JPH07301633A - Hiv関連抗体測定法 - Google Patents

Hiv関連抗体測定法

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JPH07301633A
JPH07301633A JP6117552A JP11755294A JPH07301633A JP H07301633 A JPH07301633 A JP H07301633A JP 6117552 A JP6117552 A JP 6117552A JP 11755294 A JP11755294 A JP 11755294A JP H07301633 A JPH07301633 A JP H07301633A
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cks
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哲 城村
Yoshiyuki Komakoshi
好之 駒越
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遺伝子組換え法により得られたリコビナント
抗原を用い、その検出感度、さらにはその特異性におい
て優れ、そのうえ非特異的な反応がない、より感度、特
異性に優れたHIV抗体測定法の開発をなす。特に、融
合蛋白質としてリコビナント抗原を製造し、それを用い
た測定系で非特異的反応抑制し、偽陽性を生ずるという
問題のない方法及び試薬の開発を行う。 【構成】 遺伝子組換え法で産生された抗原、特に融合
蛋白質として製造されたリコビナント抗原を用いた、試
料中の該抗原と免疫学的に反応性のHIV抗体の測定法
において、CKS又はそれと実質的に同等の作用を有す
るものを用いることにより、非特異的反応の発生を効果
的に中和でき、より特異性に優れたHIVの測定法及び
それに用いる試薬が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、融合蛋白質として遺伝
子組換え法で産生された抗原を用いたところの試料中の
HIV抗原と免疫学的に反応性の抗体(以下、「HIV
関連抗体」ともいう)の測定法において用いられる試薬
で、偽陽性を抑制するため、CKS又はそれと同等の作
用を有するものを含有することを特徴とするHIV関連
抗体の測定用試薬及びそれを用いた測定法に関する。
【0002】
【従来技術及び解決すべき課題】免疫学的測定法は、人
の臨床における検査や病気の診断に広く利用される他、
動物においてもその臨床検査や病気の診断、さらにはそ
の他の広い範囲の測定対象物の分析、測定、定量、検出
などの分野において応用されている。この免疫学的測定
法は、抗原とその抗原に対する抗体との間の抗原抗体反
応を利用するものであるが、通常この抗原抗体反応の生
起していることの検出は可視的に判別したり、あるいは
検知することは困難であるので、その検知、検出を容易
にするため様々な手法が開発されてきている。こうして
免疫学的測定法として、例えば、ラジオイムノアッセ
イ、酵素免疫測定法、螢光免疫測定法、凝集反応免疫測
定法などが開発されてきて、現在広く利用されている。
【0003】また、この抗原抗体反応にあずかる抗体あ
るいは抗原は、必要に応じて、例えば、寒天、アガロー
ス、セルロース、紙、ニトロセルロース、デキストラ
ン、ゼラチン、キチン、コラーゲン、綿などの生体由来
高分子あるいは天然物由来高分子、ポリスチレン、ポリ
エチレン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド
などのアクリル樹脂、イオン交換樹脂、光架橋樹脂、テ
フロン、ポリアセタールなどの合成高分子、ガラスビー
ズ、シリカゲル、アルミナ、セラミック、カーボン、硫
酸マグネシウムなどの無機質材料などからなる、微粒
子、ビーズ、マイクロプレート、マイクロタイターウェ
ル、マイクロチューブ、ストリップ、メンブレン、ゲル
など、さらには赤血球、ラテックス粒子、乳剤などの固
定担体に固定しておき、この固定担体を、分析対象とし
ての抗体、抗原等を含有する試料と接触させ、こうして
固定担体に固定された抗原または抗体と、分析試料中の
抗体、抗原等とを特異的に結合反応せしめ、この特異的
に結合した分析対象物を検知することがなされる。
【0004】ラジオイムノアッセイ、酵素免疫測定法、
発光又は螢光免疫測定法などでは、125I、 3Hなどの
放射性物質、西洋わさびペルオキシダーゼ、β−D−ガ
ラクトシダーゼ、アルカリフォスファターゼなどの酵
素、フルオレッセインなどの螢光色素、金コロイド、セ
レンコロイドなどの発光又は発色物質などで標識された
抗原あるいは抗体が試薬として用いられ、分析試料中の
抗体、抗原等と特異的に結合反応させて、その放射活
性、酵素活性あるいは螢光を測定して、試料中の抗体、
抗原等が存在していたか否かを判別している。
【0005】凝集反応を利用した抗原あるいは抗体の測
定法は、一般には赤血球や細菌などの粒子状抗原と、そ
れに対する抗体とが特異的に結合反応して観察できるよ
うな凝集塊をつくる反応を利用するもので、この反応を
凝集反応といっている。例えば、試料中の抗体を検知す
るためには、上記したような粒子状抗原を試料と混合し
て反応させたとき、例えば、水性媒質の中で抗原抗体反
応により生じた凝集反応が観察されるか否かにより、試
料中に測定対象の抗体が存在しているか否かが判別され
る。この凝集反応を用いた測定法にあっては、一定量の
抗原に対し、一定の希釈列にあるところの既知濃度ある
いは量の抗体を加え、反応の結果得られる溶液の凝集反
応の程度を希釈倍数の逆数で表して評価されることもな
される。逆に一定量の抗体に対し、一定の希釈列にある
ところの既知濃度あるいは量の抗原を加え、反応の結果
得られる溶液の凝集反応の程度を希釈倍数の逆数で表し
て評価されることもなされるし、更に抗体に対する抗
体、すなわち二次抗体を用いて間接的な凝集反応を観察
することもなされる。凝集反応を用いた測定法にあって
は、抗原粒子そのものでなく、可溶性抗原を粒子状担
体、例えば、赤血球、ポリスチレン粒子、ラテックス粒
子などに結合させたいわゆる感作粒子抗原を用いること
がなされる。このような感作粒子抗原を用いる凝集反応
を用いた測定法は、受身凝集反応免疫測定法とよばれ
る。
【0006】特に最近では、社会的にその臨床的測定が
課題となっているものに、後天性免疫不全症候群(AI
DS)の原因ウイルスHIV−IやHIV−IIなどの
HIV(human immunodeficienc
y virus)の測定が挙げられる。AIDSは、1
981年米国カルフォルニア州で報告されて以来、その
感染者の世界的急激な増加、さらに感染後発症すると致
命的な経過をたどることから、その対策が大きな社会問
題となっている。
【0007】HIVは、血液、粘液などの接触により感
染伝播することから、その感染の有無を確実に診断・検
出することが求められている。HIVは、AIDS原因
ウイルスとしてScience,220:868,19
83,同224:497,1984及び同225:84
0,1984などで同定され、まもなくウイルスDNA
がクローニングされ、その全遺伝子構造が明らかにされ
(Cell,40:9,1985,Nature,31
:277,1985,同313:450,1985,
及びScience,227:484,1985)、さ
らに感染性を持ったウイルスDNAクローンが得られた
(Nature,316:262,1985,Scie
nce,232:998,1986,及びJ.Viro
l.59:284,1986)。またHIVには、Na
ture,313:277,1985に示されているよ
うに種々の分離株の存在が報告されている。このような
HIVは、輸血などでも伝播することからその後広範な
研究が成され、AIDS感染の有無の臨床検査、問題と
なる血液の判別をすることが、大きな課題となってい
る。
【0008】こうしてこのHIVに対する抗体を検出す
るための試験方法の開発が進められ、現在供血者のスク
リーニングやAIDSの診断の補助となる試験法が提供
されるに至っている。しかしながら、これまでの方法
は、依然として急性期の診断においてとか、その検出感
度、さらにはその特異性が必ずしも充分なものでなく、
そのうえ非特異的な反応が観察されるなどの問題を有し
ており、より感度、特異性に優れた測定法の開発が求め
られている。より早い時期でのHIV関連抗体の検出
は、有効な治療を進める上でも、医療の現場での安全性
を確保する上でも重要であり、またAIDS感染者(潜
在危険保菌者)における検出率を高めたり、供血者のス
クリーニングを確実に行ないうるようにすることが強く
求められている。
【0009】こうした目的のため、HIVに対する抗体
を検出するための試験方法において用いられる抗原を、
遺伝子組換え法によりより効率よく製造するための方法
が開発されてきた。そして最近では、さらに遺伝子組換
え法により産生された複数のリコビナント抗原が用いら
れてくるようになると共に、その遺伝子組換え法でのリ
コビナント抗原の製造に、特定の制御領域、例えば、l
acオペロンのようなプロモーターを使用して製造する
試みがなされているが、多くは特に宿主細胞と導入遺伝
子とがその種において異なるような外来性の遺伝子を導
入していることから必ずしもその製造は容易ではない。
このような問題を解決するため、融合蛋白質としてリコ
ビナント抗原を製造することが一般的に行なわれるよう
になってきた。
【0010】従来、固体担体の表面上に存在する遊離結
合部位と試料中の分析対象物とが非特異的に結合し、こ
れが測定誤差の原因となるため、種々の対策が試みられ
てきている。このようなものの一つに、遊離結合部位を
ブロックするようなブロッキング剤を使うことが提案さ
れている。また、上記のように遺伝子組換え法で得られ
たリコビナント抗原を用いてHIVに対する抗体などを
検出する免疫学的測定法を行なう場合、非特異的反応を
示すことが見出され、偽陽性を生ずるという問題が指摘
されている。その対策の一つとして、例えば、HBc抗
原を用いた測定系では遺伝子組換え操作の施されていな
い細菌の口径0.8ミクロンのフィルターを通過せしめ
て得られた細菌成分抽出物を使用することも提案されて
いる(特公平3─59382号公報)。
【0011】しかしながら、遺伝子組換え法で得られた
リコビナント抗原を用いてHIVに対する抗体、すなわ
ちHIV関連抗体を検出する免疫学的測定法において
は、依然として非特異的反応を防ぐことが出来ないとい
う問題がある。上記したようにより正確にHIV関連抗
体を検出したり、AIDS感染者における検出率を高め
たり、供血者のスクリーニングを確実に行なうために
は、この非特異的反応に起因する偽陽性を無くすことが
緊急的かつ強く求められている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、HIV抗
原と免疫学的に反応性の抗体(HIV関連抗体)を遺伝
子組換え法で得られたリコビナント抗原を用いて正確に
測定する方法を見いだすべく、鋭意研究を行った結果、
簡単な方法により、再現性のあるかつより感度が高く、
そして非特異的反応を抑えて、その非特異的反応に起因
する偽陽性を無くすことのできる方法及び試薬の開発に
成功し、本発明を完成した。
【0013】本発明者らは、遺伝子組換え法で産生され
た抗原を用いた試料中のHIV関連抗体の測定法におい
て、CKS(CTP:CMP−3−デオキシ−マンノオ
クチュロソネート・シチジル・トランスフェラーゼ又は
CMP−KDOシンセターゼ)又はそれと実質的に同等
の作用を有するものを用いることにより、急性期の診断
において優れ、その検出感度が高く、さらにはそのAI
DS感染者、特にHIV関連抗体に対して特異性が高
く、そのうえ非特異的な反応が観察されることのない結
果の得られることを見出した。
【0014】こうした遺伝子組換え法で抗原を産生する
にあたっては、抗原は融合蛋白質として効率よく得られ
るものであり、通常産生された融合蛋白質は開裂などに
より遊離蛋白質の形態にされているが、融合部分はその
全部または一部が抗原に結合したままであることもでき
る。
【0015】こうして本発明によれば、遺伝子組換え法
で産生された抗原を用いたところの試料中のHIV関連
抗体の測定試薬において、偽陽性を抑制するため、CK
S又はそれと実質的に同等の作用を有するものを配合し
てあることを特徴とするHIV関連抗体の測定試薬及び
それを用いた試料中のHIV関連抗体の測定法が提供さ
れる。
【0016】より具体的な態様においては、本発明は、
HIV−I env.gp41,p24リコビナント抗
原,HIV−II env.p36リコビナント抗原及
びHIV−2 env.CKS−p36リコビナント抗
原からなる群から選ばれたものを用いた試料中のHIV
関連抗体の免疫測定法において、偽陽性を抑制するた
め、CKS又はそれと実質的に同等の作用を有するもの
を配合してあることを特徴とするHIV関連抗体の測定
試薬及びそれを用いた試料中のHIV関連抗体の測定法
が提供される。
【0017】より好ましい態様においては、本発明は、
HIV関連抗体の受身凝集反応免疫測定法において、C
KS融合蛋白質として得られたHIV−I リコビナン
ト抗原及びHIV−II リコビナント抗原からなる群
から選ばれたものを用いるとともに、リコビナントCK
S又はそれと実質的に同等の作用を有するものを配合す
ることによる、非特異的反応の抑制されたHIV関連抗
体の測定試薬及びそれを用いた試料中のHIV関連抗体
の測定法が提供される。
【0018】本発明で用いられるCKS又はそれと実質
的に同等の作用を有するものは、CKSの全アミノ酸配
列からなるもの、CKSのアミノ酸配列の一部からなる
ものであって遺伝子組換え法で産生されたものであるこ
とができ、遺伝子組換え法で融合蛋白質の産生に用いら
れるプラスミドにより産生されるCKS相当蛋白質と実
質的に同等の作用を有するものが挙げられる。本発明で
用いられるCKSと実質的に同等の作用を有するもの
は、例えばCKSの全248個のアミノ酸配列のうち最
初の239個のアミノ酸配列をもつものあるいはその蛋
白質を菌体から分離精製処理で生ずる断片蛋白質、遺伝
子組換え法で融合蛋白質の産生に用いられるCKS遺伝
子によりコードされたCKS由来ペプチド断片などが挙
げられる。
【0019】本発明で用いられるCKS又はそれと実質
的に同等の作用を有するものは、例えば次のようにして
得られる。大腸菌lacプロモーター部位を修飾した配
列とCKSをコードしているkdsB遺伝子とを含有す
るプラスミドpTB201を構築する。先ず、プラスミ
ドpWM111 からプラスミドpWM145 を構築する。
【0020】例えば、マンデッキ等(Mandecki et al.
Gene 43: 131, 1986) により開示されたようにプラスミ
ドpWM111 を大腸菌JM83(ara,(lac−
proAB),rpslo8OlaczM15)か
ら標準アルカリ抽出法、次にセシウムクロライド濃度勾
配法による精製そして約70%のエタノールによる沈殿
処理後、遠心処理して単離する。単離されたプラスミド
pWM111 を次に制限酵素EcoRI及びBamHIで
開裂せしめ、単離して得たEcoRI−BamHIベク
ター断片と、単離して得たEcoRI−BamHIプロ
モーター断片に代えて図1の配列のオリゴヌクレオチド
とをT4リガーゼによりライゲーション処理し、ついで
大腸菌JM103(supEthi,(lac−
roAB),endarpslsbcB15,[F',
traD36proABlaciqZM15)のコ
ンペテント細胞を形質転換せしめ、形質転換大腸菌から
プラスミドpWM145 が得られる。
【0021】一方、大腸菌K−12からプラスミドpR
G1を単離し、それから大腸菌酵素CKS(CTP:C
MP−3−デオキシ−マンノオクチュロソネート・シチ
ジル・トランスフェラーゼ又はCMP−KDOシンセタ
ーゼ)をコードしているkdsB遺伝子を分離し、プラ
スミドpTB201を構築する。例えば、プラスミドp
RG1をHpaIIで消化処理し、次にバクテリアル・
アルカリフォスファターゼ(BRL)でもって脱燐酸化
処理し、約1.7kbのkdsB遺伝子断片を得る。次
に図2の合成オリゴヌクレオチドをBRL T4キナー
ゼを用い標識し、HpaIIkdsB遺伝子断片とライ
ゲーション処理し、BRL T4キナーゼを用い燐酸化
処理する。ついでHindIII及びBamHIでもっ
て同時に消化処理し、約1kbの断片を得る。
【0022】こうして得られたkdsB遺伝子を、プラ
スミドpWM145 をHindIII及びBamHIでも
って同時に消化処理し、ついで脱燐酸化処理して得られ
た断片と、ライゲーション処理する。大腸菌JM103
のコンペテント細胞を形質転換せしめ、形質転換大腸菌
からプラスミドpTB201を得る。次にこのプラスミ
ドpTB201で形質転換された大腸菌は、例えばアン
ピシリンを含有するLB培地中で培養され、IPTG
(イソプロピル−β−D −チオガラクトシド)で誘導処
理され、得られた菌体から産生CKSが、精製処理して
得られる。
【0023】上記プラスミドpTB201は、Bql
I及びHindIIIでもって消化処理され、約3.6
kbのベクター断片を与える。この約3.6kbのベク
ター断片を図3の二つの合成オリゴヌクレオチドから成
るリンカーとライゲーション処理する。大腸菌JM10
9(recA1endA96thihsdR1
supE44relA1,−,(lac−pr
oAB),[F',traD36proABlaciq
ZM15)のコンペテント細胞を形質転換せしめ、形質
転換大腸菌からプラスミドpTB210を得る。このプ
ラスミドpTB210で形質転換された大腸菌は、例え
ばアンピシリンを含有するLB培地中で培養され、IP
TG(イソプロピル−チオ−β−ガラクトシド)で誘導
処理され、得られた菌体から産生CKSが、精製処理し
て得られる。
【0024】このプラスミドpTB210は、大腸菌X
L−1 Blue(ストラタジーン社:Stratagene)の
コンペテント細胞中に導入され形質転換せしめられ、形
質転換された細胞を培養して大量に得ることができる。
同様にプラスミドpTB201及びプラスミドpTB2
10から外来遺伝子の発現に適するように、制限酵素、
合成オリゴヌクレオチドリンカー、リガーゼなどを用い
て誘導されたCKS融合蛋白質発現系プラスミドを作製
することが可能であり、そのプラスミドを用いて遺伝子
組換え法によりCKS又はそれと実質的に同等の作用を
有するものが得られる。
【0025】こうして得られたCKSリコビナント蛋白
質は、大腸菌などの細胞をホモジュナイザー、ワーリン
グブレンダー、フレンチプレス、超音波破砕機などの機
械的方法、リゾチームなどの酵素による方法、凍結融解
や浸透圧による物理的方法あるいはドデシル硫酸ナトリ
ウム(SDS)、トウィーン(Tween:商品名)、
トライトンX(Triton X:商品名)などの界面
活性剤、アセトン、ブタノールなどの有機溶媒、EDT
Aなどのキレート化剤などを用いる化学的方法などによ
り破砕処理して得られる。細胞を破砕する際、懸濁液中
にプロテアーゼ阻害剤などを添加しておくこともでき
る。
【0026】超音波処理は、例えば、懸濁溶液試料を1
0〜60kHzの音波(超音波)を出すことのできる超
音波振動子に適用することにより細胞を破壊することの
できる装置にかけて行うことができ、そのような装置と
しては棒状の超音波振動子を試料に浸す型のものや、超
音波振動子を取り付けたカップ状の容器に試料をいれ処
理する型のものや、連続処理が可能なように循環式にさ
れた型のもの、さらにはビーズなどと共に試料を処理で
きるようにしたもの等が挙げられる。こういった超音波
破砕装置は、大岳製作所(株)、セントラル科学貿易
(株)、セイコー電子工業(株)などから市販されてい
る。超音波処理は、細胞を破砕するに十分な時間処理す
ることにより行われ、使用試料の量や使用出力に応じて
適宜適当に選ぶことができ、通常約1分間から約2時間
の範囲で選ぶことができる。
【0027】得られた粗蛋白質液を、例えば硫酸アンモ
ニウムなどの蛋白質沈殿剤などを用いての塩析、エタノ
ールなどの有機溶媒による沈殿法、界面活性剤などを用
いての抽出、透析、密度勾配遠心などの遠心分離法、限
外濾過法、イオン交換樹脂、イオン交換セルロース、イ
オン交換セファデックス、アルミナ、ハイドロキシアパ
タイトなどによる吸着、カラムクロマトグラフィー、電
気泳動法、デキストランゲル、ポリアクリルアミドゲ
ル、ポリエチレングリコールジメタクリル酸ゲル、アガ
ロースゲル、多孔質シリカガラス、分子ふるい法、モノ
クローナル抗体などを利用したアフィニティクロマトグ
ラフィーにより分離、精製することができる。これらの
処理は、測定時の非特異的反応を抑制して、偽陽性を排
除しうるように選ぶことができるとともに、各種の分
離、精製方法を組み合わせることができる。
【0028】本発明で用いられるCKS又はそれと実質
的に同等の作用を有するものは、宿主細胞として大腸菌
を用いて得られるものであることができ、例えば、リコ
ビナントCKSタンパク質の発現ベクターであるプラス
ミドを、大腸菌に導入し、形質転換処理され、こうして
形質転換された大腸菌を培養し、リコビナントCKSタ
ンパク質を発現させ、得られた培養液より単離精製処理
して得られたものが好ましい。また、このCKS又はそ
れと実質的に同等の作用を有するものは、リコビナント
CKSタンパク質の発現ベクターで形質転換された大腸
菌を培養し、リコビナントCKSタンパク質を発現させ
て得られた培養液よりの菌体をプロテアーゼ阻害剤存在
下破砕し、得られたリコビナントCKSタンパク質を含
む液から、蛋白質沈殿剤によりタンパク質を沈殿させた
ものを透析し、それを精製処理して得られたものである
ことができる。
【0029】さらに、CKS又はそれと実質的に同等の
作用を有するものは、リコビナントCKSタンパク質の
発現ベクターで形質転換された大腸菌を培養し、リコビ
ナントCKSタンパク質を発現させて得られた培養液よ
りの菌体をプロテアーゼ阻害剤存在下破砕し、得られた
リコビナントCKSタンパク質を含む液から蛋白質沈殿
剤によりタンパク質を沈殿させたものを透析し、それを
イオン交換クロマトグラフィーにより、次いでゲル濾過
クロマトグラフィーにより精製処理して得られたもので
あってよい。このリコビナントCKSタンパク質の発現
ベクターは、好ましくはpTB201,pTB210、
pTB260,pTB270又はそれらから制限酵素及
び/又は合成オリゴヌクレオチドを用いて遺伝子組換え
法で修飾されて誘導されたプラスミドであることができ
る。
【0030】本発明で用いられるCKS又はそれと実質
的に同等の作用を有するものは、具体的な例では、例え
ば、リコビナントCKSタンパク質の発現ベクターであ
るプラスミドpTB210などを、大腸菌XL−1 B
lue(ストラタジーン社:Stratagene)などの宿主細
胞に導入し、形質転換処理され、こうして形質転換され
た大腸菌pTB210/XL−1などを適切な培地中で
培養し、リコビナントCKSタンパク質を発現させる。
この得られた培養液より、発現させたリコビナントCK
Sタンパク質を含む菌体を遠心分離により集め、集めた
菌体をEDTA、トライトンX−100及びプロテアー
ゼ阻害剤などを含むトリス緩衝液などの緩衝液に懸濁
し、機械的に破砕する。この菌体破砕液より、遠心分離
及び約0.2μmのフィルターを用いた濾過により不溶
物を除き、リコビナントCKSタンパク質を含む水抽出
液を得る。
【0031】上記で得られた、リコビナントCKSタン
パク質を含む水抽出液から、約4.8M又はそれ以上の
濃度の硫酸アンモニアなどの蛋白質沈殿剤により、リコ
ビナントCKSタンパク質を含むタンパク質を沈殿さ
せ、この沈殿させたタンパク質を、0.5mMジチオス
レイトール(DTT)水溶液などの媒質に懸濁し、この
懸濁液を0.1Mトリス緩衝液(pH7.6)などの緩
衝液中で透析し、粗精製リコビナントCKSタンパク質
を得る。
【0032】上記で得られた、粗精製リコビナントCK
Sタンパク質を、TSKgel DEAE−5PW(東
ソー)などを用いたイオン交換クロマトグラフィーによ
り分画精製し、次いでTSKgel G3000 SW
XL(東ソー)などを用いたゲル濾過クロマトグラフィ
ーにより分画し、精製リコビナントCKSタンパク質を
得ることができる。本発明においては、CKS又はそれ
と実質的に同等の作用を有するものは、希釈剤に添加さ
れて用いることもでき、その場合の使用量は約0.00
01mg/ml〜約1mg/ml、好ましくは約0.0
01mg/ml〜約0.5mg/ml、さらに好ましく
は約0.005mg/ml〜約0.1mg/ml、最も
好ましくは約0.01mg/ml〜約0.1mg/ml
の濃度となるようにして用いることができる。
【0033】本発明で用いられる遺伝子組換え法で産生
された抗原は、例えば遺伝子組換え技術を適用し、天然
HIVから分子クローニングにより得られたDNA配列
あるいは既に知られたHIVゲノム配列から、酵素など
を用いたり、化学合成により得られたDNA配列を、微
生物あるいは動物、植物、昆虫などで発現させて得られ
たリコビナント抗原である。このリコビナント抗原とし
ては、HIVゲノムの別々の抗原領域を発現させた組換
え蛋白質(リコビナント蛋白質)の少なくとも1種であ
ることができる。本発明で用いられる遺伝子組換え法で
産生された抗原としては、好ましくは融合蛋白質として
得られるものである。
【0034】さらに好ましくはこのリコビナント抗原は
CKSあるいはそれらの関連蛋白質の融合蛋白質として
得られるものである。例えば、宿主細胞として大腸菌を
用いてCKS融合蛋白質発現系の遺伝子産物、特にはC
KSの全248個のアミノ酸配列のうち最初の239個
のアミノ酸配列をもつものとの融合蛋白質として得られ
るものが挙げられる。
【0035】代表的な例としては、特開平4─2539
98公報や特開平4─281792公報に記載のものが
挙げられ、さらには例えばpTB211リコビナント抗
原、pTB310Aリコビナント抗原、pTB310B
リコビナント抗原、pTB319リコビナント抗原、p
JC22リコビナント抗原、及びpJC100リコビナ
ント抗原、あるいはそれらをペプチダーゼや化学的開裂
試薬などでで処理し、プロセッシングなどして得られた
ペプチドからなる群から選ばれたもの、例えばHIV−
I env.gp41リコビナント抗原,HIV−I
env.gp110リコビナント抗原,HIV−I g
ag.p24リコビナント抗原,HIV−IIenv.
p36リコビナント抗原,HIV−II env.CK
S−p36リコビナント抗原などが挙げられる。
【0036】また、本発明では好適に複数のリコビナン
ト抗原を混合して用いることができる。好ましくは、本
発明で用いられる抗原は、HIV−I env.gp4
1,HIV−I gag.p24リコビナント抗原,及
びHIV−II env.CKS−p36リコビナント
抗原からなるものが使用できる。本発明では遺伝子組換
え法で産生された抗原だけでなく、例えばウイルス、感
染細胞、感染生体組織などから単離精製された抗原又は
それらと同等な作用を有するものをさらに配合して用い
ることもできる。このようなものとしては、HIVより
精製されたHIV−I env.gp41などが挙げら
れる。
【0037】本発明において試料中のHIV抗原と免疫
学的に反応性の抗体を測定するにあたっては、ラジオイ
ムノアッセイ、酵素免疫測定法、化学発光又は生物学的
発光免疫測定法、螢光免疫測定法、及び凝集反応免疫測
定法などの方法によることができる。特に凝集反応免疫
測定法、例えば受身凝集反応免疫測定法は好ましい方法
である。
【0038】本発明において試料中のHIV抗原と免疫
学的に反応性の抗体を測定するにあたっては、抗原抗体
反応にあずかる抗原は、必要に応じて、例えば、寒天、
アガロース、セルロース、紙、ニトロセルロース、デキ
ストラン、ゼラチン、キチン、コラーゲン、綿などの生
体由来高分子あるいは天然物由来高分子、ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ルアミドなどのアクリル樹脂、イオン交換樹脂、光架橋
樹脂、テフロン、ポリアセタールなどの合成高分子、ガ
ラスビーズ、シリカゲル、アルミナ、セラミック、カー
ボン、硫酸マグネシウムなどの無機質材料などからな
る、微粒子、ビーズ、マイクロプレート、マイクロタイ
ターウェル、マイクロチューブ、ストリップ、メンブレ
ン、トレイ、ゲルなど、さらには赤血球、ラテックス粒
子、乳剤などの固定担体に固定しておき、この固定担体
を、分析対象としての抗体等を含有する試料と接触さ
せ、こうして固定担体に固定された抗原と、分析試料中
の抗体等とを特異的に結合反応せしめ、この特異的に結
合した分析対象物を検知することによりおこなうことが
できる。
【0039】ラジオイムノアッセイ、酵素免疫測定法、
化学発光又は生物学的発光免疫測定法、螢光免疫測定法
などでは、 125I、 3Hなどの放射性物質、西洋わさび
ペルオキシダーゼ、β−D −ガラクトシダーゼ、アルカ
リフォスファターゼなどの酵素、フルオレッセインなど
の螢光色素、金コロイド、セレンコロイドなどの発光又
は発色物質などで標識された抗原あるいは二次抗体が試
薬として用いられ、分析試料中の抗体、複合体等と特異
的に結合反応せしめられ、その放射活性、酵素活性ある
いは螢光などを測定して、試料中の抗体等が存在してい
たか否かを判別することができる。
【0040】凝集反応を利用した測定法では、一般には
可溶性抗原を粒子状担体、例えば、赤血球、ポリスチレ
ン粒子などのラテックス粒子などに結合させたいわゆる
感作粒子抗原などの粒子状抗原と、それに対する抗体と
が特異的に結合反応して観察できるような凝集塊をつく
る反応を利用する。例えば、試料中の抗体を検知するた
め、上記したような粒子状抗原を試料と混合して反応さ
せ、例えば、水性媒質の中で抗原抗体反応により生じた
凝集反応が観察されるか否かにより、試料中に測定対象
の抗体が存在しているか否かが判別される。この凝集反
応を用いた測定法にあっては、一定量の抗原に対し、一
定の希釈列にある既知濃度あるいは量の抗体を加え、反
応の結果得られる溶液の凝集反応の程度を希釈倍数の逆
数で表して評価されることがなされる。逆に一定量の抗
体に対し、一定の希釈列にある既知濃度あるいは量の抗
原を加え、反応の結果得られる溶液の凝集反応の程度を
希釈倍数の逆数で表して評価されることもなされるし、
更に抗体に対する抗体、すなわち二次抗体を用いて間接
的な凝集反応を観察することもなされる。受身凝集反応
免疫測定法は、本発明に従い、例えば、HIVに対する
抗体の測定に用いられ、優れた作用効果が得られる。
【0041】固体担体、粒子状担体あるいは標識などと
抗原とを結合あるいは吸着させるには、当該分野で汎用
されている方法を用いることができ、例えばイオン相互
作用、疎水相互作用、共有結合などの物理的吸着や化学
的結合により行うことができる。例えば、架橋剤として
は、グルタルアルデヒド、1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド、スクシンイミジ
ル 3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート、スク
シンイミジル 4−(N−マレイミドメチル)シクロヘ
キサン−1−カルボキシレート、スクシンイミジル
(4−ヨードアセチル)アミノベンゾエート、スクシン
イミジル 4−(1−マレイミドフェニル)ブチレート
などが挙げられる。
【0042】固体担体、粒子状担体などの例としては、
上記したようなものが挙げられ、例えば寒天、アガロー
ス、架橋アガロース、架橋アルギン酸、架橋グアガム、
ニトロセルロースやカルボキシルセルロースなどのセル
ロースエステルあるいは混合セルロースエステル、ゼラ
チン、架橋ゼラチン、ラテックス、ゴム、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジ
エン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ
アクリルアミド、ポリメタクリレート、スチレン−メタ
クリレート共重合体、ポリグリシジルメタクリレート、
アクロレイン−エチレングリコールジメタクリレート共
重合体などのポリエステル、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリエポキシ樹脂などの天然あるいは合成の修飾あ
るいは非修飾の重合炭水化物、重合炭化水素など、それ
らの架橋誘導体など、ガラス、例えば活性化ガラス、シ
リカゲル、カオリン、タルク、シリカ−アルミナ、アル
ミナ、硫酸バリウムなどの無機材料などからなる群から
選ばれたものを、多孔性のゲル、微粒子などにしたもの
が挙げられる。
【0043】本発明においては、測定は競合アッセイ、
中和アッセイ、固相アッセイ、クロマトグラムアッセ
イ、サンドイッチアッセイなどに適したようにしておこ
なうこともできる。本発明で用いられる測定対象試料と
しては、全血、血清、血漿、脳脊髄液、リンパ液、リン
パ球、唾液、尿、汗、涙、糞便、生体粘液、生検組織、
細胞培養上清液などの生物由来材料をあげることができ
る。これら測定対象試料は、必要に応じ濃縮したり、希
釈して用いられるが、普通希釈剤などで希釈して用いる
ことが好ましい。
【0044】本発明においては、検知用試薬として、4
−ヒドロキシフェニル酢酸、1,2−フェニレンジアミ
ン、テトラメチルベンジジンなどと西洋ワサビ・ペルオ
キシダーゼ、ウンベリフェリルガラクトシド、ニトロフ
ェニルガラクトシドなどとβ−D −ガラクトシダーゼ、
ウンベリフェリルホスフェート、ニトロフェニルホスフ
ェート、NADPなどとアルカリフォスファターゼ、グ
ルコース−6−リン酸・デヒドロゲナーゼなどの酵素試
薬、放射性物質試薬、フルオレッセインイソチオシアネ
ート、テトラメチルローダミンイソチオシアネートなど
を用いている螢光試薬、発光試薬、化学発光試薬、金コ
ロイド、銀コロイド、セレンコロイドなどのコロイド標
識試薬、磁性体試薬、ビオチン標識抗ビオチン抗体など
のハプテン標識抗ハプテン抗体検出系試薬などを用いる
ことができる。
【0045】本発明の測定系においては、界面活性剤、
緩衝剤、希釈液又は希釈剤、ブロッキング剤、キレート
化剤、保存剤などを用いることができる。界面活性剤と
しては、陰イオン型界面活性剤、陽イオン型界面活性
剤、両性界面活性剤、非イオン型界面活性剤のうちから
選んで用いることが出来る。陰イオン型界面活性剤とし
ては、炭素数12〜18の高級脂肪酸のアルカリ金属
塩、炭素数12〜18の高級脂肪酸のトリエタノールア
ミンなどの有機塩基塩、炭素数12〜18の高級脂肪酸
又は高級アルコールの硫酸エステル、アルキルスルホン
酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩などが挙げられ
る。陽イオン型界面活性剤としては、アルキル基、アリ
ール基、複素環基などを有する第四級アンモニウム化合
物などが挙げられる。
【0046】両性界面活性剤としては、ポリアミノモノ
カルボン酸、炭素数12〜18の高級アルキルアミノ
酸、ラウリルジメチルベタインなどのアミノ酸のN−ト
リアルキル置換体などが挙げられる。非イオン型界面活
性剤としては、モノステアリン酸グリセリンなどの炭素
数12〜18の高級脂肪酸の多価アルコールエステル、
高級脂肪酸のポリオキシエチレンエステル、高級脂肪酸
のソルビタンエステル、高級脂肪酸とポリオキシエチレ
ン及びソルビタンエーテルとのエステル、ポリオキシエ
チレンラウリルアルコールなどの高級アルコールとポリ
オキシエチレンとのエーテル、ポリオキシエチレンとポ
リオキシプロピレンとのエーテルなどが挙げられる。
【0047】好ましい界面活性剤としては、ポリオキシ
エチレンソルビタン(代表的なものは、Tween 2
0などの商品名で入手しうる)、ポリオキシエチレンエ
ーテル(代表的なものは、Triton X−100な
どの商品名で入手しうる)、オクチルフェノール・エチ
レンオキサイド縮合物(代表的なものは、Nonide
t P−40などの商品名で入手しうる)、ドデシル硫
酸ナトリウム、N−ラウリルザルコシンなどが挙げられ
る。これら界面活性剤は、約0.001%v/v〜約1
0%v/vの範囲で用いることができる。
【0048】緩衝剤、希釈液又は希釈剤としては、水、
リン酸緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
ン(Tris)緩衝液、例えば生理食塩水などの塩化ナ
トリウム液、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン
−N’−(2−エタンスルホン酸)液、ピペラジン−
N,N’−ビス(2−エタンスルホン酸)液、3−(シ
アノヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸)液、
3−(モルホリノ)プロパンスルホン酸液、アミノ酸液
などが挙げられる。これらは単独でも、任意に配合して
も用いることができる。キレート化剤としては、エチレ
ンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、エチレングリコー
ル−ビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N,
N’,N’−テトラ酢酸(EGTA)などが挙げられ
る。これらキレート化剤は、約0.01mM〜約20m
Mの範囲で用いることができる。
【0049】保存剤としては、例えばナトリウムアジ
ド、エチルパラベンなどが挙げられる。その他、本発明
の測定系には、各種動物の血清、例えば牛血清、牛血清
アルブンミン(BSA)、牛胎児血清(FCS)、ヤギ
血清、卵白アルブンミン、ゼラチン、各種乳蛋白質、例
えばスキムミルク、カゼイン、カゼイン分解物、ホエー
蛋白質など、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドンなどからなる群から選ばれたものを添加することが
できる。これらは、約0.01%v/v〜約50%v/
vの範囲で添加することができる。
【0050】本発明においては、測定は好ましくは水性
媒体中で行うことができるが、場合によっては免疫学的
反応を一時的に水性媒体中で行うようにされていてもよ
い。水性媒体は、好ましくは約5.0〜9.0のpHに
調整されて行うことができ、より好ましくは緩衝液中で
行うこともできる。水性媒体の塩濃度は、比較的低いほ
うが好ましく、例えば生理的に等張化されているものが
好ましい。本発明においては、もちろんリンパ球破砕
物、例えばヒトT−リンパ球抽出液、大腸菌抽出液、酵
母抽出液、マウス細胞培養液抽出液などの細胞抽出物を
添加することもできる。これらのものは、約0.001
%v/v〜約20%v/vの範囲で添加することもでき
る。本発明においては、試薬は単一の容器あるいは複数
の容器に入れてあり、使用にあたり配合されて用いるよ
うになっていてもよい。
【0051】
【実施例】次に実施例を示して、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこの具体例により限定されるもの
でなく、その思想に従うかぎり各種の形態で実施できる
ことは理解されるべきである。
【0052】実施例1 (1)大腸菌水抽出液の調製 リコンビナントタンパク質を発現するための、遺伝子組
換え操作が行われていない大腸菌XL−1 Blue
(ストラタジーン社:Stratagene)を培養し、培養液よ
り菌体を遠心分離により集め、こうして得られた菌体を
EDTA、トライトンX−100及びプロテアーゼ阻害
剤を含むトリス緩衝液に懸濁し、機械的に破砕した。こ
の菌体破砕液より、遠心分離及び0.2μmのフィルタ
ーを用いた濾過により不溶物を除き、大腸菌XL−1水
抽出物を得た。また、リコンビナントタンパク質を発現
するための、遺伝子組換え操作が行われていない大腸菌
JM103を培養し、上記の大腸菌XL−1水抽出物の
場合と同様な抽出操作により、大腸菌JM103水抽出
物を得た。このようにして得られる大腸菌XL−1水抽
出物及び大腸菌JM103水抽出物は、米国アボット社
より入手しうる。
【0053】(2)リコビナントCKSタンパク質を含
む大腸菌水抽出液の調製 リコビナントCKSタンパク質の発現ベクターであるプ
ラスミドpTB210を、大腸菌XL−1 Blue
(ストラタジーン社:Stratagene)に導入し、形質転換
処理され、こうして形質転換された大腸菌pTB210
/XL−1を得た。この大腸菌pTB210/XL−1
を培養し、リコビナントCKSタンパク質を発現させ
た。この培養液より、発現させたリコビナントCKSタ
ンパク質を含む菌体を遠心分離により集め、集めた菌体
をEDTA、トライトンX−100及びプロテアーゼ阻
害剤を含むトリス緩衝液に懸濁し、機械的に破砕した。
この菌体破砕液より、遠心分離及び0.2μmのフィル
ターを用いた濾過により不溶物を除き、リコビナントC
KSタンパク質を含む大腸菌pTB210/XL−1水
抽出液を得た。このようにして得られるリコビナントC
KSタンパク質を含む大腸菌pTB210/XL−1水
抽出液は、米国アボット社より入手しうる。
【0054】(3)粗精製リコビナントCKSタンパク
質の調製 上記(3)で得られた、リコビナントCKSタンパク質
を含む大腸菌pTB210/XL−1水抽出液から、
4.8M以上の濃度の硫酸アンモニアにより、リコビナ
ントCKSタンパク質を含むタンパク質を沈殿させた。
この沈殿させたタンパク質を、0.5mMジチオスレイ
トール(DTT)水溶液に懸濁し、この懸濁液を0.1
Mトリス緩衝液(pH7.6)中で透析し、粗精製リコ
ビナントCKSタンパク質を得た。このようにして得ら
れる粗精製リコビナントCKSタンパク質は、米国アボ
ット社より入手しうる。
【0055】(4)精製リコビナントCKSタンパク質
の調製 上記(4)で得られた、粗精製リコビナントCKSタン
パク質を、TSKgel DEAE−5PW(東ソー)
を用いたイオン交換クロマトグラフィーにより、次いで
TSKgel G3000 SWXL(東ソー)を用い
たゲル濾過クロマトグラフィーにより分画し、精製リコ
ビナントCKSタンパク質を得た。
【0056】実施例2 HIV関連抗原を感作した赤血球の調製 HIV関連抗原と免疫学的に反応性の抗体を、受身赤血
球凝集反応(PHA)を用いて測定するため、HIV関
連抗原を感作した赤血球を次のようにして調製した。H
IV関連抗原として、HIV−I gag.p24リコ
ビナント抗原、又はHIV−II env.CKS−p
36リコビナント抗原を用い、これらのHIV関連抗原
をそれぞれ単独でヒト赤血球に感作し、さらにHIV−
I gag.p24リコビナント抗原及びHIV−II
env.CKS−p36リコビナント抗原(HIV
p36リコビナント抗原)の混合物をヒト赤血球に感作
し、得られた感作血球濃度が1.0(v/v)%になる
ように生理食塩水(pH7.0)に溶解した。また、こ
の感作血球溶解液に、非特異反応の吸収剤として、実施
例1の(1)〜(4)で得た大腸菌XL−1水抽出物、
大腸菌JM103水抽出物、大腸菌pTB210/XL
−1水抽出液、粗精製リコビナントCKSタンパク質、
又は精製リコビナントCKSタンパク質をそれぞれ添加
した。添加した濃度は、大腸菌水抽出物及び大腸菌pT
B210/XL−1水抽出液は0.1(v/v)%、粗
精製リコビナントCKSタンパク質、及び精製リコビナ
ントCKSタンパク質は、それぞれ20μg/mlにな
るようにした。
【0057】実施例3 HIV関連抗原を感作した赤血球の調製 実施例2と同様にして、HIV関連抗原と免疫学的に反
応性の抗体を、受身赤血球凝集反応(PHA)を用いて
測定するため、HIV関連抗原を感作した赤血球を調製
した。HCV関連抗原として、HIV p36リコビナ
ント抗原を用いた。このHIV関連抗原をヒト赤血球に
感作し、感作血球濃度が1.0(v/v)%になるよう
に生理食塩水(pH7.0)に溶解した。また、この感
作血球溶解液に、非特異反応の吸収剤として、実施例1
の(1)〜(4)で得た大腸菌XL−1水抽出物、大腸
菌JM103水抽出物、大腸菌pTB210/XL−1
水抽出液、粗精製リコビナントCKSタンパク質、又は
精製リコビナントCKSタンパク質をそれぞれ添加し
た。添加した濃度は、大腸菌水抽出物及び大腸菌pTB
210/XL−1水抽出液は0.1(v/v)%、粗精
製リコビナントCKSタンパク質、及び精製リコビナン
トCKSタンパク質は、それぞれ20μg/mlになる
ようにした。
【0058】実施例4 CKSの非特異的反応の抑制効果の測定 HIV関連抗原と免疫学的に反応性の抗体の測定法にお
ける、CKSの非特異的反応の抑制効果を、受身赤血球
凝集反応(PHA、15〜30℃で2時間インキュベー
ション)を用いて測定した。 (1)先ず、実施例2で得られた、何も非特異反応の吸
収剤の添加してない感作血球を用いて、健常人の血清検
体900例についてPHAアッセイをおこなった。得ら
れた結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】(2)次に、実施例3で得られた、何も非
特異反応の吸収剤の添加してない感作血球、及び実施例
3で得られた、各種(大腸菌XL−1水抽出物、大腸菌
JM103水抽出物、大腸菌pTB210/XL−1水
抽出液、粗精製リコビナントCKSタンパク質、又は精
製リコビナントCKSタンパク質)の非特異反応の吸収
剤を添加した感作血球を用いて、上記の偽陽性検体35
例について、PHAアッセイを行った。得られた結果を
表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】表1及び表2に示したように、CKSタン
パク質を含む吸収剤を添加することにより、偽陽性検体
が吸収され陰性化した。一方、リコンビナントタンパク
質を発現するための遺伝子組換え操作が行われていない
大腸菌の水抽出液の添加によっては、偽陽性検体は全く
陰性化しなかった。このようにCKSタンパク質を含む
感作血球溶解液を用いることにより、非特異的反応を吸
収して、顕著に偽陽性を抑制できることが明らかとなっ
た。また、上記実施例とは別の実験において、上記実施
例で使用した各種の非特異反応の吸収剤を、上記実施例
で使用した各種の感作血球溶解液に添加しても、HIV
関連抗体の測定には影響しなかった。従って、CKSタ
ンパク質を含有する感作血球溶解液を用いることによ
り、HIV関連抗体の測定を損なうこと無く、非特異的
反応のみを吸収して、偽陽性を抑制し、HIV関連抗体
に対するより特異性の高いアッセイ試薬となることが明
らかとなった。
【0063】なお、CKSタンパク質を含有する感作血
球溶解液を用いるもので偽陽性が現れたもののうち、3
例は×16及び×32では非特異的な反応を完全に抑制
しており、×8においての判定困難な微かな反応であ
り、これは非特異的な反応とはみなされず、CKSタン
パク質添加量を増加することにより偽陽性を抑制できる
と評価できるものである。大腸菌の菌体成分は、HIV
の測定系において非特異的反応を中和するのに、効果が
劣り、特異性的なHIV抗体の測定に用いても依然問題
であることが判明した。一方、CKS蛋白質含有液を添
加することにより、非特異的反応が顕著に中和されて偽
陽性が抑えられることが明らかとなった。またCKS蛋
白質含有液はHIVの測定には影響しないことも確かめ
られた。こうしてCKS蛋白質含有液を用いることによ
り、より特異性に優れた測定ができることが判明した。
【0064】
【発明の効果】CKS又はそれと実質的に同等の作用を
有するものを用いることにより、遺伝子組換え法で産生
された抗原を用いた、試料中の該抗原と免疫学的に反応
性のHIV抗体の測定において、非特異的反応の発生を
効果的に中和でき、より特異性に優れた測定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 pTB201作製に用いた修飾用の合成la
cPプロモーター領域のDNA配列を示す。
【図2】 pTB201作製に用いたkdsB遺伝子の
5’端の合成領域のDNA配列を示す。
【図3】 pTB210作製に用いたリンカーのDNA
配列を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/02 C12R 1:19)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遺伝子組換え法で産生された抗原を用い
    た、試料中のHIV抗原と免疫学的に反応性の抗体の測
    定法において、CKS又はそれと実質的に同等の作用を
    有するものを用いて、偽陽性を抑制することを特徴とす
    るHIV関連抗体の測定法。
  2. 【請求項2】 遺伝子組換え法で産生された抗原の少な
    くとも一つが、融合蛋白質として得られるものである請
    求項1記載のHIV関連抗体の測定法。
  3. 【請求項3】 遺伝子組換え法で産生された抗原の少な
    くとも一つが、遺伝子組換え法でCKSキメラ融合蛋白
    質発現系を用いて融合蛋白質として得られるものである
    請求項1又は2記載のHIV関連抗体の測定法。
  4. 【請求項4】 遺伝子組換え法で産生された抗原が、宿
    主細胞として大腸菌を用いて得られるものである請求項
    1〜3のいずれか一記載のHIV関連抗体の測定法。
  5. 【請求項5】 CKS又はそれと実質的に同等の作用を
    有するものが、宿主細胞として大腸菌を用いて得られる
    ものである請求項1〜4のいずれか一記載のHIV関連
    抗体の測定法。
  6. 【請求項6】 CKS又はそれと実質的に同等の作用を
    有するものが、リコビナントCKSタンパク質の発現ベ
    クターであるプラスミドを大腸菌に導入して形質転換処
    理され、こうして形質転換された大腸菌を培養してリコ
    ビナントCKSタンパク質を発現させ、得られた培養液
    より単離精製処理して得られたものである請求項1〜5
    のいずれか一記載のHIV関連抗体の測定法。
  7. 【請求項7】 CKS又はそれと実質的に同等の作用を
    有するものが、リコビナントCKSタンパク質の発現ベ
    クターで形質転換された大腸菌を培養し、リコビナント
    CKSタンパク質を発現させて得られた培養液よりの菌
    体を、プロテアーゼ阻害剤存在下破砕し、得られたリコ
    ビナントCKSタンパク質を含む液から、蛋白質沈殿剤
    によりタンパク質を沈殿させたタンパク質沈殿物を透析
    したものを精製処理して得られたものである請求項1〜
    6のいずれか一記載のHIV関連抗体の測定法。
  8. 【請求項8】 CKS又はそれと実質的に同等の作用を
    有するものが、リコビナントCKSタンパク質の発現ベ
    クターで形質転換された大腸菌を培養し、リコビナント
    CKSタンパク質を発現させて得られた培養液よりの菌
    体を、プロテアーゼ阻害剤存在下破砕し、得られたリコ
    ビナントCKSタンパク質を含む液から蛋白質沈殿剤に
    よりタンパク質を沈殿させ、ついで透析したものをイオ
    ン交換クロマトグラフィーにより精製処理して得られた
    ものである請求項1〜7のいずれか一記載のHIV関連
    抗体の測定法。
  9. 【請求項9】 CKS又はそれと実質的に同等の作用を
    有するものが、リコビナントCKSタンパク質の発現ベ
    クターで形質転換された大腸菌を培養し、リコビナント
    CKSタンパク質を発現させて得られた培養液よりの菌
    体を、プロテアーゼ阻害剤存在下破砕し、得られたリコ
    ビナントCKSタンパク質を含む液から蛋白質沈殿剤に
    よりタンパク質を沈殿させ、ついで透析したものをさら
    にゲル濾過クロマトグラフィーにより精製処理して得ら
    れたものである請求項1〜7のいずれか一記載のHIV
    関連抗体の測定法。
  10. 【請求項10】 リコビナントCKSタンパク質の発現
    ベクターが、pTB201,pTB210、pTB26
    0,pTB270又はそれから制限酵素及び/又は合成
    オリゴヌクレオチドを用いて遺伝子組換え法で修飾され
    て誘導されたプラスミドである請求項6〜9のいずれか
    一記載のHIV関連抗体の測定法。
  11. 【請求項11】 抗原が、複数のHIV関連抗原からな
    る請求項1〜10のいずれか一記載のHIV関連抗体の
    測定法。
  12. 【請求項12】 抗原が、HIV−I env.gp4
    1,HIV−I gag.p24リコビナント抗原,及
    びHIV−II env.p36リコビナント抗原から
    成る群から選ばれたものである請求項1〜11のいずれ
    か一記載のHIV関連抗体の測定法。
  13. 【請求項13】 遺伝子組換え法で産生された抗原が、
    pTB211リコビナント抗原、pTB310Aリコビ
    ナント抗原、pTB310Bリコビナント抗原、pTB
    319リコビナント抗原、pTB320リコビナント抗
    原、pTB321リコビナント抗原、pTB322リコ
    ビナント抗原、pJC22リコビナント抗原、pJC1
    00リコビナント抗原、あるいはそれらをペプチダーゼ
    又は化学的開裂試薬で処理し、プロセッシングして得ら
    れたペプチドからなる群から選ばれたものであることを
    特徴とする請求項1〜12のいずれか一記載のHIV関
    連抗体の測定法。
  14. 【請求項14】 遺伝子組換え法で産生された抗原が、
    HIV−I−041HaeIII−HindIIIリコ
    ビナント抗原、HIV−I−p41dリコビナント抗原
    及びHIV−II TMPリコビナント抗原からなる群
    から選ばれたものである請求項1〜13のいずれか一記
    載のHIV関連抗体の測定法。
  15. 【請求項15】 遺伝子組換え法で産生された抗原を用
    いた試料中のHIV抗原と免疫学的に反応性の抗体の測
    定試薬において、偽陽性を抑制するため、CKS又はそ
    れと実質的に同等の作用を有するものを配合してあるこ
    とを特徴とするHIV関連抗体の測定試薬。
  16. 【請求項16】 測定試薬が、ラジオイムノアッセイ、
    酵素免疫測定法、螢光免疫測定法、化学又は生物発光免
    疫測定法、及び凝集反応免疫測定法からなる群から選ば
    れたものにおいて用いられるものであることを特徴とす
    る請求項15記載のHIV関連抗体の測定試薬。
  17. 【請求項17】 測定試薬が、競合アッセイ、中和アッ
    セイ、固相アッセイ、クロマトグラムアッセイ、及びサ
    ンドイッチアッセイからなる群から選ばれたものにおい
    て用いられるものであることを特徴とする請求項15又
    は16記載のHIV関連抗体の測定試薬。
  18. 【請求項18】 試料が、全血、血清、血漿、脳脊髄
    液、リンパ液、リンパ球、唾液、尿、汗、涙、糞便、生
    体粘液、生検組織、及び細胞培養上清液からなる群から
    選ばれたものであることを特徴とする請求項15〜17
    のいずれか一記載のHIV関連抗体の測定試薬。
  19. 【請求項19】 検知用試薬として、酵素試薬、放射性
    物質試薬、螢光試薬、発光試薬、化学発光試薬、コロイ
    ド標識試薬、磁性体試薬、及びハプテン標識抗ハプテン
    抗体検出系試薬からなる群から選ばれたものを用いるも
    のであることを特徴とする請求項15〜18のいずれか
    一記載のHIV関連抗体の測定試薬。
  20. 【請求項20】 請求項1〜14のいずれか一記載のH
    IV関連抗体の測定法に用いるものである請求項15〜
    19のいずれか一記載のHIV関連抗体の測定試薬。
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