JPH0730270B2 - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物

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JPH0730270B2
JPH0730270B2 JP26272488A JP26272488A JPH0730270B2 JP H0730270 B2 JPH0730270 B2 JP H0730270B2 JP 26272488 A JP26272488 A JP 26272488A JP 26272488 A JP26272488 A JP 26272488A JP H0730270 B2 JPH0730270 B2 JP H0730270B2
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D4/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, based on organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond ; Coating compositions, based on monomers of macromolecular compounds of groups C09D183/00 - C09D183/16

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明に係わる樹脂組成物は、微細な凸凹を有する材料
表面に、気泡を生じることなく塗布され、加熱等の手段
により溶剤を除去した後も低粘度な液状物であり、紫外
線あるいは電子線等の活性エネルギー線の照射により容
易に硬化させることができ、硬化後の樹脂膜が、酸処理
に対しては耐食性を示し、アルカリ処理に対しては溶解
・剥離性を有するという特性を有するため、特にシャド
ウマスクの裏止め材用樹脂組成物として有用であり、そ
の他にも、各種産業において、注型材料、塗料または形
成材料として利用されるものである。
〔従来の技術〕
シャドウマスクは、カラーテレビ用ブラウン管内の電子
銃から照射された電子を、決められた色の発光体に衝突
させる機能を有し、エッチングにより微細な穴が多数設
けられた金属板である。この微細な穴の形成は、金属板
の表裏両面の対応する位置に、直径が異なる半球状の凹
部をそれぞれ設け、対応する凹部の底部同志を連通させ
ることにより行われる。
シャドウマスクの製造工程の概略を説明すると、まず鉄
などからなる薄い金属板の表裏両面に感光性樹脂膜を塗
布し、その後パターンを配置したネガフィルムを金属板
に密着して感光性樹脂膜の露光部を硬化させる写真焼付
けを行い、現像処理により感光性樹脂膜の非感光部分を
除去する。次いで、過塩化鉄等の腐食液により一次エッ
チングを行い、表裏両面より互いに貫通しない直径100
〜200μmの半球形の凹部を形成する。続いて片面のみ
に裏止め材用樹脂組成物を塗布することにより、金属板
片面上の微細な凹部を埋める膜を形成し、これに紫外線
等の光を照射することにより樹脂組成物を硬化させる。
上記のようにして片面を保護した後、再び他面上の凹部
を対象とする二次エッチングを腐食液により行い、一次
エッチングによる片面上の凹部と他面上の凹部とを、そ
の底部において連通させてから、パターン形成用感光性
樹脂及び裏止め材用樹脂組成物の各効果膜を、アルカリ
処理により除去し、シャドウマスクを得る。このときの
アルカリ処理は、硬化樹脂膜を溶解・剥離するために行
うもので、アルカリ性液体の濃度又は温度が高い程、溶
解が起こりやすい。アルカリ性液体としては、濃度5〜
20%のカセイソーダ或いはカセイカリ等の水溶液を、50
〜90℃に加熱したものを用いる。
上記シャドウマスクの製造方法に於て、一次エッチング
後に塗布する裏止め材用樹脂組成物は、下記の〜の
特性を満足するものでなければならない。
穴埋まり性:直径100〜200μmの半球形凹部を有する
材料の表面を均一に濡らし、凹部に気泡を生ずることな
く凹部を埋める性質。
表面平滑性:裏止め材用樹脂組成物が半球形凹部を埋
める際に生ずる微小気泡体に由来する気泡が、硬化後の
樹脂表面層に残らず、硬化樹脂膜の表面が平滑である性
質。
硬化性:凹部の底まで均一に硬化する性質。
耐エッチング性:硬化させた樹脂膜が、過塩化鉄等の
腐食液による二次エッチングに対して耐エッチング性を
有し、コーティングした材料表面を保護する性質。
アルカリ溶解・剥離性:硬化させた樹脂膜がアルカリ
処理により容易に溶解・剥離する性質。
上記〜の要求性能が満たされない場合、製造される
シャドウマスクに、以下に示す欠陥が生じる。
1)白ピン(貫通した穴の直径が、規格値より大きくな
り、光の透過量が多すぎる欠陥) 2)黒ピン(貫通した穴の直径が、規格値より小さくな
り、光の透過率が少なすぎる欠陥) 3)残存塗膜による穴づまり 上記の性能を満足させるため、アルカリ性液体に可溶性
の膜を形成する樹脂を有機溶剤に溶解した組成物や、ア
ルカリ性液体に可溶性の膜を紫外線硬化型樹脂による形
成させる方法が種々提案されているが、いずれも上記の
性能を全て満足するには到っていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者等は、上記〜の要求性能を全て満足し、微
細な凸凹を有する材料表面に、気泡を生じることなく塗
布することができ、活性エネルギー線の照射により硬化
させた樹脂膜が、酸処理に対しては耐食性を示し、アル
カリ処理に対しては溶解・剥離性を有しており、種々の
用途特にシャドウマスクの裏止め材用樹脂組成物として
有用な、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供する
ことを課題とする。
(ロ)発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 本発明者等は、上記問題点を解決するため鋭意検討した
結果、特定の官能基を有する化合物からなる低粘度の混
合物を有機溶剤又は有機溶剤と水との混合物で希釈した
配合物が、良好な穴埋まり性を示し、シャドウマスクの
裏止め材その他の用途において、極めて優れていること
を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記(a),(b),(c),
(d)及び(e)からなり、(a),(b)及び(c)
の割合は、それらの合計量100重量部を基準にして、
(a)が30〜70重量部、(b)が20〜65重量部、(c)
が1〜30重量部であり、(d)及び(e)の割合は、
(a),(b)及び(c)の合計量100重量部に対し
て、(d)が0.01〜5重量部で(e)が100〜450重量部
であり、かつ(a),(b)及び(c)からなる混合物
の25℃における粘度が3000cps以下であることを特徴と
する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関するもので
ある。
(a)分子中に、一個のカルボキシル基及び一個のアク
リロイル基或いはメタクロイル基を持つ化合物。
(b)分子中に、一個のアクリロイル基或いはメタクリ
ロイル基を持つ上記(a)以外の化合物。
(c)分子中に、二個以上のアクリロイル基或いはメタ
クリロイル基を持つ化合物。
(d)レベリング剤。
(e)有機溶剤又は有機溶剤と水との混合物。
以下に、本発明組成物を構成する各成分について説明す
る。
(a)成分は、分子中に一個のカルボキシル基及び一個
のアクリロイル基或いはメタクリロイル基〔以下(メ
タ)アクリロイル基という〕を持つ化合物であり、例え
ば、以下のものがある。
二塩基酸又は/及びその酸無水物と末端に水酸基を有
するアクリレート或いはメタアクリレート〔以下、(メ
タ)アクリレータと略称する〕との反応生成物。
二塩基酸又は/及びその酸無水物としては、フタル酸、
テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、マレイ
ン酸及びコハク酸等があり、又末端に水酸基を有する
(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート及びヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート等を用いることができ、上記反応生成物のう
ち、分子末端にカルボキシル基を有するものが使用され
る。
具体的な化合物としては、(メタ)アクリロイルオキシ
エチルモノフタレート(東亞合成化学工業株式会社製商
品名「アロニックスM−5400」等)、(メタ)アクリロ
イルオキシプロピルモノフタレート、(メタ)アクリロ
イルオキシエチルモノテトラヒドロフタレート、(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルモノテトラヒドロフタ
レート、(メタ)アクリロイルオキシエチルモノヘキサ
ヒドロフタレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ルモノヘキサヒドロフタレート、(メタ)アクリロイル
オキシエチルモノサクシネート(東亞合成化学工業株式
会社製商品名「アロニックスM−5500」等)、(メタ)
アクリロイルオキシプロピルモノサクシネート及びマレ
イン酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等を
挙げることができる。
ラクトンと(メタ)アクリル酸との反応生成物。
ラクトンとしてε−カプロラクトン等を用いることがで
き、これとアクリル酸或いはメタアクリル酸〔以下、
(メタ)アクリル惨と略称する〕を反応させることによ
り得られる、分子末端にカルボキシル基を有する化合物
(例えば、東亞合成化学工業株式会社製商品名「アロニ
ックスM−5300」等)である。
その他の化合物。
具体的な化合物としては、(メタ)アクリル酸やそのダ
イマー(ロームアンドハース社製商品名「QM−824」等
の化合物を挙げることができる。
上記〜に例示した化合物の1種又は2種以上を、本
発明組成物中の(a)成分として配合することにより、
硬化物のアルカリ処理による剥離性が良好な組成物を得
ることができるが、特に、アクリル酸ダイマー(ローム
アンドハース社製商品名「QM−824」)及び(メタ)ア
クリロイルオキシエチルモノサクシネートは、比較的粘
度が低く(25℃における粘度が200〜400cps)、低粘度
な組成物を得るために、好ましいものである。
上記(a)成分の配合割合は、(a)成分,(b)成分
及び(c)成分の合計量を100重量部(以下、部とある
のは重量部とする)として、30〜70部であり、好ましく
は40〜60部である。配合割合が30部より少ない場合、そ
のアルカリ溶解・剥離性は充分ではなくなる。また配合
割合が70部より多い場合、組成物の粘度が高くなりやす
く、穴埋まり性が不充分となり、表面平滑性も不良とな
る。
(b)成分は、分子中に一個の(メタ)アクリロイル基
を持つ、上記(a)成分の化合物以外の化合物である。
この(b)成分は、これを本発明の組成物に配合するこ
とにより、硬化塗膜に伸びや柔軟性等を付与するのに有
効である。(b)成分として好適な化合物としては、例
えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、
ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、
ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリ
ル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ポリアルキレン(炭素数が2〜3)グリ
コールモノアルキル(炭素数が1〜9)エーテルのモノ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート及びフェノキシエトキシエチルア
クリレート(東亞合成化学工業株式会社製商品名「アロ
ニックスM−101」)等が挙げられ、これらの1種又は
2種以上が使用される。
上記の化合物は、常圧において100℃以上の沸点を有す
るため、化合物を取扱う際の皮膚に対する刺激性が低い
という利点を有する。
(b)成分の配合割合は、(a)成分,(b)成分及び
(c)成分の合計量を100部として、20〜65部である。
成分(b)が、20部より少ないと、硬化塗膜に伸びや柔
軟性等が不足し、65部より多いと、硬化樹脂膜のアルカ
リ溶解・剥離性及び耐エッチング性が、共に不充分とな
る。
(c)成分は分子中に、二個以上の(メタ)アクリロイ
ル基を持つ化合物であり、例えば、以下のものがある。
ポリオールポリ(メタ)アクリレート。
多価アルコールと(メタ)アクリル酸との反応生成物で
あり、多価アルコールとしては、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等のポリグリコール、ト
リメチロールプロパン及びペンタエリスリトール等を用
いることができる。具体的な化合物としては、ポリエチ
レングルコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート等を挙げることができ
る。
また、多価アルコールにエチレンオキシド、プロピレン
オキシド等のアルキレンオキサイドを付加させた化合物
と(メタ)アクリル酸との反応生成物、及びリン酸等の
酸に末端水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応さ
せて得られるリン酸アクリレート等の二官能性、三官能
性の化合物等も用いることができる。
ポリエステルポリ(メタ)アクリレート。
ポリエステル型の多価アルコールと(メタ)アクリル酸
との反応生成物例えば、アジピン酸、フタル酸等の二塩
基酸及びその無水物とジエチレングリコール、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコ
ールと(メタ)アクリル酸との反応によって得られた多
官能の化合物を用いることができる。
エポキシ(メタ)アクリレート。
分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物
のエポキシ基と(メタ)アクリル酸とを反応させて得ら
れる化合物であり、例えば、ビスフェノールAのジグリ
シジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエ
ーテルと(メタ)アクリル酸との反応によって得られる
多官能の化合物が挙げられる。上記化合物の1種又は2
種以上を本発明の組成物中に添加することにより、組成
物の硬化性及び硬化樹脂膜の耐エッチング性を高めるこ
とができる。なお、上記の化合物は、常圧において100
℃以上の沸点を有し、化合物を取扱う際の皮膚に対する
刺激性が低いという利点がある。
(c)成分の配合割合は、(a)成分,(b)成分及び
(c)成分の合計量を100部として1〜30部であり、好
ましくは3〜15部である。配合割合が1部より少ない
と、組成物の硬化性が低下し、さらに硬化樹脂膜の耐エ
ッチング性も低下する。又、30部より多いと、硬化膜の
アルカリ溶解・剥離性が不十分なものとなる恐れがあ
る。
(d)成分は、レベリング剤である。
この成分は、組成物の穴埋まり性及び硬化樹脂膜の表面
平滑性を調整することを可能とするもので、一般的な界
面活性剤を用いることにより、充分目的が達成される。
具体的なレベリング剤としては、例えばノニオン系のフ
ッ素化アルキルエステルであるフロラードFC−430(住
友スリーエム株式会社製)、メガファックF−177(大
日本インキ株式会社製)等や、シリコーン系の界面活性
剤であるL−7001、L−7002(日本ユニカー株式会社)
等が挙げられる。
(d)成分の配合割合は、(a)成分,(b)成分及び
(c)成分の合計量を100部として、0.01〜5部でなけ
ればならない。0.01未満では、穴埋まり性及び表面平滑
性等の特性の付与が困難であり、5部を越えると逆に硬
化樹脂膜がヒビ割れたり(ハジキと略称する)、膨れた
りする等の表面不良が生じ易くなる。(d)成分の好ま
しい配合割合は、0.05〜1部である。
(e)成分は、有機溶剤又は有機溶剤と水との混合物で
ある。
この成分は、組成物の粘度をさらに低下させて塗工操作
を容易にすると共に、塗工時の膜厚を乾燥等の手段によ
って薄くするため、希釈剤として添加するものである。
有機溶剤は、乾燥性を向上させることを目的として配合
されるものであり、好ましい溶剤として水との混合性が
良好なアルコール系、セロソルブ系、ケトン系、エステ
ル系等の有機溶剤が挙げられる。
(e)成分の配合割合は、(a)成分,(b)成分及び
(c)成分の合計量を100部として、100〜450部でなけ
ればならない。また、(e)成分として水を併用すると
きの水と有機溶剤の重量比は、水/有機溶剤=3/1以下
とするのが好ましい。
(f)その他の成分。
本発明の樹脂組成物の硬化を紫外線等の光線の照射によ
り行う場合は、組成物に光硬化性を充分に具備させるた
め、一般的に使用されている増感剤、例えば、ベンゾフ
ェノン及びその誘導体、ベンゾイン、ベンゾインアルキ
ルエーテル、ベンジルメチルケタール及び1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社製イ
ルガキュア184)等を配合することができる。
増感剤の配合割合は、(a)成分,(b)成分及び
(c)成分の合計量を100部として、1〜10部とするの
が好ましい。1未満では光重合の開始を促進する効果が
不十分になり、10部を越えると硬化被膜の形成に必要な
成分が相対的に減少して、硬化樹脂膜に要求される特性
が低下してくる。(f)成分のより好ましい使用量は、
2〜8部である。
本発明の組成物における(a)成分,(b)成分及び
(c)成分からなる三成分混合物の25℃における粘度は
3000cps以下であって、より好ましい粘度は1000cps以下
であり、混合物の粘度は上記(a)〜(c)の各種成分
の種類と配合割合を適宜選択して使用することにより、
容易に調整することができる。25℃における組成物の粘
度は3000cpsを越えた場合、半球形凹部を有する材料の
表面を均一に濡らして穴を埋める事が困難になる。
本発明の樹脂組成物を得るには、通常の混合手段により
各成分を均一に混合すればよく、各種成分を混合する順
序、混合装置等に特別の限定はない。なお、室温におい
て固体の成分を混合する場合は、その成分が融解する温
度まで加熱して混合を行うこともできる。
本発明の樹脂組成物を塗布する方法としては、スプレ
ー、フローコート及びディップコート等通常の塗布方法
をいずれも用いることができる。樹脂塗膜を室温以上の
温度に加熱することは、組成物の粘度低下により穴埋ま
り性を高めることができるので、装置等の制限がなけれ
ば、好ましい操作である。
本発明組成物の活性エネルギー線照射による硬化、及び
硬化物のアルカリ処理は、常法に従って行えば良い。
〔実施例及び比較例〕
次に実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に
説明する。
なお、組成物及びその硬化物における各種特性の評価は
以下の方法により行った。
<粘度> 25℃における組成物の粘度をE型粘度計を用いて測定し
た。
<穴埋まり性> 一次エッチングを行ったシャドウマスクに本発明の樹脂
組成物を塗布したときの穴埋まり状態を目視により判定
した。
○ 全く気泡が無い。
△ 一部の穴に気泡が有る。
× 全面に気泡が有る。
<表面平滑性> シャドウマウク上に塗布した樹脂組成物を、紫外線の照
射により硬化させた後、硬化物の表面状態、及び膜厚の
均一性を目視にて判定した。
○ 膜厚均一、欠陥無し。
△ 一部、膜厚ムラ及び表面欠陥有り。
× ハジキ或いは凹凸が多数発生した。
<耐エッチング性> 硬化樹脂膜を形成させたシャドウマスクを、濃度43%の
FeCl3水溶液に60℃で30分間浸漬した後、硬化樹脂膜の
表面状態を目視にて判定した。
○ 全く変化無し。
△ 着色有り。
× 膨らみ或いは剥がれ等が発生した。
<アルカリ溶解・剥離性> 硬化樹脂膜を形成させたシャドウマスクを、濃度20%の
NaOH水溶液に80℃で1分間浸漬した後、硬化樹脂膜の溶
解・剥離性を目視にて判定した。
◎ 完全に溶解・剥離した。
○ 完全に溶解しないが、剥離した。
× 剥離しなかった。
実施例1 (a)成分としてアクリロイルオキシエチルモノフタレ
ート(東亞合成化学工業株式会社製商品名「アロニック
スM−5400」)を50部、(b)成分としてアクリロイル
モルフォリン(株式会社興人製「ACMO」)を35部及び
(c)成分としてトリメチロールプロパントリアクリレ
ート(東亞合成化学工業株式会社製商品名「アロニック
スM−309」)を15部混合した組成物100部に対し、これ
を60℃に加熱しながら、(d)成分としてメガファック
F−177(大日本インキ化学工業株式会社製)0.1部、増
感剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン(チバガイギー社製イルガキュア184)5部を溶解混
合し室温まで冷却した後、(e)成分として、水210
部、イソプロパノール210部を混合し、紫外線硬化型樹
脂組成物を得た。
実施例2〜3 (a)成分、(b)成分及び(c)成分の配合比率を、
表1に示す通りに変えた他は実施例1と同様にして、紫
外線硬化型樹脂組成物を得た。
比較例1 (c)成分を配合せず、(b)成分を増量した以外は実
施例3と同様にして紫外線硬化型樹脂組成物を得た。
比較例2 (d)成分を配合しないこと以外は実施例3と同様にし
て、紫外線硬化型樹脂組成物を得た。
比較例3 (e)成分を配合しないこと以外は実施例3と同様にし
て、紫外線硬化型樹脂組成物を得た。
上記実施例1〜3及び比較例1〜3による紫外線硬化型
樹脂組成物を、一次エッチングが終了したシャドウマス
ク(穴の直径が100〜200μm)に、エアーレススプレー
を用いて膜厚が200〜300μmになるように塗布した。12
0℃で3分間乾燥した樹脂塗膜に対して、80kw/cm集光型
高圧水銀灯を用いて紫外線を照射し、樹脂塗膜表面のタ
ックがないことにより、樹脂が硬化したことを確認し
た。塗膜性能を評価したところ表1に示す結果が得られ
た。
実施例4 (a)成分として前記の東亞合成化学工業株式会社製商
品名「アロニックスM−5400」を30部及びアクリロイル
オキシエチルモノサクシネート(東亞合成化学工業株式
会社製商品名「アロニックスM−5500」)を20部、
(b)成分としてジメチルアクリルアミド(株式会社興
人製「DMAA」)を35部、(c)成分として東亞合成化学
工業株式会社製商品名「アロニックスM−309」を15
部、(d)成分としてフロラードFC−430(住友スリー
エム株式会社製)を1部、増感剤としてイルガキュア18
4を5部、(e)成分として水210部及びイソプロパノー
ル210部を、実施例1と同様に混合し、紫外線硬化型樹
脂組成物を得た。
実施例5 (a)成分としてアクリル酸ダイマー(東亞合成化学工
業株式会社製商品名「アロニックスM−5600」)を50
部、(b)成分としてヒドロキシエチルメタアクリレー
ト(HEMA)を20部及びテトラヒドロフルフリルメタクリ
レート(THFMA)20部、(c)成分としてペンタエリス
リトールヘキサアクリレート(東亞合成化学工業株式会
社製商品名「アロニックスM−400」)部10、(d)成
分としてメガファックF−177(大日本インキ株式会社
製)を1部、増感剤としてイルガキュア184を5部、
(e)成分として水100部、イソプロパノール100部及び
ブチルセロソルブ45部を、実施例1と同様に混合し紫外
線硬化型樹脂組成物を得た。
実施例6 (a)成分として東亞合成化学工業株式会社製商品名
「アロニックスM−5400」を65部、(b)成分としてAC
MOを20部、(c)成分としてトリス(アクリロイルオキ
シエチル)イソシアヌレート(東亞合成化学工業株式会
社製商品名「アロニックスM−315」)を15部、(d)
成分としてメガファックF−177を0.1部、増感剤として
イルガキュア184を5部、(e)成分として水100部及び
イソプロパノール320部を、実施例1と同様に混合し紫
外線硬化型樹脂組成物を得た。
比較例4 (a)成分として東亞合成化学工業株式会社製商品名
「アロニックスM−5400」を90部、(c)成分としてポ
リエステルポリアクリレート(東亞合成化学工業株式会
社製商品名「アロニックスM−8060」)を10部、(d)
成分としてフロラードFC−430を1部及び増感剤として
イルガキュア184を5部、(e)成分として水210部及び
イソプロパノール210部を、実施例1と同様に混合し、
紫外線硬化型樹脂組成物を得た。
比較例5 (a)成分として東亞合成化学工業株式会社製商品名
「アロニックスM−5400」を50部、(c)成分として東
亞合成化学工業株式会社製商品名「アロニックスM−80
60」を50部、(d)成分としてメガファックF−177を
0.1部、増感剤としてイルガキュア184を5部、(e)成
分として水を210部及びイソプロパノールを210部、実施
例1と同様に混合し、紫外線硬化型樹脂組成物を得た。
上記の紫外線硬化型樹脂組成物を、一次エッチングが終
了したシャドウマスクに、エアーレススプレーを用いて
膜厚が200〜300μmになるように塗布した。120℃で3
分間乾燥した後、80kw/cm集光型高圧水銀灯を用いて硬
化させた。塗膜を評価したところ表2に示す結果が得ら
れた。
(ハ)発明の効果 本発明の組成物は、微細な凸凹を有する材料表面に気泡
を生じることなく塗布し希釈剤を乾燥した後、活性エネ
ルギー線の照射によって速やかに硬化し、アルカリ溶解
・剥離性を有する硬化物を形成する樹脂組成物である。
従って、例えばシャドウマスクの製造工程の一段階であ
る、一次エッチング後の裏止め材用樹脂組成物として時
に有用なものであり、本発明の活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物を用いてシャドウマスクを製造することによ
って、穴埋まり性、表面平滑性、硬化性、耐エッチング
性及びアルカリ溶解・剥離性等の特性が十分に満足され
る。さらに、乾燥時における液流れの防止、硬化膜の薄
膜化が可能であるため、剥離性が非常に良好で、白ピ
ン、黒ピン、残存塗膜による穴づまり等の欠陥を生じな
いシャドウマスクを製造することが出来る。
本発明組成物は上記のような特長を有するので、シャド
ウマスク製造時の裏止め材用樹脂組成物以外の多くの分
野で、例えば注型材料、塗料又は成形材料として利用さ
れるものである。本発明の組成物は、既存の工程を改良
できる点で有用であり、その工業的価値は極めて大であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a),(b),(c),(d)及び
    (e)からなり、(a),(b)及び(c)の割合は、
    それらの合計量100重量部を基準にして、(a)が30〜7
    0重量部、(b)が20〜65重量部、(c)が1〜30重量
    部であり、(d)及び(e)の割合は、(a),(b)
    及び(c)の合計量100重量部に対して、(d)が0.01
    〜5重量部で(e)が100〜450重量部であり、かつ
    (a),(b)及び(c)からなる混合物の25℃におけ
    る粘度が3000cps以下であることを特徴とする活性エネ
    ルギー線硬化型樹脂組成物。 (a)分子中に、一個のカルボキシル基及び一個のアク
    リロイル基或いはメタクリロイル基を持つ化合物。 (b)分子中に、一個のアクリロイル基或いはメタクリ
    ロイル基を持つ上記(a)以外の化合物。 (c)分子中に、二個以上のアクリロイル基或いはメタ
    クリロイル基を持つ化合物。 (d)レベリング剤。 (e)有機溶剤又は有機溶剤と水との混合物。
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