JPH07298122A - イメージセンサーデバイス - Google Patents

イメージセンサーデバイス

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JPH07298122A
JPH07298122A JP6084834A JP8483494A JPH07298122A JP H07298122 A JPH07298122 A JP H07298122A JP 6084834 A JP6084834 A JP 6084834A JP 8483494 A JP8483494 A JP 8483494A JP H07298122 A JPH07298122 A JP H07298122A
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JP
Japan
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image sensor
light receiving
sensor device
data
semiconductor substrate
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JP6084834A
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English (en)
Inventor
Yosuke Kusaka
洋介 日下
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イメージセンサーとその出力信号を処理する
ための回路を単一の半導体基板上に形成する。 【構成】 イメージセンサー180、181、280、
281と、このイメージセンサー180、181、28
0、281から出力されるアナログ信号をデジタルデー
タに変換するAD変換回路302と、このAD変換回路
302により変換されたデジタルデータを記憶するRA
M303と、デジタルデータを処理するためのデータ処
理プログラムを格納するROM305と、データ処理プ
ログラムを実行してデジタルデータを処理するCPU3
06とを単一の半導体基板80上に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラなどの焦点検出
装置に用いられるイメージセンサーデバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】イメージセンサーとその出力をAD変換
するADコンバーターとを内蔵したイメージセンサーデ
バイスが知られている(例えば、特開昭63−3137
8号公報参照)。
【0003】また、イメージセンサー、イメージセンサ
ーの制御回路およびイメージセンサーの出力をアナログ
処理するアナログ処理回路を内蔵するイメージセンサー
デバイスと、このイメージセンサーデバイスからのアナ
ログ出力をAD変換するADコンバーターおよびAD変
換された出力を処理するデジタル処理回路を内蔵するマ
イクロコンピュータとからなるイメージセンサーシステ
ムが知られている(例えば、特開昭63−168613
号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た後者のイメージセンサーシステムでは、イメージセン
サーデバイスからマイクロコンピュータまで信号ライン
を介してイメージセンサーのアナログ信号が伝達される
ので、ノイズなどの外乱を受けやすく、そのためにイメ
ージセンサーの出力を伝達する信号ラインをグランドで
ガードしたり、信号ラインの近くにクロックラインを設
置しないように信号ラインの配設に注意しなければなら
なかった。
【0005】また、上述した従来のイメージセンサーシ
ステムでは、イメージセンサーデバイスと、その出力を
処理するためのマイクロコンピュータなどの処理装置と
の2つのデバイスからシステムが構成されているので、
2つのデバイス間の情報伝達に複数の信号ラインが必要
となる。これらの信号ラインには、電源、イメージセン
サーの動作制御信号、AD変換の同期信号、クロック信
号、イメージセンサーの出力信号、ADコンバーターの
基準電圧信号などがある。2つのデバイス間に多くの信
号ラインが存在するために、スペース的にもコスト的に
も問題がある。例えばこのような2つのデバイスから成
るイメージセンサーシステムをカメラに組み込む場合に
は、フレキシブル配線基板を用いて多数の信号ラインを
構成しているが、信号ラインが多いのでフレキシブル配
線基板のコストが増加する上に、カメラ内において大き
なスペースを占有するという問題がある。
【0006】さらに、上述した従来のイメージセンサー
システムでは、2つのデバイスからシステムが構成され
ているので、2つのデバイスを収容するパッケージが必
要となり、パッケージ2つ分のコストとスペースが必要
になるという問題もある。
【0007】さらにまた、上述した従来のイメージセン
サーシステムでは、2つのデバイスからシステムが構成
されているので、これら2つのデバイスを形成するため
の2つの半導体基板(チップ)が必要である。カメラの
焦点検出装置には複数の受光部を備えたイメージセンサ
ーデバイスが用いられるが、焦点検出光学系の構成に対
応して半導体基板上の複数の受光部の配置が決定される
ので、半導体基板上に空スペースが生じ、半導体基板を
有効に利用できないという問題がある。このため、半導
体基板のコストが高くなっている。また、半導体基板へ
の入出力信号のボンディング部の面積が半導体基板上で
大きな面積を占めており、これによって半導体基板がコ
ストアップしている。
【0008】本発明の目的は、イメージセンサーとその
出力信号を処理するための回路を単一の半導体基板上に
形成したイメージセンサーデバイスを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図4およ
び図17に対応づけて本発明を説明すると、請求項1の
発明は、イメージセンサー180、181、280、2
81と、このイメージセンサー180、181、28
0、281から出力されるアナログ信号をデジタルデー
タに変換するAD変換回路302と、このAD変換回路
302により変換されたデジタルデータを記憶するRA
M303と、デジタルデータを処理するためのデータ処
理プログラムを格納するROM305と、データ処理プ
ログラムを実行してデジタルデータを処理するCPU3
06とを単一の半導体基板80上に形成することによ
り、上記目的を達成する。請求項2のイメージセンサー
デバイスは、イメージセンサー180、181、28
0、281を電荷蓄積型とし、イメージセンサー18
0、181、280、281の電荷蓄積動作を制御する
ための制御信号を発生するセンサー制御回路300と、
時間計測のためのタイマー307とを半導体基板80上
に形成するとともに、ROM305にイメージセンサー
180、181、280、281の電荷蓄積時間を算出
するセンサー制御プログラムを格納し、CPU306に
よって、センサー制御プログラムを実行して算出した電
荷蓄積時間をタイマー307により計測し、センサー制
御回路300にイメージセンサー180、181、28
0、281の電荷蓄積開始タイミングと電荷蓄積終了タ
イミングを指示するようにしたものである。請求項3の
イメージセンサーデバイスは、デジタルデータを補正す
るための補正データを記憶する電気的書き込みおよび消
去可能なEEPROM304を半導体基板上に形成する
とともに、補正データをEEPROM304から読み出
してこの補正データによりRAM303に記憶されたデ
ジタルデータを補正するデータ補正プログラムをROM
305に格納し、CPU306によって、データ補正プ
ログラムを実行して補正データによりデジタルデータを
補正するようにしたものである。請求項4のイメージセ
ンサーデバイスは、RAM303に記憶されたデジタル
データに基づいて補正データを算出してEEPROM3
04に格納する補正データ作成プログラムをROM30
5に格納し、CPU306によって、補正データ作成プ
ログラムを実行してデジタルデータに基づいて補正デー
タを算出し、この補正データをEEPROM304に記
憶するようにしたものである。請求項5のイメージセン
サーデバイスのイメージセンサーは複数の画素を1次元
に配列した2個の受光部180A、181Aを有し、そ
れらの受光部180A、181Aを画素の配列方向が平
行となるように半導体基板80A上に配置し、2個の受
光部180A、181Aの間にAD変換回路302A、
RAM303A、ROM305AおよびCPU306A
を形成したものである。請求項6のイメージセンサーデ
バイスのイメージセンサーは、それぞれ独立に電荷蓄積
開始と終了を制御可能な複数の電荷蓄積型受光部18
0、181、280、281を有し、それらの各受光部
180、181、280、281の電荷蓄積動作を独立
に制御するための動作信号を発生するセンサー制御回路
300を半導体基板80上に形成したものである。請求
項7のイメージセンサーデバイスは、AD変換回路30
2は複数の受光部のそれぞれに対応する複数のAD変換
部を有し、各受光部から出力されるアナログ信号をそれ
ぞれ別々のAD変換部によりデジタルデータに変換する
ようにしたものである。請求項8のイメージセンサーデ
バイスの各受光部180、181、280、281は1
次元に配列された複数の画素から成り、それらの受光部
180、181、280、281を画素の配列方向が異
なるように半導体基板80上に配置するとともに、それ
らの受光部180、181、280、281に少なくと
も2方向を囲まれた半導体基板80上にAD変換回路3
02、RAM303、ROM305、CPU306およ
びセンサー制御回路300を形成したものである。
【0010】
【作用】単一の半導体基板上にイメージセンサーとその
出力信号を処理する各種回路を形成する。
【0011】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段および作用の項では、本発明を分り
やすくするために実施例の図を用いたが、これにより本
発明が実施例に限定されるものではない。
【0012】
【実施例】
−第1の実施例− 図1は、第1の実施例のイメージセンサーデバイスを用
いたカメラの断面図である。カメラボディ1に対しレン
ズ鏡筒2は交換可能に構成されており、図はレンズ鏡筒
2がカメラボディ1に装着された状態を示している。レ
ンズ鏡筒2内には撮影光学系3があり、撮影光学系3を
通る被写体からの光束はハーフミラーから構成されるメ
インミラー4によりサブミラー5とファインダー6の方
向に分割される。サブミラー5によりボディ底方向に偏
向された光束はボディ底面11の開口部11aを通り、
撮影光学系3の予定焦点面(フィルム面)12の共役面
近傍に配置されたAFモジュール10へ導かれ、イメー
ジセンサデバイス8の受光部上に被写体像が形成され
る。このAFモジュール10は焦点検出光学系7と、ハ
ウジング9と、イメージセンサーデバイス8とから構成
される。これら焦点検出光学系7とイメージセンサーデ
バイス8の詳細な構成については後述する。
【0013】イメージセンサーデバイス8は、受光部上
の被写体像の光強度分布を光電変換し、光電変換された
アナログ信号をAD変換し、さらにデジタルデータに所
定の焦点検出演算処理を施すことによって撮影光学系3
の結像面と予定焦点面12とのデフォーカス量dを検出
する。また、イメージセンサーデバイス8はデフォーカ
ス量dに基づいてモーター13を駆動制御し、撮影光学
系3の焦点調節を行うとともに、撮影光学系3の焦点調
節状態をLEDやLCDから成るディスプレイ14に表
示する。
【0014】図2は、第1の実施例の焦点検出光学系7
とイメージセンサーデバイス8とハウジング9の構成を
示す。焦点検出光学系7は、十字形状の開口部70を有
する視野マスク71と、コンデンサーレンズ72と、二
対の絞り開口部173と174および273と274を
有する絞りマスク75と、二対の再結像レンズ176と
177および276と277をプラスチック光学材料で
一体成形した再結像レンズモジュール78とを有する。
イメージセンサーデバイス8は、電荷蓄積型CCDの二
対の受光部180と181および280と281が形成
された半導体基板80(チップ、IC基板)と、この半
導体基板を収納するパッケージ90(セラミックパッケ
ージ)とから構成される。ハウジング9は焦点検出光学
系7を構成する各種光学部材を保持するホルダーであ
り、このハウジング9にイメージセンサーデバイス8が
取付られる。
【0015】図3は、イメージセンサーデバイス8の取
り付け部分を示すハウジング9の部分断面図である。パ
ッケージ90は、そのA面とB面でハウジング9に対す
る位置が調節され、ハウジング9に接着される。パッケ
ージ90には半導体基板80を取り囲む壁部92が形成
されており、その上面には半導体基板80を雰囲気から
保護するためのカバーガラス91が取り付けられる。な
お、カバーガラス91に多層膜による光学フィルターを
形成し、焦点検出に用いる可視光以外の光をカットする
ようにしてもよい。そのようにすれば、後述する半導体
基板上に形成されるアナログ処理回路、デジタル処理回
路、各種メモリなどに可視光以外の紫外線や赤外線が照
射されて温度上昇、誤動作、性能劣化などの不具合が発
生するのを防止できる。
【0016】このような構成において、二対の絞り開口
部173と174および273と274は、コンデンサ
ーレンズ72により撮影光学系3の射出瞳近傍の面30
の光軸に対して対称な二対の領域131と132および
231と232に投影されており、この領域を通る光束
は視野マスク71付近でまず一次像を形成する。視野マ
スク71の開口部70に形成された一次像は、コンデン
サーレンズ72、二対の絞り開口部173と174およ
び273と274を通り、二対の再結像レンズ176と
177および276と277によってイメージセンサー
デバイス8の受光部180と181および280と28
1上に二対の二次像として形成される。これらの二対の
二次像の相対的位置関係は撮影光学系3の焦点調節状態
に応じて変化する。したがって、受光部180と181
および280と281の二対の二次像を光電変換して得
られる電気的な被写体像信号を処理することによって二
対の二次像の相対的位置関係を求め、それに基づいて撮
影光学系3の焦点調節状態を示すデフォーカス量dを求
める。
【0017】図4は、イメージセンサーデバイス8の半
導体基板80上の受光部および各種処理回路の配置を示
す。受光部180と181および280と281は、そ
れぞれ光電変換用フォトダイオードと光電変換により発
生した電荷を蓄積する電荷蓄積部とから成る複数の画素
を所定のピッチで1次元に配列したものである。受光部
180と181の画素の配列方向の軸は同一である。ま
た、受光部280と281の画素の配列方向の軸も同一
であり、この軸は受光部180と181の画素の配列方
向の軸と垂直に交わる。受光部180と181に形成さ
れる一対の被写体像の相対的な位置関係は、撮影光学系
3の焦点調節状態に応じて変化する。同様に、受光部2
80と281に形成される一対の被写体像の相対的な位
置関係も撮影光学系3の焦点調節状態に応じて変化す
る。
【0018】受光部180と181で生成した電荷はC
CDシフトレジスタ182により順次電荷電圧変換器1
83へ転送され、被写体像の光強度を電圧で表わすアナ
ログ信号に変換される。また、受光部280と281で
生成した電荷はCCDシフトレジスタ282により順次
電荷電圧変換器283へ転送され、被写体像の光強度を
電圧で表わすアナログ信号に変換される。これらの電荷
電圧変換器183、283は、例えばフローティングデ
ィフュージョンアンプにより構成される。受光部18
0、181、280、281の電荷蓄積動作、CCDシ
フトレジスタ182、282の転送動作、電荷電圧変換
器183、283の変換動作は制御回路300によって
制御される。
【0019】電荷電圧変換器183、283の出力する
アナログ電気信号は、アナログ処理回路301で後述す
る増幅処理、暗電流補償処理、2重相関サンプリング処
理、AD変換のためのクランプ処理などのアナログ処理
が行われる。アナログ処理された信号はADコンバータ
ー302によりAD変換され、変換後のデジタルデータ
はRAM303に格納される。電気的消去、書込み可能
な不揮発性メモリであるEEPROM304には、被写
体像のデジタルデータを補正するための補正データが格
納される。ROM305にはCPU(中央処理装置、演
算ユニット)306の制御プログラムが格納されてお
り、CPU306は制御プログラムを実行して補正デー
タによりデジタルデータを補正するとともに、補正後の
デジタルデータに対して周知の相関演算処理を行うこと
により、受光部180と181および280と281上
の二対の二次像の相対的位置関係を求め、それに基づい
て撮影光学系3の焦点調節状態を示すデフォーカス量d
を求める。タイマー307は電荷蓄積型の受光部の電荷
蓄積時間を計測すための時計である。
【0020】通信回路308は、イメージセンサーデバ
イス8が外部のマイクロコンピュータなどの外部デバイ
スと通信を行うための回路である。通信回路308の通
信方式はパラレル方式でもシリアル方式でもよいが、イ
メージセンサーデバイス8の端子数を少なくするため
に、シリアル通信方式が望ましい。クロック回路309
は発振器により基準クロックを発生するとともに、イメ
ージセンサーデバイス8内の各種回路の動作に必要な各
種クロックを基準クロックを分周して生成し、各種回路
へ供給して各回路間の同期をとっている。なお、基準ク
ロックは外部から供給するようにしてもよい。電源回路
310は、外部電源からイメージセンサーデバイス8の
内部で必要な電圧を生成する。例えば外部から5Vの電
源が供給されている場合には、受光部180、181、
280、281の光電変換動作に必要な12V電圧や、
ADコンバーター302の基準電圧4Vなどを生成す
る。ボンディング部311は、半導体基板80の電源や
各種信号ラインをパッケージ90に設けられたリード端
子と結合するためのワイヤーボンディング領域である。
【0021】受光部180と181および280と28
1の半導体基板80上の配置は、焦点検出光学系7の構
成によって決定される。また、CCDシフトレジスタ1
82、282は受光部180、181、280、281
に沿って平行に配置される。CCDシフトレジスタ18
2、282は半導体基板80の中央付近で交差するよう
に構成されている。この交差部分において互いの電荷が
混じり合わないように、CCDシフトレジスタ182と
282の転送クロックは互いに半周期ずらしている。
【0022】ボンディング部311は半導体基板80の
縁に形成される。半導体基板80のコストを下げるため
に、半導体基板80は受光部180、181、280、
281と、CCDシフトレジスタ182、282と、ボ
ンディング部311とを収納可能な最小の長方形に形成
され、半導体基板面積はこれらの以外の回路を納めるた
めに大きくならないようにしている。したがって、受光
部、CCDシフトレジスタおよびボンディング部以外の
回路は半導体基板80上の受光部、CCDシフトレジス
タおよびボンディング部の隙間に配置される。制御回路
300とアナログ処理回路301は、受光部181、2
80と半導体基板80の縁とに囲まれた空間(図4にお
いて半導体基板80の右上)に形成される。ADコンバ
ーター302、RAM303およびEEPROM304
は、受光部181、281と半導体基板80の縁とに囲
まれた空間(図4において半導体基板80の右下)に形
成される。ROM305、CPU306およびタイマー
307は、受光部180、281と半導体基板80の縁
とボンディング部311とに囲まれた空間(図4におい
て半導体基板80の左下)に形成される。通信回路30
8、クロック回路309および電源回路310は、受光
部180、280と半導体基板80の縁とボンディング
部311とに囲まれた空間(図4において半導体基板8
0の左上)に形成される。したがって、制御回路30
0、アナログ処理回路301、ADコンバーター30
2、RAM303、EEPROM304、ROM30
5、CPU306、タイマー307、通信回路308、
クロック回路309、電源回路310のいずれも、受光
部180、181、280、281の内のいずれか2つ
の受光部により2方向を囲まれた半導体基板80上の領
域に形成されることになる。
【0023】また、半導体基板80上に形成された制御
回路300、アナログ処理回路301、ADコンバータ
ー302、RAM303、EEPROM304、ROM
305、CPU306、タイマー307、通信回路30
8、クロック回路309、電源回路310を外部からの
光から遮光するためにアルミ膜を上記回路上に形成す
る。
【0024】なお、電荷電圧変換器183、283をフ
ローティングデフュージョンアンプで形成する場合は、
上記アルミ膜が浮遊容量となって高いアンプゲインが得
られないので、アルミ膜を設けない。しかし、電荷電圧
変換器183、283は光があたると暗電流などによっ
て性能が劣化するので、図5に示すように半導体基板8
0上でなるべく光の当たらない領域に配置する。図5に
おいて、ハッチングを施した4つの十字型の領域48
0、481、580、581が視野マスク71の十字型
の開口部70に対応した光が当たる領域であって、電荷
電圧変換器183、283をこれらの領域外に配置す
る。また、アルミ膜を設置しても完全には遮光できない
ので、暗電流が性能劣化の原因となるアナログ処理回路
301も光が当たる領域外に配置することが望ましい。
【0025】図6は、図4で説明したイメージセンサー
デバイス8内の各種回路の動作を説明するためのブロッ
ク図である。CPU306はROM305に格納された
電荷蓄積時間を計算するセンサー制御プログラムを実行
し、各対の受光部180と181および280と281
の蓄積時間をそれぞれ計算し、制御回路300へ受光部
180と181および280と281の電荷蓄積開始お
よび終了の指令をそれぞれ出力する。なお、電荷蓄積時
間はタイマー307により計測される。制御回路300
は、受光部180と181および280と281の電荷
蓄積開始および終了の指令にしたがって各受光部180
と181および280と281へ電荷蓄積開始および終
了の制御信号をそれぞれ出力する。これによって、対の
受光部180、181の電荷蓄積タイミングと他の対の
受光部280、281の電荷蓄積タイミングとを完全に
独立に制御できる。
【0026】受光部180、181の電荷蓄積終了によ
り蓄積された電荷はCCDシフトレジスタ182より転
送される。この電荷転送のためのクロックは制御回路3
00からCCDシフトレジスタ182に与えられる。一
方、受光部280、281の電荷蓄積終了により蓄積さ
れた電荷はCCDシフトレジスタ282より転送され
る。この電荷転送のためのクロックは制御回路300か
らCCDシフトレジスタ282に与えられる。CCDシ
フトレジスタ182により転送された電荷は、電荷電圧
変換器183によってアナログ電圧信号に変換される。
また、CCDシフトレジスタ282により転送された電
荷は電荷電圧変換器283によってアナログ電圧信号に
変換される。
【0027】図7はアナログ電圧信号の波形を示すタイ
ムチャートである。図において、600はリセット電圧
レベルであり、601、602、・・・は各画素に蓄積
された電荷に対応する信号電圧レベルであり、電荷量が
大きい程、リセット電圧レベル600から下側への電圧
降下が大きくなる。電荷電圧変換器183、283から
のアナログ電圧信号は、それぞれ独立したアナログ処理
回路301A、301Bによってアナログ処理が施され
る。このアナログ処理には、2重相関サンプリング、暗
電流補償、電圧増幅、AD変換のための電圧クランプな
どが含まれる。2重相関サンプリングは、図7におい
て、リセット電圧レベルの変動を補償するための処理で
あって、各画素出力の信号電圧ごとにその直前のリセッ
ト電圧レベルとの差分を取る。図7に示す例では、V
d、Vsが2重相関サンプリングによって出力される。
暗電流補償とは、各画素において熱的に発生した電荷分
を差し引く処理であり、各受光部の先頭画素をアルミ膜
で遮光し、遮光した画素で発生した信号分(熱的に発生
した暗電流のみを含む)を通常画素の信号から差し引く
処理である。図7においてVdが遮光した画素で発生し
た信号分であり、Vsが通常画素の信号分を示す。暗電
流補償により通常画素の暗電流補償後の出力は(Vs−
Vd)となる。またAD変換のための電圧クランプと
は、アナログ信号をAD変換する時にアナログ信号をA
D変換の電圧範囲内に納める処理であって、例えばAD
変換の電圧範囲が基準電圧Vrefから接地電圧GND
までとすると、光のあたっていない暗黒の画素出力がV
refとなるようにし、光のあたっている画素出力がそ
の光量に応じてVrefからGND方向に出力される。
【0028】図8(a)は電圧クランプ後の信号波形を
示す。アナログ処理回路301A、301Bによりアナ
ログ処理を受けた信号は、それぞれ独立に動作するAD
コンバーター302A、302BによりAD変換され、
それらのデジタルデータはRAM303の所定の領域に
格納される。ADコンバーター302A、302Bに
も、アナログ処理回路301A、301Bへ供給されて
いる基準電圧Vrefと同じ基準電圧Vrefが供給さ
れており、入力信号を基準電圧Vrefに基づいてAD
変換する。また、制御回路300からADコンバーター
302A、302Bへ、被写体像信号の出力と同期して
AD変換を開始するためのAD同期信号(図8(b)参
照)が供給されており、ADコンバーター302A、3
02BはAD同期信号の立ち下がり(t1,t2,t
3,・・)に応答してアナログ被写体像信号をAD変換
する。AD変換は信号電圧が基準電圧Vrefの時0に
なり、信号電圧が基準電圧Vrefより小さい時に0よ
り大きなデジタルデータとなるように行われる。
【0029】上述したように、受光部180、181の
出力信号と受光部280、281の出力信号に対してぞ
れぞれ別個のアナログ処理回路301A、301BとA
Dコンバーター302A、302Bを割り当ているの
で、受光部180、181の出力信号と受光部280、
281の出力信号に対して同一のアナログ処理回路およ
びADコンバーターを用いて処理する場合のように、互
いの出力信号が時間的に重ならないようするための煩雑
なタイミング制御が不要となる。なお図6では、制御回
路300から受光部280、281、CCDシフトレジ
スタ282、アナログ処理回路301B、ADコンバー
ター302Bへの制御信号は煩雑を避けるために省略し
てある。
【0030】RAM303に格納されたデジタルデータ
のうち受光部180の画素に対応するデータをA
(1)、A(2)、・・・、A(n)、受光部181の
画素に対応するデータをB(1)、B(2)、・・・、
B(n)、受光部280の画素に対応するデータをC
(1)、C(2)、・・・、C(m)、受光部281の
画素に対応するデータをD(1)、D(2)、・・・、
D(m)とする。また、EEPROM304には受光部
180の画素に対応する補正データHA(1)、HA
(2)、・・・、HA(n)、受光部181の画素に対
応する補正データHB(1)、HB(2)、・・・、H
B(n)、受光部280の画素に対応する補正データH
C(1)、HC(2)、・・・、HC(m)、受光部2
81の画素に対応する補正データHD(1)、HD
(2)、・・・、HD(m)が記憶されている。これら
の補正データは、図1に示すカメラで一様輝度の被写体
を撮影した時に、イメージセンサーデバイス8の受光部
180、181、280、281上に形成された被写体
像データが一様な輝度分布となるように補正するための
データであって、これにより光学系の空間的な透過率の
バラツキや、画素間の感度のバラツキを総合的に補正す
ることができる。
【0031】焦点検出に先だつ調整モードにおいて、一
様輝度の被写体に対して受光部180、181、28
0、281上に形成された被写体像データをそれぞれK
A(1)、KA(2)、・・・、KA(n)、KB
(1)、KB(2)、・・・、KB(n)、KC
(1)、KC(2)、・・・、KC(m)、KD
(1)、KD(2)、・・・、KD(m)とすると、C
PU306は数式1により補正データを計算してEEP
ROM304へ格納する。
【数1】HA(i)=S/KA(i) ; HB(i)=S/KB(i) ; HC(j)=S/KC(j) ; HD(j)=S/KD(j) ただし、数式1においてSは定数でありi=1〜n、j
=1〜mである。CPU306は、焦点検出モードでE
EPROM304に格納されている補正データを用いて
数式2によりRAMに格納されている被写体像データを
補正する。
【数2】a(i)=A(i)・HA(i) ; b(i)=B(i)・HB(i) ; c(j)=C(j)・HC(j) ; d(j)=D(j)・HD(j) ただし、数式2においてa(i)、b(i)、c
(j)、d(j)は補正後の被写体像データを表し、こ
れらは再びRAMに格納される。
【0032】次に、CPU306は、データa(i)、
b(i)、c(j)、d(j)に対して所定の相関演算
を施す。基本的にはデータ列a(i)をデータ列b
(i)に対して相対的にシフトした場合の一致度(相関
度)、またはデータ列c(j)をデータ列d(j)に対
して相対的にシフトした場合の一致度を求める。そし
て、一致度(相関度)の高いシフト数を求め、受光部1
80、181上に形成される被写体像の相対的な位置関
係と、受光部280、281上に形成される被写体像の
相対的な位置関係とを検出し、それらに基づいて撮影光
学系3の焦点調節状態を示すデフォーカス量dを求め
る。数式3は相関演算の例である。
【数3】f(L)=Σ|a(i+L)−b(i)| 数式3において、Lはシフト数、f(L)がシフト数L
における相関度を示し、この値が小さいほど相関が高い
ことを表す。
【0033】CPU306は、算出されたデフォーカス
量dに基づいて半導体基板80上に形成された表示駆動
回路314を制御し、イメージセンサーデバイス8の外
部にあるディスプレイ14に焦点調節状態を表示する。
また、CPU306は、半導体基板80上に形成された
通信回路308を介してレンズ鏡筒2に内蔵されたマイ
クロコンピュータ408と通信を行い、撮影光学系3の
駆動に必要なレンズ情報を入力し、この情報とデフォー
カス量dとに基づいて合焦のために必要なレンズ駆動量
(レンズ駆動量を検出するためのエンコーダー414の
パルス数で表わす)を計算する。さらに、CPU306
は、半導体基板80上に形成された入出力回路315を
介してカメラボディ1のSW類415(レリーズボタ
ン、オートフォーカス/マニュアルフォーカスモードの
切り換えボタン、調整モード/焦点検出モードの切り換
えボタンなど)の設定情報を入力し、オートフォーカス
が可能な状態にある時は、半導体基板80上に形成され
たカウンタ316にレンズ駆動量に相当するパルス数を
セットして、半導体基板80上に形成されたモーター駆
動回路313へ合焦方向へのモーター駆動指令と速度指
令を出力する。モーター駆動回路313は、CPU30
6からの駆動指令と速度指令にしたがってモーター13
へ駆動信号を出力する。
【0034】エンコーダー414はモーター13と連動
して回転し、エンコーダー414はモーター13の所定
の回転量ごとに1個のパルス信号を発生し、このパルス
信号によりカウンタ316がデクリメントされる。カウ
ンタ316のカウント値はモーター13の回転とともに
デクリメントされていき、その内容が0になった時点で
CPU306に割り込みがかかる。CPU306は割り
込み処理ルーチンを実行してモーター駆動回路313へ
停止指令を出力し、モーター駆動回路313はこの停止
指令にしたがってモーター13へ停止信号を出力してモ
ーター13を停止させる。これにより、算出されたレン
ズ駆動量だけ撮影光学系3が駆動されて合焦状態が達成
される。
【0035】図9および図10はCPU306の制御プ
ログラムを示すフローチャートである。ステップS10
0で、カメラの不図示の電源スイッチが投入されるとス
テップS101へ進み、入出力回路315を介して調整
モード/焦点検出モードの設定情報を入力し、調整モー
ドが設定されているか否かを判別する。調整モードが設
定されていれば図11のステップS200へ進み、焦点
検出モードが設定されている場合はステップ102へ進
む。ステップS102では、受光部180、181(以
下、第1センサーと呼ぶ)と受光部280、281(以
下、第2センサーと呼ぶ)の電荷蓄積時間を決定する。
電源投入直後は、第1センサーおよび第2センサーの電
荷蓄積時間T1n、T2nには固定値が設定される。一
方、電源投入直後でない時は、前回の電荷蓄積時間T1
x、T2xと、前回の補正後の被写体像データの最大値
ABpx、CDpxと、所定値P1、P2(ただし、P
2<P1)およびHとに基づいて第1センサーおよび第
2センサーの電荷蓄積時間T1n、T2nが数式4によ
り決定される。なお、ABpxは前回の補正後のデータ
a(i)、b(i)の最大値、CDpxは前回の補正後
のデータc(j)、d(j)の最大値である。
【数4】 ABpx≧P2の場合 T1n=T1x/H ; CDpx≧P2の場合 T2n=T2x/H ; ABpx<P2の場合 T1n=P1・T1x/ABp
x ; CDpx<P2の場合 T2n=P1・T2x/CDp
【0036】ステップS103で、第1センサーおよび
第2センサーの電荷蓄積開始指令を制御回路300へ出
力し、続くステップS104で、第1センサーの電荷蓄
積時間T1nを第1タイマーにセットしてスタートさ
せ、第2センサーの電荷蓄積時間T2nを第2タイマー
にセットしてスタートさせる。ステップS105におい
て、第1センサーおよび第2センサーの電荷蓄積が終了
し、ADコンバーター302A、302BによるAD変
換が終了し、RAM303に被写体像データA(i)、
B(i)、C(j)、D(j)が格納されるまで待機
し、以上の処理が終了したらステップS106へ進む。
ステップS106では、EEPROM304に格納され
た補正データHA(i)、HB(i)、HC(j)、H
D(j)に基づいて数式2により被写体像データA
(i)、B(i)、C(j)、D(j)を補正し、補正
被写体データa(i)、b(i)、c(j)、d(j)
を算出する。ステップS107では、補正後の第1セン
サーの被写体データa(i)、b(i)に基づいて数式
3により焦点検出演算を行い、デフォーカス量d1を算
出する。ステップS108では、補正後の第2センサー
の被写体データc(i)、d(i)に基づいて数式3に
より焦点検出演算を行い、デフォーカス量d2を算出す
る。
【0037】ステップS109において、算出されたデ
フォーカス量d1とd2の内、より至近の被写体に対応
するデフォーカス量を選択し、最終的なデフォーカス量
dとするとともに、表示駆動回路314を制御してディ
スプレイ14に最終的なデフォーカス量dを表示する。
ステップS110では、通信回路308を介してレンズ
情報(レンズデータ)を入力し、このレンズ情報とデフ
ォーカス量dとに基づいてレンズ駆動量を決定し、この
レンズ駆動量をカウンタ316にセットする。ステップ
S111で、モーター駆動回路313へ合焦方向へモー
ター13を駆動する指令を出力し、続くステップS11
2で、モーター13が停止するまで待機し、モーター1
3が停止したらステップS101へ戻って上記処理を繰
り返す。なお、ステップS110でデフォーカス量dが
所定値以内の場合は、ステップS111とS112をス
キップしてステップS101へ戻る。
【0038】図11は、CPU306の調整モード時の
制御プログラムを示すフローチャートである。上述した
ように、調整モードでは被写界全体が一様の輝度(所定
値)の模擬被写体を用いて調整を行う。ステップS20
0で調整モードを開始してステップS201へ進み、第
1センサーおよび第2センサーの電荷蓄積時間を決定す
る。すなわち、第1センサーおよび第2センサーの電荷
蓄積時間T1n、T2nには、所定の輝度の被写体に対
して被写体像データが適切な値となるような固定値が与
えられる。ステップS202で、第1センサーおよび第
2センサーの電荷蓄積開始指令を制御回路300へ出力
し、続くステップS203で、第1センサーの電荷蓄積
時間T1nを第1タイマーにセットしてスタートさせ、
第2センサーの電荷蓄積時間T2nを第2タイマーにセ
ットしてスタートさせる。ステップS204では、第1
センサーおよび第2センサーの電荷蓄積が終了し、AD
コンバーター302A、302BによるAD変換が終了
し、RAM303に被写体像データKA(i)、KB
(i)、KC(j)、KD(j)が格納されるまで待機
し、以上の処理が終了したらステップS205へ進む。
ステップS205では、数式1に基づいて補正データH
A(i)、HB(i)、HC(j)、HD(j)を計算
する。次に、ステップ206では、EEPROM304
へ計算された補正データHA(i)、HB(i)、HC
(j)、HD(j)を格納する。ステップS207では
動作を停止する。
【0039】図12は第1タイマーのカウントアップ時
の割り込み処理ルーチンを示す。ステップS300で第
1タイマーのカウントアップ割り込みがかかるとステッ
プS301へ進み、第1センサーの電荷蓄積終了の指令
を制御回路300へ出力し、続くステップS302でリ
ターンする。
【0040】図13は第2タイマーのカウントアップ時
の割り込み処理ルーチンを示す。ステップS400で第
2タイマーのカウントアップ割り込みがかかるとステッ
プS401へ進み、第2センサーの電荷蓄積終了の指令
を制御回路300へ出力し、続くステップS402でリ
ターンする。
【0041】図14は、カウンター316のカウント内
容が0になった場合の割り込み処理ルーチンを示す。ス
テップS500でカウンター割り込みがかかるとステッ
プS501へ進み、モーター駆動回路313に対してモ
ーター停止指令を出し、ステップS502でリターンす
る。
【0042】上述した第1の実施例では、イメージセン
サーデバイス8のパッケージ90にセラミックパッケー
ジを用いた例を説明したが、透明樹脂によるクリアーモ
ールドパッケージを用いてもよい。
【0043】また、上述した第1の実施例では、イメー
ジセンサーデバイス8の受光部に電荷蓄積型CCDを用
いた例を説明したが、MOS型のイメージセンサーを用
いてもよい。
【0044】上述した第1の実施例では、本発明のイメ
ージセンサーデバイスをカメラの焦点検出装置に適用し
た例を説明したが、測光装置や他の装置にも適用するこ
とができる。なお、測光装置に適用する場合には、受光
部をシリコンフォトダイオードのような電流発生型の受
光部とし、発生電流を電圧に変換した後にAD変換す
る。
【0045】上述した第1の実施例では、イメージセン
サーデバイスに、AD変換したデジタルデータをデジタ
ル処理するデジタル処理回路(CPU)を内蔵した例を
示したが、イメージセンサーデバイスに通信回路だけを
内蔵し、この通信回路を介してデジタルデータを外部に
送信し、外部の別デバイスでデジタル処理を行うように
してもよい。この場合は、相互の信号ラインを少なくす
るためにシリアル通信方式を使用するほうが有利であ
る。
【0046】上述した第1の実施例では、複数の画素を
1次元に配列した受光部のイメージセンサーデバイスを
例に上げて説明したが、イメージセンサーデバイスの受
光部はエリアセンサーのような複数の画素を2次元に配
列した受光部としてもよい。
【0047】−第2の実施例− 焦点検出光学系とイメージセンサデバイスの構成を上述
した第1の実施例と異なる構成とした第2の実施例を説
明する。なお、焦点検出光学系およびイメージセンサー
デバイス以外の回路および機器は第1の実施例の回路お
よび機器と同様であり、説明を省略する。図15は、第
2の実施例の焦点検出光学系7A、イメージセンサデバ
イス8Aおよびハウジング9Aの構成を示す。焦点検出
光学系7Aは、長方形状の開口部70Aを有する視野マ
スク71Aと、コンデンサーレンズ72Aと、一対の絞
り開口部173A、174Aを有する絞りマスク75A
と、再結像レンズ176Aをプラスチック光学材料で一
体成形した再結像レンズモジュール78Aとを有する。
【0048】図16は、再結像レンズモジュール78A
をS方向から見た図であって、再結像レンズ176Aの
後面は手前側と奥側の半分ずつ互いに傾斜方向が反対の
2つのプリズム166Aと167Aによって構成されて
いる。イメージセンサーデバイス8Aは、電荷蓄積型C
CDの一対の受光部180Aと181Aが形成された半
導体基板80Aと、この半導体基板80Aを収納するパ
ッケージ90A(セラミックパッケージ)とから構成さ
れる。ハウジング9Aは焦点検出光学系7Aを構成する
各種光学部材を保持するホルダーであり、このハウジン
グ9Aにイメージセンサーデバイス8Aが取り付けられ
る。
【0049】このような構成において、一対の絞り開口
部173A、174Aは、コンデンサーレンズ72Aに
より撮影光学系3の射出瞳近傍の面30の光軸に対して
対称な一対の領域131A、132Aに投影されてお
り、この領域を通る光束は視野マスク71A付近でまず
一次像を形成する。視野マスク71Aの開口部70Aに
形成された一次像はコンデンサーレンズ72A、一対の
絞り開口部173A、174Aを通り、再結像レンズ1
76Aおよび一対のプリズム166A、167Aによっ
てイメージセンサーデバイス8Aの受光部180A、1
81A上に一対の二次像として形成される。これら一対
の二次像の相対的位置関係は撮影光学系3の焦点調節状
態に応じて変化する。したがって、受光部180A、1
81A上の一対の二次像を光電変換して得られる電気的
な被写体像信号を処理することによって一対の二次像の
相対的位置関係を求め、それに基づいて撮影光学系3の
焦点調節状態を示すデフォーカス量dを求める。
【0050】上述した第1の実施例では一対の被写体像
が並列して形成されるので、比較的長い領域で焦点検出
を行う場合に受光部180、181の干渉の問題があ
る。一方、この第2の実施例の焦点検出光学系7Aで
は、一対の被写体像が上下に分割されているので受光部
180A、181Aの干渉の問題がなく、比較的長い領
域で焦点検出を行うことが可能になる。
【0051】図17は、イメージセンサーデバイス8A
の半導体基板80A上の受光部および各種処理回路の配
置を示す。受光部180A、181Aは、それぞれ光電
変換用フォトダイオードと光電変換により発生した電荷
を蓄積する電荷蓄積部とから成る複数の画素を所定のピ
ッチで1次元に配列したものである。また、受光部18
0A、181Aは画素の配列方向が平行となるように半
導体基板80A上に配置される。つまり、受光部180
A、181Aはそれぞれ半導体基板80Aの上縁、下縁
領域に配置される。受光部180A、181Aに形成さ
れる被写体像の相対的な位置関係は、撮影光学系3の焦
点調節状態に応じて変化する。
【0052】受光部180A、181Aで生成した電荷
はCCDシフトレジスタ182A、182Bにより順次
電荷電圧変換器183A、183Bへ転送され、被写体
像の光強度分布を電圧で表わすアナログ信号に変換され
る。制御回路300A、アナログ処理回路301C、A
Dコンバーター302C、RAM303A、EEPRO
M304A、ROM305A、CPU306A、タイマ
ー307A、通信回路308A、クロック回路309
A、電源回路310A、ボンディング部311Aは上述
した第1の実施例と同様であり、説明を省略する。
【0053】受光部180A、181Aの半導体基板8
0A上の配置は、焦点検出光学系7Aの構成によって決
定される。また、CCDシフトレジスタ182A、18
2Bは受光部180A、181Aに沿って平行に配置さ
れる。また、ボンディング部311Aは半導体基板80
Aの縁に形成される。半導体基板80Aのコストを下げ
るために、半導体基板80Aは受光部180A、181
AとCCDシフトレジスタ182Aとボンディング部3
11Aとが収納可能な最小の長方形に形成し、半導体基
板面積はこれら以外の回路を納めるために大きくならな
いようにしている。したがって、受光部、CCDシフト
レジスタおよびボンディング部以外の回路は半導体基板
80A上の受光部、CCDシフトレジスタおよびボンデ
ィング部の隙間に配置される。制御回路300A、アナ
ログ処理回路301C、ADコンバーター302C、R
AM303A、EEPROM304A、ROM305
A、CPU306A、タイマー307A、通信回路30
8A、クロック回路309A、電源回路310Aは受光
部180A、181Aにより2方向を囲まれ、さらにと
ボンディング部311Aと半導体基板80Aの縁に囲ま
れた空間(図17において半導体基板80Aの中央)に
形成される。
【0054】以上の実施例の構成において、受光部18
0、180A、181、181A、280、281がイ
メージセンサーの受光部を、ADコンバーター302、
302A、302B、302CがAD変換回路を、RA
M303、303AがRAMを、ROM305、305
AがROMを、CPU306、306AがCPUを、タ
イマー307、307Aがタイマーを、制御回路30
0、300Aがセンサー制御回路をそれぞれ構成する。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、イ
メージセンサーとその出力信号を処理するための各種回
路を単一の半導体基板上に形成したので、 (1)イメージセンサーの出力信号に混入するノイズを
低減でき、ノイズによる外乱の影響を軽減できる。 (2)複数の半導体基板上にイメージセンサーとその出
力信号処理回路を形成していた従来のイメージセンサー
デバイスに比し、信号ラインとその設置スペースを削減
でき、コストダウンが図れる。 (3)パッケージが1つになって設置スペースが減少
し、装置の小型化が図れる。 さらに、半導体基板上に複数の受光部を配置し、これら
の受光部以外の場所に出力信号を処理するための各種回
路を形成したので、 (4)半導体基板の有効利用が図られ、従来の複数の半
導体基板のイメージセンサーデバイスに比べ、基板の総
面積を小さくでき、コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例のイメージセンサーデバイスを用
いたカメラの断面図。
【図2】第1の実施例の焦点検出光学系とイメージセン
サーデバイスとハウジングの構成を示す斜視図。
【図3】第1の実施例のイメージセンサーデバイスの取
り付け部分を示すハウジングの部分断面図。
【図4】第1の実施例の半導体基板上の受光部と各種処
理回路の配置を示す図。
【図5】第1の実施例の半導体基板上における光のあた
る部分を示す図。
【図6】第1の実施例の全体構成を示す機能ブロック
図。
【図7】アナログ電圧信号の波形を示すタイムチャー
ト。
【図8】アナログ電圧信号のAD変換動作の説明図。
【図9】第1の実施例のマイクロコンピューターの制御
プログラムを示すフローチャート。
【図10】図9に続く、第1の実施例のマイクロコンピ
ューターの制御プログラムを示すフローチャート。
【図11】第1の実施例のマイクロコンピューターの調
整モード時の制御プログラムを示すフローチャート。
【図12】第1タイマー割り込みルーチンを示すフロー
チャート。
【図13】第2タイマー割り込みルーチンを示すフロー
チャート。
【図14】カウンター割り込みルーチンを示すフローチ
ャート。
【図15】第2の実施例の焦点検出光学系、イメージセ
ンサーデバイスおよびハウジングの構成を示す斜視図。
【図16】第2の実施例の再結像モジュールを図15の
S方向から見た図。
【図17】第2の実施例の半導体基板上の受光部および
各種処理回路の配置を示す図。
【符号の説明】
1 カメラボディ 2 レンズ鏡筒 3 撮影光学系 4 メインミラー 5 サブミラー 6 ファインダー 7、7A 焦点検出光学系 8、8A イメージセンサーデバイス 9、9A ハウジング 10 AFモジュール 11 ボディ底面 12 予定焦点面 13 モーター 14 ディスプレイ 78、78A 再結像レンズモジュール 80、80A 半導体基板 90、90A パッケージ 91 カバーガラス 92 壁部 166A、167A プリズム 180、180A、181、181A、280、281
受光部 182、182A、282、282A CCDシフトレ
ジスタ 183、183A、283、283A 電荷電圧変換器 300、300A 制御回路 301、301A、301B、301C アナログ処理
回路 302、302A、302B、302C ADコンバー
ター 303、303A RAM 304、304A EEPROM 305、305A ROM 306、306A CPU 307、307A タイマー 308、308A 通信回路 309、309A クロック回路 310、310A 電源回路 311、311A ボンディング部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 13/36 7/099 H04N 1/028 Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イメージセンサーと、 このイメージセンサーから出力されるアナログ信号をデ
    ジタルデータに変換するAD変換回路と、 このAD変換回路により変換されたデジタルデータを記
    憶するRAMと、 前記デジタルデータを処理するためのデータ処理プログ
    ラムを格納するROMと、 前記データ処理プログラムを実行して前記デジタルデー
    タを処理するCPUとを単一の半導体基板上に形成する
    ことを特徴とするイメージセンサーデバイス。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のイメージセンサーデバ
    イスにおいて、 前記イメージセンサーを電荷蓄積型とし、 前記イメージセンサーの電荷蓄積動作を制御するための
    制御信号を発生するセンサー制御回路と、時間計測のた
    めのタイマーとを前記半導体基板上に形成するととも
    に、前記ROMに前記イメージセンサーの電荷蓄積時間
    を算出するセンサー制御プログラムを格納し、 前記CPUは、前記センサー制御プログラムを実行して
    算出した電荷蓄積時間を前記タイマーにより計測し、前
    記センサー制御回路に前記イメージセンサーの電荷蓄積
    開始タイミングと電荷蓄積終了タイミングを指示するこ
    とを特徴とするイメージセンサーデバイス。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のイメージセンサーデバ
    イスにおいて、 前記デジタルデータを補正するための補正データを記憶
    する電気的書き込みおよび消去可能なEEPROMを前
    記半導体基板上に形成するとともに、前記補正データを
    前記EEPROMから読み出してこの補正データにより
    前記RAMに記憶されたデジタルデータを補正するデー
    タ補正プログラムを前記ROMに格納し、 前記CPUは前記データ補正プログラムを実行して前記
    補正データにより前記デジタルデータを補正することを
    特徴とするイメージセンサーデバイス。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のイメージセンサーデバ
    イスにおいて、 前記RAMに記憶されたデジタルデータに基づいて補正
    データを算出して前記EEPROMに格納する補正デー
    タ作成プログラムを前記ROMに格納し、 前記CPUは、前記補正データ作成プログラムを実行し
    て前記デジタルデータに基づいて補正データを算出し、
    この補正データを前記EEPROMに記憶することを特
    徴とするイメージセンサーデバイス。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のイメージセンサーデバ
    イスにおいて、 前記イメージセンサーは複数の画素を1次元に配列した
    2個の受光部を有し、それらの受光部を画素の配列方向
    が平行となるように前記半導体基板上に配置し、前記2
    個の受光部の間に前記AD変換回路、前記RAM、前記
    ROMおよび前記CPUを形成することを特徴とするイ
    メージセンサーデバイス。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のイメージセンサーデバ
    イスにおいて、 前記イメージセンサーはそれぞれ独立に電荷蓄積開始と
    終了を制御可能な複数の電荷蓄積型受光部を有し、 それらの各受光部の電荷蓄積動作を独立に制御するため
    の動作信号を発生するセンサー制御回路を前記半導体基
    板上に形成することを特徴とするイメージセンサーデバ
    イス。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のイメージセンサーデバ
    イスにおいて、 前記AD変換回路は前記複数の受光部のそれぞれに対応
    する複数のAD変換部を有し、前記各受光部から出力さ
    れるアナログ信号をそれぞれ別々の前記AD変換部によ
    りデジタルデータに変換することを特徴とするイメージ
    センサーデバイス。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載のイメージセンサーデバ
    イスにおいて、 前記各受光部は1次元に配列された複数の画素から成
    り、それらの受光部を画素の配列方向が異なるように前
    記半導体基板上に配置するとともに、それらの受光部に
    少なくとも2方向を囲まれた前記半導体基板上に前記A
    D変換回路、前記RAM、前記ROM、前記CPUおよ
    び前記センサー制御回路を形成することを特徴とするイ
    メージセンサーデバイス。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006059192A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Canon Inc 撮像装置及びカメラ
JP2012113027A (ja) * 2010-11-22 2012-06-14 Nikon Corp 撮像素子及び撮像装置

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