JPH07304190A - 液体噴射記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 交換可能型の特定インクタンクを用いるるこ
とにより、装置の小型化及び、長寿命化が可能な、優れ
た液体噴射記録装置を提供する。 【構成】 分離可能でインクタンクのみの部分交換が可
能なヘッドユニットの、ヘッドとタンクの一体構造を有
するプリンターにおいて、ヘッド部にタンクからインク
を導き、またヘッドクリーニング用に吸引された廃イン
クを吸蔵する部材として、インクを使いきり交換のため
に取り外されたインクタンクを再利用することにより、
廃インクの吸蔵部材もタンクの交換と同時に交換可能
な、廃インク保管のための容積の小さい、小型化された
寿命の長い優れた液体噴射記録装置が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は液体噴射記録装置に関
し、詳しくは該装置小型化を実現させる手段を具備する
液体噴射記録装置に関する。

【０００２】

【従来技術】従来、液体噴射記録装置（以下インクジェ
ットプリンターと称する）における記録ヘッドへ記録液
（以下インクと称する）を供給する方法としては、記録
液収容部（以下インクタンクと称する）とヘッド部とを
別構成とし、その間をチューブ等で連結する方法、及び
ヘッド部とインクタンクとを一体構造として、インクタ
ンクから直接供給する方法がある。

【０００３】前者は、インクタンクからヘッド迄の距離
が長くなり、装置が大型化するという問題点を有し、ま
た後者は、比較的装置を小型化することができるもの
の、インクが枯渇した場合に、ヘッドをインクタンクと
共に廃棄するため、印字のコストが高くなるという問題
点を有している。

【０００４】そして、後者のキャリッジ上のヘッドとタ
ンクとを分離可能な構成とすることによりインクが枯渇
した場合に、タンクのみを切り離して交換するという方
法が既に実施されており、記録のために要する費用も前
者と同等程度にまで下げることが可能となっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、タンクを
交換可能な構成とすることにより、タンク交換時にイン
クを新タンクからヘッドへ導くための吸引動作が必要と
なり、ヘッドのクリーニングのための吸引も含めて、従
来以上に多量のインクを排出することとなる。従って、
廃インクを吸蔵する部材は、より大型なものが必要とさ
れ、プリンター本体の小型化が妨げられるという結果を
招いていた。

【０００６】また、この廃インクを吸収保管しておく吸
蔵部材には、プリンターの想定寿命内で行われる全吸引
回数分の廃インク量に対して、更に余裕を見込んだ収容
量を保持する必要が生じ、ひいては想定回数以上の吸引
が行われる場合には、廃インクが溢出して、プリンター
の寿命が短縮される要因をなしていた。

【０００７】本発明の目的は、上記のような種々の問題
点を解消し、装置の小型化を実現させる手段を具備し、
装置の寿命を延長せしめることが可能な優れた液体噴射
記録装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下に示
す本発明によって達成される。即ち本発明は、記録液を
吐出させる吐出口を有する少なくも１個以上の記録ヘッ
ド部と、該記録ヘッド部に記録液を供給するための分離
可能な少なくも１個以上の記録液収容部を同一キャリッ
ジ上に有し、前記記録ヘッド部に前記記録液収容部から
記録液を導くため及び、記録液の吐出を常に安定して行
うために、ヘッドをクリーニングする手段として前記吐
出口側から前記記録液収容部の中の記録液を一定量吸引
する手段よりなる吸引系を具備し、該吸引系から排出さ
れる廃記録液を収納する部分を有する液体噴射記録装置
において、前記記録ヘッド部の記録液が空になり交換の
ために取り外した前記記録液収容部の１部を、前記ヘッ
ドクリーニング手段により吸引された記録液の廃棄用吸
収部材として再利用することを特徴とする液体噴射記録
装置を開示するものである。

【０００９】本発明においては、分離可能でタンクのみ
の部分交換が可能な、ヘッドとタンクの一体構造を有す
るプリンターにおいて、ヘッド部にタンクからインクを
導くため、及びヘッドクリーニング用に吸引された廃イ
ンクの吸収保管部材として、インクを使いきり枯渇して
交換のために外されたインクタンクを再利用することに
より、タンクの交換と同時に廃インクの吸蔵部材をも交
換することが可能となり、廃インク保管のために設ける
容積をインクタンク１個分にすることができ、プリンタ
ーの小型化が実現可能となるものである。また、ユーザ
ーが廃インクタンクを交換できるようにすることによ
り、廃インクタンクが溢れるという事故を防止すること
ができ、結果としてプリンターの長寿命化を可能とする
ものである。

【００１０】

【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明
するが、本発明がこれらによって何ら限定されるもので
はない。

【００１１】実施例１ 図１に本発明によるプリンターの一実施例を示す。図中
１１はインクを吐出するプリントヘッド部であり、１２
はヘッド部にインクを供給するインクタンクである。イ
ンクタンク１２はインクが無くなった場合に単独で分離
交換可能なものである。

【００１２】またヘッドとタンク（以下、両者を合わせ
てヘッドユニットと称する）は、図中１３のキャリッジ
上に搭載され、ガイド１４に沿って左右に移動し印字を
行うものである。図中１８はキャリッジ上のヘッドユニ
ットが印字のために移動した状態を示し、１７は被記録
媒体（紙）を表す。

【００１３】１６はヘッドユニットから分離されたイン
クタンクであり、１５はプリンターに設けられた廃イン
クタンク挿入口である。本実施例においては、ヘッドユ
ニットから分離されたタンクは、１５の廃インクタンク
挿入口からプリンター内に挿入され、廃インクタンクと
して使用される。プリンター内に挿入されたインクタン
クはヘッドの替わりにプリンター内の吸引ユニットに配
設されたインク排出口と接続され、廃インク用タンクと
して再利用される。

【００１４】本実施例においては、廃インクタンクの交
換はインクタンクの交換時に同時に行うこととしている
が、タンクに満タン検知手段を設けることによって、規
定量以上廃インクが溜まった場合に交換するよう構成せ
しせることも可能である。

【００１５】図２に図１の実施例におけるヘッドユニッ
ト部を示す。図中２１はヘッド部であり、２２はインク
タンクであり、２３はヘッドに設けられた吐出口であ
る。ヘッドとタンクは図中２４のインク供給口により接
続されるものであり分離も可能となっている。図１に示
される実施例１においては、プリンターの廃インク供給
口に挿入されたインクタンクは、２４のインク供給口を
介してプリンターの吸引ユニットと接続されている。

【００１６】本実施例においては、インクタンクには図
中２５に示される多孔質材が充填されており、ここにイ
ンクが吸収されている。本例においては多孔質材が用い
られているが、インクタンクとしては、この他に袋など
を使用したものを例示することができ、１方式のみに限
定されるものではない。

【００１７】実施例２ 図３に本発明によるカラープリンターの一実施例を示
す。図中３１はインクを吐出するプリントヘッド部であ
り、３２はヘッド部にインクを供給するインクタンクで
ある。本実施例においては、３１のヘッドと３２のタン
クそれぞれが、４セット、共にキャリッジ上に搭載され
ており、それぞれのタンクにイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラック４色のインクが注入されている。これら４
個のヘッドによりカラー印字を行うものである。

【００１８】これらのインクタンクは、インクが無くな
った場合にそれぞれ単独で分離交換可能なものである。
ヘッドとタンクのユニットは図中３３のキャリッジ上に
搭載され、ガイド３４に沿って左右に移動し印字を行う
ものである。図中３８はキャリッジ上のヘッドユニット
が印字のために移動した状態を示し、３７は被記録媒体
（紙）を表す。

【００１９】３６はヘッドユニットから分離された或１
個のインクタンクであり、色は上記４色の何れのもので
あっても差し支えない。３５はプリンターに設けられた
廃インクタンク挿入口である。本実施例においては、ヘ
ッドユニットから分離されたタンクは３５の廃インクタ
ンク挿入口からプリンター内に挿入され、廃インクタン
クとして使用される。

【００２０】そしてプリンター内に挿入されたインクタ
ンクは、ヘッドの替わりにプリンター内の吸引ユニット
に配設されるインク排出口と接続され、廃インク用タン
クとして再利用される。

【００２１】本例は、４種の色区分タンクを有するカラ
ープリンターの一例であり、吸引動作も各色別に区分し
て行われるもので、ブラック単色のプリンターに比較し
て４倍の廃インクが排出されるものであるが、吸引動作
によって吸引されるインク量は、実際にタンク内に収容
されているインク量の、１／５乃至１／２０程度の少な
い量に設定されているので、廃インクタンクとして４色
のうちの何れか１個のタンクのみを用いる場合において
も溢れるようなことはない。

【００２２】本例においては、４色別タンクのカラープ
リンターが示されているが、イエロー、マゼンタ、シア
ンの「３色１体タンク＋ブラックタンク」のような構成
において、何れか一方を廃インクタンクとして使用して
もよく、タンクの構成、個数等は特に限定されるもので
はない。

【００２３】

【発明の効果】上記のように、キャリッジ上の分離可能
なインクタンクを、ヘッドにインクを導くため及び、イ
ンクの吐出を常に安定して行うためにヘッドのクリーニ
ングに用いられるインクの吸引によって排出される廃イ
ンクの収納部として利用することにより、プリンターの
小型化が実現可能となる。

【００２４】また、廃インクタンクとして再利用するた
めに、容易に交換可能なインクタンクを転用するので、
廃インクタンクが溢れることが無くなり、プリンターの
寿命を延長せしめることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施したプリンターの模式外観図。

【図２】図１のプリンターに搭載されているヘッドユニ
ットの部分概略図。

【図３】本発明を実施した４ヘッド構成のカラープリン
ターの模式外観図。

【符号の説明】

１１，２１，３１ プリントヘッド部 １２，２２，３２ インクタンク １３，３３ キャリッジ １４，３４ ガイド １５，３５ 廃インクタンク挿入口 １６，３６ 分離されたインクタンク（廃インクタン
ク） １７，３７ 被記録媒体（紙） １８，３８ 移動したヘッドユニット ２３ インク吐出口 ２４ インク供給口 ２５ インク吸収体（多孔質材）

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【手続補正書】

【提出日】平成６年５月１３日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ４１Ｊ 2/165 Ｂ４１Ｊ 3/04 １０２ Ｈ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録液を吐出させる吐出口を有する少な
   くも１個以上の記録ヘッド部と、該記録ヘッド部に記録
   液を供給するための分離可能な少なくも１個以上の記録
   液収容部を同一キャリッジ上に有し、前記記録ヘッド部
   に前記記録液収容部から記録液を導くため及び、記録液
   の吐出を常に安定して行うために、ヘッドをクリーニン
   グする手段として前記吐出口側から前記記録液収容部の
   中の記録液を一定量吸引する手段よりなる吸引系を具備
   し、該吸引系から排出される廃記録液を収納する部分を
   有する液体噴射記録装置において、前記記録ヘッド部の
   記録液が空になり交換のために取り外した前記記録液収
   容部の１部を、前記ヘッドクリーニング手段により吸引
   された記録液の廃棄用吸収部材として再利用することを
   特徴とする液体噴射記録装置。