JPH07297625A - マイクロストリップアンテナ - Google Patents

マイクロストリップアンテナ

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JPH07297625A
JPH07297625A JP8899694A JP8899694A JPH07297625A JP H07297625 A JPH07297625 A JP H07297625A JP 8899694 A JP8899694 A JP 8899694A JP 8899694 A JP8899694 A JP 8899694A JP H07297625 A JPH07297625 A JP H07297625A
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JP
Japan
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antenna
cavity
microstrip antenna
electric field
shape
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Application number
JP8899694A
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English (en)
Inventor
Noboru Ono
登 大野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コストで、アンテナ利得を大きくし、アン
テナ電力半値角を小さくする。 【構成】 矩形の放射導体板1と導体地板4が、誘電体
板3を介して積層配設され、第1給電線路2、第2給電
線路5を介して、高周波電源6に接続される。高周波電
源6により発生された高周波電流は、第2給電線路5、
第1給電線路2を介して、放射導体板1に供給される。
放射導体板1より放射された電磁波は、キャビティ22
により集束され、主軸方向に照射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば衛星放送、通信
放送、移動体通信、または移動体受信等に用いて好適な
マイクロストリップアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図18は、従来の矩形のシールド型マイ
クロストリップアンテナ(アンテナ)の一例の構成を示
す斜視図である。また、図19は、図18に示したアン
テナのY1−Y2線断面図である。
【0003】図18に示したシールド型マイクロストリ
ップアンテナは、例えば、衛星放送、通信放送、移動体
通信、または移動体受信等のアンテナ装置として用いら
れ、特に、給電線路から放射される不要な放射を抑制す
る円形または、矩形のシールドケース(シールド板)9
を有する、シールド型マイクロストリップアンテナが多
く用いられている。
【0004】図18または図19に示したシールド型マ
イクロストリップアンテナは、矩形の放射導体板1と導
体地板4とが、ガラス繊維強化フッ素樹脂、発泡フッ素
樹脂、または空気層のいずれかからなる低損失の誘電体
板3を介して積層配設されている。また、矩形の放射導
体板1は、第1給電線路2(インピーダンスを変化させ
るインピーダンス変成器(図示せず)を含む場合もあ
る)を介して、第2給電線路5に接続され、さらに、高
周波電源6に接続される。また、高周波電源6は、アー
ス7により接地されている。
【0005】上述した構成を有するアンテナの上面に、
第1給電線路2からの電磁波の放射を抑制するため(後
方から給電する後方給電の場合は、アンテナを衝撃等か
ら防ぐため)、放射導体板1からの電波が放射されるよ
うに、適当な大きさ(各辺の長さE1,E2)の矩形の放
射開口部8が設けられた、例えばアルミニウム製のシー
ルドケース9が装荷される。
【0006】なお、図中の放射導体板1の一方の辺の長
さD2は、所望の周波数および励振モード(例えば、1
モード対応)により決定される共振長であり、 長さD2=C/2×fr×(er)1/2 で表される。ここで、定数Cは光速であり、定数frは
所望の周波数(共振周波数)であり、定数erは誘電体
板3の誘電率である。
【0007】また、図中の放射導体板1の他の辺の長さ
1は、通常、下記の式より決定される。 長さD1=C/2×fr×{(er+1)/2}1/2 で表され、12GHz帯での使用の場合、放射導体板1
の共振長D2およびD1と、シールドケース9までの距離
hと、シールドケース9の放射開口部8の各辺の長さE
1およびE2はそれぞれ、例えば、 D1=6.94mm D2=7.94mm h=1.00mm E1=E2=11.00mm に設定することができる。
【0008】また、放射効率、アンテナ利得、およびア
ンテナ電力半値角は、誘電体板3の誘電正接および誘電
率に依存する。例えば、誘電体板3の誘電正接が0.0
005、誘電率が1.85の場合、ボアサイト方向(主
軸方向)のアンテナ利得Gは7.46(dBi(デシベ
ル))、アンテナ電力半値角θHは70.5度となり、
これらの値は誘電体板3の誘電正接および誘電率によっ
て決定される。
【0009】従って、所望の比較的大きいアンテナ利得
を得るためには、使用する誘電体板3の誘電正接および
誘電率を低くすることが必要となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のシールド型マイ
クロストリップアンテナは、このように、その放射効
率、アンテナ利得、およびアンテナ電力半値角が、誘電
体板の誘電正接および誘電率に依存する。従って、所望
のアンテナ利得およびアンテナ電力半値角を得るために
は、使用する誘電体板の誘電正接および誘電率を低くす
ることが必要となる。しかしながら、低誘電正接、低誘
電率であるガラス繊維強化フッ素樹脂または発泡フッ素
樹脂などは高価であるため、それらの材料からなる誘電
体板を使用する場合、材料コストの上昇を招く課題があ
った。
【0011】また、誘電体板の誘電正接および誘電率を
低くすることにも限界があり、所望のアンテナ利得およ
びアンテナ電力半値角を得ることができない課題があっ
た。
【0012】また、所望のアンテナ利得が得られないた
め、システムの電力増幅器の利得を向上させる必要があ
り、その結果、消費電力の増大を招く課題があった。
【0013】さらに、所望のアンテナ電力半値角が得ら
れないため、外部からのノイズまたはマルチパスフェー
ジングにより、通信が不安定となる課題があった。
【0014】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、低コストで所望のアンテナ利得、および電
力半値角を安定して得ることができるようにするもので
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のマイクロストリ
ップアンテナは、実現すべき周波数および励振モードで
共振する円形、円環形、矩形、環状矩形のいずれかの形
状をなしたマイクロストリップアンテナの上面に、給電
線路からの不要放射を抑制するためのシールド手段(例
えば、図1のシールドケース9)を設けたシールド型マ
イクロストリップアンテナにおいて、シールド手段の上
面に、スルー形状の矩形柱状の(断面の形状が矩形であ
り、その形状および大きさが一方の端から他方の端に向
かって同一の)開口部を有する電界集束手段(例えば、
図1のキャビティ22)を備えることを特徴とする。
【0016】また、電界集束手段は、ホーン形状の矩形
柱状の(断面の形状が矩形であり、その大きさが一方の
端から他方の端に向かって不連続的に増大する)開口部
を有するようにすることができる。
【0017】また、電界集束手段は、テーパ形状の矩形
柱状の(断面の形状が矩形であり、その大きさが一方の
端から他方の端に向かって連続的に増大する)開口部を
有するようにすることができる。
【0018】また、電界集束手段は、スルー形状の角の
丸い矩形柱状の(断面の形状が角の丸い矩形であり、そ
の形状および大きさが一方の端から他方の端に向かって
同一の)開口部を有するようにすることができる。
【0019】また、電界集束手段は、ホーン形状の角の
丸い矩形柱状の(断面の形状が角の丸い矩形であり、そ
の大きさが一方の端から他方の端に向かって不連続的に
増大する)開口部を有するようにすることができる。
【0020】また、電界集束手段は、テーパ形状の角の
丸い矩形柱状の(断面の形状が角の丸い矩形であり、そ
の大きさが一方の端から他方の端に向かって連続的に増
大する)開口部を有するようにすることができる。
【0021】また、電界集束手段は、スルー形状の円形
柱状の(断面の形状が円形であり、その形状および大き
さが一方の端から他方の端に向かって同一の)開口部を
有するようにすることができる。
【0022】また、電界集束手段は、ホーン形状の円形
柱状の(断面の形状が円形であり、その大きさが一方の
端から他方の端に向かって不連続的に増大する)開口部
を有するようにすることができる。
【0023】また、電界集束手段は、テーパ形状の円形
柱状の(断面の形状が円形であり、その大きさが一方の
端から他方の端に向かって連続的に増大する)開口部を
有するようにすることができる。
【0024】
【作用】本発明のアンテナによれば、シールド型マイク
ロストリップアンテナの上部に、キャビティ放射開口部
21を有するキャビティ22を装荷するようにした。従
って、所望の周波数及び励振モードにおいて、低コスト
で所望の比較的高いアンテナ利得および比較的小さいア
ンテナ電力半値角を得ることができる。このように、ア
ンテナ利得を高くすることができるので、到来する微弱
の電波の受信も可能となる。また、放射電力を小さくす
ることができるため、送信電力を節約することができ
る。また、アンテナ電力半値角を小さくすることができ
るので、到来する方向の電波を強く受信することがで
き、他の方向からの妨害波を受け難くすることができ
る。さらに、マルチパスフェージングを少なくすること
ができるため、安定した通信が可能となる。
【0025】
【実施例】図1は、本発明のマイクロストリップアンテ
ナ(アンテナ)の一実施例の構成を示す斜視図である。
また、図2は、図1に示したアンテナのY11−Y12線断
面図である。
【0026】アンテナを構成する矩形(各辺の長さ
1,D2)の放射導体板1と導体地板4は、ガラス繊維
強化フッ素樹脂、発泡フッ素樹脂、または空気層のうち
のいずれかからなる低損失の誘電体板3を介して、積層
配設されている。また、矩形の放射導体板1は、第1給
電線路2を介して、第2給電線路5に接続され、第2給
電線路5は高周波電源6に接続されている。また、高周
波電源6は、アース7により接地されている。
【0027】この上部には、第1給電線路2からの放射
を抑制するために、または後方から給電する後方給電の
場合、アンテナを衝撃から防ぐために、例えば、アルミ
ニウムからなるシールドケース9が装荷される。このシ
ールドケース9には、電波が放射される所定の大きさの
矩形(各辺の長さE1,E2)の放射開口部8が設けられ
ている。
【0028】さらに、シールドケース9の上部に、キャ
ビティ22が装荷されている。キャビティ22には、例
えば、スルー形状の矩形柱のキャビティ放射開口部21
が設けられている。また、キャビティ22は、キャビテ
ィ放射開口部21の中心が、シールドケース9の放射開
口部8の中心と一致するように、シールドケース9と合
面装荷するようになされている。
【0029】次に、その動作について説明する。まず、
高周波電源6より発生された高周波電流(例えば、1
2.37GHzの電流)は、第2給電線路5、第1給電
線路2を介して、放射導体板1に供給される。
【0030】放射導体板1は、そこに供給された高周波
電流の作用により、所定の周波数を有する電磁波を発生
し、主軸方向に向けて放射される。その際、シールドケ
ース9により電磁波の放射方向が制限され、そのほとん
どが主軸方向に放射される。また、シールドケース9に
より、第1給電線路2により発生される不要な電磁波の
放射が抑制される。
【0031】図3(a)は、キャビティ22を上部から
観察した図であり、図3(b)は、図3(a)に示した
キャビティ22のX1−X2線断面図である。キャビティ
22の各辺の長さは、それぞれ長さB1および長さB2
表され、キャビティ開口部21の各辺の長さは、それぞ
れ長さA1および長さA2で表される。また、キャビティ
22の高さは、高さHで表される。
【0032】例えば、12GHz帯で、上述した構成の
シールド型マイクロストリップアンテナに使用するキャ
ビティ22の外形寸法(各辺の長さB1およびB2)、キ
ャビティ22の高さH、およびキャビティ放射開口部2
1の開口部の寸法(各辺の長さA1およびA2)は、それ
ぞれ次のような値に設定される。即ち、 長さB1=B2=60ミリメートル 高さH =24ミリメートル 長さA1=A2=18ミリメートル である。
【0033】次に、図4および図5を参照して、図1乃
至図3に示した構成のアンテナの特性について説明す
る。
【0034】図4は、アンテナの指向性特性を表した図
である。縦軸は相対利得(単位はデシベル)、即ち、ア
ンテナの向いている方向(ボアサイト方向または主軸方
向)での利得を1とした場合の相対値を表し、横軸はア
ンテナのボアサイト方向を角度0度としたとき、その方
向からのずれの角度(単位はDEG)を表している。
【0035】実線は、従来のアンテナの指向性特性を表
し、黒丸がついた実線が、本発明のアンテナの指向性特
性を表している。本発明のアンテナのアンテナ電力半値
角θH1は、55.8度であり、従来のアンテナのアンテ
ナ電力半値角θH2は、70.5度である。
【0036】従って、本発明のアンテナのアンテナ電力
半値角θH1は、従来のアンテナのアンテナ電力半値角θ
H2より、14.7度だけ小さくされている。
【0037】図5は、アンテナの絶対利得特性を表した
図である。縦軸は、絶対利得(単位は、dBi)であ
り、横軸は、共振周波数(単位はギガヘルツ)である。
実線は、従来のアンテナの絶対利得特性を表し、黒丸が
ついた実線は、本発明のアンテナの絶対利得特性を表し
ている。
【0038】例えば、共振周波数が12.37(GH
z)の場合、本発明のアンテナの絶対利得は、7.86
(dBi)であり、従来のアンテナの絶対利得は、7.
46(dBi)である。従って、この場合、本発明のア
ンテナの絶対利得は、従来のアンテナの絶対利得より、
0.4(dB)だけ大きくなっている。
【0039】このように、キャビティ22をシールドケ
ース9の上面に装荷することにより、放射導体板1より
放射される電界は、シールド型マイクロストリップアン
テナの上面に合面装荷されたキャビティ22のキャビテ
ィ放射開口部21を通過するとき集束されるため、アン
テナ利得を大きくするとともに、アンテナ電力半値角を
小さくすることができる。
【0040】図6は、本発明のアンテナの他の実施例の
構成を示す図である。ここでは、キャビティ32だけを
図示し、その他の構成は、図1の場合と同様であるの
で、図示は省略してある。図6(a)は、キャビティ3
2を上部から観察した図であり、図6(b)は、図6
(a)に示したキャビティ32のX61−X62線断面図で
ある。このキャビティ32には、ホーン形状の矩形柱状
のキャビティ放射開口部31が設けられている。
【0041】例えば、12GHz帯で、図1を参照して
上述した構成のシールド型マイクロストリップアンテナ
に使用するキャビティ32の外形寸法(各辺の長さB1
およびB2)、キャビティ11の高さH1およびH2、キ
ャビティ放射開口部31の開口部の最大寸法(各辺の長
さA1およびA2)、およびキャビティ放射開口部31の
最小寸法(各辺の長さC1およびC2)は、それぞれ次の
ような値に設定される。即ち、 長さB1=B2=60ミリメートル 高さH1=H2=6ミリメートル 長さA1=A2=18ミリメートル 長さC1=C2=14ミリメートル である。
【0042】図7は、図6に示した構造のキャビティ3
2を装荷されたアンテナの指向性特性を示した図であ
る。縦軸は相対利得(単位はデシベル)、即ち、ボアサ
イト方向での利得を1とした場合の相対値を表し、横軸
はボアサイト方向を角度0度としたとき、その方向から
のずれの角度(単位はDEG)を表している。
【0043】実線は、従来のアンテナの指向性特性を表
し、黒丸がついた実線が、図6に示した構成のアンテナ
の指向性特性を表している。図6に示したアンテナのア
ンテナ電力半値角θH3は、55.2度であり、従来のア
ンテナのアンテナ電力半値角θH4は、70.5度であ
る。
【0044】従って、図6に示したアンテナのアンテナ
電力半値角θH3は、従来のアンテナのアンテナ電力半値
角θH4より、15.3度だけ小さくされている。
【0045】図8は、アンテナの絶対利得特性を表した
図である。縦軸は、絶対利得(単位は、dBi)であ
り、横軸は、共振周波数(単位はギガヘルツ)である。
実線は、従来のアンテナの絶対利得特性を表し、黒丸が
ついた実線は、図6に示したアンテナの絶対利得特性を
表している。
【0046】例えば、共振周波数が12.37(GH
z)の場合、図6に示したアンテナの絶対利得は、8.
26(dBi)であり、従来のアンテナの絶対利得は、
7.46(dBi)である。従って、この場合、本発明
のアンテナの絶対利得は、従来のアンテナの絶対利得よ
り、0.8(dB)だけ大きくなっている。
【0047】このように、キャビティ32をシールドケ
ース9の上面に装荷することにより、放射導体板1より
放射される電界は、シールド型マイクロストリップアン
テナの上面に合面装荷されたキャビティ32のキャビテ
ィ放射開口部31を通過するとき集束されるため、アン
テナ利得を大きくするとともに、アンテナ電力半値角を
小さくすることができる。
【0048】図9は、本発明のアンテナのさらに他の実
施例の構成を示す図である。ここでは、キャビティ42
だけを図示し、その他の構成は、図1の場合と同様であ
るので、図示は省略してある。このキャビティ42に
は、テーパ形状の矩形柱状のキャビティ放射開口部41
が設けられている。
【0049】例えば、12GHz帯で、図1を参照して
上述した構成のシールド型マイクロストリップアンテナ
に使用するキャビティ42の外形寸法(各辺の長さB1
およびB2)、キャビティ42の高さH1およびH2、キ
ャビティ放射開口部41の開口部の最大寸法(各辺の長
さA1およびA2)、およびキャビティ放射開口部41の
最小寸法(各辺の長さC1およびC2)は、それぞれ次の
ような値に設定される。即ち、 長さB1=B2=60ミリメートル 高さH=24ミリメートル 長さA1=A2=18ミリメートル 長さC1=C2=14ミリメートル である。
【0050】図10は、図9に示した構造のキャビティ
42を装荷されたアンテナの指向性特性を示した図であ
る。縦軸は相対利得(単位はデシベル)、即ち、ボアサ
イト方向での利得を1とした場合の相対値を表し、横軸
はボアサイト方向を角度0度としたとき、その方向から
のずれの角度(単位はDEG)を表している。
【0051】実線は、従来のアンテナの指向性特性を表
し、黒丸がついた実線が、図9に示した構成のアンテナ
の指向性特性を表している。図9に示したアンテナのア
ンテナ電力半値角θH5は、56.2度であり、従来のア
ンテナのアンテナ電力半値角θH6は、70.5度であ
る。
【0052】従って、図9に示したアンテナのアンテナ
電力半値角θH5は、従来のアンテナのアンテナ電力半値
角θH6より、14.3度だけ小さくされている。
【0053】図11は、アンテナの絶対利得特性を表し
た図である。縦軸は、絶対利得(単位は、dBi)であ
り、横軸は、共振周波数(単位はギガヘルツ)である。
実線は、従来のアンテナの絶対利得特性を表し、黒丸が
ついた実線は、図6に示したアンテナの絶対利得特性を
表している。
【0054】例えば、共振周波数が12.37(GH
z)の場合、図9に示したアンテナの絶対利得は、8.
34(dBi)であり、従来のアンテナの絶対利得は、
7.46(dBi)である。従って、この場合、本発明
のアンテナの絶対利得は、従来のアンテナの絶対利得よ
り、0.88(dB)だけ大きくなっている。
【0055】このように、キャビティ42をシールドケ
ース9の上面に装荷することにより、放射導体板1より
放射される電界は、シールド型マイクロストリップアン
テナの上面に合面装荷されたキャビティ42のキャビテ
ィ放射開口部41を通過するとき集束されるため、アン
テナ利得を大きくするとともに、アンテナ電力半値角を
小さくすることができる。
【0056】図12は、本発明のアンテナのさらに他の
実施例の構成を示す図である。ここでは、キャビティ5
2だけを図示し、その他の構成は、図1の場合と同様で
あるので、図示は省略してある。図12(a)は、キャ
ビティ52を上面から観察した図であり、図12(b)
は、図12(a)に示したキャビティ52のX121−X
122線断面図である。このキャビティ52は例えばアル
ミニウムからなり、その中央部には、スルー形状の角の
丸い(半径R1)矩形柱状のキャビティ放射開口部51
が設けられている。
【0057】このような構成のキャビティ52が装荷さ
れたアンテナにおいては、放射導体板1より放射される
電界は、シールド型マイクロストリップアンテナの上面
に合面装荷されたキャビティ52のキャビティ放射開口
部51を通過するとき集束されるため、アンテナ利得を
大きくするとともに、アンテナ電力半値角を小さくする
ことができる。
【0058】図13は、本発明のアンテナのさらに他の
実施例の構成を示す図である。ここでは、キャビティ6
2だけを図示し、その他の構成は、図1の場合と同様で
あるので、図示は省略してある。図13(a)は、キャ
ビティ62を上面から観察した図であり、図13(b)
は、図13(a)に示したキャビティ62のX131−X
132線断面図である。このキャビティ62は例えばアル
ミニウムからなり、その中央部には、ホーン形状の角の
丸い矩形柱状(最大半径R1,最小半径R2)のキャビテ
ィ放射開口部61が設けられている。
【0059】このような構成のキャビティ62を装荷さ
れたアンテナにおいては、放射導体板1より放射される
電界は、シールド型マイクロストリップアンテナの上面
に合面装荷されたキャビティ62のキャビティ放射開口
部61を通過するとき集束されるため、アンテナ利得を
大きくするとともに、アンテナ電力半値角を小さくする
ことができる。
【0060】図14は、本発明のアンテナのさらに他の
実施例の構成を示す図である。ここでは、キャビティ7
2だけを図示し、その他の構成は、図1の場合と同様で
あるので、図示は省略してある。図14(a)は、キャ
ビティ72を上面から観察した図であり、図14(b)
は、図14(a)に示したキャビティ72のX141−X
142線断面図である。このキャビティ72は例えばアル
ミニウムからなり、その中央部には、テーパ形状の角の
丸い矩形柱状(最大半径R1,最小半径R2)のキャビテ
ィ放射開口部71が設けられている。
【0061】このような構成のキャビティ72を装荷さ
れたアンテナにおいては、放射導体板1より放射される
電界は、シールド型マイクロストリップアンテナの上面
に合面装荷されたキャビティ72のキャビティ放射開口
部71を通過するとき集束されるため、アンテナ利得を
大きくするとともに、アンテナ電力半値角を小さくする
ことができる。
【0062】図15は、本発明のアンテナのさらに他の
実施例の構成を示す図である。ここでは、キャビティ8
2だけを図示し、その他の構成は、図1の場合と同様で
あるので、図示は省略してある。図15(a)は、キャ
ビティ82を上面から観察した図であり、図15(b)
は、図15(a)に示したキャビティ82のX151−X
152線断面図である。このキャビティ82は例えばアル
ミニウムからなり、その中央部には、スルー形状の円形
柱状(内直径φa1)のキャビティ放射開口部81が設
けられている。
【0063】このような構成のキャビティ82を装荷さ
れたアンテナにおいては、放射導体板1より放射される
電界は、シールド型マイクロストリップアンテナの上面
に合面装荷されたキャビティ82のキャビティ放射開口
部81を通過するとき集束されるため、アンテナ利得を
大きくするとともに、アンテナ電力半値角を小さくする
ことができる。
【0064】図16は、本発明のアンテナのさらに他の
実施例の構成を示す図である。ここでは、キャビティ9
2だけを図示し、その他の構成は、図1の場合と同様で
あるので、図示は省略してある。図16(a)は、キャ
ビティ92を上面から観察した図であり、図16(b)
は、図16(a)に示したキャビティ92のX161−X
162線断面図である。このキャビティ92は例えばアル
ミニウムからなり、その中央部には、ホーン形状の円形
柱状(最大内直径φa1,最小内直径φa2)のキャビテ
ィ放射開口部91が設けられている。
【0065】このような構成のキャビティ92を装荷さ
れたアンテナにおいては、放射導体板1より放射される
電界は、シールド型マイクロストリップアンテナの上面
に合面装荷されたキャビティ92のキャビティ放射開口
部91を通過するとき、集束される。従って、アンテナ
利得を大きくすることができ、さらにアンテナ電力半値
角を小さくすることができる。
【0066】図17は、本発明のアンテナのさらに他の
実施例の構成を示す図である。ここでは、キャビティ1
02だけを図示し、その他の構成は、図1の場合と同様
であるので、図示は省略してある。図17(a)は、キ
ャビティ102を上面から観察した図であり、図17
(b)は、図17(a)に示したキャビティ102のX
171−X172線断面図である。このキャビティ102は例
えばアルミニウムからなり、その中央部には、ホーン形
状の円形柱状(最大内直径φa1,最小内直径φa2)の
キャビティ放射開口部101が設けられている。
【0067】このような構成のキャビティ102を装荷
されたアンテナにおいては、放射導体板1より放射され
る電界は、シールド型マイクロストリップアンテナの上
面に合面装荷されたキャビティ102のキャビティ放射
開口部101を通過するとき、集束される。従って、ア
ンテナの絶対利得を大きくすることができ、さらにアン
テナ電力半値角を小さくすることができる。
【0068】なお、上記各実施例においては、導体地板
4および誘電体板3の形状を矩形としたが、正方形、楕
円形、または円形としてもよい。同様に、放射導体板1
の形状を、円形、円環形、楕円形、正方形、または環状
矩形としてもよい。
【0069】また、上記各実施例においては、シールド
ケース9およびキャビティ22乃至102は、金属を加
工したものとしたが、ABS樹脂等に導電性を持たせた
ものとしてもよい。
【0070】また、キャビティ22乃至102のキャビ
ティ放射開口部21乃至101の部分だけが、導電性を
有するように加工するようにしてもよい。
【0071】また、上記各実施例においては、放射導体
板1の端部に給電するマイクロストリップアンテナを用
いたが、後方から給電するオフセット給電によるマイク
ロストリップアンテナ、または導体地板に形成されたス
ロットから給電するスロット給電によるマイクロストリ
ップアンテナを用いるようにすることもできる。
【0072】さらに、上記各実施例においては、シール
ドケース9の放射開口部8の形状を、矩形としたが、正
方形、円形、楕円形など、さまざまな形状とすることが
できる。
【0073】
【発明の効果】本発明のマイクロストリップアンテナに
よれば、シールド型マイクロストリップアンテナの上部
に、電界集束手段を設けるようにしたので、所望の周波
数及び励振モードにおいて、低コストで所望のアンテナ
利得およびアンテナ電力半値角を得ることができる。ま
た、アンテナ利得を高くすることができるので、電力放
射の無駄を少なくすることができ、到来する微弱の電波
を受信することが可能となる。また、放射電力を小さく
することができるので、送信電力を節約することができ
る。また、アンテナ電力半値角を小さくすることができ
るので、到来する方向の電波を強く受信することがで
き、妨害波を受け難くすることができる。さらにマルチ
パスフェージングを少なくすることができるため、安定
した通信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンテナの一実施例の構成を示す図で
ある。
【図2】図1に示したアンテナのY11−Y12線断面図で
ある。
【図3】図1に示したアンテナのキャビティ22の構成
を示す図である。
【図4】従来のアンテナ、および図3に示した実施例の
アンテナの垂直面指向性特性を示す図である。
【図5】従来のアンテナ、および図3に示した実施例の
アンテナのボアサイト方向の絶対利得周波数特性を示す
図である。
【図6】本発明のアンテナの他の実施例のキャビティ3
2の構成を示す図である。
【図7】従来のアンテナ、および図6に示した実施例の
アンテナの垂直面指向性特性を示す図である。
【図8】従来のアンテナ、および図6に示した実施例の
アンテナのボアサイト方向の絶対利得周波数特性を示す
図である。
【図9】本発明のアンテナのさらに他の実施例のキャビ
ティ42の構成を示す図である。
【図10】従来のアンテナ、および図9に示した実施例
のアンテナの垂直面指向性特性を示す図である。
【図11】従来のアンテナ、および図9に示した実施例
のアンテナのボアサイト方向の絶対利得周波数特性を示
す図である。
【図12】本発明のアンテナのさらに他の実施例のキャ
ビティ52の構成を示す図である。
【図13】本発明のアンテナのさらに他の実施例のキャ
ビティ62の構成を示す図である。
【図14】本発明のアンテナのさらに他の実施例のキャ
ビティ72の構成を示す図である。
【図15】本発明のアンテナのさらに他の実施例のキャ
ビティ82の構成を示す図である。
【図16】本発明のアンテナのさらに他の実施例のキャ
ビティ92の構成を示す図である。
【図17】本発明のアンテナのさらに他の実施例のキャ
ビティ102の構成を示す図である。
【図18】従来のアンテナ(シールド型矩形マイクロス
トリップアンテナ)の構成を示す図である。
【図19】図18に示した従来のアンテナのY1−Y2
断面図である。
【符号の説明】
1 放射導体板 2 第1給電線路 3 誘電体板 4 導体地板 5 第2給電線路 6 高周波電源 7 アース 8 放射開口部 9 シールドケース 21,31,41,51,61,71,81,91,1
01 キャビティ放射開口部 22,32,42,52,62,72,82,92,1
02 キャビティ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実現すべき周波数および励振モードで共
    振する円形、円環形、矩形、環状矩形のいずれかの形状
    をなしたマイクロストリップアンテナの上面に、給電線
    路からの放射を抑制するためのシールド手段を設けたシ
    ールド型マイクロストリップアンテナにおいて、 前記シールド手段の上面に、スルー形状の矩形柱状の開
    口部を有する電界集束手段を備えることを特徴とするマ
    イクロストリップアンテナ。
  2. 【請求項2】 前記電界集束手段は、ホーン形状の矩形
    柱状の開口部を有することを特徴とする請求項1に記載
    のマイクロストリップアンテナ。
  3. 【請求項3】 前記電界集束手段は、テーパ形状の矩形
    柱状の開口部を有することを特徴とする請求項1に記載
    のマイクロストリップアンテナ。
  4. 【請求項4】 前記電界集束手段は、スルー形状の角の
    丸い矩形柱状の開口部を有することを特徴とする請求項
    1に記載のマイクロストリップアンテナ。
  5. 【請求項5】 前記電界集束手段は、ホーン形状の角の
    丸い矩形柱状の開口部を有することを特徴とする請求項
    1に記載のマイクロストリップアンテナ。
  6. 【請求項6】 前記電界集束手段は、テーパ形状の角の
    丸い矩形柱状の開口部を有することを特徴とする請求項
    1に記載のマイクロストリップアンテナ。
  7. 【請求項7】 前記電界集束手段は、スルー形状の円形
    柱状の開口部を有することを特徴とする請求項1に記載
    のマイクロストリップアンテナ。
  8. 【請求項8】 前記電界集束手段は、ホーン形状の円形
    柱状の開口部を有することを特徴とする請求項1に記載
    のマイクロストリップアンテナ。
  9. 【請求項9】 前記電界集束手段は、テーパ形状の円形
    柱状の開口部を有することを特徴とする請求項1に記載
    のマイクロストリップアンテナ。
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