JPH0536460A - 放電型サージ吸収素子 - Google Patents

放電型サージ吸収素子

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JPH0536460A
JPH0536460A JP21448891A JP21448891A JPH0536460A JP H0536460 A JPH0536460 A JP H0536460A JP 21448891 A JP21448891 A JP 21448891A JP 21448891 A JP21448891 A JP 21448891A JP H0536460 A JPH0536460 A JP H0536460A
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JP
Japan
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discharge
absorbing element
type surge
surge absorbing
thin film
Prior art date
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Pending
Application number
JP21448891A
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English (en)
Inventor
Mitsuhisa Shimada
充久 島田
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Okaya Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Okaya Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放電遅れ時間を短縮して回路素子が損傷する
虞れを減少させるとともに、放電電極の耐スパッタ性を
向上させて長寿命化を図った放電型サージ吸収素子の実
現を目的とする。 【構成】 放電電極2,2の頂部に形成した窪み2b,
2bを放電間隙を隔てて対向配置するとともに、放電電
極2のフランジ2a間に筒状の気密容器4を封着し、こ
の気密容器4内に放電ガスを封入する。そして、上記放
電電極2の窪み2bの底部に、酸化ナトリウム(Na2
O)、酸化カルシウム(CaO)等のエミッタ作用を有
する金属酸化物を成分として含有する薄膜状ガラスを被
着形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電話回線等に誘起され
る誘導雷等のサージを吸収して機器が損傷することを防
止する放電型サージ吸収素子に係り、特にスパッタを少
なくして寿命特性を向上させるとともに、放電遅れの少
ない優れた特性を有する放電型サージ吸収素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電話回線等に誘起される誘導雷等
のサージから電子回路を保護するためのサージ吸収素子
として、放電間隙を気密容器内に収容したアレスタ等か
らなる放電型サージ吸収素子が広く使用されている。
【0003】この従来の放電型サージ吸収素子11は、
図3に示す如く、ニッケル等からなる放電電極12,1
2を、放電間隙を隔てて略平行に対向配置し、そしてそ
れぞれの放電電極12,12にジュメット線(鉄・ニッ
ケルの合金の表面に銅を被覆したもの)からなるリード
線13,13を溶接により接続し、これをヘリウム、ネ
オン、アルゴン、キセノン等の希ガスの単体もしくは混
合物を主体とする放電ガスとともにガラス等の気密容器
14内に収容し、上記リード線13,13を気密容器1
4の封止部14aに挿通させて外部に導出している。
【0004】そして、この放電型サージ吸収素子11
は、放電間隙にアーク放電を生成してサージを吸収する
ことから、電圧非直線特性を有する高抵抗体素子からな
るバリスタと比較して、電流耐量が大きく且つ静電容量
が小さいという特長がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の放電型サージ吸収素子11にあっては、放電は
サージ電圧が加わると同時に生成するのではなく、若干
遅れて生成する。この放電遅れ時間は、放電空間中に存
在する初期電子の数に依存し、初期電子数が多い場合に
は短くなり、逆に初期電子数が少ない場合には長くな
る。そして、この放電遅れ時間が長過ぎる場合にはサー
ジを吸収する前に回路素子が損傷する虞れがあった。
【0006】また、放電型サージ吸収素子11がサージ
吸収を繰り返し行う間に、放電によるイオン衝撃によっ
て放電電極12がスパッタして気密容器14内面に付着
し、放電電極12,12間の絶縁抵抗が劣化して遂には
寿命に至ってしまうという問題があった。
【0007】そこで本発明は、放電遅れ時間を短縮して
回路素子が損傷する虞れを減少させるとともに、放電電
極の耐スパッタ性を向上させて長寿命化を図った放電型
サージ吸収素子の実現を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成すべ
く、本発明の放電型サージ吸収素子は、放電間隙を隔て
て放電電極を対向配置し、これを放電ガスとともに気密
容器内に封入した放電型サージ吸収素子において、上記
放電電極における対向面に、エミッタ作用を発揮する金
属酸化物を成分として含有するガラスを薄膜状に被着形
成したことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】放電電極における対向面に、エミッタ作用を発
揮する金属酸化物を成分として含有するガラスを薄膜状
に被着形成したことで、ガラス表面にはエミッタ作用に
よって放出された電子が初期電子として予め存在し、こ
れによりサージ吸収時の放電遅れ時間が短くなる。ま
た、元来絶縁物であるガラスを薄膜化することでトンネ
ル効果によりガラスが導電性を有し、特に放電電極との
境界部分は、最も薄く導電性に優れることから、この境
界近傍の薄膜状ガラスにおいて放電が生成し易くなる。
そして、放電によるイオン衝撃が、放電電極ではなく薄
膜状ガラスにおよぼされることから、放電電極がスパッ
タすることなく長寿命化が図れる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の放電型サージ吸収素子を示
す斜視断面図、図2は本発明の放電型サージ吸収素子に
おける放電電極を示し、(a)は放電電極の要部断面
図、(b)は(a)の更に要部拡大図である。図中1
は、本発明の放電型サージ吸収素子であり、2はフラン
ジ2aを備え、頂部に中央部が若干深く窪んだ窪み2b
を形成したニッケル等からなる円柱状の放電電極、3は
筒状のセラミック、ガラス等からなる筒体である。そし
て、上記放電電極2,2の窪み2b,2bを放電間隙を
隔てて対向配置するとともに、上記筒体3をフランジ2
a,2a間に間置して低融点ガラスもしくはろう付け等
により気密封着して気密容器4を形成し、、この気密容
器4内にヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン等の希
ガスの単体もしくは混合物を主体とする放電ガスを封入
している。尚、上記放電電極2のフランジ2aの外周面
は、リード線等の外部端子の接続部分となるものであ
る。
【0011】そして、上記放電電極2の窪み2bの底部
に、図2(a)に示す如く、酸化ナトリウム(Na
2O)、酸化カルシウム(CaO)等のエミッタ作用を
有する金属酸化物を成分として含有する薄膜状ガラス5
を被着形成している。
【0012】上記放電電極2の窪み2bに、図2(b)
に示す如く、薄膜状ガラス5を内方から外方にかけて徐
々に厚さを薄くさせて被着形成するには、まず直径12
0メッシュ(数十μm程度)の無鉛ガラスの粉末を、金
属等に対して濡れ性を有するようにアルコールや水に溶
き、この溶液を放電電極2の窪み2bに滴下する。する
と、この溶液は濡れ性を有することから窪み2b内に薄
く広がる。そして、この状態で放電電極2を常温で放置
して、溶液中のアルコールや水を蒸発させると、ガラス
粉末は窪み2b内の内方から外方にかけて徐々に厚さを
減じた状態で付着する。これを、ガラス粉末の溶融温
度、例えば700°C程度で加熱し、その後、温度を低
下させて固化させれば、窪み2b内の内方から外方にか
けて徐々に厚さが薄い薄膜状ガラス5が形成される。こ
れに対し、ガラス粉末を上記窪み2bに載置して溶融さ
せた場合には、溶融ガラスはその表面張力が大きいこと
から、窪み2b内に広がることなく球状になるだけであ
る。
【0013】上述した構成の放電型サージ吸収素子1に
おいて、放電電極2に被着形成された薄膜状ガラス5の
表面には、成分として含有する金属酸化物のエミッタ作
用によって放出された電子が存在する。そして、放電電
極2,2間にサージが印加されると、相互の間隙が最も
小さい放電電極2,2の先端部分においてではなく、初
期電子が存在し、且つ導電性が良好な放電電極2との境
界近傍の薄膜状ガラス5,5間において放電が生成す
る。
【0014】そして、この放電により、放電電極2に被
着形成された薄膜状ガラス5に対してイオン衝撃が加わ
るが、このイオンは薄膜状ガラス5表面に分布する電子
と電気的に結合してから薄膜状ガラス5に衝突すること
から、その衝撃は電子と結合しない場合と比較して弱め
られるとともに、薄膜状ガラス5はイオン衝撃の熱に対
して溶融することでそのエネルギー吸収するため、放電
電極2がスパッタする虞れは極めて少なくなる。
【0015】また、本実施例にあっては、放電電極2の
対向面に窪み2bを形成したが、この窪み2bの内径、
深さ等の形状をホローカソード効果を生じるべく適宜に
設定することにより、サージ吸収における電流耐量が更
に増大するものである。
【0016】尚、本実施例にあっては、放電電極2のそ
れぞれの対向面に一つの窪み2bを形成したものについ
て説明したが、勿論これに限定されることはなく、例え
ば放電電極のそれぞれの対向面に微小な窪みを碁盤の目
状に形成し、この各窪みに薄膜状ガラスを被着形成して
もよいものである。
【0017】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の放電型サー
ジ吸収素子によれば、放電電極における対向面に、エミ
ッタ作用を発揮する金属酸化物を成分として含有するガ
ラスを薄膜状に被着形成したことで、ガラス表面にはエ
ミッタ作用によって放出された電子が初期電子として存
在し、これによりサージ吸収時の放電遅れの小さい優れ
た放電型サージ吸収素子を得ることができる。また、元
来絶縁物であるガラスが薄膜化することでトンネル効果
により導電性を有し、特に放電電極との境界部分の薄膜
状ガラスは、最も薄く導電性に優れることから、この境
界近傍の薄膜状ガラスにおいて放電が生成し易くなる。
更に、放電によるイオン衝撃が、放電電極ではなく薄膜
状ガラスにおよぼされることから、放電電極がスパッタ
することなく長寿命化を図った優れた放電型サージ吸収
素子を実現することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電型サージ吸収素子を示す斜視断面
図である。
【図2】(a)は本発明の放電型サージ吸収素子におけ
る放電電極を示す要部断面図であり、(b)は(a)の
更に要部拡大図である。
【図3】従来の放電型サージ吸収素子を示す正面断面図
である。
【符号の説明】
1 放電型サージ吸収素子 2 放電電極 4 気密容器 5 薄膜状ガラス

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 放電間隙を隔てて放電電極を対向配置
    し、これを放電ガスとともに気密容器内に封入した放電
    型サージ吸収素子において、上記放電電極における対向
    面に、エミッタ作用を発揮する金属酸化物を成分として
    含有するガラスを薄膜状に被着形成したことを特徴とす
    る放電型サージ吸収素子。
JP21448891A 1991-07-31 1991-07-31 放電型サージ吸収素子 Pending JPH0536460A (ja)

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