JPH07308210A - ピアス装着用プロテクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耳たぶ等の穿孔内に挿入し易く且つピアス本
体を収納し易くするピアス装着用プロテクタを提供する
こと。 【構成】 耳たぶ等２の穿孔３内に挿入可能な筒体１を
有し、この筒体の基部から先端部にかけて先細りのテー
パを設けた。筒体１はピアス本体９を挿入する孔８を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ピアス装着用プロテク
タに関し、更に詳細にのべると、人体の適当なところに
小孔をあけて着用するピアスを、人体の肌に直接触れな
いようにして人体に装着せしめるようにしたピアス装着
用プロテクタの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、例えば、耳たぶに小孔をあけて
着用するようにしたピアス型イヤリングは知られてい
る。このイヤリングは、通常、金属から作られているた
めに、耳たぶにかぶれ等の症状を生じ易く、特に、金属
アレルギー体質の人は、その症状が顕著である。

【０００３】従来、このような、かぶれ等の症状を防ぐ
ために、例えば、実開平５−７０３１７号に示す如く、
イヤリングが肌に直接触れないように、イヤリングを耳
たぶに装着するピアス装着用保護具が提案された。

【０００４】この従来技術におけるピアス装着用保護具
は、ピアス本体を挿入した円筒部を耳たぶに形成された
穿孔内に挿入し、耳たぶの裏側に配置された保持具にピ
アス本体を係合させてピアス装着用保護具を耳たぶに装
着してピアス本体が耳たぶに直接触れないようにしてい
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如き、従来技術では、耳たぶの穿孔内に挿入される円筒
部の部分が基部から長さ方向に沿ってある位置まで均一
な外径を有しているために、円筒部を耳たぶの穿孔に挿
入していくのが難かしい上、耳たぶの穿孔に対する円筒
部の外径設定が難かしいという問題があった。即ち、円
筒部の外径を耳たぶの穿孔の内径よりも小さ過ぎると、
円筒部が耳たぶに対して動いて装着感が悪くなるし、円
筒部の外径を耳たぶの穿孔の内径に近づけ過ぎると、挿
入が不可能になり、耳たぶに傷をつけてしまう等の欠点
があった。

【０００６】又、上述の従来技術では、ピアス装着用保
護具を耳たぶに止めている保護具をピアス本体から抜く
際に、甚だ手で持ち難いという欠点があった。

【０００７】本発明の目的は、上述の如き、従来技術の
欠点を改善したピアス装着用プロテクタを提供すること
にある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、第一に、本発明は、耳たぶ等に形成された穿孔に
挿通されるピアス装着用プロテクタであって、上記穿孔
に挿入され且つピアス本体を挿入する孔を有する筒体を
備え、この筒体の基部から先端部に至るほぼ全長にわた
ってテーパを付設してなることを特徴とする。

【０００９】又、第二に、本発明は、ピアス装着用プロ
テクタを耳たぶに止める留め具に、筒体を挿入し易くし
且つ手で持ち易い手段を設けたことを特徴とする。一つ
の例として、この留め具は、その略中央部を絞った全体
的に略ひょうたん形の外形を有している。

【００１０】

【作用】筒体がその基部から先端部にかけてテーパを有
しているために、耳たぶの穿孔への筒体の挿入が円滑に
行える。

【００１１】又、留め具が一つの例として、ひょうたん
形の外形を有しているために、留め具を筒体から外すと
きに、この留め具が手でつまみ易い。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。

【００１３】図１を参照すると、本発明に係るピアス装
着用プロテクタの一実施例が示してある。このピアス装
着用プロテクタは、筒体１を備えている。

【００１４】この筒体は、耳たぶ等２に設けられた穿孔
３に挿入可能な細長い中空の胴部４と、この胴部の一端
即ち、筒体の基部５には環状のフランジ６が一体に形成
されている。この筒体は全体的に人体に害のない医療用
樹脂から作られている。

【００１５】筒体１はその基部５からその先端部７にか
けて外周に先細りのテーパを有している。

【００１６】一つの実施例として、筒体１の基部５の外
径は１．２ｍｍであり、先端部７の外径は１．０ｍｍに
設定され、又、胴部２の長さは６．１ｍｍに設定され、
この基部から先端部にかけて一例として緩やかなテーパ
がついている。

【００１７】筒体１に形成された孔８には、図１に鎖線
で示すように、ピアス本体９が挿入され得る。この筒体
１の孔８の基部５における内径は、一例として０．７８
ｍｍに設定され、筒体１の先端部７における孔８の内径
は０．７４ｍｍに設定されている。従って、胴部４の基
部５における肉厚は０．２１ｍｍであり、先端部７にお
ける肉厚は０．１３ｍｍである。

【００１８】このように、筒体の先端部における肉厚が
基部における肉厚よりも薄くなっており、このため、筒
体はその基部よりも先端部が若干柔らかに形成されてい
る。

【００１９】上記実施例では筒体の基部から先端部にか
けて連続的に先細りのテーパに形成したが、基部から先
端部にかけて複数の段階的に変化するテーパを設けるよ
うにしてもよい。

【００２０】尚、フランジ６は一例として、外径が３．
０ｍｍ、厚みが０．４５ｍｍに設定されている。

【００２１】このように、筒体の孔８と胴部４の外周と
が上述のようなテーパに形成されているので筒体１の耳
たぶ等の穿孔３への挿入あるいはピアス本体９の筒体１
への挿入がきわめて円滑になされると共に、筒体の自己
保持力によって筒体を穿孔内にしっかり保持することが
できると共にピアス本体をしっかり保持することもでき
る。しかも、筒体のこのようなテーパ設定によって胴部
の外径と穿孔の内径との間、あるいは筒体の孔の内径と
ピアス本体の外径との間の寸法設定の許容範囲が広くな
り、厳密な寸法設定は必要ないという効果がある。

【００２２】勿論、ピアス本体９は筒体１によって耳た
ぶ等２に接触しない。このため金属アレルギーの人であ
ってもピアス本体による影響はない。

【００２３】図１に示すように、筒体１は留め具１０に
よって耳たぶ等２に留められる。この留め具は本体１１
とこの本体に形成された透孔１２とを有する。

【００２４】筒体１の胴部４の先端部はこの留め具の透
孔１２内に挿入される。

【００２５】透孔の前方開口部１３は筒体の胴部４が挿
入し易いように、内径を拡げた受口部に形成されてい
る。又、透孔１２には筒体１の胴部４に係止される係合
部１４を有する。この係合部は、受口部に連通し、一つ
の実施例では円柱状の孔部から成っている（図７参
照）。

【００２６】図１に示すように、筒体１の胴部４は留め
具の透孔に、その受口部から滑らかに挿入され、係合部
１４にしっかり係止される。

【００２７】留め具１０の本体１１は、図７に示すよう
に、例えば、軸線方向の略中央部を絞った略ひょうたん
の外形２０を有している。このような形状にすると、こ
の留め具を筒体から外す際に、留め具が持ち易いという
利点がある。

【００２８】図８に示す実施例では留め具の本体１１が
略中央部を高くした略太鼓状の外形３０を有している。
このようにしても留め具が持ち易くなる。

【００２９】図９に示す実施例では留め具は全体的に断
面だ円形の外形４０を有し、係合部１４は透孔１２の内
壁に形成されたリング状の突部５０から成っている。

【００３０】図１０に示す実施例では留め具は、持ち易
くするために、略前方半分６１が外径が略後方半分６２
の外径よりも大きく設定されている。

【００３１】尚、上述の留め具も又、人体の害のない医
療用樹脂から作ると好ましい。

【００３２】以上のピアス装着用プロテクタは、ピアス
本体を筒体内に挿入保持し、そのピアス本体を装着した
筒体を耳たぶ等の穿孔内に挿入し、留め具で止める。

【００３３】このようにすると、金属製のピアスが人体
に直接触れることがない。

【００３４】

【発明の効果】本発明によれば、上述の如く、筒体の外
周および孔にテーパが設けられているので筒体を耳たぶ
等の穿孔内に挿入することおよびピアス本体を筒体に挿
入することがきわめて円滑に行え、又、筒体を穿孔内
に、又ピアス本体を筒体に、しっかり保持させることが
できるという実益がある。又、留め具をひょうたん形等
にしたために留め具がきわめて持ち易いという実益があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るピアス装着用プロテクタの一実施
例の使用状態を示す断面図。

【図２】本発明に係るピアス装着用プロテクタの筒体の
正面図。

【図３】筒体の左側図面。

【図４】筒体の右側面図。

【図５】図２のＡ−Ａ′線断面図。

【図６】留め具の側面図。

【図７】留め具の断面図。

【図８】本発明に係るピアス装着用プロテクタの他の実
施例の使用状態を示す断面図。

【図９】留め具の他の実施例を示す断面図。

【図１０】留め具の更に他の実施例を示す断面図。

【符号の説明】

１：筒体 ５：基部 ７：先端部 １０：留め具

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 耳たぶ等に形成された穿孔に挿通される
   ピアス装着用プロテクタであって、上記穿孔に挿通され
   且つピアス本体を挿入する孔を有する筒体を備え、該筒
   体には、その基部から先端部に至るほぼ全長にわたって
   先細りのテーパが設けられていることを特徴とするピア
   ス装着用プロテクタ。
2. 【請求項２】 請求項１記載のピアス装着用プロテクタ
   において、上記筒体の基部の肉厚を先端部の肉厚よりも
   厚くしてなることを特徴とするピアス装着用プロテク
   タ。
3. 【請求項３】 請求項１または２記載のピアス装着用プ
   ロテクタにおいて、上記筒体が該筒体のほぼ全長にわた
   って先端に向って徐々に細くなる複数段のテーパを有す
   ることを特徴とするピアス装着用プロテクタ。
4. 【請求項４】 請求項１から３のいずれか一に記載のピ
   アス装着用プロテクタにおいて、上記筒体の基部にはフ
   ランジが設けられていることを特徴とするピアス装着用
   プロテクタ。
5. 【請求項５】 請求項１から４のいずれか一に記載のピ
   アス装着用プロテクタにおいて、該プロテクタの構成素
   材が医療用樹脂材料からなることを特徴とするピアス装
   着用プロテクタ。
6. 【請求項６】 耳たぶ等に形成された穿孔に挿通される
   ピアス装着用プロテクタであって、上記穿孔に挿通され
   且つピアス本体を挿入する孔を有する筒体を設け、該筒
   体をほぼ全長にわたって先細りのテーパ状に付形すると
   ともに、上記筒体の先端部に止嵌される留め具を具備し
   てなることを特徴とするピアス装着用プロテクタ。
7. 【請求項７】 請求項６記載のピアス装着用プロテクタ
   であって、上記留め具が筒体を挿入する透孔を有し、該
   透孔には該留め具を前記筒体に係止するための係合部が
   設けられていることを特徴とするピアス装着用プロテク
   タ。
8. 【請求項８】 請求項７記載のピアス装着用プロテクタ
   であって、上記留め具に設けられた透孔の前方開口部に
   は筒体を挿入し易くする逆円錐状の受口部が形成されて
   いることを特徴とするピアス装着用プロテクタ。
9. 【請求項９】 請求項７記載のピアス装着用プロテクタ
   であって、上記留め具が透孔の前方開口部に形成された
   逆円錐状の受口部を有し、上記係合部が該受口部に連な
   るように透孔に形成された円柱状の孔部から成ることを
   特徴とするピアス装着用プロテクタ。
10. 【請求項１０】 請求項７記載のピアス装着用プロテク
    タであって、上記係合部が透孔の内壁に形成されたリン
    グ状のと突部から成ることを特徴とするピアス装着用プ
    ロテクタ。
11. 【請求項１１】 請求項６記載のピアス装着用プロテク
    タにおいて、上記留め具がその軸線方向の略中央部を高
    くした全体的に略太鼓状の外形を有することを特徴とす
    るピアス装着用プロテクタ。
12. 【請求項１２】 請求項６記載のピアス装着用プロテク
    タにおいて、上記留め具がその軸線方向の略中央部を絞
    った全体的に略ひょうたん状の外形を有することを特徴
    とするピアス装着用プロテクタ。
13. 【請求項１３】 請求項６記載のピアス装着用プロテク
    タにおいて、上記留め具がその軸線方向の略前方半分の
    外径が後方半分の外径よりも大きく設定されていること
    を特徴とするピアス装着用プロテクタ。
14. 【請求項１４】 請求項６記載のピアス装着用プロテク
    タであって、上記留め具の構成素材が医療用樹脂材料か
    ら成ることを特徴とするピアス装着用プロテクタ。