝 頭を被覆するカバー３を装着した膝用サポータ１であって、前記連結帯５，６， ７，８のうち膝頭の下側に位置する下側連結帯６，８を、膝頭の上側に位置する 上側連結帯５，７よりも短く設定し、前記カバー３の膝頭対応部に、皿状に凹む 円形パット部１６を形成した膝用サポータ１であることを特徴とする。

【０００９】 また、第２考案の構成は、前記サポータ本体２中間部の膝の裏側に対応する部 位に、穴部９を形成した膝用サポータ１であることを特徴とする。

【００１０】 第３考案の構成は、第１考案の構成における前記サポータ本体２の膝の両側に 対応する部位に、膝を所定角度に付勢する線状のバネ部材１３…を装着した膝用 サポータ１であることを特徴とする。

【００１１】 第４考案の構成は、第１考案の構成における前記円形パット部１６の内側面を 、遠赤外線放射シート１７で構成した膝用サポータ１であることを特徴とする。

【００１２】 第５考案の構成は、第１考案の構成における前記サポータ本体２およびカバー ３の内側面全体を、遠赤外線放射シート１７，２３，２４で構成した膝用サポー タ１であることを特徴とする。

【００１３】

【作用】

すなわち、上述の第１考案の構成によれば、長さの短い下側連結帯を太さの細 い膝頭の下側に対応させ、長さの長い上側連結帯を太さの太い膝頭の上側に対応 させてサポータ本体の膝に対する巻装を行ない、その後カバーの円形パット部を 皿状の膝頭に対応させて被覆を行なう。

【００１４】 また第２考案の構成によれば、巻装時にサポータが膝にフィットするとともに 、サポータ本体の中間部に形成した穴部が、曲がった膝の裏側に重なろうとする 生地の厚みを吸収する。

【００１５】 第３考案の構成によれば、巻装時にサポータが膝にフィットするとともに、サ ポータ本体に装着したバネ部材が、膝の形を整え、膝を所定の方向に付勢する。

【００１６】 第４考案の構成によれば、巻装時にサポータが膝にフィットするとともに、円 形パット部の内側面の遠赤外線放射シートが、遠赤外線を膝頭に放射して膝頭を 保温する。

【００１７】 第５考案の構成によれば、巻装時にサポータが膝にフィットするとともに、サ ポータ本体およびカバーの内側面の遠赤外線放射シートが膝全体を保温する。

【００１８】

【考案の効果】

上述の結果、この考案の第１考案によると、サポータ本体の形状が膝の形状に 対応するように上側連結帯と下側連結帯との長さを異にし、またカバーの膝頭に 対応する部分に円形パット部を形成したので、膝に対する巻装時にサポータが捩 れたりすることがなく、均一した締付け状態を得ることができ、フィット感が向 上する。 そのうえ、サポータ本体を巻くことが綺麗に行なえるので、巻装時の体裁もよ い。

【００１９】 また第２考案によると、上述の効果に加えて、サポータ中間部の穴部が膝を曲 げたときの生地の厚みを吸収するので、膝を曲げたときに生じる圧迫感をなくす ことができ、より快適な装着状態を得ることができる。

【００２０】 第３考案によると、第１考案の効果に加え、バネ部材が膝の形を整えるととも に所定の付勢を行なうので、疾患を有する膝を保護し、その動作を補助すること ができる。

【００２１】 第４考案によると、第１考案の効果に加え、遠赤外線放射シートが膝頭を保温 するので、膝の機能を回復したりすることができる。

【００２２】 第５考案によると、第１考案の効果に加え、遠赤外線放射シートが膝全体を保 温するので、膝の機能を回復したりすることができる。

【００２３】

【実施例】

この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。 図１ないし図６は膝用サポータ１を示し、これらの図に示すようにこの膝用サ ポータ１は、サポータ本体２と、このサポータ本体２の表面に装着したカバー３ とで構成している。なお、これらサポータ本体２とカバー３は、伸縮性を有し、 表面を面ファスナの被着が可能な起毛状とした布地を用いて形成している。

【００２４】 上述のサポータ本体２は、アメーバの様に曲線を基調とした略エ字状であり、 膝の裏側にあてがう中間部４の両側に２本ずつ上下二段に連結帯５，６，７，８ を突出している。上述の中間部４は中間側を連結帯側よりも幅狭に形成して、巻 装した時に膝の裏側の上下位置が締付けられないようにするとともに、その幅方 向の中間位置に、適宜大の穴部９を形成して、膝の曲げが良好に行なえるように している。

【００２５】 また、上述した連結体５，６，７，８のうち、上側の上側連結体５，７と下側 の下側連結体６，８との間には、サポータ本体２を膝に巻装した時に膝頭が露出 するように内側に適宜深さに凹む凹部１０，１１を形成している。なお、これら 凹部１０，１１のうち基端側のもの、すなわち図２上で右側の凹部１０は、遊端 側の凹部１１、すなわち図２上で左側の凹部よりも浅く設定している。

【００２６】 そしてまた、上述の下側連結帯６，８は上側連結帯５，７よりも短く設定して 、膝に対して巻回装着したときに膝に馴染むような形にしている。 さらに、遊端側の上側連結帯７と下側連結帯８の端部裏面には、面ファスナ１ ２を装着して、対向する上側連結帯５あるいは下側連結帯６の表面に対する被着 を可能にしている。

【００２７】 また、サポータ本体２の膝の両側に対応する二位置には、偏平な線状のバネ部 材１３…を２本ずつ所定間隔を隔てて生地と生地との装入している。これらバネ 部材１３…の装入に当たっては、膝が自然な角度に曲がるように大きく湾曲して 行なう。

【００２８】 前述のカバー３は、略方形状に形成し、図７に示すように折返し可能に装着す るものである。遊端側の裏面には面ファスナを１４装着するとともに、基端部に ２つの縫成線１５，１５を形成している。これらの縫成線１５，１５は、基端部 の幅を狭くして中央部の変形を行なう。そしてこの中央部には円形パット１６を 裏面側から縫着する。

【００２９】 上述の円形パット１６は図８に示したように膝頭に対応する大きさの皿状で、 凹む内側面を遠赤外線放射シート１７で構成している。この円形パット１６の形 成は、一側面に遠赤外線放射シート１７を有した適宜厚の伸縮性のある布地を円 形に裁断するとともに、この円形の周縁を伸縮性のあるテープ１８で縫成して行 ない、立体的な皿状にする。このため、この皿状の円形パット１６をカバー３に 対して縫着すると、前述のようにカバー３の中央部を変形したので、カバー３は 表面から見て中央部が膨出した状態になる。

【００３０】 このようなカバー３は、図１に示したように基端縁をサポータ本体２遊端側の 表面に縫着する。このときカバー３の先端は、上側連結帯５，７や下側連結帯６ ，８よりも突出する位置にある。

【００３１】 このように構成した膝用サポータ１では、サポータ本体２の中間部４を膝の裏 面にあてがうとともに、基端側の凹部１０が膝頭の左側に位置するようにして、 遊端側を膝の表側に回す。そして、図９に示すように遊端側の上側連結帯７と下 側連結帯８とを、それぞれ基端側の上側連結帯５と下側連結帯６との表面に面フ ァスナ１２，１２を介して適宜の締付け力になるように被着し、その後カバー３ で膝頭を被覆すれば巻装が完了する。すると図１０に示したように、サポータ本 体２が膝に馴染んだ状態で巻装できるとともに、膝頭の突出に合せてカバー３も 突出する。

【００３２】 また、サポータ本体２の中間部４に形成した穴部９は、膝を曲げた時に膝の裏 側に重なろうとする生地の厚みを吸収する。

【００３３】 さらに、サポータ本体２に装着したバネ部材１３…が、サポータ本体２と膝の 形を整えるとともに、膝を自然な折曲状態に付勢する。

【００３４】 そしてまた、円形パット１６の内側面の遠赤外線放射シート１７が、遠赤外線 を膝頭に放射して膝頭を保温する。

【００３５】 したがって、前述のように膝の形状に対応させるべく上側連結帯５，７と下側 連結帯６，８との長さを異にし、サポータ本体２の形状を曲線を基調として形成 するとともに、カバー３の膝頭に対応する部分に皿状の円形パット１６を取付け たので、膝に対する巻装時にサポータ１が捩れたりすることがなく、均一した締 付け状態を得ることができ、フィット感が向上する。

【００３６】 そのうえ、サポータ本体２を巻くことが綺麗なコンパクトな状態に行なえるの で体裁もよく、上からズボンを穿いたときでも嵩張ったりすることを阻止できる 。

【００３７】 またサポータ本体２中間部４の穴部９が膝を曲げたときの生地の厚みを吸収す るので、膝を曲げたときに生じる圧迫感をなくすことができる。このため、足の 曲げ伸ばしをしても上述したような良好な装着状態を阻害してしまうことがなく 、より快適な装着状態を得ることができる。

【００３８】 さらに、バネ部材１３，１３がサポータ本体２と膝の形を整えるとともに所定 の付勢を行なうので、サポータ本体２が皺になってしまうことを阻止できるとと もに、疾患を有する膝を保護し、その動作を補助することができる。

【００３９】 そしてまた、遠赤外線放射シート１７が膝頭を保温するので、膝の機能回復を 図ったりすることができる。

【００４０】 なお、この考案の構成と上述の一実施例の構成との対応において、 この考案の円形パット部は、一実施例の円形パット１６に対応するも、 この考案は上述の一実施例の構成のみに限定されるものではない。

【００４１】 例えば円形パット部は、カバー３の所定位置に円形の穴を形成してこの穴に円 形パット１６を装着して構成するもよい。

【００４２】 また、サポータ本体２の中間部に形成する穴部９は、上述のように一つの孔で 構成せず、例えば、図１１に示した穴部２１のように、横方向に長い複数本の線 状の穴２２…で構成するもよい。

【００４３】 さらに、膝用サポータ１は、図１２に示したように、その内側面全体に遠赤外 線放射シート２３，２４を設けて構成するもよい。この場合には、前述したよう な様々な効果の他、遠赤外線放射シートが膝全体を保温し、疾患の種類によって は、膝の機能回復を図ったりすることができる。なお、図１１と図１２において 先の実施例の構成と同一の部分については同一の符号を付しておく。

【００４４】 さらにまた、サポータ本体２の基端側と遊端側とを逆にすれば、左利きの人が 利用するのに便利な膝用サポータ１となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】膝用サポータの正面図。

【図２】膝用サポータの背面図。

【図３】膝用サポータの平面図。

【図４】膝用サポータの底面図。

【図５】膝用サポータの左側面図。

【図６】膝用サポータの右側面図。

【図７】カバーを折返した状態を示す正面図。

【図８】カバーを示す分解斜視図。

【図９】巻装過程を示す斜視図。

【図１０】巻装状態を示す断面図。

【図１１】他の実施例を示す正面図。

【図１２】他の実施例を示す背面図。

【符号の説明】

１…膝用サポータ ２…サポータ本体 ３…カバー ４…中間部 ５，７…上側連結帯 ６，８…下側連結帯 ９…穴部 １３…バネ部材 １６…円形パット １７…遠赤外線放射シート ２１…穴部 ２３，２４…遠赤外線放射シート

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】膝の裏側にあてがう中間部の左右に２本ず
   つ上下二段に連結帯を形成して略エ字状のサポータ本体
   を構成し、該サポータ本体の表面に、上記サポータ本体
   の膝に対する巻装時に膝頭を被覆するカバーを装着した
   膝用サポータであって、 前記連結帯のうち膝頭の下側に位置する下側連結帯を、
   膝頭の上側に位置する上側連結帯よりも短く設定し、 前記カバーの膝頭対応部に、皿状に凹む円形パット部を
   形成した膝用サポータ。
2. 【請求項２】前記サポータ本体中間部の膝の裏側に対応
   する部位に、穴部を形成した請求項１記載の膝用サポー
   タ。
3. 【請求項３】前記サポータ本体の膝の両側に対応する部
   位に、膝を所定角度に付勢する線状のバネ部材を装着し
   た請求項１記載の膝用サポータ。
4. 【請求項４】前記円形パット部の内側面を、遠赤外線放
   射シートで構成した請求項１記載の膝用サポータ。
5. 【請求項５】前記サポータ本体およびカバーの内側面全
   体を、遠赤外線放射シートで構成した請求項１記載の膝
   用サポータ。