JPH07305582A - エア利用の砂地穿孔機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 砂漠地帯で地下水脈に達する深い縦孔を掘削
する場合等に好適なエア利用の砂地穿孔機の提供。 【構成】 有底円筒体２の底４の内側にエアモータ５を
取り付ける。底４の外側に突設した複数の山形突起６か
ら成る継ぎ手７に土砂溜め円筒体３の一端を差し込んで
接続する。土砂溜め円筒体３の土砂入口を設けた開口端
側から挿入したエアホース８の先端部を底４に固定し、
エアモータ５に連通させる。有底円筒体２の開口端側に
多数のエア排出口１５を設けた回転掘削頭部１２を取り
付ける。硬化剤噴射ノズル１８を分岐させた硬化剤ホー
ス１７をエアホース８と同心状に設けてもよい。 【効果】 砂地に深い孔を容易に掘削できる。掘削に利
用したエアを掘削土砂の排出に利用できる。粒子の大き
い土砂は土砂溜め円筒体に溜め、引き上げて簡単に排出
処理できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エアを利用した砂地穿
孔機に関するものである。

【０００２】

【発明の目的】本発明の目的は、例えば砂漠地帯で地下
水脈に達する深い縦孔を掘削する場合等において好適な
エア利用の砂地穿孔機を提供することにある。

【０００３】

【発明の構成】本発明のエア利用の砂地穿孔機（以下単
に、本発明の穿孔機という）の構成上の特徴は、有底円
筒体の底の内側にエアモータを取り付けるとともに、底
の外側に複数の山状突起から成る継ぎ手を突設し、該継
ぎ手に土砂溜め円筒体の一端を差し込んで接続し、該土
砂溜め円筒体の開口端側に土砂入口を設け、開口端側か
ら土砂溜め円筒体内に挿入したエアホースの先端部を前
記有底円筒体の底に固定するとともに、エアモータに連
通させ、また、前記有底円筒体の開口端側に前記エアモ
ータで作動される回転掘削頭部を取り付け、該回転掘削
頭部に多数のエア排出口を設けた点にある。

【０００４】そして、本発明の穿孔機では、前記構成に
付加して、土砂溜め円筒体より外のエアホースの周囲に
同心状に硬化剤ホースを設け、該硬化剤ホースから土砂
溜め円筒体の開口端側の周辺に向けて硬化剤噴射ノズル
を分岐させる場合がある。

【０００５】

【図面による説明】本発明の穿孔機の一例の説明図であ
る図１，図２，図３において、１は穿孔機本体、２は有
底円筒体、３は土砂溜め円筒体である。

【０００６】有底円筒体２の底４の内側にはエアモータ
５が取り付けられ、また、底４の外側には複数の山形突
起６から成る継ぎ手７が突設され、この継ぎ手７が土砂
溜め円筒体３の一端に差し込まれている。

【０００７】土砂溜め円筒体３の開口端側からエアホー
ス８が挿入され、その先端部は底４に固定されるととも
に、底４を貫通してエアモータ５に連通している。

【０００８】エアホース８は土砂溜め円筒体３の開口端
側でボス９に固定され、ボス９から放射状に延びる複数
の突片１０の先端部が土砂溜め円筒体３の内面で支持さ
れ、突片１０間が土砂入口１１になっている。

【０００９】有底円筒体２の開口端側にはエアモータ５
で駆動される回転掘削頭部１２がベアリング１３，１４
を介して取り付けられている。

【００１０】回転掘削頭部１２には多数のエア排出口１
５が設けられ、また、有底円筒体２の先端と回転掘削頭
部１２の後端との間にもエア排出口１６がある。

【００１１】１７は土砂溜め円筒体３の外のエアホース
８の周囲に同心状に設けた硬化剤ホース、１８は硬化剤
ホース１７の先端から分岐した硬化剤噴射ノズルであ
り、硬化剤噴射ノズル１８は突片１０の上側に沿って放
射状に延びている。

【００１２】なお、硬化剤ホース１７を外装したエアホ
ース８は適宜の作業車輌に搭載したドラムに巻かれ、穿
孔作業時に繰り出し・巻き取りされるようになってい
る。

【００１３】前述のような本発明の穿孔機を用いて砂地
に縦孔を掘削する場合は、硬化剤ホース１７を外装した
エアホース８を繰り出しながら、回転掘削頭部１２で掘
削するとともに、掘削土砂をエア排出口１５，１６から
噴出されるエアで上方に送る。

【００１４】この際、粒子が小さくて軽い土砂はそのま
ま地上に排出されるが、粒子が大きくて重い土砂は土砂
入口１１から入って土砂溜め円筒体３内に溜るので、土
砂溜め円筒体３が一杯になったら穿孔機本体１を引きあ
げて地上で土砂溜め円筒体３内の土砂の排出を行う。

【００１５】土砂溜め円筒体３内の土砂の排出を行うと
きは、土砂溜め円筒体３を若干上方に抜き上げれはよ
く、このようにすると、継ぎ手７の山形突起６，６間の
谷部１９が露出し、ここから土砂が排出される。

【００１６】図４は前述の土砂溜め円筒体３の抜き上げ
を行うときに便利な用具を示しており、この用具は大型
のやっとこ状で、１対の挟み腕２０の先端部の内側に突
起２１，２２が設けられている。

【００１７】この用具を用いるときは、予め、有底円筒
体２の底４と土砂溜め円筒体３の下端部とにそれぞれ１
対の孔（図示しない）を設けておき、これら孔に突起２
１，２２を入れた状態で挟み腕２０の基端側を押し下げ
ればよい。

【００１８】掘削した孔の崩壊を防ぐために、ケーシン
グに硬化剤供給ホース１７を外装したエアホース８を通
した状態で掘削を行い、掘削の進行に伴いケーシングを
徐々に下ろしてゆくが、地下深くの土砂が硬く締まった
所では、硬化剤噴射ノズル１８の先端から急結セメント
モルタルのような硬化剤をエアで孔壁に吹き付けるだけ
でも十分である。

【００１９】

【発明の効果】本発明の穿孔機は、以上のようなもので
あるから、エアモータで回転掘削頭部を回転させて砂地
に深い孔を容易に掘削することができ、掘削に利用した
エアを掘削土砂の排出にも利用することができ、掘削土
砂の粒子が大きいもは、土砂溜め円筒体内に入れて溜
め、地上に引き上げて土砂溜め円筒体を僅かに抜き上げ
るだけで簡単に排出処理をすることができる、等の効果
が期待でき、また、本発明の穿孔機において硬化剤ホー
スを設けた場合は、地下深くの硬く締まった部分の孔壁
の崩壊を簡単に防止できるという付加的効果が期待でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の穿孔機の一例の要部縦断面図である。

【図２】本発明の穿孔機の一例における硬化剤ホースの
先端部の断面図である。

【図３】本発明の穿孔機の一例における土砂溜め円筒体
の開口端部の断面図である。

【図４】土砂溜め円筒体の抜き上げに用いる用具の平面
図である。

【符号の説明】

１：穿孔機本体、２：有底円筒体、３：土砂溜め円筒
体、４：底、５：エアモータ、６：山形突起、７：継ぎ
手、８：エアホース、９：ボス、１０：突片、１１：土
砂入口、１２：回転掘削頭部、１３：ベアリング、１
４：ベアリング、１５：エア排出口、１６：エア排出
口、１７：硬化剤ホース、１８：硬化剤噴射ノズル、１
９：谷部、２０：挟み腕、２１：突起、２２：突起。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 有底円筒体の底の内側にエアモータを取
   り付けるとともに、底の外側に複数の山状突起から成る
   継ぎ手を突設し、該継ぎ手に土砂溜め円筒体の一端を差
   し込んで接続し、該土砂溜め円筒体の開口端側に土砂入
   口を設け、開口端側から土砂溜め円筒体内に挿入したエ
   アホースの先端部を前記有底円筒体の底に固定するとと
   もに、エアモータに連通させ、また、前記有底円筒体の
   開口端側に前記エアモータで作動される回転掘削頭部を
   取り付け、該回転掘削頭部に多数のエア排出口を設けた
   ことを特徴とするエア利用の砂地穿孔機。
2. 【請求項２】土砂溜め円筒体より外のエアホースの周囲
   に同心状に硬化剤ホースを設け、該硬化剤ホースから土
   砂溜め円筒体の開口端側の周辺に向けて硬化剤噴射ノズ
   ルを分岐させた請求項１記載のエア利用の砂地穿孔機。