JPH0885056A - 研削方法および研削装置 - Google Patents

研削方法および研削装置

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Publication number
JPH0885056A
JPH0885056A JP24839894A JP24839894A JPH0885056A JP H0885056 A JPH0885056 A JP H0885056A JP 24839894 A JP24839894 A JP 24839894A JP 24839894 A JP24839894 A JP 24839894A JP H0885056 A JPH0885056 A JP H0885056A
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JP
Japan
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electrode
cup
work
grinding tool
type grinding
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP24839894A
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English (en)
Inventor
Toshiya Akita
俊哉 秋田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
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Publication of JPH0885056A publication Critical patent/JPH0885056A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半球形状に近いワークの研削加工に際し、ワ
ークと電極との干渉を防ぎ、研削工具への電解ドレッシ
ング作用を付加した球面創成を可能にする。 【構成】 ワーク2を着脱可能に保持するワーク軸部本
体3の中空部3a内に電極8を前進後退自在に設ける。
ワーク2をワーク軸部本体3から取り外した後、電極8
を前進させ、カップ型研削工具1の加工面1aと所定の
隙間を有して対向させ、カップ型研削工具1の電解ドレ
ッシングを行う。そして、ワーク2をワーク軸部本体3
に保持するときは、電極8をワーク2と接触しない位置
までワーク軸部本体3の中空部3a内に後退させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス、セラミックス
等の光学素子として用いられる高脆材料を球面形状に研
削加工する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カーブジェネレータ方式により光学素材
の球面創成する際、研削工具の目詰まり、目つぶれを防
止するために電解インプロセスドレッシングを付加した
研削加工する方法および装置としては、特開平3−60
973号公報(全請求項に対する従来技術)に開示され
ている。図14は、上記公報に開示された研削装置の主
要部を示したものである。導電性を有するカップ型研削
工具21は図示を省略した回転駆動源に連結され、工具
軸Bを中心として回転自在になっている。このカップ型
研削工具21には、ワーク22が対向して配置され、こ
のワーク22はチャック23により保持されている。チ
ャック23はワーク軸部本体24と連結され、ワーク軸
Aを中心として回転自在になっている。また、ワーク2
2と干渉しないワーク22の外周位置で、かつ、カップ
型研削工具21に対向して、電極25が配設されてい
る。前記電極25は電源26の陰極に接続されており、
また、前記カップ型研削工具21はブラシ27を介し
て、前記電源26の陽極に接続されている。前記カップ
型研削工具21と前記電極25との隙間、およびワーク
22の加工部には、ノズル28より弱電性クーラントが
供給されるように構成されている。
【0003】上記研削装置によれば、ワーク22を研削
加工するとき、電極25を陰極に印加し、カップ型研削
工具21を陽極に印加し、弱電性クーラントを前記カッ
プ型研削工具21と電極25との隙間に供給することに
より、電解インプロセスドレッシング研削を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記研削方法および装
置においては、ワーク22の外周位置で、かつカップ型
研削工具21に対向して電極25を配設している。この
ため、半球に近い(曲率半径R、ワーク径Dとしたと
き、D/Rが2に近い)ワーク22を研削加工する場
合、ワーク22と電極25が干渉し、加工できないとい
う問題点がある。また、半球に近くない形状(D/Rが
0.7程度までの形状)でも、加工条件の調整により電
極25とワーク22とが干渉する可能性がある。
【0005】さらに、研削加工する球面形状(曲率半径
R)の設定は、工具径DT 、ワーク軸Aと工具軸Bとの
傾斜角θ(以下、スイベル角という)の関係は、以下の
(1)式のようになる。 θ=sin-1(DT /2R)・・・・・(1) この関係から、所定の曲率半径R0 を創成するとき、ワ
ーク22と電極25との干渉を防止するために、電解イ
ンプロセスドレッシング研削の場合、通常加工と比較し
て工具径DT を大きく設定する必要がある。このため、
所定の曲率半径R0 を得るためにはスイベル角θが大き
くなる。一般に、カーブジェネレータ方式の加工では、
スイベル角θを大きくするほど、ワーク軸(工具軸)に
負荷がかかり、カップ型研削工具21を回転させるため
のスピンドルの寿命が短くなると言われている(参考文
献:光学素子加工技術 '87 I−5研削・研磨(38
頁)、日本オプトメカトロニクス協会)。
【0006】したがって、本発明は、上記従来技術の問
題点に鑑みてなされたもので、半球形状に近い(D/R
が0.7程度〜2)ワークにおける電解ドレッシング作
用を付加した球面創成を可能にし、かつ、工具径を通常
加工と同等に設定することを可能にすることで、高能率
で安定した加工ができる研削方法および研削装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1にあっては、カップ型研削工具を
電極の陽極に印加させ、前記カップ型研削工具に対向し
て配設した電極を前記電源の陰極に印加させ、前記カッ
プ型研削工具と前記電極との隙間に弱電性クーラントを
供給して前記カップ型研削工具の電解ドレッシングを行
う研削方法において、ワーク軸部本体内部に前進後退自
在に配設した電極を、ワーク軸部本体に保持したワーク
と干渉しない位置までワーク軸部本体内に吸引する工程
と、ワークをワーク軸部本体から取り外した後に前記電
極を前進させ、電極とカップ型研削工具との隙間に弱電
性クーラントを供給してカップ型研削工具の電解ドレッ
シングを行う工程とから構成した。
【0008】請求項2にあっては、カップ型研削工具を
電極の陽極に印加させ、前記カップ型研削工具に対向し
て配設した電極を前記電源の陰極に印加させ、前記カッ
プ型研削工具と前記電極との隙間に弱電性クーラントを
供給して前記カップ型研削工具の電解ドレッシングを行
う研削方法において、ワークの保持部に電極をチャック
し、前記カップ型研削工具によりワークと同様に前記電
極を加工する工程と、前記加工の終了した電極を後退さ
せて前記カップ型研削工具と隙間を持たせる工程と、前
記電極と前記カップ型研削工具との隙間に弱電性クーラ
ントを供給して電解ドレッシングを行う工程とから構成
した。
【0009】請求項3にあっては、請求項2において、
前記電極の中空部に前進後退自在に配設したドレッサー
を加圧し、前記カップ型研削工具に当て付けながら電解
ドレッシングを行うように構成した。
【0010】請求項4にあっては、ワークを着脱可能に
保持するワーク軸部本体と、電源と、前記電源の陽極を
印加させたカップ型研削工具と、前記カップ型研削工具
に対向し、前記電源の陰極を印加させた電極と、前記カ
ップ型研削工具と電極との隙間に供給する弱電性クーラ
ントからなる研削装置において、ワーク軸部本体内部に
前進後退自在に配設された電極と、前記電極に対し吸引
および加圧を行う給排出装置とを有することを特徴とし
た研削装置。
【0011】請求項5にあっては、ワークを着脱可能に
保持するワーク軸部本体と、電源と、前記電源の陽極を
印加させたカップ型研削工具と、前記カップ型研削工具
に対向し、前記電源の陰極を印加させた電源と、前記カ
ップ型研削工具と電極との隙間に供給する弱電性クーラ
ントからなる研削装置において、前記電極をワーク形状
とし、ワークチャックに着脱可能に配設して構成した。
【0012】請求項6にあっては、請求項5において、
前記電極を中空状とし、この中空部に前進後退自在なド
レッサーを配設して構成した。
【0013】
【作用】
(請求項1、4の作用)上記したように、加工中に電解
ドレッシングを行うことはできないので、ワークの着脱
時に間欠で電解ドレッシングすることを前提としたと
き、ワークを研削加工するときは、ワークをコレットチ
ャックで保持し、所定の曲率半径に創成し得るように、
カップ型研削工具を調整する。そして、カップ型研削工
具、ワークを回転させ、弱電性クーラントを供給させ、
研削加工を行う。次に、カップ型研削工具を電解ドッレ
シングするときは、ワークをコレットチャックから外し
た後、ワーク軸部本体内の電極をワークを保持していた
位置方向に前進させ、かつ、カップ型研削工具を研削加
工終了位置まで後退させる。このとき、電極とカップ型
研削工具との間には隙間が存在し、この隙間に弱電性ク
ーラントを供給するとともに、電源を作動させてカップ
型研削工具と電極に通電する。これにより、カップ型研
削工具の電解ドレッシングが行われる。そして、電解ド
レッシングが完了後、コレットチャックで保持するワー
クと干渉しないように、電極をワーク軸部本体内に後退
させる。
【0014】(請求項2、5の作用)ワークと同形状の
電極をコレットチャックにより保持する。次に、電極を
ワークと同様にカップ型研削工具で研削加工を行う。次
に、電極を後退させ、カップ型研削工具と隙間を持たせ
る。そして、前記隙間に弱電性クーラントを供給するこ
とにより電解ドレッシングを行う。電解ドレッシング完
了後、電極をコレットチャックから外し、ワークをコレ
ットチャックで保持してカップ型研削工具により研削加
工する。
【0015】(請求項3、6の作用)電極をコレットチ
ャックにより保持する。次に、電解ドレッシングすると
きは、電極を研削加工終了位置まで降下させる。このと
き、電極とカップ型研削工具とが接触せず、隙間が存在
するように、電極の高さを予め設定しておく。電極の中
空部からドレッサーが加圧され、カップ型研削工具に当
て付けられる。このとき、弱電性クーラントを前記隙間
に供給し、電源を作動させる。これにより、ドレッサー
によってカップ型研削工具の表面に生成される酸化皮膜
が除去され、電解ドレッシングが促進される。
【0016】
【実施例1】図1および図2は本発明の実施例1を示
し、図1はワークの研削加工中を一部断面にして示す正
面図であり、図2はワークの取り外した時の電解ドレッ
シング中を一部断面にして示す正面図である。また、図
3はカップ型研削工具のメッシュに対する電解ドレッシ
ングの間隔を示した特性図であり、図4は電極の変形例
を示した電極とカップ型研削工具の部分上面図である。
【0017】図1、2において1は導電性を有するカッ
プ型研削工具で、このカップ型研削工具1は図示を省略
した回転駆動源に連結され、回転自在となっている。カ
ップ型研削工具1のボンド材としては、金属粉(鉄、ニ
ッケル、銅、コバルト、ブロンズなど)をベースとした
メタルボンド、あるいは金属粉(鉄、ニッケル、銅、コ
バルト、ブロンズなど)と導電性を失わない程度に樹脂
(ポリイミド系、フェノール系、エポキシ系)を配合さ
せたメタルレジンボンドなどが挙げられる。また、砥粒
としては、ダイヤモンド、CBN、アルミナ、炭化珪
素、酸化セリウム、ジルコニア等が挙げられる。また、
前記カップ型研削工具1は図示を省略した工具軸部本体
と連結され、工具軸Bを中心に回転、矢印E方向の前進
後退動(ワーク2に向う移動を前進動という)、矢印α
方向の角度移動が自在になっている。
【0018】前記カップ型研削工具1には、ワーク2
(レンズあるいはセラミック部材)が対向して配置され
るようになっており、このワーク2は、締めヤトイなど
からなるコレットチャック4の先端部によりワーク2の
外周面において、保持とその解放が行われるようになっ
ている。
【0019】コレットチャック4はワーク軸部本体3と
連結され、ワーク軸Aを中心に回転、矢印C方向に上昇
下降自在になっている。このコレットチャック4の先端
部は、ワーク軸部本体3の下端面より突出されている。
ワーク2とカップ型研削工具1との間には、ノズル9よ
り弱電性クーラントが供給される。
【0020】前記ワーク軸部本体3は、その内部にシリ
ンダー状の中空部3aが形成されている。中空部3aの
下部にはワーク軸部本体3の下端面に通じる小径の孔3
bが設けられ、中空部3aの周面と孔3bの周面との間
には段差部3cが形成されている。ワーク軸部本体3の
中空部3aには、軸8aを有するピストン状の電極8
(電極径dと工具径DT の比d/DT は、2/3から工
具幅dT の全面を覆うまでが好ましい)が収納されてお
り、この電極8は中空部3aの周面をガイドにして上
昇、下降可能(C方向)に設けられている。電極8の軸
8aは前記孔3bを挿通して、その先端部がワーク軸部
本体3の下端面に対して出没自在となっており、その先
端面はワーク2の所定の曲率半径R0 に近似した形状に
形成されている。また、電極8の上方には、電極8の上
昇位置を規制するストッパー10がワーク軸部本体3の
中空部3aに取り付けられている。このストッパー10
は、電極8の上端面がストッパー10に当接した際、電
極8の軸8a先端面が孔3b内に収納される位置、すな
わちコレットチャック4でワーク2を保持したときに、
ワーク2と電極8が接触しない位置まで電極8を上昇す
ることができる位置に設けられている。なお、電極8の
移動範囲は、電極8の上端面がストッパー10に当接す
る位置からワーク軸部本体3の段差部3cと電極8が接
触する位置(図2に示すように、電極8の先端面とカッ
プ型研削工具1との間に隙間t(好ましくは0.1〜
0.3mm)が設けられる位置)までである。
【0021】また、ワーク軸部本体3の上部には、電極
8の上昇、下降の移動を行うための吸引、排出(加圧)
源として、図示を省略したエアー(または油、弱電性ク
ーラント)を圧縮流体とした給排出装置が中空部3aと
連通するように設けられている。
【0022】さらに、前記電極8は、ワーク軸部本体3
およびブラシ5を介して、電源7の陰極に接続されてい
る。また、前記電源7の陽極はブラシ6を介して、前記
カップ型研削工具1に接続されている。
【0023】(作用)上記したように、ワーク2の研削
加工中に電解ドレッシングを行うことはできないので、
ワーク2をワーク軸部本体3から取り外した時に間欠で
カップ型研削工具1を電解ドレッシングすることを前提
としたとき、図3に、カップ型研削工具1のメッシュに
対して、電解ドレッシング後に、通常加工で目詰まりが
発生するワーク2の加工数およびその目詰まりを発生さ
せない適当なドレッシング間隔(加工数(個))を示
す。なお、この特性は、各メッシュの鉄系メタルボンド
砥石を電源電圧60V、ピーク電流10A(パルス)の
電解条件で1分間、電解ドレッシングを行った後、レン
ズ(D=φ20mm)を加工したときの結果を示してあ
る。
【0024】図3に示すように、#8000までは、通
常加工で安定してワーク1の加工が可能な加工数は40
個近くあることがわかる。特に、#2000までは90
個近くあり、ワーク2の加工中にカップ型研削工具1の
電解ドレッシングを行う必要が低いことがわかる。した
がって、以下に示す間欠電解ドレッシングはこの図に示
すようなドレッシング間隔(加工数(個))で行うこと
とする。
【0025】なお、電解条件は硝材、ワーク径Dにより
電源電圧10V〜200V、ピーク電流(直流電流)
0.1A〜20Aまで設定を調整する。また、電解ドレ
ッシング時間は電解条件により左右されるが、好ましく
は10〜300秒である。電源電圧を10V以下に設定
すると、電解作用が不安定になる。また、電源電圧を2
00V以上に設定すると、電極8とカップ型研削工具1
との間で放電作用が発生しやすくなり、カップ型研削工
具1が破損する危険がある。
【0026】上記構成の研削装置によれば、ワーク2を
研削加工するときは、図1に示すように、ワーク2をコ
レットチャック4で保持し、所定の曲率半径R0 に創成
できるように、スイベル角θを前記(1)式より算出
し、工具軸Bをα方向に移動し、かつ、ワーク2の回転
中心とカップ型研削工具1の加工面1aを一致させるよ
うに工具軸BをE方向に移動し、カップ型研削工具1の
加工面1aとワーク2の被加工面2aとを当接させる。
カップ型研削工具1、ワーク2を回転させ、ワーク2と
カップ型研削工具1にノズル9より弱電性クーラントを
供給させる。切込みはワーク軸部本体3をC方向に移動
させることにより研削加工を行う。なお、電極8は図示
を省略した給排出装置により吸引され、ストッパー10
と当接する位置まで上昇してあるので、ワーク2との接
触はない。
【0027】次に、電解ドレッシングするときは、図2
に示すように、ワーク2をコレットチャック4から外し
た後、電極8を図示省略した給排出装置により上方から
加圧し、ワーク軸部本体3の段差部3cと電極8が接す
る位置まで降下させるとともに、ワーク軸部本体3を研
削加工終了位置まで降下させる。このとき、電極8の先
端面とカップ型研削工具1の加工面1aとが接触せず、
隙間t(好ましくは0.1〜0.3mm)が存在するよ
うに、電極8の軸部8aの高さhを予め設定しておく。
【0028】その後、カップ型研削工具1を回転させ、
ノズル9より弱電性クーラントを前記隙間tに供給し、
電源7を作動させる。これにより、カップ型研削工具1
の加工面1aの電解ドレッシングが行われる。そして、
電解ドレッシングが完了後、図示省略した給排出装置に
より電極8を上昇させる。
【0029】本実施例の研削方法および研削装置によれ
ば、ワーク2と電極8が干渉することがないので、半球
形状のワーク2を研削加工する場合であっても、カップ
型研削工具1の電解ドレッシングが可能となり、目詰ま
り、目つぶれを発生させることなく、安定した加工がで
きる。また、必要最低限(ドレッシングの間隔を必要以
上に狭めて過剰な電解ドレッシングを行うことによる砥
石の磨耗を抑止する)の電解ドレッシングを行うので、
研削比(ワークの除去量に対する砥石の磨耗量)の低下
を防止できる。
【0030】なお、電極8の変形例として、図4に示す
ように、軸8a(点線)の先端がカップ型研削工具1の
回転中心を頂角OT とした扇形状になるように電極8を
設定してもよい。これにより、カップ型研削工具1の各
輪帯の電解作用時間が一定になることにより均一な電解
ドレッシングが可能となる。また、電解ドレッシングを
行うときは、ワーク軸部本体3を回転、あるいは停止し
てもよい。
【0031】
【実施例2】図5、図6および図7は本発明の実施例2
を示し、図5は電極をコレットチャックに保持した状態
の正面図、図6は電極をワークと同条件で研削加工した
状態の正面図、図7は電解ドレッシングを行っている状
態の正面図である。また、図8は電極の変形例を示した
ものであり、図9は電極の研削加工方法の変形例を示し
たものである。
【0032】本実施例は、前記実施例1におけるワーク
軸部本体3の中空部3aを廃止し、前記中空部3aに設
けられた電極8を、ワーク2と同形状の電極11(材
質:カーボンあるいは加工性の良い金属Sn、Znな
ど)にして、ワーク2を保持するコレットチャック4に
電極11を保持するように構成した点が異なり、他の構
成は同一の構成部分からなるもので、同一構成部分には
同一番号を付し、その説明を省略する。
【0033】(作用)上記研削装置によれば、前記実施
例1に示した図3に基づいてカップ型研削工具1により
所定の加工数のワーク2を研削加工した後、以下に示す
ような方法でカップ型研削工具1の電解ドレッシングを
行う。まず、図5に示すように、ワーク2と同形状の電
極11をコレットチャック4により保持する。次に、図
6に示すように、電極11をワーク2と同様にワーク軸
部本体3とともにC方向に降下させ、電極11とカップ
型研削工具1の加工面1aとを当接させることことによ
り電極11の研削加工を行う。その後、図7に示すよう
に、電極11の加工面11aとカップ型研削工具1の加
工面1aとの隙間t(好ましくは0.1〜0.3mm)
を持たせるために、ワーク軸部本体3を上方(C方向)
に移動させる。そして、電源7を作動させ、前記隙間t
にノズル9より弱電性クーラントを供給することにより
カップ型研削工具1の加工面1aの電解ドレッシングを
行う。電解ドレッシング完了後、電極11をコレットチ
ャック4より外し、ワーク2をコレットチャック4に取
り付けて研削加工する。なお、使用した電極11をリサ
イクルするには、ワーク軸部本体3のC方向の移動位置
を変更することにより行う。
【0034】本実施例の研削方法および研削装置によれ
ば、電極11を研削加工することで、コレットチャック
4チャックしたときのズレを修正することができるの
で、電極11とカップ型研削工具1との隙間の設定が容
易になる。
【0035】また、電解ドレッシングでは、電極11の
表面に付着物が徐々に付くが、本実施例では付着物を除
去し、隙間tを一定に保つことができるので、より安定
した電解ドレッシングを行うことができる。さらに、前
記実施例1のように、ワーク軸部本体3に中空部3aを
形成する等の加工が必要がないので、安価な設備で電解
ドレッシングを行うことができる。なお、電極11は予
め隙間tだけ中肉の小さいワーク形状にして、研削加工
を行わないまま、電解ドレッシングを行ってもよい。
【0036】また、実施例2における電極11の変形例
として、図8(a)、(b)、(c)に示す。図8
(a)は一度使用した電極11を同径の円柱部材12に
貼付けたものである。これにより、電極11のリサイク
ルのとき、加工条件(例えば、ワーク軸部本体3のC方
向の移動位置)を変更する必要がなくなる。図8(b)
はコレットチャック4に保持される部分をワークと同径
にし、電極11の加工面11aをワークより小径にした
ものである。この電極11は、電解作用が強すぎるとき
に用いるものであり、カップ型研削工具1との対向面が
小さいほど、電解作用は低下するという特性を利用した
ものである。図8(c)は、図8(b)の電極11とは
逆に、電極11の加工面11aをワークより大きい径に
したもので、電解作用を強めることができる。
【0037】また、図9に示すように、電極11をワー
クと同様に研削加工を行った後、ワーク軸部本体3の回
転を停止し、カップ型研削工具1をE方向に0.5〜5
mm程度前進させて切込みさせた後、若干後退させる
(好ましくは0.1〜0.3mm)。その後、電解ドレ
ッシングを行う。これにより、カーブジェネレータ方式
の研削加工ではカップ型研削工具1の砥粒層1bの側面
1cでもワークを除去することになるため、カップ型研
削工具1の砥粒層1aの側面1bまで効率良く電解ドレ
ッシングを行うことができる。
【0038】
【実施例3】図10および図11は本発明の実施例3を
示し、図10は電極をコレットチャックに保持した状態
の正面図であり、図11は電極をワークと同条件で研削
加工した状態の正面図である。
【0039】本実施例の研削装置は、前記実施例1にお
けるワーク軸部本体3の段差部3cと、ストッパー10
を廃止し、ワーク軸部本体3の中空部3aに設けられた
ピストン状の電極8を、円柱形状(ワークと同径)の電
極15(材質:カーボンあるいは加工性の良い金属S
n、Znなど)に変更した点が異なり、他の構成は同一
の構成部分からなるもので同一構成部分には同一番号を
付し、その説明を省略する。なお、ワークを取り付ける
ときは、電極15がワークと接触しない位置まで図示省
略した給排出装置により吸引され、後退するようになっ
ている。
【0040】(作用)上記手段によれば、前記実施例1
に示した図3より所定の加工数のワークを研削加工した
後、以下に示すような方法で電解ドレッシングを行う。
図10に示すように、カップ型研削工具1の回転を停止
し、ワークと接触しない位置に保持してあった電極15
を図示省略した給排出装置により加圧する。これによ
り、電極15はカップ型研削工具1と接触する位置まで
下降する。このとき、電極15をコレットチャック4に
より保持する。次に、図11に示すように、電極15を
ワークと同様にワーク軸部本体3をC方向に降下させる
ことにより研削加工を行う。
【0041】次に、電極15の加工面15aとカップ型
研削工具1との隙間t(好ましくは0.1〜0.3m
m)を持たせるため、ワーク軸部本体3を上方(C方
向)に移動させる。電源7を作動させ、前記隙間tにノ
ズル9より弱電性クーラントを供給させることにより電
解ドレッシングを行う。電解ドレッシング完了後、電極
15を給排出装置により吸引し、上方に移動させる。
【0042】本実施例の研削方法および研削装置によれ
ば、電極15が円柱形状なので、簡易的にリサイクルが
可能になる。
【0043】
【実施例4】図12および図13は本発明の実施例4を
示し、図12は電極をコレットチャックに保持した状態
の正面図、図13はドレッサーをカップ型研削工具に当
て付けながら電解ドレッシングを行っている状態の正面
図である。
【0044】本実施例は、前記実施例1におけるワーク
軸部本体3の中空部3aの段差部3bおよびストッパー
10を廃止し、ワーク軸部本体3の中空部3aに円柱形
状のドレッサー16(硝材、あるいはGC砥粒、WA砥
粒をベースとしたドレッサー)を設けた点と、電極17
をワークと同形状に形成してコレットチャック4で保
持、解放するとともに、電極17の中心部に、前記中空
部3aに設けられたドレッサー16を挿通するための少
なくともドレッサー16の径よりも大きい孔径の中空部
17bを設けた点が、前記実施例1と異なり、他の構成
は前記実施例1と同一の構成部分からなるもので、同一
構成部分には同一番号を付し、その説明を省略する。
【0045】(作用)本実施例の研削装置によれば、前
記実施例1に示した図3より所定の加工数のワークを研
削加工した後、以下に示すような方法で電解ドレッシン
グを行う。図12に示すように、電極17をコレットチ
ャック4により保持する。次に、電解ドレッシングする
ときは、図13に示すように、ワーク軸部本体3を研削
加工終了位置まで降下させる。このとき、電極17とカ
ップ型研削工具1とが接触せず、隙間t(好ましくは
0.1〜0.3mm)が存在するように、電極17の高
さjを予め設定しておく。
【0046】ドレッサー16は図示省略した給排出装置
により加圧され、カップ型研削工具1に当て付けられ
る。このとき、ノズル9より弱電性クーラントを前記隙
間tに供給し、電源7を作動させる。これにより、カッ
プ型研削工具1の電解ドレッシングが行われる。
【0047】電解ドレッシングではボンド材がイオン化
するのと同時に表面に酸化皮膜が生成される。この酸化
皮膜は電解作用を弱める特性を持っている。故に、本実
施例のように、ドレッサー16を当て付けながら電解ド
レッシングを行うと、この酸化皮膜を除去しながら電解
作用が進行し、ボンド溶出が促進される。
【0048】本実施例の研削方法および研削装置によれ
ば、電解作用が促進され、電解ドレッシング時間を短縮
できる。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
効果を得ることができる。請求項1、4の発明によれ
ば、半球形状のワークまで電解ドレッシングを可能に
し、カップ型研削工具の目詰まり、目つぶれを発生させ
ることなく、安定した加工ができる研削方法および研削
装置を提供することができる。
【0050】請求項2、5の発明によれば、電極とカッ
プ型研削工具との隙間の設定が容易になり、かつ、ワー
ク軸部本体の改造等の必要がないので、安価な設備で電
解ドレッシングを行うことを可能とした研削方法および
研削装置を提供することができる。
【0051】請求項3、6の発明によれば、電解作用を
促進することにより、電解ドレッシングの時間を短縮す
ることができる研削方法および研削装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す正面図で、ワークの研
削加工中を一部断面にして示している。
【図2】本発明の実施例1を示す正面図で、ワークを取
り外した時の電解ドレッシング中を一部断面にして示し
ている。
【図3】本発明の各実施例におけるカップ型研削工具の
メッシュに対する電解ドレッシングの間隔を示した特性
図である。
【図4】本発明に実施例1の電極の変形例を示し、電極
とカップ型研削工具の部分上面図である。
【図5】本発明の実施例2を示す正面図で、電極をコレ
ットチャックに保持した状態を示している。
【図6】本発明の実施例2を示す正面図で、電極をワー
クと同条件で研削加工した状態を示している。
【図7】本発明の実施例2を示す正面図で、カップ型研
削工具の電解ドレッシングを行っている状態を示してい
る。
【図8】本発明に実施例2の電極の変形例を示す正面図
である。
【図9】本発明に実施例2の電極の研削加工方法の変形
例を示す正面図である。
【図10】本発明の実施例3を示す正面図で、電極をコ
レットチャックに保持した状態を示している。
【図11】本発明の実施例3を示す正面図で、電極をワ
ークと同条件で研削加工した状態を示している。
【図12】本発明の実施例4を示す正面図で、電極をコ
レットチャックに保持した状態を示している。
【図13】本発明の実施例4を示す正面図で、ドレッサ
ーをカップ型研削工具に当て付けながら電解ドレッシン
グを行っている状態を示している。
【図14】従来の研削装置の主要部を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1 カップ型研削工具 2 ワーク 3 ワーク軸部本体 3a 中空部 4 コレットチャック 7 電源 8 11 15 17 電極 9 ノズル 16 ドレッサー 17b 電極の中空部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カップ型研削工具を電極の陽極に印加さ
    せ、前記カップ型研削工具に対向して配設した電極を前
    記電源の陰極に印加させ、前記カップ型研削工具と前記
    電極との隙間に弱電性クーラントを供給して前記カップ
    型研削工具の電解ドレッシングを行う研削方法におい
    て、ワーク軸部本体内部に前進後退自在に配設した電極
    を、ワーク軸部本体に保持したワークと干渉しない位置
    までワーク軸部本体内に吸引する工程と、ワークをワー
    ク軸部本体から取り外した後に前記電極を前進させ、電
    極とカップ型研削工具との隙間に弱電性クーラントを供
    給してカップ型研削工具の電解ドレッシングを行う工程
    とからなることを特徴とする研削方法。
  2. 【請求項2】 カップ型研削工具を電極の陽極に印加さ
    せ、前記カップ型研削工具に対向して配設した電極を前
    記電源の陰極に印加させ、前記カップ型研削工具と前記
    電極との隙間に弱電性クーラントを供給して前記カップ
    型研削工具の電解ドレッシングを行う研削方法におい
    て、ワークの保持部に電極をチャックし、前記カップ型
    研削工具によりワークと同様に前記電極を加工する工程
    と、前記加工の終了した電極を後退させて前記カップ型
    研削工具と隙間を持たせる工程と、前記電極と前記カッ
    プ型研削工具との隙間に弱電性クーラントを供給して電
    解ドレッシングを行う工程とからなることを特徴とする
    研削方法。
  3. 【請求項3】 前記電極の中空部に前進後退自在に配設
    したドレッサーを加圧し、前記カップ型研削工具に当て
    付けながら電解ドレッシングを行うことを特徴とする請
    求項2記載の研削方法。
  4. 【請求項4】 ワークを着脱可能に保持するワーク軸部
    本体と、電源と、前記電源の陽極を印加させたカップ型
    研削工具と、前記カップ型研削工具に対向し、前記電源
    の陰極を印加させた電極と、前記カップ型研削工具と電
    極との隙間に供給する弱電性クーラントからなる研削装
    置において、ワーク軸部本体内部に前進後退自在に配設
    された電極と、前記電極に対し吸引および加圧を行う給
    排出装置とを有することを特徴とした研削装置。
  5. 【請求項5】 ワークを着脱可能に保持するワーク軸部
    本体と、電源と、前記電源の陽極を印加させたカップ型
    研削工具と、前記カップ型研削工具に対向し、前記電源
    の陰極を印加させた電源と、前記カップ型研削工具と電
    極との隙間に供給する弱電性クーラントからなる研削装
    置において、前記電極をワーク形状とし、ワークチャッ
    クに着脱可能に配設したことを特徴とする研削装置。
  6. 【請求項6】 前記電極を中空状とし、この中空部に前
    進後退自在なドレッサーを配設したことを特徴とする請
    求項5記載の研削装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100554827B1 (ko) * 1998-02-26 2006-02-22 리까가쿠 켄큐쇼 통전 드레싱 연삭방법 및 장치

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