JPH0730047B2 - フェニルピペラジン誘導体、その付加塩、これらを含む中枢神経系の抗抑製剤、免疫調節剤並びにその製造方法 - Google Patents

フェニルピペラジン誘導体、その付加塩、これらを含む中枢神経系の抗抑製剤、免疫調節剤並びにその製造方法

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JPH0730047B2
JPH0730047B2 JP61181806A JP18180686A JPH0730047B2 JP H0730047 B2 JPH0730047 B2 JP H0730047B2 JP 61181806 A JP61181806 A JP 61181806A JP 18180686 A JP18180686 A JP 18180686A JP H0730047 B2 JPH0730047 B2 JP H0730047B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の概要] 本発明は、一般式 [R1:H又は炭素数(以下、C数と略す)1〜4のアルキ
ル基、R2:H又はC数1若しくは2のアルキル基、R3:H又
はC数1〜4のアルキル基、X:H,F,Cl又はBr、但しR1
R2,R3,Xのうち少なくとも1つはHと異なる] で示されるフェニルピペラジン誘導体及びその付加塩、
これらを含む中枢神経系(以下CNSと略す)の抗抑制
剤、免疫調節剤並びにその製造方法に関するもるであ
る。
フェニルピペラジン誘導体については既に多くのものが
提案されている。特に、下記一般式(Ia) (Ra:ハロゲン原子,C数1〜8のアルキル基,C数1〜8
のアルキル基,ニトロ基,シアノ基,ベンジルオキシ
基、相互作用してメチレンジオキシラジカルを生成する
2つの基R、n:1〜3の整数)の化合物は、鎮痛剤,血
管拡張剤,抗けいれん剤としてフランス国特許公報(FR
−A−2 351 108)に提案されている。
また下記一般式(Ib) (▲R3 b▼:(i)C数が5より少ないアルキル基,(i
i)置換基のあるフェニル基,(iii)フェニル核及びC
数が5より少ないアルキルラジカルで置換さたフェニル
アルキル基、▲R1 b▼:C数5より少ないアルキル基,C数
が3より少ないアルキルラジカルで置換されたフェニル
アルキル基、▲R2 b▼:ハロゲン原子,C数が5より少な
いアルキル基)の化合物も、至適量で使用することによ
って鎮静作用を有する心血管拡張剤として作用する旨、
フランス国特許公報(FR−M−8477)に開示されてい
る。
さて下記一般式(I) (R1:H又はC数1〜4のアルキル基、R2:H又はC数1若
しくは2のアルキル基、R3:H又はC数1〜4のアルキル
基、X:H,F,Cl又はBr、但しR1,R2,R3,Xのうち少なくと
も1つはHと異なる)の化合物(これらは上記従来技術
に明確な記載が存在しない)は、CNSにとって特に効果
的であることが分かった。
上記一般式(I)で示されるフェニルピペラジン誘導体
としては、下記1°)〜10°)の化合物が挙げられる。
1°)3−メチル−2−フェニルピペラジン, 2°)1−イソプロピル−2−フェニルピペラジン, 3°)1−エチル−2−メチル−3−フェニルピペラジ
ン, 4°)1−イソプロピル−2−メチル−3−フェニルピ
ペラジン, 5°)1,2,4−トリメチル−3−フェニルピペラジン, 6°)2−(3−クロロフェニル)ピペラジン, 7°)2−(2−フルオロフェニル)ピペラジン, 8°)2−(4−クロロフェニル)ピペラジン, 9°)下記一般式(Io) (Xo:F,Cl又はBr、R1,R2,R3は前記と同じ、但しR1,R
2,R3のうち少なくとも1つはHと異なる)で示される
化合物であって、フェニル環にハロゲン原子が存在し、
ピペラジニル環には少なくとも1つのアルキル基を有す
る(ハロゲノフェニル)アルキルピペラジン, 10°)それらの付加塩。
ところでIUPACの命名法によると、一般式(I)の化合
物におけるフェニル環は、ピペラジン環の置換基の位置
によって該ピペラジン環の2位又は3位に位置するとし
て規定されている。この理由については次の通りであ
る。即ち系統的命名法を、一般式(I)の化合物及びこ
れらの合成中間体に適用すると、ピペラジン環: の1位は、R1がHでないとき“a"の窒素原子となり、逆
にR1がHのとき“b"の窒素原子となるからである。
付加塩としては、一般式(I)の塩基部(free bases)
を無機又は有機酸で反応させて得られる酸付加塩やアン
モニウム塩が挙げられる。一般式(I)の塩基部と塩を
形成する為に用いることのできる酸としては、特に塩
酸、臭化水素酸,ぎ酸,プロピオン酸,しゅう酸,フマ
ル酸,マレイン酸,こはく酸,安息香酸,けい皮酸,マ
ンデル酸,くえん酸,りんご酸,酒石酸,アスパラギン
酸,グルタミン酸,メチルスルホン酸,p−トルエンスル
ホン酸等が例示される。一方アンモニウム塩を得ること
のできる化合物としては、ハロゲン化アルキル(特にC
数1〜10),ハロゲン化アリール,ハロゲン化アルキル
が例示さ、特にそれらの臭化物,塩化物,沃化物等が推
奨される。一般には酸付加塩はアンモニウム塩が推奨さ
れる。
本発明に係る典型的な化合物を多数第1表に挙げるが、
本発明の化合物はこれらに限定される訳ではない。
R1基をC数1〜4のアルキル基をすることが有利である
と考えられる;R1基はR2基がC数1又は2のアルキル基
であるときHとなることもある。
本発明に係る上記化合物のうち、CNSに対する作用、と
りわけ抗抑制作用にとって好ましいのは、特に下記の化
合物であると考えられる。
a)一般式(I)中、R1がH又はC数1〜4のアルキル
基、R2がC数1又は2のアルキル基、R3がH又はC数1
〜4のアルキル基、XがHの化合物:及び b)一般式(I)中、R1がC数1〜4のアルキル、R2
H又はC数1若しくは2のアルキル、R3がH又はC数1
〜4のアルキル、Xがハロゲン原子(好ましくは2−C
l,2−Br,2−F)の化合物。
これらの好ましい化合物のうち、治療的見地から最も有
用なものは、3−メチル−2−フェニルピペラジン,1−
エチル−3−(2−クロロフェニル)−ピペラジン,1−
エチル−3−(2−フルオロフェニル)ピペラジン及び
それらの付加塩とりわけ2塩酸塩である。
一般式(I)の化合物は、公知の反応機構を組み合わせ
た方法によって製造することができる。
A)一般式(II) (X及びR2は上記と同様)で表わされる1−フェニルア
ルカン−1,2−ジオンを、エチレンジアミン H2NCH2CH2NH2 (III) と反応させ一般式(IV) (X及びR2は上記と同様)で表わされる2−フェニルジ
ヒドロピラジンを得る。
B)得られた化合物[一般式(IV)]を、引き続き還元
剤特にLiAIH4,NaBH4から選択される還元剤によって還
元し、一般式(I)[R1及びR3:H)の2−フェニルピペ
ラジンを得る。
C)もし必要ならば、上記B)で得られた化合物[一般
式(I)(R1及びR3:H)]をアルキル化させ、R1基にC
数1〜4のアルキル基又はR1基及びR3基の夫々にC数1
〜4のアルキル基を導入する。
上記A)の環化反応は、化学量論的状態に対してエチレ
ンジアミンが過剰な状態で[(III)の化合物と(II)
の化合物のモル比が1.1〜1.5が好ましい]、少なくとも
10分間15〜25℃で反応させてやれば、有利に進行させる
ことができる。メタノールやエタノールの様な低級アル
コールは、上記A)の環化に適した溶媒として特に例示
される。
上記B)の環化反応は、ボロヒドリドやアルミノヒドリ
ド、例えばLiAIH4やNaBH4又はKBH4の様な類似物質によ
って行なわれる。この反応は0〜25℃の温度で少なくと
も10分間行なわれる。実際、アルミノヒドリドによる還
元反応は低温(0〜5℃)で10〜30分間で行なわれ、ボ
ロヒドリドによる還元反応は低温(0〜5℃)で15〜60
分間で行なわれ、これに対し室温では少なくとも3時間
が必要である。
上記C)の段階においてN−アルキル化は公知の方法に
よって遂行され、一般式(I)[R1:C数1〜4のアルキ
ル基,R3:C数1〜4のアルキル基]のN−モノアルキル
化誘導体が得られ、一般式(I)[R1:C数1〜4のアル
キル,R3:H]のN,N′−ジアルキル化誘導体が得られ
る。
N−モノアルキル化は、一般式(I)[R1及びR3;H]の
化合物と、下記(i)〜(iii)よりなるグループから
選択される試薬とを反応させることによって有利に進行
させることができる。
(i)一般式(V) ▲R′▼Ha1 (V) [▲R′▼:C数1〜4のアルキル基,Ha1:ハロゲン原
子,アルカリ性媒体中(Na+又はK+イオン存在下)]の
アルカリハライド, (ii)一般式 ▲R″▼−COO−A1K (VI) [A1K:C数1〜3のアルキル基(例えばCH3好ましくはC2
H5)、▲R″▼:C数1〜3のアルキル基,A1LiH4存在
下,テトラヒドロフランの様な不活性溶媒]のカルボン
酸エステル,アルキルハライド▲R′▼Ha1(Ha1:F,C
l,Br又はI)とのN−アルキル化反応において、ICH3
様なアイオダイドは窒素原子の“a"の部分を優先的にア
ルキル化することが分かった。
還元剤A1LiH4の存在下、一般式(VI)のエステルとのN
−アルキル化反応において、アシルラジカル▲R″
COも含まれる。ここに、ジェイ・エム・カンナ(J.M.Kh
anna)によって述べられた反応機構[合成,9月1975年,
頁607〜608(Synthesis,September 1975,pages 607−6
08)]によると、▲R″▼がCH3のときCH3COラジカル
はR1=C2H5基を導き、▲R″▼がC2H5のときCH3CH2CO
ラジカルは分枝基R1=CH(CH3)2を導く。
上述の如く本質的に好ましいNモノアルキル化に窒素原
子“a"に関係する。窒素原子“b"のN′−モノアルキル
化は従来の方法によって行なわれる。例えば、(i)窒
素原子“a"よりはむしろ窒素原子“b"のアルキル化を優
先する触媒によって、 (ii)一般式 H2NCH2CH2NH▲R′▼ (III bis) (▲R′▼:C数1〜4のアルキル基)のエチレンジア
ミンと1−フェニルアルカン−1,2−ジオン[一般式(I
I)]とを反応させ、反応中間体から単離して一般式
(I)[R3:C数1〜4のアルキル,R:H]の環化誘導体及
びアイソマーを得ることによって。
N,N−ジアルキル化を行なう一般的な方法は、N−モノ
アルキル化化合物に引き続き公知法によるN′−アルキ
ル化反応を行なう過程よりなるものである。一方、N,
N′−ジアルキル化は一般式(VI)[▲R′▼:H]の
ぎ酸アルキルによってA1LiH4の存在下で直接行なわれ、
一般的(I)[R1=R3=CH3]の化合物が得られる。
本発明化合物は、全てCHSに有効である。一般にそれら
は臓器の抗抑制剤として作用する性質を有している。神
経精神薬理学的な観点では、抗抑制剤としての作用に加
え投与量によっては刺激及び/又は鎮静作用も有してい
る。一般Ioの生成物[CRLRL 41 238の様な(実施例11の
生成物)]は、上記作用に加えて有益な免疫調節作用を
有している。
本発明に係るCHSの抗抑制剤としては、活性成分として
少なくとも1種のフェニルピペラジン誘導体又はその無
毒な付加塩、および生物学的に許容し得る賦形剤を含有
する組成物が推奨される。
もちろん、この種の組成物中には、一般式(I)の前記
誘導体、それらの無毒な付加塩及びそれらの混合物より
なるグループから選択される活性成分が薬理学的有効量
含まれている。
抑うつ症や抗うつ状態を改善するCNSの抗抑制剤として
は、上述の如き一般式(I)のフェニルピペラジン誘導
体及びその無毒性付加塩並びにそれらの混合物が推奨さ
れる。
又、免疫学的に用いられることが期待される免疫調節剤
としては、1−エチル−3−(2−クロロフェニル)ピ
ペラジン,その無毒付加塩,一般式(Io)におけるそれ
らの類似物,並びにそれらの混合物が推奨される。
本発明の利点及び特徴は、下記の如き製造方法の説明及
び薬理学的試験結果を通してより一層明確に理解される
であろう。尚これらのデータは全て本発明の単なる例示
に過ぎず、本発明に制限を与えるものではない。
製造法I 3−メチル−2−フエニルピペラジン 2塩酸塩の合成 (実施例1;コード番号:CRL41223) 1−フエニルプロパン−1,2−ジオン5g(0.0338モル)
及びエチレンジアミン2.5g(0.0417モル)のメタノール
溶液(メタノール300ml)を0.5時間放置しておき、氷浴
で冷却しつつNaBH45g(0.132モル)を加え、得られた混
合物を一晩放置しておく。この後水分を蒸発させ、蒸発
残留物に水を加えてからクロロホルムで抽出し、該クロ
ロホルム溶液を水で洗浄し、更にMgSO4で水を除去した
後MgSO4を濾別した。一方濾液はこれが乾燥するまで水
分を蒸発させた。蒸発残留物にメタノールを加え、次い
で塩酸添加エタノール溶液(3H塩酸を含むエタノール)
を加えて上記混合物を酸性化してから乾燥させ、該乾燥
残留物にアセトンを加えて結晶化し該結晶を濾別した。
メタノールによる再結晶化によって3gのCRL41223を得た
(収率:36%)。
M.P.inst.260℃(分解) 製造法II 1−エチル−2−メチル−3−フエニルピペラジン2塩
酸塩の合成 (実施例3;コード番号:CRL41270) 3−メチル−2−フエニルピペラジン0.169モルの無水
テトラヒドロフラン(THF)溶液(無水THF250ml)をA1L
iH425gの懸濁液(無水THF:1000ml)中に加え、次いで得
られた混合物を0.25時間放置し、この後これに酢酸エチ
ル83mlをゆっくりと添加する。混合物を0.25時間放置
後、3N水酸化ナトリウム水溶液を慎重に加えてから濾過
し、得られた濾過物を蒸発乾燥させ、蒸発残留物に水を
加えてからクロロホルムで抽出する。そしてクロロホル
ム相を水で洗浄した後MgSO4で乾燥させた。MgSO4を濾別
した後濾液を蒸発乾燥させ、蒸発残留物にメタノールを
加え、中間体を塩酸添加エタノール溶液で酸性化し、得
られた混合物を冷蔵庫中に放置する。濾過(塩基部が未
反応の3−メチル−2−フエニルピペラジン2塩酸塩を
除去する為)後、濾液を蒸発乾燥させる;蒸発残留物の
ジエチルエーテル/エタノール混合液(1:1v/v)による
再結晶化によって、12gのCRL41270が得られた(収率:2
5.6%)。
M.P.inst.=198℃ 製造法III 1−イソプロピル−2−メチル−3−フエニルピペラジ
ン2塩酸塩の合成 (実施例4;コード番号:CRL41271) 3−メチル−2−フエニルピペラジンヒドロクロリド
(CRL41223,製造法Iによって得られる)42g(0.169モ
ル)を水に溶解させ水酸化ナトリウムで中和させ、クロ
ロホルムで抽出し、クロロホルム相を水洗した後MgSO4
で乾燥させた。濾過後濾液を蒸発乾燥させ、得られた蒸
発残留物に無水THFを加えた。
得られた溶液(CRL41223の塩基部を含む)をA1LiH425g
懸濁THF溶液(THF1000ml)に加え、その後混合物を0.25
時間放置し、プロピオン酸エチル98mlを徐々に加え、該
混合物を0.25時間放置する。次いで3N水酸化ナトリウム
水溶液を慎重に加えてから濾過し、濾液を蒸発乾燥さ
せ、蒸発残留物にメタノールを加えて溶解し混合物を塩
酸添加エタノール溶液で酸性化し、冷蔵庫中に放置す
る。CRL41223(未反応塩基部から形成された)を濾別
し、濾液を蒸発乾燥する。蒸発残留物のジエチルエーテ
ル/エタノール混合液(1:1v/v)による再結晶化によっ
て、7.8gの油状CRL41271が得られた(収率:16%)。
製造法IV 1−エチル−3−(2−クロロフエニル)ピペラジン2
塩酸塩の合成 (実施例11;コード番号:CRL41238) 2−(2−クロロフエニル)ピペラジン2塩酸塩[M.P.
inst.=230℃;フランス国特許公報(FR−A−2 351 10
8)に記載された化合物;該特許公報の第6頁第1行参
照]18.86g(0.070モル)を水に溶解し水酸化ナトリウ
ムで中和した後、クロロホルムで抽出し、該クロロホル
ム溶液を水洗してからMgSO4で水を除去し該MgSO4を濾別
した。濾液を蒸発乾燥させ蒸発残留物を無水THF200mlに
溶解した。この溶液をA1LiH410gの無水THF懸濁液(無水
THF1000ml)に加え、得られた溶液を10分間放置してか
ら酢酸エチル20mlを徐々に加え、この過程で生成される
反応中間体を0.5時間放置後3N水酸化ナトリウム水溶液
を加えた。混合物を濾過し濾液を蒸発乾燥させ、蒸発残
留物に水を加えて溶解し、次いでクロロホルムで抽出し
クロロホルム溶液を水洗しMgSO4で水を除去した。MgSO4
を濾別し、濾液を蒸発乾燥させて得られる残留物をメタ
ノールに溶解し、該混合物を塩酸添加エタノール溶液で
酸性化する。冷蔵庫で冷却した後、形成される沈殿物
[2−(2−クロロフエニル)ピペラジン2塩酸塩]を
濾別し濾液を蒸発乾燥させた。蒸発残留物のアセトン/
エタノール混合液(1:1v/v)による再結晶化によって7.
2gのCRL41238が得られた(収率:34.6%)。M.P.inst.=
215℃(分解) 製造法V 1−メチル−3−(4−クロロフエニル)ピペラジン2
塩酸塩の合成 (実施例6;コード番号:CRL41202) 2−(4−クロロフエニル)ピペラジン(実施例13の化
合物)10g(0.0512モル),Na2CO310.80g(0.102モ
ル),沃化メチル7.24g(0.051モル),水100mlの混合
物を6時間還流下で加熱する。これを冷却し、クロロホ
ルムで抽出しクロロホルム相で水洗しMgSO4で水を除去
した。濾過後、濾液を乾燥させ、乾燥残留物をメタノー
ルに溶解させた後、混合物を塩酸添加エタノール溶液で
酸性化した。これを蒸発乾燥し、蒸発残留物をメリノー
ル/酢酸エチル(1:1v/v)で再結晶化すると、3gのCRL4
1202が得られ(収率20.8%)。M.P.inst.=200℃(分
解) 製造法VI 1,2,4−トリメチル−3−フエニルピペラジン2塩酸塩 (実施例5;コード番号:CRL41272) 3−メチル−2−フエニルピペラジン0.169モルの無水T
HF溶液をA1LiH425gのTHF懸濁液(THF1000ml)に加え
る。該混合物を0.25時間放置した後、ぎ酸エチル67mlを
徐々に加える。その後混合物を0.25時間放置し、3N水酸
化ナトリウム水溶液を慎重に加える。混合物を濾過し、
濾液を蒸発乾燥し、蒸発残留物に水を加えて溶解し、ク
ロロホルムで抽出しクロロホルム溶液を水洗した後MgSO
4で水を除去し、これを濾過し濾液を蒸発乾燥させ、蒸
発残留物をメタノールに溶解してから、塩酸添加エタノ
ール溶液で酸性化する。得られた混合物を冷蔵庫内へ放
置し、CRL41223(相当する未反応塩基部から形成されて
いる)を濾別し、濾液を蒸発乾燥した後、蒸発残留物の
ジエチルエーテル/エタノール混合溶液(1:1v/v)によ
る再結晶化を行なうと13gのCRL41272が得られた(収率:
28%)。M.P.inst.=190℃ 製造法VII 1−イソプロピル−3−フエニルピペラジン塩酸塩の合
成 (実施例2;コード番号:CRL41235) 沃化メチルを沃化イソプロピルに変えること以外は前記
Vに示した合成過程を経ることによって、CRL41235を収
率25%で得ることができる。M.P.=180〜182℃(吸湿性
化合物) 本発明による化合物について行なった試験は下記の通り
である。
A、CRL41238(実施例11の化合物)に関する試験 以下の神経精神薬理学的検討において、CRL41238の蒸留
水溶液は、雄のマウスに対しては20ml/kg,雄のラットに
対しては5ml/kgの量で腹腔内投与された。
注入溶液のpHは、CRL41238の濃度に従って下記の第2表
の如く変化する。
I、毒性 雄のマウスにおいて、腹腔内投与によるLD0(最大非致
死量)は128mg/kgより大きく、LD100(試験された動物
全てにとっての最小致死量)は256mg/kg以下である。
II、全身的行動及び反応性 3匹の動物群を対象とし、投与前,並びにCRL41238の投
与後0.25,0.50,1,2,3,24時間において観察し、以下の様
な結果を得た。
1°)マウスにおいて 投与量1及び4mg/kg: 一水のみを投与したコントロール群に比較して行動及び
反応性の明瞭な変化なし、及び−4mg/kgの投与量で低温
症; 投与量16mg/kg: −0.5〜1時間にかけて鎮静、 −低温症、及び −1時間の起毛:並びに 投与量64mg/kg: −3時間の鎮静、 −1時間の呼吸速度の減少、 −0.25時間の接触反応における反応性低下、 並びに −3時間の低温症,その低温症は投与0.5時間後に最大
効果(−3.2℃)が得られた;及び 2°)ラットにおいて 投与量0.5mg/kg,2mg/kg,8mg/kg: −行動様式,反応性,瞳孔直径及び直腸温度の変化は、
実質的に蒸留水のみを投与したコントロール群と同等;
及び 投与量32mg/kg: −鎮静並びに3時間の呼吸速度低下、 −接触反応の低下並びに1時間の筋肉緊張、 及び −1時間の適度な散瞳。
III、アポモルフィンとの相互作用 1°)マウスにおいて 6匹のマウス群に皮下注で1又は16mg/kgのアポロモル
フィンを投与する0.5時間前に、CRL41238を投与した。
大量投与(64mg/kg)でCRL41238はアポモルフィン16mg/
kg投与で誘起される低温症に拮抗し、またアポモルフィ
ン1mg/kg及び16mg/kgで誘起される正向行動や常同症に
対しては、その投与量で実質的な変化は認められなかっ
た。
2°)ラットにおいて CRL41238は、アポモルフィン皮下注(0.5mg/kg)0.5時
間前に6匹のラット群に投与された。CRL41238はアポモ
ルフィンによって誘起される常同症に変化を与えないこ
とが観察された。
IV、アンフェタミンとの相互作用 アンフェタミン(2mg/kg)は、CRL41238投与30分後6匹
のラット群に腹腔内投与された。最高投与量(32mg/k
g)において、CRL41238はアンフェタミンによって誘発
される常同症に影響を与えないことが分かった。
V、レセルピンとの相互作用 レセルピン2.5mg/kg腹腔内投与4時間後、6匹のマウス
群にCRL41238を投与した。
CRL41238はレセルピンによって誘起される下垂症及び低
温症に拮抗しないことが分かった。
VI、オキソトレモリンとの相互作用 オキソトレモリン0.5mg/kg腹腔内投与0.5時間前に、CRL
41238が6匹のマウス群に投与された。
1°)温度に対する作用 最高投与量(64mg/kg)においてCRL41238はオキソトレ
モリンの低温作用に拮抗し、一方4mg/kgから特に16及び
32mg/kgの投与量において、CRL41238はそれ自身の投与
によって低温症を誘発することが分かった。
2°)振戦に対する作用 最高投与量(64mg/kg)において、CRL41238はオキソト
レモリンによって誘発される振戦を抑制することが分か
った。
3°)末梢コリン作動性症候に対する作用 VRL41238はオキソトレモリンによって誘発される末梢コ
リン作動性刺激の徴候に変化を与えないことが分かっ
た。
VII、4プレート試験,索引,電気ショックに対する作
用 上記試験は、CRL41238の投与30分後に10匹のマウス群に
行なわれた。
CRL41238は強打状態(punished passes)に変化を与え
ず、主要な運動筋肉の麻痺を招かず、電気ショックによ
る痙れんや致死効果を悪化させないことが観察された。
VIII、自発運動に対する作用 CRL41238投与0.5時間後、マウス(投与は6匹、12コン
トロール群)をアクチノメータに入れ、マウスの行動を
30分間記録した。
投与量1mg/kgから特に4mg/kg及び64mg/kgの投与量で、C
RL41238はマウスの自発行動を抑制することが分かっ
た。
IX、グループ間の闘争作用(Action on the intergroup
aggressiveness) 透明な仕切りで分割したかごの2区画に3週間マウスを
隣接飼育した後、3匹のマウス群にCRL41238を投与し
た。30分後に仕切りを取り除き同じ箱の2グループを同
一区画に集合させ10分間闘争行動を観察した。
CRL41238はわずかに闘争数を減少させたが、コントロー
ルマウスが極めて非闘争的であることを考えると、上記
減少は有意ではないと結論された。
X、種々の薬物によってかき乱された行動形態に対する
作用 1°)エンクロージャーへの習慣性により減じられる固
有運動性 18時間アクチノメータ内で居住させた後、マウス(投与
は6匹、コントロールは12匹)に急性低酸素症を引き起
こし[90秒間の600mmHg(即ち約8×104Pa)の減圧、45
秒の真空解放]、次いでアクチノメータにマウスを入れ
てから10分間固有運動性を記録した。
CRL41238は、上記短時間の減圧下においてその固有運動
性が抑制されたマウスの、運動回復に明瞭な改善効果を
もたらさないことが観察された。
3°)窒息剤酸素欠乏症 トリヨードエチルガラミン(標準クラーレ作用薬)の32
mg/kg腹腔内投与30分前に、CRL41238を10匹のマウス群
に投与した。
CRL41238は、クラーレ作用薬によって誘発される窒息剤
酸素欠乏症に続いて起こる痙攣及び死に至るまでの時間
を実質的に変化させないことが観察された。
XI、バルビタールとの相互作用 CRL41238の投与半時間後に10匹のマウス群に腹腔内投与
でバルビタール(220mg/kg)を投与した。
CRL41238はバルビタールによって誘発される眠りの期間
に変化を与えないことが分かった。
XII、行動的絶望に対する作用 CRL41238の投与30分後に、6cmの高さまで水を入れたビ
ーカーに6匹のマウス群を入れ、この浸漬後2〜6分の
全期間非可動性について調査した。
4mg/kgの投与量から特に8mg/kg,16mg/kg,32mg/kg,64mg/
kgの投与量において、CRL41238は強制的に浸漬されてき
たマウスの非可動性期間を短縮することが観察された。
XIII、結論 上述の如き神経精神薬理学的試験全体を通してCRL41238
は下記の如き作用を発揮することが分かった。
−抗抑制作用:アポモルフィン,レセルピン,オキソト
レモリンをマウスに大量投与することによって誘発され
る低温症に対する適度な拮抗作用、及び少量投与から
“絶望”による非可動期間の明瞭な短縮;並びに −鎮静作用:マウス及びラットにおいて反応性の低下を
伴なう鎮静、マウスにおける低温症、マウスの自発的行
動性の低下。
XIV、比較試験(免疫学的検討) I mmunology第14巻第599〜601頁(1968)に記載された
「Further improvements in the plaque technique for
deteching singie antibody forming cells」と題され
るエイ・ジェイ・カニンガム(A.J.CUNNINGHAM)の技術
によるいわゆる溶解領域(崩壊領域)形成細胞試験、並
びに国立癌研究所ジァーナル(Journal of the Nationa
l Cancer Institute)第51巻第5号、第1669〜1676頁
(1973)に記載の「Immunopotentiation with BCG II m
odulation of the response to sheed blood cells」と
題される論文におけるティ・イー・ミラー(T.E.MILLE
R)らの技術による羊の赤血球についての遅延感作性過
度の強度の測定によって、100mg/kgの経口投与のCRL412
38は細胞性及び体液性免疫能を活性化させることが分か
った。
臨床試験において、CRL41238は優れた抗抑制剤として、
殊に(i)憂うつ型の精神抑うつ症(ii)神経症型の抑
制状態に煩らわされている患者に対して、有用であるこ
とが証明された。推奨される投与量はCRL41238の45〜90
mg/日(成人)であり、特に15mg含有ゼラチンカプセル
を3〜6ゼラチンカプセル/日経口で服用するのが好ま
しい。
B、CRL41233(実施例1の化合物)に関する試験 CRL41238と同様に、CRL41223についての神経精神薬理学
的試験が行なわれた。但し、雄のマウスにおける腹腔内
投与(20ml/kgの容積)、雄のラットにおける腹腔内投
与(5ml/kgの容積)については、CRL41223をアラビアゴ
ムの水溶液に懸濁させる(濃度が25g/lより大きいと
き)か、又は蒸留水に溶解させた[濃度が25g/l・(pH
4.5)以下の場合]後行なった。
a)毒性 雄のマウスにおいて、腹腔内投与によるCRL41223のLD0
は256mg/kgより大きく、LD100は512mg/kg以下であっ
た。
b)全身的行動及び反応性 1°)マウスにおいて マウスに腹腔内投与することによって、CRL41223は以下
の投与量で以下の作用を発揮した。
2mg/kg: −3時間の適度な散瞳;8mg/kg −投与1時間後最大(−1.4℃)になる低温症、及び −3時間の適度な散瞳; 32mg/kg: −投与後0.25時間後から始まる鎮静、 −投与後0.5時間に最大(−3.3℃)に達する低温症、 −3時間の適度な散瞳、 −起毛、及び −呼吸困難、並びに 128mg/kg: −投与動物の2/3の一過性の鎮静(0.25時間)及び接触
に対する恐怖反応や反応性を伴なった(1時間の)投与
1時間後における興奮、 −呼吸困難、 −起毛、 −投与0.5時間後最大(−2.3℃)に達する低温症、及び −3時間の散瞳。
2°)ラットにおいて 雄のラットに腹腔内投与することによって、CRL41223は
以下の投与量で以下の作用を発揮した; 1mg/kg: −3時間の適度な散瞳; 4mg/kg: −2時間の鎮静、 −起毛、及び −3時間の実質的な散瞳; 16mg/kg: −接触に対する筋肉の緊張及び反応性の低下を伴なう、
2時間の鎮静、 −起毛、及び −3時間の実質的な散瞳;並びに 64mg/kg: −投与0.25時間後一過性の鎮静、 それに引き続く接触及び音に対する反応性の増加を伴な
う3時間の興奮、 −呼吸困難、 −0.5時間の起毛、及び −3時間の適度な散瞳。
c)神経精神薬理学的作用 CRL41238で行なったのと同様の試験をCRL41223について
も全般的に行なったところ、次の様な神経精神薬理学的
作用を発揮することが分かった。
−アポモルフィン,レセルピン,オキソトレモリンによ
って誘発される低温症に対する拮抗作用、一方絶望によ
る非可動期間の減少作用として説明される抗抑制作用; −投与量依存的な2相性作用: −その2相性とは少量投与において鎮静作用を有するこ
と: ・マウスの自発的行動活性の減少、及び低温症;並びに −他方のその2相性とは大量投与における興奮作用を有
すること: ・バルビタールによって誘発される眠りの拮抗作用、 ・接触反応の適度な増加、 ・アポモルフィン及びアンフエタミンによって誘発され
る常同症の活性化 ・マウスの自発的行動活性の過度な増加、減圧下密閉空
間内に短時間さらされることによって抑制状態になった
マウスの可動性回復の増加;及び最後に −末梢α−アドレナリン刺激によって説明される作用、 それは、レセルピンによって誘発される下垂症に対する
拮抗作用、散瞳、起毛、並びにオキソトレモリンによっ
て誘発される振戦の明瞭な拮抗作用によって説明され
る。
d)比較試験 CRL41223は、生理的血清溶液(使用された最大濃度:56g
/l;pH4)の状態で十二指腸内投与されることによってそ
の心血管作用が検討された。
1°)ネンブタール麻酔された犬(体重:13.9kg)に、
十二指腸からCRL41223を0.1,0.5,1,2.5,5,10,20mg/kgの
濃度で連続的に投与し、血圧,心拍数,大腿動脈血流
量,脊髄動脈血流量,直腸温度,皮膚温度を夫々測定し
た。
CRL41223は、2.5mg/kgの投与量から収縮期血圧を増加さ
せることによって徐々に血圧を増加させ、心拍数には変
化を与えず、大腿動脈血流量を減少させ、20mg/kgの投
与量から脊髄動脈の血流量を増加させ、直腸温度及び皮
膚温度を適度に増大させることが分かった。
2°)蓄積投与量が391mg/kgになった同一検体犬を用
い、十二指腸内投与によってイソプレナリンの作用を検
討してみたが、変化を与えないことがわかった。イソプ
レナリン10mg/kgの投与によってコントロール群の拡張
期血圧は136mmHg(即ち約1.81×104Pa)から24mmHg(即
ち約3.2×103Pa)に低下したにもかかわらず、CRL41223
投与後においては132mmHg(即ち約1.75×104Pa)から24
mmHg(即ち約3.2×103Pa)であり、心拍数はコントロー
ル群が160拍/分から270拍/分に変化したのちに対し、
投与群においては190拍/分から260拍/分であった。
3°)同一検体犬にノルエピネフィリンを投与すること
により誘発される高血圧は、CRL41223によって著じるし
い増加をみた。CRL41223投与後においては、2mg/kgのノ
ルエピネフィリンによって収縮期血圧は160mmHg(即ち
約2.13×104Pa)から344mmHg(即ち約4.58×104Pa)に
増加した。これに対しコントロール群は、152mmHg(即
ち約2.02×104Pa)から280mmHg(即ち約3.73×104Pa)
に増加したという状況であった。
e)臨床的検討 成人における臨床的検討において、CRL41223は経口投与
でCNSに対する優れた抗抑制作用を示し、又150〜250mg/
日の経口投与によって不眠症に対して極めて高い評価を
得た。経口投与量としては、CRL41223を100mg含有する
ゼラチンカプセルで2カプセル/日が推奨される。
f)他の化合物 本発明に係る他の化合物、殊にCRL41235(例実施例
2),CRL41270(実施例3),CRL41271(実施例4),CRL
41272(実施例5),CRL41202(実施例8),CRL41228
(実施例9),CRL41234(実施例10),CRL41239(実施例
12)について、神経精神薬理学的試験が行なわれたが、
これらは全て拮抗性作用(アポモルフィン,レセルピ
ン,オキソトレモリンによる低温症の拮抗作用、一方絶
望による非可動性期間短縮によって説明される)及び鎮
静作用(マウスに誘発される低温症、一方マウスの自発
的活動活性の低下によって説明される)を有している。
しかしながら、次の化合物については下記の如き特別の
生体内活動態様に注目すべきである。
−逆説的に言えばCRL41270(実施例3)及びCRL41239
(実施例12)は、大量投与量においてマウスのバルビタ
ールによる眠り期間を短縮させる; −CRL41235(実施例2),CRL41202(実施例8),CRL412
03(実施例7),CRL41228(実施例9),CRL41239(実施
例12)は末梢α−アドレナリン刺激作用を発揮する; −CRL41211(実施例8)は、治療的観点から抗抑制剤と
して有用な鎮静作用を有している;及び −CRL41234(実施例10)は経口胃内投与によって主とし
て投与後0.5時間で発現する抗抑制作用、及び特に有益
な鎮静作用を有している。
尚本発明実施例2〜10及び12の化合物に関する数字的試
験結果、とりわけ雄のマウスに十二指腸内投与した際の
毒性及び鎮静作用(この場合前記化合物によって誘発さ
れる低温症)を後記第3表に挙げておく。
胚子奇形発生の検討が雌のバーガンディ(Burgundy)ラ
ビット(妊娠前の体重は約2900g)を用いて行なわれ
た。バーガンディ種のラビットは淡黄かっ色の柔毛を有
しており、一般に雌は2〜10才が入り混ざっている。
妊娠1日目(即ち雄が雌のかごの中に入れられた日)、
雌のバーガンディラビットは投与量毎あるいは試験され
る化合物毎に10匹の群に分けられ、コントロール群とし
ては15検体が用意された。コントロール群には全く投与
せず、一方投与群には腹式胃栄養法を妊娠5〜18日目ま
で実施しつつテスト化合物5及び10mg/kgを投与した。
そして調査の為妊娠28日目に帝王切開を行なった。
(i)投与群の中で少なくとも1匹の胎児に奇形が認め
られるラビットの数、及び (ii)1以上の奇形を有する胎児の総数 得られた結果は、先のフェニルピペラジンと違って、本
発明化合物特にCRL41238が有害な胚子奇形を発生しない
というものであった。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): (R1:H又は炭素数1〜4のアルキル基、R2:H又は炭素数
    1若しくは2のアルキル基、R3:H又は炭素数1〜4のア
    ルキル基、X:H,F,Cl又はBr、但しR1,R2,R3,Xのうち少
    なくとも1つはHと異なる) で示されることを満足し、且つ3−メチル−2−フェニ
    ルピペラジン,1−イソプロピル−3−フェニルピペラジ
    ン,1−エチル−2−メチル−3−フェニルピペラジン,1
    −イソプロピル−2−メチル−3−フェニルピペラジ
    ン,1,2,4−トリメチル−3−フェニルピペラジン,2−
    (3−クロロフェニル)ピペラジン,2−(2−フルオロ
    フェニル)ピペラジン,2−(4−クロロフェニル)ピペ
    ラジン, 一般式(I0): (X0:F,Cl又はBr、R1,R2,R3は上記のものと同じ、但
    しR1,R2,R3のうち少なくとも1つはHと異なる) で示される(ハロゲノフェニル)アルキルピペラジン,
    これらの付加塩よりなる群から選択されるものであるこ
    とを特徴とするフェニルピペラジン誘導体またはその付
    加塩。
  2. 【請求項2】一般式(I0): (X0:F,Cl又はBr、R1,R2,R3は上記第1項のものと同
    じ、但しR1,R2,R3のうち少なくとも1つはHと異な
    る) で示される(ハロゲノフェニル)アルキルピペラジン誘
    導体並びにその付加塩である特許請求の範囲第1項に記
    載の化合物。
  3. 【請求項3】上記X0が2位の位置に置換されたF,Cl又は
    Brである特許請求の範囲第2項に記載の化合物。
  4. 【請求項4】2−(2−フルオロフェニル)ピペラジン
    またはその付加塩である特許請求の範囲第1項に記載の
    化合物。
  5. 【請求項5】1−エチル−3−(2−フルオロフェニ
    ル)ピペラジンまたはその付加塩である特許請求の範囲
    第2項に記載の化合物。
  6. 【請求項6】3−メチル−2−フェニルピペラジンまた
    はその付加塩である特許請求の範囲第1項に記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】1−エチル−3−(2−クロロフェニル)
    ピペラジンまたはその付加塩である特許請求の範囲第2
    項に記載の化合物。
  8. 【請求項8】1,2,4−トリメチル−3−フェニルピペラ
    ジンまたはその付加塩である特許請求の範囲第1項に記
    載の化合物。
  9. 【請求項9】一般式(I): (R1:H又は炭素数1〜4のアルキル基、R2:H又は炭素数
    1若しくは2のアルキル基、R3:H又は炭素数1〜4のア
    ルキル基、X:H,F,Cl又はBr,但しR1,R2,R3,Xのうち少
    なくとも1つはHと異なる) で示されることを満足し、且つ3−メチル−2−フェニ
    ルピペラジン,1−イソプロピル−3−フェニルピペラジ
    ン,1−エチル−2−メチル−3−フェニルピペラジン,1
    −イソプロピル−2−メチル−3−フェニルピペラジ
    ン,1,2,4−トリメチル−3−フェニルピペラジン,2−
    (3−クロロフェニル)ピペラジン,2−(2−フルオロ
    フェニル)ピペラジン,2−(4−クロロフェニル)ピペ
    ラジン, 一般式(I0): (X0:F,Cl又はBr、R1,R2,R3は上記のものと同じ、但
    しR1,R2,R3のうち少なくとも1つはHと異なる) で示される(ハロゲノフェニル)アルキルピペラジン、
    これらの付加塩よりなる群から選択されるフェニルピペ
    ラジン誘導体またはその付加塩の薬理学的有効量を、生
    物学的に許容し得る賦形剤と共に含有することを特徴と
    する中枢神経系の抗抑制剤。
  10. 【請求項10】一般式(I0): (X0:F,Cl又はBr、R1:H又は炭素数1〜4のアルキル
    基、R2:H又は炭素数1若しくは2のアルキル基、R3:H又
    は炭素数1〜4のアルキル基、但しR1,R2,R3のうち少
    なくとも1つはHと異なる) で示される(ハロゲノフェニル)アルキルピペラジンま
    たはその付加塩の薬理学的有効量を、生物学的に許容し
    得る賦形剤と共に含有することを特徴とする免疫調節
    剤。
  11. 【請求項11】下記(A),(B)または(A)〜
    (C)の過程によって 一般式(I): (R1:H又は炭素数1〜4のアルキル基、R2:H又は炭素数
    1若しくは2のアルキル基、R3:H又は炭素数1〜4のア
    ルキル基、X:H,F,Cl又はBr,但しR1,R2,R3,Xのうち少
    なくとも1つはHと異なる) で示されることを満足し、且つ3−メチル−2−フェニ
    ルピペラジン,1−イソプロピル−3−フェニルピペラジ
    ン,1−エチル−2−メチル−3−フェニルピペラジン,1
    −イソプロピル−2−メチル−3−フェニルピペラジ
    ン,1,2,4−トリメチル−3−フェニルピペラジン,2−
    (3−クロロフェニル)ピペラジン,2−(2−フルオロ
    フェニル)ピペラジン,2−(4−クロロフェニル)ピペ
    ラジン, 一般式(I0): (X0:F,Cl又はBr、R1,R2,R3は上記のものと同じ、但
    しR1,R2,R3のうち少なくとも1つはHと異なる) で示される(ハロゲノフェニル)アルキルピペラジン,
    これらの付加塩よりなる群から選択されるフェニルピペ
    ラジン誘導体またはその付加塩を製造することを特徴と
    するフェニルピペラジン誘導体またはその付加塩の製造
    方法。 (A)一般式: (X及びR:上記と同じ) で示される1−フェニルアルカン−1,2−ジオンと、 H2NCH2CH2NH2 (III) で示されるエチレンジアミンを反応させて一般式: (X及びR2:上記と同じ) で示される2−フェニルジヒドロピラジンを得る過程、 (B)上記(A)の過程に引続き一般式(IV)の化合物
    に、還元剤を加えて還元し、一般式(I)においてR1
    R3=Hである2−フェニルピペラジンを得る過程、 (C)上記(B)で得られた一般式(I)においてR1
    R3=Hの化合物をアルキル化反応に付すことにより炭素
    数1〜4のアルキル基をR1として、又は炭素数1〜4の
    アルキル基をR1及びR3として導入する過程。
  12. 【請求項12】還元剤としてLiAIH4及びNaBH4から選ば
    れる還元剤を用いる特許請求の範囲第11項に記載の製造
    法。
JP61181806A 1985-07-31 1986-07-31 フェニルピペラジン誘導体、その付加塩、これらを含む中枢神経系の抗抑製剤、免疫調節剤並びにその製造方法 Expired - Lifetime JPH0730047B2 (ja)

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