JPH07304205A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クロストークのない高画質な画像を出力でき
る画像形成装置を提供すること。 【構成】 トナー担持ローラ１４に沿ってプリントヘッ
ド１が配置され、プリントヘッド１の上側には、支持体
２０を挟んで背面電極２２が配設されている。プリント
ヘッド１の電極面２には、付着電極４が１２５μｍ間隔
で複数個配置され、各付着電極４は付着電極駆動回路８
に接続されている。そして、画像信号に応じて、その画
像部分に対応する付着電極４には、制御電圧印加回路８
から＋３０Ｖの電圧が印加されと、トナー担持ローラ１
４上のトナーは、付着電極４面に付着する。このことに
より付着電極４下のトナーの搬送が滞り、後から搬送さ
れてくるトナーは、記録エッジ面６とガイド壁５に案内
されて支持体方向に押し出された後、更に、背面電極２
２により支持体２０上に引き寄せられ、支持体２０上に
堆積して画素を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ、プ
ロッタ、ファクシミリなどに利用し得る画像形成装置に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、画像形成装置の１つとして、複数
の開口部（以下、アパチャと称する）が形成された電極
を用いて、その電極に対して画像データに基づいて電圧
を印加し、トナー粒子が前記アパチャを通過し得るよう
制御して、通過したトナー粒子により支持体上に画像を
形成するものが、米国特許第３６８９９３５号の明細書
において開示されている。

【０００３】この画像形成装置は、絶縁体よりなる平板
と、この平板の一方の面に形成される連続した基準電極
と、他方の面に形成される互いに絶縁された複数の制御
電極とからなり、前記各制御電極毎に前記３者を貫いて
少なくも１列のアパチャが形成されたアパチャ電極体
と、前記基準電極と制御電極との間に選択的に電位を与
える手段と、印加された電位によってアパチャを通過す
るトナー粒子の流れが変調されるよう帯電したトナー粒
子を供給する手段と、支持体とアパチャ電極体とを相対
的に移動させて支持体を粒子流路中に位置決めする手段
とから構成されている。

【０００４】また、特表平１ー５０３２２１号公報にお
いて提案されているように、格子状電極マトリクスによ
ってトナーの通過を制御し、支持体上に画像を得るもの
がある。

【０００５】しかしこれらの装置によると、トナー粒子
がアパチャに目詰まりして記録品質が低下すると共に、
記録速度もあまり早くすることができなかった。

【０００６】本出願人は、更に検討を進め、特願平４ー
２５４４９４号の出願において既に出願しているよう
に、トナーを保持した担持体とアパチャ電極体等トナー
流制御体とを接触させて配置することにより記録特性を
大きく改善することができる画像形成装置も提案してい
る。この装置によれば、アパチャ電極体のアパチャが目
詰まりすることがなくて画質の向上はめざましく、画像
形成装置として小型化、低コスト化が可能となった。

【０００７】また、本出願人は、特願平５−４７８４８
号の願書に添付した明細書および図面に記載されるよう
に、トナー流制御体から小孔や、メッシュの編み目を省
くことにより、製造が簡単で目詰まりのないエッジ電極
体を用い、その結果、安価で長期にわたって高画質な画
像を出力できる画像形成装置を提案した。

【０００８】また、本出願人は、特願平５−２７４０３
７号の願書に添付した明細書および図面に記載されるよ
うに、制御電極を備えたエッジ電極体をトナー供給下流
側に配置し、記録エッジ部をトナー供給上流側に向けた
画像形成装置を提案した。この構成により、オン時にト
ナー供給下流側の制御電極裏側にトナーが付着し、付着
したトナーによってエッジ下に滞ったトナーを制御電界
で引きだし、またオフ時にはトナーを滑らかにエッジ下
から下流側に搬送することによって、より高コントラス
トを実現できた。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなトナー流制御体としてエッジ電極体を用い、エ
ッジ電極体をトナー供給下流側に配置した画像形成装置
においては、オン時に滞ったトナーの一部が隣接する制
御電極部にも広がりクロストークを引き起こすことがあ
った。

【００１０】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、クロストークのない高画質な画
像を出力できる画像形成装置を提供することを目的とし
ている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の画像形成装置は、帯電したトナーを一方向に
搬送するトナー担持体と、前記トナー担持体により搬送
されるトナーの移動をせき止めるための各画素毎に設け
られた付着電極と、前記せき止められたトナーを支持体
方向に案内する案内手段とを備えていることを特徴とす
る。

【００１２】

【作用】上記の構成を有する本発明の画像形成装置によ
れば、トナーはトナー担持体に担持され一方向に搬送さ
れる。画像部に対応する付着電極には、トナーを引きつ
ける電圧が印加される。非画像部に対応する付着電極に
は電圧を印加しないか、トナーを反発させる電圧を印加
する。その結果、画像部に対応する付着電極にはトナー
が付着し、付着したトナーは続けて供給されるトナーを
せき止める。せき止められたトナーは、後から搬送され
るトナーに押され、さらに支持体方向への案内手段によ
って案内されながら支持体上に至り、画素を形成する。
また、非画像部に対応する付着電極にはトナーは付着し
ないので、トナーは担持体に担持されたままで、支持体
方向に向かわない。支持体との対向位置を変えながら上
記プロセスを繰り返すことにより、支持体全面にトナー
像を形成する。

【００１３】

【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照しながら説明する。

【００１４】図１は、本発明の画像形成装置の概要を示
す図であり、トナーを供給するトナー供給装置１０に沿
って付着電極としてのプリントヘッド１が配置され、プ
リントヘッド１の上側には、画像が形成される支持体２
０とその背面側に背面電極２２とがそれぞれ配設されて
いる。

【００１５】この背面電極２２は、所定範囲で上下動可
能に設置されており、押圧ばね２３により下方に付勢さ
れている。それにより背面電極２２とプリントヘッド１
との間の間隙に支持体２０が搬送されると、前記押圧ば
ね２３により支持体２０を介してプリントヘッド１を押
さえ得るように構成されている。

【００１６】図１において、装置の右側部分に前記支持
体２０をプリントヘッド１と背面電極２２との間に搬送
するための搬送ローラ２９が回転可能に配設され、更に
は、前記背面電極２２を越えて搬送される支持体２０の
進行先には、定着装置２６が配設されている。

【００１７】次に、上記各構成要素の詳細を説明する
と、前記トナー供給装置１０は、装置全体のハウジング
を兼ねるトナーケース１１と、そのトナーケース１１内
に収納されるトナー１６と、供給ローラ１２と、トナー
担持体としてのトナー担持ローラ１４と、トナー層規制
手段としてのトナー層規制ブレード１８とから構成され
ている。ここにおいて、前記トナー担持ローラ１４はト
ナー１６を担持し、プリントヘッド１に向かって搬送す
るものであり、前記供給ローラ１２は、トナー担持ロー
ラ１４に対してトナー１６を供給するものである。そし
て、前記供給ローラ１２とトナー担持ローラ１４は、ト
ナーケース１１に図示する矢印方向に回転可能に支持さ
れており、両者は平行に配設されている。また、前記ト
ナー層規制ブレード１８は、トナー担持ローラ１４に担
持されるトナー１６の量がローラ面上で均一になるよう
調整するものであり、トナー担持ローラ１４に圧接され
ている。

【００１８】前記プリントヘッド１は、合成樹脂材など
の絶縁材料で形成されると共に、図２に示すように、ト
ナー担持ローラ１４の外周面に沿ってトナー担持ローラ
１４の軸線方向に細長く延びた形状をしており、トナー
担持ローラ１４の外周面に沿って湾曲した電極面２と、
支持体２０と接する平面状の上面３と、ほぼ垂直に延び
ると共に、１２５μｍ間隔で形成されたガイド壁５で区
切られてトナーの経路となる高さ１ｍｍの記録エッジ面
６と、付着電極駆動回路８が配置された回路面７とを備
えており、記録エッジ面６が本発明の案内手段を構成す
る。

【００１９】電極面２には、トナー担持ローラ１４の円
周方向に伸びる付着電極４が、１２５μｍ間隔でトナー
担持ローラ１４の軸線方向に複数個配置されており、各
付着電極４は、電気的に絶縁されて形成されている。各
付着電極４の一端は、それぞれガイド壁５で区切られた
記録エッジ面６に達している。各付着電極４の他端は回
路面７に配置されている付着電極駆動手段としての付着
電極駆動回路８に接続されている。

【００２０】プリントヘッド１は、トナー担持ローラ１
４と長手方向に平行で、且つ電極面２が、トナー担持ロ
ーラ１４上のトナー層に圧接すると共に、記録エッジ面
６がトナー担持ローラ１４の回転方向に対して対面する
ように配置されている。

【００２１】また、前記制御電圧印加回路８は、画像信
号に基づいて各付着電極４に対して−３０Ｖ、もしくは
＋３０Ｖの電圧を印加するように構成されている。

【００２２】更には、図１に示すように前記背面電極２
２とトナー担持ローラ１４との間には直流電源２４が接
続されており、この直流電源は前記背面電極ローラ２２
に対して＋１ｋＶの電圧を印加し得るようになってい
る。

【００２３】次に、上述のように構成される画像形成装
置の動作を説明する。

【００２４】まず始めに、トナー担持ローラ１４と供給
ローラ１２の図１に示す矢印方向の回転により、供給ロ
ーラ１２から送られてくるトナー１６は、トナー担持ロ
ーラ１４に擦りつけられ、マイナスに帯電させられてト
ナー担持ローラ１４上に担持される。担持されたトナー
１６は層規制ブレード１８によって薄層化され、トナー
担持ローラ１４の回転によってプリントヘッド１に向か
って搬送される。そして、トナー担持ローラ１４上のト
ナーは、プリントヘッド１の記録エッジ部６の下に供給
される。

【００２５】ここで、画像信号に応じて、その画像部分
に対応する付着電極４には、制御電圧印加回路８から＋
３０Ｖの電圧が印加される。その結果、画像部分に対応
する記録エッジ面６の近傍、及びこの付着電極４下に
は、付着電極４とトナー担持ローラ１４の間の電位差に
より、付着電極４よりトナー担持ローラ１４に向かう電
気力線が形成される。その結果、図３（ａ）に示すよう
に、付着電極４下にあったマイナスに帯電されたトナー
は電位の高い方向に静電力を受け、付着電極４面に付着
する。このことにより付着電極４下のトナーの搬送が滞
り、後から搬送されてくるトナーは、付着電極下に搬送
されず記録エッジ面６とガイド壁５に案内されて支持体
方向に押し出される。押し出されたトナー１６は、更
に、背面電極２２に印加されている電圧によって支持体
２０上に引き寄せられ、支持体２０上に堆積して画素を
形成する。

【００２６】画素形成時、記録エッジ面６とガイド壁５
によって支持体まで誘導されるのでトナーが隣接ドット
に至り、クロストークを引き起こすことはない。

【００２７】また、非画像部分に対応する付着電極４に
は、制御電圧印加回路８から−３０Ｖの電圧が印加され
る。その結果、非画像部分に対応する記録エッジ面６の
近傍、及びこの付着電極４下には、付着電極４とトナー
担持ローラ１４の間の電位差により、トナー担持ローラ
１４より付着電極４に向かう電気力線が形成される。そ
の結果、図３（ｂ）に示すように付着電極４下にあった
マイナスに帯電されたトナーは電位の高い方向に静電力
を受け、トナー担持ローラ１４面に押しつけられながら
付着電極４下を搬送される。よって、トナー１６は、付
着電極４裏に付着することなく通過するので、記録エッ
ジ部６を通過せず画素を形成しない。

【００２８】更には、支持体２０は、その面上にトナー
１６により１列幅の画素が形成される間に、１画素分送
られる。そして、上記のプロセスを繰り返すことにより
支持体２０の全面にトナー像が形成される。形成トナー
像の隣接ドット間には、ガイド壁５の幅分のスペースが
あるが、その後、定着装置２６によって支持体２０上に
定着されるとともに、ドットが広がることによりスペー
スは解消される。

【００２９】尚、本発明は、以上詳述した実施例に限定
されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲におい
て、種々の変更を加えることが可能である。

【００３０】例えば、上記実施例においては、トナー担
持ローラ１４面全面にトナー層が形成されていたが、図
４に示すように、トナー担持ローラ１４に円周方向にガ
イド壁と同じ間隔で溝１５を備えたものを用い、溝１５
と各記録エッジ面を合わせて配置した構成を用いてもよ
い。この場合、オン時にトナー担持ローラ上の滞ったト
ナーによりあとから供給されるトナーがトナー担持ロー
ラ１４面でも隣接記録エッジ面６下に広がることがない
ので、クロストークの影響が、より低減される効果があ
る。

【００３１】また、トナー担持ローラ１４面に溝がなく
とも、ガイド壁はトナー担持ローラ面に達する構成にし
てもよい。

【００３２】また、本発明の案内手段を構成する記録エ
ッジ面６をプリントヘッド１と一体に構成したが、プリ
ントヘッド１と別体に案内手段を形成してもよい。

【００３３】また、上記実施例において、非画像時に
は、付着電極に負の電圧を印加したが、これは担持ロー
ラーと同電位の０Ｖであってもよい。この場合、付着電
極駆動回路８が簡単になる効果がある。

【００３４】また、上記実施例ではプリントヘッドは、
トナー層と電極面で接触して配置されているがこれは近
接していればよく、接触の必要はない。

【００３５】

【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の画像形成装置によれば、せき止められたトナーを
支持体方向に案内するガイド壁を備えているので、オン
時にトナーが隣接制御部に広がることがなく、よってク
ロストークを引き起こすことがない。その結果、高画質
な画像を出力する画像形成装置を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像形成装置の構成を具体化した一実
施例を示す概要図である。

【図２】プリントヘッドとトナー担持ローラの構成を示
す斜視図である。

【図３】本画像形成装置のプリントヘッドの記録エッジ
周辺を示す図である。

【図４】プリントヘッドの他の実施例を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ プリントヘッド ４ 付着電極 ５ ガイド壁 ６ 記録エッジ部 ８ 制御電圧印加回路 １４ トナー担持ローラ １５ 溝 ２２ 背面電極 ２４ 直流電源

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 帯電したトナーを一方向に搬送するトナ
   ー担持体と、 前記トナー担持体により搬送されるトナーの移動をせき
   止めるための各画素毎に設けられた付着電極と、 前記せき止められたトナーを支持体方向に案内する案内
   手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 前記付着電極は、トナー担持体に沿って
   配置されていることを特徴とする請求項１に記載の画像
   形成装置。
3. 【請求項３】 帯電したトナーを一方向に搬送するトナ
   ー担持体と、 前記トナー担持体に沿って配置され、トナーの帯電極性
   とは異なる極性の電圧が印加されることによって、トナ
   ー担持体により搬送されるトナーの移動をせき止めるた
   めの各画素毎に設けられた付着電極と、 前記せき止められたトナーを支持体方向に案内する案内
   手段と、 前記付着電極とは支持体を介して配置され、前記案内手
   段により案内されてきたトナーを支持体に向かって飛翔
   させるための背面電極とを備えていることを特徴とする
   画像形成装置。
4. 【請求項４】 前記トナー担持体は、トナー担持ローラ
   で構成されていることを特徴とする請求項１乃至３のい
   ずれかに記載の画像形成装置。
5. 【請求項５】 前記案内手段は、付着電極と一体に形成
   されていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか
   に記載の画像形成装置。