JPH07297015A - 酸化物磁性材料およびその製造方法 - Google Patents

酸化物磁性材料およびその製造方法

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JPH07297015A
JPH07297015A JP6086101A JP8610194A JPH07297015A JP H07297015 A JPH07297015 A JP H07297015A JP 6086101 A JP6086101 A JP 6086101A JP 8610194 A JP8610194 A JP 8610194A JP H07297015 A JPH07297015 A JP H07297015A
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magnetic
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magnetism
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JP6086101A
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Yasuhiko Mano
靖彦 真野
Takeshi Mochizuki
武史 望月
Isamu Sasaki
勇 佐々木
Akira Shimokawa
明 下川
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FDK Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/12Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
    • H01F1/34Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials non-metallic substances, e.g. ferrites
    • H01F1/36Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials non-metallic substances, e.g. ferrites in the form of particles
    • H01F1/37Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials non-metallic substances, e.g. ferrites in the form of particles in a bonding agent

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、所定の飽和磁化を持つ酸化物磁性
材料およびその製造方法に関し、鉄原料である1群から
4群のうち2つ以上、および炭素原子同士の単結合ある
いは二重結合を有する物質を任意に混合して熱処理し、
所望の飽和磁化を持つ酸化物磁性材料を得ることを目的
とする。 【構成】 鉄原料である1群から4群のうちから2つ以
上を任意の割合で混ぜた混合粉に、−C−C−あるいは
−C=C−を分子中に有する液体状物質あるいは粉末状
物質を0.1〜4.0wt%混合し、不活性ガス中で5
50〜1500°Cの焼成処理し、磁性相と非磁性相が
混在した所定の飽和磁化の粉末からなる酸化物磁性材料
およびその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄原料である1群、2
群、3群、4群のうち2つ以上および有機物を混合して
熱処理した所定の飽和磁化を持つ酸化物磁性材料および
その製造方法に関するものである。
【0002】酸化物磁性材料であるマグネタイト粉は、
磁性流体、電気抵抗素子、電子写真用のトナーやキャリ
アなどに幅広く使用されるものであり、これを多量に安
価かつ任意の飽和磁化を持つものを製造することが望ま
れている。
【0003】
【従来の技術】従来、酸化物磁性材料であるマグネタイ
ト粉を製造するのに以下の3つの方法が知られている。
【0004】(1) 湿式法(共沈法):Fe2++2F
3+の水溶液をアルカリ性にし、マグネタイト粉Fe3
4を共沈させて製造する。 (2) 乾式法:ヘマタイトα−Fe23を水素・一酸
化炭素あるいは水蒸気中で加熱・還元してマグネタイト
粉Fe34を製造する。
【0005】(3) 粉砕法:天然に産する磁鉄鉱を粉
砕してマグネタイト粉を製造する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の製造方
法によって製造したマグネタイト粉は、飽和磁化が一般
的なスピネルフェライトの値と比べて高く、組成による
飽和磁化の調整ができないため、マグネタイト粉の固有
の飽和磁化の値では使用し難い用途には適用できないと
いう問題があった。このマグネタイト粉の固有の飽和磁
化の値(後述する実験結果に示す固定値例えば〜92e
mu/g)では、従来のフェライトなどが用いられてい
た用途に対して、そのまま置き換えられなく、置き換え
るには使用する回路や装置の変更が必要となってしまう
問題があった。
【0007】本発明は、これらの問題を解決するため、
鉄原料である1群から4群のうちの2つ以上、および炭
素原子同士の単結合あるいは二重結合を有する物質を任
意に混合して熱処理し、所望の飽和磁化を持つ酸化物磁
性材料を得ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1を参照して課題を解
決するための手段を説明する。図1において、混合工程
2は、1群から4群のうちの2つ以上を混ぜた混合粉に
−C−C−あるいは−C=C−を分子中に有する液体状
物質あるいは粉末状物質を0.1〜4.0wt%混合す
る工程である。
【0009】造粒工程4は、混合粉を球状顆粒にする工
程である。焼成工程5は、混合粉について不活性ガス中
で550〜1500°Cの焼成処理して磁性相と非磁性
相とが混在した酸化物磁性材料粉を製造する工程であ
る。
【0010】
【作用】本発明は、図1に示すように、混合工程2によ
って、鉄原料である1群(非磁性鉄原料、即ち磁性を有
しない鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加熱して
も磁性を有しないもの)、2群(非磁性鉄原料であっ
て、加熱によって磁性を有するもの)、3群(磁性鉄原
料、即ち磁性を有する鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であ
って、加熱によって磁化(磁性)が向上するかまたは変
化しないもの)、および4群(磁性鉄原料、即ち磁性を
有する鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加熱によ
って磁化(磁性)が劣化するもの)のうちから2つ以上
を任意の割合で混ぜた混合粉に、−C−C−あるいは−
C=C−を分子中に有する液体状物質あるいは粉末状物
質を0.1〜4.0wt%混合し、焼成工程5によっ
て、不活性ガス中で550〜1500°Cの焼成処理
し、磁性相と非磁性相が混在した所定の飽和磁化の粉末
からなる酸化物磁性材料およびその製造方法である。
【0011】この際、焼成処理前に、造粒処理4によっ
て混合粉を球状顆粒とするようにしている。また、1群
として磁性を有しない鉄、鉄合金あるいは鉄化合物、2
群としてヘマタイト、3群としてマグネタイト、4群と
して2群と3群を除く磁性を有する鉄、鉄合金あるいは
鉄化合物とするようにしている。
【0012】従って、鉄原料である1群から4群のうち
の2つ以上、および炭素原子同士の単結合あるいは二重
結合を有する物質を任意に混合して熱処理し、非磁性層
を持つ任意の飽和磁化の酸化物磁性材料を生成すること
ができ、所望の飽和磁化を持つ粉末の酸化物磁性材料を
簡易、安価、安全かつ多量に製造することが可能とな
る。
【0013】
【実施例】次に、図1から図9を用いて本発明の実施例
の構成および動作を順次詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の1実施例構成図を示す。
図1において、配合工程1は、鉄原料の1群から4群の
うちのから少なくとも2つ以上を配合して混合粉を生成
する工程である。ここで、1群から4群は下記を表す。
【0015】・1群:非磁性鉄原料、即ち磁性を有しな
い鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加熱しても磁
性を有しないものである。例えばウスタイト(FeO)
や、FCC(面心立方構造)を持つ鉄まはた鉄を主とし
た合金である。
【0016】・2群:非磁性鉄原料であって、加熱によ
って磁性を有するものである。例えばヘマタイト(α−
Fe23)、マグヘマイト(γ−Fe23)、FeOO
H、Fe(OH)2、Fe(OH)3などである。
【0017】・3群:磁性鉄原料、即ち磁性を有する
鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加熱によって磁
化(磁性)が向上するかまたは変化しないものである。
例えばマグネタイト(Fe34)などである。
【0018】・4群:磁性鉄原料、即ち磁性を有する
鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加熱によって磁
化(磁性)が劣化するものである。これは、BCC(体
心立方構造)を持つものであり、例えばα−Fe、ケイ
素鋼などである。
【0019】これら1群から4群の鉄あるいは鉄を主と
する鉄原料は、微細な粉末とする。例えば鉄粉(α−F
e)は、α−Feの塊をジョークラッシャーミルを使用
して窒素雰囲気中で粉砕し、目開き425ミクロンの篩
で分級し、α−Fe粉(後述する図7、図8の鉄粉)を
生成する。
【0020】混合工程2は、混合粉に−C−C−あるい
は−C=C−を分子中に持つ化合物(液状物質あるいは
固体状物質)を0.1〜4.0wt%混合する工程であ
る。例えば混合粉にポリビニールアルコール2wt%、
分散剤としてポリカルボン酸塩1wt%を加え、更に球
状顆粒にする造粒のための水を加える。ここで、水は、
30%〜70%の範囲で加える。30%よりも少ない
と、混練したときのスラリー粘度が高過ぎて球状化でき
なかった。70%よりも多いと、スラリー濃度が薄過ぎ
て緻密な球状顆粒が得られなかった。
【0021】粉砕工程3は、混合工程2によって混合し
たものを、アトリションミルで湿式粉砕して混合粉の濃
度約50wt%のスラリーを作成する工程である。造粒
工程4は、球状顆粒を生成する工程である。ここでは、
スラリーをアトリションミルで1時間撹拌後、スプレー
ドライヤーで熱風乾燥して球状顆粒化する。
【0022】焼成工程5は、造粒工程4で得られた顆粒
を不活性ガス中(例えば窒素ガス中)で550〜150
0°Cの範囲の温度で2時間加熱処理し、磁性相と非磁
性相が混在した粉末を形成する工程である。このときの
飽和磁化の値は、磁性相と非磁性相の割合でコントロー
ルできるため、磁性相および非磁性相となる鉄原料の割
合、更にマグネタイトが生成する加熱処理温度やα−F
eが酸化する加熱処理温度以上あるいは以下で焼成する
か否かによって所望の飽和磁化を持つ酸化物磁性材料粉
の製造が可能となる(図2から図9参照)。尚、鉄原料
中の一部に2群および3群が存在していた場合、550
〜1500°Cの焼成工程5により、不活性ガス中(弱
い還元性雰囲気中)でマグネタイトへの熱転移に加え
て、混合した有機物を不活性ガス中で加熱して不完全燃
焼状態にし、当該有機物の熱分解時に酸素を奪って還元
してマグネタイト化を大幅に促進する。
【0023】解砕工程6は、焼成した磁性相と非磁性相
が混在した粉体を解砕して製品に仕上げる工程である。
この製品は、飽和磁化が20emu/g以上で約200
emu/g程度までの範囲のものである。
【0024】以上の工程に従い、1群から4群のうちの
2つ以上を混ぜた混合粉に−C−C−あるいは−C=C
−、および水を混合し良く混練して熱風乾燥し、球状に
造粒した後、不活性ガス中で550〜1500°C範囲
で焼成して磁性相と非磁性相が混在した粉体(酸化物磁
性粉)を製造することができる。これにより、鉄原料を
もとに所望の飽和磁化を持つ酸化物磁性粉を安価、多
量、かつ安全に製造することが可能となった。以下順次
説明する。
【0025】図2は、本発明の加熱処理温度と飽和磁化
曲線説明図を示す。これは、上述した1群から4群を単
独に図1の工程のもとで焼成したときの加熱処理温度°
Cと、そのときの飽和磁化emu/gとの関係を模式的
に示したものである。
【0026】・1群は、加熱処理しても飽和磁化は殆ど
変化しない(例えばウスタイトあるいは磁性を持たない
鉄、鉄合金あるいは鉄化合物である)。 ・2群は、550〜1150°Cの範囲の焼成を行う
と、ある程度(図中の例では約40emu/g)の飽和
磁化を持つようになる。更に、1200〜1500°C
の範囲の焼成を行うと、約92emu/g程度の飽和磁
化を持つようになる(例えばヘマタイトである)。
【0027】・3群は、550〜1500°Cの範囲の
焼成を行っても、飽和磁化が約92emu/g程度と変
化しないもの(例えばマグネタイト)、またはある程度
(図中の例では約70emu/g)の飽和磁化を有して
おり、1200〜1500°Cの範囲の焼成を行うと約
92emu/g程度の飽和磁化を持つようになるもので
ある。
【0028】・4群は、550〜1500°Cの範囲の
焼成を行うと、飽和磁化が小さくなるものである(例え
ばα−Feなどである)。尚、加熱処理は、上段に示す
ように、200°C/Hrで昇温して500〜1500
°Cの所定温度になったときに2時間保持し、次に20
0°C/Hrで降温する。
【0029】次に、図3から図8を用いて焼成実験結果
例を説明する。図3は、本発明の焼成実験結果例(ヘマ
タイトのみ)を示す。これは、ヘマタイト粉にポリビニ
ールアルコール1.0wt%を添加し水と混合して粉体
濃度50wt%のスラリーとし、アトリションミルで1
時間撹拌後、スプレードライヤーにより造粒した。得ら
れた顆粒を、窒素中で500〜1500°Cの範囲、ア
ルゴンあるいはヘリウム中で1300°Cで2時間加熱
処理した。加熱処理後の各試料の飽和磁化を振動型磁力
計で測定した。また、粒子強度を微小圧縮試験機を用い
て測定した粒子1個の破壊強度から以下に示す平松の式
を用いて計算によって求めた。結果を図示の粒子強度
(Pa)として記載する。
【0030】(粒子強度)=(2.8×(粒子の破壊強
度))÷((π×(粒子直径)2) この図3の焼成実験結果例中、 ・飽和磁化が20emu/g以上 ・粒子強度が120Pa以上 の両者を満たした加熱処理温度を下限とした。また、加
熱処理温度の上限は、ここで、ヒータや炉などの能力か
らくる制限をもとに1500°Cとした。
【0031】この図3の鉄原料がヘマタイトのみの場合
には、加熱処理温度は550〜1500°Cが適当であ
り、このときの飽和磁化は40から92emu/gの範
囲が得られた。
【0032】図4は、本発明の焼成実験結果例(ヘマタ
イト+マグネタイト)を示す。これは、ヘマタイト粉と
マグネタイト粉を50wt%で混合した粉体を原料とし
た場合のものであって、図3と同様にして試料を作成
し、飽和磁化および粒子強度を測定したものである。
【0033】この図4の鉄原料がヘマタイト+マグネタ
イトの場合には、加熱処理温度は550〜1500°C
が適当であり、このときの飽和磁化は62から92em
u/gの範囲が得られた。
【0034】図5は、本発明の焼成実験結果例(ヘマタ
イト+ウスタイト)を示す。これは、ヘマタイト粉とウ
スタイト粉を50wt%で混合した粉体を原料とした場
合のものであって、図3と同様にして試料を作成し、飽
和磁化および粒子強度を測定したものである。
【0035】この図5の鉄原料がヘマタイト+ウスタイ
トの場合には、加熱処理温度は550〜1500°Cが
適当であり、このときの飽和磁化は42から65emu
/gの範囲が得られた。
【0036】図6は、本発明の焼成実験結果例(マグネ
タイト+ウスタイト)を示す。これは、マグネタイト粉
とウスタイト粉を50wt%で混合した粉体を原料とし
た場合のものであって、図3と同様にして試料を作成
し、飽和磁化および粒子強度を測定したものである。
【0037】この図6の鉄原料がマグネタイト+ウスタ
イトの場合には、加熱処理温度は550〜1500°C
が適当であり、このときの飽和磁化は54から76em
u/gの範囲が得られた。
【0038】図7は、本発明の焼成実験結果例(鉄粉+
ウスタイト)を示す。これは、鉄粉(α−Fe)粉とウ
スタイト粉を50wt%で混合した粉体を原料とした場
合のものであって、図3と同様にして試料を作成し、飽
和磁化および粒子強度を測定したものである。
【0039】この図7の鉄原料が鉄粉(α−Fe)+ウ
スタイトの場合には、加熱処理温度は550〜1500
°Cが適当であり、このときの飽和磁化は94から82
emu/gの範囲が得られた。
【0040】図8は、本発明の焼成実験結果例(鉄粉+
ヘマタイト)を示す。これは、鉄粉(α−Fe)粉とヘ
マタイト粉を50wt%で混合した粉体を原料とした場
合のものであって、図3と同様にして試料を作成し、飽
和磁化および粒子強度を測定したものである。
【0041】この図8の鉄原料が鉄粉(α−Fe)+ヘ
マタイトの場合には、加熱処理温度は550〜1500
°Cが適当であり、このときの飽和磁化は185から9
0emu/gの範囲が得られた。
【0042】図9は、本発明の加熱処理温度と飽和磁化
曲線実測例を示す。これは、図3から図8の焼成実験結
果例をプロットしたものである。この実測した曲線から
判明するように、鉄原料の1群〜4群のうちから任意の
2つを選択してここでは50wt%の割合で混ぜた混合
粉を図示の加熱処理温度で処理したときに図示のような
飽和磁化が得られることが判明した。これらから所望の
飽和磁化が得られるように1群〜4群のうちの少なくと
も2つ以上の選択、混合比、更に加熱処理温度によって
所望の飽和磁化が得られることが判明した。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
鉄原料である1群(非磁性鉄原料、即ち磁性を有しない
鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加熱しても磁性
を有しないもの)、2群(非磁性鉄原料であって、加熱
によって磁性を有するもの)、3群(磁性鉄原料、即ち
磁性を有する鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加
熱によって磁化(磁性)が向上するかまたは変化しない
もの)、および4群(磁性鉄原料、即ち磁性を有する
鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加熱によって磁
化(磁性)が劣化するもの)のうちから2つ以上、およ
び炭素原子同士の単結合あるいは二重結合を有する物質
を任意に混合して熱処理する構成を採用しているため、
鉄原料を非磁性相を持つ任意の飽和磁化の酸化物磁性材
料を生成することができ、所望の飽和磁化を持つ粉末の
酸化物磁性材料を簡易、安価、安全かつ多量に製造する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例構成図である。
【図2】本発明の加熱処理温度と飽和磁化曲線説明図で
ある。
【図3】本発明の焼成実験結果例(ヘマタイトのみ)で
ある。
【図4】本発明の焼成実験結果例(ヘマタイト+マグネ
タイト)である。
【図5】本発明の焼成実験結果例(ヘマタイト+ウスタ
イト)である。
【図6】本発明の焼成実験結果例(マグネタイト+ウス
タイト)である。
【図7】本発明の焼成実験結果例(鉄粉+ウスタイト)
である。
【図8】本発明の焼成実験結果例(鉄粉+ヘマタイト)
である。
【図9】本発明の加熱処理温度と飽和磁化曲線実測例で
ある。
【符号の説明】
1:配合工程 2:混合工程 3:粉砕工程 4:造粒工程 5:焼成工程 6:解砕工程
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】(粒子強度)=(2.8×(粒子の破壊強
度))÷((π×(粒子直径)2) この図3の焼成実験結果例中、 ・飽和磁化が20emu/g以上 ・粒子強度が1E7Paより大きい の両者を満たした加熱処理温度を下限とした。また、加
熱処理温度の上限は、ここで、ヒータや炉などの能力か
らくる制限をもとに1500°Cとした。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下川 明 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄原料である1群(非磁性鉄原料、即ち磁
    性を有しない鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加
    熱しても磁性を有しないもの)、2群(非磁性鉄原料で
    あって、加熱によって磁性を有するもの)、3群(磁性
    鉄原料、即ち磁性を有する鉄、鉄合金あるいは鉄化合物
    であって、加熱によって磁化(磁性)が向上するかまた
    は変化しないもの)、および4群(磁性鉄原料、即ち磁
    性を有する鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加熱
    によって磁化(磁性)が劣化するもの)のうちから2つ
    以上を任意の割合で混ぜた混合粉に、−C−C−あるい
    は−C=C−を分子中に有する液体状物質あるいは粉末
    状物質を0.1〜4.0wt%混合し、不活性ガス中で
    550〜1500°Cの焼成処理し、磁性相と非磁性相
    が混在した所定の飽和磁化の粉末からなる酸化物磁性材
    料。
  2. 【請求項2】鉄原料である1群(非磁性鉄原料、即ち磁
    性を有しない鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加
    熱しても磁性を有しないもの)、2群(非磁性鉄原料で
    あって、加熱によって磁性を有するもの)、3群(磁性
    鉄原料、即ち磁性を有する鉄、鉄合金あるいは鉄化合物
    であって、加熱によって磁化(磁性)が向上するかまた
    は変化しないもの)、および4群(磁性鉄原料、即ち磁
    性を有する鉄、鉄合金あるいは鉄化合物であって、加熱
    によって磁化(磁性)が劣化するもの)のうちから2つ
    以上を任意の割合で混ぜた混合粉に、−C−C−あるい
    は−C=C−を分子中に有する液体状物質あるいは粉末
    状物質を0.1〜4.0wt%混合する混合工程(2)
    と、 不活性ガス中で550〜1100°Cの焼成処理する焼
    成工程(5)とを備え、 磁性相と非磁性相が混在した所定の飽和磁化の粉末を製
    造する酸化物磁性材料の製造方法。
  3. 【請求項3】上記焼成処理前に、造粒処理(4)によっ
    て上記混合粉を球状顆粒とし、上記粉末を球状としたこ
    とを特徴とする請求項1記載の酸化物磁性材料。
  4. 【請求項4】上記焼成処理前に、造粒工程(4)によっ
    て上記混合粉を球状顆粒とし、上記粉末を球状としたこ
    とを特徴とする請求項2記載の酸化物磁性材料の製造方
    法。
  5. 【請求項5】上記1群として磁性を有しない鉄、鉄合金
    あるいは鉄化合物、 上記2群としてヘマタイト、 上記3群としてマグネタイト、 上記4群として上記2群と3群を除く磁性を有する鉄、
    鉄合金あるいは鉄化合物としたことを特徴とする請求項
    1または請求項3記載の酸化物磁性材料。
  6. 【請求項6】上記1群として磁性を有しない鉄、鉄合金
    あるいは鉄化合物、 上記2群としてヘマタイト、 上記3群としてマグネタイト、 上記4群として上記2群と3群を除く磁性を有する鉄、
    鉄合金あるいは鉄化合物としたことを特徴とする請求項
    2または請求項4記載の酸化物磁性材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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