JPH073031A - 即席の水変性剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 〔目的〕 水と混合したとき水中で顕著な粘度増加をも
たらす新規な組成物を提供する。 〔構成〕 ポリマー状メタホスフェート（ＫＰ
Ｏ_３）_ｎ、可溶化剤、および少なくとも１種の官能性成
分から成る混合物を含み、実質的に水を含まない組成物
から成ることを特徴としている。この組成物は個人管理
用品（使用者の皮膚に直接にふれる石けん、デオドラン
ド、ボデイパウダーなど）、家庭用品（バス、洗面器な
どのクレンザー等）、および医薬製品の用途に有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水と混合したとき水の
粘度を増大させ、製品の性能を改良する、石けんを包含
する個人管理、医薬および家庭用品の組成物に関する。
本発明はまた上記の製品の製造法にも関する。

【０００２】

【従来の技術】カリウムＫｕｒｒｏｌ塩またはカリウム
メタホスフェートとしても知られるカリウムポリメタホ
スフェートは式（ＫＰＯ_３）_ｎのポリマー状メタホスフ
ェートであり、ｎは縮合の程度であり、通常１００より
ずっと大きい。Ｋｕｒｒｏｌ塩は高い重合度をもつ直鎖
ポリホスフェートをもたらすモノカリウム・オルトホス
フェートの脱水によって一般に製造される。重合の程度
は、化学反応の行われる条件に応じて、鎖当り数百から
数百萬のリン原子の範囲でありうる。

【０００３】カリウムポリメタホスフェート化学の概観
は米国ニューヨーク州のジョン・ワイリイ・アンド・サ
ンズ・インコーポレーテッドのデイビジョンであるイタ
ーサイエンス・パブリッシャーズ刊行の「Ｐｈｏｓｐｈ
ｏｒｏｕｓ Ａｎｄ Ｉｔｓ Ｃｏｍｐｏｕｎｄｓ」Ｖ
ｏｌ．Ｉ（１９５８）第６６５〜６７８頁においてＪ．
Ｒ．Ｖａｎ Ｗａｚｅｒによって与えられている。これ
を引用によってここに組み入れる。

【０００４】カリウムポリメタホスフェートは、特に挽
き肉製品に関連して（米国特許第２，８５２，３９２号
参照）、乳化剤としておよび水分保持剤として食品工業
に使用された。

【０００５】米国特許第２，６５５，２１２号にはカリ
ウムＫｕｒｒｏｌ塩と１種以上の可溶化剤（牛乳タンパ
ク含有水溶液と反応する）との水溶液または分散液が記
載されている。牛乳に加えると、生成するポリマー／牛
乳タンパクのゲルはチョコレートミルク飲料に特に有用
な、増粘剤または可溶化剤として有用であることが記載
されている。

【０００６】カリウムポリメタホスフェートは洗濯洗剤
製品のビルダーとしても使用が評価された。Ｈ．Ｓｔｕ
ｐｅｌ（Ｓｏａｐ Ｆａｃｔｏｒｙ，Ｈｏｃｈｄｏｒ
ｆ，Ｓｗｉｔｚｅｒｌａｎｄ，Ｔｅｘｔｉｌｅ−Ｐｒａ
ｙｉｓ ７，２３１−４）（１９５２）参照。高濃度の
ホスフェートを含む種々の石けんとホスフェートビルダ
ーの組合せ（１〜２ｇの石けんと０．５〜６．０ｇのホ
スフェートビルダー）の洗浄能力を試験した。カリウム
ポリメタホスフェートは非常に低い水中溶解度をもつ
が、カリウム以外の単一電荷カチオンとの塩の希薄溶液
中で良好な溶解度をもつ。

【０００７】カリウム以外の一価カチオンを含む溶液中
のカリウムポリメタホスフェートの溶解はイオン交換法
により起こる。単一電荷のカチオンは分散された長鎖の
（ＫＰＯ_３）_ｎの線状分子中のカリウムイオンを置換す
る。過剰の単一電荷カチオンはゼラチン質物質の生成を
生ぜしめ、希釈すると粘稠溶液を与える。水性媒質中で
起こるイオン交換反応は従って、複合ホスフェート化合
物の可溶化をもたらし、透明なゲルを生じる。このゲル
は安定ではない。ポリマーのかなりな加水分解が比較的
短い期間（代表的には２時以内）にわたって起こり、粘
土の実質的な損失をもたらすからである。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】水と混合したとき水中
で顕著な粘度増加をもたらす新規組成物を提供しようと
するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、カリウ
ムポリメタホスフェート、および可溶化剤好ましくはナ
トリウムおよび／またはリチウムの塩から成り、実質的
に水を含まないかまたは少量の残存水分のみを含む混合
物を含む新規組成物の独特の用途が発見された。本発明
の更なる面によれば、本発明の新規組成物は個人管理用
品、医薬品および家庭用品に配合される。種々の製品の
諸成分は水の不在下にカリウムポリメタホスフェートと
可溶化剤との混合物とブレンドされる。得られる生成物
は水と混合したとき、最終用途のユーザーによって容易
に認識される水中での顕著な粘度増加を示す。更に他の
面において、本発明は個人管理用品、家庭用品または医
薬品の製造およびまたは使用の方法を包含する。

【００１０】

【好ましい態様の詳細な記述】本発明の組成物はカリウ
ムポリメタホスフェートと可溶化剤との混合物から成
り、この混合物は実質的に水を含まない。カリウムポリ
メタホスフェートは周知技術を使用して合成することが
でき、Ｇａｌｌａｒｄ−ＳｃｈｌｅｓｉｎｇｅｒＩｎｄ
ｕｓｔｒｉｅｓ，Ｉｎｃ．から高分子量カリウムホスフ
ェートポリマーとして商業的に入手しうる。

【００１１】本発明に有用な可溶化剤はポリマー中のカ
リウムを容易に置換するすべての一価カチオン源を包含
する。特に有用なのはナトリウムおよびリチウムの無機
塩および有機塩、たとえばハロゲン化ナトリウム、酸性
炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、
クエン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ココイ
ルイセチオン酸ナトリウム、ナトリウム・タロウェー
ト、ナトリウムココエート、塩素化トリナトリウムホス
フェート、ハロゲン化リチウム、硫酸リチウム、次亜塩
素酸リチウム、リチウムタロウェート、およびリチウム
ココエート、である。洗剤、界面活性剤または脂肪酸の
塩形体が一価カチオン源でありうる。たとえば、ナトリ
ウムイオンはナトリウムココエート、ナトリウムタロウ
ェートなどによって供給されることができ、それら自身
によっても限られた溶解度を示すけれども、それらは官
能上の目的でＫｕｒｒｏｌホスフェートを安定化するに
十分な量のナトリウムイオンを与える。

【００１２】選ばれる特定の可溶化剤は組成物の特定の
用途に大部分依存する。たとえば、用途が皮膚との接触
または使用者による摂取を包含する場合、製品に毒性、
不快な味、またはいやな臭いを与えない可溶化剤を選ぶ
べきである。別の例として泡立ち製品が所望の場合、酸
性炭酸ナトリウムを可溶化剤として適当に選ぶことがで
きる。

【００１３】本発明の組成物は実質的に等しい重量のカ
リウムポリメタホスフェートと可溶化剤または過剰量の
可溶化剤を含むのが好ましい。また、本発明の組成物は
実質的に水を含まないかまたは少量の残存水分のみを含
む。実質的に水を含まないとは組成物が５重量％未満の
水しか通常含まないことを意味する。好ましくは、本発
明の組成物は０．１重量％未満の水を含む。最も好まし
くは本発明の組成物は添加水は含まないが、種々の成分
の水和水のみを含む。

【００１４】１つの例外は製品が固体の形体に、たとえ
ば非泡立ち性の錠剤または石けんおよび合成洗剤の棒に
形成される場合である。このような場合には、製品の加
工中に水を加え、次いで固体形状の（たとえば蒸発によ
る）乾燥により除去することができる。

【００１５】１つの面において、本発明の組成物は個人
管理用品として配合される。「個人管理用品」とは生成
物を使用者と接触させる用途のために官能性成分を含め
るように生成物を配合することを意味する。個人管理用
品として化粧品、皮膚、毛髪または体の他の部分用のク
レンザー、バス・ゲル、ドオドラント、石けんおよび合
成洗剤の棒、およびボデイ・パウダーが挙げられるが、
これに限定されない。「個人管理用品」なる用語は補て
つ装置の管理用に配合される製品たとえばハミガキをも
包含することが意図される。

【００１６】別の面において、本発明の組成物は家庭用
品として配合される。「家庭用品」とは生成物が物品の
表面と接触する用途のための官能的成分を含むように配
合されることを意味する。通常、家庭用品は皮膚、眼ま
たは嗅覚に刺激を与える成分を含み、従って個人管理用
品として不適切である。家庭用品としてトイレット・タ
オル・クレンザー、洗面器、タブおよびタイルのクレン
ザー、ガラス・クレンザー、摩耗型クレンザー、床クレ
ンザー、車クレンザーが挙げられるが、これらに限定さ
れない。

【００１７】更に別の面において、本発明は医薬製品を
包含する。「医薬製品」なる用語は生成物が使用者との
接触または使用者による摂取によって治療応答または治
療効果を与える活性成分を含むように配合されることを
意味する。医薬製品として医療シロップ、鎮痛吸入、医
療クレンザーなどおよび口腔リンスもしくは口腔洗浄な
どが挙げられるが、これらに限定されない。

【００１８】製品のそれぞれのカテゴリーについて、好
適な官能性成分もしくは活性成分を組成物に加えて製品
に所望の機能または効果を与える。たとえば、個人管理
用品について、好適な官能性成分として石けんおよび洗
剤のナトリウム塩、ＮａＨＣＯ_３およびＮａＣｌが挙げ
られる。更なる実例として、家庭用品として好適な官能
性成分はナトリウム洗剤、漂白剤およびＮａＨＳＯ_４を
含む。医薬製品の追加の実例として、好適な活性成分は
いずれかの治療剤たとえば弗化物鎮痛剤、抗ヒスタミ
ン、せき止めを含む。好ましい組成物において、官能性
または活性の成分はまた可溶化剤を構成することもで
き、それによって組成物中の成分の数を減少し、これに
対応して組成物の製造コストの低減をもたらす。他の任
意成分も存在させることができるが、その例として芳香
剤、着色剤、香味剤、保存剤、錠剤用材料などが挙げら
れる。家庭用品、個人管理用品、または医薬品として配
合するとき、本発明の組成物は実質的に水を含まずに調
製され、使用直前すなわち使用の約１時間以内に水に添
加される。本発明による組成物と混合したときの水の代
表的な性質を表Ｉに示す。

【００１９】

【表１】

【００２０】

【実施例】本発明を下記の用途によって更に説明する
が、本発明はここに含まれる実施例に限定されるもので
はない。カリウムメタホスフェートと可溶化剤の独特の
利用は浴塩の製造にある。この目的のために、カリウム
Ｋｕｒｒｏｌ塩と可溶化剤（好ましくは塩化ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウム、酸性炭酸ナトリウム、リン酸
ナトリウム、または硫酸ナトリウムを使用する。使用者
の認識から、好ましい溶塩組成物は次の組成物の４０ｇ
を１００ｌの浴水に加えるときに得られる。

【００２１】 実施例１ 浴 塩 成 分 重 量 ％ （ＫＰＯ_３）_ｎ ３０．０ ＮａＣｌ ６７．０ 鉱 油 ２．３ ＰＥＧ−８ ジラウレート ０．２ 芳 香 剤 ０．５ （合計１００．００） 浴水中の塩濃度は１２０ｐｐｍの（ＫＰＯ_３）_ｎおよび
２６８ｐｐｍのＮａＣｌである。浴水の粘度は約２−３
センチポイズであるが、それはカリウムポリメタホスフ
ェートをまず分散させ溶解させる際のタブ中の濃度勾配
に応じてやや変化させることができる。このような濃度
はローション状の感触を浴水に与え、タブ中に浸漬後に
容易に洗い落とされる。ローション状の浴は皮膚を柔ら
かくしコンディショニングする効果を使用者に与える。
実施例２は泡立ち錠剤の崩壊の容易さを増大させ、迅速
で均一な溶解を与える錠剤の組成を示す。泡立ち錠剤の
調剤形体はこの特定種類の生成物（すなわち浴塩）の水
への添加の最適形体を与える。使用者が滑ってタブに落
ちることのある濃度勾配の生成を最小にするからであ
る。

【００２２】 実施例２ 泡立ち浴錠剤 成 分 重 量 ％ （ＫＰＯ_３）_ｎ ２０．００ ＮａＨＣＯ_３ ３６．９９ クエン酸 ３７．１５ 鉱 油 ３．００ ＰＥＧ−８ ジラウレート ２．００ 芳 香 剤 ０．５０ ブルー ＃ｌ ０．０３ 煙霧シリカ ０．３３ （合計１００．００） 実施例２の組成物を用いて製造した錠剤４０ｇを１００
ｌの浴水に加えて実施例１と同様の結果を得た。カリウ
ムポリメタホスフェートと可溶化剤との別の独特の利用
は洗面器クリーナーの配合にある。乾燥調剤形体を洗面
器に加えた直後に洗面器の水を増粘するのが全く好まし
い。洗剤、酸または漂白剤および他の成分を含む増粘し
たゲル状の洗面器の水は洗面器を清浄にしてはねかえり
を減少し、然も到達困難なリムその他の下側への付着を
行う。好ましい洗面器洗浄用組成物を実施例３に示す。

【００２３】実施例３ 洗面器クリーナー 成 分 重 量 ％ ラウリル硫酸ナトリウム ５．０ （ＫＰＯ_３）_ｎ ３０．０ ＮａＣｌ ６２．０ ＬｉＯＣｌ ３．０ ＦＤ＆Ｃ ブルー ＃１ 必要に応じて 芳 香 剤 必要に応じて 上記組成物の２０ｇ錠剤を洗面器に加える。溶解の際に
生成する粘稠液体は洗面器のまわりに容器にブラッシュ
されて迅速で便利な洗浄を行う。この製品中のカリウム
メタホスフェート用の種々の可溶化剤は酸性炭酸ナトリ
ウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸ナ
トリウムおよびそれらの混合物のような多くのナトリウ
ム塩から好適に選ぶことができる。また、他の好適な洗
浄剤成分たとえば酸性硫酸ナトリウム、４（Ｎａ_３ＰＯ
_４・１１Ｈ_２Ｏ）ＮａＯＣｌ塩素化３ナトリウムホスフ
ェートなどを乾燥形体の洗面器洗浄剤に加えることもで
きる。このような製品は使用に便利な粉末または錠剤と
して容易に製造することができる。洗面器の水の中で容
易に崩壊して泡立ち、溶解する洗面器クリーナー錠剤の
実例を実施例４に示す。

【００２４】 実施例４ 泡立ち洗面器クリーナー 成 分 重 量 ％ ラウリル硫酸ナトリウム １８．５ （ＫＰＯ_３）_ｎ ２０．０ ＮａＨＣＯ_３ ３０．０ クエン酸 ３０．０ 芳 香 剤 ０．５ 鉱 油 １．５ 着 色 剤 （必要に応じて） （合計１００．００） 上記組成物の２０ｇ錠剤を洗面器に加えると、洗面器の
水は増粘して前述の結果を与える。カリウムメタホスフ
ェートと可溶化剤との別の独特の利用は水に加えて分散
または溶解させ、次いで使用者に摂取されるかリンスと
して使用される固体調剤の医薬品の製造である。Ｋｕｒ
ｒｏｌ塩と可溶化剤の添加は増粘したシロップ状のゲル
を即座に生成する。このような処方物は医薬成分を乾燥
形体で水に加えることを可能にする。これは水含有の液
体調剤形体では相溶性がないかまたは安定でない医薬成
分をはこぶための特に望ましい手段である。代表的な組
成物を実施例５に示す。

【００２５】 実施例５ 医薬粉末 成 分 重 量 ％ （ＫＰＯ_３）_ｎ １０．０ ＮａＨＣＯ_３ ２０．０ クエン酸 ２０．０ アセチルサリチル酸 ６．５ 砂 糖 ４３．５ 芳 香 剤 （必要に応じて） 着 色 剤 （必要に応じて） （合計１００．００） ５ｇの泡立ち錠剤または顆粒調剤を５０ｍｌの水に加え
て、摂取し易いシロップ状液体を得る。実施例５の組成
物から製造したシロップ状液体の代表的な性質を表ＩＩ
に示す。

【００２６】

【表２】

【００２７】カリウムメタホスフェート用の種々の可溶
化剤は酸性炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン
酸ナトリウムおよびそれらの混合物のような多くのナト
リウム塩から本発明のために選ぶことができる。また、
鎮痛剤、抗ヒスタミン、吐瀉薬、せきどめ薬、および多
くの他の薬剤のような広範囲の医薬成分を本願発明の組
成物中に乾燥形体で配合することができる。次のものは
本発明によるこの種の水−増粘性の乾燥搬送形からの利
点を示す追加の処方例である。

【００２８】 実施例６ 弗素化した口腔うがい／リンス 成 分 重 量 ％ （ＫＰＯ_３）_ｎ １０．０ クエン酸ナトリウム ２０．０ ＮａＦ １０．０ 砂 糖 ６０．０ 芳 香 剤 （所望に応じて） 着 色 剤 （所望に応じて） （合計１００．００） ５ｇの粉末、顆粒または錠剤の調剤量を５０ｍｌの水に
加えてシロップ状の液体をえた。この液体は口腔うがい
液として使用するのが容易である。このゲル状液体は歯
のエナメル質に付着する残渣を残し、局所フルオライド
を長期間歯の表面と接触状態にとどめる。

【００２９】 実施例７ 歯ミガキ 成 分 重 量 ％ （ＫＰＯ_３）_ｎ ２０．０ ＮａＨＣＯ_３ ３０．０ クエン酸 ３０．０ ラウリル硫酸ナトリウム ２０．０ 着色剤／芳香剤 （所望に応じて） （合計１００．００） ３ｇの錠剤を５０ｍｌの水に加える。歯を容器に入れ、
ゲル状の液体を発泡させ、歯の表面に付着させる。ある
時間の後に歯を除き、洗浄する。

【００３０】 実施例８ 鎮痛石けい 成 分 重 量 ％ （ＫＰＯ_３）_ｎ ２２．６ ＮａＨＣＯ_３ ３７．５ クエン酸 ３６．０ メンソール １．０ 鉱 油 ２．０ ＰＥＧ−８ ジラウレート ０．２ 芳 香 剤 ０．５ 煙霧シリカ ０．２ 着 色 剤 （所望に応じて） （合計１００．００） ２０ｇの錠剤を５０ｌの温水に加える。ゲル状の流体は
鎮痛成分（メンソール）を含むビヒクルを与える。カリ
ウムメタホスフェートの別の独特の利用はクレンジング
に使用する石けん棒、合成洗剤棒およびクリーミイベー
スである。この場合に、可溶化剤は洗剤のナトリウム
塩、または棒もしくはクリームベースの製造に使用する
脂肪酸ベースである。少量のＫｕｒｒｏｌ塩をクレンジ
ングベース中で混合するとき、生成物は遥かにゆたかな
泡立ちを与え、皮膚の後の感触は皮膚を柔軟およびなめ
らかにするものとして使用者に認識される。次のものは
本発明のこの面の実施例である。

【００３１】 実施例９ クリーミイでなめらかな石けん棒 成 分 重 量 ％ （ＫＰＯ_３）_ｎ ２．０ 石けんベース ８０％ Ｎａココエート ７５．９ ２０％ Ｎａタロウェート １７．１ 水 ５．０ （合計１００．００）

【００３２】 実施例１０ クリーミイでなめらかな合成洗剤棒 成 分 重 量 ％ （ＫＰＯ_３）_ｎ ２．０ ナトリウム ココイル イセチオネート ９８．０ （合計１００．００）

【００３３】 実施例１１ 無水クレンザーベース 成 分 重 量 ％ （ＫＰＯ_３）_ｎ ２．０ ペトロラタム ３０．０ 鉱 油 １１．０ ナトリウム ココイル イセチオネート ２７．０ ラウリル硫酸ナトリウム ５．０ ２酸化チタン ０．５ 砂 糖 ２４．０ 芳 香 剤 ０．５ （合計１００．００） 生成する石けん棒は湿潤させたときクリーミイでなめら
かな泡を生じる。このゆたかなクリーム状の感触は、カ
リウムポリメタホスフェートの存在下で石けんまたは洗
剤がとける際の水性媒質の粘度の動的な増加によって起
こる。石けんまたは適当な合成洗剤のナトリウム塩はベ
ース中のカリウムＫｕｒｒｏｌ塩の溶解を増大させて液
体媒質に非常に高い粘度を与える。この効果を表ＩＩＩ
に要約する。

【００３４】

【表３】

【００３５】高い粘度効果は一時的なものである。ある
時間（３〜１２０分）の経過後にはナトリウムポリメタ
ホスフェートは加水分解を受けるので、表ＩＩＩの溶液
中に鋭い粘度低下が存在する。同様の効果は実施例１１
の無水クレンジングベースにカリウムポリメタホスフェ
ートを添加することによって得ることができる。同じ鋭
い粘度増加（７００ｃｐｓ）が得られ、クリーミイでな
めらかな泡が生じる。実施例１１の鉱油とペトロラタム
を植物油とショトニングに置き換えて同様の化粧効果を
得ることができる。カリウムメタホスフェートの別の独
特の利用はデオドラントおよびボデイ・パウダーの処方
である。カリウムメタホスフェートを可溶化剤とブレン
ドして、デオドラントおよびボデイ・パウダーの媒質中
に適当に分散させる。得られる生成物は、ボデイ表面と
接触させるとき、発汗を保持しゲル化して、使用者の快
適な乾燥状態を保つ。

【００３６】 実施例１２ ボデイ・パウダー 成 分 重 量 ％ コーンスターチ ７０．０ （ＫＰＯ_３）_ｎ １５．０ 酸性炭酸ナトリウム １５．０ （合計１００．００）

【００３７】 実施例１３ デオドラント（水吸収剤） 成 分 重 量 ％ ドライフロー・コーンスターチ １５．０ シリコーン油 ５５．０ （ＫＰＯ_３）_ｎ １５．０ 酸性炭酸ナトリウム １５．０ （合計１００．００）

【００３８】デオドラント製品およびボデイ・パウダー
製品のゲル流体保持能力は次のやや簡単な実験によって
実証することができる。４ｇの製品を通常の実験室濾紙
（直径６インチ、粗〜中級、１０ｍｌ／分の水流量）に
塗布する。製品で処理した濾紙を好適なガラス・ロート
に置き、２０ｍｌの水をロートに加える。５分間に逃げ
る流体の量をタイミングすることによって流量を決定す
る。実験結果を表ＩＶに要約する。

【００３９】

【表４】

【００４０】表ＩＶの結果はカリウムメタホスフェート
を含む組成物が流体を直ちにゲル化して濾紙を通る水の
自由な流れを阻止することを示している。水吸収剤の効
果を説明するために、オムツおよび他の製品中に水分吸
収添加物として常用されるポリマーである交差結合ポリ
アクリレートポリマー（ナルコ・ケミカル・カンパニー
からのスーパー吸収剤 Ｎａｌｃｏ １１８０）を用い
て組成物のいくつかを製造した。このポリマーを吸収の
正の対照標準として使用した。交差結合ポリアクリレー
トポリマーを含む組成物Ｄにおいてさえ、流量はカリウ
ムＫｕｒｒｏｌ塩を用いて製造した材料すなわち組成物
ＡおよびＢにおけるよりもずっと速かった。負の対照標
準である組成物Ｃは組成物ＡおよびＢで処理した濾紙よ
りも約４〜７倍速い最も速い流量をもっていた。発汗を
ゲル化しうる他の好適な基材にカリウムポリメタホスフ
ェートを添加することによって同様の効果を得ることが
できる。本発明の組成物は実質的に水分不浸透性の包装
材中に包装されるのが好ましい。

【００４１】本発明の好ましい実施例をこの記述の本体
中に示したけれども、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではなく、類似組成の多くの製品中で実施され
うる、ということが理解されるべきである。

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ｉ）式（ＫＰＯ_３）_ｎのポリマー状メタ
   ホスフェート（ただしｎは約１００より大きい）、ｉ
   ｉ）可溶化剤、およびｉｉｉ）少なくとも１種の官能性
   成分、から成り実質的に水を含まない混合物を含むこと
   を特徴とする組成物。
2. 【請求項２】 組成物中に存在する可溶化剤の量が重量
   基準で該カリウムポリメタホスフェートの重量基準の量
   に少なくとも等しい請求項１の組成物。
3. 【請求項３】 組成物中に存在する可溶化剤の量が重量
   基準で該カリウムポリメタホスフェートの重量基準の量
   の少なくとも２倍である請求項１の組成物。
4. 【請求項４】 少なくとも１種の官能性成分を更に含
   み、それによって家庭用品として使用するのに好適であ
   る請求項１の組成物。
5. 【請求項５】 少なくとも１種の官能性成分を更に含
   み、それによって個人管理用品として使用するのに好適
   である請求項１の組成物。
6. 【請求項６】 少なくとも１種の活性成分を更に含み、
   それによって医薬製品として使用するのに好適である請
   求項１の組成物。
7. 【請求項７】 可溶化剤が石けん、洗剤、界面活性剤お
   よび脂肪酸の塩形体から成る群から選ばれる請求項１の
   組成物。
8. 【請求項８】 式（ＫＰＯ_３）_ｎのポリマー状メタホス
   フェート（ただしｎは約１００より大きい）、可溶化
   剤、および官能性成分から成り実質的に水を含まない混
   合物を提供し；そして該混合物を水にとかし、それによ
   って２０℃で１センチポイズより大きい粘度をもつ流体
   を製造する；ことから成ることを特徴とする家庭用品、
   個人管理用品、または医薬製品を使用する方法。
9. 【請求項９】 式（ＫＰＯ_３）_ｎのポリマー状メタホス
   フェート（ただしｎは約１００より大きい）、可溶化剤
   および官能性成分から成る混合物を提供し；そして製品
   が実質的に水を含まないように混合物から水を除去す
   る；ことから成ることを特徴とする家庭用品、個人管理
   用品、または医薬製品を製造する方法。
10. 【請求項１０】 該混合物を固体の形状に製造する工程
    を更に含む請求項９の方法。
11. 【請求項１１】 可溶化剤が石けん、洗剤、界面活性剤
    および脂肪酸の塩形体から成る群から選ばれる請求項９
    の方法。