JPH0730375U - 歯車モータ - Google Patents

歯車モータ

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JPH0730375U
JPH0730375U JP5773193U JP5773193U JPH0730375U JP H0730375 U JPH0730375 U JP H0730375U JP 5773193 U JP5773193 U JP 5773193U JP 5773193 U JP5773193 U JP 5773193U JP H0730375 U JPH0730375 U JP H0730375U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シール部材の外方放射部分の早期劣化、破損を
確実に防止する。 【構成】シール部材6のうち、回転方向が逆転しても常
に高圧である領域に略対応する部位を外周側が開口され
た横断面L字形に成形するとともに、それ以外の領域に
略対応する部位を横断面U字形に成形し、かつL字形の
溝底61とU字形の溝底62とを両者の境界部分におい
て連続させた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、各種油圧機器等の主構成要素として利用される歯車モータに関する ものである。
【0002】
【従来の技術】
歯車モータは、ケース内に互いに噛合する一対の歯車を配設し、両歯車の噛合 部分に開口する出入口の一方に圧液を供給することで、一方の出入口より流入し た液が歯車の歯溝に閉じ込められた状態で強制的に歯車を押圧しながら他方の出 入口にまで移動し、その際に歯車に回転動力を付与するものである。このような 歯車モータにおいて、容積効率を高めるためには、歯車の側面が側板によって確 実にシールされている必要があり、しかも、側板が過度に歯車側面に押し付けら れて摺動抵抗が増大することがないようにその押付力も適切なものでなければな らない。そこで従来は、反歯車側に設けたシール溝157内にシール部材106 を埋設してなる側板105(図15参照)を歯車側面とケースとの間に介在させ 、側板105、シール部材106および図示しないケースによって囲繞される網 掛領域に対応した圧力補償室107に側板105の切欠き部105aを介して歯 車側から圧液を導入することで、側板105を適切な力で歯車側面に押し返し、 歯車側面を適度に摺動シールできるようにしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、かかる先行技術に示されるように、シール部材106が単に中実の ものであると、圧液が導入されたときに、特に高低圧区画領域に配設される外方 放射状部分106aの付け根に図中矢印Uで示すように略45°の方向から液圧 が作用することになる。そして、図示のシール溝157の構造は受圧方向に対し て直角な壁を有していないため、その外方放射状部分が図中矢印Vで示すように 8の字状のシール溝157の中に引きずり込まれる現象を生じる。一方、圧力が 消失したときには、シール部材106の弾性復元力により再び外方放射状部分1 06aが元の位置に戻ろうとする。そのため、このような外方放射部分106a の突没動作が繰り返されることにより、シール部材106aの早期劣化、破損を 招き易いという問題がある。
【0004】 これに対して、図16に示すように、シール部材206を横断面U字形のもの にし、そのU字溝内に高圧側の圧液を導入することが有効な手段として考えられ る。このようにすると、特に外方放射状部分206aの付け根に内外から均等に 液圧Uを作用させることができ、少なくとも外方放射状部分206aに突没動作 が生じることを有効に防止することができる。
【0005】 しかしながら、図示のように単にU字形の溝をシール部材206の全域に設け 、そのU字溝内に、高圧領域に対応する部位に穿設したピンホール程度の孔20 6bを介して圧液を導入するようにした場合には、回転方向を切り替えて使用す るときのように急激に高圧の圧液が供給されたときに、シール部材206の外周 に即座に圧液が回り込むのに対して、シール部材206のU字溝内に圧液が導入 されるのが遅れ、その間にU字溝の外壁が内壁側に偏倚させられてシール部材が 偏平に変形し、シール機能が損なわれ易いという問題を生じる。
【0006】 本考案は、このような不具合を伴うことなく、シール部材の早期劣化、破損を 防止することを第1の目的としている。
【0007】 一方、歯車モータのうち、ポンプ兼用として使用されるものは、機械効率や吸 込み効率が悪いという問題がある。例えば、フォークリフトの駆動装置に適用さ れるポンプ兼用モータは、ポンプ作動時に歯車が電動機により回転駆動されて一 方の出入口から吸い込んだ油を他方の出入口に吐出させてマストシリンダに供給 し、モータ作用時にはマストの降下によるマストシリンダからの油を前記とは逆 に他方の出入口より導入して一方の出入口より排出し、このとき回生動力等を得 る。つまり、ポンプ作用時とモータ作用時とで回転方向が逆転し、ポンプ作用時 には出口側が高圧になり、モータ作用時には入口側(つまりポンプ作用時の出口 側と同じ)が高圧になるため、高圧側が常に決まっており、シール部材には3の 字形のものが用いられている。ところで、ポンプ作用時の吸込み側とモータ作用 時の排出側とが同じ出入口(低圧側)になるこのような使用態様の下では、ポン プ作用時に入口側の開口を極力大きくとって吸込み効率を向上させたいという課 題と、モータ作用時に出口側の開口を極力小さくとって(つまり低圧領域を狭く して)歯車に作用する軸受負荷を低減しスターティングトルクを向上させたいと いう課題とが相矛盾することになり、ポンプ吸込み効率を優先すればモータの機 械効率が低下し、モータの機械効率を優先すればポンプ吸込み効率が低下すると いうジレンマを抱えている。
【0008】 本考案は、ポンプ作動時の吸込み効率とモータ作動時の機械効率とを共に良好 なものにすることを第2の目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は、かかる目的を達成するために、次のような構成を採用したものであ る。
【0010】 先ず、第1の構成としては、ケース内に互いに噛合する一対の歯車を配設する とともに、それらの歯車側面とケースとの間に、反歯車側に設けたシール溝に8 の字形のシール部材を埋設してなる側板を介在させ、側板、シール部材およびケ ースによって囲繞される圧力補償室に側板とケースとの隙間を介して歯車側から 圧液を導入するようにした両回転形の歯車モータにおいて、前記シール部材のう ち、回転方向が逆転しても常に高圧である領域に略対応する部位を外周側が開口 された横断面L字形に成形するとともに、それ以外の領域に略対応する部位を横 断面U字形に成形し、かつL字形の溝底とU字形の溝底とを両者の境界部分にお いて連続させてなることを特徴とする。
【0011】 また、第2の構成としては、ケース内に互いに噛合する一対の歯車を配設する とともに、それらの歯車側面とケースとの間に、反歯車側に設けたシール溝にシ ール部材を埋設してなる側板を介在させ、側板、シール部材およびケースによっ て囲繞される圧力補償室に側板とケースとの隙間を介して歯車側から圧液を導入 するようにしたポンプ兼用の歯車モータにおいて、前記シール部材を8の字形状 にし、且つ、ケース内周に開口する一対の出入口の径を互いに異ならせ、ポンプ として稼動するときもモータとして稼動するときも液が大径な出入口から流入し て小径な出入口から流出するように歯車の回転方向を定めてなることを特徴とす る。
【0012】
【作用】
第1の構成によれば、側板とケース内周との隙間を介して側板の歯車側の面か ら反歯車側の圧力補償室に回り込んだ液は、L字形の溝を介してU字形の溝内に も導入される。そして、その液がU字形の溝に充満すると、特にシール部材の外 方放射状部分に斜め方向から作用する液圧が内側に回り込んだ圧液によって均等 にバランスされることになる。そのため、それらの外方放射部分が8の字状のシ ール溝内に引きずり込まれる現象を防止することができ、シール部材全体を安定 的にシール溝内に定着させておくことができる。しかも、この構成によれば、L 字形の溝が高圧領域に臨む部位に大きく開口しているため、モータ始動時に供給 される圧液は、シール部材の外周に回り込むのと殆ど同時に、そのL字形の溝か ら円滑にU字形の溝内にも流れ込む。したがって、シール部材の内外に経過的に 圧力差が生じて該シール部材が偏平に変形する事態を確実に防止することができ 、回転方向を頻繁に切り替えても安定して確実なシール機能を発揮し得るものと なる。
【0013】 また、第2の構成によれば、ポンプとして作用するときは入口が大径であるた めに吸込み性能が向上し、モータとして作用するときは出口が小径であって軸受 負荷が小さくなるためにスターティングトルクが増大することになる。この場合 、入口と出口の径は互いに独立して自在に設定が可能である。そのため、ポンプ 兼用モータとして使用したときのポンプ性能およびモータ性能を従来のポンプ兼 用モータに比べて確実に向上させ得るものとなる。なお、シール部材を左右対称 な8の字形状としたのは、ポンプ作用時には出口側が高圧になり、モータ作用時 には入口側が高圧になるためである。
【0014】
【実施例】
以下、本考案の実施例を、図面を参照して説明する。
【0015】 <第1実施例> 図1は歯車ポンプの縦断面図であり、図2は図1におけるII-II 線断面図であ り、図3は同III-III 線断面図であり、図4は側板5の歯車側の面5aを示す図 であり、図5は歯車3、4に接触する部位に斜線を付した図4に対応する図であ り、図6は側板5の反歯車側の面5bを示す図であり、図7はシール部材6を示 す図であり、図8は図7におけるVIII-VIII 線拡大断面図であり、図9は同IX-I X 線拡大断面図である。
【0016】 先ず、図1〜図3に示すように、この歯車モータは、フロントケース1と、ボ ディ一体型のリヤケース2との間に一対の歯車3、4を噛合状態で収容している 。リヤケース2は接合端面2aに隣接する部位に眼鏡状の穴21を開口させてな るもので、その穴21の内方端面21aに軸受孔22、23を穿設し、それらの 軸受孔22、23にブッシュ24、25を嵌入させている。フロントケース1も 、前記軸受孔22、23に対応する部位に軸受孔12、13を穿設し、それらの 軸受孔12、13に同様にブッシュ14、15を嵌入させている。そして、ブッ シュ14、24に、駆動歯車3を軸着した駆動軸31を軸承させ、ブッシュ15 、25に、従動軸4を軸着した従動軸41を軸承させている。
【0017】 また、前記歯車3、4の一方の側面3a、4aとリヤケース2との間、および 、他方の側面3b、4bとフロントケース1との間に、それぞれ側板5を配設し ている。この側板5は、歯車3、4の両側面3a、3b、4a、4bに添設して 容積空間をシールするためのもので、具体的には次のような寸法形状に加工され ている。先ず、図2〜図4に示すように、全体の輪郭は互いに噛み合う歯車対3 、4を軸方向から投影した形状とし、2つの軸穴51、52を打ち抜いている。 また、各軸穴51、52の中心点P1、P2を通るY軸に対称でそれらの中心点 P1、P2を中心として外方端部Q1、Q2からそれぞれ作動油の出入口55、 56側に50〜60°回転した部位をJ1、K1、J2、K2とした場合に、J 1からK1までの領域、および、J2からK2までの領域に、歯車外径の10% 以下の距離dの切り欠き部53、54を形成している。また、図5に示すように 、側板5の外周と出入口55、56との交点をA1、A2、B1、B2とする一 方で、歯車中心点P1、P2の間の中点Oを中心に歯車仕様から決定される閉じ 込み逃げ溝幅Wの誤差10%の円に接するY軸およびX軸に平行な4辺で囲まれ る矩形の角をG1、G2、H1、H2とした場合に、歯車側の面5aに、A1、 G1、G2、A2またはB1、H1、H2、B2で囲まれる作動油の出入口用切 欠き55a、56aを形成している。さらに、前記各点A1、A2、B1、B2 から側板5の外周上、反出入口55、56側に歯車の1〜2ピッチ分だけずらせ た位置をC1、C2、D1、D2とし、これらの点と軸穴中心P1、P2とを結 ぶ直線を規定し、さらにその直線と軸穴中心P1、P2を中心とする歯底径r1 との交点をE1、E2、F1、F2とした場合に、C1、J1、K1、D1、E 2、E1で囲まれる部分、及び、C2、J2、K2、D2、F2、F1で囲まれ る部分に肉ぬすみ部53a、54aを形成している。つまり、点A1、C1、E 1、E2、D1、B1、H1、H2、B2、D2、F2、F1、C2、A2、G 2、G1で囲まれる図中斜線部分をそれ以外の部分(白抜き部)よりも嵩高い面 に形成し、その面5aを歯車3、4の側面3a、4a(3b、4b)に添接させ るようにしている。なお、閉じ込み逃げ幅W(平歯車の場合)は、モジュールを m、工具圧力角をαn 、かみ合圧力角をαとして、バックラッシュがない場合に は、 W=πm・cos αn ・cos α で表され、バックラッシュがある場合には、 W´=W/2 で表されることが知られている(出典;「歯車ポンプ」 日刊工業新聞社 市川 常雄 著)。さらに、側板5の反歯車側の面5bに、図6に斜線で示すように、 軸穴中心P1、P2を中心にした8の字形のシール溝57を形成し、そのシール 溝57の2つの軸穴側内径Rは、(歯底半径r1−軸穴半径r2)×(1/2〜 3/4)+軸穴半径r2とし(r1、r2は図5参照)、また、そのシール溝5 7に連通する各3か所(それ以上であってもよい)に外方放射状溝a1、a2、 b1、b2、h1、h2を設け、そのうち作動油出入口55、56に最も近い溝 a1、a2、b1、b2の出入口側溝壁a1´、a2´、b1´、b2´を位置 決めしている。つまり、弧A1、C1、弧A2、C2、弧B1、D1、弧B2、 D2の略中央に点L1、L2、M1、M2をとり、そこに上記溝壁a1´、a2 ´、b1´、b2´が位置するようにしている。
【0018】 そして、以上のように構成される側板5のシール溝57に、図7に示す8の字 形のシール部材6を埋設している。このシール部材6は、回転方向が逆転しても 常に高圧である領域(点L1からM1までの領域、及び、点L2からM2までの 領域)よりも若干狭小な領域に対応する部位を外周側が溝底61となるように横 断面L字形に成形するとともに、それ以外の領域対応する部位を横断面U字形に 成形し、かつL字形の溝底61とU字形の溝底62とを両者の境界部分において 連続させたものである。つまり、図示例のものは、U字形の溝底62が外方放射 部分63a1、63a2、63b1、63b2において高圧側に開口しており、 その部位においてL字形の溝底61に連続している。そして、このシール部材6 を、図6に示したシール溝57に表裏反転させて嵌入している。つまり、嵌入状 態で、点L1からL2およびM1からM2の部分では図8に示すように断面がU 字状でシール溝57の溝底と反対側にU字の溝底62が来る向きに設置され、外 方放射溝a1、a2、b1、b2にはシール部材6の外方放射状部分63a1、 63a2、63b1、63b2が配置され、それ以外の領域では断面が図9に示 すようにシール溝57の溝底と反対側にL字の溝底61が向くように設置されて なる。そして、側板5、シール部材6およびケース1(2)によって図15に示 したような領域の圧力補償室7を囲繞し、この圧力補償室7に、切欠部53、5 4とケース内周21との隙間を介して歯車側から高圧の圧液を導入するようにし ている。
【0019】 このようなものであれば、側板5とケース内周21との隙間を介して側板5の 歯車側の面5aから反歯車側の面5bに回り込んだ液は、図7に矢印で示すよう にL字形の溝61からU字形の溝62に導入される。そして、U字形の溝62に 充満した液によって、特にシール部材6の外方放射状部分63a1、63a2、 63b1、63b2に斜め方向から作用する液圧がシール部材6の内外から液圧 バランスされることになる。その作用は既に図16で説明したところである。そ のため、それらの外方放射部分63a1、63a2、63b1、63b2がシー ル溝57の8の字部分に引きずり込まれる現象を防止することができ、シール部 材6全体を安定的にシール溝57内に定着させておくことができる。しかも、図 19に示すものに比べて、L字形の溝61が高圧領域に臨む部位に大きく開口し ているため、モータ始動時に供給される圧液は、シール部材6の外周に回り込む のと殆ど同時に、そのL字形の溝61から一斉にU字形の溝62内にも流れ込む ことになる。したがって、シール部材6が内外圧力差により偏平に変形すること を防止することができ、回転方向を頻繁に切り替えても安定して確実なシール機 能を発揮し得るものとなる。
【0020】 なお、上記実施例のシール部材6は、構造上、閉じ込み部6c(図7参照)が 低圧になるが、図11及び図12に示すように、閉じ込み部6cが高圧になるも のを用いてもよい。この場合には、シール溝57は図10のような形状にしてお けばよい。
【0021】 <第2実施例> この歯車モータは、ポンプを兼用するもので、基本的な構成は前記実施例と概 ね同様である。相違点は、図13および図14に示すように、ケースの出入口5 5、56およびそれに対応する側板5の切欠き部55a、56aの大きさが左右 で異ならせてある点と、ポンプとして稼動するときもモータとして稼動するとき も液がそのうちの大径な出入口56から流入して小径な出入口55から流出する ように回転方向が定められている点である。
【0022】 これを、従来のポンプ兼用モータと比較すると、従来のモータでは、ポンプ作 用時とモータ作用時とで回転方向が逆転し、また、ポンプ作用時に出口側が高圧 になりモータ作用時に入口側(つまりポンプ作用時の出口側に相当する)が高圧 になるため、高圧側の出入口が同じであり、シール部材には3の字形のものが用 いられていたのに対して、本実施例のものは、ポンプ作用時とモータ作用時とで 歯車3、4の回転方向が同一であり、また、ポンプ作用時とモータ作用時とで高 圧となる出入口55、56が反転するため、シール部材6に左右対称な8の字形 状のものを採用している点に特徴を有する。
【0023】 このようなポンプ兼用モータであると、ポンプとして作用するときは入口56 が大径であるために吸込み性能が向上し、モータとして作用するときは出口55 が小径であって軸受負荷が小さくなるためにスターティングトルクが増大するこ とになる。この場合、入口56と出口55の因果関係がないため、それらの径を 互いに独立して自在に設定が可能である。そのため、ポンプ兼用モータとして使 用したときのポンプ性能およびモータ性能を従来のポンプ兼用モータに比べて確 実に向上させ得るものとなる。なお、シール部材の形状等は図示例のものに限定 されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0024】
【考案の効果】
本考案の第1の構成によると、シール部材のうちL字形の部位を高圧領域に広 く開口させているため、モータ始動時に供給する圧液が速やかにU字形の溝内に 充填される。このため、外方放射状部分をシール部材の溝の内外で液圧バランス させ、突没動作による劣化や破損を防止するとともに、モータ始動時のU字溝内 への圧液の導入遅れに起因してシール部材が外側から内側に向かって偏平に潰さ れシール機能が破損する不具合も好適に解消し得るものとなる。
【0025】 また、本考案の第2の構成によると、ポンプ作用時に適切な吸込み効率が得ら れるように入口の径を規定し、モータ作用時に適切な機械効率が得られるように 出口の径を規定することができるため、従来のポンプ兼用モータのように吸込み 効率と機械効率とのある適当な接点で共通の出入口の径を規定しなければならな いというジレンマがなく、ポンプとしての機能とモータとしての機能を同時に向 上させ得るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す全体縦断面図。
【図2】図1におけるII-II 線断面図。
【図3】図1におけるIII-III 線断面図。
【図4】側板の歯車側の面を示す図。
【図5】歯車に接触する部位に斜線を付して示す図4に
対応した図。
【図6】側板の反歯車側の面を示す図。
【図7】シール部材を示す図。
【図8】図7におけるVIII-VIII 線拡大断面図。
【図9】図7におけるIX-IX 線拡大断面図。
【図10】本考案の他の実施例を示す図6に対応した
図。
【図11】同実施例を示す図7に対応した図。
【図12】図11におけるXII-XII 線拡大断面図。
【図13】本考案の更に他の実施例を示す図2に対応し
た断面図。
【図14】同実施例を示す図3に対応した断面図。
【図15】従来例を示す図6に対応した図。
【図16】他の従来例を示す図15に対応した図。
【符号の説明】
1…フロントケース 2…リヤケース 3…駆動歯車 4…従動歯車 3a、3b、4a、4b…歯車側面 5…側板 5b…反歯車側の面 7…圧力補償室 57…シール溝

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケース内に互いに噛合する一対の歯車を配
    設するとともに、それらの歯車側面とケースとの間に、
    反歯車側に設けたシール溝に8の字形のシール部材を埋
    設してなる側板を介在させ、側板、シール部材およびケ
    ースによって囲繞される圧力補償室に側板とケースとの
    隙間を介して歯車側から圧液を導入するようにした両回
    転形の歯車モータにおいて、 前記シール部材のうち、回転方向が逆転しても常に高圧
    である領域に略対応する部位を外周側が開口された横断
    面L字形に成形するとともに、それ以外の領域に略対応
    する部位を横断面U字形に成形し、かつL字形の溝底と
    U字形の溝底とを両者の境界部分において連続させてな
    ることを特徴とする歯車モータ。
  2. 【請求項2】ケース内に互いに噛合する一対の歯車を配
    設するとともに、それらの歯車側面とケースとの間に、
    反歯車側に設けたシール溝にシール部材を埋設してなる
    側板を介在させ、側板、シール部材およびケースによっ
    て囲繞される圧力補償室に側板とケースとの隙間を介し
    て歯車側から圧液を導入するようにしたポンプ兼用の歯
    車モータにおいて、 前記シール部材を8の字形にし、且つ、ケース内周に開
    口する一対の出入口の径を互いに異ならせ、ポンプとし
    て稼動するときもモータとして稼動するときも液が大径
    な出入口から流入して小径な出入口から流出するように
    歯車の回転方向を定めてなることを特徴とする歯車モー
    タ。
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