JPH07305669A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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Publication number
JPH07305669A
JPH07305669A JP9681094A JP9681094A JPH07305669A JP H07305669 A JPH07305669 A JP H07305669A JP 9681094 A JP9681094 A JP 9681094A JP 9681094 A JP9681094 A JP 9681094A JP H07305669 A JPH07305669 A JP H07305669A
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JP
Japan
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valve
injection
nozzle
fuel
nozzle body
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JP9681094A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Aramaki
和善 荒巻
Akihiro Iiyama
明裕 飯山
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃焼圧によって弁体が開き燃焼ガスが逆流す
るのを防止しつつ、共振現象を利用して燃料の微粒化性
能を向上する。 【構成】 ノズル本体1の先端側には弁室6を画成する
ノズルプレート4が装着されており、弁室6内には弁体
9の弁部9bが収容されている。また、噴孔2,開口部
7にはテーパ状のシール部3,8が形成される一方、弁
部9bには各シール部3,8に対向するシート部10,
11が形成されている。弁部9bには口径の異なる一対
の噴射孔12,13が斜めに穿設されており、各噴射孔
12,13の噴射軸線X1−X1,X2−X2は、燃焼室内
の点Pで交差している。各噴射孔12,13は、その断
面積の平方根比が1.3〜3.0の範囲となるように設
定されている。これにより、点Pで衝突する燃料に共振
現象を発生させて微粒化を促進することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば内燃機関の気筒
に燃料を噴射供給する燃料噴射弁の改良に関し、特に、
燃焼室内に微粒化燃料を直接噴射供給するのに用いて好
適な燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジンに代表される
内燃機関の各気筒に燃料を噴射供給する燃料噴射弁は、
ケーシングと、このケーシングの先端側に装着された噴
孔を有するノズル本体と、このノズル本体内に軸方向に
変位可能に設けられ、噴孔を開閉するニードル弁等の弁
体と、この弁体を閉弁方向に向けて付勢する弁ばねと、
この弁ばねのばね力に抗して弁体を開弁させる電磁アク
チュエータとを備えてなり、コントロールユニットから
の噴射信号に応じて燃料を噴射供給するようになってい
る。また、燃料噴射弁には、大別して、噴孔をノズル本
体の内部から開閉する内開き式のものと、ノズル本体の
外部から噴孔を開閉する外開き式のものとがある。
【0003】そこで、図12及び図13に基づき、従来
技術による内開き式燃料噴射弁として、例えば実開昭6
0−88074号公報等を例に挙げて説明する。
【0004】図12は、内開き式燃料噴射弁の要部を拡
大して示す断面図であって、電磁アクチュエータ等を内
蔵したケーシングの先端側には、燃料タンクから燃料ポ
ンプ、圧力レギュレータ(いずれも図示せず)等を介し
て燃料が供給されるノズル本体100が固着されてい
る。このノズル本体100内にはニードル弁101が軸
方向に摺動可能に設けられ、このニードル弁101によ
って、ノズル本体100の円錐状先端部100aに同径
をもって形成された一対の噴孔102,103がそれぞ
れ同時に開閉されるようになっている。
【0005】ここで、これら各噴孔102,103は2
個で1組をなすもので、図13の断面図に示す如く、約
90度離間して合計4組設けられている。また、各噴孔
102,103は、互いの噴射軸線がノズル本体100
の径方向外側で交差するように、ノズル本体100の先
端部1aに径方向から斜めに穿設されている。
【0006】従来技術による内開き式燃料噴射弁は、こ
のようにして構成されるもので、噴射信号によってニー
ドル弁101が開弁すると、各噴孔102,103から
略等量の燃料がそれぞれ斜め下向きに噴射される。そし
て、この噴射された燃料は、ノズル本体100の外部で
互いに衝突して微粒化された後、吸入空気流にのって燃
焼室内に流入する。
【0007】一方、他の従来技術としての外開き式燃料
噴射弁は、図14に示すものが一般的に知られている。
【0008】図14は外開き式燃料噴射弁の先端側要部
を拡大して示す断面図であって、電磁アクチュエータを
内蔵したケーシング(いずれも図示せず)の先端側に
は、燃料が圧送供給されるノズル本体200が嵌着され
ており、このノズル本体200の先端側には、噴孔20
0aが形成されている。また、ノズル本体200内には
ニードル弁201が摺動可能に設けられており、噴孔2
00aの外部まで伸長したニードル弁201の先端には
上向き円錐台形状の弁部(弁がさ)が一体的に形成され
ている。
【0009】このように構成される外開き式燃料噴射弁
では、ニードル弁201が下向きに変位すると、噴孔2
00aが外側から開かれて燃料が噴射され、この噴射燃
料は燃焼室に供給される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た内開き式燃料噴射弁では、燃料を互いに衝突させるこ
とにより微粒化を図ることができるものの、噴孔10
2,103をノズル本体100の内部から開閉する構成
のため、気筒内に直接燃料を噴射供給するという、筒内
直接噴射に用いることができない。即ち、この内開き式
燃料噴射弁を筒内直接噴射に用いるとすれば、燃焼圧に
よってニードル弁101が開弁してしまい、燃焼室内の
燃焼ガスがノズル本体100内に逆流する可能性があ
る。従って、この逆流した燃焼ガスがノズル本体100
内の燃料流路に溜まって燃料噴射量が不安定化したり、
ガム状の燃焼物質が徐々に付着して噴孔102,103
が詰まったりする惧れがあるため、筒内直接噴射に用い
ることができない。
【0011】また、図14に示した外開き式燃料噴射弁
は、噴孔200aをノズル本体200の外部から開閉す
るため、ニードル弁201に加わる燃焼圧は閉弁方向に
作用する。従って、この外開き式燃料噴射弁では、燃焼
ガスの逆流が生じないため、筒内直接噴射に用いること
ができる。しかし、噴孔200aから噴射された燃料
は、主としてニードル弁201の弁部との衝突のみで微
粒化されるため、十分な微粒化が行われずに、液滴状態
で気筒内壁に付着する可能性がある。従って、この種の
外開き式燃料噴射弁では、不完全燃焼が生じてHC排出
量が増大するばかりか、気化が不十分で吸気の熱を十分
奪うことができないため、ノッキングが発生する惧れが
ある。
【0012】一方、図12及び図13に示す内開き式燃
料噴射弁では、各噴孔102,103から噴射された燃
料を互いに衝突させて微粒化しているものの、単に、各
噴孔102,103の口径を等しく設定するに過ぎない
ため、衝突時の共振現象を有効に利用することができ
ず、微粒化性能が十分に発揮されていなかった。
【0013】本発明はかかる従来技術の問題に鑑みてな
されたもので、その主たる目的は、筒内直接噴射に用い
た場合でも燃焼ガスの逆流を防止しつつ燃料を微粒化で
きるようにした燃料噴射弁を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、共振現象を利用して燃料の微
粒化性能を向上することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明に係る燃
料噴射弁は、先端側に噴孔が設けられたノズル本体と、
このノズル本体に軸方向に移動可能に設けられ、噴孔を
ノズル本体の外部から開閉する弁体とを有する燃料噴射
弁において、前記ノズル本体の先端側に設けられ、該ノ
ズル本体との間に前記弁体の弁部が収容される弁室を画
成するノズルプレートと、前記弁体の弁部に設けられ、
該弁体が閉弁したときにノズル本体に接触して前記噴孔
を閉塞する第1のシート部と、この第1のシート部と軸
方向に離間して前記弁体の弁部に設けられ、該弁体が開
弁したときに前記ノズルプレートに接触して弁体の最大
リフト量を規制する第2のシート部と、前記弁室と噴射
弁外部空間との間をそれぞれ連通して設けられた一対の
噴射孔とを備え、かつ、前記各噴射孔から噴射された燃
料が互いに衝突するように各噴射孔の噴射軸線をノズル
本体の外部で交差させたことを特徴としている。
【0015】また、請求項2では、先端側に噴孔が設け
られたノズル本体と、このノズル本体に軸方向に移動可
能に設けられ、噴孔をノズル本体の外部から開閉する弁
体とを有する燃料噴射弁において、前記ノズル本体の先
端側に設けられ、該ノズル本体との間に前記弁体の弁部
が収容される弁室を画成するノズルプレートと、このノ
ズルプレートに前記弁室と連通して設けられた開口部
と、前記弁体の弁部に設けられ、該弁体が閉弁したとき
にノズル本体に接触して前記噴孔を閉塞する第1のシー
ト部と、この第1のシート部と軸方向に離間して前記弁
体の弁部に設けられ、該弁体が開弁したときに前記ノズ
ルプレートに接触して前記開口部を閉塞すると共に弁体
の最大リフト量を規制する第2のシート部と、前記弁室
と噴射弁外部空間との間をそれぞれ連通して設けられた
一対の噴射孔とを備え、かつ、前記各噴射孔から噴射さ
れた燃料が互いに衝突するように各噴射孔の噴射軸線を
ノズル本体の外部で交差させたことを特徴としている。
【0016】より具体的には、先端側に噴孔が設けられ
たノズル本体と、このノズル本体の先端側に噴孔を取り
囲んで設けられ、下流側外方に傾斜して形成された上流
側シール部と、ノズル本体に軸方向に移動可能に設けら
れ、噴孔をノズル本体の外部から開閉する弁体とを有す
る燃料噴射弁において、前記ノズル本体の先端側に設け
られ、該ノズル本体との間に前記弁体の弁部が収容され
る弁室を画成するノズルプレートと、このノズルプレー
トに前記弁室と連通して設けられた開口部と、この開口
部を取り囲んで前記ノズルプレートに設けられ、上流側
外方に傾斜して形成された下流側シール部と、前記上流
側シール部に対向して弁体の弁部に下流側外方に傾斜し
て設けられ、弁体が閉弁したときに上流側シール部に接
触して前記噴孔を閉塞する第1のシート部と、前記下流
側シール部に対向して前記弁体の弁部に上流側外方に傾
斜して設けられ、該弁体が開弁したときに前記下流側シ
ール部に接触して前記開口部を閉塞すると共に弁体の最
大リフト量を規制する第2のシート部と、前記弁室と噴
射弁外部空間との間をそれぞれ連通して設けられた一対
の噴射孔とを備え、かつ、前記各噴射孔から噴射された
燃料が互いに衝突するように各噴射孔の噴射軸線をノズ
ル本体の外部で交差させたことを特徴としている。
【0017】また、前記各噴射孔は、その断面積の平方
根比を1.3〜3.0の範囲となるように設定するのが
好ましい。
【0018】
【作用】弁体が開弁方向に移動すると、該弁体は第2の
シート部がノズルプレートに接触するまで移動して開弁
する。これにより、第1のシート部が噴孔を開き、この
噴孔から噴出された燃料が弁室内に流入する。そして、
この弁室内に流入した燃料は、一対の噴射孔を介して噴
射弁外部空間に向けて噴射され、ノズル本体の外部で互
いに衝突することにより、微粒化される。一方、弁体が
閉弁方向に移動すると、第1のシート部がノズル本体に
接触して噴孔を閉塞し、噴孔からの燃料噴出が停止する
ため、一対の噴射孔からの燃料噴射も中断する。ここ
で、噴射弁外部空間の正圧が弁体に加わった場合には、
この圧力は閉弁方向に作用するため、噴射弁外部空間の
流体がノズル本体内に逆流するのが防止される。
【0019】また、請求項2の構成によれば、弁体が開
弁方向に移動すると、第2のシート部が開口部を閉塞す
るため、弁室は一対の噴射孔を介してのみ噴射弁外部空
間と連通する。これにより、弁室内の燃料は、一対の噴
射孔を介して噴射され、互いに衝突して微粒化される。
一方、弁体が閉弁方向に移動すると、第1のシート部が
噴孔を閉塞すると共に第2のシート部が開口部を開くた
め、この開口部を介して弁室内が噴射弁外部空間と連通
し、弁室内に燃料が残留するのを防止することができ
る。
【0020】さらに、より具体的な請求項3の構成で
は、開弁時に、弁体は、第2のシート部が下流側シール
部に接触して開口部を閉塞するまで移動する。また、こ
れと同時に、第1のシート部が噴孔を開き、この噴孔か
ら噴出された燃料が弁室内に流入する。そして、この弁
室内に流入した燃料は、一対の噴射孔を介して噴射弁外
部空間に向けて噴射され、ノズル本体の外部で互いに衝
突することにより、微粒化される。一方、弁体が閉弁方
向に移動すると、第1のシート部が上流側シール部に接
触して噴孔を閉塞し、噴孔からの燃料噴出が停止するた
め、一対の噴射孔からの燃料噴射も中断する。ここで、
噴射弁外部空間の正圧が弁体に加わった場合には、この
圧力は閉弁方向に作用するため、噴射弁外部空間の流体
がノズル本体内に逆流するのが防止される。
【0021】また、噴射孔の断面積の平方根比を、1.
3〜3.0の範囲に設定すれば、各噴射孔から噴射され
た燃料が衝突するときに、衝突面積を確保しつつ強い共
振現象を発生させることができるため、微粒化が促進さ
れる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図11に基づ
き燃料噴射弁に適用した場合を例に挙げて詳述する。
【0023】まず、図1〜図5は本発明の第1の実施例
に係り、図1は燃料噴射弁の要部を拡大して示す断面図
であって、ノズル本体1は、電磁アクチュエータを内蔵
したケーシングの先端側にカシメ等の固着手段によって
固着され、燃焼室(いずれも図示せず)内に臨んで取り
付けられている。このノズル本体1の内部には燃料流路
1aが形成されており、この燃料流路1aには燃料供給
配管、圧力レギュレータ、燃料ポンプ(いずれも図示せ
ず)を介して燃料タンク内の燃料が所定圧力で供給され
ている。
【0024】また、ノズル本体1の先端側には、燃料流
路1aに連通する噴孔2が一体的に形成されており、こ
の噴孔2の周囲にはテーパ状の上流側シール部3が下流
側外方に傾斜して形成されている。より具体的には、燃
料流路1aの流出側が噴孔2となり、この噴孔2の周囲
には、下流側に向けて順次拡径するテーパ状の上流側シ
ール部3がノズル本体1に一体的に形成されている。
【0025】ノズル本体1の先端面には、略環状に形成
されたノズルプレート4が装着され、このノズルプレー
ト4は有底筒状のノズルカバー5によってノズル本体1
に一体的に固定されている。このノズルプレート4によ
って、ノズル本体1の先端面とノズルプレート4の裏面
との間には、噴孔2に連通する弁室6が画成されてお
り、この弁室6内に後述する弁体9の弁部9bが配置さ
れている。
【0026】また、ノズルプレート4の略中央部には大
径円状の開口部7が形成され、この開口部7の周囲に
は、上流側シール部3に対向する下流側シール部8が上
流側外方に傾斜してテーパ状に形成されている。換言す
れば、下流側シール部8は、ノズル本体1の先端に向け
て順次拡径するテーパ状に形成されている。
【0027】ノズル本体1には、噴孔2を開閉するため
の弁体9が軸方向に移動可能に設けられている。この弁
体9は、その先端側が弁室6内に臨むようにして燃料流
路1a内に挿通された棒状の弁軸9aと、この弁軸9a
の先端側に一体的に形成された弁部9bとから所謂外開
き式のニードル弁として構成されている。
【0028】ここで、この弁部9bは、弁室6の内面形
状よりも若干小さい略相似形状に形成されている。具体
的に詳述すると、弁室6は、テーパ状に形成された上流
側シール部3と下流側シール部8とによって、中央部が
膨らんで端部が縮径するという、すり鉢を向かい合わせ
たような略樽状に形成されており、この形状に合わせて
弁部9bが形成されている。
【0029】また、弁体9の弁部9bには、上流側シー
ル部3に対向して上側に設けられ、下流側外方に傾斜し
て形成された第1のテーパ状シート部10と、下流側シ
ール部8に対向して下側に設けられ、上流側外方に傾斜
して形成された第2のテーパ状シール部11とが、軸方
向に離間してそれぞれ一体的に設けられている。この第
1のテーパ状シート部10は、弁体9の閉弁時に、上流
側シール部3に液密に接触して噴孔2を閉塞するように
なっている。また、第2のテーパ状シール部11は、弁
体9の開弁時に、下流側シール部8に液密に接触して開
口部7を閉塞すると共に、該弁体9の最大リフト量を規
制するものである。
【0030】弁体9の弁部9bには、その外周側に互い
に口径の異なる一対の噴射孔12,13がそれぞれ斜め
に穿設されている。即ち、大径な円形に形成された一方
の噴射孔12は、その軸線X1−X1が燃料噴射弁の軸線
O−Oに対して所定角度θ1だけ傾斜するように穿設さ
れており、図2に示す如く、その出口部12aは長軸が
軸線O−Oを指向する大径な楕円形状となっている。ま
た、小径な円形に形成された他方の噴射孔13は、その
軸線X2−X2が前記軸線O−Oに対して所定角度θ2
け傾斜するように穿設されており、その出口部13aは
長軸が軸線O−Oを指向する小径な楕円形状となってい
る。ここで、前記燃料噴射弁の軸線O−Oは、弁体9の
開閉方向と略一致する。
【0031】これにより、各噴射孔12,13の噴射軸
線X1−X1,X2−X2はノズル本体1外の点Pで交差
し、この交差点Pで各噴射孔12,13から噴射された
燃料が互いに衝突するようになっている。なお、各噴射
軸線X1−X1,X2−X2が同一平面上の一点Pで交差せ
ず、互いに軸間距離がある場合でも、噴射された液体が
互いに衝突するように各噴射孔12,13を設けること
も可能である。さらに、各噴射軸線X1−X1,X2−X2
を軸線O−O上で交差させてもよい。この場合には、弁
体9が回転した場合でも燃料の衝突位置(点P)に変化
はない。
【0032】ここで、大径な出口部12aの断面積S1
の平方根と小径な出口部13aの断面積S2の平方根と
の比α(α=(S11/2/(S21/2)が、後述する理
由により1.3〜3.0の範囲内の値となるように予め
設定されている。なお、これら断面積S1,S2の平方根
は、負号は不適ゆえ、正の値である。
【0033】次に、本発明をなすにあたり、独自に知見
された各噴射孔12,13の出口部12a,13aの断
面積の平方根の比(以下、「口径比α」という)と共振
との関係等について図3を参照しつつ説明する。
【0034】即ち、図3は口径比αと非線形的な引き込
み現象である共振との相関関係を示す特性図であって、
口径比αを1〜4.5の範囲で変化させると、衝突時に
生じる共振の強さに非線形的変化を生じることが知見さ
れた。
【0035】具体的には、衝突による共振の強さは、口
径比αが「1」よりも大きくなると低下するものの、口
径比αが約「1.25」に達すると、αが「1」のとき
と同等の値M1まで回復し、口径比αが約「1.5」に
なると極大値M2をとる。そして、さらに口径比αを上
げると共振の強さは徐々に小さくなり、口径比αが
「3.5」になると共振の強さは再び従来技術と同程度
のレベルM1となる。従って、口径比αを「1.25〜
3.5」の範囲に設定すれば、従来技術よりも強い共振
を得ることが可能である。
【0036】しかしながら、口径比αをあまり大きくす
ると、燃料の衝突面積の割合が低下するため、結果的に
微粒化される燃料の量が少なくなる。即ち、図4は、独
自に知見された口径比αと各燃料の衝突面積との関係を
示す特性図であって、口径比αを「1」から上げていく
と、これに伴って燃料の衝突面積の割合が2次曲線的,
指数関数的に低下する。
【0037】具体的には、口径比αが「1.25」のと
きに衝突面積の割合はβ1であり、口径比αが「1.
3」になるとβ1より小さいβ2となり、口径比αが
「3」に達すると衝突面積の割合は指数的に低下して小
さい値β3となる。さらに、口径比αを「3.5」まで
上げると、衝突面積の割合は極めて小さい値β4をと
り、衝突しない部分の面積割合が大きくなって(約90
%以上)、片方の噴霧が他方を貫通してしまい、実質的
な微粒化が生じない状態となる。
【0038】従って、口径比αを「3.5」以上に設定
しても、口径比αが「1」のときよりも強い共振は得ら
れないばかりか、燃料の衝突面積の割合がβ4へと大幅
に低下するため、両者の相乗効果として得られる微粒化
燃料の総量は、結果的に減少する。
【0039】また、口径比αを「1.25」に設定する
と、衝突面積の割合の減少を小さく抑えることができる
ものの(β1)、このときの共振の強さは従来技術と同
程度のM1であるため、微粒化性能を十分に発揮できな
い可能性がある。一方、口径比αの下限値を「1.3」
まで上げると、衝突面積の割合の低下を比較的小さく抑
えることができる上に(β2)、従来技術よりも大きな
共振の強さM3を得ることができる。
【0040】そこで、本発明では、共振の強さと衝突面
積の割合との双方を考慮した結果、口径比αを「1.3
〜3.0」の範囲に限定している。
【0041】次に、本実施例による燃料噴射弁の作動に
ついて、図1及び図5を参照しつつ説明する。
【0042】まず、図示せぬコントロールユニットから
の噴射信号によって、弁体9に開弁方向の駆動力が加わ
ると、この弁体9は、第2のテーパ状シート部11が下
流側シール部8に当接するまで、図1中の下方に移動す
る。これにより、第1のテーパ状シート部10が上流側
シール部3から離れて噴孔2が開かれ、この噴孔2を介
して燃料流路1a内の燃料が弁室6内に流入する。ここ
で、弁体9が開弁したときには、第2のテーパ状シート
部11が下流側シール部8に液密に接触し、開口部7を
閉塞する。従って、この流入燃料は、略樽状の弁室6を
流れて外周側下方に導かれ、一対の噴射孔12,13に
到達し、これら各噴射孔12,13の出口部12a,1
3aから燃焼室内にそれぞれ噴射される。そして、これ
ら各噴射燃料は、各軸線X1−X1,X2−X2が交差する
交差点Pで合流し、斜め方向から互いに衝突することに
より微粒化される。
【0043】一方、燃料噴射が終了して弁体9に閉弁方
向の駆動力が加わると、図5に示す如く、この弁体9は
上方に移動し、第1のテーパ状シート部10が上流側シ
ール部3に液密に接触して噴孔2を閉塞する。また、こ
れと同時に、第2のテーパ状シート部11が下流側シー
ル部8から離れて開口部7を開く。従って、弁室6内に
残留した僅かな燃料は、開口部7を介して燃焼室内に流
入する。ここで、燃焼圧が弁体9の弁部9bに加わった
場合でも、この燃焼圧は弁体9を閉弁方向に付勢する力
として作用するため、燃焼室内の燃焼ガスがノズル本体
1の燃料流路1a内に逆流することはない。
【0044】このように構成される本実施例によれば、
以下の効果を奏する。
【0045】第1に、外開き式の燃料噴射弁におけるノ
ズル本体1の先端には弁室6を画成するノズルプレート
4を装着し、閉弁時に噴孔2を閉塞する第1のテーパ状
シート部10と開弁時に最大リフト量を規制する第2の
テーパ状シート部11とを弁体9に設け、さらに、弁室
6と外部の燃焼室との間をそれぞれ連通して設けられた
一対の噴射孔12,13の噴射軸線X1−X1,X2−X2
を噴射燃料が互いに衝突するようにノズル本体1外の点
Pで交差させる構成としたため、燃焼圧による燃焼ガス
の逆流を未然に防止しつつ、微粒化燃料を噴射供給でき
る。
【0046】この結果、筒内直接噴射に用いた場合で
も、気筒内壁に粒径の大きな液滴が付着するのを防止で
き、HCの排出量を大幅に低減することができる。ま
た、十分に微粒化した燃料を燃焼室内に送り込むことが
できるため、燃料の気化によって吸気の熱を効果的に奪
うことができる。これにより、ノッキングの発生を防止
でき、点火時期を進めることが可能となり、出力や燃費
を向上できる。
【0047】第2に、ノズルプレート4に開口部7を設
け、弁体9の閉弁時に開口部7を介して弁室6内を燃焼
室内に連通させる構成としたため、弁室6内に燃料が残
留するのを防止することができる。特に、開口部7を大
径な円形状に形成したため、閉弁時の連通面積を広くす
ることができ、燃料の残留を一層効果的に防止すること
が可能となる。
【0048】第3に、独自に知見した事実に基づいて、
各噴射孔12,13の出口部12a,13aの口径比α
を1.3〜3.0の範囲内に設定する構成としたため、
各噴射孔12,13から噴射された燃料を、共振現象の
利用によって一層効果的に微粒化することができ、微粒
化性能を大幅に向上することができる。
【0049】第4に、ノズルプレート4によってノズル
本体1との間に画成された弁室6内には、弁室6と略相
似形状に形成された弁体9の弁部9bを配置する構成と
したため、弁室6と弁部9bとの間の流路容積を小さく
することができ、弁体9の開弁時に、噴孔2から噴出し
た燃料を速やかに各噴射孔12,13まで導くことがで
きる。また、燃料溜まりとなる部分(開弁時における弁
部9bの下側外周面とノズルプレート4の内面との間の
容積部)を可及的に小さくできる。
【0050】次に、図6及び図7に基づいて本発明の第
2の実施例について説明する。なお、以下に述べる各実
施例では上述した第1の実施例と同一の構成要素に同一
の符号を付し、その説明を省略するものとする。本実施
例の特徴は、弁体の外面を切り欠くことにより、一対の
噴射孔を溝状に形成した点にある。
【0051】弁体21は、第1の実施例で述べた弁体9
と同様に、その先端側が弁室6内に臨むようにして燃料
流路1a内に挿通された棒状の弁軸21aと、この弁軸
21aの先端側に一体的に形成された弁部21bとか
ら、弁室6の内面形状よりも若干小さい略相似形状をな
す外開き式のニードル弁として構成されている。
【0052】また、第1の実施例と同様に、この弁体2
1の弁部21bには、上流側シール部3に対向して上側
に設けられ、下流側外方に傾斜して形成された第1のテ
ーパ状シート部22と、下流側シール部8に対向して下
側に設けられ、上流側外方に傾斜して形成された第2の
テーパ状シール部23とが軸方向に離間してそれぞれ一
体的に設けられている。
【0053】弁体21の弁部21bの下側外周面には、
互いに口径の異なる一対の噴射孔24,25がそれぞれ
斜めに切り欠くことにより溝状に形成されている。即
ち、大きな断面積S1を有する一方の噴射孔24は、そ
の軸線X1−X1が燃料噴射弁の軸線O−Oに対して所定
角度θ1だけ傾斜するように形成されており、弁室6と
燃焼室との間を連通している。また、小さな断面積S2
を有する他方の噴射孔25は、その軸線X2−X2が前記
軸線O−Oに対して所定角度θ2だけ傾斜するように形
成されており、弁室6と燃焼室との間を連通している。
ここで、各噴射孔24,25は、その断面が略半円状な
いし略半楕円状等となるように形成され、互いの噴射軸
線X1−X1,X2−X2は燃焼室内の点Pで交差してい
る。
【0054】そして、これら各噴射孔24,25は、弁
体9が開弁して第2のテーパ状シート部23が下流側シ
ール部8に接触することにより、燃料の噴射通路として
完成し、弁室6内の燃料を燃焼室内に噴射するようにな
っている。なお、これら各噴射孔24,25の断面積S
1,S2の平方根比αは、第1の実施例で述べたと同様
に、1.3〜3.0の範囲に設定されている。
【0055】このように構成される本実施例でも、上述
した第1の実施例と同様の効果を得ることができる。ま
た、これに加えて、本実施例では、弁部9bの外面側を
切り欠くことにより溝状の噴射孔24,25を形成し、
第2のテーパ状シート部23が下流側シール部8に接触
することにより、燃料の噴射通路として完成させる構成
としたため、図7に示す如く、閉弁時には、各噴射孔2
4,25内を弁室6に広く開放することができる。この
ため、各噴射孔24,25内の燃料成分を弁室6を介し
て燃焼室内に放散することができ、残留燃料の発生を効
果的に防止することができる。
【0056】次に、本実施例の第3の実施例について図
8及び図9に基づき説明する。本実施例の特徴は、ノズ
ルプレートに一対の噴射孔を穿設した点にある。
【0057】ノズル本体1の先端面に装着された略環状
のノズルプレート31は、第1の実施例で述べたノズル
プレート4と同様に、ノズルカバー5によってノズル本
体1に一体的に固定され、ノズル本体1との間に弁室6
を画成している。また、ノズルプレート31の中央部に
は大径円状の開口部32が形成されていると共に、この
開口部32の周囲には上流側外方に向けて傾斜する下流
側シール部33が一体的に形成されている。
【0058】本実施例による一対の噴射孔34,35
は、開口部32の外周側に位置してノズルプレート31
に形成されている。即ち、大径な円形に形成された一方
の噴射孔34は、第1の実施例で述べた噴射孔12と同
様に大径な円形に形成され、その噴射軸線X1−X1が軸
線O−Oに対して所定角度θ1だけ傾斜するようにノズ
ルプレート31に穿設されている。また、この噴射孔3
4の出口部34aは、長軸が軸線O−Oを指向する大径
な楕円形状となっている。
【0059】一方、他方の噴射孔35も、第1の実施例
で述べた噴射孔13と同様に小径な円形に形成され、そ
の噴射軸線X2−X2が軸線O−Oに対して所定角度θ2
だけ傾斜するようにノズルプレート31に穿設されてい
る。また、この噴射孔35の出口部35aは長軸が軸線
O−Oを指向する小径な楕円形状となっている。
【0060】そして、各噴射孔34,35の噴射軸線X
1−X1,X2−X2はノズル本体1外の点Pで交差し、こ
の交差点Pで各噴射孔34,35から噴射された燃料が
互いに衝突するようになっている。
【0061】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した第1の実施例と同様の効果を奏する。こ
れに加えて、本実施例では、ノズルプレート31に各噴
射孔34,35を形成する構成としたため、容易に噴射
孔34,35を穿設することができ、製造効率等を向上
できる。
【0062】具体的には、略環状のノズルプレート31
に噴射孔34,35を斜めに穿設すればよいので、弁体
9に穿設する場合に比較して簡単に製造できる。また、
通常の外開き式噴射弁に、噴射孔34,35が穿設され
たノズルプレート31を装着するだけで、微粒化可能な
筒内直接噴射弁として利用できるため、部品を共用する
ことができ、コストを大幅に低減できる。さらに、ノズ
ルプレート31はノズル本体1に固着されており、両者
は相対回転しないため、噴射方向を一定に保持すること
ができる。
【0063】次に、図10及び図11に基づいて本発明
の第4の実施例を説明する。本実施例の特徴は、一対の
噴射孔を2組設けた点にある。
【0064】弁体41は、前記各実施例と同様に、その
先端側が弁室6内に臨むようにして燃料流路1a内に挿
通された棒状の弁軸41aと、この弁軸41aの先端側
に一体的に形成された弁部41bとから、弁室6の内面
形状よりも若干小さい略相似形状をなす外開き式のニー
ドル弁として構成されている。
【0065】また、同様に、この弁体41の弁部41b
には、上流側シール部3に対向して上側に設けられ、下
流側外方に傾斜して形成された第1のテーパ状シート部
42と、下流側シール部8に対向して下側に設けられ、
上流側外方に傾斜して形成された第2のテーパ状シール
部43とが軸方向に離間してそれぞれ一体的に設けられ
ている。
【0066】さらに、弁体41の弁部41bの下側に
は、図11に示す如く、互いに口径の異なる一対の噴射
孔44,45がそれぞれ2個ずつ斜めに穿設されてお
り、各噴射軸線X1−X1,X2−X2は燃焼室内の点Pで
交差している。
【0067】ここで、一方の各噴射孔44は大径な円形
にそれぞれ形成されており、その軸線X1−X1が軸線O
−Oに対して所定角度θ1だけ傾斜している。また、他
方の各噴射孔45は小径な円形にそれぞれ形成され、そ
の軸線X2−X2が軸線O−Oに対して所定角度θ2だけ
傾斜している。ここで、各噴射孔44,45の出口部4
4a,45aは、図11に示す如く、その長軸が軸線O
−Oを指向する楕円形状となっている。
【0068】このように構成される本実施例でも、上述
した第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0069】なお、前記各実施例では、すり鉢を対面さ
せた如き略樽形状に弁室6を画成し、この弁室6と相似
形状をなす弁体9(21,41)の弁部9b(21b,
41b)を配置するものとして述べたが、本発明はこれ
に限らず、球状の弁室内に球状の弁部を配設したり、円
筒状の弁室内に円筒状の弁部を配置してもよい。あるい
は、弁室と弁部との相似関係を解消し、例えば略樽状の
弁室内に球状の弁部を設ける等の構成を採用することも
可能である。
【0070】また、第2,第3の実施例においても、一
対の噴射孔を2組以上設けることができる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明に係る燃料噴
射弁によれば、外部の正圧が弁体に加わった場合でも外
部の流体がノズル本体内に逆流するのを未然に防止しつ
つ、各噴射孔から噴射された燃料を衝突させて微粒化す
ることができる。
【0072】また、ノズルプレートに開口部を設ける構
成のため、閉弁時に弁室を外部に開放することができ、
残留燃料の発生を防止することができる。
【0073】さらに、噴射孔の断面積の平方根比を1.
3〜3.0の範囲となるように設定する構成のため、噴
射燃料の衝突時に生じる共振現象を有効に利用して微粒
化性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る燃料噴射弁の要部
を示す断面図。
【図2】弁体の先端側を拡大して示す平面図。
【図3】口径比と共振の強さとの関係を示す特性図。
【図4】口径比と燃料の衝突面積との割合との関係を示
す特性図。
【図5】図1中の弁体が閉弁した状態を示す断面図。
【図6】本発明の第2の実施例に係る燃料噴射弁の要部
を示す断面図。
【図7】図6中の弁体が閉弁した状態を示す断面図。
【図8】本発明の第3の実施例に係る燃料噴射弁の要部
を示す断面図。
【図9】図8中の弁体が閉弁した状態を示す断面図。
【図10】本発明の第4の実施例に係る燃料噴射弁の要
部を示す断面図。
【図11】弁体の先端側を拡大して示す平面図。
【図12】従来技術に係る内開き式燃料噴射弁の要部を
示す断面図。
【図13】図12中のA−A線に沿った断面図。
【図14】他の従来技術に係る外開き式燃料噴射弁の要
部を示す断面図。
【符号の説明】
1…ノズル本体 2…噴孔 3…上流側シール部 4,31…ノズルプレート 6…弁室 7,32…開口部 8,33…下流側シール部 9,21,41…弁体 9b,21b,41b…弁部 10,22,42…第1のテーパ状シート部 11,23,43…第2のテーパ状シート部 12,24,34,44…噴射孔 13,25,35,45…噴射孔
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 61/18 360 J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端側に噴孔が設けられたノズル本体
    と、このノズル本体に軸方向に移動可能に設けられ、噴
    孔をノズル本体の外部から開閉する弁体とを有する燃料
    噴射弁において、 前記ノズル本体の先端側に設けられ、該ノズル本体との
    間に前記弁体の弁部が収容される弁室を画成するノズル
    プレートと、 前記弁体の弁部に設けられ、該弁体が閉弁したときにノ
    ズル本体に接触して前記噴孔を閉塞する第1のシート部
    と、 この第1のシート部と軸方向に離間して前記弁体の弁部
    に設けられ、該弁体が開弁したときに前記ノズルプレー
    トに接触して弁体の最大リフト量を規制する第2のシー
    ト部と、 前記弁室と噴射弁外部空間との間をそれぞれ連通して設
    けられた一対の噴射孔とを備え、 かつ、前記各噴射孔から噴射された燃料が互いに衝突す
    るように各噴射孔の噴射軸線をノズル本体の外部で交差
    させたことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 先端側に噴孔が設けられたノズル本体
    と、このノズル本体に軸方向に移動可能に設けられ、噴
    孔をノズル本体の外部から開閉する弁体とを有する燃料
    噴射弁において、 前記ノズル本体の先端側に設けられ、該ノズル本体との
    間に前記弁体の弁部が収容される弁室を画成するノズル
    プレートと、 このノズルプレートに前記弁室と連通して設けられた開
    口部と、 前記弁体の弁部に設けられ、該弁体が閉弁したときにノ
    ズル本体に接触して前記噴孔を閉塞する第1のシート部
    と、 この第1のシート部と軸方向に離間して前記弁体の弁部
    に設けられ、該弁体が開弁したときに前記ノズルプレー
    トに接触して前記開口部を閉塞すると共に弁体の最大リ
    フト量を規制する第2のシート部と、 前記弁室と噴射弁外部空間との間をそれぞれ連通して設
    けられた一対の噴射孔とを備え、 かつ、前記各噴射孔から噴射された燃料が互いに衝突す
    るように各噴射孔の噴射軸線をノズル本体の外部で交差
    させたことを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 先端側に噴孔が設けられたノズル本体
    と、このノズル本体の先端側に噴孔を取り囲んで設けら
    れ、下流側外方に傾斜して形成された上流側シール部
    と、ノズル本体に軸方向に移動可能に設けられ、噴孔を
    ノズル本体の外部から開閉する弁体とを有する燃料噴射
    弁において、 前記ノズル本体の先端側に設けられ、該ノズル本体との
    間に前記弁体の弁部が収容される弁室を画成するノズル
    プレートと、 このノズルプレートに前記弁室と連通して設けられた開
    口部と、 この開口部を取り囲んで前記ノズルプレートに設けら
    れ、上流側外方に傾斜して形成された下流側シール部
    と、 前記上流側シール部に対向して弁体の弁部に下流側外方
    に傾斜して設けられ、弁体が閉弁したときに上流側シー
    ル部に接触して前記噴孔を閉塞する第1のシート部と、 前記下流側シール部に対向して前記弁体の弁部に上流側
    外方に傾斜して設けられ、該弁体が開弁したときに前記
    下流側シール部に接触して前記開口部を閉塞すると共に
    弁体の最大リフト量を規制する第2のシート部と、 前記弁室と噴射弁外部空間との間をそれぞれ連通して設
    けられた一対の噴射孔とを備え、 かつ、前記各噴射孔から噴射された燃料が互いに衝突す
    るように各噴射孔の噴射軸線をノズル本体の外部で交差
    させたことを特徴とする燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 前記各噴射孔は、その断面積の平方根比
    を1.3〜3.0の範囲となるように設定したことを特
    徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の燃料噴
    射弁。
JP9681094A 1994-05-11 1994-05-11 燃料噴射弁 Pending JPH07305669A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111911322A (zh) * 2020-06-30 2020-11-10 南京理工大学 一种气液同轴撞击式燃油喷嘴

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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