JPH0730101U - 自動車用ホイール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホイール本体と樹脂カバーとを組み立て・分
離可能になすことにより、ホイールの生産性を向上し、
廃棄時のスクラップ処理を容易にする。 【構成】 リム２のビードシート２１とディスク３の外
縁部間の凹所に、等間隔に複数のタップ孔４１を設けた
取付用環体４を嵌合固着し、上記取付用環体４と、上記
タップ孔と対応する取付孔５６を設けた樹脂カバー５と
を、取付孔に挿通したボルト７で以て取着して成る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、樹脂カバーを取り付けて成る自動車用ホイールの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種自動車用ホイールとしては、ウレタン製カバーと鋼製ホイール本 体とを一体的にに成形したもので、ホイール本体のディスク面にウレタン製カバ ーをウレタンの接着力で以て一体的に固着したものがあった（特公昭４８−３６ ５０１号公報）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術では、ウレタンの成形不良が発生すると、ホイール本体まで不良 品になるという問題があった。また、ホイールが自動車の廃車に伴ってスクラッ プになると、ウレタン製カバーとホイール本体との分離が困難で、スクラップ処 理に窮していた。

【０００４】 本考案は、上記従来の課題に鑑みてなしたものであり、その目的とするところ は、ホイール本体と樹脂カバーとを別々に生産し、組み立て・分離可能になすこ とにより、ホイールの生産性を向上し、かつ廃車時のスクラップ処理を容易にす ることにある。また、意匠性の高い飾りボルト又はナットを使用することによっ て、この種製品の生命であるホイールの意匠性を高めんとするにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る自動車用ホイールは、リムとディス クとから成るホイール本体に樹脂カバーを取着した自動車用ホイールにおいて、 リムのビードシートとディスクの外縁部間の凹所に嵌合固着した取付用環体に、 ディスク側のリム内周を略覆う大きさを有する樹脂カバーを結合手段で以て着脱 自在に取着して成る。 上記結合手段としては、取付用環体に等間隔に設けた複数のタップ孔若しくは ナットから成る螺合部と、上記螺合部と対応するように設けた樹脂カバーの取付 孔に挿通するボルトとの組合わせにするか、または取付用環体に等間隔に植設し た複数のボルトと樹脂カバーの表側から螺合するナットとの組合わせにする。

【０００６】

【作用】

上記構成の自動車用ホイールを用いると、別々に成形したホイール本体と樹脂 カバーとを結合したボルトの着脱により簡単に組み付け、分離される。

【０００７】

【実施例】

本考案による実施例を図面に基づいて説明する。 図１〜図２に、本考案に係る自動車用ホイールＷを示す。自動車用ホイールＷ は、タイヤ装着部分のリム２と、自動車の車軸取付用のハブ孔とボルト孔を有す るディスク３と、取付用環体４とから成るホイール本体１と、上記取付用環体４ に取着した樹脂カバー５と、樹脂カバー５の開口部５１に嵌合した樹脂センター キャップ６とで構成されている。

【０００８】 上記ホイール本体１は、タイヤのビードが納まるリム２のビードシート21と、 ディスク３の外縁部との間の凹所に、取付用環体４をディスク３と水平に嵌合し 、溶接等で以て固着して成る。 上記取付用環体４は、ディスク３と同心円上に等間隔に複数のタップ孔４１を 設けて螺合部を形成したもので、各タップ孔４１がディスク３の各マド孔３１， ３１間の中央に位置するようにして固着したものである。 なお、上記螺合部はタップ孔に代えて、取付用環体に穿設した複数の孔の上面 又は下面にナットを固着して形成することもある。

【０００９】 次に、樹脂カバー５は、ディスク側のリム２内周を略覆う大きさを有し、中央 部分には樹脂センターキャップ６が嵌合する開口部５１と、開口部の内壁面５２ に樹脂センターキャップの爪部６１が嵌入する環状又は点状の溝部５３とを設け る。また、外縁部分にはマド孔３１と連通する飾り孔５４と、エアーバルブを通 すための切欠き部５５と、上記取付用環体４の各タップ孔４１と連通する取付孔 ５６を夫々設けてなる。 上記樹脂カバー５は、その表面に所要の凹凸模様、色彩等の表面デザインを施 し、かつ裏面をディスク３の外側面の形状と略同一形状を有するように成形する 。ところで、上記樹脂カバー５は軽量化とディスク３と一体感をもたせるために 、発泡ウレタン樹脂を反応射出成形法により成形するものが好ましい。 樹脂センターキャップ６は、樹脂カバー５の開口部５１と略同一寸法を有し、 デザイン的に樹脂カバーと同様の形状を有するように成形する。

【００１０】 次に、樹脂カバー５とホイール本体１との組み付け、及び樹脂センターキャッ プ６の取り付けについて説明する。 樹脂カバー５を取付用環体４、リム２及びディスク３に接触するように嵌入し た後、組み立て用ボルト７を、各取付孔５６を通してタップ孔４１に締め込むと 、樹脂カバー５は確実に固定する。 また、樹脂センターキャップ６は樹脂カバー５の弾性を利用して、内壁面52を 変形させながら溝部５３に爪部６１を押し込むと固定する。

【００１１】 ところで、樹脂カバーの結合手段としては、取付用環体に等間隔に複数のボル トを突設し、このボルトを樹脂カバーの取付孔に挿通して、樹脂カバーの表側で ナットを締め込んで組み立てることも可能である。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によるときは、ホイール本体と樹脂カバーを別々に生産することができ るため、樹脂カバーの成形不良によるホイール本体の廃棄ということが無くなり 、生産性が向上し、また、ホイール本体を廃棄するときには、結合手段を取り外 すことによって簡単に樹脂カバーとホイール本体とに分解することができ、スク ラップ処理が容易に行なえ、リサイクルが可能になる。更に、組み立て用のボル ト若しくはナットに意匠性の高いものを使用することによって意匠性の高いホイ ールを得ることができるという優れた実用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】自動車用ホイールを示す正面図。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図。

【符号の説明】 1 ホイール本体 2 リム ２１ ビードシート 3 ディスク ３１ マド孔 4 取付用環体 ４１ タップ孔 5 樹脂カバー ５１ 開口部 ５２ 内壁面 ５３ 溝部 ５４ 飾り孔 ５５ 切欠き部 ５６ 取付孔 6 樹脂センターキャップ ６１ 爪部 7 ボルト Ｗ 自動車用ホイール

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 リムとディスクとから成るホイール本体
   に樹脂カバーを取着した自動車用ホイールにおいて、リ
   ムのビードシートとディスクの外縁部間の凹所に嵌合固
   着した取付用環体に、ディスク側のリム内周を略覆う大
   きさを有する樹脂カバーを結合手段で以て着脱自在に取
   着して成る自動車用ホイール。
2. 【請求項２】 結合手段が取付用環体に設けた複数の螺
   合部と、樹脂カバーに設けた取付孔に挿通したボルトで
   ある請求項１記載の自動車用ホイール。
3. 【請求項３】 結合手段が取付用環体に突設した複数の
   ボルトと、樹脂カバーの取付孔に挿通したボルトと螺合
   するナットである請求項１記載の自動車用ホイール。
4. 【請求項４】 取付用環体の螺合部がタップ孔若しくは
   ナットである請求項２記載の自動車用ホイール。