JPH07309668A - 焼結砥粒の製造方法および砥粒焼結用装置 - Google Patents

焼結砥粒の製造方法および砥粒焼結用装置

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JPH07309668A
JPH07309668A JP6320037A JP32003794A JPH07309668A JP H07309668 A JPH07309668 A JP H07309668A JP 6320037 A JP6320037 A JP 6320037A JP 32003794 A JP32003794 A JP 32003794A JP H07309668 A JPH07309668 A JP H07309668A
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JP
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abrasive
sintering
abrasive grain
precursor
pusher plate
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JP6320037A
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English (en)
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Stanley L Conwell
スタンリー・ルイス・コンウェル
William P Wood
ウィリアム・ペイトン・ウッド
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3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Publication date
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    • F27BFURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS IN GENERAL; OPEN SINTERING OR LIKE APPARATUS
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    • F27B5/06Details, accessories, or equipment peculiar to furnaces of these types
    • F27B5/12Arrangement of devices for charging
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • C09K3/00Materials not provided for elsewhere
    • C09K3/14Anti-slip materials; Abrasives
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 非回転炉を使用して、非常に微細な砥粒を製
造する方法および装置を提供する。 【構成】 (a)未焼結砥粒物質を提供すること;
(b)プッシャー板18を第1位置から第2位置に移動
する手段を含む非回転炉からなる焼結装置10を提供す
ること;(c)焼結室19を約1000〜1600℃に
加熱すること;(d)未焼結砥粒物質を、供給管16を
通って焼結室19内の支持体70上に供給すること;
(e)未焼結砥粒物質を焼結砥粒を得るのに充分な温度
および時間で、焼結室内で加熱すること;および(f)
プッシャー板18を第1位置から第2位置へ移動し、焼
結砥粒を排出口へ移動し、そして該焼結砥粒を焼結室1
9から排出すること;からなる焼結砥粒の製造方法およ
び製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、砥粒の製造方法、およ
び未焼結砥粒先駆物質を焼結して焼結砥粒を提供する装
置に関する。本発明に従って製造した砥粒を研磨物品、
例えば結合研磨材(例えば、研削ホイール)、被覆研磨
材および不織研磨材に導入してもよい。
【0002】
【従来の技術】本発明は、焼結砥粒を提供する、砥粒の
製造方法および未焼結砥粒先駆物質の焼結装置に関す
る。本発明に従って製造した砥粒を研磨物品、例えば接
着研磨材(例えば、切削ホイール)、被覆研磨材および
不織研磨材導入し得る。
【0003】
【従来の技術】研磨粒子、砥粒またはグリットを研磨物
品に何世紀もの間、使用して来た。今世紀の間、一般的
または通常の研磨粒子は溶融アルミナであった。一般に
溶融アルミナは、酸化アルミニウムの原料を溶融状態ま
で加熱し、その溶融材料を急速に冷却し溶融アルミナを
生成することにより得られる。次いで、その溶融アルミ
ナを粗砕および分級し、所望の粒度分布の研磨材料を得
る。この分布は、接着研磨材工業分野ではグリットサイ
ズ、被覆研磨材工業分野ではグレードナンバーとして公
知である。
【0004】1980年初期に、新種の砥粒が市販された。
こりら砥粒は、溶融法よりむしろ、焼結段階を含むゾル
ゲル法によって生成された。そのようなゾルゲル誘導砥
粒は、例えば米国特許第4,314,827号および同4,518,397
号(リーセイザー(Leitheiser)等)に開示されている。
リーセイザー(Leitheiser)等により開示されたゾルゲル
法には:(1)アルミナ一水和物および少なくとも1種の
変性先駆物質から成る分散体を調製すること;(2)その
分散体をゲル化すること;(3)ゲル化分散体を乾燥する
こと;(4)乾燥ゲル化分散体を粗砕し、粒子を形成する
こと;(5)粒子を焼成すること;および(6)その粒子を、
例えば回転キルン内で焼結し、砥粒を生成すること;を
含む。リーセイザー(Leitheiser)等は、急速焼結が好ま
しいことを示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】回転キルンが一般にゾ
ルゲル誘導砥粒を焼結するのに適しているが、そのよう
なキルンは、非常に微細または小さいサイズの砥粒(即
ち、約30μm以下のサイズの粒子)を焼結するのにはあ
まり適していない。回転キルン内で焼結するときは、微
細砥粒先駆物質は焼結前にキルン排気装置に吸い込まれ
る傾向にある。また、これら小粒子の内のあるものはキ
ルン内壁および/または発熱体に堆積し、最後にはそれ
らに接着(または焼結)する。そのような粒子のキルン
内壁への堆積により、望ましくない焼結キルン内の収縮
(constriction)を引き起こす。更に、発熱体への堆積に
より、比較的高価な発熱体の劣化および早期破損を引き
起こす。
【0006】焼結微細砥粒を提供するこの問題の解決策
としては、所望の砥粒よりかなり大きな砥粒を焼結し、
次いでその焼結粒子を粗砕し、より細かいサイズの砥粒
を得る方法である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明により、焼結砥粒
の製造方法を提供し、その方法は: (a)未焼結砥粒先駆物質を提供すること; (b)焼結室の輪郭を表す内部表面を有する壁部であっ
て、該内部表面が一般に同一平面状に支持体面を含み、
該壁部が、(i)該壁部および内部表面を貫通し、未焼結
砥粒先駆物質を該焼結室内の該支持体面上に誘導する供
給口、および(ii)該壁部を貫通し、該焼結室から焼結砥
粒を排出する排出口、のそれぞれを有する壁部、プッシ
ング面を有するプッシャー板、該支持体面から離れた該
プッシャー板の第1位置、および該プッシャー板が該第
1位置から第2位置へ移動する間に該支持体面に沿って
移動しながら該排出口と隣接する該プッシング面の第2
位置、の間の相対的移動を行う該キルン上に該プッシャ
ー板を搭載する手段、および該プッシャー板を該第1位
置から該第2位置へ移動する手段、を含む非回転キルン
から成る焼結装置を提供すること; (c)該焼結室を約1000〜約1600℃の範囲の温度に加熱す
ること; (d)ある量の該未焼結砥粒先駆物質を、該供給口を通っ
て該焼結室内の該支持体面上に供給すること; (e)該未焼結砥粒先駆物質を、焼結砥粒を得るのに充分
な温度および時間で、該焼結室内で加熱すること;およ
び (f)該プッシャー板を該第1位置から第2位置へ移動
し、該焼結砥粒を排出口へ移動し、そして該焼結砥粒を
該焼結室から排出すること;から成る。
【0008】好ましくは、そのキルンは更に排出開口部
を閉鎖するゲート、および板が排出開口部を閉鎖する閉
鎖位置とゲートが排出開口部から離れた開口位置との間
で移動するようにキルン上にゲートを搭載する手段を有
する。
【0009】本発明の方法は特に、30.、25、20.、15ま
たは10.μm以下の焼結砥粒を得るのに適している。更
に、焼結の間に収縮する未焼結砥粒先駆物質は、焼結し
た時に得られた焼結砥粒が所望の粒子サイズを有するよ
うなサイズを有する。30.μm以下の粒子サイズを有する
焼結砥粒を得るために、その未焼結砥粒先駆物質は好ま
しくは30.、25、20.、15または10.μm以下の粒子サイズ
を有する。
【0010】その方法の(d)および(e)の間で、焼結室温
度は好ましくは少なくとも±100℃の変動を有し(即
ち、焼結室温度を±100℃の範囲に保持する)、より好
ましくは約±50℃以下、更により好ましくは約±25℃の
変動を有する。更に(d)、(e)および(f)の間で、焼結室
温度は好ましくは少なくとも±100℃、より好ましくは
約±50℃以下、更により好ましくは約±25℃の変動を有
する。
【0011】本発明の好ましい方法では、プッシャー板
を第1から第2位置に移動する前に、その移動段階には
更に連続した: (a)プッシャー板を第1位置から、第1位置および第2
位置の間の第1中間位置に移動すること; (b)そのプッシャー板を第1中間位置から第1位置また
は第1位置に隣接する第1帰還位置に戻すこと; (c)プッシャー板を第1帰還位置から、第1中間位置お
よび第1位置の間の第2中間位置に移動すること; (d)プッシャー板を第2中間位置から、第1位置または
第1位置に隣接する第2帰還位置に戻すこと;を含む。
【0012】本発明のより好ましい方法では、プッシャ
ー板を第1から第2位置に移動する前に、その移動段階
には更に連続した: (a)プッシャー板を第1位置から、第1位置および第2
位置の間の第1中間位置に移動すること; (b)そのプッシャー板を第1中間位置から第1位置また
は第1位置に隣接する第1帰還位置に戻すこと; (c)プッシャー板を第1帰還位置から、第1中間位置お
よび第1位置の間の第2中間位置に移動すること; (d)プッシャー板を第2中間位置から、第1位置または
第1位置に隣接する第2帰還位置に戻すこと; (e)プッシャー板を第2帰還位置から、第1位置および
第2中間位置の間の第3中間位置に移動すること; (f)プッシャー板を第3中間位置から、第1位置または
第1位置に隣接する第3帰還位置に戻すこと;を含む。
【0013】本明細書中で:「アルファアルミナベース
の砥粒」の語により、(焼結)砥粒が、元素の酸化物を
ベースとして、Al23として計算して少なくとも50重
量%のアルミナから成り、アルミナ総量の少なくとも35
重量%がアルファアルミナとして存在する砥粒を表
す。;「アルミナベースの砥粒先駆物質」の語により、
焼結してアルファアルミナベースの砥粒となり得る砥粒
を表し;「アルミナ原料(alumina source)」の語によ
り、元の分散体または溶液内に存在するアルミナタイプ
の出発原料(例えば、アルファアルミナまたはアルファ
アルミナ先駆物質(例えば、ベーマイト、転移性アルミ
ナおよびアルミニウム塩(例えば、蟻酸アルミニウムお
よび酢酸アルミニウム)))を表し;「砥粒先駆物質」の
語により、焼結されて焼結砥粒と成り得るけれども、多
孔性で含浸組成物で含浸し得る材料(好ましくは、乾燥
アルミナベースの分散体または溶液、または焼成した乾
燥アルミナベースの分散体または溶液)を表し;「未焼
結砥粒先駆物質」の語により、80%以下(通常60%以
下)の理論的密度を有し、焼結されて焼結砥粒となる、
砥粒先駆物質または部分的に焼結した砥粒先駆物質を表
し;「含浸組成物」の語により、砥粒先駆物質内に含浸
され得る、液状媒体(好ましくは、水、より好ましくは
脱イオン水)および金属酸化物および/またはそれらの
先駆物質(通常は可溶性塩)から成る溶液または分散体
(通常は溶液)を表し;「砥粒」または「焼結砥粒」の
語によって、理論的に少なくとも80%(好ましくは約90
%以上、より好ましくは約93%以上、更により好ましく
は約95%以上、および、ある場合には約97%以上)の密
度に焼結される未焼結砥粒先駆物質を表し;「非回転キ
ルン」の語により、ある軸の回りを回転する焼結室を有
さないキルンを表し;「焼結外側表面として(as sinter
ed outer surface)」により、その焼結法に起因し(即
ち、焼結中に露出した表面)、実質的に破壊表面のな
い、砥粒の外側表面を表し;「粒子サイズ」の語を、そ
の最長粒子により定義し、どんな従来方法(例えば、サ
イズ約100μm以下の粒子用の粒子サイズ分析機、例えば
コウルター(Coulter)から市販の商品名「コウルター・カ
ウンター(COULTER COUNTER)、TA3型」を用いてもよい)
によって測定してもよいことを表し;「転移性アルミナ
(transitional alumina)」の語により、アルファアルミ
ナ(例えば、イータ、シータ、デルタ、キー、イオー
タ、カッパおよびガンマ形状のアルミナおよびそのよう
な形状のどんな中間体の組合せ)への転移前に、アルミ
ナを加熱し、水和水を除去した後に存在する結晶学的形
状のアルミナも表し;「核剤」の語により、転移性アル
ミナのアルファアルミナ転移を促進する材料を表し;お
よび「核材料」の語により、核剤またはその先駆物質を
表す。
【0014】その他の態様において、本発明により、焼
結室の輪郭を表す内部表面を有する壁部であって、該内
部表面が一般に同一平面状に支持体面を含み、該壁部
が、(i)該壁部および内部表面を貫通し、未焼結砥粒先
駆物質を該焼結室内の該支持体面上に誘導する供給口、
および(ii)該壁部を貫通し、該焼結室から焼結砥粒を排
出する排出口、のそれぞれを有する壁部、プッシング面
を有するプッシャー板、該支持体面から離れた該プッシ
ャー板の第1位置、および該プッシャー板が該第1位置
から第2位置へ移動する間に該支持体面に沿って移動し
ながら該排出口と隣接する該プッシング面の第2位置、
の間の相対的移動を行う該キルン上に該プッシャー板を
搭載する手段、該プッシャー板を該第1位置から該第2
位置へ移動する手段;および該焼結室を約1000〜約1600
℃(好ましくは約1200〜約1500℃、より好ましくは約13
50〜約1450℃)の範囲の温度に加熱する手段;を含む非
回転キルンから成る焼結装置であって、該供給口および
該焼結室が、最初に25℃(他の態様では、50℃、100
℃、200℃、300℃または400℃以下)で未焼結粒子先駆
材料を該焼結室へ移動し得るように配列され、その初期
温度(他の態様では、50℃、100℃、200℃、300℃また
は400℃以下)の供給口を通って該焼結室に入る該未焼
結粒子先駆材料の表面を3秒以内(好ましくは、2秒以
内、およびより好ましくは1秒以内)に該焼結室温度に
するように配列されている(即ち、該供給口および該焼
結室が、該未焼結粒子先駆材料の表面が25℃から3秒以
内に焼結装置温度になるように配列されている)焼結装
置を提供する。好ましくは、その排出口は、支持体表面
を貫いて開いている。好ましくは、そのキルンは更に排
出口を閉鎖するゲート、および板が排出口を閉鎖する閉
鎖位置とゲートが排出口から離れた開口位置との間で移
動するようにキルン上にゲートを搭載する手段を有す
る。
【0015】アルミナを基礎とした砥粒先駆物質のより
好ましい製造方法は: (a)液状媒体およびアルミナ原料から成る分散体または
溶液を調整すること; (b)その分散体または溶液を砥粒先駆物質に加工するこ
と;から成る。
【0016】アルミナを基礎とした砥粒先駆物質のより
好ましい製造方法は: (a)液状媒体およびアルミナ原料から成る分散体または
溶液を調整すること; (b)その分散体または溶液を乾燥し、乾燥固形物を得る
こと; (c)要すれば、その乾燥固形物を粒子に加工すること; (d)要すれば、その粒子を焼成し、砥粒先駆物質を得る
こと;から成る。要すれば、酸化物変性材料および/ま
たは他の添加剤を、分散体または溶液内に含んでいても
よい。更に、要すれば、砥粒先駆物質を、液状媒体およ
び酸化物変性材料および/または他の添加剤から成る含
浸組成物に含浸させてもよい。
【0017】酸化物変性材料には、酸化鉄、酸化マグネ
シウム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化
コバルト、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化イットリウ
ム、酸化プラセオジム、酸化サマリウム、酸化イッテル
ビウム、酸化ネオジム、酸化ランタン、酸化ガドリニウ
ム、酸化ジスプロシウム、酸化エルビウム、酸化ユウロ
ピウム、二酸化ケイ素、酸化クロム、酸化カルシウム、
酸化ストロンチウム、それらの先駆物質、およびそれら
の組合せが挙げられる。好ましい酸化物変性材料は、
(a)マグネシウムの先駆物質塩;および(b)セリウム、プ
ラセオジム、サマリウム、イッテルビウム、ネオジム、
イットリウム、ランタン、ガドリニウム、ジスプロシウ
ム、エルビウムおよびそれらの組合せから成る群から選
択される金属の先駆物質塩;の組合せである。他の酸化
物材料には、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、それ
らの先駆物質、およびそれらの組合せが挙げられる。
【0018】本質的に核材料を含まない、好ましい(焼
成)砥粒先駆物質を、液状媒体(好ましくは脱イオン
水)、アルミナ原料(好ましくはベーマイト)、および
稀土類酸化物またはそれらの先駆物質(好ましくは硝酸
塩)から作製する。好ましくは、通常、所望の高密度化
を行うのに、焼結の初期に急激な温度上昇を必要とす
る、この砥粒先駆物質を約1350℃〜約1400℃の範囲の温
度で焼結する。
【0019】本発明の方法、および本発明の焼結装置の
使用により、未焼結砥粒先駆物質を焼結温度まで非常に
急速に上昇する有効および充分な方法が得られる。その
化合物のため、この急温度上昇により、砥粒のより高密
度化またはアルミナ結晶サイズの低減を可能とする。一
般に、砥粒が高密度であるほど、より硬質となる傾向が
あり、より良好な性能を有する砥粒となる。
【0020】(非回転)焼結装置を用いる本発明の砥粒
の焼結方法、および本発明の焼結装置により、例えば回
転キルンの使用に関する様々な有用性を示し得る。その
方法および焼結装置を使用して、未焼結砥粒先駆物質を
急速に焼結温度に加熱し、より微細粒子サイズに粉砕す
る後焼結粗砕または粒子粉砕方法の必要なしに、30.μm
以下、1μm以下までもの粒子サイズを有する焼結砥粒
を有効的に作製し得る。本発明の方法により、または本
発明の装置を用いて製造した好ましい砥粒は、約1〜25
μmの範囲の粒子サイズを有する。
【0021】更に、その方法温度に装置の使用により、
キルンの排気装置を通過して排出し、またはそれら自体
を発熱体および/またはキルン内壁に焼結する微粒子の
量を最少にし得る。
【0022】本明細書中に記載のように製造した砥粒
を、数値限界内の各公称グレードに関して粒度分布を規
定する工業認可グレード標準規格に従って等級付けし得
る。そのような工業認可グレード標準規格には、アメリ
カン・ナショナル・スタンダーズ・インスティチュート(Am
erican National Standards Institute)(ANSI)標準規
格、フェデレーション・オブ・ユーロピアン・プロデュー
サーズ・オブ・アブレッシブ・プロダクツ(Federation of
European Producers of Abrasive Products)(FEPA)標準
規格、およびジャパニーズ・インダストリアル・スタンダ
ード(Japanese Industrial Standard)(JIS)標準規格の
ような公知のものが挙げられる。
【0023】他の態様では、本発明により規定公称グレ
ードの砥粒が得られ、その砥粒は微粒子から粗粒までの
範囲の粒度分布および40.(30.、25、20.、15または10.)
μm以下のメジアン(即ち、上下に同数の値がある分布
の中央値)粒子サイズを有し、規定公称グレードの砥粒
の少なくとも一部分が、焼結外表面を有する多数の焼結
多結晶性セラミック、アルファアルミナを基礎とした砥
粒である。焼結外表面を有する好ましいアルファアルミ
ナを基礎とした砥粒は: (a)アルファアルミナ微結晶;および (b)アルミナ微結晶間に分布したアルミン酸塩小板(好ま
しくは、マグネトプランバイト小板);から成る。
【0024】他の態様では、本発明により規定公称グレ
ードの砥粒が得られ、その砥粒は微粒子から粗粒までの
範囲の粒度分布および40.(30.、25、20.、15または10.)
μm以下のメジアン粒子サイズを有し、規定公称グレー
ドの砥粒の少なくとも一部分が、外表面、外側領域(即
ち、砥粒の周囲表面)および内側領域(即ち、砥粒の中
心と隣接する領域)を有する多数の焼結結晶性セラミッ
ク、アルファアルミナを基礎とした砥粒であり、外側領
域が外表面と隣接し、焼結結晶性セラミック、アルファ
アルミナを基礎とした砥粒が: (a)アルファアルミナ微結晶;および (b)アルミナ微結晶間に分布したアルミン酸塩小板(好ま
しくは、マグネトプランバイト小板);から成り、そし
て外側領域には内側領域の小板よりサイズが平均で大き
い小板を含む。
【0025】好ましくは、規定公称グレードの砥粒の少
なくとも30体積%(好ましくは50.、75または100.体積
%)は、メジアン粒径10μm以内である(即ち、±10μ
m)(または5μm)。他の態様では、各規定公称グレー
ドは、好ましくは少なくとも15重量%の規定アルファア
ルミナを基礎とした砥粒を含む。
【0026】規定公称グレードには更に規定アルファア
ルミナを基礎とした砥粒以外の砥粒(例えば、(褐色酸
化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウムおよび白色酸
化アルミニウムを含む)溶融酸化アルミニウム、ゾルゲ
ル法により製造した他のセラミック酸化アルミニウム、
緑色炭化ケイ素、酸化クロム、溶融アルミナジルコニ
ア、ダイヤモンド、セリア、立方晶窒化ホウ素、炭化ホ
ウ素、ざくろ石、二ホウ化チタン、炭化チタン、および
それらの組合せ)を含む。好ましくは、その他の砥粒
は、本発明の砥粒の平均粒径以下の平均粒径を有する。
【0027】未焼結砥粒先駆材料を、当業者に公知のも
のを含む多数の方法により製造してもよい。砥粒先駆材
料の好ましい製造方法には、分散体を基礎としたゾルゲ
ル法を含み、アルミナ原料が好ましくは酸化アルミニウ
ム一水和物(ベーマイト)または溶液を基礎としたゾル
ゲル法であり、好ましくは転移アルミナ先駆物質が炭酸
アルミニウムまたは窒化アルミニウムである。
【0028】(第1の好ましいアルミナを基礎とした分
散体)砥粒先駆物質を誘導する好ましい分散体は、液状
媒体およびアルファアルミナ一水和物(ベーマイト)か
ら成る。好適なベーマイトは例えば、独国ハンブルグ(H
amburg)のコンデア・ケミー(Condea Chemie)GMBHから商
品名「ディスパーラル(DISPERAL) R」およびテキサス州
ヒューストン(Houston)のビスタ・ケミカル(Vista Chemi
cal)社から商品名「ディスパル(DISPAL)」で市販されて
いる。これら市販の酸化アルミニウム一水和物はα型で
あり、相対的に純粋であり(一水和物以外の水和物相は
相対的にほとんど含まない)、高表面積を有する。
【0029】有機または無機の様々な液状媒体を、その
分散液として用いてもよい。好適な液体には、水、アル
コール類(典型的にはC1〜C6アルコール類)、ヘキサ
ンおよびヘプタンが挙げられる。主に便利で低価格であ
るため、一般に、水(最も好ましくは、脱イオン水)が
好ましく、最も広く用いられる液状媒体である。
【0030】通常、その分散体には少なくとも10重量
%、好ましくは30〜80重量%の範囲の脱イオン水を含
む。
【0031】しゃく解剤(peptizing agent)をその分散
体に加えて、より安定なヒドロゾルまたはコロイド分散
体を生成してもよい。しゃく解剤として使用し得る一塩
基酸または酸化合物には、酢酸、塩酸、蟻酸および硝酸
が挙げられる。
【0032】脱泡剤の使用は、どちらかと言えば粉砕ま
たは撹拌の間に起こる発泡または起泡を減少させるのに
有用である。好適な脱泡剤には、くえん酸およびその塩
が挙げられる。脱泡剤は通常、分散体または溶液内に存
在する酸化アルミニウム(理論的酸化物を基本として)
の約1重量%に相当する量で用いる。
【0033】更に、その分散体には他の添加剤、例え
ば、有機バインダー(例えば、オハイオ州アクロン(Akr
on)のユニオン・カーバイド(Union Carbide)から商品名
「カルボワックス(CARBOWAX)」で市販のポリエチレング
リコール)および有機溶剤(例えば、トルエンおよびヘ
キサン)を含んでいてもよい。所望の特性(例えば、加
工の容易さ、その固形分の改良した乾燥性、改良未処理
強度および減少した発泡)が得られるように、これら材
料の量を選択する。
【0034】その分散体の好適な混合方法には、ボール
ミル、振動ミル、磨細機(attritionmilling)および/ま
たは高剪断混合(コロイドミル)が挙げられる。高剪断
混合は好ましい混合方法である。
【0035】ある場合には、その分散体は乾燥前にゲル
化する。その分散体のpHおよび分散体中のイオン濃度
は、どれだけ速くその分散体がゲル化するかを決定する
のに限界である。通常、そのpHは約1.5〜4の範囲内で
ある。更に、変性酸化物材料または他の添加剤の添加に
より、その分散体をゲル化してもよい。
【0036】(第2の好ましいアルミナを基礎とした分
散体)他の好ましい分散体には、アルミナ材料、例え
ば、アルファアルミナ粒子、転移アルミナ粒子、または
その両方を含む。
【0037】好ましいアルファアルミナ材料は、日本の
住友化学(Sumitomo Chemical)が商品名「AMP-50」で市
販している。
【0038】第2の好ましいアルミナを基礎とした分散
体を作製するのに適した様々な転移アルミナには、それ
らに限定されないが、キーアルミナ、ガンマアルミナ、
イータアルミナおよびそれらの組合せが挙げられる。キ
ーアルミナを含む好適な転移アルミナは、例えば、オハ
イオ州クリーブランド(Cleveland)のアルカン(Alcan)社
から商品名「AA100W」で市販されている。
【0039】その分散体を生成するアルミナ材料粒子
は、約0.5重量%以下が約2μm以上、好ましくは約5.0
重量%以下が約1μm以上(直径または最大粒径)である
粒度分布を有する粉末材料から成ることが好ましい。好
ましくは、その粒子サイズは少なくとも約75重量%が約
0.7μm以下であり、より好ましくは99重量%が0.7μm以
下である。そのような粒子材料は通常、容易に分散体を
形成するだけでなく、所望の焼結製品に有用な先駆物質
を提供する。その好ましい範囲内の粒子サイズを市販の
材料により入手してもよく、または例えば、アルミナ原
料の粗砕またはボールミル(湿式または乾式)によって
作製してもよい。
【0040】有機または無機の様々な液状媒体を分散液
として用いてもよい。好適な液体には、水、アルコール
類(典型的にはC1〜C6アルコール類)、ヘキサンおよ
びヘプタンが挙げられる。主に便利で低価格であるた
め、一般に、水(最も好ましくは、脱イオン水)が好ま
しく、最も広く用いられる液状媒体である。
【0041】一般に、液状媒体:粉末アルミナの比は、
粉末材料の表面積に関係するので、粒度分布に依存す
る。水を用いるなら、一般に約1:6(即ち、液状媒
体:粉末原材料)〜15:1の範囲内の重量比を、この範
囲外の比も有用であるが、用い得る。続く乾燥の程度を
最小にするために過剰の液体を使用しないことが通常好
ましい。しかし、十分に混合した分散体を、例えば、流
し込み(pouring)、サイホニング(siphoning)、ポンピン
グまたは押出しにより、容易に取り扱いまたは移動する
のに十分な量の液体が必要である。
【0042】アルミナが比較的高表面積、例えば、約30
0m2/g(例えば、アルカン(Alcan)から商品名「AA100W」
で市販)であるなら、約5:1〜10:1の範囲の水:粉末
の重量比が好ましい(約6:1〜9:1が最も好まし
い)。しかし、もしそのアルミナが比較的低表面積、例
えば、約20m2/g(例えば、アルコア(Alcoa)から商品名
「A16」で市販)であるなら、約1:6〜2:1の範囲の
重量比が好ましい。
【0043】好ましくは、その分散体の固形分含量を最
大とし、その固形分(即ち、粒子)は均一に分散してい
る。好ましくは、分散体を乾燥した材料の孔径を最小と
する。更に、孔径分布ができるだけ狭いことが好まし
い。
【0044】一般に、アルミナを分散した液状媒体およ
び他の任意の添加剤を、均質スラリーまたは安定分散体
を形成するまで混合する。本明細書中で時には「安定ス
リップ(stable slip)」の語で表す、この混合物は、一
般にスラリーの固形分が目視で見えず、約2時間静置す
ることにより分離または沈降する(スラリー粘度による
ものと考えられている。)ものである。液状媒体中のア
ルミナ、分散助剤、および更なるどんな原材料および添
加剤を十分に混合し;得られた分散体が均一で個々のア
ルミナ(粉末)粒子がサイズおよび分布とも実質的に均一
となるまで、その分散体内の粒子のサイズを小さくし、
および/または解凝集(deagglomerating)することによ
り;安定分散体を作製してもよい。混合に適した方法に
は、ボールミル、振動ミル、エアー撹拌機(air stirre
r)、コウルズ(Coules)ディゾルバー、磨砕(attrition m
illing)および/または高剪断混合(コロイドミル)が挙
げられる。ペブル(Pebble)(例えば、ボール、振動、磨
砕)ミル法は、アルミナ出発原料のサイズを容易に小さ
くし得るので、一般に最も好ましい。
【0045】この節で記述したように作製した分散体
は、典型的にチキソトロープである。本明細書中で用い
る「チキソトロープ(thixotropic)」の語により、無荷
重下で粘性を有するが剪断(例えば、混合)時に低粘度を
有するスラリーを表す。それは一般に、容易に流れまた
は撹拌し得るが、固形分が2時間以内に沈降しないほど
粘度の高い白亜色または乳白色の液体から成る。本明細
書中に記載の方法により作製した分散体またはスリップ
は一般に、ラテックス塗料のそれについてのコンシステ
ンシーを有する。望ましくないつぶつぶのある(lumpy)
または不均一混合物は不十分な混合による傾向がある。
【0046】更に、分散助剤を用いて、分散体またはス
ラリーのコンシステンシーまたは安定性を改良してもよ
い。分散助剤は沈降を防止または最小にするのを補助
し、大きな凝集体をこわすのを補助することによりスラ
リーの均一性を改善する傾向がある。
【0047】好ましい分散助剤には、強酸(例えば、硝
酸)および塩基(水酸化アンモニウム)、ポリアニオン
ポリマー、例えば、カルボキシレート機能性ポリマー
(例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸コポリマー
およびポリアクリル酸塩)および塩基性アルミニウム
塩、例えば、塩基性塩化アルミニウムおよび塩基性硝酸
アルミニウムが挙げられる。好適なカルボキシレート機
能性ポリマーは例えば、ウィスコンシン州レイシン(Rac
ine)のジョンソン・ワックス(Johnson Wax)社から商品名
「ジョンクリル(JONCRYL)」;オハイオ州クリーブラン
ド(Cleveland)のグッドリッチ(Goodrich)社から商品名
「カルボポール(CARBOPOL)」;マサチューセッツ州ウィ
ルミントン(Wilmington)のICIレジンズ(Resins)USから
商品名「ノークリル(NOECRYL)」;およびペンシルバニ
ア州アレンタウン(Allentown)のエアー・プロダクツ・ア
ンド・ケミカルズ(Air Products and Chemicals)社から
商品名「ビナック(VINAC)」;で市販されている。所望
量の分散助剤は粒子の表面積に依存し、分散すると考え
られる。一般に、粒子サイズが増大すると、分散助剤の
好ましい量は増加する。
【0048】一般に、分散補助剤として強酸または塩基
を用いる分散体のために、充分な分散補助剤を用いて、
それぞれ約6以下(好ましくは、約2〜3)または約8
以上(好ましくは、約8〜10)のpHとする。
【0049】最も好ましい強酸分散剤は通常、硝酸であ
る。分散剤として硝酸を用いる分散体には好ましくは、
その分散体の総固形分の約2〜15重量%の硝酸を含有す
る。そのような分散体の安定性を、その分散体を熱処
理、例えばそれをオートクレーブで処理することによ
り、改善してもよい。
【0050】分散剤としてのポリマーまたは塩基性アル
ミニウム塩材料には好ましくは、その分散体の総固形分
の約0.1〜約4重量%のそのような分散剤を含有する。
【0051】脱泡剤の使用は、どちらかと言えば粉砕ま
たは撹拌の間に起こる発泡または起泡を減少させるのに
有用である。好適な脱泡剤には、くえん酸およびその塩
が挙げられる。脱泡剤は通常、分散体または溶液内に存
在する酸化アルミニウム(理論的酸化物を基本として)
の約1重量%に相当する量で用いる。
【0052】更に、その分散体には他の添加剤、例え
ば、有機バインダー(例えば、オハイオ州アクロン(Akr
on)のユニオン・カーバイド(Union Carbide)から商品名
「カルボワックス(CARBOWAX)」で市販のポリエチレング
リコール)および有機溶剤(例えば、トルエンおよびヘ
キサン)を含んでいてもよい。所望の特性(例えば、加
工の容易さ、その固形分の改良した乾燥性、改良未処理
強度および減少した発泡)が得られるように、これら材
料の量を選択する。
【0053】(好ましいアルミナ-、溶液-を基礎とした
ゾル)アルミナ-、溶液-を基礎としたゾルを、当業者間
で公知である方法により調製してもよい。典型的な調製
方法には、アルミニウムを基礎とした塩または錯体を水
に溶解すること;またはアルミニウムを基礎とした塩ま
たは錯体を含有する溶液を蒸留または濃縮すること;が
挙げられる。好ましくは、溶液を基礎としたゾルには、
約5〜約45重量%の範囲のアルファアルミナ先駆物質を
含有する。好ましくは、溶液を基礎としたゾル-ゲルに
は、可溶性アルミニウム塩または他の可溶性アルミニウ
ムを基礎とした錯体を含有する。より好ましくは、溶液
を基礎としたゾル-ゲルには以下のアルファアルミナ先
駆物質:塩基性カルボン酸アルミニウム、塩基性硝酸ア
ルミニウムおよび部分加水分解アルミニウムアルコキシ
ド:の内の少なくとも1種を含有する。
【0054】好ましい溶液を基礎としたゾルには、カル
ボン酸または硝酸の対イオンまたはそれらの混合物を有
する塩基性アルミニウム塩を含有するものが挙げられ
る。
【0055】好ましいカルボン酸アルミニウムは一般
式、Al(OH)y3-yで表され、式中、yは約1〜約2、
好ましくは約1〜約1.5の範囲であってもよく;および
D(カルボン酸対イオン)は蟻酸、酢酸、プロピオン
酸、蓚酸等、およびそれらの組合せである。カルボン酸
アルミニウムを、金属アルミニウムをカルボン酸溶液に
温浸する米国特許第3,957,598号に開示の方法;および
金属アルミニウムを蟻酸および酢酸を含有する熱水溶液
に溶解する米国特許第4,798,814号;を含む当業者間で
公知の方法により調製してもよい。
【0056】好ましい塩基性硝酸アルミニウムは一般
式、Al(OH)z(NO3)3-yで表され、式中、zは約0.5〜
約2.5の範囲である。塩基性硝酸アルミニウムの調製は
当業者間で公知であり、金属アルミニウムを硝酸溶液に
温浸する米国特許第3,340,205号および英国特許第1,13
9,258号に開示の方法を含む。塩基性硝酸アルミニウム
を、硝酸アルミニウムを熱分解する米国特許第2,127,50
4号に開示の方法により調製してもよい。
【0057】アルミニウム塩をアルファアルミナおよび
/またはアルファアルミナ先駆物質の分散体に加えるこ
と;またはアルファアルミナおよび/またはアルファア
ルミナ先駆物質の分散体をアルミナ-、溶液-を基礎とし
たゾルと混合することによって;調製した分散体から、
砥粒先駆物質を製造することは本発明の範囲内である。
【0058】(分散体または溶液の乾燥)一般に、乾燥
(脱液化(deliquifying))前にその分散体または溶液内
に取込んだ空気またはガスの量を最小にするまたは低減
することにより、起泡の確立を減少する傾向がある。ガ
スの取込みが少ないことは一般に、あまり多孔性でない
微細構造と関連し、そのことが望ましい。例えば分散体
または溶液を約130cmHg(25psi)のオーダーまで減圧する
ことにより、脱泡を行ってもよい。
【0059】乾燥を、どんな従来の方法、好ましくは加
熱によって行ってもよい。一度アルミナ分散体または溶
液から充分に水を除去すれば、部分乾燥したプラスチッ
ク素材をどんな従来の方法、例えばプレス、成形または
押出しによって造形してもよく、次いで注意深く乾燥
し、所望の形状、例えばロッド、ピラミッド形、ダイヤ
モンド形または円錐形にする(標題「任意の分散体また
は溶液の造形」の以下の節を参照)。更に、不規則な形
状の砥粒先駆物質を、分散体または溶液を乾燥容器のど
んな都合のよいサイズ、例えばケーキ皿の形状物にでも
単に堆積し、通常、分散体または溶液の起泡温度以下の
温度で乾燥することにより、都合よく形成する。乾燥
を、分散体または溶液を減圧することを含む、単に風乾
または当業者間で公知のどんな様々な他の脱水方法によ
って行い、分散体または溶液の遊離水を除去し、固形分
としてもよい。
【0060】乾燥を50〜200℃、好ましくは100〜150℃
の範囲の温度の強制通風炉で行ってもよい。この加熱を
バッチ毎または連続的に行ってもよい。この乾燥段階で
は一般に、分散体または溶液から液状媒体のかなりの部
分を除去するが、一般に乾燥固形分中に存在する少量の
液状媒体の部分がなお残っていてもよい。
【0061】(任意の分散体または溶液の造形)充分に
濃縮または部分的に乾燥したものであるなら、乾燥前
に、その分散体または溶液を従来の方法、例えばプレ
ス、成形、被覆、押出し、打抜き(cutting)またはこれ
らのある組合せによって、粗粒先駆物質形状に造形して
もよい。それを、例えば押出しにより部分乾燥したスラ
リーのプラスチック素材を最初に作製し、次いで得られ
たプラスチック素材をどんな従来方法によってでも造形
し、最後に乾燥し所望の形状、例えばロッド、ピラミッ
ド形、ディスク、ダイヤモンド形、三角形または円錐形
にする。
【0062】砥粒先駆物質をロッド形状にするなら、そ
のロッドのアスペクト比は少なくとも約0.9:1、通常
1:1、好ましくは少なくとも2:1、より好ましくは少
なくとも4:1、および最も好ましくは少なくとも5:1
にすべきである。そのロッドの断面は、円、方形、三角
形、六面体等であってもよい。そのロッドを、例えば米
国特許第5,090,968号(ペロー(Pellow))に開示の方法
で作製してもよい。他の好ましい形状には、三角形、方
形、円またはたの幾何学形を有する薄型体がある。その
ような薄型研磨剤は、表面表部分的に裏面を有し、両面
は実質的に同一幾何学形を有する。両面は粒子の厚さに
より分離されている。そのような砥粒の最短面の長さ:
その厚さの比は、少なくとも1:1、好ましくは少なく
とも2:1、より好ましくは少なくとも5:1、および最
も好ましくは少なくとも6:1である。そのような薄型
砥粒の製造方法が、米国特許第5,201,916号(バーグ(Be
rg)等)に開示されている。
【0063】(乾燥固形分の乾燥固形粒子への加工)乾
燥固形分は通常、粗砕により乾燥固形粒子に加工する。
乾燥固形分を粗砕する方法は、焼結高密度化砥粒に比較
して、非常に容易であり、必要エネルギーがかなり少な
くすむ。この粗砕段階を、ハンマーミル、ロール粗砕ま
たはボールミルのようなどんな適する方法によって行
い、乾燥固形粒子を作製してもよい。その固形分を粉砕
するのにどんな方法を用いてもよく、「粗砕(crushin
g)」の語により、そのような方法のすべてを含むことを
表す。その乾燥固形分を所望の寸法および形状に造形す
るなら、次に造形工程間に加工を行う。従って、造形砥
粒先駆物質は乾燥後に、乾燥固形粒子を既に造形してい
るので、粗砕の必要ない。
【0064】(焼成)要すれば、その乾燥固形粒子を焼
成してもよい。通常、焼結前にその乾燥材料を焼成す
る。焼成中に、約400〜約1200℃(好ましくは、約500〜
約800℃)の範囲の温度に加熱することにより、必ず揮
発物および有機添加剤のすべてを先駆物質から除去す
る。遊離水および好ましくはどんな結合揮発物の90重量
%を除去するまで、材料をこの温度範囲に保持する。焼
成を、任意の含浸段階の前後または両方に行ってもよ
い。一般に、好ましい処理には、焼結直前の、または焼
結前の最後の段階としての焼結を含む。
【0065】(酸化物変性材料、核剤、および、分散体
または溶液への他の添加剤)酸化物変性材料、核剤およ
び他の添加剤を、分散体または溶液に添加しても、およ
び/または、砥粒先駆物質(即ち、乾燥または焼成した
分散体または溶液)に含浸してもよい。
【0066】酸化物変性材料を、例えばアルミナを基礎
とした分散体または溶液に導入することにより、砥粒先
駆物質内に含んでいてもよい。そのような導入には、そ
の変性剤または添加剤の粒子またはゾルを直接、分散体
または溶液に加えることを含む。好ましくは、そのよう
な粒子またはそのゾルで作製した粒子は、1μm以下の
平均粒径を有する。酸化物変性剤の好適な先駆物質およ
び他の酸化物添加剤には、含水体(hydrous form)または
塩を含む。硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩および塩化物類を含
む様々なそのような先駆物質を用いてもよい。
【0067】好ましくは、焼結砥粒が約15重量%以下
(より好ましくは、約10重量%以下、更により好ましく
は約1〜約8重量%の範囲内)の鉄、マグネシウム、マ
ンガン、亜鉛、コバルト、チタン、ニッケル、イットリ
ウム、プラセオジム、サマリウム、イッテルビウム、ネ
オジム、ランタン、ガドリニウム、ジスプロシウム、エ
ルビウム、セリウム、ユウロピウム、カルシウム、スト
ロンチウム、ジルコニウム、ハフニウム、クロム、ケイ
素、およびそれらの組合せ(それぞれFe23、MgO、
MnO、ZnO、CoO、TiO2、NiO、Y23、Pr2
3、Sm23、Yb23、Nd23、La23、Gd23、D
y23、Er23、Ce23、Eu23、CaO、SrO、Z
r23、HfO2、Cr23、およびSiO2としての理論的
酸化物を基礎として計算した)の内の1種以上の酸化物
を有するのに充分な量の酸化物変性材料および/または
酸化物添加剤を砥粒先駆物質に導入する。
【0068】分散溶液に添加するのに適するセリアゾル
が、例えば国際公開第WO94/07970号を有する国際特許出
願第PCT/US93/08987に開示されている。
【0069】金属酸化物および/またはシリカをアルミ
ナと反応して、反応生成物を生成してもよく、またはそ
の金属酸化物が金属酸化物のまま残留してもよい。ジル
コニアおよびハフニアはアルミナと反応しないが、例え
ばコバルト、ニッケル、亜鉛およびマグネシウムの酸化
物がアルミナと反応してスピネルを生成する。
【0070】更に、ジスプロシウムおよびガドリニウム
とアルミナの反応生成物の酸化物は、一般にざくろ石で
ある。プラセオジム、イッテルビウム、エルビウムおよ
びサマリウムとアルミナの反応生成物の酸化物は一般に
ざくろ石を含み得る灰チタン石(perovskite)である。イ
ットリアはアルミナと反応して、ざくろ石構造、Y3Al
512を形成する。
【0071】ある稀土類酸化物および二価金属カチオン
は、焼結時に、アルミナと反応して、式:LnMAl11
19(式中、Lnはランタン系列稀土類元素、例えばL
a3+、Nd3+、Ce3+、Pr3+、Sm3+、Gd3+またはE
u3+;および、Mは二価金属カチオン、例えばMg2+、M
n2+、Zn2+、Ni2+またはCo2+)の構造を有する六方晶
稀土類アルミン酸塩を生成する。
【0072】そのような六方晶稀土類アルミン酸塩は、
通常、マグネトプランバイトとして表される。マグネト
プランバイトは一般に、得られた焼結材料の微細構造内
の小板として形成される。これら小板は通常、約0.5〜
3μmの長さおよび約0.05〜0.1μmの厚さを有する。そ
のような小板は通常、改良強靭性のような特性と関連す
る。一般に、得られた焼結砥粒にマグネトプランバイト
を提供する、理論量を基礎として、少なくとも約1%
(好ましくは、約3%〜約5%)の反応体の提供が好ま
しい。
【0073】焼結の間に生成し得る他の六方晶稀土類ア
ルミン酸塩は以下の式:Ca1-xLnxAl12-x19-x(式
中、Lnはランタン系列稀土類元素、例えばLa3+、Nd
3+、Ce3+、Pr3+、Sm3+、Gd3+またはEu3+;およ
び、xは0〜1の範囲であってもよい。)
【0074】好ましい態様では、その砥粒の外側領域の
小板のサイズは、砥粒の内側領域の小板より平均で大き
い。
【0075】アルファアルミナ先駆物質を含む分散体ま
たは溶液に対して、成核材料(例えば、アルファ酸化
鉄、酸化クロム、それらの先駆物質、およびアルファア
ルミナ)を加えてもよい。
【0076】その分散体に加えてもよく、および/また
は砥粒先駆物質に含浸してもよい他の補助剤または変性
剤には、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化ハフニウ
ム、それらの先駆物質、およびそれらの組合せが挙げら
れる。例えば、得られるセラミックの硬度を増大するた
め;得られるセラミックの強靭性を増大するため;得ら
れるセラミックの密度を増大するため;および/または
結晶構造(従って、研削性能)を改良するため;そのよ
うな材料を得られる焼結セラミック砥粒に導入してもよ
い。
【0077】分散体または溶液に添加するのに適するジ
ルコニアゾルが、例えば国際公開第WO94/07809号を有す
る国際特許出願第PCT/US93/08988に開示されている。
【0078】その補助剤または変性剤の好適な先駆物質
には、含水体(hydrous form)または塩を含む。硝酸塩、
硫酸塩、酢酸塩および塩化物類を含む様々なそのような
先駆物質を用いてもよい。
【0079】砥粒先駆物質の作製に関する更なる詳細に
ついては、米国特許第4,314,827号(リーセイザー(Leit
heiser)等)、同4,770,671号(モンロー(Monroe)等)、
同4,744,802号(シュワベル(Schwabel))および同4,88
1,951号(ウッド(Wood)等)、および国際特許出願第PCT
/US93/08987(国際公開第WO94/07970号)、同PCT/US93/
08988(国際公開第WO94/07809号)および同PCT/US93/08
986(国際公開第WO94/07969号)に開示されている。
【0080】成核材料の使用に関する更なる詳細につい
ては、米国特許第4,623,364号(コットリンガー(Cottri
nger)等)、同4,744,802号(シュワベル(Schwabel))、
同4,964,883号(モーリス(Morris)等)、同5,139,978号
(ウッド(Wood))および同5,219,806号(ウッド(Woo
d))に開示されている。
【0081】(酸化物変性材料、成核材料および任意の
補助剤または変性剤を有する砥粒先駆物質の含浸および
表面被覆)酸化物変性剤および任意の補助剤または変性
剤(前述のような)を乾燥後、通常は焼成の追従段階後
に、粗粒材料に導入してもよい。例えば、様々な金属酸
化物の先駆物質を、砥粒先駆物質への含浸により、導入
してもよい。例えば、ベーマイトから誘導した焼成材料
は、通常、半径約30〜40オングストロームの気孔を含
む。この含浸を、例えば金属酸化物先駆物質(例えば、
塩類)を含む液状溶液を砥粒先駆材料と混合することに
より、行ってもよい。一般に、溶解した金属酸化物先駆
物質を有する約15ミリリットル以上の液状キャリアー
を、各100gの砥粒先駆材料と混合する。溶解した金属酸
化物先駆物質を有する液状キャリアーの好ましい容量
は、砥粒先駆材料の気孔容積に依存する。砥粒先駆材料
100g当たりの溶解した金属酸化物先駆物質を有する液状
キャリアーの好ましい比は、通常、100g当たり15〜70ミ
リリットルの範囲である。好ましくは、溶解酸化物先駆
材料のすべては砥粒先駆材料に含浸する。一般に、この
方法を用いて、変性剤先駆物質を粗粒に導入するとき、
その変性剤は砥粒の外側部に優先的に分配される。多く
の場合、不溶性変性剤または変性剤先駆物質を初期に作
製した分散体に混ぜ合わせることにより、より均一な分
布となり得る。
【0082】例えば、用いる液状媒体が粗粒材料を溶解
または軟化しないなら、粗砕後、含浸物をその分散体ま
たは溶液から直接乾燥粗粒に導入してもよい。例えば、
その分散体または溶液に用いる液状媒体が水であるな
ら、非極性有機溶剤を乾燥粗粒の含浸用含浸溶液の液状
媒体として用いてもよい。更に、特に粗粒材料をその含
浸前に焼成するなら、水を好ましくはキャリアーとして
用いる。
【0083】多孔性砥粒先駆物質の含浸に関する更なる
詳細について、米国特許第5,164,348号(ウッド(Woo
d))に開示されている。
【0084】含浸後、その粒子が焼成機の供給管に凝集
または接着しないように含浸粒子を乾燥する。ある場合
には、この乾燥段階が必要である。次いで、その粒子を
焼成し、結合揮発性材料を除去する。焼成は通常、約40
0〜約1200℃、好ましくは約500〜約800℃の範囲の温度
で行う。この焼成条件は本質的に前述の標題「焼成」の
節に記載している。それは本発明の範囲内であるが、第
1および第2焼成処理条件は異なる。
【0085】更に、1つ以上の含浸段階を用いること
は、本発明の範囲内である。多数の含浸段階により、気
孔構造内の含浸溶液内に運ばれる金属酸化物の濃度を増
加し得る。後の含浸溶液は、異なる固形分濃度および/
または異なる材料の組合せを有してもよい。例えば、第
1の溶液はある金属塩を含有していてもよく、第2の溶
液は異なるものを含有していてもよい。含浸に関する更
なる情報が、米国特許第5,139,978号(ウッド(Wood))
に開示されている。
【0086】更に、例えばベーマイトのようなアルミナ
先駆物質、可溶性アルミニウム塩(例えば、塩基性炭酸
アルミニウム、塩基性硝酸アルミニウム、塩基性塩化ア
ルミニウム、部分的に加水分解したアルミニウムアルコ
キシド、およびそれらの組合せ)、およびそれらの組合
せをその砥粒先駆物質に含浸してもよい。
【0087】無機粒子を含浸溶液に導入し、含浸分散体
を提供することも本発明の範囲内である。そのような無
機粒子は約20μm以下、通常は約10μm以下、好ましくは
約5μm以下のサイズであり、約1μm以下であってもよ
い。含浸の間に、大き過ぎて焼成砥粒先駆物質の気孔内
に浸透できない無機粒子は、砥粒先駆物質表面上に残留
する。焼成の間に、これら無機粒子は自発的に、表面積
を増加する砥粒の表面に接着する。この方法および得ら
れた被膜は更に、米国特許第5,213,951号(セリッカヤ
(Celikkaya)等)に開示されている。
【0088】本発明に従って砥粒上に表面被膜を作製す
る他の方法は、より大きな無機突起素材(通常、約25μ
m以下のサイズ)をより大きな乾燥砥粒先駆物質粒子ま
たは焼成砥粒先駆物質粒子に接触させることである。次
いで、焼結の間に、小さい無機突起素材を自発的にその
砥粒の表面に接着する。このプロセスおよび得られた砥
粒は更に、米国特許第5,011,508号(ウァルド(Wald)
等)に開示されている。
【0089】(焼結装置)本発明の好ましい焼結装置の
概略図を図1に示した。焼結装置10には、砥粒先駆物質
(図示せず)をキルン17内に誘導する供給装置11を含
む。供給装置11には、ホッパー12およびフィーダー13を
含む。横送手段14により、砥粒先駆材料をフィーダー13
からトラフ15内およびトラフ15を通過して搬送する。砥
粒先駆物質をトラフ15を通過してホッパー12に搬送し、
次いで供給管16に誘導し、更にキルン17へ誘導する。砥
粒先駆物質は(図2および図3に示した)焼結室19内に
収集される。好ましくは、プッシャー板18は選択した間
隔で砥粒先駆物質の大部分またはマウンド(mound)を平
坦に押す。焼結後、プッシャー板18により(図3に示し
た)排出管21を通して、焼結砥粒をキルン17外へ押し出
す。次いで、焼結砥粒を収集ホッパー22に収集する。従
来の排気装置31により、焼結装置から逃散するキルン排
気ガスおよび微粒子を除去する。
【0090】砥粒先駆物質を直接または手で直接、キル
ンに供給してもよいが、供給装置(通常、フィーダー、
ホッパーおよび/または横送手段)が好ましい。好まし
くは、その供給装置は自動供給が可能であり、通常、未
焼結砥粒先駆物質のキルンまたは焼結室への均一供給が
可能である。
【0091】好適な横送手段には、そのような用途の当
業者間で公知のどんな手段、例えばコンベヤー、オーガ
ー、スクリューフィーダーまたは振動フィーダーも含
む。その横送手段は好ましくは、砥粒先駆物質の焼結室
への均一な予め決めておいた流れを補助する。更に、確
実に焼結した製品を提供するのを補助するために、均一
な予め決めておいた量の砥粒先駆物質を焼結室に供給す
ることが好ましい。例えば、スコップを用いたコンベヤ
ーを使用して、選択した間隔で予め決めておいた量の未
焼結砥粒先駆物質を供給してもよい。
【0092】供給装置11にはフィーダーおよびホッパー
を含むことを示したが、フィーダーだけから成る供給装
置を使用することは本発明の範囲内である。更に、砥粒
先駆物質を、どんな従来の手段、例えば重力供給、振動
供給、ポンプ供給、空気輸送およびダンプ(dump)供給
(即ち、ダンプ弁を用いたフィーダー)によっても、ホ
ッパーに連続またはバッチ供給してもよい。
【0093】好適なフィーダーまたは供給装置は市販さ
れている。例えば、好ましい供給装置は、ミネソタ州セ
ントポール(St.Paul)のテクネティクス・インダストリー
ズ(Technetics Industries)社から商品名「テクウェイ・
ボリューメトリック・フィーダー(TECWEIGH VOLUMETRIC
FEEDER」で市販されている。最も好ましいフィーダー、
ホッパーまたは供給装置の特性は、例えば焼結装置の他
の部品の特性、焼結時間および温度、砥粒先駆物質組成
および所望の押出量に依存する。
【0094】フィーダーの選択に考えられる特徴には、
テーパー付きまたは一直線のフィーダー内壁、フィーダ
ー容量、フィーダー流量、フィーダーに蓋が付いている
かどうかが挙げられる。最後のものはフィーダー内の望
ましくない汚染および細粒砥粒先駆物質の逃散を減ず
る。フィーダーを通過する材料を流れ易くするために、
内壁は通常テーパー付きである。
【0095】更に、そのフィーダーは好ましくは撹拌お
よび掻取り用の多数の可動羽根を有し、それは連続的ま
たは一定間隔で砥粒先駆物質を撹拌し、ホッパーの内壁
を掻取り、付着したどんな先駆材料も掻取り、そして材
料のホッパーから横送手段への連続的に流れるのを補助
する。砥粒先駆物質と接触しないように配置したモータ
ーによって制御し得る撹拌および掻取り用の可動羽根の
回転速度は、砥粒先駆物質の所望の供給速度に依存す
る。
【0096】ホッパーは、そのような用途の当業者間で
公知の、底部および側壁またはバッグにより限定される
ホッパーを含む、どんな好適なホッパーであってもよ
い。
【0097】好ましいホッパーは4つのテーパー付き内
壁を有し、それは吐出の出発する方向に内側へ先細り
し、砥粒先駆物質のホッパーから供給管への流れを増加
および容易にする。テーパー付き内壁を用いることによ
り、砥粒先駆物質のホッパー内壁への付着も低減する傾
向にある。
【0098】供給装置の部品は、それらの用いられる環
境に適する材料製である。例えば、その構造部材および
内壁は好ましくは、冷間圧延鋼、亜鉛メッキ鋼またはス
テンレス鋼のような金属である。撹拌および掻取り用の
可動羽根は好ましくは鋼ステンレス鋼である。
【0099】更に、そのフィーダーの内壁(即ち、砥粒
先駆物質に露出する壁面)を好ましくは、強靭なポリマ
ー材料(例えば、ポリウレタン、ビニルまたはポリエス
テル)を用いてライニングまたは被覆を施し、砥粒先駆
物質の流れを援助し、そして砥粒先駆物質の壁面への付
着を減ずる。横送手段(例えば、オーガーまたはスクリ
ューフィーダー)の重要な機能は、砥粒先駆物質のキル
ンへの均一および確実な流れを提供することである。横
送手段の長さは好ましくは、その砥粒先駆物質の供給源
が枯渇するなら(即ち、砥粒先駆物質なし)、供給装置
への熱損失を回避するのに充分なキルンおよび供給装置
間の距離があることである。
【0100】通常、外部モーターにより動力を供給する
横送手段は好ましくは、螺旋状ピッチを押出しながら回
転する中実のシリンダーロッドから成るオーガーであ
る。そのピッチの寸法および角度は、砥粒先駆物質の流
量に影響する。更に、オーガーの寸法は通常、供給装置
内に蓄積する過熱を制限または防止するように選択され
る。そのオーガーは、キルンと比較的緊密であるため
に、耐久性のある耐熱材料、例えばステンレス鋼製であ
る。
【0101】供給トラフの寸法は、例えば砥粒先駆物質
のキルンへの供給速度および焼結室の大きさに依存す
る。キルンと比較的緊密であるため、供給トラフは耐久
性のある耐熱材料、例えばステンレス鋼製である。
【0102】乾燥剤または焼成剤を出し、キルン内に直
接供給するまたは供給装置に入る未焼結砥粒先駆物質を
有することは本発明の範囲内である。
【0103】砥粒先駆物質を好ましくは供給トラフ15か
らホッパー12を通って供給管16へ重力供給する。図1で
は、供給管16をカラー29によりホッパー12に連結してい
る。供給管16をキルン内に、供給管16およびキルンの間
の極小の間隙を有して(好ましくは間隙なしに)突き出
す。そのような間隙の存在により、その中への砥粒先駆
物質の望ましくない生成および焼結室からの熱の逃散を
起こす傾向にある。
【0104】その供給管は耐熱材料、例えばムル石、ア
ルミナ、炭化ケイ素またはシリカ製である。砥粒先駆物
質の流量に影響を与えるその供給管の内径は、通常約1.
5cm以上、好ましくは約2cm以上である。更に、供給管
長さは少なくとも約38cm(15インチ)、より好ましくは少
なくとも約45.5cm(18インチ)である。供給管を好ましく
は、過剰の熱をキルンから横送手段、フィーダーまたは
ホッパーに伝達するのを極少にするように配置する。
【0105】1本以上の供給管を使用することは本発明
の範囲内であるが、焼結室からの熱損失を極少にするた
めに、そして供給管内の目詰りを極少にするために、1
本の供給管が一般的には好ましい。1本以上の供給管を
用いるなら、更なる供給管を通常は単一供給トラフから
供給する。
【0106】図2および3では、焼結室19には、内壁35
A、35B、35Cおよび35D、天井32および床33を含む。天井
32は供給管16が通り抜ける開口部37を有する。砥粒先駆
物質を床33上の焼結室19に供給する。焼結室を形成する
その内壁、天井および床は、キルンの使用温度に耐え得
る好適な従来の耐火性材料製である。それらは好ましく
は炭化ケイ素製である。
【0107】発熱体31A、31B、31Cおよび31D;および30
A、30B、30Cおよび30Dをそれぞれ、天井32上および床33
下に配置する。更に、キルン17には耐火性材料41を含
む。発熱体の数および位置を選択し、迅速な均一な熱伝
達を確実にするように配置する。発熱体は電源によりパ
ワーを供給され得る。好ましい熱源は電気である。好適
な電気的発熱体には従来のキルン用のセラミック業者間
で公知のもの(例えば、炭化ケイ素発熱体またはモリジ
シリサイド(molydisilicide)発熱体)が挙げられる。更
に、そのキルンを天然ガスバーナーで加熱してもよい。
【0108】好ましくは、焼結室に入る先駆材料は、少
なくとも1本の発熱体付近(より好ましくは2本の発熱
体の間、更により好ましくは焼結室に入る未焼結材料の
通路(path)から等間隔の2本の発熱体の間)を通過し、
迅速な加熱を補助する。
【0109】先駆材料を焼結室の天井を通過して入るこ
とを示したが、その先駆材料を側壁または床を通過して
誘導することは本発明の範囲内である。例えば、先駆材
料ピストンを用いて床を通過して誘導してもよい。
【0110】その発熱体は、適当な焼結温度の焼結室を
提供するのに充分な温度で操作し、それは通常1000〜16
00℃(好ましくは約1200〜1500℃、より好ましくは約13
50〜1450℃)の範囲内である。焼結室を通常は壁を通過
する熱損失を極少とするように設計する。好適なキルン
耐火性材料は当業者間で公知であり、ミズーリ州メキシ
コ(Mexico)のA.P.グリーン・レフラクトリーズ(Green Re
fractories)社から商品名「G-20」「G-23」「R-8023」
「R-8024」(それぞれ、54〜59重量%のSiO2、33〜40
重量%のAl23、1〜2重量%のFe23、1〜2重量
%のNa2O/K2Oの組成を有する)および「グリーンラ
イト(GREENLITE)-28」で市販のものが挙げられる。
【0111】砥粒先駆物質を供給管16を通って焼結室19
に供給し、それは通常、焼結温度またはその付近に加熱
してある。その供給管、および従って砥粒先駆物質は2
本の隣接する発熱体間を直接通過して床33上に達し、結
果として、個々の砥粒先駆物質粒子の非常に迅速な加熱
速度となる。砥粒先駆物質の化合物に依存する得られた
迅速焼結は、非常に小さなアルファアルミナ微結晶を有
する非常に緻密なセラミック体となる。砥粒先駆物質を
焼結室19に供給し床33上に保持し、マウンド34を形成す
る。マウンド34は一般的に望ましくない、なぜなら、そ
れにより砥粒先駆物質を不確実または不均一な加熱とな
るからである。床33上の砥粒先駆物質の均一性を改良す
るため、プッシャー板18を動かしてマウンド34を平らに
する。好ましくは、平らにしたマウンド34の高さは、焼
結後、1.4cm(0.5インチ)以下、より好ましくは1cm(0.3
75インチ)および最も好ましくは0.7cm(0.25インチ)であ
る。この比較的浅いベッド高さにより、各未焼結砥粒先
駆物質への確実な熱伝達を行い、均一に焼結した砥粒を
確実に得る傾向がある。
【0112】砥粒先駆物質を連続的に焼結室に供給して
もよく、その結果砥粒先駆物質の一部がプッシャー板18
の上部に存在することになる。プッシャー板18は壁面35
Dの開口部43およびを44を通過する。プッシャー板18お
よび開口部44間の距離は非常に小さく、プッシャー板18
の上部の残留砥粒先駆物質がプッシャー板18がキルン17
に出て行く間に掻き落とす解体される。更に、砥粒先駆
物質を断続的に焼結室に供給してもよい。
【0113】プッシャー板18を通常、油圧で動かす。ロ
ーラー45はプッシャー板18が弛むまたは反るのを防ぐ。
焼結の間、プッシャー板18を好ましくは以下のように焼
結室19内に循環させる。そのサイクルの第1部では、プ
ッシャー板18により砥粒先駆物質(および/または焼結
砥粒)を距離xだけ押す。そのサイクルの第2部では、
プッシャー板18により砥粒先駆物質(および/または焼
結砥粒)を距離yだけ押し、そして第3部では距離zだ
け押す。距離x、yおよびzを点36から測定する。選択
される距離は焼結室の形状および送りおよび吐出の出発
する位置に依存する。更に、距離xは距離yより大き
く、距離yは距離zより大きい。ある態様では、例えば
距離x、yおよびzはそれぞれ40.6cm、33cmおよび25cm
である。
【0114】好ましくは、未焼結砥粒先駆物質の供給は
プッシャー板の動きと同時性を持たせ、プッシャー板
が、未焼結砥粒先駆物質を供給する支持体表面の部分の
上に位置する時、先駆材料は焼結室内には供給されな
い。所定のサイクルのこれら個となる部分で、秒オーダ
ーの時間の遅れがある。そのサイクルの第3部の後、プ
ッシャー板18を十分引っ込め、砥粒先駆物質を、砥粒先
駆物質を焼結するのに充分な時間、焼結室19内に残す。
所望のレベルの焼結後、プッシャー板18を移動し、ゲー
ト40を開け、焼結砥粒を焼結室19から排出管21に排出す
る。1サイクル完了後、通常は分オーダーの時間の遅れ
があり、他のサイクルを開始する。これらサイクルに関
する時間を所定の焼結プロセスに対して決定し、および
それは例えば、キルンの使用温度、所望の高密度化、所
望の生産速度および砥粒先駆物質の化合物の関数であ
る。95.2重量%のAl23、1.2重量%のLa23、1.2重
量%のNd23、1.2重量%のY23および1.2重量%の
MgOの理論的組成を有する砥粒の焼結に関して、好ま
しい焼結温度は約1415℃であり、約3.4分間焼結する。
【0115】焼結装置の操作の前記の記載には焼結サイ
クルの3つの部分を含むが、サイクルのそのような部分
の1、2または3つ以上を使用することは本発明の範囲
内である。
【0116】通常、油圧で動かすゲート40は、焼結室19
からの熱損失を最小にする。そのゲートは耐熱性、耐火
性材料、例えば炭化ケイ素から製造する。
【0117】プッシャー板は、それを使用する環境に適
した材料から製造する。好ましくは、プッシャー板は2
つのセグメントから構成される。図3に関して、キルン
17に入る第1セグメント46は例えば、インコネル鋼のよ
うな金属製である。第2セグメント47は例えば、ステン
レス鋼製であってもよい。その2つのセグメントを例え
ば、溶接によって接合してもよい。プッシャー板の厚さ
は焼結装置の特定パラメータに依存するが、好ましくは
約2.5cm(1インチ)である。
【0118】プッシャー板が単一プッシング面を有する
ことを図2に示すが、その板は、焼結室形状に依存する
が、1つ以上のプッシング面を有してもよい。例えば、
「V」字型のプッシャー板は2つのプッシング面を有す
る。
【0119】図8、9および10に関して、特に運搬手段
100、102および110はそれぞれ、焼結粒子を研磨剤室か
ら除去する代替手段である。図8に関して、焼結粒子を
円筒形体100の表面104に配置する。円筒形体100は軸105
の回りを回転し、焼結粒子を吐出開口部または排出管21
に落とす。図9に関して、焼結粒子を円筒形体102の楔
型キャビティー106に入れる。円筒形体100は軸105の回
りを回転し、焼結粒子を吐出開口部または排出管21に落
とす。図10に関して、焼結粒子を円筒形体110の表面11
1、112、113または114上に置く。回転体110は軸115の回
りを回転し、焼結粒子を吐出開口部または排出管21に落
とす。そのような運搬手段は、白金および白金/ロジウ
ムを含む好適な耐火性材料製であってもよい。
【0120】(焼結)未焼結砥粒先駆物質を通常、約10
00〜約1600℃(好ましくは約1200〜約1500℃、より好ま
しくは約1300〜約1425℃)の範囲の温度で焼結する。
【0121】材料を焼結温度にさらすべき時間の長さ
は、未焼結砥粒先駆物質の粒子サイズ、未焼結砥粒先駆
物質の組成および焼結温度のようなファクターに依存し
て変化するが、一般に焼結は数秒〜約120分内に完了し
てもよく、および完了すべきである(通常、1〜10分
間)。焼結時間が短く焼結温度が低ければ、一般に過剰
粒子生長を示し、好ましい微細構造が得られることが好
ましい。
【0122】焼結は通常、酸化雰囲気内(通常、空
気)、大気圧で行われる。しかし、焼結装置を改良し、
中性雰囲気または還元雰囲気でも可能とすることも本発
明の範囲内である。例えば、クロム核材料を用いるな
ら、焼結雰囲気は好ましくは中性または還元雰囲気であ
る。
【0123】(焼結砥粒)本発明の方法による砥粒は、
約0.1〜約1500μm、通常約1〜約1000の範囲内の粒子サ
イズである。本発明の方法による好ましい砥粒は30μm
以下(1μm以下)の粒子サイズである。
【0124】焼結砥粒をどんな従来の方法、例えば水分
級、空気分級またはスクリーニングにより、ある粒度分
布に分級してもよい。破砕が一般に好ましいが、要すれ
ば、その砥粒を破砕し所望の粒子サイズにしてもよい。
【0125】本発明の方法によるある好ましい砥粒に
は、アルミナ、二価の金属酸化物および稀土類金属酸化
物を含む。二価金属酸化物は、例えばマンガン、マグネ
シウムまたは酸化亜鉛類であってもよい。アルミナ、二
価の金属酸化物および稀土類金属酸化物は反応して、マ
グネトプランバイト相としても公知である六方晶稀土ア
ルミン酸塩、LnMAl1119を形成し、式中、Mは二価
の金属カチオンおよびLnは三価の金属イオン、例えばL
a、Nd、Ce、Pr、Sm、GdまたはEuである。この六
方晶稀土アルミン酸塩は砥粒には珍しい特性を有する。
通常、過剰のアルミナが存在するので、マグネトプラン
バイトおよび過剰のアルミナはアルファアルミナを形成
する。得られた微細構造にはアルファアルミナ微結晶か
ら成り、これらアルファアルミナ微結晶間にはマグネト
プランバイト小板(platelet)が存在する。アルファアル
ミナ微結晶は典型的には1μm以下であり、一般には約
0.1〜0.4μmの範囲の大きさである。これらアルファア
ルミナ微結晶を集めることにより、格子またはドメイン
を形成する。格子内の隣接するアルファアルミナ微結晶
は、低角度粒子境界を有する。その格子サイズは、隣接
する格子間の高角度粒子境界で約2〜5μmの範囲であ
る。マグネトプランバイト小板は一般に、0.04〜0.1μ
m、好ましくは0.04〜0.06μmの範囲の厚さを有する。
【0126】本発明の方法による好ましい砥粒には、ア
ルミン酸塩小板(好ましくは、マグネトプランバイト小
板)が挙げられ、外領域および内領域を有し、その砥粒
は: (a)アルファアルミナ微結晶;および (b)アルファアルミナ微結晶間に分布した小板(好まし
くは、マグネトプランバイト小板);から成る砥粒であ
って、内領域のアルミン酸小板(好ましくは、マグネト
プランバイト小板)より平均粒径が大きな外領域にはア
ルミン酸塩小板(好ましくは、マグネトプランバイト小
板)を含む。中央領域付近のそのような小板の長さが1
μm以下であっても、例えば、砥粒の外領域付近の小板
の長さは通常、約1μmより大きい。
【0127】本発明の方法による他の好ましいアルファ
アルミナを基礎とする砥粒は、焼結外表面を有し、およ
び30μm以下の粒子サイズを有する。
【0128】焼結外表面を有する砥粒の例として、10,0
00倍の走査電子顕微鏡写真を図4に示す。
【0129】理論的酸化物を基準としたこの砥粒組成
は、95.2重量%のAl23、1.2重量%のLa23、1.2重
量%のNd23、1.2重量%のY23および1.2重量%の
MgOである。図4に示す砥粒に関して、アルファアル
ミナ微結晶50は隣接する微結晶に関して不規則に配向し
ている。アルファアルミナのいくつかの間にはマグネト
プランバイト小板52が存在する。小板52は、長さ:幅の
比が約3:1〜1:1の不規則な形状を有するように見え
る。その小板の厚さは約0.1μmである。
【0130】(焼結砥粒上に被覆する添加剤)焼結砥粒
を処理し、表面被膜を提供してもよい。表面被膜が、研
磨物品の砥粒およびバインダー間の接着性を改善するこ
とは公知である。そのような表面被膜は例えば、米国特
許第5,011,508号(ワルド(Wald)等)、同1,910,444号
(ニコルソン(Nicholson))、同3,041,156号(ロウズ(R
owse)等)、同5,009,675号(カンツ(Kunz)等)、同4,99
7,461号(マークホッフ・マセニー(Markhoff-Matheny)
等)、同5,213,951号(セリッカヤ(Celikkaya)等)、同
5,085,671号(マーチン(Martin)等)および同5,042,991
号(カンツ(Kunz)等)に開示されている。更に、ある場
合には、その被覆添加剤は砥粒の摩耗特性を改善する。
【0131】(研磨物品)本発明の方法による砥粒を研
磨剤凝集物に使用してもよい。研磨剤凝集物は、共に接
着して造形素材を形成する1種類の砥粒から成る。研磨
剤凝集物は更に、例えば米国特許第4,311,489号(クレ
スナー(Kressner))、同4,652,275号(ブルーハー(Bloe
cher)等)および同4,799,939号(ブルーハー(Bloecher)
等)に開示されている。
【0132】本発明の方法による砥粒を研磨製品、例え
ば被覆研磨材、接着研磨材(研削ホイール、カットオフ
ホイール、研磨砥石を含む)、不織研磨材および研磨ブ
ラシに導入してもよい。通常、研磨製品または研磨物品
および多数の砥粒には、バインダー、およびバインダー
により研磨物品内に保持した砥粒を有する。更に、砥粒
を、スラリを用いるおよび化合物を研磨する(例えば、
研磨)研磨材用途に使用してもよい。
【0133】被覆研磨材は一般に、支持体、砥粒、およ
び砥粒を支持体に保持する少なくとも1種のバインダー
から成る。
【0134】被覆研磨製品の例を、図5に符号番号69で
示した。それらに関して、支持体70はメイク被膜71およ
びサイズ被膜78によって支持体70の主要表面に保持され
た砥粒74を含有する研磨剤層72を有する。ある場合に
は、表示はないがスーパーサイズ(Supersize)被膜を用
いてもよい。
【0135】支持体は、布、ポリマーフィルム、ファイ
バー、不織ウェブ、紙、それらの組合せ、およびそれら
を処理したものであってもよい。その支持体は、例えば
米国特許第5,316,812号(ストウト(Stout)等)に開示の
ように、強化熱可塑性支持体であってもよい。そのバイ
ンダーは無機または有機バインダーであってもよい。砥
粒は被覆研磨材の1層または2層内に存在していてもよ
い。被覆研磨材の好ましい製造方法が、米国特許第4,73
4,104号(ブロバーグ(Broberg))および同4,737,163号
(ラーキー(Larkey))に開示されている。
【0136】その被覆研磨材支持体は裏面に取付手段を
有し、得られた被覆研磨材を支持パッドまたはバックア
ップパッドに固定してもよい。この取付手段は、感圧接
着剤、またはフックおよびループ付属品用のメリヤス生
地(loop fabric)であってもよい。更に、米国特許第5,2
01,101号(ロウザー(Rouser)等)に開示のような、かみ
合い(intermeshing)取付システムであってもよい。
【0137】研磨物品の裏面に、滑り止めまたは摩擦被
膜を有していてもよい。そのような被膜の例として、接
着剤中に分散した無機粒子(例えば、炭酸カルシウムま
たは石英)が挙げられる。
【0138】接着研磨製品を通常、有機、金属製または
ガラス化バインダーにより保持した砥粒の造形素材によ
り構成する。接着研磨材をホイール、例えばカットオフ
ホイールを含む研削ホイールの形状、研削砥石の形状、
または他の襲来の接着研磨材形状としてもよい。その接
着研磨材は好ましくは研削ホイールの形状である。図6
には、ホイールに成形した砥粒80から成りハブ82上に搭
載した研削ホイール79を示す。研削ホイールの製造にお
ける更なる詳細に関して、例えば米国特許第4,997,461
号(マークホッフ・マセニー(Markhoff-Matheny))に開
示されている。ガラス質バインダーを比較的低温(例え
ば、1100℃以下)または比較的高温(例えば、1200℃以
上)で燃焼してもよい。より少量が有用であるが、ガラ
ス質バインダーを通常、20%フリット〜ほぼ100%フリ
ットにより構成する。
【0139】不織研磨製品は通常、構造中に分布し、有
機バインダーで接着した本発明の砥粒を有する開口多孔
性ロフティー(lofty)フィラメント構造を含む。フィラ
メントの例として、ポリエステル繊維、ポリアミド繊
維、およびポリアラミド繊維が挙げられる。図7には、
約100倍拡大の、典型的不織研磨物品の概略図を示し
た。その物品には、砥粒92をバインダー94で接着した支
持体としての繊維状マット89を含む。不織研磨製品の製
造における更なる詳細に関して、例えば米国特許第2,95
8,593号(フーバー(Hoover)等)に開示されている。
【0140】研磨物品用バインダーは熱硬化性有機ポリ
マーであってもよい。2つの主な種類の熱硬化性樹脂、
縮合硬化性および付加重合樹脂がある。付加重合樹脂
は、カチオン機構またはフリーラジカル機構を通して重
合し得る。用いるエネルギー源およびバインダー先駆物
質化合物に依存して、硬化剤、開始剤または触媒が時に
は重合を開始するのに好ましい。
【0141】典型的バインダーの例として、フェノール
樹脂、ユリアホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムア
ルデヒド樹脂、アクリレート化ウレタン類、アクリレー
ト化エポキシ類、エチレン不飽和化合物、アルファ、ベ
ータ不飽和カルボニル側基を有するアミノプラスト誘導
体、少なくとも1つのアクリレート側基を有するイソシ
アヌレート誘導体少なくとも1つのアクリレート側基を
有するイソシアネート誘導体、ビニルエーテル類、エポ
キシ樹脂類、およびそれらの組合せが挙げられる。
【0142】熱的特性、入手可能性および価格により、
フェノール樹脂を研磨物品バインダーに広く用いる。2
種のフェノール樹脂、レゾールおよびノボラックがあ
る。レゾールフェノール樹脂は、ホルムアルデヒド:フ
ェノールのモル比が1:1以上であり、通常1.5:1.0〜3.
0:1.0の範囲内である。ノボラック樹脂は、ホルムアル
デヒド:フェノールのモル比が1:1以下である。
【0143】研磨物品および/または研磨剤バインダー
スラリーには、更に光学的添加剤、例えば充填材(研削
助剤を含む)、繊維、滑剤、湿潤剤、チキソトロープ材
料、界面活性剤、顔料、染料、帯電防止剤、カップリン
グ剤、可塑剤および沈殿防止剤を含有していてもよい。
これら材料の量を選択し、所望の特性を得る。
【0144】有用な充填材の例として、金属炭酸塩(例
えば、炭酸カルシウム(白亜、方解石、泥灰岩、トラバ
ーチン、大理石および石灰石)、炭酸カルシウムマグネ
シウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム)、シリカ
(例えば、石英、ガラスビーズ、ガラスバブルおよびガ
ラス繊維)、ケイ酸類(例えば、タルク、クレー、(モ
ンモリロナイト)長石、マイカ、ケイ酸カルシウム、メ
タケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸カルシウム、アル
ミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム)、金属硫酸
塩(例えば、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸ナト
リウム、硫酸アルミニウムナトリウム、硫酸アルミニウ
ム)、石膏、ひる石、木粉、アルミニウム三水和物、カ
ーボンブラック、金属酸化物(例えば、酸化カルシウム
(石灰)、酸化アルミニウム、二酸化チタン)、および金
属亜硫酸塩(例えば、亜硫酸カルシウム)が挙げられ
る。
【0145】充填材の語には、研磨工業分野で研削助剤
として公知の材料を包含する。研削助剤は、添加するこ
とにより研磨の化学的および物理的プロセスに重要な影
響を与え、性能を改善する粒子材料として定義される。
研削助剤の化合物群の例として、ワックス類、有機ハロ
ゲン化物、ハロゲン化物塩、硫黄および硫黄化合物、お
よび金属およびその合金が挙げられる。その有機ハロゲ
ン化物は通常、研磨の間に分解し、ハロゲン酸または気
体ハロゲン化物を放出する。そのような材料の例とし
て、塩素化物、例えばテトラクロロナフタレン、ペンタ
クロロナフタレンおよびポリ塩化ビニルが挙げられる。
ハロゲン化物塩の例として、塩化ナトリウム、カリウム
氷晶石、ナトリウム氷晶石、アンモニウム氷晶石、テト
ラフルオロホウ酸カリウム、テトラフルオロホウ酸ナト
リウム、フッ化ケイ素、塩化カリウムおよび塩化マグネ
シウムが挙げられる。金属の例として、錫、鉛、ビスマ
ス、コバルト、アンチモン、カドミウム、鉄およびチタ
ンが挙げられる。その他の研削助剤として、硫黄、有機
硫黄化合物、グラファイトおよび金属硫化物が挙げられ
る。
【0146】帯電防止剤の例として、グラファイト、カ
ーボンブラック、酸化バナジウムおよび保湿剤類が挙げ
られる。これら帯電防止剤は、米国特許第5,061,294号
(ハーマー(Harmer)等)、同5,137,542号(ブキャナン
(Buchanan)等)および同5,203,884号(ブキャナン(Buch
anan)等)に開示されている。
【0147】カップリング剤は、バインダー先駆物質お
よび充填材粒子または砥粒の間に会合ブリッジ(associa
tion bridge)を形成する。カップリング剤の例として、
シラン類、チタネート類およびジルコアルミネート類が
挙げられる。前述の研磨物品は、本発明の砥粒100%か
ら成ってもよい。加えて、その研磨物品には本発明の砥
粒の従来の砥粒または希釈剤粒子の混合物を含有してい
てもよい。その研磨粒子は少なくとも約8、より好まし
くは約9のモース(Mohs')硬度を有することが好まし
い。
【0148】そのような研磨粒子の例として、溶融酸化
アルミニウム(褐色酸化アルミニウム、熱処理酸化アル
ミニウムおよび白色酸化アルミニウム)、ゾルゲル法に
より製造したセラミック酸化アルミニウム、緑色炭化ケ
イ素、クロミア、アルミナ、ジルコニア、ダイヤモン
ド、、立方晶窒化ホウ素、炭化ホウ素、ざくろ石、、炭
化チタンおよびそれらの組合せが挙げられる。本発明の
砥粒を希釈剤粒子(例えば、大理石、石膏、石灰石、フ
リント、シリカ、ガラスバブル、ガラスビーズ、酸化
鉄、ケイ酸アルミニウムおよびガラス)と混合してもよ
い。本発明の砥粒を研磨剤凝集体と組合せてもよい。研
磨剤凝集体の例が米国特許第4,652,275号(ブローカー
(Bloecher)等)に開示されている。しかし、少なくとも
15重量%、および好ましくは50〜10重量%の研磨製品の
粒子は、本明細書中に記載の種類のものであるべきであ
る。
【0149】本発明の範囲および意図から逸脱すること
なく、本発明の様々な改良および変更が当業者間で明ら
かであり、本発明は本明細書中に例示した態様に不当に
限定されるものではないと解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の好ましい焼結装置の概略側
面図である。
【図2】 図2は、本発明の焼結装置の概略断面図であ
る。
【図3】 図3は、本発明の焼結装置の概略断面図であ
る。
【図4】 図4は、本発明の方法および装置を用いて製
造した砥粒の焼結外面の10,000倍の走査電子顕微鏡写真
である。
【図5】 図5は、本発明の方法および装置を用いた砥
粒を導入した被覆研磨製品の断片の概略断面図である。
【図6】 図5は、本発明の方法および装置を用いた砥
粒を導入した接着研磨製品の斜視図である。
【図7】 図7は、本発明の方法および装置を用いた砥
粒を導入した不織研磨製品の断片の拡大概略図である。
【図8】 図8は、本発明の焼結装置の概略断面図であ
る。
【図9】 図9は、本発明の焼結装置の概略断面図であ
る。
【図10】 図10は、本発明の焼結装置の概略断面図
である。
【符号の説明】
10 … 焼結装置 11 … 供給装置 12 … ホッパー 13 … フィーダー 14 … 横送手段 15 … トラフ 16 … 供給管 17 … キルン 18 … プッシャー板 19 … 焼結室 21 … 排出管 22 … 収集ホッパー 29 … カラー 30A〜D、31A〜D … 発熱体 32 … 天井 33 … 床 34 … マウンド 35A〜D … 内壁 36 … (基準)点 37、43、44 … 開口部 40 … ゲート 41 … 耐火性材料 45 … ローラー 46 … プッシャー板の第1セグメント 47 … プッシャー板の第2セグメント 50 … アルファアルミナ微結晶 52 … マグネトプランバイト小板 69 … 被覆研磨製品 70 … 支持体 72 … 研磨剤層 74、80、92 … 砥粒 71 … メイク被膜 78 … サイズ被膜 79 … 研削ホイール 82 … ハブ 89 … 繊維状マット 94 … バインダー 100、102、110 … 円筒形体 104、111、112、113、114 … 円筒形体表面 105、107 … 軸 106 … 楔型キャビティー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/10 35/64 C09K 3/14 550 D C04B 35/64 Z (72)発明者 ウィリアム・ペイトン・ウッド アメリカ合衆国55144−1000ミネソタ州セ ント・ポール、スリーエム・センター(番 地の表示なし)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)未焼結砥粒先駆物質を提供するこ
    と; (b)焼結室の輪郭を表す内部表面を有する壁部であっ
    て、該内部表面が一般に同一平面状に支持体面を含み、
    該壁部が、(i)該壁部および内部表面を貫通し、未焼結
    砥粒先駆物質を該焼結室内の該支持体面上に誘導する供
    給口、および(ii)該壁部を貫通し、該焼結室から焼結砥
    粒を排出する排出口、のそれぞれを有する壁部、 プッシング面を有するプッシャー板、 該支持体面から離れた該プッシャー板の第1位置、およ
    び該プッシャー板が該第1位置から第2位置へ移動する
    間に該支持体面に沿って移動しながら該排出口と隣接す
    る該プッシング面の第2位置、の間の相対的移動を行う
    該キルン上に該プッシャー板を搭載する手段、および該
    プッシャー板を該第1位置から該第2位置へ移動する手
    段、 を含む非回転キルンから成る焼結装置を提供すること; (c)該焼結室を約1000〜約1600℃の範囲の温度に加熱す
    ること; (d)ある量の該未焼結砥粒先駆物質を、該供給口を通っ
    て該焼結室内の該支持体面上に供給すること; (e)該未焼結砥粒先駆物質を、焼結砥粒を得るのに充分
    な温度および時間で、該焼結室内で加熱すること;およ
    び (f)該プッシャー板を該第1位置から第2位置へ移動
    し、該焼結砥粒を排出口へ移動し、そして該焼結砥粒を
    該焼結室から排出すること;から成る焼結砥粒の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 該未焼結砥粒先駆物質が焼成砥粒先駆物
    質である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 焼結室の輪郭を表す内部表面を有する壁
    部であって、該内部表面が一般に同一平面状に支持体面
    を含み、該壁部が、(i)該壁部および内部表面を貫通
    し、未焼結粒子先駆材料を該焼結室内の該支持体面上に
    誘導する供給口、および(ii)該壁部を貫通し、該焼結室
    から焼結粒子材料を排出する排出口、のそれぞれを有す
    る壁部;プッシング面を有するプッシャー板;該支持体
    面から離れた該プッシャー板の第1位置、および該プッ
    シャー板が該第1位置から第2位置へ移動する間に該支
    持体面に沿って移動しながら該排出口と隣接する該プッ
    シング面の第2位置、の間の相対的移動を行う該キルン
    上に該プッシャー板を搭載する手段、 該プッシャー板を該第1位置から該第2位置へ移動する
    手段;および該焼結室を約1000〜約1600℃の範囲の温度
    に加熱する手段;を含む非回転キルンから成る焼結装置
    であって、該供給口および該焼結室が、最初に25℃で未
    焼結粒子先駆材料を該焼結室へ移動し得るように配列さ
    れ、25℃の初期温度で該供給口を通って該焼結室に入る
    該未焼結粒子先駆材料の表面を3秒以内に該焼結室の該
    温度にするように配列されている焼結装置。
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