JPH07301475A - 真空製氷装置 - Google Patents

真空製氷装置

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JPH07301475A
JPH07301475A JP6093196A JP9319694A JPH07301475A JP H07301475 A JPH07301475 A JP H07301475A JP 6093196 A JP6093196 A JP 6093196A JP 9319694 A JP9319694 A JP 9319694A JP H07301475 A JPH07301475 A JP H07301475A
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vacuum
vacuum container
ice making
steam
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JP6093196A
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English (en)
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Hidemasa Ogose
英雅 生越
Kazuo Aizawa
和夫 相沢
Kanetoshi Hayashi
謙年 林
Toshiaki Otsuka
俊明 大塚
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P80/00Climate change mitigation technologies for sector-wide applications
    • Y02P80/10Efficient use of energy, e.g. using compressed air or pressurized fluid as energy carrier

Abstract

(57)【要約】 【目的】真空容器の内側壁への氷の付着を防止するため
に高効率で真空容器の壁面を加熱することができる真空
製氷装置を提供する。 【構成】真空製氷装置10は、水蒸気圧縮機13が真空
容器11内を水の三重点圧力以下の圧力まで減圧させた
状態で氷蓄熱槽23から水を給水管24を経て減圧され
た真空容器11内にスプレーノズル27から散水し、当
該水の一部を蒸発させ、水の残部を冷却または凍結させ
る。真空容器11の側壁部に配置された熱交換器15
に、水蒸気圧縮機13の出口側の水蒸気の一部を取り出
し、バイパス配管28を介して供給して流通させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空製氷装置に関す
る。特に、真空容器内壁への氷の付着を防止することが
できる真空製氷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】真空製氷装置とは、水が入った真空容器
内を水の三重点以下まで減圧することにより、真空容器
内の水を、それ自身の蒸発冷凍効果によって固化させる
装置である。真空容器内の水を撹拌することによりスラ
リー状の氷が製造できる。また、連続的に、真空容器内
へ水を供給し、真空容器外へ氷スラリーを排出すること
によって、氷スラリーの製造を連続的に行うことが可能
となる。
【0003】真空容器内では、例え、水を撹拌していた
としても、真空容器の内壁面付近においては流速が小さ
くなり、水が滞留するため、真空容器の内壁と水面の接
線付近に氷の塊が付着成長することがあり、真空容器の
内部がその氷で覆われてしまう。最悪の場合には、真空
製氷装置の運転を継続することが困難になる。
【0004】従来、この真空容器内壁の氷付着防止方法
としては、吉田らの文献「ダイナミック型吸収製氷機の
開発(その1)試作機による製氷実験」[空気調和・衛
生工学会学術講演会講演論文集{'93.10.20 〜10.22
(大坂)}第401頁〜第404頁]に記載されている
ように、真空容器の内壁と水面の接線部位での氷結を防
止するために、真空容器の内壁面にテフロン加工を施し
て内壁面に撥水性を持たせること、電気ヒーターにより
この接線部位の加熱を行うこと、さらに、水面での氷結
を防止するために起こしている旋回流において、旋回水
流を一定時間間隔で増加し、内壁面に付着した氷を洗い
落とすことがある。
【0005】また、本発明者らは、この真空容器内壁の
氷付着防止方法として、(1)真空容器の側壁部を加熱
する方法、および、(2)真空容器の内側壁部に沿って
水を流下させるか、内側壁部に向かって水を散水する方
法を提案している(特願平5-73641 号)。方法(1)に
おいて、加熱源としては、電気ヒーターのような真空製
氷機以外の外部熱源、真空容器内で発生した水蒸気が凝
縮器で凝縮されて得られた凝縮水の顕熱、および、真空
容器に供給される水の顕熱が利用できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、真空容
器の側面部を加熱する場合、氷の付着防止に必要な加熱
量は、壁面1m2 あたり約8kW以上必要があること
を、実験によって確認している。上述の方法(1)の真
空容器の加熱源を用い、かかる条件を満足する加熱量を
得ることは、何れの場合にも不都合があった。すなわ
ち、 (i) 電気ヒーターを用いた場合、壁面を加熱した熱量
は、単純に、真空製氷装置による冷凍能力(製氷能力)
を低下させる。また、電気ヒーターの消費電力分だけ、
真空製氷装置全体の消費電力が増大するので、単位消費
電力あたりの冷凍能力が低下する。
【0007】(ii)真空製氷装置が、ビルの空調や地域冷
暖房システムに利用される場合、負荷で使用した10〜
15℃の環水を、真空容器の壁面の加熱源として利用す
ることが可能である。この場合、壁面を加熱した後の環
水は6〜10℃に低下するため、この水を再び冷房負荷
に直接供給できるので、真空製氷機の製氷能力は低下す
るもの冷凍能力は変わらない。このように、壁面を加熱
することにより、何ら効率を低下させることになく運転
できる長所がある。
【0008】しかしながら、このような真空製氷装置
を、夜間の安価な電力を使用するために夜間のみ運転す
ることが考えられるが、夜間にも壁面加熱用の環水を確
保する必要が生じる。通常、夜間の冷房負荷は極めて小
さいため、十分な環水を確保することは困難である。ま
た、適当なところから環水を真空製氷装置まで導くため
の配管が必要であり、装置を設置する場所によってはそ
の配管は長さ、配管位置が異なる。
【0009】(iii) 真空容器内で発生した水蒸気を、凝
縮器で冷却して得られた凝縮水の顕熱を利用する場合、
真空製氷装置では、発生する水蒸気量は真空製氷装置の
能力に依存し、凝縮水の温度は一般に約8度である。こ
のため、水温が2度になるまで凝縮水を冷却に利用した
としても、冷凍能力1Mcal/hにつき凝縮水の熱量
は約12Wでしかなく、この程度の熱量では壁面加熱に
は不十分である。
【0010】(iv)真空容器に供給される水の顕熱を利用
する場合、真空製氷装置において連続的に製氷を行わせ
るためには、真空容器内への水の供給と氷スラリーの排
出を行う必要がある。真空容器内に供給する水の温度が
高いときは、壁面の加熱にこの供給される水の顕熱を利
用するのが効果的である。しかしながら、真空容器内に
供給する水として、氷蓄熱槽に貯えられた氷スラリーの
うち水の部分を取り出して利用する場合、水温が次第に
低下し最終的に0℃になるため、水の顕熱は0となり壁
面の加熱には利用できなくなる。
【0011】上述のとおり、何れの真空容器の壁面の加
熱方法も、効率が悪く、熱量が不十分であり、真空製氷
装置の近傍に加熱源を確保することが難しいといった欠
点がある。
【0012】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、真空容器の内側壁への氷の付着を防止するため
に、高効率で真空容器の壁面を加熱することができる真
空製氷装置を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、真空容器と、
前記真空容器内を水の三重点圧力以下の圧力まで排気可
能な水蒸気圧縮機と、前記真空容器内に水を供給する給
水手段と、前記真空容器で発生した水蒸気を凝縮する凝
縮器とを具備し、前記水蒸気圧縮機が前記真空容器内を
水の三重点圧力以下の圧力まで減圧させた状態で前記給
水手段が減圧された前記真空容器内に前記水を供給し、
供給された前記水の一部を蒸発させ、前記水の残部を冷
却または凍結させる真空製氷装置であって、前記真空容
器の側壁部に配置された熱交換器と、前記水蒸気圧縮機
の出口側の水蒸気の一部を取り出して前記熱交換器の内
部を流通させる配管を具備することを特徴とする真空製
氷装置(以下、第1の真空製氷装置という)を提供す
る。
【0014】また、本発明は、真空容器と、前記真空容
器内を水の三重点圧力以下の圧力まで排気可能な水蒸気
圧縮機と、前記真空容器内に水を供給する給水手段と、
前記真空容器で発生した水蒸気を凝縮する凝縮器とを具
備し、前記水蒸気圧縮機が前記真空容器内を水の三重点
圧力以下の圧力まで減圧させた状態で前記給水手段が減
圧された前記真空容器内に前記水を供給し、供給された
前記水の一部を蒸発させ、前記水の残部を冷却または凍
結させる真空製氷装置であって、前記真空容器の側壁部
に配置された熱交換器と、前記凝縮器の出口側の冷却水
の一部を取り出して前記熱交換器の内部を流通させる配
管を具備することを特徴とする真空製氷装置を提供する
(以下、第2の真空製氷装置という)。
【0015】
【作用】本発明の第1の真空製氷装置は、真空容器の側
壁部に熱交換器を配置し、水蒸気圧縮機の出口側の水蒸
気の一部を取り出して熱交換器の内部を流通させる配管
が設けられている。これにより、真空容器の側壁部が、
水蒸気の潜熱および顕熱により加熱され、真空容器の内
壁面に氷が付着するのが防止される。この水蒸気は製氷
運転において常に発生するので十分な熱量で真空容器内
の壁面を加熱できる。真空容器の側壁部を加熱すること
により、その熱量の分だけ真空製氷装置の冷凍能力は低
下するが、凝縮器へ送られる水蒸気の量が熱交換器に送
り込まれる分だけ減少する。このため、凝縮器での凝縮
熱量が減少し、凝縮器に流通される冷却水の必要熱量も
減少する。従って、冷却水を作るために必要な動力が減
少するため、真空製氷装置の全体で消費される電力が少
なくなる。この結果、全消費電力に対する冷凍能力はほ
とんど低下しない。
【0016】また、本発明の第2の真空製氷装置は、真
空容器の側壁部に熱交換器を配置し、凝縮器の出口側の
冷却水の一部を取り出して熱交換器の内部を流通させる
配管が設けられている。これにより、真空容器の側壁部
が、水蒸気の潜熱および顕熱により加熱され、真空容器
の内壁面に氷が付着するのが防止される。真空容器の側
壁部を加熱することにより、その熱量の分だけ真空装置
の冷凍能力は低下するが、この熱量に相当する分だけ冷
却水の温度が低下するので、この熱量の分だけ冷却水を
冷却するために必要な動力が減少する。従って、真空製
氷装置の全体で消費される電力が少なくなり、全消費電
力に対する冷凍能力はほとんど低下しない。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の真空製氷装置の第1実施例を示
す概略図である。図中11は、真空容器である。真空容
器11の上部には、水蒸気排気ダクト12を介して水蒸
気圧縮機13が接続されている。水蒸気圧縮機13の出
口側には、水蒸気排気ダクト14を介して凝縮器15が
接続されている。凝縮器15の入口側には、供給パイプ
16を介して冷却水を冷却するための冷凍機17が接続
されている。供給パイプ16の途中にはポンプ18が設
けられている。凝縮器15の出口側は排出パイプ19を
介して冷凍機17に接続されている。凝縮器15の出口
側には、凝縮器15で生成した凝縮水を真空容器11に
戻すための配管20が接続されている。
【0018】一方、真空容器11の底部には、スラリー
排出管21が連結されている。このスラリー排出管21
にはスラリー排出ポンプ22が取り付けられている。ス
ラリー排出管21の出口側端部の下方には、氷蓄熱槽2
3が配置されている。氷蓄熱槽23の内部には、給水管
24の入口側端部が位置し、この給水管24の出口側端
部には、真空容器11の内部に配置されたノズルマニホ
ールド25が接続されている。給水管24の途中には給
水ポンプ26が取り付けられている。ノズルマニホール
ド25は、複数(例えば4つ)のスプレーノズル27が
取り付けられている。
【0019】水蒸気圧縮機13の出口側に接続された水
蒸気排気ダクト14の途中には、バイパス配管28が分
岐して接続されている。バイパス配管28の出口側端部
は、真空容器11の側壁部の内周面上に全周にわたって
帯状に設けられた二重壁構造の熱交換器29に接続され
ている。熱交換器29の下端部の所定箇所には、熱交換
器29内で生成した凝縮水を真空容器11へ戻すための
配管30が設けられている。配管30には調節弁31が
取り付けられている。
【0020】上述のような構成の真空製氷装置10にお
いて、次のように製氷が行われる。水蒸気圧縮機13に
より、真空容器11の内部の圧力が水の三重点以下まで
(4.6mmHg)以下に減圧して維持される。給水ポ
ンプ26により、氷蓄熱槽23内の水が給水管24を介
してノズルマニホールド25に供給され、スプレーノズ
ル27から真空容器11内部に散水される。減圧状態の
真空容器11の内部に散水された水の一部が蒸発し、こ
の水の蒸発による冷却効果により残りの水が冷却および
凍結され、氷が生成される。生成された氷を含む氷水ス
ラリー32は、スラリー排出ポンプ22によりスラリー
排出管21を介して取り出され、氷蓄熱槽23に貯蔵さ
れる。
【0021】真空容器11内の4.2〜4.4mmHg
の水蒸気は、水蒸気排気ダクト12を経て水蒸気圧縮機
13に吸入され、8mmHgまで昇圧される。水蒸気圧
縮機13の出口の水蒸気は過熱蒸気となるため約80℃
に昇温されている。水蒸気は、蒸気排気ダクト14を経
て凝縮器15に導入される。凝縮器15には、冷凍機1
7で約3℃に冷却された冷却水が、ポンプ18により供
給パイプ16を経て導入され、その内部を循環し、この
後、排出パイプ19を介して冷凍機17に戻される。こ
れにより、凝縮器15に導入された高温の水蒸気は、冷
却水により冷却され、凝縮する。生成された凝縮水は、
配管20を経て真空容器11に戻される。
【0022】一方、水蒸気圧縮機13から排出された高
温の水蒸気の一部は、バイパス配管28を経て熱交換器
29に供給される。これにより、真空容器11の側壁部
が加熱される。真空容器11の加熱に伴って水蒸気の温
度が低下し、凝縮する。凝縮水は、配管30を経て真空
容器11に戻される。また、調節弁31により熱交換器
20に供給される水蒸気量を調節できる。調節弁31は
熱交換器15の入口側に設けても良い。
【0023】上述のように、真空容器11の壁面は、熱
交換器29の内部に供給される水蒸気により加熱され
る。水蒸気圧縮機13の出口側の水蒸気は、水蒸気圧縮
機13の昇圧幅によって圧力および温度が異なる。本実
施例、すなわち、例えば、4.2〜4.4mmHgの水
蒸気を8mmHgまで昇圧した場合、この水蒸気は約8
0℃であり、その潜熱は625kcal/kgと大き
い。このため、壁面は十分な熱量で加熱され、壁面に氷
が付着するのが防止されるので、安定した製氷運転が持
続できる。
【0024】この際、真空容器11の側壁部を加熱する
ことにより、その熱量の分だけ真空製氷装置10の冷凍
能力は低下する。しかし、凝縮器15へ送られる水蒸気
の量が、熱交換器29に送り込まれる分だけ減少する。
このため、凝縮器15での凝縮熱量が減少し、凝縮器1
5に流通される冷却水の必要熱量も減少する。従って、
冷却水を作るために必要な動力が減少するため、真空製
氷装置10の全体で消費される電力が少なくなり、全消
費電力に対する冷凍能力はほとんど低下しない。この結
果、真空容器11の壁面の加熱を高効率で実施すること
が可能である。
【0025】また、真空製氷装置10内の水蒸気圧縮機
13の出口側から排出される水蒸気の一部を加熱源とし
ているので、加熱源は真空容器11の極めて近くに確保
することができるので、別途特別に設置場所に応じた配
管を取り付けるといった加熱源を供給するための設備を
用意する必要がない。
【0026】図2は、本発明の真空製氷装置の第2実施
例を示す概略図である。第2実施例の真空製氷装置40
は、図1に示す第1実施例の真空製氷装置10において
水蒸気圧縮機13の出口側の水蒸気を加熱源に使用する
ことに代えて、前記凝縮器の出口側の冷却水の一部を使
用するものあり、それ以外の構成は共通している。すな
わち、真空製氷装置40では、凝縮器15の出口側に接
続された排出パイプ19に分岐して冷却水供給配管41
が接続されている。冷却水供給配管41の出口側端部
は、配管構造の熱交換器42の入口部に接続されてい
る。熱交換器42の出口側に、冷却水排出配管43の一
端部が接続され、その他端部は排出パイプ19に接続さ
れている。排出パイプ19の途中には調節弁44が設け
られている。
【0027】上述の真空製氷装置40では、凝縮器15
から冷却機17に戻される冷却水の一部は、冷却水供給
配管41を経て熱交換器42に供給される。これによ
り、真空容器11の側壁部が加熱される。熱交換器42
の内部を循環した冷却水は、冷却水排出配管43を経て
排出パイプ19に流入し、冷凍機17に戻される。調節
弁44により熱交換器42に供給される冷却水量を調節
することができる。
【0028】上述のように、真空容器11の壁面は、熱
交換器42の内部に供給される冷却水により加熱され
る。凝縮器15の出口側の冷却水の温度は、水蒸気圧縮
機13の昇圧幅によって異なる。本実施例、すなわち、
例えば、4.2〜4.4mmHgの水蒸気を8mmHg
まで昇圧した場合、この冷却水の温度は約6℃である。
壁面の加熱に利用できる温度差が小さいが、冷却水の流
量は大きいので、壁面は十分な熱量で加熱され得る。こ
の結果、壁面に氷が付着するのが防止されるので、安定
した製氷運転が持続できる。
【0029】この際、真空容器11の側壁部を加熱する
ことにより、その熱量の分だけ真空製氷装置10の冷凍
能力は低下する。しかし、冷凍機17に戻される冷却水
の温度が低下するので、冷凍機17が約3℃の冷却水を
得るために必要な冷凍機17の動力が低減される。従っ
て、真空製氷装置10の全体で消費される電力が少なく
なり、全消費電力に対する冷凍能力はほとんど低下しな
い。この結果、真空容器11の壁面の加熱を高効率で実
施することが可能である。
【0030】また、真空製氷装置10内の凝縮器15の
出口側から排出される冷却水の一部を加熱源としている
ので、加熱源は真空容器11の極めて近くに確保するこ
とができるので、別途特別に設置場所に応じた配管を取
り付けるといった加熱源を供給するための設備を用意す
る必要がない。
【0031】本実施例では、真空容器11の壁面の加熱
に使用した後の冷却水を冷凍機17に戻しているが、こ
の冷却水を系外へ排出して利用することも可能である。
以上説明した実施例では、熱交換器の形状は配管又は2
重壁構造のものを例示したが特にに限定されるものでな
い。また、熱交換器は真空容器の設置箇所は真空容器の
側壁部の内側または外側のいずれであっても良い。
【0032】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明の第1の真空
製氷装置は、真空容器の側壁部に熱交換器を配置し、水
蒸気圧縮機の出口側の水蒸気の一部を取り出して熱交換
器の内部を流通させる配管が設け、真空容器の側壁部を
水蒸気の顕熱と潜熱を利用して加熱している。この水蒸
気は製氷運転において常に発生するので、十分な熱量で
真空容器内の壁面を加熱できる。真空容器の側壁部を加
熱することにより冷凍能力が低下するが、凝縮器での水
蒸気凝縮の熱負荷が低下するので、冷却水を作るために
必要な動力が減少するため、真空製氷装置の全消費電力
に対する冷凍能力はほとんど低下しない。また、真空製
氷装置内で発生する熱を加熱に利用できるので、装置外
から加熱源を導入する必要がなく、装置構成が簡単で装
置が安価になる。また、水蒸気の潜熱で加熱するため、
熱交換器の伝熱面を一様な温度にすることができ、この
ため、加熱にむらが生じることがないため、効率良く加
熱することができる。
【0033】また、本発明の第2の真空製氷装置は、真
空容器の側壁部に熱交換器を配置し、凝縮器の出口側の
冷却水の一部を取り出して熱交換器の内部を流通させる
配管が設け、真空容器の側壁部を冷却水の顕熱を利用し
て加熱している。この冷却水は大量に供給することがで
きるので、十分な熱量で真空容器内の壁面を加熱でき
る。真空容器の側壁部を加熱することにより冷凍能力が
低下するが、冷凍機での冷却水の熱負荷が低下するの
で、冷却水を作るために必要な動力が減少するため、真
空製氷装置の全消費電力に対する冷凍能力はほとんど低
下しない。また、真空製氷装置内で発生する熱を加熱に
利用できるので、装置外から加熱源を導入する必要がな
く、装置構成が簡単で装置が安価になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空製氷装置の第1実施例を示す概略
図。
【図2】本発明の真空製氷装置の第1実施例を示す概略
図。
【符号の説明】
10,40…真空製氷装置、11…真空容器、12,1
4…水蒸気排気ダクト、13…水蒸気圧縮機、15…凝
縮器、16…供給パイプ、17…冷凍機、18…ポン
プ、19…排出パイプ、20…配管、21…スラリー排
出管、22…スラリー排出ポンプ、23…氷蓄熱槽、2
4…給水管、25…ノズルマニホールド、26…給水ポ
ンプ、27…スプレーノズル、28…バイパス配管、2
9,42…熱交換器、30…配管、31,44…調節
弁、32…氷水スラリー、41…冷却水供給配管、43
…冷却水排出配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 俊明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器と、前記真空容器内を水の三重
    点圧力以下の圧力まで排気可能な水蒸気圧縮機と、前記
    真空容器内に水を供給する給水手段と、前記真空容器で
    発生した水蒸気を凝縮する凝縮器とを具備し、 前記水蒸気圧縮機が前記真空容器内を水の三重点圧力以
    下の圧力まで減圧させた状態で前記給水手段が減圧され
    た前記真空容器内に前記水を供給し、供給された前記水
    の一部を蒸発させ、前記水の残部を冷却または凍結させ
    る真空製氷装置であって、 前記真空容器の側壁部に配置された熱交換器と、前記水
    蒸気圧縮機の出口側の水蒸気の一部を取り出して前記熱
    交換器の内部を流通させる配管を具備することを特徴と
    する真空製氷装置。
  2. 【請求項2】 真空容器と、前記真空容器内を水の三重
    点圧力以下の圧力まで排気可能な水蒸気圧縮機と、前記
    真空容器内に水を供給する給水手段と、前記真空容器で
    発生した水蒸気を凝縮する凝縮器とを具備し、 前記水蒸気圧縮機が前記真空容器内を水の三重点圧力以
    下の圧力まで減圧させた状態で前記給水手段が減圧され
    た前記真空容器内に前記水を供給し、供給された前記水
    の一部を蒸発させ、前記水の残部を冷却または凍結させ
    る真空製氷装置であって、 前記真空容器の側壁部に配置された熱交換器と、前記凝
    縮器の出口側の冷却水の一部を取り出して前記熱交換器
    の内部を流通させる配管を具備することを特徴とする真
    空製氷装置。
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Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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