JPH0730711B2 - ロ−タリピストンエンジンの制御装置 - Google Patents

ロ−タリピストンエンジンの制御装置

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JPH0730711B2
JPH0730711B2 JP62003870A JP387087A JPH0730711B2 JP H0730711 B2 JPH0730711 B2 JP H0730711B2 JP 62003870 A JP62003870 A JP 62003870A JP 387087 A JP387087 A JP 387087A JP H0730711 B2 JPH0730711 B2 JP H0730711B2
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air
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injection
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博文 西村
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B53/10Fuel supply; Introducing fuel to combustion space
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B53/00Internal-combustion aspects of rotary-piston or oscillating-piston engines
    • F02B2053/005Wankel engines
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ロータリピストンエンジンの制御装置に関
するものである。
[従来の技術] 従来より、ロータリピストンエンジンにおいて、エンジ
ンの作動室内に燃料を直接噴射させて作動室内の混合気
を層状化し、全体としてはリーンな混合気でも、点火プ
ラグ付近にリッチな混合気層を形成することにより、良
好な着火性を維持して作動室内の混合気を燃焼させる、
いわゆる成層燃焼によって、低負荷運転時の燃費効率を
向上させるとともに、排気ガスの浄化をはかることは良
く知られている。この場合、高負荷運転時には、エンジ
ンの吸気マニホールドに別途設けられた燃料噴射弁によ
り、吸気マニホールド内に燃料を供給し、吸気マニホー
ルド内の十分大きな吸気流速を利用して、燃料を作動室
内で均一にミキシングさせて空気利用率を高め、高出力
を得るようになっている。
ところで、低負荷運転時に、エンジンの作動室内に直接
燃料を噴射させて成層燃焼を行なわせるために、通常ロ
ータハウジングに設置される燃料噴射ノズルとしては、
低圧用ノズルあるいは高圧用ノズルなど、種々考えられ
ている。
また、特開昭58−155276号公報には、エンジンに噴射供
給すべき1回分の燃料を貯え、この計量された所定量の
燃料を、燃焼用空気の一部を構成する加圧空気の圧力に
よって、一定寸法で常時用いているノズルを介して噴射
させる、いわゆる2流体ノズルによる方法及び装置が開
示されている。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、エンジン作動室内に燃料を直接噴射して成層
燃焼を行なわせるための燃料噴射ノズルとして、低圧ノ
ズルあるいは高圧ノズルを用いる場合には、以下の様な
問題がある。
すなわち、低圧ノズルでは、噴射圧力が低いため圧縮行
程での燃料噴射ができず、また、高圧ノズルの場合は、
圧縮行程での燃料噴射が可能であり、且つ、ノズルを点
火プラグの近傍に設置して点火時期近くに燃料を噴射さ
せることにより、混合気を層状化することができるが、
噴射時期及び点火時期の設定が極めて微妙なものとな
り、またノズルが点火プラグの近傍に位置するため、プ
ラグの濡れが生じ、着火性が悪くなる。このため、高圧
ノズルを、点火プラグ近傍ではなく、ロータの回転方向
から見て、点火プラグから離れたトレーリング側に設置
することも考えられるが、この場合は、噴射圧力が高い
ので噴射される燃料の勢いが強く、ロータに燃料が付着
しやすくなる。さらに、この問題を避けるため、上記高
圧ノズルをホール型にして燃料の微粒化を促進し、ロー
タへの燃料粒子の付着を低減させることも考えられる
が、この場合には、噴霧が拡散しすぎるので混合気の層
状化が困難になる。
以上のように、エンジンの作動室内に燃料を直接噴射さ
せて成層燃焼を行なわせるための燃料噴射ノズルとして
は、低圧ノズル,高圧ノズルともに、解決すべき多くの
問題を有している。
そこで、加圧空気の圧力を利用して燃料噴射を行なう2
流体ノズルを用いることが考えられる。この2流体ノズ
ルを用いれば、比較的低圧(6〜8kg/cm2・abs)で、燃
料のロータへの付着を生じることなく、点火プラグから
離れたトレーリング側からの燃料噴射を行なって点火プ
ラグの濡れを防止することができ、しかもノズルから噴
射される加圧空気によって、噴射燃料をリーディング側
に押し込んで、リーディング側点火プラグ先端部にリッ
チな混合気を形成することができ成層燃焼が可能とな
る。
しかしながら、上記したように加圧空気の圧力を利用し
て燃料を噴射させる2流体ノズルを用いる場合でも、第
7図に一例を示したように、エンジンの運転条件が高負
荷域になるほど、圧縮作動室内の圧力が高くなり、ま
た、高負荷域では成層燃焼を行なわないので、通常では
上記2流体ノズルによる燃料噴射が行なわれず、ロータ
ハウジングに設けられた上記2流体ノズルのインジェク
ションホールには加圧空気の圧力が作用しない。従っ
て、圧縮作動室内の圧力が低い低負荷域では問題ない
が、高負荷域では、上記インジェクションホールを、ロ
ータ角部に装着されたアペックスシールが通過するとき
に圧縮作動室から後続の吸気作動室側への混合気の漏
洩、すなわち、スピッツバックが生じ、エンジン出力の
低下及び燃費効率の悪化を招来するという問題がある。
[発明の目的] この発明は上記問題点を解決するためになされたもの
で、燃焼用空気の一部を構成する加圧空気の圧力を利用
して、低負荷時には成層燃焼を行ない、高負荷時にはス
ピッツバックを防止することができるロータリピストン
エンジンの制御装置を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] このため、この発明は、ロータリピストンエンジンにお
いて、燃料を加圧して供給する燃料供給手段と、空気を
加圧して供給する加圧空気供給手段と、燃料供給手段に
接続され、燃料を吸気通路に供給するインダイレクト燃
料噴射弁と、燃料供給手段と加圧空気供給手段とに接続
され、燃料を加圧空気とともに作動室内に直接に供給す
るダイレクト燃料噴射弁とを備え、低負荷時には、イン
ダイレクト燃料噴射弁を不作動としてダイレクト燃料噴
射弁により、燃料を加圧空気とともに作動室内に供給す
る一方、高負荷時には、インダイレクト燃料噴射弁によ
り燃料を供給するとともに、ダイレクト燃料噴射弁によ
り少なくとも、作動室トレーリング側後端がダイレクト
燃料噴射弁を通過する間加圧空気を供給する制御手段を
設けるようにしたものである。
[発明の効果] この発明によれば、ロータリピストンエンジンにおい
て、燃料を加圧空気とともに作動室内に直接に供給する
ダイレクト燃料噴射弁により、比較的低圧で、燃料のロ
ータへの付着を生じることなく、点火プラグから離れた
トレーリング側からの燃料噴射を行なって点火プラグの
漏れを防止することができ、しかも、上記ダイレクト燃
料噴射弁から供給される加圧空気によって、噴射燃料を
リーディング側に押し込んでリーディング側点火プラグ
先端部にリッチな混合気を形成することができるので、
低負荷時の成層燃焼が可能となる。
また高負荷時には、インダイレクト燃料噴射弁によって
吸気通路に燃料を供給するとともに、ダイレクト燃料噴
射弁により、加圧空気を作動室後端通過後まで供給して
スピッツバックを防止し、エンジン出力の低下及び燃費
効率の低下を防止することができる。
[実施例] 以下、2気筒ロータリピストンエンジンについて、本発
明の実施例を、添付図面に基づいて詳細に説明する。
第1図に示したように、ロータ1がトロコイド内周面4a
に周接しながら偏心軸2のまわりで遊星回転運動を行な
って、吸気、圧縮、爆発、排気の4行程を連続的に繰り
返す2気筒ロータリピストンエンジン(以下、単にエン
ジンと称す)REは、フロント気筒とリヤ気筒(不図示)
とを備えている。尚、上記フロント気筒とリヤ気筒は、
ロータの回転位相が異なるだけで、同一の構成を有して
いるので、以下、フロント気筒について説明し、リヤ気
筒については、同じものに同一の符号を付してその説明
を省略する。
上記フロント、リヤの両気筒を隔てる中間ハウジング3
には吸気ポート5、内面がトロコイド内周面4aを形成す
るロータハウジング4には排気ポート6が設けられ、上
記吸気ポート5には吸気マニホールド7が、上記排気ポ
ート6には排気マニホールド8が、それぞれ接続されて
いる。上記吸気マニホールド7の上流側には、吸気ポー
ト5の開閉に伴う吸気エアの脈動を緩和するために一定
の容積を有するサージタンク9が配置され、該サージタ
ンク9の上流側は、吸気管10を介して、吸気量を計量す
るエアフローメータ11、および吸気系の入口部に位置す
るエアクリーナ12に接続されている。また上記吸気管10
の途中部には、吸気ポート5を経て、エンジンREに供給
する吸気量をアクセル(不図示)の踏み込み量に応じて
制御するスロットル弁13が介設されている。一方、排気
マニホールド8の下流側には、排気管14を介して、排気
ガスを浄化するための触媒コンバータ15が配設され、該
触媒コンバータ15の上流側の排気管14には、排気ガス中
の酸素濃度を検出して空燃比を制御するための空燃比セ
ンサ16が取り付けられている。
ところで、上記エンジンREは、内蔵された電磁弁(不図
示)のON,OFFに応じて吸気マニホールド7内の吸気通路
7aに燃料を噴射供給する、本願で言うインダイレクト燃
料噴射弁としてのマニホールド噴射弁17と、後で詳しく
説明するように、燃焼用空気の一部を構成する加圧空気
の圧力によりエンジンREの作動室20内に燃料及び加圧空
気を直接噴射する、本願で言うダイレクト燃料噴射弁と
しての2流体ダイレクトノズル19とを備えている。上記
マニホールド噴射弁17は、吸気マニホールド7の途中部
に、噴射口を吸気エアの下流方向にやや傾斜させられて
設けられ、上記2流体ダイレクトノズル19は、トロコイ
ド内周面4aの周方向について、吸気ポート5と点火プラ
グ18a,18bの間でトロコイド曲線の長軸より点火プラグ1
8a,18b側、好ましくは、ロータ1の位相で言えば、圧縮
上死点前83゜(BTDC83゜)の時にロータ1のアペックス
シールが位置する箇所のロータハウジング4に設けら
れ、その噴射口が、リーディングプラグ18aの先端部の
方を向くように取り付けられている。
以下、エンジンREの燃料供給系統について説明する。
燃料タンク31から第1フィルタ32を介して燃料ポンプ33
により吸込まれ、昇圧された燃料は、燃圧レギュレータ
34によって所定の圧力に調節された後、燃料供給路35を
通り、分岐供給路35aを経てマニホールドノズル17、及
び分岐供給路35bを経て、後で詳しく説明するように、
燃料を計量し、加圧空気の圧力を利用して2流体ダイレ
クトノズル19に燃料噴射を行なわせるメタリングユニッ
ト36に送給される。該メタリングユニット36から上記2
流体ノズル19への燃料の送給は、燃料通路39を介して行
なわれる。また、燃料供給路35を通って送給される燃料
は、燃料噴射が行なわれないときには、燃料タンク31に
還流するようになっている。すなわち、マニホールド噴
射弁17に供給された燃料は、リターン分岐路37aを経て
リターン通路37を通り、またメタリングユニット36に供
給された燃料は、リターン分岐路37bを経てリターン通
路37を通って、第2フィルタ38を介して燃料タンク31に
還流するようになっている。
本発明に係る制御装置は、上記メタリングユニット36に
空気圧を作用させるための空圧系を備えている。上記空
圧系は、エンジンREのクランク軸41に取り付けられた駆
動プーリ42により、ベルト43を介して駆動されるエアポ
ンプ44と、該エアポンプ44から吐出される加圧空気の圧
力を所定の圧力に調節する空圧レギュレータ45と、上記
エアポンプ44の吐出空気の脈動を緩和するために一定の
容積を有するアキュムレータ46とによって構成されてい
る。メタリングユニット36に送給される加圧空気は、エ
ンジンREの吸気系に備えられたエアフローメータ11の下
流側吸気通路10aからエア通路47を通ってエアポンプ44
に吸い込まれ、昇圧された後、空圧レギュレータ45によ
って所定の圧力(本実施例では7kg/cm2・abs.)に調節
される。上記空圧レギュレータ45は、バイパス通路45a
を経てエア通路47に還流されるエア流量を制御すること
によって、その出口側圧力を所定の圧力に維持するよう
になっている。上記空圧レギュレータ45により所定圧力
に調節された加圧空気は、アキュムレータ46を経由して
脈動が緩和された状態で、加圧空気供給路48を通ってメ
タリングユニット36に送給される。
上記の構成に加えて、本発明に係る制御装置は、マニホ
ールド噴射弁17による燃料噴射と、2流体ダイレクトノ
ズル19による燃料及び加圧空気の噴射とを、運転条件に
応じて制御するために、好ましくはマイクロコンピュー
タを含んで構成されるコントロールユニット51を備えて
いる。上記コントロールユニット51には、クランク角セ
ンサ(不図示)からのクランク角信号、エアフローメー
タ11からの吸入空気量を表わす信号、その他、スロット
ル弁13の弁開度、吸気温度、エンジンREの冷却水温度及
び大気圧などを表わす信号が入力されるようになってい
る。コントロールユニット51は、これらの入力信号を受
けてそのデータに基づいて演算を行ない、メタリングユ
ニット36及びマニホールド噴射弁17に対して、所定の制
御信号を出力する。
ところで、本実施例では、エンジンREの作動室20内に燃
料を直接噴射するために、一定開口面積で常時開いてお
り、燃焼用空気の一部を構成する加圧空気の圧力によっ
て、燃料と加圧空気を噴射する、いわゆる2流体ダイレ
クトノズル19を用いている関係上、噴射すべき燃料の正
確な計量を行なうとともに、燃料噴射のタイミングに応
じて加圧空気を上記2流体ダイレクトノズル19に送給す
るメタリングユニット36が備えられている。
以下、上記メタリングユニット36について説明する。
第2図に示したように、メタリングユニット36は、一定
開口面積で常時開いている2流体ダイレクトノズル19か
ら噴射すべき量の燃料を貯える燃料チャンバ61を備え、
該燃料チャンバ61には、燃料供給路35及び分岐供給路35
bを介して燃料ポンプ33に連通する燃料導入口62aと,リ
ターン通路37及びリターン分岐路37bを介して燃料タン
ク31に連通する燃料還流口62bが形成されている。上記
燃料導入口62a及び燃料還流口62bは、ダイヤフラム式の
制御弁75a及び75bにより開閉されるようになっている。
また燃料チャンバ61は、該チャンバ61内の燃料を燃料通
路39を介して2流体ダイレクトノズル19に排出するため
の燃料排出口64を備えている。該燃料排出口64の出口部
には、スプリング65によって上記燃料排出口64を閉塞す
る方向に付勢されるボール部材66が配置されており、燃
料圧力に対しては上記燃料排出口64を閉じるが,加圧空
気の圧力が作用すると上記燃料排出口64を開くように、
スプリング65の付勢力が設定されている。
さらに、燃料チャンバ61内には、該チャンバ61の容積を
変化させるための調節体67が配置されている。該調節体
67は、中空円筒状の円筒部材68と、該円筒部材68の中空
部に嵌挿された調節ロッド69とを備え、上記円筒部材68
の外周部に設けられたハブ68aによって支持されてい
る。該ハブ68aは、リンク70を介してリニアモータ71に
連結されているので、該リニアモータ71の作動により、
リンク70及びハブ68aを介して、調節体67は、燃料チャ
ンバ61内を、その長手軸方向に自在に移動することがで
きる。すなわち、調節体67の図における下端位置を自在
に変化させ、燃料チャンバ61の容積を自在に設定するこ
とができる。上記リニアモータ71は、コントロールユニ
ット51からの制御信号により駆動制御される。
円筒部材68下端の開口部68bには、調節ロッド69下端部
に形成された弁体69bが組合わされるようになってい
る。上記弁体69bは、調節ロッド69の上端部に形成され
たフランジ部69aと、円筒部材68の上端面との間に配設
されたスプリング72によって、常態では、開口部68bを
閉鎖するように付勢されている。円筒部材68及び調節ロ
ッド69の上部は、空気チャンバ73内に突出しており、該
空気チャンバ73には、加圧空気供給路48に連通するエア
ソレノイドバルブ74を介して、空圧レギュレータ45によ
って圧力調整された加圧空気を導入することができるよ
うになっている。上記エアソレノイドバルブ74は、コン
トロールユニット51からの制御信号により開閉制御され
るようになっている。
以上の構成の装置において、コントロールユニット51
は、各種センサからの入力信号に基づいて所定の演算を
行ない、運転常態に応じて燃料噴射量を算出し、後で詳
しく説明するように、マニホールド噴射弁17、メタリン
グユニット36のリニアモータ71及びエアソレノイドバル
ブ74に命令信号を出力する。
エンジンREの気筒が噴射時期になっていない場合には、
マニホールド噴射弁17の電磁弁(不図示)は閉じられて
いるので、燃料供給路35及び分岐供給路35aを経て上記
マニホールド噴射弁17に送給された燃料は、リターン分
岐路37a及びリターン通路37を介して燃料タンク31に還
流され、燃料は巡回している。また、エアソレノイドバ
ルブ74が閉じられており、メタリングユニット36内には
加圧空気が供給されないので、第2図に示した燃料チャ
ンバ61の燃料導入口62a及び燃料還流口62bを開閉するダ
イヤフラム式制御弁75a及び75bは共に開弁し、一方、燃
料排出口64及び円筒部材68の開口部68bは共に閉じられ
ている。従って、燃料供給路35及び分岐供給路35bを経
て上記メタリングユニット36に送給された燃料は、燃料
チャンバ61に所定量だけ貯えられ、残りはリターン分岐
路37b及びリターン通路37を介して燃料タンク31に還流
され、燃料は巡回している。
上記メタリングユニット36のリニアモータ71は、コント
ロールユニット51から命令信号を受けて駆動され、リン
ク70を介して円筒部材68のハブ68aを上下方向に所定量
だけ移動させることによって、調節体67の上下方向位置
を調節し、燃料チャンバ61が所定の容積になるようにす
る。
そして燃料噴射を行なう場合には、コントロールユニッ
ト51は、気筒の噴射タイミングに合わせて、エアソレノ
イドバルブ74に開信号を出力し、所定期間だけ上記エア
ソレノイドバルブ74を開弁させる。上記エアソレノイド
バルブ74が開かれると、加圧空気供給路48を通じて加圧
エアがメタリングユニット36内に導入され、制御弁75a
及び75bのダイヤフラムに空気圧が作用して燃料チャン
バ61の燃料導入口62a及び燃料還流口62bを閉じるととも
に、空気チャンバ73に流入した空気圧が、スプリング72
の付勢力に打ち勝って調節ロッド69を押し下げる。そし
て、弁体69bが押し下げられ、円筒部材68の開口部68bが
開かれて、加圧空気が空気チャンバ73から燃料チャンバ
61に流入し、該燃料チャンバ61内に貯えられていた燃料
を、燃料排出口64から排出する。該燃料排出口64から排
出された燃料は、燃料通路39を介して、2流体ノズル19
に送給される。
また、運転状態に応じて、マニホールド噴射弁17も併用
して噴射されるが、この場合、コントロールユニット51
は、気筒の噴射タイミングに合わせて、マニホールド噴
射弁17に内蔵された電磁弁(不図示)に開信号を出力
し、所定期間だけ上記マニホールド噴射弁17による燃料
噴射を行なわせる。
以下、本実施例に係る制御装置のコントロールユニット
51による制御について、第3図に示すフローチャートを
用いて説明する。
第3図に示したように、制御装置が始動されるとコント
ロールユニット51は、まずステップS1でシステムの初期
化を行ない、ステップS2で、マニホールド噴射弁17及び
ダイレクトノズル19の噴射状態の初期化を行なって、上
記ノズル17,19を無噴射の状態に設定する。第3図にお
いて、Iはマニホールド噴射弁17制御用フラグ、Dは2
流体ダイレクトノズル19制御用フラグを示し、0は無噴
射、1は所定の噴射を行なうことを示している。
以上の初期化が終了すると、ステップS3で、エンジンRE
の運転状態を判断するに必要な種々のデータの読み込み
を行なう。すなわち、クランク角信号を読み込んでエン
ジン回転数を算出するとともに、吸入空気量、スロット
ル弁開度、吸気温度、冷却水温度及び大気圧など、各種
センサからの入力信号を受けて、そのデータを読み込
む。そして、これらデータに基づいてステップS4で、エ
ンジンREの運転条件に応じた燃料噴射量Qfを算出する。
次に、この燃料噴射量Qfの値に基づいて、ステップS5
で、エンジンREの運転条件が、部分負荷域で混合気の成
層化を行なうべき領域にあるか否かの判断を行なう。そ
して、もし上記判断結果がYESであれば、燃料の供給
は、2流体ダイレクトノズル19の噴射のみによって行な
うので、ステップS6で、メタリングユニット36の燃料チ
ャンバ61の容積が、燃料噴射量Qfに対応するように調節
体67の位置を制御するために、メタリングユニット36の
リニアモータ71に制御信号を出力する。次に、クランク
角信号及び上記燃料供給量Qfに基づいて、ステップS7
で、燃料の噴射タイミングに応じたメタリングユニット
36の空気噴射時期及び噴射期間を算出する。そして、ス
テップS8で空気噴射時期か否かの判断を行ない、もし判
断結果がYESであれば、ステップS9で、メタリングユニ
ット36のエアソレノイドバルブ74に制御信号を出力し、
2流体ダイレクトノズル19に、ステップS7で算出した所
定期間だけ加圧空気を送給し、燃料チャンバ61に貯えら
れた燃料を噴射させる。もし、ステップS8での空気噴射
時期についての判断結果がNOであれば、YESとなるま
で、このステップS8を継続して行なう。
そして、ステップS9での所定期間の空気噴射が終了すれ
ばステップS2に戻り、同様のステップを繰り返す。
ところで、ステップS5での、運転条件が成層化領域か否
かの判断結果がNOの場合は、運転条件が高負荷域にある
ことを意味するので、混合気を均一化することにより空
気利用率を高めて出力性能を上げるために、燃料噴射は
主としてマニホールド噴射弁17によって行なうようにす
る。この場合は、ステップS5に続いて、ステップS10
で、燃料噴射量Qfの内、マニホールド噴射弁17の分担量
Qfi及び2流体ダイレクトノズル19の分担量Qfdを算出す
る。但し、混合気の均一化により空気利用率を高めて高
出力を得るため、また後述の理由により、Qfi>Qfdでな
ければならず、且つ、当然Qfi+Qfd=Qfでなければなら
ない。またQfd=0、すなわち、2流体ダイレクトノズ
ル19は燃料を噴射しないように設定してもよいが、この
場合、後で詳しく述べるように、混合気のスピッツバッ
クを防止するため、所定の期間、空気だけを噴射供給す
るようにする。
上記ステップS10で算出した2流体ダイレクトノズル19
の燃料分担量Qfdに基づいて、ステップS11で、メタリン
グユニット36の燃料チャンバ61の容積がQfdに対応する
ように調節体67の位置を制御するために、メタリングユ
ニット36のリニアモータ71に制御信号を出力する。次い
で、クランク角信号及び上記分担量Qfdに基づいて、ス
テップS12で2流体ダイレクトノズル19の噴射タイミン
グに応じたメタリングユニット36の空気噴射時期及び噴
射期間を算出する。上記空気噴射期間は、後で詳しく述
べるように、混合気のスピッツバックを防止するため
に、燃料分担量Qfdの噴射に必要な期間よりも長く設定
され、空気を主体に噴射するようになっている。
次にステップS13で、マニホールド噴射弁17の噴射時期
及び、燃料分担量Qfiに対応する噴射期間を算出し、続
いてステップS14で、上記マニホールド噴射弁17の噴射
時期か否かの判断を行ない、この判断結果がもしYESで
あれば、ステップS15でマニホールド噴射弁17に制御信
号を出力して燃料噴射を開始させ、所定時間噴射を行な
わせる(ステップS16)。そして、ステップS17でD=1
となり、2流体ダイレクトノズル19の加圧空気の噴射が
終了しているか否かの判断を行なう。上記判断結果がも
しYESであれば、全ての噴射工程が終了しているので、
ステップS2に戻り、ステップS2以降の各ステップを繰り
返して行なう。上記ステップS17で、D=1でない場
合、すなわち、2流体ダイレクトノズル19の空気噴射が
終了していない場合には、次に述べるステップS18に進
む。
ところで、ステップS14での、マニホールド噴射弁17の
噴射時期か否かの判断結果がNOの場合は、続いて、ステ
ップS18で、クランク角信号に基づいてメタリングユニ
ット36の空気噴射時期か否かの判断を行ない、この判断
結果がもしNOであれば、再びステップS14に戻る。ま
た、上記ステップS18での判断結果がYESの場合には、ス
テップS19で、メタリングユニット36のエアソレノイド
バルブ74に制御信号を発信し、2流体ダイレクトノズル
19に加圧空気の噴射を開始させ、所定時間噴射を行なわ
せる(ステップS20)。また、S18での判断結果がNOの場
合には、再びステップS14に戻る。そして、ステップS21
で、マニホールド噴射弁17の燃料噴射が完了し、I=1
となっているか否かを判断する。I=1の場合は、全て
の噴射工程が終了しているので、ステップS2に戻り、ス
テップS2以降の各ステップを繰り返して行なうことにな
る。上記ステップS21で、I=1でない場合、すなわ
ち、マニホールド噴射弁17の燃料噴射が終了していない
場合には、再度ステップS14に戻り、I=1となるまで
ステップS14以降の各ステップを繰り返して行なう。そ
してI=1になれば、全ての噴射工程が終了しているの
でステップS2に戻り、両ノズル17,19の噴射状態を初期
化した後、ステップS3以降の各ステップを繰り返して行
なうことになる。
以上の様にして、マニホールド噴射弁17による燃料噴射
と、2流体ダイレクトノズル19による燃料及び加圧空気
の噴射に対する、運転条件に応じた制御が行なわれる。
ところで、前記したように、第3図に示した制御ブロッ
ク図のステップS12で算出される、高負荷運転時でのメ
タリングユニット36の空気噴射期間は、混合気のスピッ
ツバックを防止するために、2流体ダイレクトノズル19
の燃料分担量Qfdの噴射に要する期間よりも長く設定さ
れ、空気を主体に噴射するようになっている。以下、高
負荷運転時でのメタリングユニット36の空気噴射期間の
設定について説明する。
第8図に示したように、ロータ1がトロコイド内周面4a
に周接しながら、図中矢印で示した方向に回転するにつ
れて、圧縮行程にある第1作動室20内の圧力が上昇す
る。この圧縮作動室20内の圧力は、第7図にその一例を
示したように、低負荷域では十分低く問題ないが、高負
荷域になるにつれて高くなり、スピッツバックを生じさ
せる。すなわち、ロータ1の回転位相が圧縮上死点前83
゜(BTDC83゜)の位置では、ロータ1のアペックスシー
ル1aが、2流体ダイレクトノズル19が取付けられたロー
タハウジング4のインジェクションホール4b上を通過す
るので圧縮行程にある高圧の第1作動室20から、吸気行
程にある第2作動室21への圧縮混合気の吹抜け、いわゆ
るスピッツバックが生じる。
従って、本実施例では、上記スピッツバックを防止する
ために、2流体ダイレクトノズル19は、第9図に示した
ように、燃料分担量Qfd(Qfd=0であってもよい)を噴
射し終えた後も空気を噴射し、アペックスシール1aが、
ロータハウジング4のインジェクションホール4bを通過
し終えるまで、空気のみを噴射するように、その空気噴
射期間が設定されている。尚、この時、空気の一部は第
2作動室に噴射されることになるので、2流体ダイレク
トノズル19の燃料分担量Qfdが大きければ、燃料の一部
が上記第2作動室に噴射されることになる。従って、2
流体ダイレクトノズル19の燃料分担量Qfdは、第3図の
ステップS10で示したように、マニホールド噴射弁17の
燃料分担量Qfiよりも小さくなければならない。
以上説明したように、この発明によれば、ロータリピス
トンエンジンREにおいて、加圧空気及び燃料を直接作動
室20内に供給する2流体ダイレクトノズル19により、比
較的低圧(7kg/cm2・abs.)で、燃料のロータ1への付
着を生じることなく、点火プラグ18a,18bから離れたト
レーリング側からの燃料噴射を行なって点火プラグ18a,
18bの濡れを防止することができ、しかも、2流体ダイ
レクトノズル19から供給される加圧空気の作用によっ
て、リーディング側点火プラグ18aの先端部にリッチな
混合気を形成することができるので、低負荷時の成層燃
焼が可能となる。
また、高負荷時には、マニホールド噴射弁17によって吸
気マニホールド7の吸気通路7aに燃料を供給するととも
に、2流体ダイレクトノズル19により、加圧空気を作動
室20後端通過後まで供給してスピッツバックを防止し、
エンジンREの出力の低下及び燃費効率の低下を防止する
ことができるのである。
尚、上記実施例では、メタリングユニット36は、コント
ロールユニット51からの制御信号によってリニアモータ
71を駆動し、リンク70を介して調節体67の位置を調節す
ることにより、燃料チャンバ61の容積を定めて噴射すべ
き燃料を計量しており、また燃料は、ダイヤフラム式制
御弁75a,75bの開閉により、燃料チャンバ61に流入また
は所定の経路を巡回するようになっていたが、上記ダイ
ヤフラム式制御弁75a,75bの替わりに、電磁制御弁を設
置し、コントロールユニットの制御信号によってこの電
磁制御弁の開弁時間を制御することにより、噴射すべき
燃料の計量を行なうようにしてもよい。この場合、燃料
の計量では電磁制御弁の開弁時間によって行なうので、
調節体67、リンク70、リニアモータ71及びダイヤフラム
式制御弁75a,75bは不要で、メタリングユニット36の構
造を簡素化することができる。
上記実施例では、エンジンREの作動室20に燃料を直接噴
射するために,噴射すべき所定量の燃料を計量して貯え
るとともに、加圧空気を導入してこの所定量の燃料を、
加圧空気の圧力を利用し、一定開口面積で常時開いてい
る2流体ダイレクトノズル19に燃料と空気を噴射させる
メタリングユニット36を用いていたが、この替わりにノ
ズルに加圧空気を直接導入して燃料を加圧噴射するよう
にしたエアアシスト式のダイレクト噴射弁を用いて、同
様の働きをさせることもできる。
以下、上記エアアシスト式ダイレクト噴射弁を用いた実
施例について説明する。尚、以下の説明において、第1
図に示した実施例と同じものについては、同一番号を付
してこれ以上の説明は省略する。
第4図に示したように、エンジンREは、高負荷運転時
に、吸気マニホールド7内の吸気通路7aに燃料噴射を行
なう、本願で言うインダイレクト燃料噴射弁としてのマ
ニホールド噴射弁17と、トロコイド内周面4aの周方向に
ついて、燃焼用空気の一部を構成する加圧空気の圧力に
よりエンジンREの作動室20内に燃料及び加圧空気を直接
噴射する、本願で言うダイレクト燃料噴射弁としてのエ
アアシスト式ダイレクト噴射弁(以下、単にダイレクト
噴射弁と称す)81とを備えている。上記ダイレクト噴射
弁81は、トロコイド内周面4aの周方向について、吸気ポ
ート5と点火プラグ18a,18bの間でトロコイド曲線の長
軸より点火プラグ18a,18b側、好ましくは、ロータ1の
位相で言えば、圧縮上死点前83゜(BTDC83゜)の時にロ
ータ1のアペックスシールが位置する箇所のロータハウ
ジング4に設けられ、その噴射口が、リーディングプラ
グ18aの先端部の方を向くように取付けられている。ま
た、上記ダイレクト噴射弁81は、コントロールユニット
83からの制御信号に応じて、内蔵された電磁弁(不図
示)のON,OFFによって開閉制御される。
上記ダイレクト噴射弁81には、燃料供給路35から分岐し
た燃料供給分岐路35cを経て燃料が供給されるととも
に、噴射を行なわないときには、燃料は、リターン分岐
路37cを経てリターン通路37を通り、第2フィルタ38を
介して燃料タンク31に還流するようになっている。また
ダイレクト噴射弁81に、燃焼用空気の一部を構成する加
圧空気を供給する加圧空気供給路48の途中部にはエアソ
レノイドバルブ82が介設され、コントロールユニット83
からの制御信号により、所定の時期に所定期間だけ、ダ
イレクト噴射弁81に加圧空気を送給する。上記エアソレ
ノイドバルブ82の開弁時に送給される加圧空気は、第5
図に詳しく示したように、加圧エア供給路48を通じてダ
イレクト噴射弁81のエアアシストソケット部84に導入さ
れ、該エアアシストソケット部84の外周に装着された2
本のO−リング85a,85bの間に設けられた空気流入溝86
に導かれる。また、該空気流入溝86には、噴孔88の上部
に設けられたチャンバ部89と、空気流入溝86とを連通さ
せる空気孔87が穿設されている。該空気孔87は、上記流
入溝86の円周上、半径方向に複数個(好ましくは8個)
設けられ、加圧空気が上記チャンバ部89の内部に速やか
に導かれるとともに、円周方向についてできるだけ均等
に圧力を作用させるようになっている。
エアアシストソケット部84の上部には、ダイレクト噴射
弁81の本体部をなすインジェクタ部90が一体的に取付け
られ、該インジェクタ部90の先端部に設けられた燃料排
出口(不図示)は、上記エアアシストソケット部84のチ
ャンバ部89に連通している。また、上記インジェクタ部
90には、コントロールユニット83からの制御信号により
開閉制御される電磁弁(不図示)が内蔵されており、上
記インジェクタ部90の頭部に接続された燃料供給分岐路
35cを通じてダイレクト噴射弁に供給される燃料は、上
記電磁弁の開弁時間によってその供給量を制御される。
上記ダイレクト噴射弁81の噴孔88は、ロータハウジング
4に設けられたインジェクションホール4bに連通してい
る。
以下、第4図で示した実施例に係る装置のコントロール
ユニット83による制御について、第6図に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。
第6図に示したように、制御装置が始動されると、コン
トロールユニット83は、まずステップS31でシステムの
初期化を行ない、ステップS32で、マニホールド噴射弁1
7、ダイレクト噴射弁81及びエアソレノイドバルブ82の
燃料またはエアの供給状態の初期化を行なう。第6図に
おいて、FSIはマニホールド噴射弁17、FSDはダイレクト
噴射弁81、ASはエアソレノイドバルブ82を示し、0は燃
料またはエアを供給しない状態、1は所定の供給を行な
うことを示している。
以上の初期化が終了すると、ステップS33で、エンジンR
Eの運転状態を判断するに必要な種々のデータの読み込
みを行なう。すなわち、クランク角信号を読み込んでエ
ンジン回転数を算出するとともに、吸入空気量、スロッ
トル弁開度、吸気温度、冷却水温度及び大気圧など、各
種センサからの入力信号を受けて、そのデータを読み込
む。そして、これらデータに基づいて、ステップS34
で、エンジンREの運転条件に応じた燃料供給量を算出
し、これにより、上記燃料供給量に対応する燃料噴射の
パルス幅Tfを算出する。次に、ステップS35で、エンジ
ンREの運転条件がダイレクト噴射弁81のみによって燃料
を供給すべき領域にあるか否かの判断を行なう。そし
て、もし上記判断結果がYESであれば、ステップS36で、
ダイレクト噴射弁81の噴射パルス幅Tdを、Td=Tfとなる
ように設定するとともに、マニホールドノズル17の噴射
パルス幅TiをTi=0となるように設定する。また、上記
ステップS35での判断結果がNOの場合は、運転領域が高
負荷域にあることを意味するので、燃料噴射は主として
マニホールド噴射弁17によって行なうようにする。この
場合は、ステップS35に続いて、ステップS37で燃料供給
量のうち、マニホールド噴射弁17の分担量及びダイレク
ト噴射弁81の分担量を算出し、それぞれに対応する噴射
パルス巾Ti及びTdを算出する。但し、Ti>Tdでなければ
ならず、当然Ti+Td=Tfでなければならない。またTd=
0、すなわち、ダイレクト噴射弁81が燃料を噴射しない
ように設定しても良いが、この場合、所定の期間、加圧
空気だけを噴射供給するようにする。
上記ステップS36またはステップS37に続いて、クランク
角信号及び上記燃料噴射パルス巾Tdに基づいて、ステッ
プS38で、エア供給時期Tas、エア供給期間Tat、マニホ
ールド噴射弁17の燃料噴射時期Tfsi、及びダイレクト噴
射弁81の燃料噴射時期Tfsdを算出する。
以上の演算が終了すれば、続いてステップS39でクラン
ク角の読み込みを行ない、これに基づいてステップS40
で、エア供給時期Tasか否かの判断を行なう。そして、
もしYESであれば、ステップS41で、エアソレノイドバル
ブ82に、該バルブ82を開にして、エアをダイレクト噴射
弁81に供給する制御信号を出し、エアの供給を開始させ
る(ステップS42)。また、ステップS40の判断結果がNO
であれば、ステップS41及びS42は行なわずに、次に述べ
るステップS43に直接進む。
次に、クランク角信号に基づいて、ステップS43で、ダ
イレクト噴射弁81の燃料噴射時期Tfsdか否かの判断を行
なう。そして、もしYESであれば、ステップS44でダイレ
クト噴射弁81に、該噴射弁81を噴射させる制御信号を出
し、燃料の噴射を開始させる(ステップS45)。また、
ステップS43での判断結果がNOの場合は、上記ステップS
44及びステップS45は行なわずに、次に述べるステップS
46に直接進む。
次に、クランク角信号に基づいて、ステップS46で、マ
ニホールド噴射弁17の燃料噴射時期Tfsiか否かの判断を
行なう。そして、もしYESであれば、ステップS47で、マ
ニホールド噴射弁17に、該噴射弁17を噴射させる制御信
号を出し、燃料の噴射を開始させる(ステップS48)。
また、ステップS46での判断結果がNOの場合は、上記ス
テップS47及びステップS48は行なわずに、次に述べるス
テップS49に進む。
次に、ステップS49では、エアソレノイドバルブ82がエ
ア供給を開始(ステップS42)してから、所定の期間Tat
を経過したか否かの判断を行ない、もしYESであれば、
ステップS50で、エアソレノイドバルブ82に、該バルブ8
2を閉じる制御信号を出し、エア供給を終了させる(ス
テップS51)。また、ステップS49での判断結果がNOの場
合は、上記ステップS50及びステップS51は行なわずに、
次に述べるステップS52に進む。
次に、ステップS52では、ダイレクト噴射弁81が燃料の
噴射を開始(ステップS45)してから、所定のパルス巾T
dを経過したか否かの判断を行ない、もしYESであれば、
ステップS53で、ダイレクト噴射弁81に、該噴射弁81を
閉じる制御信号を出し、燃料噴射を終了させる(ステッ
プS54)。また、ステップS52での判断結果がNOの場合
は、上記ステップS53及びステップS54は行なわずに、次
に述べるステップS55に進む。
次に、ステップS55では、マニホールド噴射弁17が燃料
の噴射を開始(ステップ48)してから、所定のパルス巾
Tiを経過したか否かの判断を行ない、もしYESであれ
ば、ステップS56で、マニホールドノズル17に、該ノズ
ル17を閉じる制御信号を出し、燃料噴射を終了させる
(ステップS57)。また、ステップS55での判断結果がNO
の場合は、上記ステップS56及びステップS57は行なわず
に、次に述べるステップS58に進む。
ステップS58では、マニホールド噴射弁17、ダイレクト
噴射弁81及びエアソレノイドバルブ82の全てが、所定期
間Ti,Td,Tatのエア供給または燃料噴射を終了し、初期
化されているか否かを判断する。そして、もしYESであ
れば、ステップS33に戻り、次のエア供給及び燃料噴射
工程を行う。また、上記ステップS58での判断結果がNO
の場合には、ステップS39に戻り、マニホールド噴射弁1
7、ダイレクト噴射弁81及びエアソレノイドバルブ82の
全てが、所定期間Ti,td,Tatのエア供給または燃料噴射
を終了し、初期化されるまで、ステップS39からステッ
プS58までの各ステップを繰り返して行なう。
以上の様にして、マニホールド噴射弁17による燃料噴射
と、ダイレクト噴射弁81による燃料と空気の噴射及び上
記ダイレクト噴射弁81に対するエアソレノイドバルブ82
からの空気の供給が制御される。
なお、高負荷域におけるダイレクト噴射弁81の空気噴射
期間Tatは、第1図に示した実施例と同様、アペックス
シール1aが、ロータハウジング4のインジェクションホ
ール4bを通過し終えるまで、空気のみを噴射するように
設定され、高負荷運転時のスピッツバックを防止するよ
うになっている。
尚、上記実施例はいずれも2気筒ロータリピストンエン
ジンに対するものであったが、本発明は、単気筒や3気
筒のロータリピストンエンジンにも適用できるのはもち
ろんのことである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るロータリピストンエンジンの制
御装置のシステム構成図、第2図は、第1図中に示した
メタリングユニット36の縦断面図、第3図は、第1図で
示した実施例の制御ブロック図、第4図は、本発明の他
の実施例に係るロータリピストンエンジンの制御装置の
システム構成図、第5図は、第4図中に示したダイレク
ト噴射弁81の取付部断面図、第6図は、第4図で示した
実施例の制御ブロック図、第7図は、ロータリピストン
エンジンの圧縮作動室内の圧力とロータ位相の関係を運
転条件をパラメータとして示したグラフ、第8図は、ロ
ータのアペックスシール及びロータハウジングのインジ
ェクションホールの拡大図、第9図は、第1図で示した
2流体ダイレクト噴射ノズルの空気噴射期間を示すため
の説明図である。 RE……ロータリピストンエンジン、 8……排気マニホールド、 17……マニホールド噴射弁、 19……2流体ダイレクトノズル、 20……第1作動室、21……第2作動室、 36……メタリングユニット、 51,83……コントロールユニット、 81……ダイレクト噴射弁、 82……エアソレノイドバルブ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料を加圧して供給する燃料供給手段と、
    空気を加圧して供給する加圧空気供給手段と、燃料供給
    手段に接続され、燃料を吸気通路に供給するインダイレ
    クト燃料噴射弁と、燃料供給手段と加圧空気供給手段と
    に接続され、燃料を加圧空気とともに作動室内に直接に
    供給するダイレクト燃料噴射弁とを備え、 低負荷時には、インダイレクト燃料噴射弁を不作動とし
    てダイレクト燃料噴射弁により、燃料を加圧空気ととも
    に作動室内に供給する一方、高負荷時には、インダイレ
    クト燃料噴射弁により燃料を供給するとともに、ダイレ
    クト燃料噴射弁により少なくとも、作動室トレーリング
    側後端がダイレクト燃料噴射弁を通過する間加圧空気を
    供給する制御手段を設けたことを特徴とするロータリピ
    ストンエンジンの制御装置。
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