JPH07300852A - ジェットグラウトの余剰スライム処理方法及び装置 - Google Patents

ジェットグラウトの余剰スライム処理方法及び装置

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JPH07300852A
JPH07300852A JP11338794A JP11338794A JPH07300852A JP H07300852 A JPH07300852 A JP H07300852A JP 11338794 A JP11338794 A JP 11338794A JP 11338794 A JP11338794 A JP 11338794A JP H07300852 A JPH07300852 A JP H07300852A
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Shigeru Tokorosaki
茂 所崎
Masatoshi Inaba
正俊 稲葉
Hiroya Iwasaki
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JIYOUSHIYUU SANGYO KK
SANSHIN KENSETSU KOGYO KK
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JIYOUSHIYUU SANGYO KK
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】地盤改良工事にあって優れたメリットを数々有
するジェットグラウト工法で不可避的に生ずる余剰スラ
イムの増大に伴う効率的な廃棄処分とその中に含まれて
いる活性セメントの有効利用を図る。 【構成】形成された余剰スライム11を一次分離装置の
振動篩22により篩下分のスラリーに対し凝集剤溶解し
たものを分散混合させて団粒化し、そのフロックを二次
分離装置の水切り処理装置36により水分と分離し、水
分40は直ちに次段のジェットグラウトに用い、スラッ
ジ分はジェットグラウト用としてその比重と含水比を測
定装置49により測定し、セメントタンク50から不足
分を供給して有効再利用し、再利用しないものについて
は廃棄ピット45にてパドルミキサー46を介し、所定
の固化剤を添加されてダンプトラック15により次段の
処分場へと搬送されてゆく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】開示技術は、軟弱地盤改良等に用
いるジェットグラウトの施工によって地上に上昇する余
剰スライムの廃棄処理、及び、次のジェットグラウトに
有効再使用する処理技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、国土が狭隘で山岳林野部が
多く、しかも、複雑に入り組んだ海岸線に接近している
ことにより、平野部が限られている地勢条件の我が国に
あっては、当該平野部の狭隘さの故に農耕牧畜は勿論、
各種産業施設や住宅等に有効利用し得る土地は極めて限
られており、したがって、土地の活用、並びに、改良は
極めて重大な問題であり、旧来よりさまざまな有効利用
技術,改良技術が研究開発され、多くの技術が実用化さ
れ、未だ猶開発が続いている。
【0003】特に、遠浅海岸,河川,湖沼の流域等に於
ける軟弱地盤等の改良は旧くはサンドドレーン工法やケ
ミコパイル工法等さまざまな優良技術が実用に供されて
広く用いられてきている。
【0004】而して、近時セメントミルク等のグラウト
を当該地盤中に噴射注入して地盤内土壌と経時的に凝固
固化させ、改良領域を形成する所謂ジェットグラウト工
法が極めて有力な地盤改良技術としてさまざまな開発,
研究のもとに多くの建設工事に用いられている。
【0005】即ち、図3に示す様に、当該軟弱地盤1の
所定部位に重機2を搬入セットし、その台車3に立設し
たリーダー4にスイーベルジョイント5を介しロッド6
を立設させて回転掘削作用を与え、そのリフトアッププ
ロセスにて該ロッド6の先端部に設けたノズル7より所
定のグラウト8を噴射し地盤内を切削すると共に、地山
土壌と混合攪拌させて改良域9を形成するようにし、当
該グラウト噴射プロセスにあってはロッド6と削孔10
の間のリング状間隙より余剰スライム11がリフトアッ
プされ、ピット12から処理プラント13にポンプ14
を介して収納され、固化剤等を混入されてダンプトラッ
ク15により適宜の埋設処理等の廃棄処理場等に輸送し
て廃棄をするようにされていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、市民生活の
向上に伴い、各種産業の活動規模も大きくなり、所謂コ
ンビナート等巨大プロジェクトによる大規模開発等の点
から地盤改良領域も著しく大規模になり、その限り、上
述ジェットグラウトの施工量も多くなり、余剰スライム
も排出量が増大してその処理は所謂産業廃棄物処理問題
となって公害問題や環境問題に大きな影響を与えるよう
になってきている。
【0007】このことは余剰スライムの施工時間当たり
の処理量が増大することになり、当然のことながら、焼
却処理場や埋立て処分場等も大容量のものが求められる
のみならず、ダンプトラック15の1車輌当たりの輸送
量も限度があることから、ピストン輸送的に車輌台数の
増加を招き、交通問題や住民パワー等の社会問題のみな
らず、処理コストの増大に伴う経済的デメリットが単に
企業側にとっての難点ばかりでなく、結果的に見ても社
会的に大きなマイナス点になっているという問題があ
る。
【0008】一方、グラウトにあっては固化剤として改
良剤としてのセメント等の改良施工に伴う大量消費は当
然のことながら、施工コストの増大につながるのみなら
ず、省資源の点からも見過すことの出来ない難点となっ
ており、これに対処するに、例えば、特公平5−656
50号公報発明に見られる如く、余剰スライムについて
リサイクルシステムに組み込むことも提案されている。
【0009】しかしながら、かかるリサイクル技術にあ
っては余剰スライム中の活性セメントについてその検出
がサンプリング的であって正確なデータとして施工にフ
イードバックするような有効技術は現在のところ実現不
可能であるという欠点があった。
【0010】尚、建設工事にあって改良材の処理技術に
ついては、例えば、特開昭60−59299号公報発明
等にも開示されてはいるが、広く現用されているジェッ
トグラウト工法には有効に利用出来ないきらいがあっ
た。
【0011】そして、余剰スライム中には相当量のセメ
ントが混在しているために、処理プラント13にあって
ダンプトラック15に対する積み込みに時間がかかり、
余剰スライム発生から積み込みまでの間に存在している
セメントが固化し、当該プラント13の連続運転が出来
難くなるという難点もある。
【0012】
【発明の目的】この出願の発明の目的は上述在来技術に
基づく旧来の地盤改良技術にあってさまざまな利点を有
する優れたジェットグラウト工法の余剰スライムの廃棄
処分、及び、再利用の妨げとなっている問題点を解決す
べき技術的課題とし、該余剰スライム中に存在している
微量な活性セメントの有効再利用を確実に図れるように
すると共に焼却や廃棄処分も連続的に低コストで公害問
題なく、又、環境問題にも充分対処出来るようにして建
設産業における土木技術利用分野に益する優れたジェッ
トグラウトの余剰スライムの処理方法、及び、該処理方
法に直接使用する装置を提供せんとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段・作用】上述目的に沿い先
述特許請求の範囲を要旨とするこの出願の発明の構成
は、前述課題を解決するために、所定の改良地盤に重機
を搬入セットし、削孔を形成し、該削孔内にロッドを挿
入して回転裡に揚昇するプロセスにて該ロッドの先端部
のノズルより所定のグラウトを噴射して地盤中に注入
し、土壌と混合攪拌して経時的に凝固させて改良域を形
成し、当該グラウト噴出プロセスにおいて排出される余
剰スライムは該ロッドと削孔間のリング状の間隙を介し
て地上にスライムアップし、地上のピットから処理プラ
ントのスラリー源に一端貯留され、重力沈降を介し土砂
分は沈澱し、スラリー分は該スラリー源槽の一次分離装
置の振動篩等により篩上分は除去されてダンプトラック
等により廃棄処分場に搬出されるようにされ、篩下分は
スラリー槽より一次分離装置に搬出され、有機系,無機
系の凝集剤槽からの高分子凝集剤を添加されてスラリー
内の細粒分は団粒化され、その際、該二次分離装置にお
いてセット傾斜角度がスラリーの性状に応じて調節され
て水切りと団粒化されたスラッジ分との分離が効率良く
行われるようにし、更に、当該二次分離装置にあってメ
ッシュコンベヤが水分とスラリー分を分離し、水分はホ
ース等によりジェットグラウトの際に削孔水等として有
効利用に回収供給され、又、スラッジ分は含水比測定や
比重測定を介しジェットグラウト装置に回収されるに際
し、不足する活性セメントを可及的に補給されてグラウ
トとして充分な機能を有するようにされ、又、廃棄処分
されるスラッジについては所定の固化剤等を供給され、
ホースやパイプ、或いは、コンベヤを介し連続してダン
プトラックに供給されて大量発生の余剰スライムであっ
ても、確実に焼却処分場や埋立て処分場にスムーズに供
給され、ジェットグラウトプラントとして自動制御的に
設計通りの連続運転がなされ、安全、且つ、低コストで
ジェットグラウト施工が行われるようにした技術的手段
を講じたものである。
【0014】
【実施例】次に、この出願の発明の1実施例を図3を援
用し、図1,図2を参照して説明すれば以下の通りであ
る。
【0015】図示態様において、16はこの出願の発明
の1つの要旨を成すジェットグラウトの余剰スライム処
理装置であって、プラント的態様を示しているものであ
り(図1にあって全ての機構部施設が地上にあるもので
はなく、単に図示の都合上示されているに過ぎず、地
上、及び、地下に於て各種機構部の設置が可能であ
る)、図3に示すジェットグラウト削孔装置17の近傍
に設置されてホースやパイプにより接続され制御につい
てはケーブル等で所定に接続されているものであり、余
剰スライム11のプール式のスラリー源槽18はポンプ
14を介し、図3に示すピット12に接続されている。
【0016】而して、該スラリー源槽18からはポンプ
19を介しパイプ20がサイクロン21に接続されて余
剰スライムのスラリー11を供給するようにされ、該サ
イクロン21と共に一次分離装置を成す振動篩22が設
けられ、その篩上分に対してベルトコンベヤ23が設け
られて次述するダンプトラック15に搬出するようにさ
れており、又、篩下分に対してはスラリー槽24が設け
られている。
【0017】而して、該スラリー槽24の下段は二次分
離装置のパドル型の可変反応装置25にポンプ26を介
しパイプ27により接続されており、該可変反応装置2
5には所定傾斜角度のドラム型ケーシングが設けられて
その内部にはバルクヘッド28,28…がラビリンス状
にそれぞれ内向きに突設されており、流過してくる余剰
スライムのスラリー11と次述する凝集剤と効率良く混
合攪拌され、凝集作用が充分に成され得るようにされて
おり、該可変反応装置25の下側前方にはミキサー29
を有する凝集剤槽30が設けられて所定の有機,無機の
高分子の凝集剤31を溶解槽32に供給してミキサー3
3により均一分散して混合攪拌のもとに壊砕され、ポン
プ34により上記可変反応槽25に供給し、前段からの
余剰スライムのスラリー11とバルクヘッド28を介し
均一混合攪拌されてスラリースライム中の粒子分を団粒
化し、減容化が図れるようにされている。
【0018】そして、当該可変反応槽25の下流側出口
にはフレームに対し適宜のジャッキ35により傾斜角度
が自在に調整される可変勾配型のドラムタイプの水切り
処理装置36が接続されており、その出口側にはメッシ
ュコンベヤ37,37' が上下2段に重層されて配設さ
れ、その下側には水タンク38が水排出ポンプ39を有
して設けられ、該水排出パイプ39から水40が前記ジ
ェットグラウト装置17に再利用裡に供給することが出
来るようにされている。
【0019】そして、勾配可変型の水切り装置36にあ
っては団粒化されたスラッジと水分とを分離し、該水分
をオーバーフロー的に水切りするようにされているが、
検出される水切りされた水分の量によってその勾配がジ
ャッキ35により適宜に調節することが出来るようにさ
れている。
【0020】又、下側のメッシュコンベヤ37' の先端
部分にはジェットグラウト用スラリー槽41が設けら
れ、ポンプ42を介し電磁式三方切換弁43を介しパイ
プ44により、廃棄プラント45のパドルミキサー46
に接続されて所定の固化剤タンク47からの固化剤と共
に混合されてダンプトラック15に排出され、所定の焼
却処分場、或いは、埋立て処分場へと搬出廃棄されるよ
うにされている。
【0021】而して、電磁式三方バルブ43からはホー
ス48が分岐され、スラリー槽41からのスラリーの含
水比,比重を測定装置49が測定し、図示しない制御装
置を介し水槽40から不足分の水分を供給して前記ジェ
ットグラウト装置17にセメント槽50からのセメント
と共に供給され、有効再利用に供することが出来るよう
にされている。
【0022】尚、26' は凝集剤槽30の微粒凝集剤に
対する適宜の周公知の検出装置であり、凝集剤槽30内
の凝集剤31が一定量不足すると、これを検出して適宜
に補充し得るようにされている。
【0023】上述構成において、所定の改良地盤1に重
機2を搬入セットし、ジェットグラウト装置17を設置
し、台車3のリーダー4にロッド6を垂立状態にセット
し、在来態様同様に削孔10を形成し、スイーベルジョ
イント5を介し所定の改良材としてのセメントと水を混
合させてセメントミルク状にして該ロッド6の揚昇プロ
セスにおいて回転しながら、その先端のノズル7からジ
ェットグラウト8を噴出させて土壌を切削すると共に混
合攪拌し改良域9を形成し、その間、余剰スライム11
はロッド6と削孔10のリング状間隙から揚昇してピッ
ト12に一次的に貯留され、そして、該余剰スライム1
1にはジェットグラウト施工を行うに際し、余剰スライ
ム11の発生が予測されていることから、該計量の必要
以上の活性セメントが混入されており、したがって、該
余剰スライムには有効再利用可能な活性セメントが混入
されていることは先述通りである。
【0024】かかる活性セメントの量はテストデータに
よれば、有効再利用可能なセメントとして25〜30%
にも達しており、したがって、この出願の発明にあって
はこれを資源的に有効再利用せんとするものであり、
又、削孔量の増大に伴う廃棄余剰スライムの焼却処理,
埋立て処理等の増大にも対処して減容化を図らんとする
ものである。
【0025】そこで、ピット12からポンプ14を介し
スラリー源槽18に供給して一次貯留され、土砂分、或
いは、礫質分は沈降分として適宜に除去され、上述する
廃棄プラント45においてダンプトラック15に移され
て所定の廃棄処分に供される。
【0026】而して、該スラリー源槽18からはポンプ
19によりパイプ20を介し、一次分離槽のサイクロン
21を経て振動篩22に供給され、所定粒度以上のもの
は篩上分としてベルトコンベヤ23を介し排出されて廃
棄プラント45に送給され、同様にダンプトラック15
により適宜の廃棄処分に供される。
【0027】そして、篩下分はスラリー槽24に供給さ
れ、ポンプ26を介しパイプ27により可変反応装置2
5に圧送され、併せて該可変反応装置25の前方に設け
られている凝集剤槽30内に収納されている所定の凝集
剤はミキサー29により、均一に混合されて隣設する凝
集剤溶解槽32内に於てミキサー33により分散,混
合,攪拌され、均一溶解凝集剤31としてポンプ34に
より該可変反応装置25内に供給されて圧送されてくる
スラリー11と混合攪拌される。
【0028】この際、該可変反応装置25内に於てはド
ラム型のケーシング内にバルクヘッド28,28…が相
互にラビリンス状に介設されていることから、その流過
プロセスにおいて均一混合攪拌されながら凝集作用が行
われ、スラリー分の粗粒分は団粒化が促進されて水分と
共に次段のドラム型水切り処理装置36に排出され、該
水切り処理36にあっては水分がオーバーフロー的に水
切りされ、流過するスラリーの性状が経時的に変化する
ことによりジャッキ35を介してその傾斜角度、即ち、
水切り状況を変化して可及的に水タンク38に排出さ
れ、その過程で下部の上下二重式のメッシュコンベヤ3
7、及び、37' に排出されて固化分離作用を経て水分
は水タンク38に落下し、凝集された団粒化フロックは
下側のメッシュコンベヤ37' からスラッジ槽41に放
出される。
【0029】したがって、水タンク38にあっては水切
り処理装置36の傾斜角度調整により、ジェットグラウ
ト用の水と合せて貯留される。
【0030】そこで、水ポンプ39により水分40はジ
ェットグラウト装置17に最終的に供給されて再利用に
用いられる。
【0031】一方、スラッジ槽41に団粒化されたフロ
ックはポンプ42により排出輸送されるが、電磁式三方
切換弁43によりパイプ48を経て測定装置49を通過
するプロセスでその含水比、及び、比重が測定されて有
効再利用成分としてチェックを受け、当該検出データに
より不足する水分については図示しない制御装置の所定
のコントロールを介し水分の補給量が制御されてジェッ
トグラウト装置17に送給されてゆく。
【0032】この場合、再利用に供され得ない分は電磁
式三方バルブ43の切り換えによりパイプ44を介し廃
棄ピット45のパドルミキサー46に供され、上述振動
篩22の篩上分がベルトコンベヤ23により排出分と共
にダンプトラック15に放出されるが、この際、設計的
に予め決められている設定量の所定の固化剤が固化剤タ
ンク47から供給されて減容化されたスラッジの経時的
固化を図るようにされて所定の焼却処分場、或いは、埋
立て処分場にダンプトラック15を介し積載可能な状態
で搬送されてゆく。
【0033】したがって、該廃棄ピット45に於けるダ
ンプトラック15への積載量は僅かな固化剤分の添加に
もかかわらず、それまでのプロセスによりスラリー11
中の微細粒子分を凝集剤により凝集されて団粒化処理を
受け、フロック化しているために、該スラリー11自体
の容量はより著しく減容化され、該ダンプトラック15
の高頻度のピストン輸送も要せず、設計台数でスムーズ
に高能率に廃棄処分に共され、又、それ以外の余剰スラ
イム11についてはその水分は勿論、有効再利可能な活
性セメントは不足分補給分を加えて確実に有効再利用分
として次回のジェットグラウトに供され得る。
【0034】而して、測定装置49における有効再利用
可能な活性セメントの検出測定についてはカルシウム濃
度測定法等の化学的処理手段やエックス線を介しての分
析等の物理的手段により、これまで開発されて実用化さ
れている技術により容易に行うことが出来る。
【0035】そして、ジェットグラウト用のスラッジ測
定装置49に供給する量はポンプ42の流量調節等によ
りコントロールすることが出来るものである。
【0036】尚、この出願の発明の実施態様は上述実施
例に限るものでないことは勿論であり、例えば、ジェッ
トグラウト用水分分離回路やジェットグラウト用スラッ
ジの設定回路に水分分析装置等を設ける等種々の態様が
採用可能である。
【0037】而して、一次分離装置の振動篩にあっては
そのメッシュについて篩上分をより大きくするようにす
る。
【0038】又、篩上分の砂や砂礫分は通常含水比が低
いのでそのままの状態で直接排出したりすることも可能
であるものである。
【0039】そして、プラント16にあっては全体をコ
ンパクトにまとめて車載タイプにしてジェットグラウト
装置17の重機と随伴移動が可能なようにすることが出
来る等も勿論のことである。
【0040】
【発明の効果】以上、この出願の発明によれば、基本的
に地盤改良工事にあってさまざまな利点を有するジェッ
トグラウト施工を行うに際し、不可避的にロッドと削孔
の間のリング状間隙から揚昇される余剰スライムが施工
量の増大と共に多大な量になり、そのため、該余剰スラ
イムの焼却処分場や埋立て処分場の容量が増大にならざ
るを得ず、又、施工現場に備えることが出来ず、遠隔地
に設けざるを得ないことにより、当該処分場へのダンプ
トラックを介しての大量輸送が技術的に困難であり、コ
スト的に見合わず、更に公害問題や環境問題を引き起こ
し施工にとって極めて大きなネックであったものをこの
出願の発明では余剰スライムの著しい減容化を図り、遠
隔処分場に対してもダンプトラック等の使用台数が少
く、確実な処分場への輸送が行われ、且つ、膨大な量の
余剰スライム中に含有されている有効再利用可能な活性
セメントを回収し、次のジェットグラウトに供されるた
めに、資源有効利用の点から省資源にもつながり、著し
いコストダウンが図れ、又、余剰スライムのスラリー中
に含まれている水分をも有効再利用に供することが出来
るために、セメント分と合せてコストダウンが図れるの
みならず、資源の現場再利用が可能となり、施工上の稼
動率向上、能率アップにもつながり、施工期間短縮にも
つながるという優れた効果が奏される。
【0041】而して、揚昇回収された余剰スライムに一
次分離を行って粗粒分は除去され、スラリーに対し凝集
剤添加を介して細粒分は団粒化してフロック化し、その
ため、一次分離に続いて二次分離も容易に行われ、該二
次分離後の粗粒分は上述の如く確実に有効再利用され、
スラッジ分については含水比や比重を検出して不足分の
水分を補給することにより、直ちに次回のジェットグラ
ウトに供することが出来るという効果がある。
【0042】又、一次分離,二次分離の間に可変反応装
置を設けて確実に溶解された凝集剤を供給するために、
スラリーと該凝集剤の均一分散状態が現出されてスラリ
ーの細粒分の団粒化によるフロック生成が効率的に行わ
れ、有効再利用分のグラウトの供給がスムーズに行われ
るという効果が奏され、又、併せて同時に廃棄処分され
るスラッジ分に対する最小限の固化剤の供給添加が行わ
れるために、この点からも廃棄処分にかかる費用が低減
され、トータルコストの削減につながるという利点があ
る。
【0043】そして、揚昇する余剰スライムは削孔分が
確実に再利用に供され、有効利用に供され得ない残分の
みが減容化されて廃棄処分されることにより、したがっ
て、使用するジェットグラウトの経済効果,環境保全効
果,環境対策効果は極めて大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の実施例のプラント概略側面図
である。
【図2】同、平面図である。
【図3】ジェットグラウトの施工態様部分断面模式側面
図である。
【符号の説明】
1 改良地盤 9 削孔 6 ロッド 8 ジェットグラウト 11 余剰スライム 40 水 49 測定装置 16 余剰スライム処理装置 17 ジェットグラウト装置 12 ピット 20 ホース 18 スラリー源槽 21,22 一次分離装置 30 凝集剤槽 25,36 二次分離装置 38 水槽 41 スラリー槽 50 改良材槽 35 傾斜角度調整装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲葉 正俊 埼玉県三郷市半田七反田421 株式会社イ ナバ内 (72)発明者 岩崎 泰也 埼玉県北葛飾郡吉川町大字高富304−2 上州産業有限会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】改良地盤に形成した削孔内に挿入したロッ
    ドを回転して揚昇するプロセスで該ロッドのノズルより
    地盤中に噴射注入するグラウトの余剰スライムを地上に
    て搬出し有効再利用に供する処理方法において、該余剰
    スライムをスラリー分とスラッジ分に一次分離し、該ス
    ラリー分について凝集剤を添加してスラッジ分と水分に
    二次分離し、その後該水分はジェットグラウト水として
    再利用し、スラッジ分はジェットグラウト骨材として有
    効利用するか固化剤を混入して廃棄処理するかに選択的
    に分けるようにすることを特徴とするジェットグラウト
    の余剰スライムの処理方法。
  2. 【請求項2】上記二次分離に際しスラリーの含水比と比
    重を安定化するようにすることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のジェットグラウトの余剰スライムの処
    理方法。
  3. 【請求項3】上記二次分離後のスラリーと水をパイプ輸
    送するようにすることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載のジェットグラウトの余剰スライムの処理方法。
  4. 【請求項4】上記余剰スライムを一次分離前に貯留状態
    にて沈降処理させるようにすることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載のジェットグラウトの余剰スライム
    の処理方法。
  5. 【請求項5】改良地盤に形成した削孔内に挿入したロッ
    ドを回転して揚昇するプロセスで該ロッドのノズルより
    地盤中に噴射注入するグラウトの余剰スライムを地上に
    て搬出し有効再利用に供する処理装置において、ジェッ
    トグラウト装置のピットにホースで接続される沈澱槽に
    一次分離装置を有するスラリー源槽が設けられ、該スラ
    リー源槽に接続されると共に凝集剤槽に接続される二次
    分離装置が設けられ、水槽及びジェットグラウト用スラ
    リー槽に接続されていることを特徴とするジェットグラ
    ウトの余剰スライム処理装置。
  6. 【請求項6】上記水槽及びジェットグラウト用スラリー
    槽がジェットグラウト装置に接続されていることを特徴
    とする特許請求の範囲第5項記載のジェットグラウトの
    余剰スライム処理装置。
  7. 【請求項7】上記ジェットグラウト用スラリー槽に固化
    剤槽が接続されていることを特徴とする特許請求の範囲
    第5項記載のジェットグラウトの余剰スライム処理装
    置。
  8. 【請求項8】上記二次分離装置に含水比測定装置と比重
    測定装置のいずれか一方が付設されていることを特徴と
    する特許請求の範囲第5項記載のジェットグラウトの余
    剰スライム処理装置。
  9. 【請求項9】上記二次分離装置に傾斜角度調整装置が配
    設されていることを特徴とする特許請求の範囲第5項記
    載のジェットグラウトの余剰スライム処理装置。
  10. 【請求項10】上記二次分離装置にメッシュコンベヤが
    配設されていることを特徴とする特許請求の範囲第5項
    記載のジェットグラウトの余剰スライム処理装置。
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