JPH0729815U - 積層lcフィルタおよびこれを用いた複合積層lcフィルタ - Google Patents
積層lcフィルタおよびこれを用いた複合積層lcフィルタInfo
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- JPH0729815U JPH0729815U JP6010793U JP6010793U JPH0729815U JP H0729815 U JPH0729815 U JP H0729815U JP 6010793 U JP6010793 U JP 6010793U JP 6010793 U JP6010793 U JP 6010793U JP H0729815 U JPH0729815 U JP H0729815U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高周波かつ広帯域なノイズに対応できる積層
LCフィルタを提供する。 【構成】 フェライトから成る絶縁磁性体層112の一
面に配され、インダクタンスを形成する導体121と、
絶縁磁性体層112の他面に配され、導体121を一方
の電極としてキャパシタを形成する電極導体122とを
有する。電極導体122は、導体121のつづら折れパ
ターンの少なくとも一部と同一のパターン導体から成
る。
LCフィルタを提供する。 【構成】 フェライトから成る絶縁磁性体層112の一
面に配され、インダクタンスを形成する導体121と、
絶縁磁性体層112の他面に配され、導体121を一方
の電極としてキャパシタを形成する電極導体122とを
有する。電極導体122は、導体121のつづら折れパ
ターンの少なくとも一部と同一のパターン導体から成
る。
Description
【0001】
本考案は、電子回路に供するフィルタに関するものであり、特に昨今の電子機 器の小形化に適する表面実装型の高周波且つ広周波数帯域での雑音除去用の分布 容量型LCフィルタの構造に関する。
【0002】
近年の電子技術の進展に伴い、機器のデジタル化は著しい速度で進んでいる。 これらのデジタル機器を安定して動作させるためには、機器自身のノイズ発生を 抑えることはもちろん、機器自身の外来ノイズに対する耐性も高めねばならない 。また、機器の動作周波数(例えば、コンピュータ機器のクロック等)も高周波 化している。このため、発生ノイズの周波数も高周波化するとともに、発生周波 数帯域も拡大している。また、外来ノイズは広い周波数帯に分布しており、その 大きさや帯域は不特定な場合が多い。
【0003】 このため、発生ノイズあるいは外来ノイズに対して、確実に効果のある高周波 及び広い周波数帯域を持つLCノイズフィルタ、あるいは、所定の帯域に対して より強い除去効果を有するLCノイズフィルタ等様々なノイズフィルタが所望さ れている。
【0004】 一方、機器の小形化に伴い、これらのLCノイズフィルタにも小形化はもちろ ん表面実装化の要求が強い。
【0005】 小型化を目的とするものとしては、例えば、特公昭59−24534号公報に 提案された積層複合部品がある。また、小型化かつ分布定数型にすることにより 周波数帯域幅改善を目的にしたLCフィルタとしては、例えば、特公昭59−2 3458号公報および特公昭59−33248号公報に具体的な提案がされてい る。
【0006】
特公昭59−24534号公報に提案された積層複合部品は、比較的小形では あるが、基本的に集中定数型LCフィルタの構造であり、広い周波数帯域でのノ イズに対するには複数個の接続が必要であり、LCフィルタの小型化の点ではま だ不十分である。また、約半ターンのインダクタ導体および導体絶縁のための絶 縁磁性体層の印刷重畳および誘電体と磁性体という異種材料の同時焼成であるこ とによるダンパー層の設置等その製法は工程も長く複雑である。
【0007】 また、特公昭59−23458号公報においては、その第1および第2の実施 例として、図(該向公報の図1〜図14)中に示されるように、印刷方式を利用 して絶縁体フェライト薄板の表面からその端部を介して次の絶縁体フェライト薄 板の表面へと周回するインダクタ形成用の導電パターン(インダク導体)を形成 し、さらに導電パターンに絶縁体被覆を形成した上、容量形成用の導電パターン (容量導体)を印刷形成して単独のチップ型複合部品を得ている。しかし、ここ で提案されているインダクタは、絶縁体フェライト薄板の積層体のなかに構成さ れているため、実際の容量は最下層のほぼL字状のインダクタ導体と絶縁体フェ ライト薄板を介して平板型に設けられた容量導体との間で形成されている。従っ て、極く微少な容量しか得られないだけでなく、インダクタが形成する磁束と容 量導体が交差するため渦電流の発生によりインダクタンス値も減少する欠点を有 している。また、容量を得ようとしてインダクタ導体と容量導体の距離を狭めた 場合にはさらに前記傾向が問題となる。また、インダクタは導体と絶縁体フェラ イト薄板との多層積層体であるので長い工程を必要とし、高価になるという欠点 をも有している。また、該公報の図15〜図23に示された第3および第4の実 施例においては、インダクタが形成する磁路に交差する導体はなく大きいインダ クタンスが得られ、上下面に容量導体を設けることにより、ほぼすべてのインダ クタ導体と容量が得られ、機能的には望ましい分布定数型LCフィルタが得られ る。しかし、インダクタンス導体及び導体で囲まれる磁芯を形成する磁性体層の 印刷等、繰り返し印刷回数が多く、比較的長い工程を必要とする欠点をもってい る。
【0008】 特公昭59−33248号公報においても、分布定数型LCフィルタ提案をし ている。この提案においては、該公報の図3に示されるように、インダクタ導体 と容量導体とは、同一平面上に併置されているため、極めて微少の容量しか得ら れないと同時にインダクタが形成する磁束と容量導体が交差するためインダクタ ンスも小さく実用的な高周波、広帯域のLCフィルタは得られない。
【0009】 本考案の課題は、高周波かつ広帯域なノイズに対応できる積層LCフィルタを 提供することである。
【0010】 本考案の他の課題は、比較的小型の積層LCフィルタを提供することである。
【0011】 本考案のさらに他の課題は、比較的簡素な製造工程にて製造できる積層LCフ ィルタを提供することである。
【0012】
本考案によれば、フェライトから成る絶縁磁性体層と、該絶縁磁性体層の一面 に配され、インダクタンスを形成するつづら折れ導体パターンと、前記絶縁磁性 体層の他面に配され、該つづら折れ導体パターンを一方の電極としてキャパシタ を形成する電極導体とを有する積層LCフィルタにおいて、前記電極導体は、前 記つづら折れ導体パターンの少なくとも一部と同一のパターン導体から成ること を特徴とする積層LCフィルタが得られる。
【0013】 本考案によればまた、前記パターン導体は、前記つづら折れ導体パターンの異 なる領域部分と同一のパターンを有する複数の部分からなるものである前記積層 LCフィルタが得られる。
【0014】 本考案によればさらに、フェライトから成る絶縁磁性体層と、該絶縁磁性体層 の一面に配され、インダクタンスを形成するつづら折れ導体パターンと、前記絶 縁磁性体層の他面に配され、該つづら折れ導体パターンを一方の電極としてキャ パシタを形成する電極導体とを有する積層LCフィルタにおいて、前記電極導体 は、前記つづら折れ導体パターンの少なくとも一部と同一のパターン導体から成 る積層LCフィルタの複数個を、フェライトから成る他の絶縁磁性体層を介して 、積層してなる複合積層LCフィルタであって、複数の前記積層LCフィルタ各 々の前記つづら折れ導体パターンは、積層方向から透視した場合に、閉ループを 形成するように交互に配され、前記絶縁磁性体層および前記他の絶縁磁性体層は 、その両面を連通する連通部を有し、各前記つづら折れ導体パターンおよび各前 記電極導体はそれぞれ、前記連通部をとおって、互いに接続されたことを特徴と する複合積層LCフィルタが得られる。
【0015】 即ち、本考案の積層LCフィルタにおいては、フェライトよりなる絶縁磁性体 自身をインダクタ用磁性体および容量用誘電体として利用すると共に、インダク タ導体は一度の印刷でインダクタ導体および外部端子への引出し部が印刷、形成 可能等、印刷効率の良いつづら折れ形状とし、絶縁磁性体を介して配置される容 量導体もインダクタ導体と相対向するつづら折れ形状とし、インダクタが形成す る磁束と容量導体の交差がないことを基本とし、またインダクタ導体と容量導体 の相対向する長さ、あるいは対向のパターンを変え、併せて集中定数型インダク タを直列に形成することにより、様々な大きさあるいは周波数帯域を有した発生 あるいは外来ノイズに対してより有効なノイズ除去効果を得る。
【0016】
本考案の積層LCフィルタは上述のように、フェライトよりなる絶縁磁性体自 身をインダクタ用磁性体および容量用誘電体として利用すると共に、インダクタ 導体は一度の印刷でインダクタ導体および外部端子への引出し部が印刷、形成可 能等、印刷効率の良いつづら折れ形状とし、絶縁磁性体を介して配置される容量 導体もインダクタ導体と相対向するつづら折れ形状とし、インダクタ導体と容量 導体との間で容量を形成するとともに、インダクタが形成する磁束と容量導体の 交差がない。またインダクタ導体と容量導体の組合せを絶縁磁性体層端部に設け た切り欠き部または絶縁磁性体層上の開口部で順次接続重畳することにより、あ るいはつづら折れ形状の重畳する長さを変えることにより様々な特性を持ったL Cフィルタへの応用展開が可能であり、簡便な印刷法かつ少ない印刷回数で製造 出来るため、より小型で高周波および広周波数帯域を有した低価格の分布定数形 積層LCフィルタが得られる。
【0017】
以下、図面を参照して本考案の実施例による積層LCフィルタを説明する。
【0018】 [実施例1] 図1は、実施例1による積層LCフィルタを示す斜視図である。図1において 、本積層LCフィルタは、積層焼結体110と、積層焼結体110の外周部に設 けられたインダクタンス引出端子131aおよび131bと、積層焼結体110 の外周部に設けられた容量引出端子132とを有する。積層焼結体110は、内 部にインダクタンスを形成するつづら折れ導体パターンと、これと協働してキャ パシタを形成する電極導体とを含み、フェライトよりなる複数の絶縁磁性体が積 層して成る。インダクタ引出端子131aおよび131bは、内部のつづら折れ 導体パターンに接続されている。容量引出端子132は、内部の電極導体に接続 されている。また、インダクタンス引出端子131aおよび131bと容量引出 端子132は、AgまたはAg合金等を塗布焼付け後、Niめっき、半田めっき 等が施されて形成されている。
【0019】 図2は、図1に示す積層LCフィルタの内部構成を示す図である。図2を参照 して、実施例1による積層LCフィルタの製造工程を説明する。
【0020】 グリーンシート法(あるいは印刷重畳法)により製造したフェライトから 成る絶縁磁性体層111の上に、Ag(またはAgとPdとの合金)から成る導 体ペーストをスクリーン印刷することにより、つづら折れ導体パターンである導 体121を形成する。導体121の両端にはそれぞれ、端部121a、121b が形成されている。
【0021】 フェライト粉末をブチラール等のバインダ材および溶剤と混合することに より製造した磁性体ペーストを、全面にスクリーン印刷し絶縁磁性体層112を 形成する。絶縁磁性体層112は、容量形成の誘電体層とインダクタ用の磁性体 層との機能を兼ねた層であり、その厚さは、焼結後のフェライト絶縁磁性体の誘 電率、焼結時の収縮率、およびインダクタ導体の面積等を勘案して、求める容量 が得られる厚さに決定される。
【0022】 絶縁磁性体層112上に、つづら折れ形状を呈するパターン導体から成る 電極導体122を印刷する。電極導体122の一端には、端部122aが形成さ れている。尚、電極導体122のつづら折れ形状は、間に絶縁磁性体層112を 介して形成されている導体121と相対向する形状とする。これにより、導体1 21および電極導体122は、絶縁磁性体層112を介して容量を形成する。
【0023】 前述の磁性体印刷ペーストを直接重畳印刷する方法、あるいは、工程と 同様にグリーンシート法(あるいは印刷重畳法)により製造したフェライト絶縁 磁性体層を重畳、圧着する方法により、フェライトから成る絶縁磁性体シート層 113を積層し、これを焼結して、積層焼結体110を製造する。
【0024】 図1に示すように、積層焼結体110に、インダクタンス引出端子131 aおよび131bと、容量導体引出端子132とを設け、端子それぞれに端部1 21a、121b、122aを接続する。
【0025】 以上のようにして、実施例1による積層LCフィルタが製造された。
【0026】 図4に、実施例1による積層LCフィルタの等価回路を示す。
【0027】 [実施例2] 図3(a)〜(j)は、実施例2による積層LCフィルタの製造工程を示す図 である。実施例2による積層LCフィルタは、実施例1によるものよりも、比較 的低い周波数領域のノイズ除去に適したフィルタである。図3(a)〜(j)を 参照して、実施例2による積層LCフィルタの製造工程を説明する。
【0028】 (a) グリーンシート法あるいは印刷重畳法により製造したフェライトから成る 絶縁磁性体生シート板211を用意する。
【0029】 (b) 絶縁磁性体生シート板211上に、Ag(またはAgとPdとの合金)か ら成る導体ペーストをスクリーン印刷することにより、つづら折れ導体パターン である導体221を形成する。導体221の両端にはそれぞれ、端部221a、 221bが形成されている。端部221bは、絶縁磁性体生シート211の縁部 に達している。
【0030】 (c) フェライト粉末をブチラール等のバインダ材および溶剤と混合することに より製造した磁性体ペーストを、スクリーン印刷し絶縁磁性体層212を形成す る。絶縁磁性体層112は、容量形成の誘電体層とインダクタ用の磁性体層との 機能を兼ねた層であり、端部221aが露出する大きさの開口部212aを有す る。また、その厚さは、焼結後のフェライト絶縁磁性体の誘電率、焼結時の収縮 率、および導体221の面積等を勘案して、求める容量が得られる厚さに決定さ れる。
【0031】 (d) 絶縁磁性体層212上に、つづら折れ形状を呈する電極導体222を印刷 する。導体222の一端には、絶縁磁性体生シート211の縁部に達する端部2 22aが形成される。電極導体222の他端には、開口部212a近傍に配され る端部222bが形成さる。尚、電極導体222のつづら折れ形状は、間に絶縁 磁性体層212を介して形成されている導体221と相対向する形状とする。こ れにより、導体221および電極導体222は、絶縁磁性体層212を介して容 量を形成する。
【0032】 (e) 磁性体印刷ペーストを印刷して、絶縁磁性体層213を形成する。絶縁磁 性体層213は、開口部212aに重なり、端部221bを露出する開口部21 3aと、端部222bを露出する開口部213bとを有する。尚、開口部213 aおよび開口部213bは、連続して開口してもよい。
【0033】 (f) 絶縁磁性体層213上に、つづら折れ導体パターンである導体223を印 刷する。導体223の一端には、絶縁磁性体層213の縁部に達する端部223 aが形成される。導体223の他端には、開口部213aに達する端部223b が形成され、端部221bと接続される。尚、導体223のつづら折れ形状は、 導体221のつづら折れと互い違いとなる形状とする。
【0034】 (g) 磁性体印刷ペーストを印刷して、絶縁磁性体層214を形成する。絶縁磁 性体層214は、開口部213bに重なり、端部222aを露出する開口部21 4aを有する。絶縁磁性体層214は、第2の容量形成の誘電体層とインダクタ 用の磁性体層との機能を兼ねた第2の層である。
【0035】 (h) 絶縁磁性体層214上に、電極導体224を印刷する。電極導体224の 一端には、開口部214aに達する端部224bが形成され、端部222bと接 続される。尚、電極導体224のつづら折れ形状は、導体223のつづら折れと 相対向する形状とする。
【0036】 (i) 前述の磁性体印刷ペーストを直接重畳印刷する方法、あるいは、工程と 同様にグリーンシート法(あるいは印刷重畳法)により製造したフェライト絶縁 磁性体生シート板215を重畳、圧着する方法により、フェライトから成る絶縁 磁性体シート層215を積層し、これを焼結して、積層焼結体210を製造する 。
【0037】 (j) 積層焼結体110に、Ag(またはAg合金等)を塗布焼付け後、めっき (例えば、Niめっき、半田めっき等)処理されたインダクタンス引出端子23 1aおよび231bと、容量導体引出端子232とを設け、端子それぞれに端部 221a、223a、222aを接続する。
【0038】 以上のようにして、実施例2による積層LCフィルタが製造された。
【0039】 実施例2による積層LCフィルタの等価回路も、実施例1によるもの(図4に 示す)と同じである。
【0040】 実施例1および2においては、インダクタ導体と容量導体とが、絶縁磁性体層 を介して互いに対向する一方、容量導体は、インダクタンスを形成する磁路に交 差しない。このため、従来の構造に較べ大きなインダクタンスが得られる。さら に、実施例2の場合には、インダクタ導体および容量導体は、2層構造であり、 かつ、つづら折れ部が印刷面に垂直な方向から透視した場合に閉ループをなすよ うに重畳されている。このため、1層目あるいは2層目で発生した磁束は2層目 あるいは1層目のインダクタ導体とそれぞれ鎖交する。このため、さらに大きな インダクタンスが得られる。
【0041】 [実施例3] 図5は、実施例3による積層LCフィルタの要部を示す分解斜視図である。図 5において、実施例3による積層LCフィルタは、フェライトから成る絶縁磁性 体層311と、つづら折れ導体パターンである導体321と、フェライトから成 る絶縁磁性体層312と、電極導体322と、フェライトから成る絶縁磁性体層 313とを有する。導体321の両端にはそれぞれ、端部321aおよび321 bが形成され、電極導体322の一端には、端部322aが形成されている。そ して、図示しないが、これらが積層されたものを焼結した積層焼結体に、インダ クタンス引出端子および容量導体引出端子が設けられ、端子それぞれに導体の端 部が接続される。
【0042】 本実施例においては、電極導体322のつづら折れ長さは、導体321よりも 短い。インダクタンス導体である導体321のうち、容量導体である電極導体3 22に対向しない部分は、等価的に直列接続されたインダクタとなり、特定の周 波数特性を持つインピーダンス素子として機能する。他方、相対向する部分は、 分布定数型LCフィルタ機能を有する。即ち、本実施例においては、電極導体3 22のつづら折れ長さに応じた容量が得られ、この長さを任意に設定することに より、例えば、分布定数型LCフィルタ部のノイズ除去帯域よりも、比較的低周 波数帯域でのノイズにもより効果的な除去作用が得られる。
【0043】 図6に、実施例3による積層LCフィルタの等価回路を示す。
【0044】 [実施例4] 図7は、実施例4による積層LCフィルタの要部を示す分解斜視図である。図 7において、実施例4による積層LCフィルタは、フェライトから成る絶縁磁性 体層411と、つづら折れ導体パターンである導体421と、フェライトから成 る絶縁磁性体層412と、電極導体422および423と、フェライトから成る 絶縁磁性体層413とを有する。導体421の両端にはそれぞれ、端部421a および421bが形成されている。電極導体422の一端には、端部422aが 形成され、電極導体423の一端には、端部423aが形成されている。そして 、図8に示すように、これらが積層されたものを焼結した積層焼結体410に、 インダクタンス引出端子431aおよび431bが設けられ、端子それぞれに導 体の端部が接続される。容量導体引出端子432aおよび432bが設けられ、 端子それぞれに導体の端部が接続される。
【0045】 実施例4おいては、容量用の電極導体の中間部を除去したもので、2個即ち2 段の分布定数型LCフィルタの間に1個のインダクタを配置した構造をなしてい る。即ち、電極導体422および433は、容量導体が分割された状態であり、 各々の容量を変えることにより、発生あるいは外来ノイズの各種の複雑なパター ンに合わせたノイズ除去特性を得ることができる。また、図7に示す容量導体の 外部引出しは、つづら折れ部の始端、終端の例を示しているが、例えば、電極導 体422の端部422aを電極導体422自身のつづら折れ部の始端にしてもよ い。ただし、分布定数回路として外部引出し方法を変えることによりそのフィル タ特性が変化する事は言うまでもない。
【0046】 図9に、実施例4による積層LCフィルタの等価回路を示す。
【0047】
本考案による積層LCフィルタは、インダクタンス形成用のつづら折れ導体パ ターンを一方の電極としてキャパシタを形成する電極導体が、つづら折れ導体パ ターンの少なくとも一部と同一のパターン導体から成るため、磁束と容量導体が 交差せず、高周波かつ広帯域なノイズに対応できる。また、パターン導体を種種 の形状とすることで、特定の周波数域におけるノイズに対応できる。さらに、こ の積層LCフィルタを複合させれば、ノイズ除去効果の向上が期待できる。
【0048】 さらに、本考案による積層LCフィルタは、各導体とその引出線とが一体の構 造であるため、比較的小型である。また、各導体とその引出線とを一印刷工程で 形成できるため、比較的簡素な製造工程にて製造できる。
【図1】本考案の実施例1による積層LCフィルタを示
す外観斜視図である。
す外観斜視図である。
【図2】実施例1による積層LCフィルタの要部を示す
分解斜視図である。
分解斜視図である。
【図3】本考案の実施例2による積層LCフィルタを示
す製造工程図である。
す製造工程図である。
【図4】実施例1および2による積層LCフィルタの電
気的等価回路図である。
気的等価回路図である。
【図5】本考案の実施例3による積層LCフィルタの要
部を示す分解斜視図である。
部を示す分解斜視図である。
【図6】実施例3による積層LCフィルタの電気的等価
回路図である。
回路図である。
【図7】本考案の実施例4による積層LCフィルタの要
部を示す分解斜視図である。
部を示す分解斜視図である。
【図8】実施例4による積層LCフィルタを示す外観斜
視図である。
視図である。
【図9】実施例4による積層LCフィルタの電気的等価
回路図である。
回路図である。
110 積層焼結体 111〜113 絶縁磁性体層 121 導体 122 電極導体 131a、131b インダクタ引出端子 132 容量引出端子
Claims (3)
- 【請求項1】 フェライトから成る絶縁磁性体層と、該
絶縁磁性体層の一面に配され、インダクタンスを形成す
るつづら折れ導体パターンと、前記絶縁磁性体層の他面
に配され、該つづら折れ導体パターンを一方の電極とし
てキャパシタを形成する電極導体とを有する積層LCフ
ィルタにおいて、前記電極導体は、前記つづら折れ導体
パターンの少なくとも一部と同一のパターン導体から成
ることを特徴とする積層LCフィルタ。 - 【請求項2】 前記パターン導体は、前記つづら折れ導
体パターンの異なる領域部分と同一のパターンを有する
複数の部分からなるものである請求項1記載の積層LC
フィルタ。 - 【請求項3】 フェライトから成る絶縁磁性体層と、該
絶縁磁性体層の一面に配され、インダクタンスを形成す
るつづら折れ導体パターンと、前記絶縁磁性体層の他面
に配され、該つづら折れ導体パターンを一方の電極とし
てキャパシタを形成する電極導体とを有する積層LCフ
ィルタにおいて、前記電極導体は、前記つづら折れ導体
パターンの少なくとも一部と同一のパターン導体から成
る積層LCフィルタの複数個を、フェライトから成る他
の絶縁磁性体層を介して、積層してなる複合積層LCフ
ィルタであって、複数の前記積層LCフィルタ各々の前
記つづら折れ導体パターンは、積層方向から透視した場
合に、閉ループを形成するように交互に配され、前記絶
縁磁性体層および前記他の絶縁磁性体層は、その両面を
連通する連通部を有し、各前記つづら折れ導体パターン
および各前記電極導体はそれぞれ、前記連通部をとおっ
て、互いに接続されたことを特徴とする複合積層LCフ
ィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6010793U JPH0729815U (ja) | 1993-11-09 | 1993-11-09 | 積層lcフィルタおよびこれを用いた複合積層lcフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6010793U JPH0729815U (ja) | 1993-11-09 | 1993-11-09 | 積層lcフィルタおよびこれを用いた複合積層lcフィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0729815U true JPH0729815U (ja) | 1995-06-02 |
Family
ID=13132556
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6010793U Pending JPH0729815U (ja) | 1993-11-09 | 1993-11-09 | 積層lcフィルタおよびこれを用いた複合積層lcフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0729815U (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100455931B1 (ko) * | 2003-07-23 | 2004-11-06 | (주)매트론 | 임피던스 소자 일체형 트랜스포머와 그것의 구조 및제조방법 |
JP5668159B1 (ja) * | 2014-03-26 | 2015-02-12 | ミハル通信株式会社 | 高周波チョークコイルとcatv機器 |
JP2016025278A (ja) * | 2014-07-23 | 2016-02-08 | ミハル通信株式会社 | 高周波チョークコイルとそれを備えたcatv機器 |
JP2023529508A (ja) * | 2020-06-30 | 2023-07-10 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ | 磁気共鳴コイルアレイ及び自己補償型無線周波数チョーク |
-
1993
- 1993-11-09 JP JP6010793U patent/JPH0729815U/ja active Pending
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US12092712B2 (en) | 2020-06-30 | 2024-09-17 | Koninklijke Philips N.V. | Magnetic resonance coil array and self-compensated radiofrequency choke |
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