JPH0729667A - 放電型サージアブソーバ及びその製造方法 - Google Patents

放電型サージアブソーバ及びその製造方法

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JPH0729667A
JPH0729667A JP16827593A JP16827593A JPH0729667A JP H0729667 A JPH0729667 A JP H0729667A JP 16827593 A JP16827593 A JP 16827593A JP 16827593 A JP16827593 A JP 16827593A JP H0729667 A JPH0729667 A JP H0729667A
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JP
Japan
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pair
insulating tube
insulating
getter material
surge absorber
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JP16827593A
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Yoshiki Furuse
義樹 古瀬
Masatoshi Abe
政利 阿部
Mikio Harada
三喜男 原田
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲッタ材を用いることにより小型で低電圧で
放電し、しかもゲッタ材を用いても絶縁抵抗値を低下さ
せず、封着時に絶縁管を熱変形させない。 【構成】 放電型サージアブソーバ10は、絶縁管11
の両端に相対向して一対の対向電極12,13が封着さ
れる。対向電極12,13と絶縁管11とにより形成さ
れる空間には不活性ガス14が封入される。絶縁管11
の内面には対向電極12,13と電気的に絶縁されたゲ
ッタ材15が被着される。ゲッタ材を絶縁管の内面に被
着したことにより、サージアブソーバを小型化でき、放
電時にゲッタ材が直接関与しなくなる。ゲッタ材の製造
において高い精度は不要となり、サージアブソーバを繰
返し使用しても放電時にゲッタ材の粒子は飛散せず、サ
ージアブソーバの絶縁抵抗が低下しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自然現象である外雷やス
イッチ等の開閉による内雷に起因する電線路の高電圧サ
ージを吸収して、電線路に接続した各種電気装置の誤動
作又は破壊を防止する放電型サージアブソーバ及びその
製造方法に関する。更に詳しくは管内部にギャップ又は
マイクロギャップを有する絶縁管の両端を一対の対向電
極で封止(hermetic seal)した放電型サージアブソー
バ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放電型サージアブソーバとして、対向電
極型のサージアブソーバと絶縁管内部にマイクロギャッ
プを有するマイクロギャップ式のサージアブソーバ(例
えば、特開昭55−128283)が知られている。対
向電極型サージアブソーバには、絶縁管の両端に互いに
対向する一対の電極を数mm間隔をあけて設け、これら
の電極間にエア又は不活性ガスを充填し封入したもの
や、或いは金属製の一対の円柱状電極を数mm間隔で互
いに対向させ、絶縁管により不活性ガスを充填し封入し
たものがある。
【0003】マイクロギャップ式のサージアブソーバは
導電性皮膜で被包した円柱状のセラミック素体の中央に
円周方向にマイクロギャップを形成し、このセラミック
素体の両端に一対のキャップ電極を冠着した後、セラミ
ック素体を絶縁管内に収容してセラミック素体の両端に
一対の対向電極を配置し、これらの対向電極をキャップ
電極に電気的に接続し同時に絶縁管内部に不活性ガスを
封入して作られる。上記放電型サージアブソーバでは、
不活性ガスを封入する際に微量のO2やN2等の混入が避
けられない。これらの不純なガスが微量であっても不活
性ガス中に混入すると放電型サージアブソーバの放電特
性は不安定になり、しかも電極材料によっては所望の低
い放電電圧が得られない不具合があった。
【0004】この点を改善するために、低電圧放電管
のサージアブソーバとして、金属製リングにゲッタ(get
ter)材を入れたゲッタリングを一緒に封入して高周波加
熱等でゲッタ材を加熱し、絶縁管の内面にフラッシュさ
せたサージアブソーバが知られている。また別のサー
ジアブソーバとして、電極表面にゲッタ材を塗布し加熱
封入時の熱により絶縁管内部に含まれる微量のO2やN2
をゲッタ材に吸着させる効果(以下、ゲッタ効果とい
う)を利用したサージアブソーバが知られている。更
に別のサージアブソーバとして、絶縁体の表面に相対向
させて放電電極を設けて、これらの放電電極間に放電間
隙を形成するとともに、絶縁体の表面にゲッタ材を被着
させ、これを放電ガスとともに気密容器内に収容してな
る放電型サージアブソーバが提案されている(特開平3
−257779)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のサー
ジアブソーバはその形状が大型化するため、小型化の要
求が強い電子部品には使用できなかった。また上記の
サージアブソーバは加熱封入時にゲッタ材が放電ギャッ
プ間に飛散して絶縁不良を発生させる不具合があった。
また上記及びのサージアブソーバは十分なゲッタ効
果を上げるためにはゲッタ材被着時に高温を必要とし、
このため絶縁管にガラス管を用いた場合、管外形が著し
く変形する不具合があった。
【0006】更に上記のサージアブソーバでは放電電
極間に設けた絶縁体の表面に導電性材料であるゲッタ材
を被着しているため、グロー放電時にはゲッタ材の表面
に沿って電流が流れる。この放電時の放電特性にゲッタ
材が関与するため、ゲッタ材の長さや厚みは高い精度が
要求される。また繰返しグロー放電すると、ゲッタ材の
飛散粒子が放電電極とゲッタ材の間に侵入して放電電極
とゲッタ材の絶縁性を劣化させることがあり、サージア
ブソーバの絶縁抵抗値を低下させる欠点があった。
【0007】本発明の目的は、ゲッタ材を用いることに
より小型で低電圧で放電し、しかもゲッタ材を用いても
絶縁抵抗値を低下させず、封着時に絶縁管を熱変形させ
ない放電型サージアブソーバ及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、図1に示すように、本発明の第1の放電型サージア
ブソーバ10は、絶縁管11と、この絶縁管11の両端
に相対向して封着された一対の対向電極12,13と、
これらの対向電極12,13と絶縁管11とにより形成
される空間に封入された不活性ガス14とを備える。そ
の特徴ある構成は、絶縁管11の内面に対向電極12,
13と電気的に絶縁されたゲッタ材15が被着されたこ
とにある。対向電極12の外面にはリード線16が、対
向電極13の外面にはリード線17がそれぞれ接続され
る。
【0009】図2に示すように、本発明の第2の放電型
サージアブソーバ20は、絶縁管21と、絶縁管21内
に収容され、導電性皮膜31で被包した円柱状のセラミ
ック素体32の周面にマイクロギャップ33が形成さ
れ、セラミック素体32の両端に一対のキャップ電極3
4,35を有するサージ吸収素子30と、絶縁管21の
両端に相対向して封着され、封着状態でサージ吸収素子
30を固定し、かつ一対のキャップ電極34,35に電
気的に接続された一対の対向電極22,23と、対向電
極22,23と絶縁管21とにより形成される空間に封
入された不活性ガス24とを備える。その特徴ある構成
は、絶縁管21の内面に対向電極22,23と電気的に
絶縁されたゲッタ材25が被着されたことにある。対向
電極22の外面にはリード線26が、対向電極23の外
面にはリード線27がそれぞれ接続される。
【0010】以下、本発明を詳述する。本発明の絶縁管
はガラス管、セラミック管等である。ガラス管はホウケ
イ酸ガラスのような硬質ガラス、又は鉛ガラス、ソーダ
石灰ガラスのような軟質ガラスから作られる。セラミッ
ク管はPLZT、透明アルミナのような可視光線を透過
するセラミック焼結体から作られたもののみならず、他
の絶縁性のあるセラミック管であればよい。
【0011】絶縁管の内外両面又は内面にはスパッタリ
ング法、蒸着法、イオンプレーティング法、めっき法、
CVD法等の薄膜形成法によりゲッタ材の皮膜が形成さ
れ被着される。内面のみゲッタ材を被着させるときには
絶縁管の外面を予め遮蔽材で覆っておく。ゲッタ材は、
アルカリ金属、アルカリ土類金属、Ti、Zr、Hf、
V、Nb及びTaからなる群より選ばれた1種又は2種
以上の金属薄膜により構成される。
【0012】絶縁管の内外両面又は内面にゲッタ材を被
着した後で、絶縁管の両端に被着した余分なゲッタ材は
希塩酸、希硝酸、希硫酸等の希鉱酸により溶解除去され
る。次に述べる対向電極と絶縁を図るためである。絶縁
管の両端を予め遮蔽材で覆っておけば希鉱酸で溶解除去
する必要はない。
【0013】対向電極は封着時の絶縁管の熱収縮による
クラックの発生を防止するために絶縁管と熱膨張係数の
ほぼ等しい金属を用いる。従って対向電極は絶縁管の種
類より材質を選定する。絶縁管が軟質ガラス管である場
合には、対向電極にジュメット線(Dumet wire)、鉄5
2wt%−ニッケル42wt%−クロム6wt%合金等
が用いられ、絶縁管が硬質ガラス管である場合には、鉄
58wt%−ニッケル42wt%合金(以下、42合金
という)等が用いられる。絶縁管がセラミック管である
場合には、対向電極に42合金と銅のクラッド材、コバ
ール(Kovar)等が用いられる。ジュメット線は輪切り
にして対向電極にする。42合金と銅のクラッド材は4
2合金の板材の片面又は両面に銅薄膜を密着させ、高温
で機械的に圧延するクラッド法(cladding)により作ら
れる。クラッド材の銅薄膜を酸化させて銅表面を亜酸化
銅にすると封着時にガラスとのなじみが良くなり好まし
い。このクラッド材を円板に打抜いた後、絞り加工して
対向電極にする。
【0014】図2に示すように、マイクロギャップ式の
サージアブソーバ20の場合には、絶縁管21内にサー
ジ吸収素子30が収容される。このサージ吸収素子30
は導電性皮膜31で被包した円柱状のセラミック素体3
2の周面にマイクロギャップ33が形成され、セラミッ
ク素体32の両端に一対のキャップ電極34,35を有
する。導電性皮膜31はスパッタリング法、蒸着法、イ
オンプレーティング法、めっき法、CVD法等の薄膜形
成法によりセラミック素体32を被包するようにセラミ
ック素体32の表面に形成され、マイクロギャップ33
はレーザにより導電性皮膜31を分割するようにセラミ
ック素体32のほぼ中央に形成される。マイクロギャッ
プはレーザ光線の焦点深度及び導電性皮膜の厚さから1
0〜200μmの幅にかつセラミック素体の表面の一部
を切削するように形成される。放電時に飛散した皮膜構
成粒子がマイクロギャップに入り込んだときに分割した
導電性皮膜のマイクロギャップによる絶縁性を劣化させ
ないためである。収容されたサージ吸収素子30は一対
の対向電極22,23を絶縁管21の両端に封着すると
きに対向電極22,23により固定される。図1に示す
ように、対向電極型のサージアブソーバ10の場合に
は、数mmの間隙をあけて一対の対向電極12,13が
絶縁管11の両端に封着される。
【0015】対向電極型のサージアブソーバもマイクロ
ギャップ式のサージアブソーバも対向電極を封着すると
きには 絶縁管の内部にアルゴンガス、ネオンガス、窒
素ガス等の不活性ガスを充填する。前述したゲッタ材が
絶縁管外面に付着した場合には、このゲッタ材は対向電
極を絶縁管に封着後、希塩酸、希硝酸、希硫酸等の希鉱
酸により溶解除去することが好ましい。なお、対向電極
を封着する前に絶縁管の外面に被着したゲッタ材のみを
除去してもよい。
【0016】絶縁管がガラス管である場合には、一対の
対向電極の封着時にガラス管の融点より250〜100
℃低い温度で2〜3分間保持した後、ガラス管の融点で
約1分間加熱すると、保持されている間にゲッタ材がO
2やN2などの微量の不純ガスをより確実に吸着するため
好ましい。融点が740℃のガラス管であれば、ゲッタ
効果を発揮させるための保持温度は500〜600℃程
度が好ましい。
【0017】
【作用】本発明のサージアブソーバは絶縁管の内面にゲ
ッタ材を被着したので、絶縁管の封着時にゲッタ材が不
活性ガスに含まれるO2やN2などの微量の不純ガスを吸
着する。絶縁管がガラス管の場合、封着時にガラス管の
融点より低い温度で所定時間保持することにより、より
確実にゲッタ効果が現れ、しかもガラス管の熱変形を回
避できる。これにより放電型サージアブソーバの放電特
性は安定し、所望の低い放電電圧が得られるようにな
る。特にゲッタ材を絶縁管の内面に被着したことによ
り、サージアブソーバを小型化でき、放電時にゲッタ材
が直接関与しなくなる。これによりゲッタ材の製造にお
いて高い精度は不要となり、サージアブソーバを繰返し
使用しても放電時にゲッタ材の粒子は飛散せず、サージ
アブソーバの絶縁抵抗を低下させない。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳し
く説明する。 <実施例1>図2に示すように、マイクロギャップ式の
サージアブソーバ20を次の方法により製造した。絶縁
管21として低融点の鉛ガラス管を用意し、このガラス
管21の内面にゲッタ材25としてTi皮膜をバレルコ
ータを使用してスパッタリング法により被着した。Ti
皮膜25が被着されたガラス管21の両端を希塩酸水溶
液に浸漬し、対向電極が封着される部分のTi皮膜を溶
解除去した後、水で洗浄して乾燥した。このガラス管2
1の内部にサージ吸収素子30を収容した。
【0019】サージ吸収素子30の円柱状のセラミック
素体32はムライト焼結体からなり、この表面はスパッ
タリングによりTiNからなる導電性皮膜31で被包さ
れる。セラミック素体32の中央部にレーザビームを照
射して導電性皮膜31を円周方向にトリミングして幅約
30μmのマイクロギャップ33が形成される。ステン
レス製のキャップ電極34と35がセラミック素体32
の両端に冠着され、サージ吸収素子30が作製される。
【0020】外面にリード線26が溶着された対向電極
22がキャップ電極34に当接され、外面にリード線2
7が溶着された対向電極23がキャップ電極35に当接
される。対向電極22及び23はそれぞれジュメット線
を輪切りにしたものを用いた。サージ吸収素子20、対
向電極22,23を配置したガラス管21をカーボンヒ
ータを設けた封着室(図示せず)に入れ、封着室を負圧
にすることによりガラス管内部の空気を抜いた後、代わ
りにアルゴンガスを封着室に供給して240Torrの
圧力でガラス管内にこのアルゴンガスを導入した。この
状態でカーボンヒータによりガラス管21及び対向電極
22,23を740℃、1分間加熱した。対向電極2
2,23がガラス管21に封着した後、ガラス管21を
希塩酸水溶液に浸漬し、ガラス管21の外面に付着した
Ti皮膜を溶解除去した後、水で洗浄して乾燥し、サー
ジアブソーバ20を得た。
【0021】<比較例1>ガラス管の内面にゲッタ材を
被着させなかった以外は実施例1と同様にしてマイクロ
ギャップ式のサージアブソーバを製造した。実施例1と
比較例1のサージアブソーバの放電電圧と絶縁抵抗をそ
れぞれ測定した。その結果を表1に示す。表1から明ら
かなように、ゲッタ材を被着した実施例1は、ゲッタ材
を被着しなかった比較例1と比べて放電電圧が低下し
た。また実施例1のサージアブソーバではガラス管内面
にゲッタ材を被着したため、ゲッタ材による絶縁抵抗の
低下はみられなかった。
【0022】
【表1】
【0023】<実施例2>サージ吸収素子30の導電性
皮膜31にTiを用い、対向電極22,23を封着する
ときの加熱を550℃で3分間保持した後、740℃で
1分間行った以外は、実施例1と同様にしてマイクロギ
ャップ式のサージアブソーバを製造した。
【0024】<比較例2>対向電極22,23を封着す
るときの加熱を740℃で1分間行った以外は、実施例
2と同様にしてマイクロギャップ式のサージアブソーバ
を製造した。
【0025】<比較例3>対向電極22,23を封着す
るときの加熱を740℃で3分間行った以外は、実施例
2と同様にしてマイクロギャップ式のサージアブソーバ
を製造した。
【0026】実施例2、比較例2及び比較例3のサージ
アブソーバの放電電圧、絶縁抵抗及びガラス管の熱変形
の有無をそれぞれ調べた。その結果を表2に示す。表2
から明らかなように、ゲッタ材を被着した比較例2で
は、高温時の熱処理時間が短すぎたため、十分なゲッタ
効果が得られず放電電圧は、熱処理時間が十分確保され
た実施例2及び比較例3と比べて高い電圧であった。ま
た740℃の高温時間が長かった比較例3ではガラス管
が熱変形したのに対して、実施例2及び比較例2のガラ
ス管は熱変形しなかった。更に比較例3のサージアブソ
ーバはガラス管の熱変形に伴って軟化したガラスの一部
が導電性皮膜に接触したため、実施例2及び比較例2と
比べて絶縁抵抗が低下した。
【0027】
【表2】
【0028】なお、上記実施例では絶縁管の内外両面に
ゲッタ材を被着したが、絶縁管の内面のみゲッタ材を被
着してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、金属製リングにゲッ
タ材を入れる従来の低電圧放電管のサージアブソーバと
比べて、本発明のサージアブソーバでは絶縁管の内面に
ゲッタ材を被着するため、小型化できるとともに、封着
時にゲッタ効果が現れて不純ガスが封入したガス中に含
まれなくなるため、低電圧で放電することができる。ま
た絶縁体の表面にゲッタ材を被着させる従来の放電型サ
ージアブソーバと比べて、本発明のサージアブソーバは
ゲッタ材が放電時に関与しないため、放電特性が安定す
るとともに、ゲッタ材の製造において高い精度が不要と
なり、サージアブソーバを繰返し使用しても放電時にゲ
ッタ材の粒子は飛散せず、サージアブソーバの絶縁抵抗
は低下しない。特に絶縁管がガラス管の場合、封着時に
ガラス管の融点より低い温度で所定時間保持することに
より、より確実にゲッタ効果が現れ、しかもガラス管の
熱変形を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対向電極型のサージアブソーバの中央
縦断面図。
【図2】本発明のマイクロギャップ式のサージアブソー
バの中央縦断面図。
【符号の説明】
10 対向電極型のサージアブソーバ 11,21 絶縁管(ガラス管) 12,13,22,23 対向電極 14,24 不活性ガス 15,25 ゲッタ材 20 マイクロギャップ式のサージアブソーバ 30 サージ吸収素子 31 導電性皮膜 32 セラミック素体 33 マイクロギャップ 34,35 キャップ電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 三喜男 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三 菱マテリアル株式会社セラミックス研究所 内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁管(11)と、 前記絶縁管(11)の両端に相対向して封着された一対の対
    向電極(12,13)と、 前記対向電極(12,13)と前記絶縁管(11)とにより形成さ
    れる空間に封入された不活性ガス(14)とを備えた放電型
    サージアブソーバ(10)において、 前記絶縁管(11)の内面に前記対向電極(12,13)と電気的
    に絶縁されたゲッタ材(15)が被着されたことを特徴とす
    る放電型サージアブソーバ。
  2. 【請求項2】 絶縁管(21)と、 前記絶縁管(21)内に収容され、導電性皮膜(31)で被包し
    た円柱状のセラミック素体(32)の周面にマイクロギャッ
    プ(33)が形成され、前記セラミック素体(32)の両端に一
    対のキャップ電極(34,35)を有するサージ吸収素子(30)
    と、 前記絶縁管(21)の両端に相対向して封着され、封着状態
    で前記サージ吸収素子(30)を固定し、かつ前記一対のキ
    ャップ電極(34,35)に電気的に接続された一対の対向電
    極(22,23)と、 前記対向電極(22,23)と前記絶縁管(21)とにより形成さ
    れる空間に封入された不活性ガス(24)とを備えた放電型
    サージアブソーバ(20)において、 前記絶縁管(21)の内面に前記対向電極(22,23)と電気的
    に絶縁されたゲッタ材(25)が被着されたことを特徴とす
    る放電型サージアブソーバ。
  3. 【請求項3】 ゲッタ材(15,25)がアルカリ金属、アル
    カリ土類金属、Ti、Zr、Hf、V、Nb及びTaか
    らなる群より選ばれた1種又は2種以上の金属薄膜によ
    り構成された請求項1又は2記載の放電型サージアブソ
    ーバ。
  4. 【請求項4】 絶縁管(11)の内外両面に前記絶縁管(11)
    の両端部分を除いてゲッタ材(15)を被着し、 不活性ガス雰囲気下で前記絶縁管(11)の両端に前記ゲッ
    タ材(15)と電気的に絶縁して一対の対向電極(12,13)を
    配置し、 前記一対の対向電極(12,13)とともに前記絶縁管(11)を
    加熱し冷却して前記絶縁管(11)に不活性ガス(14)を封入
    して前記一対の対向電極(12,13)を封着し、 前記一対の対向電極(12,13)を封着した絶縁管(11)の外
    面のゲッタ材を除去する放電型サージアブソーバの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 絶縁管(11)の内面に前記絶縁管(11)の両
    端部分を除いてゲッタ材(15)を被着し、 不活性ガス雰囲気下で前記絶縁管(11)の両端に前記ゲッ
    タ材(15)と電気的に絶縁して一対の対向電極(12,13)を
    配置し、 前記一対の対向電極(12,13)とともに前記絶縁管(11)を
    加熱し冷却して前記絶縁管(11)に不活性ガス(14)を封入
    して前記一対の対向電極(12,13)を封着する放電型サー
    ジアブソーバの製造方法。
  6. 【請求項6】 絶縁管(21)の内外両面に前記絶縁管(21)
    の両端部分を除いてゲッタ材(25)を被着し、 導電性皮膜(31)で被包した円柱状のセラミック素体(32)
    の周面にマイクロギャップ(33)が形成され、前記セラミ
    ック素体(32)の両端に一対のキャップ電極(34,35)を有
    するサージ吸収素子(30)を前記絶縁管(21)内に収容し、 不活性ガス雰囲気下で前記絶縁管(21)の両端に前記ゲッ
    タ材(25)と電気的に絶縁し、かつ前記キャップ電極(34,
    35)と電気的に接続して一対の対向電極(22,23)を配置
    し、 前記サージ吸収素子(20)及び前記一対の対向電極(22,2
    3)とともに前記絶縁管(21)を加熱し冷却して前記絶縁管
    (21)に不活性ガス(24)を封入して前記一対の対向電極(2
    2,23)を封着し、 前記一対の対向電極(22,23)を封着した絶縁管(21)の外
    面のゲッタ材を除去する放電型サージアブソーバの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 絶縁管(21)の内面に前記絶縁管(21)の両
    端部分を除いてゲッタ材(25)を被着し、 導電性皮膜(31)で被包した円柱状のセラミック素体(32)
    の周面にマイクロギャップ(33)が形成され、前記セラミ
    ック素体(32)の両端に一対のキャップ電極(34,35)を有
    するサージ吸収素子(30)を前記絶縁管(21)内に収容し、 不活性ガス雰囲気下で前記絶縁管(21)の両端に前記ゲッ
    タ材(25)と電気的に絶縁し、かつ前記キャップ電極(34,
    35)と電気的に接続して一対の対向電極(22,23)を配置
    し、 前記一対の対向電極(22,23)とともに前記絶縁管(21)を
    加熱し冷却して前記絶縁管(21)に不活性ガス(24)を封入
    して前記一対の対向電極(22,23)を封着する放電型サー
    ジアブソーバの製造方法。
  8. 【請求項8】 絶縁管(11,21)がガラス管であって、一
    対の対向電極(12,13,22,23)の封着時に前記ガラス管の
    融点より250〜100℃低い温度で2〜3分間保持し
    た後、前記ガラス管の融点で約1分間加熱する請求項4
    ないし7いずれか記載の放電型サージアブソーバの製造
    方法。
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