JPH07299399A - ウォーターカーテン式塗装ブース装置 - Google Patents

ウォーターカーテン式塗装ブース装置

Info

Publication number
JPH07299399A
JPH07299399A JP6260312A JP26031294A JPH07299399A JP H07299399 A JPH07299399 A JP H07299399A JP 6260312 A JP6260312 A JP 6260312A JP 26031294 A JP26031294 A JP 26031294A JP H07299399 A JPH07299399 A JP H07299399A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
water curtain
exhaust passage
gas
paint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6260312A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3615577B2 (ja
Inventor
Mikio Idota
幹夫 井戸田
Fumio Hagimoto
文雄 萩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON PAINT PLANT ENG KK
Original Assignee
NIPPON PAINT PLANT ENG KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON PAINT PLANT ENG KK filed Critical NIPPON PAINT PLANT ENG KK
Priority to JP26031294A priority Critical patent/JP3615577B2/ja
Publication of JPH07299399A publication Critical patent/JPH07299399A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3615577B2 publication Critical patent/JP3615577B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウォーターカーテンで捕集されなかった塗料
ミストを確実に捕集できるとともに、そのための捕集手
段の保守管理が容易であるウォーターカーテン式塗装ブ
ース装置を提供する。 【構成】 多数の貫通部42を有する気液接触板40
が、ウォーターカーテン20の下方で排気路30を横断
するように設けられ、この気液接触板40の一端が、ウ
ォーターカーテン20からの水の落下位置に配置されて
いる。排気路が、気液接触板40から垂直上方に延びる
空洞状の内部排気路30と、内部排気路30とは分離し
て設けられ内部排気路30の上端側方に連通する外部排
気路34、35、36とからなる。内部排気路30の上
部には、その内側面に気流が当たる笠状の邪魔板70を
備え、内部排気路30の側壁には、壁面に沿って水を膜
状に落下させる排気路用ウォーターカーテン80を備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ウォーターカーテン
式塗装ブース装置に関し、詳しくは、自動車や電気製品
の塗装に広く利用されており、塗装時に空気中に放出さ
れた塗料ミストを、壁面に沿って膜状に流下させた水で
捕集するようにした、いわゆるウォーターカーテン式の
塗装ブース装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ウォーターカーテン式塗装ブース装置
は、塗料ミストを効率良く捕集でき、塗装ブース内およ
び外部環境を汚すことの少ない塗装技術であり、各種工
業製品の塗装に広く利用されている。従来、ウォーター
カーテンにおける塗料ミストの捕集効率を高めるため
に、塗装ブース内に、塗装ガンや被塗装物の位置からウ
ォーターカーテンへと向かう気流を発生させることが行
われている。
【0003】しかし、このような気流の発生手段を備え
ていても、塗装ブース内に飛散した塗料ミストを全て、
ウォーターカーテンで捕集するのは不可能であり、一部
の塗料ミストが気流とともに、塗装ブースの外に漏れて
しまう可能性がある。そのため、塗装ブースの排気路中
に、塗料ミストの捕集手段を設けておき、ウォーターカ
ーテンで捕集されなかった塗料ミストを捕集できるよう
にしておくことが行われている。
【0004】塗装ブースの排気路に設けられる塗料ミス
トの捕集手段としては、たとえば、排気路内に、多孔性
材料からなるフィルターを設けておいたり、気流の通過
を邪魔する邪魔板を設けておいたり、排気路内にシャワ
ーノズルを設けておいたりすることが提案されている。
塗装ブースの排気路としては、通常、ウォーターカーテ
ンの裏側に、垂直な箱状をなす排気室を設けておき、ウ
ォーターカーテンの下端から排気室へと気流を送り、排
気室の上端から気流を排出するとともに、この排気室に
設けられた前記捕集手段で、気流中の塗料ミストを捕集
するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した従
来のウォーターカーテン式塗装ブース装置では、排気室
内に設けられた塗料ミスト捕集手段の保守管理が面倒で
あるとともに、塗料ミストの捕集効率も十分ではなかっ
た。これは、前記したように、ウォーターカーテンの裏
面に設けられた垂直な排気室内に塗料ミスト捕集手段が
設けられている場合、塗料ミスト捕集手段に付着した塗
料ミストが溜まってくると、定期的に、塗料ミスト捕集
手段を取り出して、付着した塗料ミストを除去する作業
が必要になる。例えば、フィルターであれば、塗料が詰
まったフィルター充填材の交換が必要である。邪魔板の
場合、表裏両面に付着する塗料ミストを除去する必要が
ある。邪魔板の上方にシャワーノズルを設けておき、シ
ャワーノズルから噴射された水で邪魔板の表面を洗い流
すようにすれば、邪魔板の表面側に付着した塗料ミスト
は除去されるが、邪魔板の裏面側に付着した塗料ミスト
までは除去できない。シャワーノズルも、ノズルの周辺
に塗料ミストが付着すると除去できず、ノズルが塗料カ
スで詰まることもある。塗料ミスト捕集手段に、塗料ミ
ストが付着したままになると、塗料の捕集効率が低下し
てしまい、塗料ミストが外部に放出されてしまうことに
なる。
【0006】したがって、排気室内の塗料ミスト捕集手
段に付着する塗料ミストを除去するには、排気室の全体
を分解したり、塗料ミスト捕集手段を取り外したりし
て、塗料ミストの除去あるいは洗浄を行う必要があり、
大変に面倒で手間のかかる作業が必要であった。また、
このような分解あるいは洗浄作業や再組立作業の間は、
塗装ブース装置を稼働させることができないので、塗装
ブース装置全体の稼働率を低下させることにもなってい
た。
【0007】また、前記したような従来の塗料ミスト捕
集手段では、排気風量が一定化せず、塗料ミストの捕集
効率が必ずしも良くないという問題もあった。これは、
前記したフィルターでは、新しいフィルターを取り付け
た状態では、十分な排気風量があるが、塗料ミストが溜
まるにつれて急激に排気風量が低下してしまう。邪魔板
の場合、邪魔板の近くを流れる気流は速度を失って塗料
ミストを落下させる作用があるが、邪魔板から離れたと
ころを通過する気流は速度があまり低下せず、塗料ミス
トを落下させることなく通過してしまうことになる。シ
ャワーノズルは、排気室の全体に均一に水のシャワーを
供給することが難しいことや、シャワーの落下水と上昇
する気流とが確実に接触できず、気流中の塗料ミストが
十分に水に捕集されないなどの問題があった。
【0008】さらに、塗装ブース装置で水性塗料を用い
る場合、塗料の色を変えたときに、それまで使用してい
た塗料が次に使用する塗料に混ざらないようにする必要
がある。ところが、前記した排気路や塗料ミスト捕集手
段に塗料が付着したままで、塗料の色を変えると、それ
までの色の塗料が水に回収されて新たな色の塗料と混ざ
ってしまう。そこで、塗料の色を変える毎に、塗料ミス
ト捕集手段や排気路の内部に塗料が残らないように洗浄
する必要があり、大変に面倒であった。
【0009】そこで、この発明の課題は、前記したよう
なウォーターカーテン式塗装ブース装置において、ウォ
ーターカーテンで捕集されなかった塗料ミストを確実に
捕集できるとともに、そのための捕集手段の保守管理が
容易であるウォーターカーテン式塗装ブース装置を提供
することにある。また、別の課題は、前記のような水性
塗料を用いる場合に、塗料の色変え作業を簡単に行える
ようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、こ
の発明にかかるウォーターカーテン式塗装ブース装置
は、塗装ブース内に、壁面に沿って水を膜状に流下させ
るウワーターカーテンと、ウォーターカーテンの下端か
ら裏側に沿って気流を排出する排気路とを備えたウォー
ターカーテン式塗装ブース装置において、多数の貫通部
を有する気液接触板が、ウォーターカーテンの下方で排
気路を横断するように設けられ、この気液接触板の一端
が、ウォーターカーテンからの水の落下位置に配置され
ており、前記排気路が、気液接触板から垂直上方に延び
る空洞状の内部排気路と、内部排気路とは分離して設け
られ内部排気路の上端側方に連通する外部排気路とから
なり、内部排気路の上部には、その内側面に気流が当た
る笠状の邪魔板を備え、内部排気路の側壁には、壁面に
沿って水を膜状に落下させる排気路用ウォーターカーテ
ンを備えている。
【0011】塗装ブース装置の基本的な構造は、従来の
通常の塗装ブース装置と同様の構造が採用できる。例え
ば、塗装ブースは、内部で発生する塗料ミストが外部に
漏れ難いような遮蔽構造となし、被塗装物を搬入搬出す
る搬送手段や、塗料を噴霧するスプレーガンなどの塗装
手段を備えている。ウォーターカーテンの基本的な構造
も、従来の通常のウォーターカーテンの構造が採用でき
る。具体的には、垂直な壁面と、この壁面の上部から壁
面に沿って膜状に水を流下させる水供給手段からなり、
ウォーターカーテンの下方には、落下した水を収容する
水槽を備えている。水槽と水供給手段の間で、水を循環
させれば、ブース内底部での塗料ミストの堆積を防止で
きる。ウォーターカーテンは、塗装ブース内で、被塗装
物が搬入配置される塗装作業位置を挟んで、スプレーガ
ンなどの塗装手段と対向する壁面に設けておくのが、塗
料ミストの捕集効率が高くなり好ましい。ウォーターカ
ーテンに流す水の量や流速は、ウォーターカーテンの面
積や塗装条件によっても異なるが、通常、ウォーターカ
ーテンの幅1m当たり50〜200l/min 程度の水量
を流すのが好ましい。
【0012】塗装ブース内に、被塗装物に塗装を施す塗
装作業位置からウォーターカーテンへと向かう気流を発
生させる気流発生手段を設けておくのが好ましい。気流
発生手段は、塗装作業位置からウォーターカーテンに向
かう気流を生じさせることができれば、通常の機械装置
などにおける送風あるいは排気装置が採用できる。具体
的には、塗装ブース内もしくは塗装ブースにつながる送
風路または排気路に、送風ファンや排気ブロアを備えて
おけばよい。塗装ブース内における気流分布を、塗装ブ
ースの全域に一定速度以上の流速が生じるとともに、塗
装作業位置からウォーターカーテンに効率的に気流が生
じるようにしておくのが好ましい。
【0013】気流発生手段として、塗装ブースの天井面
全体にわたる気流導入口と、この気流導入口に気流を供
給する送風ダクトや送風ファンを設けておくことができ
る。天井面全体にわたる気流導入口は、塗装ブース全体
に気流を送り込むことができるとともに、塗装ブースへ
の出入りや塗装ブース内での作業の邪魔になり難いので
好ましい。この天井面の気流導入口から導入する気流の
風速は、塗装ブースの内部構造などの条件によっても異
なるが、通常、0.2〜0.6m/sec 程度に設定してお
くのが好ましい。
【0014】排気路は、ウォーターカーテンの下端から
裏側に沿って設けられ、ウォーターカーテンの下端から
流入した気流が、排気路を通過して、排気路の末端に設
けられた排気口から外部に排出される。排気路の途中に
排気ファンを設けておけば、気流の排出が能率的に行え
る。この排気ファンも気流発生手段のひとつとなる。気
液接触板は、金属薄板に多数の貫通孔をあけたパンチン
グメタルのように、多数の貫通部が分布形成されたもの
である。貫通部の形状は、単純な円形のほか、任意の多
角形やスリット状、直線および曲線を組み合わせた異形
状なども採用できる。貫通部は、その片面から他面へと
水が通過し、同時に、他面から片面へと気流が通過でき
る程度の寸法を有していればよく、気液接触板の全面に
おいて水および気流が良好に通過できるように分布配置
されていればよい。貫通部の具体的な寸法や配置は、塗
装ブース装置全体あるいはウォーターカーテンの構造な
どに合わせて、自由に設定できる。通常の設定条件で
は、気液接触板の全面積に占める貫通部の面積すなわち
開口率を、30〜70%程度に設定しておくのが好まし
い。また、気液接触板の貫通部を通過する気流の風速
が、1.0〜4.0m/sec 程度になるように、気液接触
板の貫通部の寸法や配置構造を設定しておくのが好まし
く、さらに望ましくは、前記風速を3.0m/sec 程度に
設定しておく。
【0015】気液接触板は、排気路のほぼ全断面を横断
する形で、ウォーターカーテンの下方、すなわち排気路
の下端に配置される。塗装ブース内の気流は、後述する
ウォーターカーテンとの隙間部分を除いて、実質的に、
気液接触板を通過しなければ排気路へは入れないように
しておく。気液接触板の一端を、ウォーターカーテンか
らの水の落下位置に配置しておく。すなわち、ウォータ
ーカーテンの垂直壁に対して、その真下から少し塗装ブ
ースの中央側へと入った位置に、気液接触板の端辺が配
置されていればよい。その結果、ウォーターカーテンを
落下してくる水は、気液接触板の上面に流れ落ちること
になる。気液接触板に、ウォーターカーテンの下方側か
らウォーターカーテンよりも遠い側へと低くなる傾斜を
つけておけば、気液接触板の上面に落下した水を気液接
触板の遠い位置までスムーズに流すことができる。
【0016】ウォーターカーテンの下端と気液接触板の
間には、水が落下するだけの隙間をあけておくのが好ま
しい。この隙間は、あまり大きいと気液接触板の貫通部
を通過する気流の割合が少なくなるので、この発明の作
用効果が十分に発揮できず、隙間が小さすぎると、この
隙間部分での気流と水との接触が行い難くなり、何れも
好ましくない。そこで、この隙間の寸法は、ウォーター
カーテンに流す水の流量や気流の量などの条件によって
も異なるが、通常、5〜60mm、好ましく約20mm前後
に設定しておくのが好ましい。
【0017】前記排気路が、気液接触板から垂直上方に
延びる空洞状の内部排気路と、内部排気路とは分離して
設けられ内部排気路の上端側方に連通する外部排気路と
からなる。内部排気路の広さを十分に取り、内部排気路
での風速を1.0〜1.5m/secにすることによって、
気液接触板を通過した気流に含まれる水飛沫が流速を失
い落下する。この場合、内部排気路には複雑な構造の塗
料ミスト捕集手段を設けておく必要はない。但し、内部
排気路の壁面に塗料ミストが付着する可能性があるの
で、この問題を解消するために、内部排気路にウォータ
ーカーテンを備えておく。また、内部排気路にウォータ
ーカーテンとは別に、比較的単純な構造のシャワーノズ
ルなどの塗料ミスト捕集手段を設けておくことはでき
る。
【0018】内部排気路に設けるウォーターカーテンの
構造は、前記した塗装ブース内に設けるウォーターカー
テンの構造と同様のものが用いられる。この排気路用ウ
ォーターカーテンは、カーテン流量50〜100l/min
のものを用いる。内部排気路の上部には、その内側面に
気流が当たる笠状の邪魔板を備えておく。笠状邪魔板
は、下方が外周側に拡がった筒形の笠状をなしており、
内部排気路から外部排気路へと通過する気流が良好に当
たる位置および形状に設けておく。
【0019】外部排気路は、内部排気路とは分離して設
けられている。前記気液接触板から垂直上方に延びる内
部排気路の上端側方で、内部排気路と外部排気路が連通
するように配置しておく。外部排気路の基本的な形状や
構造は、通常の塗装ブース装置における排気路の形状構
造と同様である。外部排気路には、排気中の塗料ミスト
を捕集するミスト捕集手段と、排気を強制的に排出する
強制排気手段とを備えていることができる。ミスト捕集
手段は、フィルターや邪魔板、シャワーノズルなど、通
常の排気路に設けられるミスト捕集手段が用いられる。
強制排気手段は、ファンやブロアなどの通常の排気手段
が採用できる。
【0020】前記塗装ブース内でウォーターカーテンお
よび気液接触板の下方にウォーターカーテンおよび気液
接触板から落下する水を回収する水回収手段をさらに備
え、水回収手段で回収された水をウォーターカーテンに
循環供給する水循環手段をさらに備えておくことができ
る。水回収手段は、塗装ブースの底面に落下した水を寄
せ集める水受け槽や水受け槽に溜まった水を貯える貯水
槽などからなる。
【0021】水回収手段で回収された水に含まれる塗料
は、塗料の濃度がある一定の濃度に達した段階で濃縮装
置によって濃縮すれば、塗料を回収して再利用すること
もできる。前記塗装ブースが、塗装に水性塗料を用いる
水性塗料用塗装ブースであることができる。水性塗料と
しては、各種製品の塗装に用いられている通常の水性塗
料が用いられる。
【0022】
【作用】塗装作業位置で発生した塗料ミストは、気流と
ともにウォーターカーテンに送られ、ウォーターカーテ
ンを流下する膜状の水に捕集される。但し、ウォーター
カーテンで捕集されなかった塗料ミストを含む気流は、
ウォーターカーテンの下方から排気路に送られる。ウォ
ーターカーテンを流下した水は、ウォーターカーテンの
下端から下方に落下する。ウォーターカーテンの下方に
は、気液接触板が存在するので、水は気液接触板の上面
に落ちる。水は膜状もしくは水滴状になって落下して、
ウォーターカーテンと気液接触板の間の隙間を覆うこと
になる。気液接触板の上面に落下した水は、気液接触板
に沿って流れながら、気液接触板に設けられた多数の貫
通部から順次下方に落下する。
【0023】ウォーターカーテンの下方から排気路へと
排出される気流のうち、ウォーターカーテンと気液接触
板の間の隙間を通過しようとする気流は、落下する水の
膜あるいは水滴と接触することで、気流中の塗料ミスト
が水に捕集されることになる。ウォーターカーテンと気
液接触板の隙間は狭く、ここを大量の水が落下するの
で、気流と水との接触率は極めて高く、塗料ミストの捕
集効率は良好である。また、気液接触板の下方から気液
接触板に設けられた貫通部を通じて、上方の排気路へ入
ろうとする気流は、貫通部を落下する水滴と接触した
り、狭い貫通部を通過する際に、逆の方向に流れて落下
する水とも接触することになるので、気流は確実かつ効
率的に水と接触することになる。気液接触板に設けられ
た多数の貫通部のそれぞれにおいて、気流と水と接触が
行われることになるので、塗料の捕集効率は非常に高く
なる。特に、気液接触板の下方の空間では、全面におい
て水が落下しているので、この空間を通過する気流は、
十分な時間の間、水と接触して塗料ミストの捕集が行わ
れることになる。
【0024】これらの結果、ウォーターカーテンと気液
接触板の隙間、あるいは、気液接触板の貫通部を通過し
て排気路に入る気流に含まれる塗料ミストの量は大幅に
低減されることになり、排気路の内部には、従来のよう
な複雑な構造の塗料捕集手段を設けておく必要がなくな
る。この発明で塗料ミスト捕集手段となる気液接触板
は、その上面側から貫通部については、絶えず水が流れ
ているので、塗料ミストが付着したり塗料が詰まったり
する心配はない。気液接触板の下面側については、狭い
排気路の内部ではなく、塗装ブースの広い空間側に開放
された状態で設置されているので、下面側に付着した塗
料ミストを洗浄したり除去したりする作業は、気液接触
板を取り外さなくても、簡単に行える。気液接触板を取
り外す必要がある場合でも、取り外し作業は広い空間で
容易に行うことができる。
【0025】なお、気液接触板を通過した気流に含まれ
る塗料ミストは、気流の通過にとっては十分に広い排気
路を通過することによって流速を失い落下するので、特
別な塗料ミスト捕集手段を設けておかなくても、排気路
内を通過する気流から塗料ミストが自然落下して気液接
触板の上面などに落下し、最終的に循環水に捕集され
る。
【0026】但し、気流に含まれる塗料ミストが排気路
の壁面に付着する可能性がある。排気路の壁面に付着し
た塗料を除去するのは大変に面倒である。また、比較的
少量の塗料ミストであっても、排気路を通過して排気フ
ァンなどに付着する可能性がある。そこで、排気路を前
記した内部排気路と外部排気路とで構成し、内部排気路
に笠状の邪魔板とウォーターカーテンを設けておくこと
が必要になる。
【0027】内部排気路の側壁にウォーターカーテンが
あれば、側壁に塗料が付着する問題が解消される。ま
た、塗料ミストを含む気流が笠状の邪魔板に接触するこ
とで気流中の塗料ミストが速度を失って落下するので、
外部排気路側に塗料ミストが通過するのを防ぐことがで
きる。笠状の邪魔板に塗料ミストが付着しても、笠状邪
魔板を取り外して塗料を除去したり洗浄したりする作業
は簡単に行える。
【0028】この発明の装置では、排気路内に塗料ミス
ト捕集手段を設けておく必要がある場合でも、排気路内
の気流に含まれる塗料ミストはわずかであるから、排気
路内の塗料ミスト捕集手段に付着する塗料ミストの量も
少なくなり、塗料ミスト捕集手段の洗浄作業や取り替え
作業の間隔を、従来の塗装ブース装置に比べて、大幅に
延長することができる。塗装ブース装置全体も、ある一
定期間の稼働後は、定期点検や補修作業を行うことにな
るので、このような機会に、排気路内の塗料ミスト補修
手段の洗浄や取り替えを行えば、塗料ミスト補修手段の
保守管理だけのために、塗装ブース装置全体の稼働率を
低下させることは少ない。
【0029】なお、排気路が、前記した内部排気路と外
部排気路とを備えていれば、水性塗料のリサイクル回収
システムを構成する場合に、塗料の色替え作業が能率的
に行える。すなわち、塗料の色替えの際に、塗装ブース
および内部排気路に付着したり残留している前回使用の
塗料は、ウォーターカーテンやシャワーノズルを利用し
て十分に除去しておく必要があるが、外部排気路につい
ては、前回使用の塗料が残留したままにしておいてもよ
いのである。これは、気液接触板の上方に存在する内部
排気路に残留する塗料は、塗装作業中あるいは洗浄作業
中に落下してウォーターカーテンからの回収水に混ざる
可能性があるので、色替えの際には十分に除去しておく
必要がある。しかし、外部排気路は内部排気路の上端側
方に連通しているだけなので、外部排気路に残留したり
付着したりした塗料が、内部排気路側に戻ることがない
ためである。
【0030】さらに、気液接触板や内部排気路のウォタ
ーカーテンおよび笠状邪魔板で捕集できなかった微量の
塗料ミストがあっても、外部排気路にミスト捕集手段を
備えていれば、確実に捕集できる。外部排気路に設けら
れる排気ファンなどの強制排気手段に塗料ミストが付着
することも無くなるので、排気ファンなどの性能を長期
間にわたって良好に発揮させることができる。
【0031】このように、内部排気路で気液接触板やウ
ォーターカーテン、笠状邪魔板によって塗料ミストの除
去作用を良好に果し、外部排気路で気流に含まれる塗料
ミストを最終的に除去できれば、塗料ミストが外部環境
に排出されるのを確実に防止することができるととも
に、塗料の色替えの際には、塗料の除去あるいは洗浄が
比較的簡単な内部排気路だけで塗料の除去あるいは洗浄
を行えばよいので、色替え作業が能率的に行えるのであ
る。
【0032】なお、上記説明で色替え作業とは、塗料と
して、色の異なる塗料を用いる場合のほか、色は同じで
も材料や特性の異なる塗料に取り替える場合をも意味し
ていることは言うまでもない。塗装ブース内に前記のよ
うな水回収手段および水循環手段をさらに備えておけ
ば、塗装ブース内で使用する水を有効に利用して、水資
源の無駄を無くすとともに、外部環境に塗料などで汚染
された水を大量に放出することを防いで、環境保護に貢
献することができる。
【0033】塗装ブースが水性塗料用塗装ブースであれ
ば、ウォーターカーテンなどのミスト捕集手段で回収さ
れた水に含まれる塗料を再び塗装に利用することが簡単
に行え、前記のような塗料の循環利用が有効に行える。
【0034】
【実施例】ついで、この発明の実施例について、図面を
参照しながら以下に説明する。図1は、塗装ブース装置
の全体構造を表している。塗装ブース10には、被塗装
物Wを出し入れするハンガーコンベア12などの搬送手
段、被塗装物Wに塗料を吹きつけるスプレーガン14と
スプレーガン14に塗料を供給する塗料供給配管15な
どの塗装手段が設けられている。塗装ブース10には、
エアフィルター17を備えた気流導入口18が、天井面
全体にわたって開口するように設けられている。気流導
入口18の背面には、エアーダクト16が設置されてい
て、送風ブロアなどから空気が送り込まれる。
【0035】被塗装物Wを挟んでスプレーガン14と対
向する壁面に、ウォーターカーテン20が設けられてい
る。ウォーターカーテン20は、その上端に水溜槽22
を備えており、水溜槽22に溜まった水が、その下端の
隙間を通じて、ウォーターカーテン20の垂直壁面に沿
って膜状に流れ落ちることになる。水溜槽22の上方に
は、配管26につながる水供給口23が開口している。
塗装ブース10の底面は、水受け槽11となっており、
ウォーターカーテン20などから落下した水は、水受け
槽11に溜まることになる。水受け槽11は、戻し槽1
3を経て、貯水槽50に接続されており、水受け槽11
に溜まった水は貯水槽50に送られる。
【0036】貯水槽50には、前記水溜槽22に通じる
配管26が接続されており、配管26の途中にはポンプ
28やバルブ24、29が取り付けられている。したが
って、貯水槽50から配管26、水溜槽22、ウォータ
ーカーテン20へと水が供給され、ウォーターカーテン
20を流れ落ちた水は、水受け槽11から貯水槽50に
戻るという過程を繰り返すことで、水が循環しながら、
塗料ミストの捕集が行われることになる。捕集した塗料
ミストの濃度が高くなった水は、回収して廃棄された
り、必要に応じて濾過装置で塗料ミストを除去した後、
再使用されたりする。
【0037】ウォーターカーテン20の裏面側には、内
部排気路となる排気室30が設けられている。排気室3
0は、垂直な空洞箱状をなし、上端側方が外部排気路を
構成する下降排気筒35につながっている。排気室30
の上部には下方が拡がった筒形をなす笠状邪魔板70が
設けられている。笠状邪魔板70の外周と排気室30の
側壁との間、および、笠状邪魔板70の上端と排気室3
0の天井壁との間には隙間があいている。
【0038】笠状邪魔板70の上部と排気室30の側壁
との間の空間で周方向に沿って複数個の水供給口83が
配置されている。それぞれの水供給口83は配管26か
ら分岐した配管に連結されている。各水供給口83への
分岐配管にはバルブ84が取り付けられている。水供給
口83から水を放出すると、笠状邪魔板70の外周と排
気室30の側壁との間の空間に溜まり、笠状邪魔板70
と排気室30の側壁との隙間を通過して、排気室30の
側壁に沿って膜状に流れ落ち、ウォーターカーテン80
を形成する。ウォーターカーテン80は、排気室30の
側壁の全周にわたって形成される。ウォーターカーテン
80を流れ落ちた水は水受け槽11に入る。
【0039】図2にも示すように、下降排気筒35は、
排気室30の両側2個所に設けられている。左右の下降
排気筒35は下端が、中央にひとつの外部回収室36に
開放されている。外部回収室36の中央には垂直上方に
向けて延びる上昇排気筒34が設けられている。外部回
収室36の底部には排液配管361が設けられている。
上昇排気筒34の下端近くには、多数の邪魔板からなる
エリミネータ37が設けられている。上昇排気筒34の
上端近くには排気ファン32が取り付けられている。
【0040】排気室30の下方で、ウォーターカーテン
20の下端よりも少し下の位置に、気液接触板40が設
置されている。気液接触板40は、パンチングメタルか
らなり、図の左側になる排気室30の奥壁に接触する位
置から、右側に向かって、ウォーターカーテン20の下
端よりも被塗装物Wの収容空間側に少し入った位置ま
で、ほぼ水平方向に横断する形で配置されている。気液
接触板40とウォーターカーテン20の下端との間の隙
間21は、その間隔h=約20mm程度に設定されてい
る。気液接触板40は、ウォーターカーテン20側の端
辺が上向き垂直方向に屈曲44されているとともに、排
気室30の奥側に向けて低くなるように傾斜が付けられ
ている。図3に詳しく説明するように、気液接触板40
には、全面にわたって、貫通孔42が形成されている。
【0041】ウォーターカーテン20を流れ落ちた水
は、気液接触板40の上面に落下し、気液接触板40の
上面を拡がって流れた後、貫通孔42を通過して下方の
水受け槽11に落下する。気液接触板40の前記屈曲部
44と傾斜により、ウォーターカーテン20を流れ落ち
た水が、気液接触板40の上面全体にわたって確実に流
れ拡がることになる。
【0042】上記のような構造の塗装ブース装置の作動
について説明する。気液導入口18から塗装ブース10
内に導入された気流は、被塗装物Wに対する塗装作業位
置を通過することで、被塗装物Wに付着しなかった塗料
ミストを含むことになる。被塗装物Wに付着しなかった
塗料ミストの一部は、塗装ブース10の底面の水受け槽
11に直接落下する。気流は、ウォーターカーテン20
に向かって流れ、ウォーターカーテン20を流れ落ちる
水膜に接触し、気流に含まれる塗料ミストが水に捕集さ
れる。ウォーターカーテン20に沿って流れた気流は、
ウォーターカーテン20の下端と気液接触板40の隙間
21、および、その下方の気液接触板40の貫通孔42
を通過して、排気室30へと流れ込む。このとき、排気
ファン32による吸い込み作用も相乗的に働く。
【0043】ウォーターカーテン20と気液接触板40
の隙間21では、気流と落下水の水流あるいは水滴が接
触して、気流に含まれる塗料ミストが水に捕集される。
気液接触板40の貫通孔42でも、貫通孔42を上から
下へと落下する水と、貫通孔42を下から上へと通過す
る気流とが接触するので、気流中の塗料ミストが水に捕
集される。さらに、気液接触板40の下方空間では、多
数の貫通孔42から落下するそれぞれの水流あるいは水
滴が、その間を通過する気流と接触するので、やはり気
流中の塗料ミストが水に捕集される。
【0044】これらの作用によって、気流中の塗料ミス
トは水に捕集され、塗料ミストを捕集した水は、最終的
には水受け槽11から貯水槽50に戻される。ウォータ
ーカーテン20と気液接触板40の隙間および気液接触
板40の貫通孔42を通過し、塗料ミストが十分に除去
された気流が、排気室30から外部排気路である下降排
気筒35、外部回収室36および上昇排気筒34を経て
外部に放出される。
【0045】排気室30にはウォーターカーテン80を
備えているので、排気室30を通過する気流に塗料ミス
トが含まれていても、排気室30の側壁に付着すること
はない。気液接触板40は、その上面には常に水が流れ
ているので、塗料ミストが付着する心配はない。気液接
触板40の貫通孔42についても、十分な量の水が通過
していれば、塗料ミストは付着しない。気液接触板40
の下面では、貫通孔42を落下した水の流れで、気流中
の塗料ミストが十分に捕集されていれば、気液接触板4
0の下面に塗料ミストが付着する可能性は少ない。
【0046】なお、気液接触板40に塗料ミストが付着
したとしても、気液接触板40は、塗装ブース10の塗
装作業空間側の開放された場所に取り付けられているの
で、塗装ブース10に入った作業者が、気液接触板40
を洗浄したり、あるいは、気液接触板40を取り替えた
りする作業は、容易に行える。排気室30の上部には笠
状邪魔板70を備えているので、排気室30を通過する
気流が笠状邪魔板70に当たると、気流に含まれる塗料
ミストは落下して気液接触板40の上から水受け槽11
へと送られる。
【0047】したがって、排気室30から外部排気路に
送られる気流には、塗料ミストがほとんど含まれていな
いか微量の塗料ミストが含まれている程度である。この
気流に含まれる微量の塗料ミストは、エリミネータ37
でさらに除去されるので、上昇排気筒34の排気ファン
32を経て外部に排出される排気からは塗料ミストはほ
ぼ完全に除去されている。エリミネータ37で気流から
除去された塗料は、排液配管361から外部に取り出し
て廃棄する。なお、前記したように、気流中の塗料ミス
トは気液接触板40などで効率良く除去されているの
で、エリミネータ37で除去され排液配管361から排
出される排液の量はわずかである。
【0048】貯水槽50に回収された水は、塗料をかな
り含んでいるので、ある一定の濃度に達した回収水を別
途濃縮装置で濃縮して回収すれば、回収された塗料を再
び塗装に利用することができる。濃縮装置で分離された
水は清浄な水となって塗装ブースに戻される。つぎに、
色替え作業について説明する。
【0049】色替え作業を行う際には、塗装作業を終了
してから、ウォーターカーテン20やスプレーノズル2
5などを用いて、塗装ブース10内に残留する塗料を除
去したり洗浄したりする。この洗浄作業で貯水槽50に
回収された水は、廃棄するか濾過装置で塗料を分離して
循環利用する。その後、塗料供給配管15に新たな色の
塗料を供給して、スプレーガン14から噴射すれば、新
たな色の塗料による塗装作業が行える。このとき、下降
排気筒35から先の外部排気路では、前回使用した塗料
に新たに用いる塗料が混在する可能性があるが、この外
部排気路に存在する塗料が排気室30や塗装ブース10
側へと入り込むことはないので、色替え後の塗装作業
で、水および塗料を循環使用しても、塗料の色が混ざる
ことはない。
【0050】
【発明の効果】以上に述べた、この発明にかかるウォー
ターカーテン式塗装ブース装置は、ウォーターカーテン
の下方で排気路を横断するように設けられた気液接触板
の作用で、ウォーターカーテンから落下してくる水と排
気路に排出される気流とが、きわめて効率良く接触する
ことができ、気流に含まれる塗料ミストを落下する水に
確実に捕集させることができる。気液接触板は、排気路
の下方で塗装ブース内の広い空間側に開放されて設置さ
れているので、塗料ミストが気液接触板に付着して溜ま
っても、気液接触板を洗浄したり塗料ミストを除去した
りする作業は簡単に行えるようになっている。
【0051】その結果、排気路を通過する気流中に含ま
れる塗料ミストが格段に減少することになり、排気路内
に複雑な塗料ミスト捕集手段を設ける必要がなくなる。
排気路に複雑な塗料ミスト捕集手段を設けなくてもよけ
れば、排気路の内部構造を分解したり、複雑な構造の塗
料ミスト捕集手段を取り外して塗料ミストを洗浄したり
内部の部品を交換したりする手間がかからず、このよう
な作業に伴って必要となる塗装作業の中断が無くなる。
その結果、塗装ブース装置全体の稼働率を向上させ、塗
装工程全体の稼働コストも低減できる。
【0052】また、排気路が、前記した内部排気路と外
部排気路とを備えているので、塗料の色替え作業が能率
的に行えるとともに、排気中に含まれる塗料ミストの除
去も確実に行える。内部排気路にウォーターカーテンを
備えているので、内部排気路の側壁に塗料が付着するの
を確実に防止できる。
【0053】内部排気路に笠状邪魔板を備えているの
で、塗料ミストが気流とともに外部排気路に送り込まれ
るのを良好に防止できる。その結果、外部排気路に送ら
れる気流中にはほとんど塗料ミストは含まれなくなり、
外部排気路の壁面や排気ファンに塗料が付着することが
ない。塗装ブース内に前記のような水回収手段および水
循環手段をさらに備えておけば、水資源の有効利用と環
境保護に大きく貢献できる。
【0054】塗装ブースが水性塗料用塗装ブースであれ
ば、上記した水や塗料の有効利用と環境保護の作用効果
を有効に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を表す塗装ブース装置の全
体構造図
【図2】 図1と直交する方向から見た外部排気路部分
の正面図
【図3】 気液接触板の詳細構造を表す拡大平面図
【符号の説明】
10 塗装ブース 14 スプレーガン 16 エアーダクト 18 気流導入口 20 ウォーターカーテン 21 隙間 30 排気室(内部排気路) 32 排気ファン 34 上昇排気筒(外部排気路) 35 下降排気筒(外部排気路) 36 外部回収室 37 エリミネータ 40 気液接触板 42 貫通孔 50 貯水槽 70 笠状邪魔板 80 排気路用ウォーターカーテン W 被塗装物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装ブース内に、壁面に沿って水を膜状
    に流下させるウォーターカーテンと、ウォーターカーテ
    ンの下端から裏側に沿って気流を排出する排気路とを備
    えたウォーターカーテン式塗装ブース装置において、多
    数の貫通部を有する気液接触板が、ウォーターカーテン
    の下方で排気路を横断するように設けられ、この気液接
    触板の一端が、ウォーターカーテンからの水の落下位置
    に配置されており、前記排気路が、気液接触板から垂直
    上方に延びる空洞状の内部排気路と、内部排気路とは分
    離して設けられ内部排気路の上端側方に連通する外部排
    気路とからなり、内部排気路の上部には、その内側面に
    気流が当たる笠状の邪魔板を備え、内部排気路の側壁に
    は、壁面に沿って水を膜状に落下させる排気路用ウォー
    ターカーテンを備えていることを特徴とするウォーター
    カーテン式塗装ブース装置。
  2. 【請求項2】前記外部排気路には、排気中の塗料ミスト
    を捕集するミスト捕集手段と、排気を強制的に排出する
    強制排気手段とを備えている請求項1に記載のウォータ
    ーカーテン式塗装ブース装置。
  3. 【請求項3】前記塗装ブース内でウォーターカーテンお
    よび気液接触板の下方にウォーターカーテンおよび気液
    接触板から落下する水を回収する水回収手段をさらに備
    え、水回収手段で回収された水をウォーターカーテンに
    循環供給する水循環手段をさらに備えている請求項1ま
    たは2の何れかに記載のウォーターカーテン式塗装ブー
    ス装置。
  4. 【請求項4】前記塗装ブースが、塗装に水性塗料を用い
    る水性塗料用塗装ブースである請求項1〜3のいずれか
    に記載のウォーターカーテン式塗装ブース装置。
JP26031294A 1993-10-26 1994-10-25 ウォーターカーテン式塗装ブース装置 Expired - Fee Related JP3615577B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26031294A JP3615577B2 (ja) 1993-10-26 1994-10-25 ウォーターカーテン式塗装ブース装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-57729 1993-10-26
JP5772993 1993-10-26
JP26031294A JP3615577B2 (ja) 1993-10-26 1994-10-25 ウォーターカーテン式塗装ブース装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07299399A true JPH07299399A (ja) 1995-11-14
JP3615577B2 JP3615577B2 (ja) 2005-02-02

Family

ID=26398796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26031294A Expired - Fee Related JP3615577B2 (ja) 1993-10-26 1994-10-25 ウォーターカーテン式塗装ブース装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3615577B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI773184B (zh) * 2020-03-23 2022-08-01 日商明電舍股份有限公司 支承構造及膜過濾裝置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105268586A (zh) * 2015-11-20 2016-01-27 衡阳市嘉励运动器材有限公司 一种新型喷漆水帘柜

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI773184B (zh) * 2020-03-23 2022-08-01 日商明電舍股份有限公司 支承構造及膜過濾裝置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3615577B2 (ja) 2005-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2259626A (en) Means for and method of eliminating splash in wash type spray booths
JP2009539579A (ja) 湿式静電集塵装置
US20070166463A1 (en) Paint spray booth
JP5422814B2 (ja) 塗料捕集システム
US4567818A (en) Circular spray booth
CN201189432Y (zh) 一种空气净化设备
JP5587831B2 (ja) 塗装ブース
US4885010A (en) Spray booth
JP4644211B2 (ja) 自己洗浄式フィルタ組立体および循環システム
JP6401810B2 (ja) 集塵装置の泡液供給機構
JP2003001038A (ja) 散水式集塵装置
JPH07299399A (ja) ウォーターカーテン式塗装ブース装置
JP4588910B2 (ja) 排気循環路を備えた水溶性塗料の塗装ブース
US4601236A (en) Pump-less paint spray booth
JP2810829B2 (ja) 塗装方法および装置
KR200306761Y1 (ko) 스프레이도장용 부스
JP6335830B2 (ja) 液滴捕集装置、及び、その液滴捕集装置を用いた塗装排気洗浄装置
JP3603255B2 (ja) 垂直送風流を有するプッシュ・プル型塗装ブース
CN207085598U (zh) 一种喷漆房漆雾过滤装置
JP2018149458A (ja) 飛沫類回収装置
JP2004066036A (ja) 水性塗料用塗装システム
CN205949157U (zh) 一种水帘喷胶房
JPH08196963A (ja) スプレーブース
KR200407871Y1 (ko) 차량 도장 부스의 오염공기 여과 장치
JPH06328025A (ja) 塗装ブース

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041019

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081112

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091112

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091112

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101112

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101112

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111112

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees