JPH0729864B2 - 軽量セメント材料 - Google Patents

軽量セメント材料

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JPH0729864B2
JPH0729864B2 JP1138016A JP13801689A JPH0729864B2 JP H0729864 B2 JPH0729864 B2 JP H0729864B2 JP 1138016 A JP1138016 A JP 1138016A JP 13801689 A JP13801689 A JP 13801689A JP H0729864 B2 JPH0729864 B2 JP H0729864B2
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diatomaceous earth
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water absorption
heat
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正親 久保
正記 三羽
哲也 小出
学 長谷川
英雄 竹内
英次 熊谷
功 山本
伸二 河辺
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Inax Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は軽量セメント材料に関し、詳しくは吸水によ
る寸法変化率(以下吸水変化率とする)を低減するため
の技術手段に関する。
(従来の技術) 近年建築材料は、構造材への負荷軽減,施工能率向上を
目的として軽量化が望まれている。セメント材料におい
ても例外ではなく、軽量化のために組成原料,成形法の
研究が行なわれている。
セメント材料を軽量化する手段として、従来、次の手法
が知られている。
軽量骨材(天然軽量骨材:バーミキュライト,火山性
発泡ガラス等,人工軽量骨材:シラスバルーン,パーラ
イト等)を組成原料の一つとする方法, 化学反応に起因する発泡現象を利用する方法、 発泡スチロール等の超軽量粒子を組成原料の一つとす
る方法、 界面活性剤によって形成する泡を混合する方法。
ところでこれら公知の手法は、セメント材料の軽量化に
は有効であるものの、これら手法によりセメント材料を
軽量化した場合、吸水変化率が大きくなるという新たな
問題が発生する。この吸水変化率は、建築材料としての
耐久性に大きく影響し、その吸水変化率が0.1%を超え
ると耐久性が低下することが知られている。この現象
は、空気中の湿分及び雨水等を吸・排出することによっ
て、セメント基材が膨張・収縮し、その膨張・収縮が繰
り返されることによって、基材中にクラックが発生する
ことによるものである。
このようにセメント材料を軽量化することによって吸水
変化率が大きくなり、建築材料としての耐久性が低下す
ることから、現在、かかる吸水変化率を低減すべく苦慮
しているのが実情である。
セメント材料における吸水変化率の低減手法として、撥
水剤を組成原料中に添加する方法、或いはセメント基材
表面に撥水剤を塗布する方法等が一般に用いられている
が、これら方法には以下のような問題点がある。
撥水剤は紫外線により劣化したり風化に弱く、撥水効
果を長期間持続できない。
製造工程が増え、また撥水剤にコストがかかり、製品
の価格増大を招く。
撥水剤をセメント基材の表面に塗布する方法について
は、建築現場における切断等加工面の処理が困難であ
り、加工面からの吸水を妨げない。
(課題を解決するための手段) 本発明はこのような課題を解決するためになされたもの
であり、その要旨は、セメント100重量部に対して、10
〜100重量部の軽量骨材,0.5〜15重量部の補強繊維,4重
量部以下の成形助材及び500℃以上の温度にて加熱処理
を施した珪藻土を加えることにある。
尚、必要に応じて100重量部以下の無機混和材その他添
加材を加えることは任意である。
本発明においては、別の望ましい態様として、前記加熱
処理を施した珪藻土として粉末状珪藻土又は顆粒状珪藻
土を夫々単独で若しくは混合して用いることができる。
また更に別の態様として、更に、加熱処理を施していな
い生の珪藻土を、加熱処理を施した珪藻土に対する重量
比率で1:10〜10:1の範囲で加えても良い。
(作用) このように本発明は、セメント材料中に加熱処理を施し
た珪藻土を所定量加えることを特徴とするものであり、
これにより吸水による長さ変化率(以下吸水変化率とす
る)が効果的に低減することが確認されているが、その
具体的作用については明確ではない。但し推測としては
次のことが考えられる。
従来より、加熱処理した生の珪藻土をセメント材料中に
加えることは知られているが、このような生の珪藻土を
セメント材料中に加えると、これを加えないものに対し
て吸水変化率がかえって増大してしまう。その理由は、
生の珪藻土は吸水し易く、しかも吸水すると、かかる生
の珪藻土が膨張変形してしまうことによるものと考えら
れる。
これに対して、珪藻土を高温で加熱処理すると、非晶質
であった珪藻土が結晶質となり、水分を吸収しても膨張
変化し難くなる。而してこのような加熱処理した珪藻土
をセメント材料中に加えると、多くの気孔を有する珪藻
土の粒子中に水分が取り込まれ、しかも加熱処理した珪
藻土は水分を吸収しても膨張変化し難いことから、結果
としてセメント材料の吸水変化が抑制されるものと考え
られる。またこれとは別に、セメント材料中に加えた珪
藻土が架橋材として作用することにより、セメントマト
リックスを強固に結合し、このことが吸水による変化率
を抑えるように作用しているとも考えられる。
本発明においては、珪藻土として粉末状或いは顆粒状の
ものを夫々単独で若しくは混合して用いることができ、
またコスト低減のための増量材として或いは成形性を向
上させるために、必要に応じて加熱処理を施していない
生の珪藻土を加えることも可能である。但し生の珪藻土
を加える場合には、その添加量を、加熱処理した珪藻土
に対する比率で1:10〜10:1(加熱処理した珪藻土:生の
珪藻土)の範囲に抑える必要があり、更に望ましくは1:
2〜2:1の範囲に抑えるのが良い。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、セメント材料の軽量性を
確保しつつ吸水変化率を容易に低減でき、以てセメント
材料の耐久性を向上させることができる。
また本発明によれば撥水剤等の添加による吸水止めを必
要とせず、これにより工程数も減少してコストも低減す
る。
更に建築現場において、建材(セメント基材)加工面
(切断面,穴空け部分等)に対して吸水防止のための処
理を施す必要がなく、加えて撥水剤添加の場合のように
吸水防止剤が経年変化して効果が失うことがなく、当初
の低い吸水変化率を維持し得るなど優れた利点が生ず
る。
(実施例) 次に本発明の特徴を更に明確にすべく、以下にその実施
例を詳述する。
[実施例1] セメント100重量部に対し、軽量骨材50重量部,補強繊
維10重量部,押出成形助材3重量部及び450℃〜1000℃
の種々温度で加熱処理した粉末状珪藻土を50重量部混合
してこれに適度の水を加えて混練し、押出成形にて断面
10×100mmの平板を得た。次にこの成形体を気中養生し
た後、温度60℃,湿度100%で8時間蒸気養生し、その
後温度160℃で12時間オートクレープ養生してサンプル
とした。そしてこのサンプルについてJIS5428に規定さ
れる吸水による長さ変化率測定法に準じて吸水変化率を
測定し、珪藻土の加熱処理温度と吸水変化率との関係を
求めた。結果を第1図に示す。
[実施例2] セメント100重量部に対して、軽量骨材100重量部,補強
繊維5重量部及び800℃にて加熱処理した粉末状珪藻土
を100重量部までの範囲で加えて混合した後、適度の水
を加えて混練し、加圧成形機にて10×100×100mmの形状
に成形して平板を得た。これを第1の実施例と同様の条
件で硬化反応処理してサンプルを得た。そしてこのサン
プルについてJIS5428に規定される吸水による長さ変化
率測定法に準じて吸水変化率を測定し、珪藻土の添加量
と吸水変化率との関係を求めたところ、第2図の如き結
果を得た。
[実施例3] セメント材料100重量部に対して、軽量骨材50重量部,
補強繊維10重量部,押出成形助材3重量部及び粒子径1m
m,粒子長1〜5mmに成形した珪藻土を800℃にて加熱処理
して成る顆粒状珪藻土50重量部を加えて混合した後、適
度の水を加えて混練し、押出成形にて断面10×100mmの
平板を得た。次にこの成形体を第1の実施例と同様の条
件で硬化反応処理してサンプルを得た。そしてこのサン
プルについてJIS5428に規定される吸水による長さ変化
率測定法に準じて吸水変化率を測定したところ0.08%で
あった。
[実施例4] セメント100重量部に対し、軽量骨材50重量部,補強繊
維10重量部,押出成形助材3重量部及び800℃にて加熱
処理した粉末状珪藻土50重量部、更に加熱処理を施して
いない生の珪藻土を、加熱処理した珪藻土と生珪藻土と
の比率が0:10〜10:0の範囲で添加して混合した後、適度
の水を加えて混練し、押出成形にて断面10×100mmの平
板を得た。これを第1の実施例と同様の条件で硬化反応
処理してサンプルを得た。そしてこのサンプルについて
JIS5428に規定される吸水による長さ変化率測定法に準
じて吸水変化率を測定したところ、第3図に示す結果を
得た。また成形時の成形性を観察したところ第1表の如
くであった。
尚以上4つの何れの実施例においても、セメントとして
普通ポルトランドセメントを、軽量骨材としてパーライ
トを、補強繊維としてポリプロピレン短繊維,古紙パル
プを、また押出成形助材としてメチルセルロースを夫々
用いた。
以上の結果に示しているように、セメント材料の一原料
として加熱処理した珪藻土を用いることにより、従来か
らの懸案であった吸水変化率を低減することができる。
以上本発明の実施例を詳述したが、これはあくまで本発
明の一実施例であり、本発明はその他の態様で実施可能
である。
例えば必要に応じて珪石,砕石等の無機混和材を加える
ことも可能であるし、繊維としてアスベスト,石綿,ガ
ラス繊維,炭素繊維等の無機繊維或いはポリビニルアル
コール,アクリルニトリル,ポリエチレン等有機繊維を
用いることもでき、また軽量骨材としてシラスバルーン
その他一般に用いられているものを使用することも可能
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例において得られた珪藻土に対す
る加熱処理温度と吸水変化率との関係を示す図、第2図
は本発明の実施例において得られた加熱処理珪藻土の添
加量と吸水変化率との関係を示す図、第3図は更に本発
明の実施例において得られた生珪藻土の添加量と吸水変
化率との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 学 愛知県常滑市鯉江本町3丁目6番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 竹内 英雄 愛知県常滑市鯉江本町3丁目6番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 熊谷 英次 愛知県常滑市鯉江本町3丁目6番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 山本 功 愛知県常滑市鯉江本町3丁目6番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 河辺 伸二 愛知県常滑市鯉江本町3丁目6番地 株式 会社イナックス内 (56)参考文献 特開 昭49−74280(JP,A) 特開 昭48−80116(JP,A) 特開 昭50−58117(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント100重量部に対して、10〜100重量
    部の軽量骨材,0.5〜15重量部の補強繊維,4重量部以下の
    成形助材及び500℃以上の温度にて加熱処理を施した珪
    藻土を加えて成る軽量セメント材料。
  2. 【請求項2】前記加熱処理を施した珪藻土として、粉末
    状珪藻土又は顆粒状珪藻土を夫々単独で若しくは混合し
    て用いることを特徴とする請求項(1)に記載の軽量セ
    メント材料。
  3. 【請求項3】請求項(1)又は(2)の軽量セメント材
    料において、更に加熱処理を施していない生の珪藻土
    を、加熱処理した珪藻土に対する重量比率で1:10〜10:1
    の範囲で加えて成ることを特徴とする軽量セメント材
    料。
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