JPH0729695B2 - サイロのための排出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はサイロの底に位置する１個または複数の口を通
じて繊維パルプ、チップまたは鋸屑のごとき細かい材料
をサイロから排出する装置に係る。

サイロの底から材料を排出するための幾つかの従来既知
の機構においては、サイロの中心シャフトを中心として
回転しそしてサイロの壁からサイロの底の中心に配置さ
れた排出口へ半径方向に延びる搬送ねじが採用されてい
る。搬送ねじの回転運動は、フィンランド特許明細書51
325に開示されるように、例えば搬送ねじの外端に配置
されてサイロの外側の歯形段付リングと協働する油圧手
段によって生起される。

サイロの底から材料を排出するための幾つかのその他の
既知機構においては、サイロの中心に配置された駆動軸
に結合された排出腕が使用され、前記排出腕はシャフト
が回転する間にサイロの１個または複数の排出口へ材料
を移転するように配列されている。これらの排出腕はモ
ータまたは油圧手段によって一方向に連続的に回転する
か、または、往復運動するように構成される。フィンラ
ンド特許明細書47328はそのような構成の一例として引
用され得る。

本発明の目的は１個または複数の排出腕を装備されそし
て中心に配置された駆動シャフトを通じて駆動力を受取
る改良された装置を提供することである。

本発明に従う装置は、排出手段の中心において、少なく
とも２本の腕を有する前記排出手段が、サイロの中心に
軸受を介して据付けられた回転駆動シャフトに相対して
偏心配置されたトランニオンに軸受を介して取付けられ
ることと、前記排出手段の運動がその両端部に位置する
部材によって、そして、サイロ内に配列された複数の対
抗面によって案内されることとを主として特徴とされ
る。本発明の一好適実施例においては、サイロの底に配
置された複数のピンを中心とする実質的外転サイクロイ
ド通路に沿って運動するローラが、前記排出腕の両端部
に軸受を介して取付けられている。

本発明に従う排出装置の最も顕著な利点は、その駆動ト
ルク要求が、中心から駆動される既知装置のためのそれ
よりも際立って小さいことである。これに対応して、駆
動シャフト及び駆動トルクの伝達に必要な手段、加え
て、軸受及び導管系並びに密閉手段も寸法において有利
的により小さい。

本発明のその他の可能的利点は次ぎの通りである： −必要とされる小さいトルクはサイロの最高部から下向
きに排出手段へ供給され、それにより、底を通るダクト
は全く不要にされ得、サイロの上部分は、しかし、サイ
ロの全横断面区域に亙って均等にサイロ内へ送られる材
料を分配するための手段を自由に設けられる。

−“鋸断”運動は動力要求を減じさせ（参考：食パン切
断時における動作）そして排出過程を強化する。相対的
に流体の材料は排出腕が排出口から遠ざかるように運動
しているときも排出される。

−一種の外転サイクロイド通路に沿って運動する排出腕
の端部の適切な成形は壁の付近から中心へ向かう材料の
移転に寄与し、それにより、チャンネルの形成を効率的
に防止する。

−底の摩耗に関して、外転サイクロイド通路は円周方向
への運動より有利である。

以下、本発明は添付図面を参照して、例に基づいて、よ
り詳細にさらに説明されるであろう。添付図面におい
て、 第１図は本発明の一実施例の平面図である。

第２図は第１図のＡ−Ａ線に沿って取られた断面図であ
る。

第３図は本発明の第２の実施例の平面図である。

第４図は第３図のＢ−Ｂ線に沿って取られた断面図であ
る。

第５図は第３図のＣ−Ｃ線に沿って取られた断面図であ
る。

第６図は本発明の第３の実施例の部分平面図である。

第７図は本発明のもう一つの代替実施例の部分平面図で
ある。

第１図及び第２図は本発明に基づく典型的な構成を示
す。参照番号１はサイロの下部分を示し、前記下部分は
円筒形の壁２と、平坦な底３とを有し、前記底は２個の
排出口４を設けられている。

中心に配置された垂直のシャフト５が底３を通って延び
ており、前記シャフトはそれ自体既知の方式で軸受を介
して回転可能に据付けられそして（開示されていない態
様で）密閉されている。サイロの外部に延びるシャフト
５の一端は、それによって前記シャフトが駆動機構（図
示せず）に連結され得るカップリング６を設置されてい
る。シャフト５の他端は偏心トラニオン７を装備され、
該トラニオンは棒８によって前記シャフトに結合されて
おり、そこに排出手段９の中心が軸受を介して据付けら
れる。前記排出手段はサイロの底に配置される。シャフ
ト５が回転する間、排出手段の中心はシャフト５を中心
として円形通路10に沿って運動する。前記底には複数の
円形のピン11が互いから等間隔を以て配置されそして壁
３の近くに円形に配列されている。ローラ12が軸受を介
して前記排出手段の両端においてその排出腕の下に据付
けられ、そしてピン11を中心として実質的外転サイクロ
イド通路13に沿って運動し、それにより、前記排出手段
の運動を案内するとともに前記排出手段を前記底に沿っ
て緩速回転するように強制する。

シャフト５が回転し始めるとき、トラニオン７は図面に
示される位置から矢印の方向に運動し、そして排出手段
９の端部に配置されたローラ12はピン11によって形成さ
れる対抗面によって案内され、主として半径方向外方に
運動する。排出手段の反対端部に位置するローラは、概
ね円周方向に外転サイクロイド通路に沿って運動し、約
1/4サイクル経過後にピンとピンとの中間で中心に向か
ってやはり半径方向に移動し始める。同時に、右側のロ
ーラは半径方向外方へ運動しそして前記シャフトが概ね
1/2サイクル回転したとき前記ピンによる案内から釈放
された状態になる。次の1/2サイクルの間、上に説明さ
れた手順が排出手段の反対端部で反復される。トラニオ
ン７の偏心率ｅ及び中心からのピン11の距離ｒ、ピン11
の直径及びピン11相互間の距離は、半径方向内方へ運動
する右側のローラまたは左側のローラが、何れも、排出
されるべき材料または同様変形物の摩耗の相異と無関係
にピンの間に進入するように、前記排出手段を常に制御
下で運動させるように寸法を選ばれる。実際上、r/eは
サイロの直径いかんによって20−200である。排出腕の
端部14は楔状の形にされており、それにより、それらが
パルプ中に押圧されるとき、そのようなものを円周方向
に運動させるようにされている。

例 中心から駆動される在来の排出装置のトルク要求： ｎ＝排出腕の個数 ｒ＝サイロの底の半径（排出腕の設計速度） ｑ＝排出腕に及ぼされる荷重 Ｍ＝要求トルク 但しｎ＝２のとき。

本発明に従う排出装置に付与されるトルクは、トラニオ
ン７が排出腕に対して垂直に運動するとき最大であり、
それにより、もしサイロが２個の腕を有する１個の排出
手段を設けられているとすれば、 M₂＝２×ｒ×ｑ×ｅ、 もしｒ＝3000mm、そしてｅ＝30mmならば、 本発明はサイロの構造を、その直径に関して、現在まで
採用されているそれらより大きくすることを可能にす
る。本発明に従う排出装置のトルク要求は在来の排出装
置のそれより相当小さいからである。

第３図−第５図に図示される実施例においては、スカー
ト20がサイロの下部においてその壁に結合されており、
前記スカートの下線は互いから等間隔を以て離された複
数のピン21を設置されている。各ピンの横断面は概ね四
角形であり外縁を丸められている。排出手段23は腕の端
部の上面に配置されたローラ22を有する。これらローラ
は、第１図及び第２図に開示された手段におけるそれら
と同様に、ピンに沿って運動するとき、排出手段をサイ
ロ内で緩速で回転するように強制する。

第６図に示されるラチェット状の回転制御装置を有する
実施例においては、排出装置30の各端部はキャッチレバ
ー31を設けられており、該キャッチレバーはばねによっ
てサイロの壁32に対して押圧され、前記壁は歯形のバリ
ヤ33を輪状（部分的に図示されるに過ぎない）に設置さ
れる。これらバリヤは互いに離間された対抗面34と当接
片とを前記チャッチレバーに対して形成する。前記チャ
ッチレバー及びサイロ筒体の歯形区域は、排出腕の運動
を一方向においてのみ許し、それが他方向に運動するこ
とを阻止する。代替的に、排出手段40の固定キャッチレ
バー即ちばね41または同様の摩擦掴保手段が、第７図に
示されるごとく、歯形区域を有しないサイロ壁42に対し
て摩擦によって当接し得る。摩擦条件はゴム、木材など
を使用してサイロの壁下部に内張りを施すことによって
向上され得る。

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】サイロ（１）の底（３）から細かい材料を
   排出するための装置にして、サイロの中心に回転可能に
   配置された駆動シャフト（５）と、前記駆動シャフトが
   回転するとき材料をサイロの底にある少なくとも１個の
   排出口（４）に移送するために中心点から外方に延びる
   少なくとも２個の腕を有する少なくとも１個の排出手段
   （9,23,30,40）と、棒（８）を介して前記駆動シャフト
   に剛固に結合され前記排出手段をその中心点において支
   持する偏心トラニオン（７）と、前記排出手段の各腕の
   端部に配置された部材（12,22,31,41）と、前記部材（1
   2,22,31,41）と相互に作用して前記排出手段が鋸歯状運
   動を行うように該排出手段の運動を案内する対抗面（1
   1,21,34,42）とを有することを特徴とする細かい材料を
   排出するための装置。
2. 【請求項２】請求の範囲第１項記載の装置において、前
   記対抗面（11）がサイロの底（３）に配置されることを
   特徴とする装置。
3. 【請求項３】請求の範囲第２項記載の装置において、前
   記対抗面（21）がサイロの壁に結合されたスカート（2
   0）の下縁に配置されることを特徴とする装置。
4. 【請求項４】請求の範囲第１項、第２項または第３項記
   載の装置において、前記対抗面が、サイロ（１）の壁
   （２）に隣接して互いから等間隔を以て離されて環状に
   配置されたピン（11,21）によって構成されることを特
   徴とする装置。
5. 【請求項５】請求の範囲第１項、第２項または第３項記
   載の装置において、前記対抗面がサイロの下部分に配置
   された歯形リング（34）によって構成されることを特徴
   とする装置。
6. 【請求項６】請求の範囲第５項記載の装置において、前
   記歯形リングの歯（33）の一側面（34）に係合可能に当
   接するばね荷重を付与されたキャッチレバー（31）が、
   排出手段（30）の端部に結合されていることを特徴とす
   る装置。
7. 【請求項７】請求の範囲第１項から第４項の何れか一つ
   の項に記載される装置において、ピン（11,21）を中心
   とする実質的外転サイクロイド通路に沿って運動するた
   めのローラ（12,22）が、排出手段（9,23）の端部に軸
   受を介して取付けられることを特徴とする装置。
8. 【請求項８】請求の範囲第７項記載の装置において、前
   記ピンが円形であることを特徴とする装置。
9. 【請求項９】請求の範囲第７項記載の装置において、前
   記ピンが実質的に四角形であることを特徴とする装置。
10. 【請求項１０】請求の範囲第１項記載の装置において、
    排出手段（40）の各端部に摩擦によってサイロの壁（4
    2）に保持可能に当接するためのばね荷重を付与された
    キャッチレバーまたはばね（41）が結合されることを特
    徴とする装置。
11. 【請求項１１】請求の範囲第１項から第10項の何れか一
    つの項に記載される装置において、r/e＝20−200、但し
    ｅ＝クランクシャフトの偏心率、ｒ＝サイロの中心と相
    対物との間の距離、であることを特徴とする装置。