JPH0729566A - 活性炭素繊維を用いた電極材料及びその製造方法 - Google Patents

活性炭素繊維を用いた電極材料及びその製造方法

Info

Publication number
JPH0729566A
JPH0729566A JP5169226A JP16922693A JPH0729566A JP H0729566 A JPH0729566 A JP H0729566A JP 5169226 A JP5169226 A JP 5169226A JP 16922693 A JP16922693 A JP 16922693A JP H0729566 A JPH0729566 A JP H0729566A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activated carbon
fiber
carbon fiber
fibers
polyolefin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5169226A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Shigematsu
俊広 重松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP5169226A priority Critical patent/JPH0729566A/ja
Publication of JPH0729566A publication Critical patent/JPH0729566A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性炭素繊維に有する各種特性を損なうこと
なく、引張強度と破断伸度に優れ、活性炭素繊維の脱落
がなく、地合が均一な活性炭素繊維を用いた電極材料及
びその製造方法を提供する。 【構成】 活性炭素繊維及びアスペクト比が1000〜
2500であるポリオレフィン系有機繊維を特定比率で
構成してなるウェブであり、該ウェブの該有機繊維同士
が、水流交絡法によって、3次元的に活性炭素繊維を介
在して交絡させた活性炭素繊維を用いた電極材料及びそ
の製造方法。好ましくは、ポリオレフィン系有機繊維の
繊維径が、9μm以下であり、該有機繊維の断面形状
が、異型断面形状である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属−ハロゲン電池、
例えば、亜鉛−臭素電池に使用する電極、特に正極電極
として好適な活性炭素繊維を用いた電極材料に関するも
のであり、該活性炭素繊維が有する各種特性を損なうこ
となく、引張強度と破断伸度に優れ、活性炭素繊維の脱
落がなく、地合が均一な活性炭素繊維を用いた電極材料
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛−臭素電池の如き金属−ハロゲン電
池において、正極である臭素電極は、活性物質である臭
素との直接反応が充放電を通して常に行われるため、耐
臭素性、且つ反応性に富んだ材質であることが要求され
る。これらの要求を満たすために、従来の正極には、耐
臭素性のある導電性の良いカ−ボンプラスチック等に表
面活性材として活性炭素繊維を用いた電極材料を熱圧着
等によって全面接合した構造のものがあった。
【0003】上記の様な従来の活性炭素繊維を用いた電
極材料は、活性炭素繊維をシ−ト化する場合、活性炭素
繊維には自着性がないため、何等かのバインダ−を用い
てシ−ト化を行うのが通例であった。活性炭素繊維のバ
インダ−としては、種々の溶液型やエマルジョン型の液
状バインダ−及び繊維状バインダ−が一般的である。液
状バインダ−の使用は、活性炭素繊維の細孔を閉塞し、
その各種特性、特に比表面積を低下させるため好ましく
ない。又、有機系の樹脂を繊維状、或はパルプ状にした
繊維状バインダ−についても、シ−トに十分な強度を持
たせ、活性炭素繊維の脱落を防止する為には多量の繊維
状バインダ−を必要とし、活性炭素繊維の含有量を低下
させてしまうだけでなく、シ−ト厚さ方向の電気抵抗を
も増大させ、更に、溶融型のバインダ−を用いた場合に
は、バインダ−溶融時に活性炭素繊維の細孔を塞いでし
まうといった欠点があった。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従
来技術の問題点を解決し、活性炭素繊維の各種特性を損
なうことなく、引張強度と破断伸度に優れ、活性炭素繊
維の脱落がなく、地合が均一な活性炭素繊維を用いた電
極材料及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために鋭意研究した結果、活性炭素繊維を用
いた電極材料及びその製造方法を発明するに至った。即
ち、本発明の活性炭素繊維を用いた電極材料は、繊維長
Lと繊維径Dとの比(L/D、アスペクト比)が100
0〜2500であるポリオレフィン系有機繊維を40〜
20重量%、及び活性炭素繊維を60〜80重量%とし
て構成されたウェブであり、該ウェブの該有機繊維同士
が、水流交絡法により3次元的に該活性炭素繊維を介在
して交絡されてなることを特徴とするものである。
【0006】本発明の活性炭素繊維を用いた電極材料
は、ポリオレフィン系有機繊維の繊維径が、9μm以下
であることを特徴とする。
【0007】本発明の活性炭素繊維を用いた電極材料
は、ポリオレフィン系有機繊維が、異型断面形状を有す
るものであることを特徴とする。
【0008】又、本発明の活性炭素繊維を用いた電極材
料の製造方法は、繊維長Lと繊維径Dとの比(L/D、
アスペクト比)が1000〜2500であるポリオレフ
ィン系有機繊維40〜20重量%及び活性炭素繊維60
〜80重量%を水に分散してスラリ−とし、該スラリ−
を湿式抄造法によりウェブを形成させ、次いで、該ウェ
ブを水流交絡法により、該ウェブの該有機繊維同士を3
次元的に該活性炭素繊維を介在させながら交絡させるこ
とを特徴とするものである。
【0009】以下、本発明の活性炭素繊維を用いた電極
材料及びその製造方法について、詳細な説明を行う。ま
ず、本発明で用いる成分の説明を行う。
【0010】本発明で用いられる活性炭素繊維とは、吸
着能において、特に優れた炭素繊維であり、一般には、
100m2/g以上の比表面積を有するものである。本
発明においては、好ましい比表面積は700m2/g以
上であり、更に好ましい比表面積は1400m2/g以
上であるが、活性炭素繊維の比表面積が極端に大きい場
合には、その繊維強度が小さく、カ−ボンプラスチック
電極板への熱圧着時の高温、高圧に耐えられず、多くの
活性炭素繊維はその工程で破壊され、炭素粉となり、電
極表面から脱落し、性能の低下や作業性の低下を生じさ
せるため、比表面積は700〜2500m2/gの範囲
であることが望ましい。
【0011】このような活性炭素繊維は、ポリビニルア
ルコ−ル繊維、アクリル繊維、芳香族ポリアミド繊維、
架橋ホルムアルデヒド繊維、フェノ−ル樹脂系繊維、石
油ピッチ繊維、石炭ピッチ繊維等の原料繊維より、常法
に従って高温で炭化処理及び表面活性化処理を施して得
られたものである。その中でも、原料繊維としては、得
られた活性炭素繊維の比表面積が大きく、吸着能に優れ
ているポリビニルアルコ−ル系活性炭素繊維又はフェノ
−ル樹脂系活性炭素繊維であることが好ましく用いられ
る。
【0012】本発明に用いられる活性炭素繊維は、形
状、繊維径、繊維長については特に限定されるものでは
ないが、繊維ウェブに高圧柱状水流を当てた際の活性炭
素繊維の脱落を防止し、しかも地合の良好な電極材料を
得るためには、平均繊維径として5〜30μmが好まし
く、更に好ましくは、10μm〜25μmである。又、
平均繊維長としては3mm〜15mmが好ましく、更に
好ましくは、5mm〜10mmである。
【0013】本発明において、上記の活性炭素繊維を単
独、或は用途に応じて複数の活性炭素繊維を併用しても
よく、何等限定しない。
【0014】本発明で用いるポリオレフィン系有機繊維
としては、耐薬品性、特に耐臭素性を必要とするため、
ポリプロピレン、ポリエチレン、又はこれらの変性ポリ
マ−等のホモポリマ−又はコポリマ−からなるポリオレ
フィン系有機繊維が用いられる。又、互いに相溶性の小
さい2種類以上の成分が接合された繊維で、機械的作用
や膨潤剤の作用により、容易に割繊し、極細繊維を発生
するポリオレフィン系剥離分割型複合繊維等も用いるこ
とができる。上記のポリオレフィン系有機繊維に通常の
有機繊維を併用することもでき、例えば、有機繊維とし
ては、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポ
リアクリルニトリル系繊維、ポリビニルアルコ−ル系繊
維、ナイロン系繊維、ウレタン繊維等を挙げることがで
きる。
【0015】本発明で用いるポリオレフィン系有機繊維
において、アスペクト比(繊維長Lと繊維径D、L/
D)は、1000〜2500であることが好ましい。こ
こで、ポリオレフィン系有機繊維のアスペクト比が10
00より小さい場合、分散工程が容易であり、地合の良
好なウェブを得ることができるが、水流交絡法による高
圧柱状水流で繊維が動き易いため、繊維を曲げ、絡み合
わせるのが困難であり、強度の大きな電極材料を得るこ
とは困難であるばかりか、活性炭素繊維を十分に捕捉す
ることができず、活性炭素繊維の脱落を招く。又、繊維
全体が動くために、繊維間のずれが生じ、電極材料内部
で歪が生じ、高圧柱状水流を噴射した後、電極材料に多
くのしわが発生するという問題が生じる。一方、アスペ
クト比が2500を超えて大きくなる場合、水中での分
散が難しく、分散剤の選択、その使用する量規定が煩雑
であるばかりか、1度分散した後、再度凝集して、よ
れ、もつれ、だま等が発生し易くなるという問題が生じ
て来る。又、分散濃度が低濃度であることから生産性も
劣る。
【0016】本発明で用いられるポリオレフィン系有機
繊維の繊維径は9μm以下であることが好ましい。この
繊維径以下では、電極材料内での該有機繊維の本数が多
くなり、十分な補強効果を得るための配合量を減らすこ
とができる。又、この繊維径以下では、高圧柱状水によ
り、繊維が屈曲しやすく、活性炭素繊維を介在しなが
ら、繊維同士を容易に交絡させることができる。ここ
で、繊維径が9μmを超えて大きい場合、高圧柱状水に
より、繊維が屈曲しにくくなり、十分な補強効果を得る
ためには、配合量を増やさなければならない。
【0017】水流交絡法により、活性炭素繊維を介在し
て、ポリオレフィン系有機繊維同士を交絡させるとは、
ポリオレフィン系有機繊維が高圧柱状水に当ると屈曲
し、活性炭素繊維を取り囲み、捕捉しながら、活性炭素
繊維の周りのポリオレフィン系有機繊維が互いに絡み合
う状態のことをいう。
【0018】本発明で用いるポリオレフィン系有機繊維
の断面形状は、円形のみならず、楕円形でも良く、更に
好ましくは、三角、Y型、T型、U型、星型、ドッグボ
−ン型等、所謂、異型断面形状を持つものが良い。断面
積が、円形と異型断面とで同一の場合では、曲げに対す
る挙動が異なり、異型断面を持つ有機繊維の方が、曲げ
剛性に異方性を生じ、短軸方向での剛性が極端に小さく
なるために、短軸方向に屈曲し易く、水流交絡の際に、
活性炭素繊維を取り囲み、活性炭素繊維を介在して、有
機繊維同士が容易に交絡する。又、異型断面形状の有機
繊維の方が角があり、活性炭素繊維への引っかかりが良
いため、円形状の有機繊維に比べると、活性炭素繊維の
脱落が少ないという効果がある。
【0019】本発明で用いるポリオレフィン系有機繊維
の繊維長は、繊維径にもよるが5〜25mmのものが好
ましい。繊維長が25mmより長いと、湿式抄造時に、
ポリオレフィン系有機繊維がポンプ或は配管内を移動す
る間に、再凝集してよれ、もつれ、だま等が起き易くな
り、その結果、得られる活性炭素繊維を用いた電極材料
の地合が悪くなる。逆に、繊維長が5mmより短いと、
前述したアスペクト比が1000より低い場合と同じ状
態が起こる。
【0020】次に、活性炭素繊維を用いた電極材料の製
造方法について述べる。まず、活性炭素繊維のウェブを
製造するには、乾式法と湿式法がある。乾式法を用いて
得られたシ−トは、通気性は良いものの、シ−トの地合
が悪く、又、活性炭素繊維を開繊する工程で繊維が折れ
て、活性炭素繊維の歩留まりが悪くなり、不経済であ
る。湿式法を用いて抄紙したシ−トは、シ−トが均一で
地合が良好である。又、活性炭素繊維の歩留まりが良
い。
【0021】本発明の活性炭素繊維を用いた電極材料の
製造方法は、まず、活性炭素繊維とポリオレフィン系有
機繊維をパルパ−或はミキサ−等で離解する。この時、
長時間の離解作業により、有機繊維同士がもつれること
や活性炭素繊維が折れたり、傷ついたりすることを防ぐ
ためにも、離解はできるだけ短時間で行うのが好まし
い。そのため、活性炭素繊維とポリオレフィン系有機繊
維の他に、分散剤や添加剤を加えて離解すると更に好ま
しい。分散剤としては、界面活性剤が挙げられる。界面
活性剤には、例えば、ポリエチレングリコ−ル系、多価
アルコ−ル部分エステル系、エステルエ−テル系、特殊
非イオン系等のアニオン性、カチオン性、ノニオン性、
両性の界面活性剤があり、これらの界面活性剤を、用い
る活性炭素繊維やポリオレフィン系有機繊維により適切
に選択して、繊維重量当り、0.5〜8.0重量%で添
加するのが良い。添加剤としては、金属イオン封鎖剤や
消泡剤等が挙げられ、適当量を添加すると良い。次に、
アジテ−タ−等の緩やかな撹拌のもと、水中に分散し
て、均一なスラリ−を形成する。更に均一な分散状態を
得るには、高分子のポリアクリルアミドやポリエチレン
オキサイド等の粘剤を適宜添加すれば良い。この均一な
スラリ−を円網、長網、或は傾斜式等のワイヤ−の少な
くとも1つを有する抄紙機を用いて抄紙して、地合良好
なウェブを製造する。
【0022】抄紙した湿紙ウェブをプレス後、開孔率4
0%以下、1つの開孔の大きさが0.07mm2以下の
多孔質支持体上に積載し、ウェブ上方から高圧柱状水流
を噴射し、高圧柱状水流とウェブを相対的に移動させ、
活性炭素繊維をポリオレフィン系有機繊維で取り囲み、
活性炭素繊維を介在させて、ポリオレフィン系有機繊維
同士を3次元的に交絡させる。高圧柱状水流とウェブを
相対的に移動させる方法としては、コンベア式の支持
体、或はドラム式の支持体を回転運動させる方法が簡便
である。このとき支持体の搬送速度は、3〜100m/mi
nの速度で用いることができる。
【0023】ここで、支持体の開孔率が40%より大き
いと、得られるシ−トに開孔が生じる。逆に、開孔率が
小さいほど、得られたシ−トの面質が良くなるが、開孔
率が40%以下でも、1つの開孔の大きさが0.005
mm2以下の多孔質支持体上では、交絡させるために要
した水が支持体から下に抜けず、支持体に当たった後、
再びウェブに跳ね返り、跳ね返り水がウェブを突き上
げ、ウェブが破損する現象が生じ、好ましくない。この
ような多孔質支持体としては、平織り、綾織り等の織り
方で、ステンレス、ブロンズ等の金属、或は強化ポリエ
ステル、ポリアミド等のプラスチック等の材質のワイヤ
−等が挙げられる。
【0024】次に、こうして得られた活性炭素繊維を用
いた電極材料は、シリンダ−ドライヤ−やエア−ドライ
ヤ−等を用いて乾燥する。その後、熱カレンダ−ロ−ル
処理等の熱圧加工を行い、適当な厚さに調整することが
可能である。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中における、部、%はすべて重量によるも
のである。なお、実施例及び比較例における引張強度、
破断伸度、比表面積、活性炭素繊維の脱落の評価は、以
下の試験方法で行った。
【0026】[引張強度(kg/2cm幅)]引張強度
は、JIS−P8113に準拠し、サンプル幅2cmに
て測定した。具体的には、活性炭素繊維を用いた電極材
料を縦方向及び横方向について幅2cm、長さ20cm
に断裁し、テンシロン測定機(オリエンテック社製、H
TM−100)を用いて破断時の荷重を各々10回測定
し、その平均値を引張強度とした。
【0027】[破断伸度(%)]破断伸度は、JIS−
P8132に従い、上記した引張強度試験で、試験片が
破断するまでに示した最大引張りひずみ率を各々10回
測定し、その平均値を百分率で表し、破断伸度とした。
【0028】[比表面積(m2/g)]比表面積は、窒
素吸着法により比表面積細孔分布解析装置(島津製作所
製、アキュソ−ブ2100−02形)を用いて測定し
た。
【0029】[活性炭素繊維の脱落]活性炭素繊維の脱
落の評価は、活性炭素繊維を用いた電極材料を強く揺す
ったり、手で強く触った時に、活性炭素繊維が全く落ち
ず、手に付かなかった場合を◎とし、活性炭素繊維は落
ちなかったが、手にわずかに付いた場合を○、活性炭素
繊維が落ち、手にかなり付いた場合を△、活性炭素繊維
の落ちがひどく、手が黒く汚れた場合を×とした。
【0030】実施例1 活性炭素繊維(平均繊維径15μm、繊維長8mm、比
表面積1800m2/g)とポリオレフィン系有機繊維
として、繊度0.5デニ−ル(繊維径8.8μm)、繊
維長15mm(アスペクト比:1705)のポリプロピ
レン繊維の配合比率を60/40に調製したスラリ−を
湿式抄造法により円網抄紙機で、乾燥重量50g/
2、幅50cmの湿紙ウェブを製造した。これを10
0メッシュのステンレスワイヤ−である多孔質支持体上
に載置し、搬送速度10m/minで、水流交絡法によ
り高圧柱状水流で活性炭素繊維をポリオレフィン系有機
繊維で取り囲み、活性炭素繊維を介在させて、ポリオレ
フィン系有機繊維同士を3次元的に交絡させた。ノズル
ヘッドは2ヘッド用い、第1ヘッドのノズルはノズル径
120μm、ノズル間隔0.6mm、2列で水圧100
kg/cm2、第2ヘッドのノズルはノズル径100μ
m、ノズル間隔0.3mm、1列で水圧100kg/c
2である。水流交絡は、まず片面で行い、次に、同じ
条件で裏面の交絡を行った。交絡後、100度のエア−
ドライヤ−で乾燥し、活性炭素繊維を用いた電極材料を
得た。この活性炭素繊維を用いた電極材料について、各
種試験を行った。その結果を表1に示す。
【0031】実施例2 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、ポリオレフ
ィン系有機繊維として、繊度3デニ−ル、繊維長10m
mのポリプロピレンとエチレンビニルアルコ−ル系共重
合体を成分とし、16分割されると、平均0.2デニ−
ル(繊維径5.6μm)の極細繊維(アスペクト比:1
786)を発生する剥離分割型複合繊維を40部にした
以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維を用いた
電極材料を得た。この活性炭素繊維を用いた電極材料に
ついて、各種試験を行った。その結果を表1に示す。
【0032】実施例3 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、ポリオレフ
ィン系有機繊維として、繊度0.6デニ−ル(繊維径
9.7μm)、繊維長20mm(アスペクト比:206
2)のポリオレフィン繊維を40部にした以外は、実施
例1と同様の方法で活性炭素繊維を用いた電極材料を得
た。この活性炭素繊維を用いた電極材料について、各種
試験を行った。その結果を表1に示す。
【0033】実施例4 実施例1で使用した活性炭素繊維を70部、実施例2で
使用したポリオレフィン系有機繊維で、繊維長6mmの
もの(アスペクト比:1071)を30部にした以外
は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維を用いた電極
材料を得た。この活性炭素繊維を用いた電極材料につい
て、各種試験を行った。その結果を表1に示す。
【0034】実施例5 実施例1で使用した活性炭素繊維を70部、実施例2で
使用したポリオレフィン系有機繊維で、繊維長13mm
のもの(アスペクト比:2321)を30部にした以外
は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維を用いた電極
材料を得た。この活性炭素繊維を用いた電極材料につい
て、各種試験を行った。その結果を表1に示す。
【0035】実施例6 実施例1で使用した活性炭素繊維を80部、実施例5で
使用したポリオレフィン系有機繊維(アスペクト比:2
321)を20部にした以外は、実施例1と同様の方法
で活性炭素繊維を用いた電極材料を得た。この活性炭素
繊維を用いた電極材料について、各種試験を行った。そ
の結果を表1に示す。
【0036】比較例1 実施例1で使用した活性炭素繊維を85部、実施例5で
使用したポリオレフィン系有機繊維(アスペクト比:2
321)を15部にした以外は、実施例1と同様の方法
で活性炭素繊維を用いた電極材料を得た。この活性炭素
繊維を用いた電極材料について、各種試験を行った。そ
の結果を表2に示す。
【0037】比較例2 実施例1で使用した活性炭素繊維を70部、実施例2で
使用したポリオレフィン系有機繊維で、繊維長5mmの
もの(アスペクト比:893)を30部にした以外は、
実施例1と同様の方法で活性炭素繊維を用いた電極材料
を得た。この活性炭素繊維を用いた電極材料について、
各種試験を行った。その結果を表2に示す。
【0038】比較例3 実施例1で使用した活性炭素繊維を70部、実施例2で
使用したポリオレフィン系有機繊維で、繊維長15mm
のもの(アスペクト比:2679)を30部にした以外
は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維を用いた電極
材料を得た。この活性炭素繊維を用いた電極材料につい
て、各種試験を行った。その結果を表2に示す。
【0039】比較例4 実施例5で用いた活性炭素繊維及びポリオレフィン系繊
維とその配合比率のものを、水流交絡法を用いずに湿式
抄造法のみにより、円網抄紙機を用いて乾燥重量50g
/m2、幅50cmの湿紙ウェブを製造し、この湿紙ウ
ェブをプレス後、120度のシリンダ−ドライヤ−を用
いて乾燥し、活性炭素繊維を用いた電極材料を得た。こ
の活性炭素繊維を用いた電極材料について、各種試験を
行った。その結果を表2に示す。
【0040】比較例5 実施例1で使用した活性炭素繊維を70部、繊維状バイ
ンダ−として、芯がポリプロピレン、鞘がエチレンビニ
ルアルコ−ル共重合体の熱融着性複合繊維(NBF繊
維、Eタイプ、2デニ−ル×5mm、大和紡績社製)を
30部に調製したスラリ−を湿式抄造法により円網抄紙
機で、乾燥重量50g/m2、幅50cmの湿紙ウェブ
を製造した。この湿紙ウェブをプレス後、120度のシ
リンダ−ドライヤ−を用いて乾燥し、活性炭素繊維を用
いた電極材料を得た。この活性炭素繊維を用いた電極材
料について、各種試験を行った。その結果を表2に示
す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】表1に示したように、アスペクト比が10
00〜2500であるポリオレフィン系有機繊維を40
〜20重量%、活性炭素繊維を60〜80重量%として
構成されたウェブであり、水流交絡法により、活性炭素
繊維をポリオレフィン系有機繊維で取り囲み、活性炭素
繊維を介在してポリオレフィン系有機繊維同士を3次元
的に交絡させた電極材料は、水流交絡を用いない比較例
4及び5に比較して、活性炭素繊維の含有量が80重量
%まで、活性炭素繊維の脱落がほとんど起きず、引張強
度は約2倍、そして、破断伸度は、縦方向で約3倍大き
くなった。その結果、上記方法で得られた電極材料は、
カ−ボンプラスチック電極板への熱圧着時の高温、高圧
に十分に耐えることができ、活性炭素繊維はその工程で
破壊され、炭素粉となり、電極表面から脱落することが
ないため、電極材料としての性能の低下が起きず、作業
性が向上する。
【0044】又、活性炭素繊維を用いた電極材料の比表
面積は、繊維状バインダ−繊維で活性炭素繊維を結合し
たもの(比較例5)が、活性炭素繊維の比表面積から理
論的に求まる値からかなり減少しているのに対して、水
流交絡法により、活性炭素繊維をポリオレフィン系有機
繊維で取り囲み、活性炭素繊維を介在させて、ポリオレ
フィン系有機繊維同士を3次元的に交絡させたものは、
活性炭素繊維の比表面積から理論的に求まる値にほぼ近
い値を示しており、活性炭素繊維の特性が損なわれてい
ないことが判る。
【0045】実施例1と2を比較すると、ポリオレフィ
ン系有機繊維の断面形状が、円形である(実施例1)よ
りも、扇型の異型断面形状(実施例2)である方が、繊
維に角があるため、活性炭素繊維への引っかかりが良
く、又、屈曲しやすいため、活性炭素繊維の脱落が少な
くなり、又、引張強度が強くなった。
【0046】実施例1と3を比較すると、実施例3の方
がアスペクト比が大きいにもかわらず、実施例1の繊維
径が9μm以下のポリオレフィン系有機繊維を用いた方
が引張強度が強くなることが判った。
【0047】一方、表2の比較例1に示したように活性
炭素繊維の含有量が80重量%を越える場合、水流交絡
の際に、十分に活性炭素繊維を取り囲み捕捉するために
必要なポリオレフィン系有機繊維の本数が足りなくな
り、その結果、活性炭素繊維が脱落するために、坪量が
減少し、活性炭素繊維が減少した分だけシ−トの比表面
積が小さくなった。又、ポリオレフィン系有機繊維同士
の絡み合う本数も少ないため、絡み合いが弱くなり、引
張強度が弱くなった。
【0048】同様に、表2の比較例2に示したように、
活性炭素繊維の含有量が80重量%以下でも、ポリオレ
フィン系有機繊維のアスペクト比が1000より小さい
場合、ポリオレフィン系有機繊維は活性炭素繊維を取り
囲み、捕捉することがほとんどできないため、活性炭素
繊維の脱落が激しくなり、又、ポリオレフィン系有機繊
維同士の絡み合いもほとんど起きないため、引張強度と
破断伸度が著しく弱くなった。一方、比較例3に示した
ように、ポリオレフィン系有機繊維のアスペクト比が2
500を越える場合、ポリオレフィン系有機繊維の分散
が非常に難しくなり、よれ、だま等の地合むらが生じる
ため、ポリオレフィン系有機繊維が活性炭素繊維を均一
に取り囲み、捕捉できず、活性炭素繊維の脱落が生じ
た。又、地合むらがあるため引張強度と破断伸度は共
に、実施例5に比べると弱くなった。
【0049】
【発明の効果】本発明の活性炭素繊維を用いた電極材料
は、活性炭素繊維と特定のポリオレフィン系有機繊維と
を特定な比率で含有し、湿式抄造法で得られたウェブ
を、水流交絡法を用いて活性炭素繊維をポリオレフィン
系有機繊維で取り囲ませながら、活性炭素繊維を介在し
て、ポリオレフィン系有機繊維同士を3次元的に交絡し
ているため、地合が均一で、活性炭素繊維の脱落が非常
に少ない。又、活性炭素繊維の各種性能が損なわれない
ので、極めて化学反応性に優れた電極材料が得られる。
更に、本発明の活性炭素繊維を用いた電極材料は、引張
強度と破断伸度に優れるため、カ−ボンプラスチック電
極板と熱圧着する場合の高温、高圧に十分に耐えられ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維長Lと繊維径Dとの比(L/D、ア
    スペクト比)が1000〜2500であるポリオレフィ
    ン系有機繊維を40〜20重量%、及び活性炭素繊維を
    60〜80重量%として構成されたウェブであり、該ウ
    ェブの該有機繊維同士が、水流交絡法により3次元的に
    該活性炭素繊維を介在して交絡されてなる活性炭素繊維
    を用いた電極材料。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系有機繊維の繊維径が、
    9μm以下であることを特徴とする請求項1記載の活性
    炭素繊維を用いた電極材料。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン系有機繊維が、異型断面
    形状を有するものであることを特徴とする請求項1又は
    2記載の活性炭素繊維を用いた電極材料。
  4. 【請求項4】 繊維長Lと繊維径Dとの比(L/D、ア
    スペクト比)が1000〜2500であるポリオレフィ
    ン系有機繊維40〜20重量%及び活性炭素繊維60〜
    80重量%を水に分散してスラリ−とし、該スラリ−を
    湿式抄造法によりウェブを形成させ、次いで、該ウェブ
    を水流交絡法により、該ウェブの該有機繊維同士を3次
    元的に該活性炭素繊維を介在させながら交絡させること
    を特徴とする活性炭素繊維を用いた電極材料の製造方
    法。
JP5169226A 1993-07-08 1993-07-08 活性炭素繊維を用いた電極材料及びその製造方法 Pending JPH0729566A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5169226A JPH0729566A (ja) 1993-07-08 1993-07-08 活性炭素繊維を用いた電極材料及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5169226A JPH0729566A (ja) 1993-07-08 1993-07-08 活性炭素繊維を用いた電極材料及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0729566A true JPH0729566A (ja) 1995-01-31

Family

ID=15882563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5169226A Pending JPH0729566A (ja) 1993-07-08 1993-07-08 活性炭素繊維を用いた電極材料及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0729566A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6414425B1 (en) 1998-08-31 2002-07-02 Kabushiki Kaisha Toshiba Cathode-ray tube
WO2011065327A1 (ja) * 2009-11-24 2011-06-03 三菱レイヨン株式会社 多孔質電極基材、その製法、前駆体シート、膜-電極接合体、および固体高分子型燃料電池
WO2014115852A1 (ja) * 2013-01-25 2014-07-31 帝人株式会社 非水電解質二次電池用の超極細繊維状炭素、超極細繊維状炭素集合体、複合体、及び電極活物質層

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6414425B1 (en) 1998-08-31 2002-07-02 Kabushiki Kaisha Toshiba Cathode-ray tube
WO2011065327A1 (ja) * 2009-11-24 2011-06-03 三菱レイヨン株式会社 多孔質電極基材、その製法、前駆体シート、膜-電極接合体、および固体高分子型燃料電池
JPWO2011065327A1 (ja) * 2009-11-24 2013-04-11 三菱レイヨン株式会社 多孔質電極基材、その製法、前駆体シート、膜−電極接合体、および固体高分子型燃料電池
JP5561171B2 (ja) * 2009-11-24 2014-07-30 三菱レイヨン株式会社 多孔質電極基材、その製法、前駆体シート、膜−電極接合体、および固体高分子型燃料電池
US9343751B2 (en) 2009-11-24 2016-05-17 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Porous electrode substrate, method for producing the same, precursor sheet, membrane electrode assembly, and polymer electrolyte fuel cell
WO2014115852A1 (ja) * 2013-01-25 2014-07-31 帝人株式会社 非水電解質二次電池用の超極細繊維状炭素、超極細繊維状炭素集合体、複合体、及び電極活物質層
JPWO2014115852A1 (ja) * 2013-01-25 2017-01-26 帝人株式会社 非水電解質二次電池用の超極細繊維状炭素、超極細繊維状炭素集合体、複合体、及び電極活物質層
JP2017197898A (ja) * 2013-01-25 2017-11-02 帝人株式会社 非水電解質二次電池用の超極細繊維状炭素、超極細繊維状炭素集合体、複合体、及び電極活物質層
JP2018181858A (ja) * 2013-01-25 2018-11-15 帝人株式会社 超極細繊維状炭素、超極細繊維状炭素集合体、炭素系導電助剤、非水電解質二次電池用電極材料、非水電解質二次電池用電極及び非水電解質二次電池、並びに超極細繊維状炭素の製造方法
US10541417B2 (en) 2013-01-25 2020-01-21 Teijin Limited Ultra-fine fibrous carbon for non-aqueous electrolyte secondary battery, ultra-fine fibrous carbon aggregate, composite, and electrode active material layer
US11545669B2 (en) 2013-01-25 2023-01-03 Teijin Limited Ultra-fine fibrous carbon for non-aqueous electrolyte secondary battery, ultra-fine fibrous carbon aggregate, composite, and electrode active material layer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1874991B1 (en) Hydroentangled integrated composite nonwoven material
TWI513087B (zh) 多孔質電極基材、其製造方法、前驅體片、膜-電極接合體以及固態高分子型燃料電池
EP1328947B1 (de) Leitfähiger vliesstoff
KR100226040B1 (ko) 전지전극기판용 금속다공체 및 이 전지전극기판용 금속다공체의 제조방법
JP4850794B2 (ja) アルカリ電池セパレータ用不織布
KR101739254B1 (ko) 다공질 전극 기재, 그의 제법, 전구체 시트, 막-전극 접합체, 및 고체 고분자형 연료전지
JP2004522004A (ja) リサイクル合成繊維材料を含む水圧交絡された複合不織構造物
JP3152748U (ja) カーボン不織布
CA2816253A1 (en) Porous electrode substrate and process for production thereof, porous electrode substrate precursor sheet, membrane-electrode assembly, and polymer electrolyte fuel cell
JP5337599B2 (ja) 電池セパレータ、電池および分割型複合繊維
JP2004513256A (ja) リサイクル合成繊維材料を含む水圧交絡された不織ウェブ
JP2001207362A (ja) 耐突き刺し性に優れた不織布、その製造方法および電池用セパレータ
JPH0729566A (ja) 活性炭素繊維を用いた電極材料及びその製造方法
JP6976767B2 (ja) 炭素短繊維湿式不織布及び炭素短繊維強化樹脂組成物
JP2004363018A (ja) 固体高分子型燃料電池用多孔質電極基材
JP2011187346A (ja) リチウムイオン二次電池用基材
JP2984561B2 (ja) 電池セパレータおよびその製造方法
JP2010196220A (ja) 低密度不織布
JP3372317B2 (ja) アルカリ電池セパレ−タ用不織布の製造方法
JP2960284B2 (ja) 電池セパレータおよびその製造方法
JPH0726450A (ja) 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法
JP2003059482A (ja) セパレータ材料とその製造方法および電池
JPH0665848A (ja) 地合の良好な触感に優れた水流交絡不織布及びその製造法
JPH0711555A (ja) 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法
CN107408707A (zh) 多孔电极基材及其制造方法