JPH07308669A - スカム除去装置、スカム水路付集水樋及びこれらを用いた水処理施設 - Google Patents

スカム除去装置、スカム水路付集水樋及びこれらを用いた水処理施設

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JPH07308669A
JPH07308669A JP6248296A JP24829694A JPH07308669A JP H07308669 A JPH07308669 A JP H07308669A JP 6248296 A JP6248296 A JP 6248296A JP 24829694 A JP24829694 A JP 24829694A JP H07308669 A JPH07308669 A JP H07308669A
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scum
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Tetsuo Nishida
哲夫 西田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被処理水表面から泡やスカム等の浮遊物を取
り除き、液表面を常に新鮮な空気と接触させるスカム水
路の提供、及び上澄み液のみを確実に集めることが出来
ると同時にスカムを取り除くことが出来るスカム水路付
集水樋の提供。 【構成】 被処理水の液表層近傍に可動若しくは固定し
て設置され、且つ液表層の浮遊物が溢流して選択的に流
れ込む堰又は樋形状で、流れ込んだ浮遊物を系外へ取り
出す為の引抜装置が設けられていることを特徴とするス
カム除去装置、処理槽内の上部に設けらる集水樋であっ
て、少なくとも、処理水水路と、該処理水水路に隣接し
て設けられている処理水が流入する為の潜り孔と溢流堰
とを有する溢流水路と、更に該溢流水路に隣接して上記
のスカム除去装置が設けられていることを特徴とするス
カム水路付集水樋、及びこれらを用いた水処理施設。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスカム除去装置、スカム
水路付集水樋及びこれらを用いた水処理施設に関し、更
に詳しくは、被処理水中の水面近傍に浮遊しているスカ
ム、泡等の浮遊物を処理槽から取り除き処理の効率向上
を達成し得るスカム水路、被処理水中のスカム等の浮遊
物をスカム水路中に溢流させることにより導き入れて容
易に取り除くと同時に、スカム等を含むことのない処理
水のみを処理水水路へと集めて安定して排出することの
出来る優れたスカム水路付集水樋、及びこれらを用いた
効率向上を達成した水処理施設に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機性排水の処理施設における流
量調整槽及び曝気槽等の処理槽では、図3に示した様
に、これらの処理槽の液表層にスカム、泡等の浮遊物が
浮遊し、場合によっては表面全体をが泡やスカム等で覆
われることが生じていた。これに対し、現状では、これ
ら液表面の浮遊物はそのまま放置されるか、スカムや泡
の発生があまりにひどい場合に限り、上部より吸引等す
る手段によって除去することが行われている。しかしな
がら、これらの処理槽では表面から酸素を水中に吸収さ
せる(H2Oの分子運動の回転をしながら)必要がある
為、液表面を絶えず新鮮な空気と接触させることが重要
な要素となり、液表面のこれら泡やスカム等の浮遊物の
存在は、処理槽の処理効率低下を引き起こす原因になる
という問題があった。
【0003】又、従来、沈澱池等の各種の処理槽では、
処理槽の上部に、通常は処理槽に固定された集水樋を設
けておき、図9(a)に示した様に、この樋内に被処理
水を溢流させて、被処理水中の上部の上澄液のみを導き
入れ、槽外へと流出させている。上記の様な集水樋に対
し、被処理水の表面にあるスカムを取り除き、且つより
効率よく清澄な処理水のみを集水樋に導く様にする為
に、本発明者は、既に、特願平4−85007号におい
て下記の様な提案をしており、スカムや沈澱物が極力軽
減された清澄な処理水の取り出しを可能としている。
【0004】即ち、図9(b)に示した様に、潜り孔を
集水樋の側壁に設けておき、被処理水の表面にあるスカ
ムが清澄な処理水中に入り込まない様な構造とするか、
更には、6(c)に示した様に、集水樋の中に溢流堰を
設け樋内部を二つに区画することによって、潜り孔から
侵入した処理水を一旦一方の区画内に溜め、その後に溢
流堰を介して処理水をもう一方の区画内へと溢れさせる
ことによって、スカムや沈澱物等の混入を避けて集水樋
へと清澄な処理水を導入させる構造とする。又、その際
に、処理槽中の被処理水の水位の変動に対処すべく、集
水樋を処理槽に固定して設けずに被処理水中に浮かせて
用いる浮型の集水樋を提案している。
【0005】しかしながら、この場合にも被処理水の表
面に浮遊するスカムの処理については、スカム回収板等
を使用して主に手動で、時には自動で水面を掃く等し
て、スカムピット内へと導き、系外へと排出しており、
下記の様な問題があった。即ち、このスカムを掃き寄せ
る作業は、手動で行えば簡易に且つ確実に集めらること
が出来るが多大な労力を要するという問題がある。一
方、自動的に行おうとすると機械的な設備を要し、更に
スカムを確実に取り除こうとすると装置が大掛かりにな
り、簡易処理が困難であるという問題がある。又、上記
した上部からの吸引除去する方法の場合にも、多大な労
力を要するという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとしている問題点】従って、本発明
の目的は、特に、流量調整槽及び曝気槽等の様な水中に
空気を吸収させる必要のある処理槽内の被処理水の液表
面から、泡やスカム等の浮遊物を簡易且つ確実に取り除
き、処理槽の液表面を常に新鮮な空気と接触させること
が可能なスカム除去装置を提供すること、最終沈澱池等
の処理槽において、清澄な処理水のみを確実に集めるこ
とが出来ると同時に、スカムを簡易に且つ確実に取り除
き、スカムの混入しない清澄な処理水を得ることが出来
るスカム水路付集水樋を提供すること、及びこれらを用
いた水処理施設を提供することにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】上記目的は以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、被処理水の液
表層近傍に可動若しくは固定して設けらており、且つ液
表層の浮遊物が溢流して選択的に流れ込む堰又は樋形状
で、且つ流れ込んだ浮遊物を系外へ取り出す為の引抜装
置が設けられていることを特徴とするスカム除去装置、
処理槽内の上部に設けらる集水樋であって、少なくと
も、処理水水路と、該処理水水路に隣接して設けられて
いる処理水が流入する為の潜り孔と溢流堰とを有する溢
流水路と、更に該溢流水路に隣接して上記のスカム除去
装置が設けられていることを特徴とするスカム水路付集
水樋、及びこれらを用いた水処理施設である。
【0008】
【作用】本発明者は上記従来技術の欠点を解消すべく鋭
意研究の結果、液表面から酸素を水中に吸収する為に液
表面が絶えず新鮮な空気と接触している状態に保たれる
必要のある、例えば、流量調整槽、曝気槽、沈澱分離槽
等の処理槽内の被処理水の液表層近傍に、スカム等の浮
遊物が溢流して流れ込み且つ流れ込んだ浮遊物を適宜に
引き抜くことの出来る堰又は樋形状のスカム水路を、可
動若しくは固定して設けておけば、スカム、泡等の浮遊
物を簡易に且つ確実に取り除くことが出来る結果、これ
らの処理槽における処理効率を、格段に向上させること
が出来ることを知見して本発明に至った。
【0009】又、通常、沈澱池等の処理槽の上部に固定
して設けられている集水樋を改良し、該集水樋に隣接さ
せて潜流用の通水孔付きの溢流水路とスカム水路とを新
たに付け加えれば、スカム等の浮遊物や沈澱物等を含ま
ずに清澄な処理水のみを確実に集めることが出来ると共
に、スカムを簡易に且つ確実に取り除くことが出来るこ
とを知見して本発明に至った。更に、上記の様な集水樋
を浮型とすれば、集水樋が処理槽の水位変動に十分に追
随することが出来る為、回分槽や水位変動式固液分離槽
等において液体が流入してくる潜り孔が水面に露出する
ことなく、安定して一定の速度で、清澄な処理水とスカ
ムと別々に分けて簡易且つ確実に排出させることが出来
る。
【0010】
【実施例】次に図面に示す好ましい実施例を参照して本
発明を更に詳しく説明する。先ず、本発明のスカム除去
装置(以下、単にスカム水路という)について説明す
る。本発明のスカム水路は、処理槽の液表層近傍に、可
動若しくは固定して設けらており、且つ液表層の浮遊物
が溢流して選択的に流れ込む堰又は樋形状で、且つ流れ
込んだ浮遊物が系外へ取り出す為の引抜装置が設けられ
ていることを特徴とする。従って、スカム水路として
は、液表面に浮遊するスカム、泡等の浮遊物が選択的に
効率よく流れ込む樋状のものであれば、いずれの形状及
び構造のものでもよい。例えば、図1(a)に示す様な
断面が三角形のものでも、図2に示した様な断面が四角
形のもの、或いは図1(b)に示す様な四角形の処理槽
のいずれかの隅に三角のコーナー状の堰を設けたもの
等、何れのものでもよい。又、泡やスカムが流れ込むス
カム水路の側壁端部を、ぎざぎざの形状の溢流堰で構成
することも、泡やスカム中に含まれるゴミ等を除去し、
泡やスカムのみが溢流することが出来る為、より好まし
い。
【0011】又、スカム水路を可動若しくは固定して設
ける位置も、溢流して泡やスカム等の浮遊物が選択的に
水路内に流れ込むのに適した処理槽の上部近傍であれば
何れの位置でもよい。例えば、曝気槽の一様式の様に、
被処理水が常に一定方向に旋回し、水位もほぼ一定であ
る場合には、図1に示した様に、その一定水位面の近傍
の処理槽内部の壁面に、スカム水路を可動若しくは固定
して設ければ、表面の液が溢流してスカムや泡等の浮遊
物と共に流れ込む為、好ましい。
【0012】又、流量調整槽の場合には、上記の場合と
異なり水位が変動するので、これに合わせ適宜な位置に
スカム水路を設けるか、適当な場所に上下可動のゲート
を設ける等の必要がある。即ち、流量調整槽の水位は流
量と流出量の関係で決まるので最高水位になることは殆
どない為、図2に示した様に、その水位となる頻度が多
い最高水位よりも幾分低い位置にスカム水路を設けるの
が好ましい。そして、その位置をスカム引抜最適水位と
し、水位計との連動で所定時間スカムをスカム引抜装置
で引き抜く様にするのが好ましい。尚、曝気槽も水位変
動方式の場合には、これと同様とする。
【0013】回分式の処理槽の場合の様に、曝気槽と沈
澱槽とを兼用するものについては、次に説明する本発明
の浮型のスカム水路付集水樋を用い、スカムを除去すれ
ばよいが、集水樋が小型のときは、上記した流量調整槽
と同様に考えてよい。この場合、運転方法が最高水位ま
で常にくる様な運転の時は、最高水位をスカム引抜最適
水位とする。
【0014】次に、本発明のスカム水路付集水樋につい
て説明する。本発明のスカム水路付集水樋は、図4
(a)に示す様に、処理水水路に隣接して潜り孔と溢流
堰とを有する溢流水路が設けられ、更に該溢流水路に隣
接してスカム水路が設けられていることを特徴とする。
処理水水路は、図4(a)及び図5(a)に示す様に、
処理槽に固定して設けられていてもよいし、本発明者が
既に提案している様に、例えば、図7に示す如く処理槽
中に固定せずに浮かばせる浮型のものでもよい。本発明
ではいずれの場合も、図4(a)に示す様に、先ず、処
理水水路に隣接させて潜流用の通水孔付きの溢流水路が
設けられ、更に該溢流水路に隣接して上記で説明したと
同様のスカム水路が設けられている。これらの各水路か
らなる本発明の集水樋は、各種の合成樹脂や金属等いず
れのもので作成してもよいが、銅板の様な抗菌性を有す
る材料で作成すれば、藻が樋に付着することがなく、潜
り孔を塞いでしまう等の事故の発生を未然に防ぐことが
出来る。
【0015】処理水水路に隣接して設けられる溢流水路
は、潜り孔と溢流堰とを有し、下記の機能を有するもの
であれば、いずれの形状及び構造のものであってもよ
い。即ち、先ず、スカム等の浮遊物を多く含む表面部分
の被処理水は表面に残り、被処理水の上部にある清澄な
処理水が、水路側壁の水面下に複数設られている潜り孔
を通って溢流水路内に入り、次に溢流水路内の処理水が
溢れ出る為、清澄な処理水のみが溢流堰を介して処理水
水路内へと流れ込む。この際の溢流堰の形状としては、
図4(b)に示す様に、その端部をぎざぎざにしておけ
ば、浮遊物等がこの凹部に引っ掛かり処理水水路に流入
することがない。しかし、本発明における溢流堰の形状
は、これに限定されることなく、直線状等であってもよ
いのは勿論である。この結果、潜り孔によってスカム等
の浮遊物が取り除かれ、更に、溢流水路内に一旦入った
処理水を溢流させる構造となっている為、スカムや浮遊
物は処理水へ入ることがなく、清澄な処理水が得られ
る。
【0016】更に、本発明の集水樋には、図4(a)に
示す様に、上記の様な潜流用の通水孔付きの溢流水路に
隣接して、先に説明したと同様のスカム水路が設けられ
ている。該スカム水路は、溢流堰を介して被処理水の表
面に浮かんでいるスカムが容易に流れ込めば、いずれの
形状及び構造のものであってもよいが、スカムが流れ込
むスカム水路の側壁端部を、上記で述べた様なぎざぎざ
の形状の溢流堰で構成すれば、スカム中に含まれるゴミ
等の浮遊物を全周的に均一に除去することが出来る為、
より好ましい。
【0017】又、本発明のスカム水路付集水樋は、従来
より一般に使用されている処理水水路のみからなる集水
樋に、予め作成しておいた、潜流用の通水孔付きの溢流
水路と、それに隣接したスカム水路とからなる部材を処
理水水路の側壁に隣接させて取り付けて一体化すること
により作成することが出来る。この結果、従来の装置の
取り壊し等をすることなく、簡単な部材の取り付けだけ
で、スカムを簡易に且つ確実に取り除くことが出来る本
発明の優れたスカム水路付集水樋に簡易に改良される。
例えば、従来の処理水水路のみからなる集水樋が、図4
(b)に示す様な、円筒形の処理槽の側壁に固定されて
いる場合には、図4(a)に示すに潜流用の通水孔付き
の溢流水路とスカム水路とからなる部材を処理水水路の
側壁に一体的に取り付ける。この様な構成とすれば、清
澄な処理水のみが処理水水路に流れ込み、一方、スカム
はスカム水路に流れ込んで、夫々を別々に系外へと取り
出すことが出来る。取り出された清澄な処理水及びスカ
ムは、次の処理段階へと送られる。
【0018】又、従来の処理水水路のみからなる集水樋
が、図6(a)に示す様な、方形の処理槽の中央部に固
定して設けられている場合には、図5(a)に示す様に
集水樋の両側から処理水が流れ込む構造となっている
為、図5(b)に示す様に、処理水水路の両側に夫々潜
流用の通水孔付きの溢流水路とスカム水路とからなる部
材を一体的に取り付ける。この様な構成とすれば、清澄
な処理水のみが処理水水路に両側から流れ込み、一方、
スカムは両側のスカム水路に夫々流れ込み、清澄な処理
水とスカムとを別々に系外へと取り出すことが出来る。
尚、図6(b)に示す様に、方形の処理槽の側壁の一部
に沿って集水樋が設けられている場合には、図4(a)
に示したのと同様にして、片側のみ潜流用の通水孔付き
の溢流水路とスカム水路とからなる部材を一体的に取り
付ければよい。
【0019】図7に、本発明のスカム水路付集水樋の別
の態様である、処理水水路が上記の様に処理槽に固定さ
れることなく、被処理水中に浮いた状態で使用される浮
型の集水樋の例を示す。この様な浮型の態様とすれば、
処理槽内の被処理水に水位の変動を生じるにもかかわら
ず、清澄な処理水のみとスカムとを別々に、容易に且つ
確実に系外へと取り出すことが出来る。以下これについ
て説明する。図7に示した様に、浮型の本発明のスカム
水路付集水樋の場合も、基本的には上記した固定されて
いる場合と同様、処理水水路、潜流用の通水孔付きの溢
流水路及びスカム水路とが一体となって構成され、上記
で述べたのと同様に、清澄な処理水のみが処理水水路内
へと流れ込み、且つスカムはスカム水路へと容易に流れ
込む。
【0020】但し、集水樋を浮型とする場合には、処理
水水路のいずれかの位置に開口部を設け、図7に示した
様に、該開口部に可撓性の導管を連結し、水位の変動に
もかかわらず一定速度で系外へと清澄な処理水が排出さ
れる構成とする。又、導管を連結する場合には、図に示
した様なL字の連結管を介して繋げば、浮型の集水樋が
液面の垂直変動に十分追随し、傾いたり潜り孔が液面上
に露出等することなく、常に安定して水面下にある状態
となる為、清澄な処理水の排水量を長期間一定に保つこ
とを可能となる。又、浮き型の集水樋がバランスよく被
処理水中に浮かぶ様にする為、適宜な位置に浮子若しく
は錘を設けるのも好ましい態様である。
【0021】この際に用いられる導管としては、液面の
変動による浮型の集水樋の昇降の動きに追随して容易に
動くことが出来る可撓性を有する管であれば、いずれの
ものも好ましく使用することが出来る。排出対象となる
液体の物性により、例えば、軟質塩化ビニル樹脂、ウレ
タンゴム或はシリコンゴム等の可撓性を有する合成樹脂
製の管から任意の材質のものが選択される。又、導管の
径等の形状についても、排出対象の液体の物性及び槽の
形状等により任意に設計される。例えば、家庭用の洗濯
機において通常用いられている伸縮でなく可撓性の蛇腹
形状の排水管が、浮型の集水樋の昇降の動きに非常によ
く追随することが出来、且つ導管の動きが浮型流入部に
影響を及ぼすことがない為、好ましく使用される。
【0022】更に、図8に示した様に、処理水水路の両
側に潜流用の通水孔付きの溢流水路及びスカム水路を設
け、内側のスカムを取り除くのみならず、槽の側壁側に
も外側スカム水路を設ければ、浮型の集水樋と処理槽側
壁との間に入り込み浮遊しているスカムがこの部分に入
る。従って、外側スカム水路のいずれかの部分に外スカ
ムピットを設けておおけば、この水路に流入してきたス
カムを多く含む排水を外スカムピットから抜くことによ
って、樋と処理槽側壁との間にあるスカムをも容易に取
り除くことが出来る。
【0023】上記した様な本発明にかかるスカム水路付
集水樋は、スカム等の浮遊物を多く含む処理槽、例え
ば、活性汚泥法処理槽や回分式処理槽若しくは沈澱池等
の固液分離槽に設けることによって、水面に浮遊してい
るスカムを確実に取り除くことが出来る。従って、これ
らの処理槽や沈澱池等が設けられているいずれの水処理
施設にも有効であり、簡易な本発明にかかるスカム水路
付集水樋を設けることによって、水処理施設全体の処理
効率を向上させることが出来る為、経済性に優れた水処
理が可能となる。
【0024】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、処
理槽の表面に浮遊する泡やスカム等の浮遊物を簡易に取
り除くことが出来る為、処理槽内の被処理水が液表面で
常に新鮮な空気と接触し、効率的な生物学的水処理等が
可能となる。又、本発明によれば、沈澱池等の被処理水
からスカム等の浮遊物や沈澱物等を含まずに清澄な処理
水のみを確実に集めることが出来ると共に、スカムを簡
易且つ確実に取り除くことが出来る。又、本発明のスカ
ム水路付集水樋を浮型とすれば、集水樋が、全槽流量調
整槽の沈澱槽や回分式処理槽の水位変動に十分に追随
し、液体が流入してくる潜り孔が水面に露出する等のこ
とがなく、安定して一定の速度で、清澄な処理水のみを
排出し、更にスカムを簡易且つ確実に排出させることが
出来る。更に、本発明によれば、上記した様なスカム除
去装置及びスカム水路付集水樋を適宜に設置することに
よって、簡易且つ効率的な経済性に優れた水処理施設が
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスカム除去装置(スカム水路)を水位
の変動しない一定水位の処理槽に設けた場合の概略断面
図である。(a)は樋状の水路とした場合、(b)は可
動のゲートを設け堰とした場合である。
【図2】本発明のスカム水路を水位が変動する処理槽に
設けた場合の概略断面図である。
【図3】処理槽内のスカム等における浮遊物の状態を示
す概略断面図である。(a)は水位が一定の処理槽の場
合、(b)水位が変動する処理槽の場合、(c)は、ェ
オキシデーションリッチの処理槽の場合である。
【図4】本発明の固定型のスカム水路付集水樋の概略図
である。
【図5】本発明の別の態様の固定型のスカム水路付集水
樋の概略図である。
【図6】図5のスカム水路付集水樋を処理槽に設けた平
面図である。
【図7】本発明の浮型のスカム水路付集水樋の概略図で
ある。
【図8】本発明の別の態様の浮型のスカム水路付集水樋
の概略図である。
【図9】従来の集水樋の概略図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水の液表層近傍に可動若しくは固
    定して設けらており、且つ液表層の浮遊物が溢流して選
    択的に流れ込む堰又は樋形状で、且つ流れ込んだ浮遊物
    を系外へ取り出す為の引抜装置が設けられていることを
    特徴とするスカム除去装置。
  2. 【請求項2】 処理槽内の上部に設けらる集水樋であっ
    て、少なくとも、処理水水路と、該処理水水路に隣接し
    て設けられている処理水が流入する為の潜り孔と溢流堰
    とを有する溢流水路と、更に該溢流水路に隣接して請求
    項1に記載のスカム除去装置が設けられていることを特
    徴とするスカム水路付集水樋。
  3. 【請求項3】 スカム水路が処理水水路の両側に夫々設
    けられている請求項2に記載のスカム水路付集水樋。
  4. 【請求項4】 集水樋が処理槽に固定されて設けられて
    いる固定型である請求項2に記載のスカム水路付集水
    樋。
  5. 【請求項5】 集水樋が処理槽に固定されずに設けられ
    ている浮型である請求項2に記載のスカム水路付集水
    樋。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のスカム除去装置又は請
    求項2に記載のスカム水路付集水樋が設けられているこ
    とを特徴とする水処理施設。
JP6248296A 1993-12-24 1994-09-19 スカム除去装置、スカム水路付集水樋及びこれらを用いた水処理施設 Pending JPH07308669A (ja)

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WO2009022051A1 (en) 2007-08-13 2009-02-19 Finnketju Invest Oy Method and exhaust arrangement in the removal of surface scum
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