JPH07308696A - 汚水処理における臭気発生防止方法 - Google Patents
汚水処理における臭気発生防止方法Info
- Publication number
- JPH07308696A JPH07308696A JP6129872A JP12987294A JPH07308696A JP H07308696 A JPH07308696 A JP H07308696A JP 6129872 A JP6129872 A JP 6129872A JP 12987294 A JP12987294 A JP 12987294A JP H07308696 A JPH07308696 A JP H07308696A
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- flocculant
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 下水、屎尿等の汚水処理において、脱水工程
で鉄系の塩化物及び硫酸塩からなる凝集剤溶液１と、濾
過助剤としての炭酸カルシウムを配合した消石灰乳液４
とを添加する。 【効果】 現在使用している加圧脱水設備をそのまま利
用して、汚泥及び脱水ケーキから臭気物質が発生するこ
とを効果的にしかも継続的に防止することができる。
で鉄系の塩化物及び硫酸塩からなる凝集剤溶液１と、濾
過助剤としての炭酸カルシウムを配合した消石灰乳液４
とを添加する。 【効果】 現在使用している加圧脱水設備をそのまま利
用して、汚泥及び脱水ケーキから臭気物質が発生するこ
とを効果的にしかも継続的に防止することができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は汚水処理における臭気発
生防止方法に関し、更に詳細には、下水、屎尿等の汚水
処理において、加圧脱水工程以降で汚泥及び脱水ケーキ
から硫化水素及びアンモニア等の臭気物質が発生するこ
とを防止する汚水処理における臭気発生防止方法に係わ
る。
生防止方法に関し、更に詳細には、下水、屎尿等の汚水
処理において、加圧脱水工程以降で汚泥及び脱水ケーキ
から硫化水素及びアンモニア等の臭気物質が発生するこ
とを防止する汚水処理における臭気発生防止方法に係わ
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、下水、屎尿等の汚水処理において
は、脱水と脱臭は独立して行われている。そして、加圧
脱水法では、凝集剤としての塩化第二鉄と、濾過助剤と
しての消石灰とを添加して汚泥をpH９〜１１の範囲に調
質しなければ低含水率の脱水ケーキが得られず、常に汚
泥が高アルカリ側に調質されている。このため、加圧脱
水工程以降で汚泥及び脱水ケーキから高濃度のアンモニ
アが発生していた。
は、脱水と脱臭は独立して行われている。そして、加圧
脱水法では、凝集剤としての塩化第二鉄と、濾過助剤と
しての消石灰とを添加して汚泥をpH９〜１１の範囲に調
質しなければ低含水率の脱水ケーキが得られず、常に汚
泥が高アルカリ側に調質されている。このため、加圧脱
水工程以降で汚泥及び脱水ケーキから高濃度のアンモニ
アが発生していた。
【０００３】また、脱臭方法としては、臭気の発生後に
消臭剤を散布若しくは添加する方法、臭気発生箇所を隔
離し、臭気の拡散した大気を吸引し、酸性液洗浄の脱臭
装置により除去する方法、又は活性炭等により吸着する
方法、吸引後に土壌中に放出して土壌生物により吸着分
解させる方法、又はこれらを併用する方法がある。
消臭剤を散布若しくは添加する方法、臭気発生箇所を隔
離し、臭気の拡散した大気を吸引し、酸性液洗浄の脱臭
装置により除去する方法、又は活性炭等により吸着する
方法、吸引後に土壌中に放出して土壌生物により吸着分
解させる方法、又はこれらを併用する方法がある。
【０００４】しかし、これらの方法はいずれも悪臭発生
後の対処方法であって、悪臭の発生自体を防止すること
はできない。したがって、臭気に直接曝される機器設備
の腐食防止や作業環境の保全には効果が低い。また、設
備内容も大掛かりになり、処理費用も莫大となる。
後の対処方法であって、悪臭の発生自体を防止すること
はできない。したがって、臭気に直接曝される機器設備
の腐食防止や作業環境の保全には効果が低い。また、設
備内容も大掛かりになり、処理費用も莫大となる。
【０００５】また、生物処理工程で発生する臭気物質
は、汚泥濃縮工程の嫌気性分解時の代謝産物に由来する
場合が多く、汚泥処理工程の後段の脱水工程以降で気液
接触が激しく行われる際に臭気が外気へ放出されるが、
従来の方法では施設外への臭気放出防止を主眼としてい
たため、臭気の発生を防止するには至らず、機器設備や
作業環境に悪影響を及ぼすことになっていた。
は、汚泥濃縮工程の嫌気性分解時の代謝産物に由来する
場合が多く、汚泥処理工程の後段の脱水工程以降で気液
接触が激しく行われる際に臭気が外気へ放出されるが、
従来の方法では施設外への臭気放出防止を主眼としてい
たため、臭気の発生を防止するには至らず、機器設備や
作業環境に悪影響を及ぼすことになっていた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は臭気
が発生する脱水工程以前で汚泥を調質する際に、鉄系の
凝集剤と炭酸カルシウムを配合した消石灰からなる濾過
助剤を使用し、pH６〜８の範囲の中性域で加圧脱水する
ようになし、もって未然に臭気自体の発生を防止するよ
うになした汚水処理における臭気発生防止方法を提供せ
んとするものである。
が発生する脱水工程以前で汚泥を調質する際に、鉄系の
凝集剤と炭酸カルシウムを配合した消石灰からなる濾過
助剤を使用し、pH６〜８の範囲の中性域で加圧脱水する
ようになし、もって未然に臭気自体の発生を防止するよ
うになした汚水処理における臭気発生防止方法を提供せ
んとするものである。
【０００７】そしてまた、本発明は臭気の発生を防止す
ることにより、施設外は勿論、施設内の機器設備や作業
環境の改善にも寄与し、また消石灰使用の加圧脱水の特
徴である最も含水率の低い脱水ケーキを得ることによ
り、脱水後に汚泥がケーキに変化しても急激な腐敗を防
止し、防臭効果を継続する利点を有し、且つまた現在使
用している加圧脱水設備をそのまま利用して、従来の脱
臭方法に比してはるかに簡便で、汚泥処理費用も殆ど変
わらず、効果の範囲の広い臭気発生防止方法を提供せん
とするものである。
ることにより、施設外は勿論、施設内の機器設備や作業
環境の改善にも寄与し、また消石灰使用の加圧脱水の特
徴である最も含水率の低い脱水ケーキを得ることによ
り、脱水後に汚泥がケーキに変化しても急激な腐敗を防
止し、防臭効果を継続する利点を有し、且つまた現在使
用している加圧脱水設備をそのまま利用して、従来の脱
臭方法に比してはるかに簡便で、汚泥処理費用も殆ど変
わらず、効果の範囲の広い臭気発生防止方法を提供せん
とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】而して、本発明の要旨と
するところは、下水、屎尿等の汚水処理において、脱水
工程で凝集剤としての鉄系の塩化物及び硫酸塩と、濾過
助剤としての炭酸カルシウムを配合した消石灰とを添加
することを特徴とする汚水処理における臭気発生防止方
法にある。
するところは、下水、屎尿等の汚水処理において、脱水
工程で凝集剤としての鉄系の塩化物及び硫酸塩と、濾過
助剤としての炭酸カルシウムを配合した消石灰とを添加
することを特徴とする汚水処理における臭気発生防止方
法にある。
【０００９】これを更に詳細に説明すると、下水、屎尿
等の汚水処理における汚泥脱水工程で、鉄系塩化物及び
硫酸塩の溶液を凝集剤として使用し、硫化水素等の臭気
成分の含有する腐敗汚泥との凝集反応する際、酸性側で
発生する硫化水素と溶存鉄とが反応して安定した固形懸
濁物の硫化鉄に変化させて凝集汚泥中に取り込み、その
後濾過助剤として炭酸カルシウム配合の消石灰乳液を添
加して、pH６〜８の中性域に調質させることにより、脱
水工程で気液接触を受けても、アルカリ側で発生するア
ンモニアは安定して溶存されたまま、脱水濾液中にとど
まり、臭気成分の気相への放出を防止し、汚泥が脱水ケ
ーキとなり貯溜ホッパーに移送された後も、低含水率に
加圧脱水されたケーキは急激な腐敗を防止し、防臭効果
を持続させ、汚泥及び脱水ケーキから臭気物質が発生す
ることを防止する方法である。
等の汚水処理における汚泥脱水工程で、鉄系塩化物及び
硫酸塩の溶液を凝集剤として使用し、硫化水素等の臭気
成分の含有する腐敗汚泥との凝集反応する際、酸性側で
発生する硫化水素と溶存鉄とが反応して安定した固形懸
濁物の硫化鉄に変化させて凝集汚泥中に取り込み、その
後濾過助剤として炭酸カルシウム配合の消石灰乳液を添
加して、pH６〜８の中性域に調質させることにより、脱
水工程で気液接触を受けても、アルカリ側で発生するア
ンモニアは安定して溶存されたまま、脱水濾液中にとど
まり、臭気成分の気相への放出を防止し、汚泥が脱水ケ
ーキとなり貯溜ホッパーに移送された後も、低含水率に
加圧脱水されたケーキは急激な腐敗を防止し、防臭効果
を持続させ、汚泥及び脱水ケーキから臭気物質が発生す
ることを防止する方法である。
【００１０】また、前記汚泥脱水工程で、鉄系凝集剤と
炭酸カルシウム配合の消石灰の濾過助剤によりpH６〜８
の中性域に調質後、更に高分子凝集剤を添加するように
してもよい。
炭酸カルシウム配合の消石灰の濾過助剤によりpH６〜８
の中性域に調質後、更に高分子凝集剤を添加するように
してもよい。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しつつ説明する。図１は本発明の第一実施例の説明図で
ある。
しつつ説明する。図１は本発明の第一実施例の説明図で
ある。
【００１２】凝集剤としての鉄系の塩化物及び硫酸塩
と、濾過助剤としての炭酸カルシウムを配合した消石灰
の２剤を用い、且つこの順序で使用して加圧脱水する。
と、濾過助剤としての炭酸カルシウムを配合した消石灰
の２剤を用い、且つこの順序で使用して加圧脱水する。
【００１３】鉄系凝集剤溶液１を第一混合槽２にて添加
反応させた後、第二混合槽３にて炭酸カルシウム配合の
消石灰乳液４を添加反応させてpH６〜８の範囲に調質さ
せる。これにより凝集汚泥中の硫化水素については鉄系
凝集剤との反応で安定した固形懸濁物の硫化鉄を生成さ
せ、pHを中性域に保持することで、アンモニアの放出を
防止する。
反応させた後、第二混合槽３にて炭酸カルシウム配合の
消石灰乳液４を添加反応させてpH６〜８の範囲に調質さ
せる。これにより凝集汚泥中の硫化水素については鉄系
凝集剤との反応で安定した固形懸濁物の硫化鉄を生成さ
せ、pHを中性域に保持することで、アンモニアの放出を
防止する。
【００１４】更に、加圧脱水機５で脱水して脱水ケーキ
と濾液に分離するが、脱水の工程で気液接触を受けて
も、臭気物質は各調質工程で汚泥及び液中で安定した物
質で存在し、脱水ケーキ中に硫化鉄の形で、アンモニア
は濾液中に溶存した形で封じ込められ、外気への放出を
防止し、汚泥が脱水ケーキとなり、貯溜ホッパー６に移
送された後も低含水率に加圧脱水されたケーキは急激な
腐敗を防止し、防臭効果を持続するものである。
と濾液に分離するが、脱水の工程で気液接触を受けて
も、臭気物質は各調質工程で汚泥及び液中で安定した物
質で存在し、脱水ケーキ中に硫化鉄の形で、アンモニア
は濾液中に溶存した形で封じ込められ、外気への放出を
防止し、汚泥が脱水ケーキとなり、貯溜ホッパー６に移
送された後も低含水率に加圧脱水されたケーキは急激な
腐敗を防止し、防臭効果を持続するものである。
【００１５】また、図２は本発明の第二実施例を示すも
のであり、前記第一実施例の調質法において用いる凝集
剤と濾過助剤の他に、更に高分子凝集剤を追加添加する
３剤を用い、且つこの順序で使用して加圧脱水するもの
である。
のであり、前記第一実施例の調質法において用いる凝集
剤と濾過助剤の他に、更に高分子凝集剤を追加添加する
３剤を用い、且つこの順序で使用して加圧脱水するもの
である。
【００１６】即ち、鉄系凝集剤溶液１を第一混合槽２に
て添加反応させた後、第二混合槽３にて炭酸カルシウム
配合の消石灰乳液４を添加反応させてpH６〜８に調質
し、その後更に第三混合槽８にて高分子凝集剤溶液７を
添加反応させるものである。
て添加反応させた後、第二混合槽３にて炭酸カルシウム
配合の消石灰乳液４を添加反応させてpH６〜８に調質
し、その後更に第三混合槽８にて高分子凝集剤溶液７を
添加反応させるものである。
【００１７】これにより、汚泥中の硫化水素については
安定した固形懸濁物の硫化鉄に変化させ、またpHを中性
域に保持することで、アンモニアは溶存した形のまま安
定して液中に封じ込めるものである。そしてその後、加
圧脱水機５で脱水して脱水ケーキと濾液に分離するもの
である。この場合にも前記第一実施例と同様に作用する
ものである。
安定した固形懸濁物の硫化鉄に変化させ、またpHを中性
域に保持することで、アンモニアは溶存した形のまま安
定して液中に封じ込めるものである。そしてその後、加
圧脱水機５で脱水して脱水ケーキと濾液に分離するもの
である。この場合にも前記第一実施例と同様に作用する
ものである。
【００１８】
【発明の効果】本発明によれば、現在使用している加圧
脱水設備をそのまま利用して、汚泥及び脱水ケーキから
臭気物質が発生することを効果的にしかも継続的に防止
することができる。また延いては、機器設備の臭気物質
による腐食防止と作業環境の改善に寄与するものであ
る。また、発生した臭気に応じた消臭剤を散布する等の
補助的な防臭作業も不要となるものであり、汚水処理に
おける臭気発生防止方法として好適なものである。
脱水設備をそのまま利用して、汚泥及び脱水ケーキから
臭気物質が発生することを効果的にしかも継続的に防止
することができる。また延いては、機器設備の臭気物質
による腐食防止と作業環境の改善に寄与するものであ
る。また、発生した臭気に応じた消臭剤を散布する等の
補助的な防臭作業も不要となるものであり、汚水処理に
おける臭気発生防止方法として好適なものである。
【図１】本発明の第一実施例の説明図である。
【図２】本発明の第二実施例の説明図である。
１ 凝集剤溶液 ２ 第一混合槽 ３ 第二混合槽 ４ 炭酸カルシウム配合の消石灰乳液 ５ 加圧脱水機 ６ 貯溜ホッパー ７ 高分子凝集剤溶液 ８ 第三混合槽
Claims (2)
- 【請求項１】 下水、屎尿等の汚水処理において、脱水
工程で凝集剤としての鉄系の塩化物及び硫酸塩と、濾過
助剤としての炭酸カルシウムを配合した消石灰とを添加
することを特徴とする汚水処理における臭気発生防止方
法。 - 【請求項２】 凝集剤としての鉄系の塩化物及び硫酸塩
と、濾過助剤としての炭酸カルシウムを配合した消石灰
とを添加した後、更に高分子凝集剤を添加する請求項１
記載の汚水処理における臭気発生防止方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6129872A JPH07308696A (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 汚水処理における臭気発生防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6129872A JPH07308696A (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 汚水処理における臭気発生防止方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07308696A true JPH07308696A (ja) | 1995-11-28 |
Family
ID=15020396
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6129872A Pending JPH07308696A (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 汚水処理における臭気発生防止方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07308696A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100435508B1 (ko) * | 2001-11-28 | 2004-06-10 | 한솔제지주식회사 | 제지공장 슬러지의 황화수소 제거방법 |
| CN101863608A (zh) * | 2010-06-02 | 2010-10-20 | 骆嘉成 | 钻孔桩废弃泥浆固液分离工艺 |
| FR2981061A1 (fr) * | 2011-10-06 | 2013-04-12 | Marc Gombart | Procede de traitement des boues et boues purifiees obtenues selon ce procede |
-
1994
- 1994-05-20 JP JP6129872A patent/JPH07308696A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100435508B1 (ko) * | 2001-11-28 | 2004-06-10 | 한솔제지주식회사 | 제지공장 슬러지의 황화수소 제거방법 |
| CN101863608A (zh) * | 2010-06-02 | 2010-10-20 | 骆嘉成 | 钻孔桩废弃泥浆固液分离工艺 |
| FR2981061A1 (fr) * | 2011-10-06 | 2013-04-12 | Marc Gombart | Procede de traitement des boues et boues purifiees obtenues selon ce procede |
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