JPH07299720A - 研削方法および装置 - Google Patents

研削方法および装置

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JPH07299720A
JPH07299720A JP11213794A JP11213794A JPH07299720A JP H07299720 A JPH07299720 A JP H07299720A JP 11213794 A JP11213794 A JP 11213794A JP 11213794 A JP11213794 A JP 11213794A JP H07299720 A JPH07299720 A JP H07299720A
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JP
Japan
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cup
grinding tool
tool
type grinding
work
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Application number
JP11213794A
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English (en)
Inventor
Toshiya Akita
俊哉 秋田
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Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 工具の着脱なしに粗研削〜仕上げ研削までを
高能率で安定して連続的に加工する。 【構成】 工具回転軸Bに対して、内側、外側の2つの
カップ型研削工具2,1を同心に配設する。一方のカッ
プ型研削工具(外側カップ型研削工具1)の回転中心部
に孔1bを設け、この孔1bに、コンプレッサおよび真
空発生器からなる流体吸排出(図示省略)を連結する。
内側カップ型研削工具2を流体で吸引させて後退させ、
仕上げ加工時の設定条件でワーク3の中心部以外を粗加
工する。その後、内側カップ型研削工具2を前進させ
て、ワーク3全面を仕上げ加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズや、セラミック
ス等の光学素子として用いられる高脆材料部品を球面形
状に研削加工する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学素材の研削加工の粗研削〜仕上げ研
削までをカップ型研削工具を用いて、単一加工機上で行
う方法は、特開平4−233859号公報に開示されて
いる。
【0003】図22は上記方法による研削装置の主要部
を示したものである。101,102は環状研削砥石を
示し、回転駆動軸(図示省略)に取り付けられている。
内側の環状研削砥石102は、加工初期状態において外
側の環状研削砥石101の砥石先端部101aよりも前
方へ突出した状態で取り付けられている。また、前記内
側の環状研削砥石102はネジ103を介して回転駆動
軸の軸方向に移動可能な構造となっている。また、この
場合、内側の環状研削砥石102は粗研削用砥石、外側
の環状研削砥石101は仕上げ研削用砥石によって構成
されている。
【0004】上記構成における研削加工は、回転駆動軸
を回転させながら、環状研削砥石101または102の
各先端部101a、102aを被加工物に当接させて行
う。すなわち、環状研削砥石102による粗研削加工が
完了したのち、スペーサ104を外して、前記環状研削
砥石102の先端部102aを他方の環状研削砥石10
1の先端部101aより後退させる操作を行い、その
後、環状研削砥石101による仕上げ加工を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の加
工手段においては、粗研削加工が完了したのち、加工を
一時中断して、作業者が環状研削砥石102を進退させ
る操作を行う必要があること、また、その進退機構が複
雑で、仕上げ加工において、所定の球面形状を得るため
に微調整が必要であることなどにより、その操作に時間
がかかり、加工能率が低下するという問題点がある。
【0006】また、通常、仕上げ加工では、できるだけ
高メッシュの砥粒工具を用いた方が高精度な仕上げ面を
得ることができる。しかし、その反面、工具の目詰まり
や、目つぶれが発生しやすく、加工面精度が悪化すると
いう問題点がある。
【0007】請求項1〜6に係る発明は、かかる従来の
問題点に鑑みてなされたもので、複数のカップ型研削工
具を用いて球面形状を創成する研削加工において、工具
の着脱なしに粗研削〜仕上げ研削までを高能率で安定し
て連続的に加工することができる研削方法および装置を
提供ことを目的とする。特に、請求項2または6に係る
発明は、上記目的に加え、仕上げ加工に微細な砥粒を用
いても、目詰まり、目つぶれを発生することなく安定し
た加工が行える研削方法および装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するために、請求項1に係る発明は、工具回転中心に
対して同心に配設された2つのカップ型研削工具によっ
て加工を行う研削方法において、どちらか一方のカップ
型研削工具を流体を吸引させることにより後退させる第
1ステップと、後工程の第3ステップで用いるカップ型
研削工具とワークの中心を一致させた設定条件で、一方
のカップ型研削工具を相対的に移動させことるによりワ
ーク中心部以外を粗加工する第2ステップと、同一の設
定条件でもう一方のカップ型研削工具を相対的に移動さ
せることによりワーク全面を仕上げ加工する第3ステッ
プにより、粗加工から仕上げ加工までを行うこととし
た。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、電解インプロセスドレッシングの手段を設
けたものである。すなわち、カップ型研削工具に対向し
て電極を配設し、電源の一方の極を前記電極に接続する
とともに、もう一方の極を前記カップ型研削工具に接続
し、前記電極と前記カップ型研削工具との隙間にクーラ
ントを供給することにより電解インプロセスドレッシン
グを行う研削方法である。
【0010】請求項3に係る発明は、工具回転中心に対
して同心に配設された2つのカップ型研削工具を有する
研削装置において、一方のカップ型研削工具の回転中心
部に孔を設け、この孔と連結された、コンプレッサおよ
び真空発生器からなる流体吸排出装置と、前記一方のカ
ップ型研削工具に固定されたリングと、このリングを固
定するための締結部材とを有することを特徴とする研削
装置である。
【0011】請求項4に係る発明は、前記リングと締結
部材の代わりに、工具回転軸上で、かつ、もう一方のカ
ップ型研削工具の上方に設置されたストッパーを有する
ことを特徴とする請求項3記載の研削装置である。
【0012】請求項5に係る発明は、前記リングと締結
部材の代わりに、外側のカップ型研削工具の外周付近に
設置されたストッパーと、このストッパーの先端に取り
付けられたローラーとを有することを特徴とする請求項
3記載の研削装置である。
【0013】請求項6に係る発明は、電源と、この電源
の一方の極に接続されるとともに、カップ型研削工具に
対向して配設された電極とを備え、前記電源のもう一方
の極をカップ型研削工具に接続したことを特徴とする請
求項3から5までにいずれか1項に記載の研削装置であ
る。
【0014】すなわち、請求項3に係る発明では、2つ
のカップ型研削工具を工具回転中心に対して同心に配設
され、前記2つのカップ型研削工具を相対的に進退させ
ることにより粗加工から仕上げ加工までを行う研削装置
において、粗加工は、流体吸排出装置により仕上げ加工
用カップ型研削工具を後退させる。そして、コレットチ
ャックに保持されたワークをワーク回転軸方向に進行さ
せることにより、粗加工用カップ型研削工具で加工を行
う。
【0015】このときのカップ型研削工具におけるワー
ク回転軸となす傾斜角度と、ワークとの位置は、粗加工
用カップ型研削工具ではなく、仕上げ加工用カップ型研
削工具による加工で、所望の球面形状が得られるように
設定されている。したがって、粗加工で創成されるワー
ク形状は、中心部には粗加工用カップ型研削工具が当た
らず、その部分だけが未加工となる。
【0016】仕上げ加工は、流体吸排出装置で流体を排
出することにより、後退していた仕上げ用カップ型研削
工具を前進させる。このときの流体の排出圧が加工圧と
なり、ワークを加工する。また、加工プロセスはワーク
の突起部から加工が始まり、その後、全面が徐々に加工
される。加工は定圧で進行するので、ワークの突起部の
加工は除去面積が少ない。故に高速加工が可能となり、
仕上げ加工に要する時間は全面当たりになってからの取
り代によって左右される。
【0017】また、このときの設定条件は予め粗加工時
に調整されているので、無修正で仕上げ加工を行う。さ
らに、仕上げ加工用カップ型研削工具の加工完了位置
は、粗加工用カップ型研削工具に取り付けられたリング
位置により決定され、このリングの位置を移動すること
により仕上げ加工の取り代が調整される。
【0018】請求項4に係る発明の粗加工は、請求項3
と同様に行われる。仕上げ加工は、流体吸排出装置で流
体を排出することにより、内側に配置された仕上げ加工
用カップ型研削工具が前進する。このときの流体の排出
圧が加工圧となり、ワークを加工する。このときの加工
完了位置は、前記仕上げ加工用カップ型研削工具の工具
回転中心の上面に配置されたストッパーにより決定され
る。仕上げ加工が進行し、前記ストッパーの先端と前記
仕上げ加工用カップ型研削工具とが接触したとき、加工
が完了する。
【0019】請求項5に係る発明の粗加工は、請求項3
と同様に行われる。仕上げ加工は、流体吸排出装置で流
体を排出することにより、外側に配置された仕上げ加工
用カップ型研削工具が前進する。このときの流体の排出
圧が加工圧となり、ワークを加工する。このときの加工
完了位置は、前記仕上げ加工用カップ型研削工具の外周
付近に設置されたストッパーの先端に取り付けられたロ
ーラーにより決定される。仕上げ加工が進行し、前記ロ
ーラーと前記仕上げ加工用カップ型研削工具とが接触し
たとき、加工が完了する。
【0020】請求項6に係る発明は、請求項5に係る発
明において電解インプロセスドレッシングの手段を設け
たものである。すなわち、カップ型研削工具に対向して
電極を配置し、前記電極に電源の陰極を接続し、カップ
型研削工具を陽極に接続し、前記電極と前記カップ型研
削工具との隙間にクーラントを供給することにより電解
インプロセスドレッシング研削を行う。
【0021】
【実施例1】図1、図2および図3は本実施例を示し、
図1は粗加工中の正面図であり、図2は仕上げ加工中の
正面図である。また、図3はワークの加工状態を示した
ものである。 (構成)外側カップ型研削工具1は図示を省略した回転
駆動源に連結され、回転自在になっている。内側カップ
型研削工具2は、前記外側カップ型研削工具1の内側
に、かつ、工具回転軸Bに対して同心に配設されるとと
もに、前記外側カップ型研削工具1と連動して回転す
る。前記外、内側カップ型研削工具1、2の砥粒層1
d,2bにおけるボンド材としては、金属粉(鉄、ニッ
ケル、銅、コバルト、ブロンズなど)をベースとしたメ
タルボンド、樹脂(ポリイミド系、フェノール系、エポ
キシ系)をベースとしたレジンボンド、金属粉と樹脂と
の混合粉を用いたメタルレジンボンド、セラミック等を
ベースとしたビトリファイドボンド等が挙げられる。ま
た、砥粒としては、ダイヤモンド、cBN、アルミナ、
炭化珪素、酸化セリウム、ジルコニア等が挙げられる。
また、前記内、外側カップ型研削工具2、1は環状にな
っている。
【0022】前記外側カップ型研削工具1の中心部には
孔1bがあり、その孔1b内には図示省略したエアー
(または油)が圧縮流体となるコンプレッサを供給源と
したシリンダー9がある。また、前記シリンダー9はラ
ジアルベアリング8を介して、前記内側カップ型研削工
具2と連結されている。さらに、前記内側カップ型研削
工具2は、前記シリンダー9を駆動源として、前記外側
カップ型研削工具1の内周面をガイドに工具軸B方向へ
の進退が自在になっている。
【0023】また、前記外側カップ型研削工具1は図示
省略した工具軸部本体と連結され、工具軸Bを中心に回
転、矢印E方向の移動、矢印α方向の移動が自在になっ
ている。前記内、外側カップ型研削工具2、1に対向し
てワーク3(レンズあるいはセラミック部材)があり、
前記ワーク3の外周面にはコレットチャック4の先端部
があり、ワーク3の外周面の保持、解放を行うようにな
っている。コレットチャック4はワーク軸部本体5と連
結され、ワーク回転軸Aを中心に回転、矢印C方向に移
動自在になっている。ワーク3と、内、外側カップ型研
削工具2、1との間には、ノズル6よりクーラント7が
供給されるように構成されている。
【0024】(作用)上記構成によれば、粗加工におい
ては、図1に示すように、シリンダー9の後退に連動し
て、内側カップ型研削工具2が後退する。コレットチャ
ック4に保持されたワーク3を回転させ、内、外側カッ
プ型研削工具2、1を回転させる。図示省略したクーラ
ント供給装置に連結されたノズル6よりクーラント7を
供給しつつ、ワーク3をワーク回転軸方向(矢印C方
向)に進行させることにより外側カップ型研削工具1で
粗加工を行う。
【0025】このとき、外側カップ型研削工具1の設定
条件は、内側カップ型研削工具2による仕上げ加工で所
望の球面形状を得る条件に設定されている。すなわち、
仕上げ加工完了時に、内側カップ型研削工具2の加工面
2aはE方向に調整され、ワーク3の中心と一致し、か
つ、ワーク3の所望の曲率半径R0 を創成されるように
工具回転軸Bをθ0 だけ傾けた条件に設定されている。
なお、内側カップ型研削工具2の加工面2aとワーク3
との位置は矢印E方向の移動により調整し、傾斜角度θ
0 は矢印α方向の移動により調整する。また、傾斜角度
θ0 は、内側カップ型研削工具2の工具径D0 と所望の
曲率半径R0 としたとき、θ0 =sin-1(D0 /2R
0 )の関係より算出できる。
【0026】このような設定条件で粗加工用の外側カッ
プ型研削工具1により粗加工を行った場合、ワーク3の
中心部には仕上げ加工用の内側カップ型研削工具2が当
たらず、その部分が未加工となり、突起部3cが発生す
る。故に、粗加工により創成されるワーク3の形状は3
aのようになる(図3参照)。
【0027】仕上げ加工においては、図2に示すよう
に、シリンダー9に圧力(0.1kgf/cm2 〜10
kgf/cm2 、好ましくは0.5kgf/cm2 〜5
kgf/cm2 )をかけて、内側カップ型研削工具2を
前進させる。この前進に伴い、ワーク3を加工し、外側
カップ型研削工具1の段差部1cと内側カップ型研削工
具2の段差部2cとが接触した位置で加工が完了する。
なお、シリンダー9の圧力が0.1kgf/cm2 未満
だと、研削抵抗に負けてしまいカップ型研削工具2が切
り込めないという不具合が生じる。また、10kgf/
cm2 を越えると、大型のエアー供給源が必要であり、
装置が高価になってしまう。
【0028】仕上げ加工は、シリンダー9にかかる圧力
が加工圧となり、ワーク3の突起部3cから除去され、
徐々にその面積が増える。最終的には全面が除去され、
ワーク3は所望の球面形状3bのように仕上がる(図3
参照)。内側カップ型研削工具2の前進、すなわち、送
りは圧力により行われるので、ワーク3の突起部3cの
加工は除去面積が小さいため、ほとんど時間がかからな
い。故に、仕上げ加工に要する時間は全面当たりになっ
てからの加工時間が主となり、突起部3cの除去による
加工能率の低下はほとんどない。
【0029】上記加工方法によれば、砥石の着脱なし
に、かつ、粗加工と仕上げ加工との間の微調整を行うこ
となく、高能率に粗加工〜仕上げ加工までを行うことが
できる。また、仕上げ加工時のカップ型研削工具の送り
は強制的に行わないので、その工具に最適な送りで加工
ができるため、高精度に安定した仕上げ加工を行うこと
ができる。
【0030】なお、仕上げ加工時のシリンダー9の圧力
は可変にしてもよい。例えば、仕上げ面を良くするため
には徐々に減圧する。逆に、加工能率を上げるために
は、ワーク3の除去面積の増加に合わせて、徐々に増圧
する。また、前記ラジアルベアリング8の代わりに、ス
ラストベアリングあるいは滑り軸受等を用いてもよい。
また、ワーク3を直接コレットチャック4で保持する代
わりに、ワーク3を貼付け皿に貼付け、この貼付け皿を
コレットチャック4で保持してもよい。さらに、矢印E
方向の移動機構の代わりに、工具回転軸Bを平行な方
向、あるいはワーク軸部本体5をワーク回転軸Aに大し
て垂直方向に移動できる機構を設けてもよい。
【0031】
【実施例2】図4、図5、図6および図7は本実施例を
示し、図4は粗加工中の正面図であり、図5は仕上げ加
工中の正面図であり、図6はエアー給排出装置であり、
図7は、図4の内、外側カップ型研削工具2、1のA−
A線断面矢視図である。 (構成)本実施例は、前記実施例1におけるラジアルベ
アリング8、シリンダー9を廃止し、外側カップ型研削
工具1の孔1bにロータリージョイント(図示省略)を
介して、エアー吸排出装置(図6)に連結した点と、外
側カップ型研削工具1の中心部に凸部1eを設けた点
と、内側カップ型研削工具2の基部2eをドーナツ形状
とし、前記外側カップ型研削工具1の凸部1eに差し込
んだ点と、その凸部1eに内側リング12を差込み、ネ
ジ11で固定した点と、前記内側カップ型研削工具2が
外側カップ型研削工具1の内周面と凸部1eの外周面を
ガイドに工具回転軸Bの方向に移動自在になった点が異
なり、他の構成は実施例1と同一の構成部分から成るも
ので同一構成部分には実施例1と同一符号を付し、その
説明を省略する。
【0032】なお、エアー給排出装置は、図6に示すよ
うに、コンプレッサ15は弁18、レギュレータ16を
介して、真空発生器14と接続されている。この真空発
生器14は、図示省略したロータリージョイントを介し
て、外側カップ型研削工具1の孔1bと接続されてい
る。なお、外側カップ型研削工具1は孔1b以外の部分
では、その凸部1eと一体化されている。また、前記コ
ンプレッサ15は弁19、レギュレータ17、ロータリ
ジョイント(図示省略)を介して、外側カップ型研削工
具1の孔1bと接続されている。
【0033】(作用)上記構成によれば、粗加工におい
ては、図4に示すように、エアー吸排出装置(図6)の
弁19を閉め、弁18を開くと、真空発生器14のイン
側14aからエアーが供給され、アウト側14bから排
出される。このとき、外側カップ型研削工具1との接続
側14cよりエアーが吸引される。これにより、内側カ
ップ型研削工具2は吸引されて後退する。なお、エアー
吸引圧はレギュレータ16により調整する。ワーク3を
ワーク回転軸C方向(下方)に移動することにより外側
カップ型研削工具1で粗加工を行う。
【0034】仕上げ加工においては、図5に示すよう
に、エアー給排出装置(図6)の弁18を閉め、弁19
を開くと、エアーが供給(排出)され、内側カップ型研
削工具2は加圧される。この供給圧(0.1kgf/c
2 〜10kgf/cm2 、好ましくは0.5kgf/
cm2 〜5kgf/cm2 )で内側カップ型研削工具2
が前進される。なお、供給圧はレギュレータ17により
調整する。
【0035】この前進に伴い、ワーク3を加工し、内側
リング12の段差部12aと内側カップ型研削工具2の
段差部2fとが接触する位置で加工完了となる。なお、
図7に示すように、内側カップ型研削工具2の外周部に
は複数(図では2ケ)のキー部2hがあり、それに対向
して、外側カップ型研削工具1には溝1hがある。これ
により、外側カップ型研削工具1の回転が内側カップ型
研削工具2に直接伝わり、回転低下を防止するようにな
っている。
【0036】仕上げ加工の取り代は、内側リング12と
内側カップ型研削工具2との接触位置により調整するこ
とができる。故に、内側リング12の段差部12aの高
さを変えることにより調整ができる。また、内側カップ
型研削工具2の摩耗により取り代が少なくなった場合
も、段差部12aの高さを取り代減少分だけ高くした内
側リング12に交換すればよい。
【0037】上記加工方法によれば、実施例1と同様な
効果の他に、仕上げ加工時の取り代調整と、工具の摩耗
時の取り代補正を容易に行うことができる。なお、粗加
工時に、エアーを排出し、ワーク3の突起部3cの加工
を追従させながら行うと、より高能率な加工が行える。
【0038】また、前記エアー給排出装置の流体を、ク
ーラントあるいは油等にしてもよい。さらに、前記エア
ー給排出装置は、図8に示すように、吸引側が真空ポン
プ20と、弁21とから構成されていてもよい。また、
内側カップ型研削工具2の進退機構において、前進をコ
ンプレッサによる加圧で行い、後退移動は、一端を内側
カップ型研削工具2の底面2gに固定させ、もう一端を
外側カップ型研削工具1の上面1fに固定させた引張り
バネによって行ってもよい。また、内側カップ型研削工
具2の進退機構において、前進をコンプレッサによる加
圧で行い、後退移動は、図11に示すように、内側カッ
プ型研削工具2と外側カップ型研削工具1との間に圧縮
バネ22を設け、この圧縮力によって行ってもよい。ま
た、内、外側カップ型研削工具2、1は加工面の断面を
半円形状(図9参照)、あるいは、1層以上の電着工具
(図10参照)にしてもよい。さらに、矢印E方向の移
動機構の代わりに、工具回転軸Bに平行な方向、あるい
は、ワーク軸部本体5をワーク回転軸Aに対して垂直方
向に移動する機構を設けてもよい。
【0039】
【実施例3】図12、図13および図14は本実施例を
示し、図12は粗加工中の正面図であり、図13は仕上
げ加工中の正面図であり、図14は、図12の内、外側
カップ型研削工具2、1のB−B線断面矢視図である。 (構成)本実施例は、内側カップ型研削工具2により粗
加工を行い、外側カップ型研削工具1により仕上げ加工
を行う研削装置であり、前記実施例2におけるワーク3
を凹面から凸面に変更した点と、外側カップ型研削工具
1の凸部1eと、内側リング12と、ネジ11を廃止
し、内側カップ型研削工具2を回転駆動源(図示省略)
と連結した点と、前記内側カップ型研削工具2の中心部
に孔2hを設け、その孔2hの下端をエアー給排出装置
(図示省略)に接続し、もう一端を外側カップ型研削工
具1の底面部1hまで設けた点と、前記外側カップ型研
削工具1の外周に、外側リング30を設け、内側カップ
型研削工具2の基部2iのネジ部と嵌合した点と、前記
外側リング30を締結するためのナット31を設けた点
が異なり、他の構成は実施例2と同一の構成部分から成
るもので同一構成部品には実施例2と同一符号を付し、
その説明を省略する。
【0040】(作用)上記構成によれば、粗加工におい
ては、図12に示すように、エアー給排出装置(図6)
によりエアーが吸引される。これにより、外側カップ型
研削工具1は吸引され、内側カップ型研削工具2の外周
面と外側リング30の内周面をガイドにして後退する。
ワーク3をワーク回転軸C方向(下方)に移動すること
により内側カップ型研削工具2で粗加工を行う。なお、
本実施例は外側カップ型研削工具1で仕上げ加工を行う
ので、粗加工の設定条件は、外側カップ型研削工具1に
よる加工で所望の球面形状を得られるように予め設定し
ておく。
【0041】仕上げ加工においては、図13に示すよう
に、エアー給排出装置(図6)によりエアーが供給され
る。この供給圧により、外側カップ型研削工具1でワー
ク3を加工し、外側リング30の段差部30aと外側カ
ップ型研削工具1の段差部1iとが接触する位置で加工
完了となる。なお、図14に示すように、内、外側カッ
プ型研削工具2、1には溝があり、内側カップ型研削工
具2の回転が外側カップ型研削工具1に直接伝わり、回
転低下を防止するようになっている。
【0042】なお、仕上げ加工の取り代は、外側リング
30と外側カップ型研削工具1との接触位置により調整
することができる。故に、ナット31をゆるめて、外側
リング30を回転させ、前記外側リング30の段差部3
0aの位置を変えることにより調整できる。また、外側
カップ型研削工具1の摩耗により取り代が少なくなった
場合も同様な手段で取り代の調整ができる。
【0043】上記加工方法によれば、実施例2と同様な
効果の他に、仕上げ加工時の工具周速度が増加するの
で、より高能率に加工が行える。なお、ワーク径がφ3
2mmのレンズを所望の曲率半径(25mm:凸面)と
したときの加工例を以下に示す。
【0044】内側カップ型研削工具2に砥石メッシュが
♯400のメタルボンド工具を、外側カップ型研削工具
1に砥石メッシュが♯1000のメタルレジンボンド
(メタルボンドとレンジボンドとの混合ボンド)工具を
用いた場合、仕上げ加工時のワーク回転軸Aに対する傾
斜角度θ0 は、外側カップ型研削工具1の工具径をφ2
5mmとすると、 θ0 =sin-1(25/2(2×25))=30度 となる。故に、傾斜角度θ0 を30度とし、外側カップ
型研削工具1がワーク3の中心とほぼ一致するように設
定する。粗加工は内側カップ型研削工具2により加工
し、仕上げ加工は外側カップ型研削工具1をエアー給排
出装置の排出圧(3kgf/cm2 )で加圧し、仕上げ
加工を行う。なお、粗加工でのクラックが約30μmな
ので、仕上げ加工では、これ以上の取り代が得られるよ
うに、外側リング30を調整すればよい。
【0045】
【実施例4】図15は本実施例を示す。 (構成)本実施例は前記実施例2における外側カップ型
研削工具1の凸部1eと、内側リング12と、ネジ11
を廃止し、先端が内側カップ型研削工具2の工具回転軸
B上にストッパー40を配設した点と、このストッパー
40の位置を調整するために、工具軸本体(図示省略)
に固定された位置調整装置48を設けた点が異なり、他
の構成は実施例2と同一の構成部分から成るもので同一
構成部品には実施例2と同一符号を付し、その説明を省
略する。
【0046】なお、位置調整装置48は、前記ストッパ
ー40をテーブル43で保持し、このテーブル43はガ
イド44と軸42により保持されるとともに、これをガ
イドとして、工具回転軸Bの方向への移動が自在になっ
ている。また、前記ガイド44と前記軸42の両端は保
持部材46に保持されるとともに、前記テーブル43を
押圧するようになっている。さらに、引張りバネ45
は、その一端が前記テーブル43に保持され、もう一端
が前記保持部材46に保持され、前記テーブル43を上
方に引張るように構成されている。
【0047】(作用)上記構成によれば、粗加工におい
ては、エアー給排出装置(図6)によりエアーが排出さ
れる。このとき、内側カップ型研削工具2が吸引されて
後退する。ワーク3をワーク回転軸C方向(下方)に移
動することにより外側カップ型研削工具1で粗加工を行
う。仕上げ加工においては、図15に示すように、エア
ー給排出装置(図6)によりエアーが供給(排出)さ
れ、内側カップ型研削工具2を加圧する。内側カップ型
研削工具2の前進に伴い、ワーク3を加工し、ストッパ
ー40の先端と内側カップ型研削工具2の上面2jとが
接触する位置で加工が完了する。仕上げ加工の取り代の
調整は、位置調整装置48のマイクロメーター41によ
りストッパー40の位置を調整により行うことができ
る。
【0048】上記加工方法によれば、実施例2と同様な
効果の他に、仕上げ加工時の取り代調整を極めて簡易的
に行うことができる。
【0049】
【実施例5】図16は本実施例を示す。 (構成)本実施例は前記実施例3における外側リング3
0と、ナット31を廃止し、ワーク軸部本体5の回転運
動をしない本体部50に固定された位置調整装置48
と、この位置調整装置48のテーブル43に保持された
アーム52と、このアーム52の先端に回転自在に保持
されたローラー51(材質が金属、あるいは樹脂(テフ
ロン等))が外側カップ型研削工具1の外周上面に配設
した点が異なり、他の構成は実施例3と同一の構成部分
から成るもので、同一構成部品には実施例3と同一符号
を付し、その説明を省略する。なお、位置調整装置48
は、前記実施例4と同一の構成部分から成るもので、同
一部品には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0050】(作用)上記構成によれば、粗加工におい
ては、エアー給排出装置(図6)によりエアーが排出さ
れる。このとき、外側カップ型研削工具1が吸引されて
後退する。ワーク3をワーク回転軸C方向(下方)に移
動することにより内側カップ型研削工具2で粗加工を行
う。仕上げ加工においては、図16に示すように、エア
ー給排出装置(図6)によりエアーが供給(排出)さ
れ、外側カップ型研削工具1を加圧する。外側カップ型
研削工具1の前進に伴い、ワーク3を加工し、アーム5
2の先端に回転自在に保持されたローラー51と外側カ
ップ型研削工具1の外周上面とが接触する位置で加工が
完了する。
【0051】なお、ローラー51と外側カップ型研削工
具1が接触したとき、ローラー51は回転するので、ロ
ーラー51の摩耗を防止できる。また、仕上げ加工の取
り代の調整は、位置調整装置48のマイクロメーター4
1によりローラー51の位置を調整することにより行
う。上記加工方法によれば、実施例3と同様な効果の他
に、仕上げ加工時の取り代調整を極めて簡易的に行うこ
とができる。なお、ローラー51の外側カップ型研削工
具1との接触断面は半円形状でもよい。
【0052】
【実施例6】図17は本実施例を示す。 (構成)本実施例は前記実施例2における外側カップ型
研削工具1の凸部1eと、内側リング12と、ネジ11
を廃止し、内側カップ型研削工具2の砥粒層2bの内側
に結合力が弱く、かつ、砥粒を含まない樹脂(レジンボ
ンド)のみで形成されているボンド層60を設けた点
と、ワーク軸部本体5の回転運動をしない本体部50に
アーム52を固定した点と、ボンド層60に対向して、
前記アーム52の先端にローラー51を回転自在に保持
した点が異なり、他の構成は実施例2と同一の構成部分
から成るもので、同一構成部分には実施例2と同一符号
を付し、その説明を省略する。
【0053】(作用)上記構成によれば、粗研削加工に
おいては、エアー給排出装置(図6)によりエアーが排
出される。このとき、内側カップ型研削工具2が吸引さ
れて後退する。ワーク3をワーク回転軸C方向(下方)
に移動することにより外側カップ型研削工具1で粗加工
を行う。仕上げ加工においては、図17に示すように、
エアー給排出装置(図6)によりエアーが供給(排出)
され、内側カップ型研削工具2を加圧する。前記内側カ
ップ型研削工具2の前進に伴い、ワーク3を加工する。
このとき、砥粒層2bと同時にボンド層60がワーク3
と当たるので、ボンド層60の摩耗は砥粒層2bと同様
な形態をとる。また、ボンド層60には砥粒が混在しな
いので、ワーク3へのキズなどの影響はない。加工完了
は前記ローラー51とボンド層60とが接触する位置と
なる。
【0054】上記加工方法によれば、実施例2と同様な
効果の他に、内側カップ型研削工具2が摩耗したときに
も、その摩耗に追従してボンド層60が摩耗するので、
ローラー51の微調整を行う必要がない。
【0055】なお、前記ボンド層は樹脂の代わりに、S
nなどの軟質金属、結合力を低くした金属粉を用いても
よい。また、前記ローラー51の接触断面はボンド層6
0に対向した形状にしてもよい。
【0056】
【実施例7】図18および図19は本実施例を示し、図
18は粗加工中の正面図であり、図19は仕上げ加工中
の正面図である。 (構成)本実施例は、前記実施例1におけるワーク3を
1個から貼付け皿70に貼付けた多数個に変更した点
と、内、外側カップ型研削工具2、1の移動機構をE方
向からF方向に変更した点と、ラジアルベアリング8
と、シリンダー9を廃止し、外側カップ型研削工具1の
孔1bにロータリージョイント(図示省略)を介して、
エアー給排出装置(図6参照)に接続した点と、貼付け
皿70がコレットチャック4に保持された点が異なり、
他の構成は実施例1と同一の構成部分から成るもので同
一構成部品には実施例1と同一符号を付し、その説明を
省略する。
【0057】(作用)上記構成によれば、粗加工におい
ては、図18に示すように、エアー給排出装置(図6参
照)によりエアーが吸引される。これにより、内側カッ
プ型研削工具2は吸引されて後退する。ワーク3をワー
ク回転軸C方向(下方)に移動することにより外側カッ
プ型研削工具1で粗加工を行う。仕上げ加工において
は、図19に示すように、エアー給排出装置(図6参
照)によりエアーが供給され、内側カップ型研削工具2
が、内側カップ型研削工具2の段差部2cと外側カップ
型研削工具1の段差部1cとが接触する位置まで前進す
る。それと同時に、工具回転軸F方向に外側カップ型研
削工具1が後退する。このときの後退移動は、内側カッ
プ型研削工具2が前進したときに、ワーク3の突起部3
cに当たらない程度に設定する。その後、ワーク3をワ
ーク回転軸C方向(下方)に移動することにより内側カ
ップ型研削工具2で仕上げ加工を行う。なお、ワーク回
転軸C方向の移動速度は粗加工よりも下げて行う。
【0058】上記加工方法によれば、仕上げ加工におい
ても、粗加工と同様な強制切込みでも加工を行うことが
できる。
【0059】
【実施例8】図20は本実施例を示す。 (構成)本実施例は、前記実施例3に電解インプロセス
ドレッシングの手段を付加した研削装置であり、外側カ
ップ型研削工具1に対向して、ワーク軸部本体5に保持
された電極83を配置し、電源80(直流、あるいは、
直流パルス)の陰極をブラシ81に接続し、前記ブラシ
81はワーク軸部本体5に接触されている。また、前記
電源80の陽極はブラシ82を介して、内側カップ型研
削工具2の基部2kと接続されている。その他の構成は
実施例3と同一の構成部分から成るもので同一構成部品
には実施例3と同一符号を付し、その説明を省略する。
なお、仕上げ加工を行う外側カップ型研削工具1は、導
電性を有するボンド材(メタルボンド、あるいは導電性
を失わない程度の若干の樹脂との混合ボンド)で成形さ
れたものである。また、クーラントは弱電性のものを用
いる。
【0060】(作用)上記構成によれば、粗加工におい
ては、エアー給排出装置(図6参照)によりエアーが吸
引される。これにより、外側カップ型研削工具1は吸引
されて後退する。ワーク3をワーク回転軸C方向(下
方)に移動することにより内側カップ型研削工具2で粗
加工を行う。なお、本実施例は外側カップ型研削工具1
で仕上げ加工を行うので、粗加工の設定条件は、外側カ
ップ型研削工具1による加工で所望の球面形状を得られ
るような条件に予め設定しておく。
【0061】仕上げ加工においては、図20に示すよう
に、エアー給排出装置(図6参照)によりエアーが供給
される。この供給圧により、外側カップ型研削工具1で
ワーク3を加工し、外側リング30の段差部30aと外
側カップ型研削工具1の段差部1iとが接触する位置で
加工が完了する。
【0062】なお、加工中は、前記電源80をONにす
ることにより、電極83はブラシ81、ワーク軸部本体
5を介して、陰極に印加される。また、ブラシ82を介
して、外側カップ型研削工具1が陽極に印加される。前
記電極83と外側カップ型研削工具1の隙間t1 (好ま
しくは、仕上げ加工完了時に0.3mm以下に設定す
る。0.5mm以上になると、電解性が低下する。故
に、仕上げ加工の取り代を0.2mm以下としたとき、
隙間t1 は0.3mm以下が好ましい。)にクーラント
7を供給することにより、電解インプロセスドレッシン
グが行われる。
【0063】上記加工方法によれば、ドレッシングを行
いながら仕上げ加工が可能となるので、高メッシュの砥
粒を用いた工具でも目詰まり、目つぶれを発生すること
なく、安定した加工ができる。
【0064】なお、前記電源80は、交流電源を用いて
もよい。また、前記電極83を内側カップ型研削工具2
にも対向するように配設すれば、粗加工においても、電
解インプロセスドレッシングが可能となり、より高能率
な加工ができる。
【0065】
【実施例9】図21は本実施例を示す。 (構成)本実施例は、前記実施例7に電解インプロセス
ドレッシングの手段を付加した研削装置であり、電源8
0(直流、あるいは、直流パルス)の陰極をブラシ81
に接続し、このブラシ81はワーク軸部本体5に接触さ
れている。また、前記電源80の陽極はブラシ82を介
して、外側カップ型研削工具1の基部1nと接続されて
いる。その他の構成は実施例7と同一の構成部分から成
るもので同一構成部品には実施例7と同一符号を付し、
その説明を省略する。なお、仕上げ加工を行う内側カッ
プ型研削工具2は導電性を有するボンド材(メタルボン
ド、あるいは導電性を失わない程度の若干の樹脂との混
合ボンド)で成形されたものである。また、クーラント
は弱電性のものを用いる。
【0066】(作用)上記構成によれば、粗加工におい
ては、エアー給排出装置(図6参照)によりエアーが吸
引される。これにより、内側カップ型研削工具2は吸引
されて後退する。ワーク3をワーク回転軸C方向(下
方)に移動することにより外側カップ型研削工具1で粗
加工を行う。仕上げ加工においては、図21に示すよう
に、エアー給排出装置(図6参照)によりエアーが供給
され、内側カップ型研削工具2が、内側カップ型研削工
具2の段差部2cと外側カップ型研削工具1の段差部1
cとが接触する位置まで前進する。それと同時に工具回
転軸F方向に外側カップ型研削工具1が後退する。その
後、ワーク3をワーク回転軸C方向(下方)に移動する
ことにより内側カップ型研削工具2で仕上げ加工を行
う。
【0067】なお、加工中は、前記電源80をONにす
ることにより、貼付け皿70はブラシ81、ワーク軸部
本体5を介して、陰極に印加される。また、ブラシ8
2、外側カップ型研削工具1を介して、内側カップ型研
削工具2が陽極に印加される。前記貼付け皿70と内側
カップ型研削工具2の隙間t2 (好ましくは、仕上げ加
工完了時に0.3mm以下に設定)にクーラント7を供
給することにより、電解インプロセスドレッシングが行
われる。
【0068】上記加工方法によれば、ドレッシングを行
いながら仕上げ加工が可能となるので、高メッシュの砥
粒を用いた工具でも目詰まり、目つぶれを発生すること
なく、安定した加工ができる。
【0069】なお、粗加工においても、電解インプロセ
スドレッシングを行うことにより高能率な加工ができ
る。
【0070】
【発明の効果】請求項1の効果は、粗加工〜仕上げ加工
までを工具の着脱なしに、かつ、各工程間の調整なし
に、高能率で、高精度に安定して加工ができることであ
る。
【0071】請求項2の効果は、仕上げ加工に微細な砥
粒を用いた場合においても、目詰まり、目つぶれを発生
することなく、安定した加工ができることである。
【0072】請求項3の効果は、粗加工〜仕上げ加工ま
でを工具の着脱なしに、かつ、各工程間の調整なしに、
高能率で、高精度に安定して加工ができることである。
【0073】請求項4,5の効果は、段取りおよび工具
の摩耗による取り代調整を工具の回転を停止させること
なく、外段取りで簡易的に行うことができることであ
る。
【0074】請求項6の効果は、仕上げ加工に微細な砥
粒を用いた場合においても、目詰まり、目つぶれを発生
することなく、安定した加工ができることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の研削装置の粗加工中の正面図であ
る。
【図2】同装置の仕上げ加工中の正面図である。
【図3】同実施例1のワークの加工状態を示す正面図で
ある。
【図4】実施例2の研削装置の粗加工中の縦断面図であ
る。
【図5】同装置の仕上げ加工中の縦断正面図である。
【図6】同実施例2のエアー給排出装置を示す概略構成
図である。
【図7】図4におけるA−A線断面矢視図である。
【図8】エアー給排出装置の変形例を示す概略構成図で
ある。
【図9】カップ型研削工具の変形例を示す要部縦断面図
である。
【図10】カップ型研削工具の変形例を示す要部縦断面
図である。
【図11】実施例2における内側カップ型研削工具の進
退機構の変形例を示す要部縦断面である。
【図12】実施例3の研削装置の粗加工中の縦断正面図
である。
【図13】同装置の仕上げ加工中の縦断正面図である。
【図14】図12におけるB−B線断面矢視図である。
【図15】実施例4の研削装置を示す縦断正面図であ
る。
【図16】実施例5の研削装置を示す縦断正面図であ
る。
【図17】実施例6の研削装置を示す縦断正面図であ
る。
【図18】実施例7の研削装置の粗加工中の縦断正面図
である。
【図19】同装置の仕上げ加工中の縦断正面図である。
【図20】実施例8の研削装置を示す縦断正面図であ
る。
【図21】実施例9の研削装置を示す縦断正面図であ
る。
【図22】従来の研削装置の主要部を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 外側カップ型研削工具 1b 孔 2 内側カップ型研削工具 3 ワーク 4 コレットチャック 5,50 ワーク軸部本体 6 ノズル 7 クーラント 9 シリンダー 11 ネジ 12 内側リング 14 真空発生器 15 コンプレッサ 16,17 レギュレータ 20 真空ポンプ 30 外側リング 31 ナット 48 位置調整装置 51 ローラー 52 アーム 60 ボンド層 70 貼付け皿 80 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B24D 7/18 F

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具回転中心に対して同心に配設された
    2つのカップ型研削工具によって加工を行う研削方法に
    おいて、どちらか一方のカップ型研削工具を流体で吸引
    させることにより後退させる第1ステップと、後工程の
    第3ステップで用いるカップ型研削工具とワークの中心
    を一致させた設定条件で、一方のカップ型研削工具を相
    対的に移動させることによりワーク中心部以外を加工す
    る第2ステップと、同一の設定条件でもう一方のカップ
    型研削工具を相対的に移動させることによりワーク全面
    を加工する第3ステップとからなることを特徴とする研
    削方法。
  2. 【請求項2】 前記カップ型研削工具に対向して電極を
    配設するとともに、その電極を電源の一方の極と接続
    し、前記カップ型研削工具を前記電源のもう一方の極と
    接続し、前記電極と前記カップ型研削工具との間にクー
    ラントを供給しながら加工することを特徴とする請求項
    1記載の研削方法。
  3. 【請求項3】 工具回転中心に対して同心に配設された
    2つのカップ型研削工具を有する研削装置において、一
    方のカップ型研削工具の回転中心部に孔を設け、この孔
    と連結された、コンプレッサおよび真空発生器からなる
    流体吸排出装置と、前記一方のカップ型研削工具に固定
    されたリングと、このリングを固定するための締結部材
    とを有することを特徴とする研削装置。
  4. 【請求項4】 前記リングと締結部材の代わりに、工具
    回転軸上で、かつ、もう一方のカップ型研削工具の上方
    に設置されたストッパーを有することを特徴とする請求
    項3記載の研削装置。
  5. 【請求項5】 前記リングと締結部材の代わりに、外側
    のカップ型研削工具の外周付近に設置されたストッパー
    と、このストッパーの先端に取り付けられたローラーと
    を有することを特徴とする請求項3記載の研削装置。
  6. 【請求項6】 電源と、この電源の一方の極に接続され
    るとともに、カップ型研削工具に対向して配設された電
    極とを備え、前記電源のもう一方の極をカップ型研削工
    具に接続したことを特徴とする請求項3から5までにい
    ずれか1項に記載の研削装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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