JPH07296371A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH07296371A
JPH07296371A JP8634494A JP8634494A JPH07296371A JP H07296371 A JPH07296371 A JP H07296371A JP 8634494 A JP8634494 A JP 8634494A JP 8634494 A JP8634494 A JP 8634494A JP H07296371 A JPH07296371 A JP H07296371A
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JP
Japan
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recording medium
magnetic
magnetic recording
layer
glass substrate
Prior art date
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Pending
Application number
JP8634494A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Miyamoto
幸博 宮元
Masahiro Oka
正裕 岡
Fumiaki Yokoyama
文明 横山
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス基板を使用した、高保磁力、高記録密
度の磁気記録媒体を提供する。 【構成】 ガラス基板上に非磁性金属被覆層、クロム合
金下地層、コバルト合金磁性層および保護膜が順次形成
されてなる磁気記録媒体において、非磁性金属被覆層の
上層部が該金属の酸化物であることを特徴とする磁気記
録媒体であって、ガラス基板上に形成された非磁性金属
被覆層上層部の酸化物層によって、ガラス基板からクロ
ム合金下地層およびコバルト合金磁性層への影響が遮断
され、保磁力の高い高記録密度の磁気記録媒体を得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス基板を使用した
高保磁力の磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス基板を使用した磁気記録媒体は、
特公昭43−4621に開示されているように従来から
知られているが、工業的に製造される磁気記録媒体には
殆どがアルミニウム基板が使用されている。しかしなが
ら、近年の磁気ディスクの高密度化、磁気ディスク装置
の小型化、携帯性の要求から、磁気ディスク基板の平滑
性および耐衝撃性が求められるようになり、ガラス基板
を使用した磁気記録媒体の開発が盛んに行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ガラス基板上にクロム
下地層およびコバルト合金磁性層を、アルミニウム基板
を使用する場合と同様に連続的にスパッタ成膜すること
により製造される磁気記録媒体は、アルミニウム基板を
使用した場合とは異なり、非常に低い保磁力しか得られ
ない。この理由としては、ガラス基板の付着水分の影響
により、クロム下地層の結晶性あるいは結晶形状の劣化
が生じるためであると推測されている。
【0004】ガラス基板に起因するこのような影響を除
くために特開昭61−222021においては酸化ジル
コニウム層をガラス基板とクロム下地層の間に設けるこ
とが提案されている。酸化物をスパッタリングする場合
には、酸化物に導電性がないために高周波スパッタリン
グ法が必要であるが、工業的に使用されているインライ
ンスパッタリング装置は直流スパッタリング方式である
ため、特定の層のみを高周波スパッタリング方式とする
ことには技術的に問題が多い。また、上記公報に開示さ
れている保磁力は1600Oeないし1800Oe以上
という現在の要求水準よりもかなり低い。
【0005】また、特開平2−29923には、ガラス
基板から放出されるガスを封じ込めるための非磁性中間
膜として、Ti、Mo、W、Zr、Al、Mn、Si等
の金属膜が開示されているが、その効果が必ずしも十分
ではなく、高い保磁力が得られていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ガラス基
板上の非磁性金属被覆層の上層部に該金属の酸化物を形
成することによって、ガラス基板からの影響を遮断し、
保磁力の高い磁気記録媒体が得られることを見い出し、
本発明に到達したものである。本発明の目的は、保磁力
の高い高記録密度の磁気記録媒体を提供することにあ
り、この目的は、ガラス基板上に非磁性金属被覆層、ク
ロム合金下地層、コバルト合金磁性層および保護膜が順
次形成されてなる磁気記録媒体において、非磁性金属被
覆層の上層部が該金属の酸化物であることを特徴とする
磁気記録媒体により達成される。
【0007】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の磁気記録媒体に使用されるガラス基板としては、ソ
ーダライムガラスなどの非晶質ガラス基板、カナサイト
などの結晶性ガラス基板があげられる。ガラス基板上に
形成する非磁性金属被覆層としては、チタン、アルミニ
ウム、クロム、ニッケル−リンなどが使用されるが、磁
気特性および記録特性の点から、ニッケル−リン被覆層
が好ましい。これらの非磁性金属被覆層は、メッキ法に
より形成することもできるが、スパッタ成膜する方法を
採用すれば、すべての成膜をスパッタ法によって連続的
に実施することができる。磁性層のコバルト合金として
Co−Cr系合金を使用する場合は、高い保磁力を得る
ことを目的として、スパッタ成膜時に基板を加熱するこ
とがあるので、ニッケル−リン被覆層を使用する際に
は、280℃程度の基板温度においても非磁性を維持す
るために、リンの含有量は12wt%以上であることが
好ましい。
【0008】非磁性金属被覆層上に被覆される該非磁性
金属の酸化物の層は、非磁性金属被覆層のスパッタ成膜
の最終段階において、アルゴンガス雰囲気に酸素ガスま
たは空気を導入してスパッタ成膜する方法、または非磁
性金属被覆層の成膜終了後、酸素ガスを含有する雰囲気
に曝す方法などにより形成することができる。酸化物層
の厚みは、20〜100Åとすることが好ましく、20
Å未満ではガラス基板からの影響の遮断効果が不十分で
あり、100Åをこえると酸化物層による電気絶縁性が
高くなって、酸化物層上の層を直流でスパッタ成膜する
際に、基板にバイアス電圧を印加してスパッタリングす
ることが困難になる。
【0009】薄膜磁気記録媒体には、ヘッドとの摩擦、
磨耗耐久性を良好にするために、通常、テキスチャ加工
が行われるる。本発明の磁気記録媒体に対するテキスチ
ャ加工は、ガラス基板に直接行うことができるが、酸化
物層形成後にアルミニウム、鉛等の低融点金属をスパッ
タ成膜することにより行うこともできる。テキスチャ加
工は、平均粗さ(Ra)15〜50Åの表面状態が得ら
れる程度に行うことが好ましい。
【0010】酸化物層上に被覆されるクロム合金下地層
としては、クロムまたはクロムとタングステン、バナジ
ウム、珪素等との合金が使用され、通常、スパッタ成膜
により200〜1400Åの厚みに形成される。クロム
合金下地層上に被覆されるコバルト合金磁性層として
は、Co−Ni−Cr−B−Ta、Co−Ni−Cr−
Pt、Co−Cr−Pt、Co−Cr−Pt−B、Co
−Ni−Pt、Co−Cr−Ta、Co−Cr−Ta−
Pt等のコバルト合金が使用され、通常、スパッタ成膜
により200〜800Åの厚みに形成される。
【0011】近年の要求水準を満たすような高保磁力の
磁気記録媒体を得るためには、バイアス電圧を印加しな
がらクロム合金下地層およびコバルト合金磁性層をスパ
ッタ成膜することが好ましく、基板に負のバイアス電圧
を印加する場合には、50〜500V程度の負の電圧を
印加する。この場合、非磁性金属被覆層の厚みを100
0Å以上、好ましくは1500Å以上としておくことに
より、基板ホルダーとの良好な電気伝導性を確保するこ
とができる。
【0012】コバルト合金磁性層上に被覆される保護膜
としては、炭素質膜、酸化物膜、窒化物膜、ホウ化物膜
等が使用され、スパッタリング法、イオンプレーティン
グ法、プラズマ重合法等により形成される。保護膜とし
て好ましく用いられるのは、無定形炭素、水素化カーボ
ン等の炭素質膜であり、通常、100〜300Åの膜厚
で用いられる。保護膜上には、耐磨耗久性の向上のため
に、通常、パーフルオロポリエーテル系の潤滑層がもう
けられる。
【0013】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。 実施例1 化学エッチングにより突起高さ約200Åの島状凹凸テ
キスチャーを施したRa20Åのソーダライムガラス基
板をDCマグネトロンスパッタリング装置にセットし、
5×10-7torr以下に排気したのち、基板温度を2
80℃に昇温し、アルゴン圧3×10-3torrでNi
85wt%、P15wt%の非晶質被覆層を1600Å
の厚みにスパッタ成膜した。次いで、雰囲気を2%の酸
素を含有するアルゴンに切り換えてさらに30Åスパッ
タ成膜した。非磁性金属被覆層を形成した基板に−20
0Vのバイアスを印加しながら、アルゴン圧3×10-3
torrでクロム下地層(800Å)、Co−Ni−C
r−B−Ta合金の磁性層(400Å)をスパッタリン
グにより形成し、次いで、炭素保護膜(200Å)をバ
イアス印加なしで同様にスパッタリングにより形成して
磁気記録媒体を製造した。得られた磁気記録媒体から試
料を作成し、振動試料型磁力計により保磁力を測定し
た。結果を表1に示す。
【0014】比較例1 酸素雰囲気におけるNi−Pのスパッタ成膜を行わなか
ったこと以外は実施例1と同様に磁気記録媒体を製造し
た。保磁力の測定結果を表1に示す。
【0015】実施例2,3 非磁性金属被覆層をAlまたはCrに変更したこと以外
は実施例1と同様に磁気記録媒体を製造した。保磁力の
測定結果を表1に示す。 比較例2,3 酸素雰囲気におけるAlまたはCrのスパッタ成膜を行
わなかったこと以外は実施例2および3と同様に磁気記
録媒体を製造した。保磁力の測定結果を表1に示す。
【0016】実施例4 実施例1と同様のガラス基板を使用して実施例1と同様
にNi−P被覆層を1500Åの厚みにスパッタ成膜し
た。次いで、Ni−P被覆層を成膜した基板を酸素ガス
分圧1×10-4torrの雰囲気に60秒間曝したの
ち、実施例1と同様にクロム下地層、Co−Ni−Cr
−B−Ta合金磁性層、および炭素保護膜をスパッタリ
ングにより形成して磁気記録媒体を製造した。保磁力の
測定結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】また、実施例1および実施例3で製造した
磁気記録媒体について、記録ギャップ長0.23μmの
インダクティブ型ヘッドを用いて、周速5.0m/se
c、浮上高さ0.075μmで高記録密度特性の指標と
なる孤立波出力の半値幅(PW50)を測定した。その
結果、Ni−P被覆層を形成した磁気記録媒体は85n
sec、Cr被覆層を形成した磁気記録媒体は90ns
ecで、値の小さいNi−P被覆層を形成した磁気記録
媒体のほうが高記録密度特性が優れていた。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、ガラス基板を使用した
磁気記録媒体において、非磁性金属被覆層の上層部に該
金属の酸化物層を形成することによって、ガラス基板か
らクロム合金下地層およびコバルト合金磁性層への影響
が遮断され、保磁力の高い高記録密度の磁気記録媒体を
得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板上に非磁性金属被覆層、クロム
    合金下地層、コバルト合金磁性層および保護膜が順次形
    成されてなる磁気記録媒体において、非磁性金属被覆層
    の上層部が該金属の酸化物であることを特徴とする磁気
    記録媒体
  2. 【請求項2】非磁性金属被覆層がニッケル−リン合金、
    クロムまたはアルミニウムである請求項1記載の磁気記
    録媒体
  3. 【請求項3】非磁性金属被覆層の上層部に存在する金属
    酸化物層の厚さが少なくとも20Åである請求項1また
    は2記載の磁気記録媒体
JP8634494A 1994-04-25 1994-04-25 磁気記録媒体 Pending JPH07296371A (ja)

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