JPH0711555A - 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法 - Google Patents
活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法Info
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- JPH0711555A JPH0711555A JP5155222A JP15522293A JPH0711555A JP H0711555 A JPH0711555 A JP H0711555A JP 5155222 A JP5155222 A JP 5155222A JP 15522293 A JP15522293 A JP 15522293A JP H0711555 A JPH0711555 A JP H0711555A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 活性炭素繊維に有する各種特性を損なうこと
なく、シ−トの強度と破断伸度に優れ、活性炭素繊維の
脱落のない高度の吸着能を有する均一な活性炭素繊維シ
−ト、およびその製造方法を提供する。 【構成】 活性炭素繊維10〜80重量%とアスペクト
比が1000〜2500である有機繊維90〜20重量
%を含有し、湿式抄造法によりウェブを形成し、水流交
絡法により活性炭素繊維を介在して、有機繊維同士が3
次元的に絡み合わされている活性炭素繊維シ−ト、及び
その製造方法である。有機繊維は、好ましくは、繊維径
が9μm以下で、その断面形状が異型断面形状である。
なく、シ−トの強度と破断伸度に優れ、活性炭素繊維の
脱落のない高度の吸着能を有する均一な活性炭素繊維シ
−ト、およびその製造方法を提供する。 【構成】 活性炭素繊維10〜80重量%とアスペクト
比が1000〜2500である有機繊維90〜20重量
%を含有し、湿式抄造法によりウェブを形成し、水流交
絡法により活性炭素繊維を介在して、有機繊維同士が3
次元的に絡み合わされている活性炭素繊維シ−ト、及び
その製造方法である。有機繊維は、好ましくは、繊維径
が9μm以下で、その断面形状が異型断面形状である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体中の悪臭や有機物
質あるいは溶解物質を吸着したり分離したりすること等
に利用される活性炭素繊維シ−トに関するものであり、
特に、該活性炭素繊維に有する各種特性を損なうことな
く、シ−ト強度と破断伸度に共に優れ、活性炭素繊維の
脱落がなく、高度の吸着能を有する均一な活性炭素繊維
シ−ト、およびその製造方法に関するものである。
質あるいは溶解物質を吸着したり分離したりすること等
に利用される活性炭素繊維シ−トに関するものであり、
特に、該活性炭素繊維に有する各種特性を損なうことな
く、シ−ト強度と破断伸度に共に優れ、活性炭素繊維の
脱落がなく、高度の吸着能を有する均一な活性炭素繊維
シ−ト、およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、悪臭や有機溶剤等の有毒ガスが環
境問題でクロ−ズアップされており、これらを防ぐ手段
として吸着性物質、特に従来から活性炭が利用されてい
る。最近では、中でも活性炭素繊維はその比表面積が極
めて大きく、高い吸着能及び大きな吸脱着のスピ−ドを
有しているため、その存在が特に注目されている。
境問題でクロ−ズアップされており、これらを防ぐ手段
として吸着性物質、特に従来から活性炭が利用されてい
る。最近では、中でも活性炭素繊維はその比表面積が極
めて大きく、高い吸着能及び大きな吸脱着のスピ−ドを
有しているため、その存在が特に注目されている。
【0003】活性炭素繊維をシ−ト化する場合、活性炭
素繊維には自着性がないため、何等かのバインダ−が必
要である。活性炭素繊維のバインダ−としては、種々の
溶液型やエマルジョン型の液状バインダ−及び繊維状バ
インダ−が一般的である。液状バインダ−の使用は、活
性炭素繊維の細孔を閉塞し、その各種特性を低下させる
ため好ましくない。また、有機系の樹脂を繊維状、ある
いはパルプ状にした繊維状バインダ−についても、シ−
トに十分な強度を持たせる為には多量の繊維を必要と
し、活性炭素繊維の含有量を低下させてしまうだけでな
く、溶融型のバインダ−を用いた場合、バインダ−溶融
時に活性炭素繊維の細孔を塞いでしまうといった欠点が
ある。バインダ−の使用量を減少させるためセルロ−ス
系のパルプ繊維がバインダ−としてよく用いられている
が、シ−ト密度が大きくなり、通気性が悪くなることは
避けられない。
素繊維には自着性がないため、何等かのバインダ−が必
要である。活性炭素繊維のバインダ−としては、種々の
溶液型やエマルジョン型の液状バインダ−及び繊維状バ
インダ−が一般的である。液状バインダ−の使用は、活
性炭素繊維の細孔を閉塞し、その各種特性を低下させる
ため好ましくない。また、有機系の樹脂を繊維状、ある
いはパルプ状にした繊維状バインダ−についても、シ−
トに十分な強度を持たせる為には多量の繊維を必要と
し、活性炭素繊維の含有量を低下させてしまうだけでな
く、溶融型のバインダ−を用いた場合、バインダ−溶融
時に活性炭素繊維の細孔を塞いでしまうといった欠点が
ある。バインダ−の使用量を減少させるためセルロ−ス
系のパルプ繊維がバインダ−としてよく用いられている
が、シ−ト密度が大きくなり、通気性が悪くなることは
避けられない。
【0004】一方、特開平4−363107号公報で
は、活性炭素繊維層の上下を2枚の化学繊維あるいは羊
毛繊維で挟み、これらの積層した材料に複数の刺状の突
起の付いた針を貫通させて引き抜く加工を多数回繰り返
すことによって、上下の化学繊維あるいは羊毛繊維の一
部が、活性炭素繊維層を貫通して3次元に絡み合い、シ
−ト強度を発現させるという方法が開示されている。し
かしながら、この方法では、複数の刺状の突起の付いた
針を貫通させて引き抜く加工を多数回繰り返す間に、針
が活性炭素繊維を傷つけたり、細かく折ったり、シ−ト
表面上に針穴跡を無数残こすため、シ−トを使用する際
に、細かくなった活性炭素繊維の脱落が起きるという問
題がある。
は、活性炭素繊維層の上下を2枚の化学繊維あるいは羊
毛繊維で挟み、これらの積層した材料に複数の刺状の突
起の付いた針を貫通させて引き抜く加工を多数回繰り返
すことによって、上下の化学繊維あるいは羊毛繊維の一
部が、活性炭素繊維層を貫通して3次元に絡み合い、シ
−ト強度を発現させるという方法が開示されている。し
かしながら、この方法では、複数の刺状の突起の付いた
針を貫通させて引き抜く加工を多数回繰り返す間に、針
が活性炭素繊維を傷つけたり、細かく折ったり、シ−ト
表面上に針穴跡を無数残こすため、シ−トを使用する際
に、細かくなった活性炭素繊維の脱落が起きるという問
題がある。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来
技術の問題点を解決するものであり、活性炭素繊維の各
種特性を損なうことなく、シ−ト強度と破断伸度に優
れ、繊維の脱落がなく、高度の吸着能を有する均一な活
性炭素繊維シ−ト、およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
技術の問題点を解決するものであり、活性炭素繊維の各
種特性を損なうことなく、シ−ト強度と破断伸度に優
れ、繊維の脱落がなく、高度の吸着能を有する均一な活
性炭素繊維シ−ト、およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために鋭意研究した結果、活性炭素繊維シ−
トおよびその製造方法を発明するに至った。即ち、本発
明の活性炭素繊維シートは、活性炭素繊維10〜80重
量%とアスペクト比が1000〜2500である有機繊
維90〜20重量%を含有し、該活性炭素繊維を介在し
て、該有機繊維同士が3次元的に絡み合わされているこ
とを特徴とする。
を達成するために鋭意研究した結果、活性炭素繊維シ−
トおよびその製造方法を発明するに至った。即ち、本発
明の活性炭素繊維シートは、活性炭素繊維10〜80重
量%とアスペクト比が1000〜2500である有機繊
維90〜20重量%を含有し、該活性炭素繊維を介在し
て、該有機繊維同士が3次元的に絡み合わされているこ
とを特徴とする。
【0007】また、有機繊維の繊維径は9μm以下で、
断面形状が異型断面であることを特徴とする。
断面形状が異型断面であることを特徴とする。
【0008】また、本発明の活性炭素繊維シートの製造
方法は、活性炭素繊維10〜80重量%とアスペクト比
が1000〜2500である有機繊維90〜20重量%
を水に分散してスラリ−とし、該スラリ−を湿式抄造法
によりウェブを形成し、次いで、該ウェブを水流交絡法
により、該活性炭素繊維を介在して、該有機繊維同士を
3次元的に絡み合わせることを特徴とする。
方法は、活性炭素繊維10〜80重量%とアスペクト比
が1000〜2500である有機繊維90〜20重量%
を水に分散してスラリ−とし、該スラリ−を湿式抄造法
によりウェブを形成し、次いで、該ウェブを水流交絡法
により、該活性炭素繊維を介在して、該有機繊維同士を
3次元的に絡み合わせることを特徴とする。
【0009】以下、本発明の詳細な説明を行う。まず、
本発明で用いる成分の説明を行う。
本発明で用いる成分の説明を行う。
【0010】本発明で用いられる活性炭素繊維とは、吸
着能に特に優れた炭素繊維であり、一般に100m2/
g以上の比表面積を有するものである。好ましい比表面
積は700m2/g以上であるが、活性炭素繊維の比表
面積が極端に大きい場合には、その繊維強度が小さくな
る為、比表面積は700〜2500m2/gの範囲であ
ることが望ましい。
着能に特に優れた炭素繊維であり、一般に100m2/
g以上の比表面積を有するものである。好ましい比表面
積は700m2/g以上であるが、活性炭素繊維の比表
面積が極端に大きい場合には、その繊維強度が小さくな
る為、比表面積は700〜2500m2/gの範囲であ
ることが望ましい。
【0011】このような活性炭素繊維としては、綿、
麻、セルロ−ス再生繊維、ポリビニルアルコ−ル繊維、
アクリル繊維、芳香族ポリアミド繊維、架橋ホルムアル
デヒド繊維、リグニン繊維、フェノ−ル繊維、石油ピッ
チ繊維、石炭ピッチ繊維等の原料繊維より、常法に従っ
て高温で炭化処理及び表面活性化処理を施し得られる。
麻、セルロ−ス再生繊維、ポリビニルアルコ−ル繊維、
アクリル繊維、芳香族ポリアミド繊維、架橋ホルムアル
デヒド繊維、リグニン繊維、フェノ−ル繊維、石油ピッ
チ繊維、石炭ピッチ繊維等の原料繊維より、常法に従っ
て高温で炭化処理及び表面活性化処理を施し得られる。
【0012】活性炭素繊維の形状、繊維径、繊維長は特
に限定されるものではないが、繊維ウェブに高圧柱状水
流を当てた際の活性炭素繊維の脱落を防止し、しかも地
合の良好な活性炭素繊維シ−トを得るためには、平均繊
維径は5〜30μmのものが好ましく、さらに好ましく
は、10μm〜25μmのものが良い。また、平均繊維
長は3mm〜15mmのものが良く、さらに好ましく
は、5mm〜10mmのものが良い。
に限定されるものではないが、繊維ウェブに高圧柱状水
流を当てた際の活性炭素繊維の脱落を防止し、しかも地
合の良好な活性炭素繊維シ−トを得るためには、平均繊
維径は5〜30μmのものが好ましく、さらに好ましく
は、10μm〜25μmのものが良い。また、平均繊維
長は3mm〜15mmのものが良く、さらに好ましく
は、5mm〜10mmのものが良い。
【0013】本発明において、上記の活性炭素繊維を単
独で使用しても構わないし、あるいは用途に応じて複数
の活性炭素繊維を混合しても構わない。
独で使用しても構わないし、あるいは用途に応じて複数
の活性炭素繊維を混合しても構わない。
【0014】本発明で用いる有機繊維の種類としては、
特に限定されるものではなく、ポリエステル系繊維、ポ
リオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポ
リビニルアルコ−ル系繊維、ナイロン繊維、ウレタン繊
維を単独、あるいはこれらの組み合せからなるあらゆる
繊維を用いることができる。また、互いに相溶性の小さ
い2種類以上の成分が接合された繊維で、機械的作用や
膨潤剤の作用により、容易に割繊し、極細繊維を発生す
る剥離分割型複合繊維も用いることができる。
特に限定されるものではなく、ポリエステル系繊維、ポ
リオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポ
リビニルアルコ−ル系繊維、ナイロン繊維、ウレタン繊
維を単独、あるいはこれらの組み合せからなるあらゆる
繊維を用いることができる。また、互いに相溶性の小さ
い2種類以上の成分が接合された繊維で、機械的作用や
膨潤剤の作用により、容易に割繊し、極細繊維を発生す
る剥離分割型複合繊維も用いることができる。
【0015】本発明で用いる有機繊維は、少なくとも1
種類のアスペクト比が1000〜2500であることを
必須条件とする。また、有機繊維の繊維径は9μm以下
にあることが好ましい。この繊維径以下では、シ−ト内
での繊維の本数が多くなり、十分な補強効果を得るため
の配合量を減らすことができる。また、この繊維径以下
の有機繊維は、屈曲しやすく、高圧柱状水により、活性
炭素繊維を介在しながら、繊維同士が容易に絡み合うこ
とができる。
種類のアスペクト比が1000〜2500であることを
必須条件とする。また、有機繊維の繊維径は9μm以下
にあることが好ましい。この繊維径以下では、シ−ト内
での繊維の本数が多くなり、十分な補強効果を得るため
の配合量を減らすことができる。また、この繊維径以下
の有機繊維は、屈曲しやすく、高圧柱状水により、活性
炭素繊維を介在しながら、繊維同士が容易に絡み合うこ
とができる。
【0016】ここで、有機繊維が活性炭素繊維を介在し
ながら、繊維同士が絡むという状態は、有機繊維が高圧
柱状水に当ると屈曲し、活性炭素繊維を取り囲み、捕捉
しながら、活性炭素繊維の周りの有機繊維が互いに絡み
合う状態のことをいう。
ながら、繊維同士が絡むという状態は、有機繊維が高圧
柱状水に当ると屈曲し、活性炭素繊維を取り囲み、捕捉
しながら、活性炭素繊維の周りの有機繊維が互いに絡み
合う状態のことをいう。
【0017】本発明で用いる有機繊維の断面形状は、円
形のみならず、楕円形でも良く、さらに好ましくは、三
角、Y型、T型、U型、星型、ドッグボ−ン型等いわゆ
る異型断面形状を持つものが良い。有機繊維の断面積
が、真円と異型断面とで同一の場合では、曲げに対する
挙動が異なり、異型断面を有する有機繊維の方が、曲げ
剛性に異方性を生じ、短軸方向での剛性が極端に小さく
なるために、短軸方向に屈曲し易く、水流交絡の際に、
活性炭素繊維を取り囲み、活性炭素繊維を介在して、繊
維同士が容易に交絡する。また、異型断面の方が角があ
り、活性炭素繊維への引っかかりが良いため、真円に比
べると、活性炭素繊維の脱落が少ないという効果があ
る。
形のみならず、楕円形でも良く、さらに好ましくは、三
角、Y型、T型、U型、星型、ドッグボ−ン型等いわゆ
る異型断面形状を持つものが良い。有機繊維の断面積
が、真円と異型断面とで同一の場合では、曲げに対する
挙動が異なり、異型断面を有する有機繊維の方が、曲げ
剛性に異方性を生じ、短軸方向での剛性が極端に小さく
なるために、短軸方向に屈曲し易く、水流交絡の際に、
活性炭素繊維を取り囲み、活性炭素繊維を介在して、繊
維同士が容易に交絡する。また、異型断面の方が角があ
り、活性炭素繊維への引っかかりが良いため、真円に比
べると、活性炭素繊維の脱落が少ないという効果があ
る。
【0018】本発明で用いる有機繊維の繊維長は、5〜
25mmのものが好ましい。繊維長が25mmより長い
と、水中での分散工程が難しく、分散剤を選択し、適量
使用する必要があるばかりか、1度分散した後、再度凝
集して、よれ、もつれ、だま等が発生し易くなるという
問題が生じて来る。また、分散濃度を低くしなければな
らず生産性が劣る。
25mmのものが好ましい。繊維長が25mmより長い
と、水中での分散工程が難しく、分散剤を選択し、適量
使用する必要があるばかりか、1度分散した後、再度凝
集して、よれ、もつれ、だま等が発生し易くなるという
問題が生じて来る。また、分散濃度を低くしなければな
らず生産性が劣る。
【0019】一方、繊維長が5mmより短いと、分散工
程が容易であるが、高圧柱状水流により動き易いため、
繊維を曲げ、絡み合わせるのが困難で強度の大きいシ−
トを得ることが困難であるばかりか、活性炭素繊維を十
分に捕捉することができず、活性炭素繊維の脱落を招
く。また、繊維全体が動くために、繊維間のずれが生
じ、シ−ト内部で歪が生じ、高圧柱状水流を噴射した
後、シ−トに多くのしわが発生するという問題が生じ
る。
程が容易であるが、高圧柱状水流により動き易いため、
繊維を曲げ、絡み合わせるのが困難で強度の大きいシ−
トを得ることが困難であるばかりか、活性炭素繊維を十
分に捕捉することができず、活性炭素繊維の脱落を招
く。また、繊維全体が動くために、繊維間のずれが生
じ、シ−ト内部で歪が生じ、高圧柱状水流を噴射した
後、シ−トに多くのしわが発生するという問題が生じ
る。
【0020】次に、活性炭素繊維シ−トの製造方法につ
いて述べる。まず、活性炭素繊維のウェブを製造するに
は、乾式法と湿式法があるが、乾式法を用い得られたシ
−トは、通気性は良いものの、シ−トの地合が悪く、ま
た、活性炭素繊維を開繊する工程で繊維が折れて、活性
炭素繊維の歩留まりが悪くなり、不経済である。湿式法
を用いて抄紙したシ−トは、シ−トが均一で地合が良好
である。また、活性炭素繊維の歩留まりが良い。
いて述べる。まず、活性炭素繊維のウェブを製造するに
は、乾式法と湿式法があるが、乾式法を用い得られたシ
−トは、通気性は良いものの、シ−トの地合が悪く、ま
た、活性炭素繊維を開繊する工程で繊維が折れて、活性
炭素繊維の歩留まりが悪くなり、不経済である。湿式法
を用いて抄紙したシ−トは、シ−トが均一で地合が良好
である。また、活性炭素繊維の歩留まりが良い。
【0021】本発明の活性炭素繊維シ−トの製造方法
は、活性炭素繊維と有機繊維をパルパ−或はミキサ−等
で離解し、アジテ−タ−等の緩やかな撹拌のもと、水中
に分散して、均一なスラリ−を形成する。このスラリ−
を円網、長網、あるいは傾斜式等のワイヤ−の少なくと
も1つを有する抄紙機を用いて抄紙して、地合良好なウ
ェブを製造する。
は、活性炭素繊維と有機繊維をパルパ−或はミキサ−等
で離解し、アジテ−タ−等の緩やかな撹拌のもと、水中
に分散して、均一なスラリ−を形成する。このスラリ−
を円網、長網、あるいは傾斜式等のワイヤ−の少なくと
も1つを有する抄紙機を用いて抄紙して、地合良好なウ
ェブを製造する。
【0022】抄紙した湿紙ウェブをプレス後、開孔率4
0%以下、1つの開孔の大きさが0.07mm2以下の
多孔質支持体上に積載し、ウェブ上方から高圧柱状水流
を噴射し、高圧柱状水流とウェブを相対的に移動させ、
活性炭素繊維を有機繊維で取り囲み、活性炭素繊維を介
在させて、有機繊維同士を3次元的に絡み合わせる。高
圧柱状水流とウェブを相対的に移動させる方法として
は、コンベア式の支持体、或はドラム式の支持体を回転
運動させる方法が簡便である。このとき支持体の搬送速
度は、3〜100m/minの速度で用いることができる。
0%以下、1つの開孔の大きさが0.07mm2以下の
多孔質支持体上に積載し、ウェブ上方から高圧柱状水流
を噴射し、高圧柱状水流とウェブを相対的に移動させ、
活性炭素繊維を有機繊維で取り囲み、活性炭素繊維を介
在させて、有機繊維同士を3次元的に絡み合わせる。高
圧柱状水流とウェブを相対的に移動させる方法として
は、コンベア式の支持体、或はドラム式の支持体を回転
運動させる方法が簡便である。このとき支持体の搬送速
度は、3〜100m/minの速度で用いることができる。
【0023】ここで、支持体の開孔率が40%より大き
いと、得られるシ−トに開孔が生じる。逆に、開孔率が
小さいほど、得られたシ−トの面質が良くなるが、開孔
率が40%以下でも、1つの開孔の大きさが0.005
mm2以下の多孔質支持体上では、絡み合わせるために
要した水が支持体から下に抜けず、支持体に当たった
後、再びウェブに跳ね返り、跳ね返り水がウェブを突き
上げ、ウェブが破損する現象が生じ、好ましくない。こ
のような多孔質支持体としては、平織り、綾織り等の織
り方で、ステンレス、ブロンズ等の金属、或は強化ポリ
エステル、ポリアミド等のプラスチック等の材質のワイ
ヤ−等が挙げられる。
いと、得られるシ−トに開孔が生じる。逆に、開孔率が
小さいほど、得られたシ−トの面質が良くなるが、開孔
率が40%以下でも、1つの開孔の大きさが0.005
mm2以下の多孔質支持体上では、絡み合わせるために
要した水が支持体から下に抜けず、支持体に当たった
後、再びウェブに跳ね返り、跳ね返り水がウェブを突き
上げ、ウェブが破損する現象が生じ、好ましくない。こ
のような多孔質支持体としては、平織り、綾織り等の織
り方で、ステンレス、ブロンズ等の金属、或は強化ポリ
エステル、ポリアミド等のプラスチック等の材質のワイ
ヤ−等が挙げられる。
【0024】次に、こうして得られた活性炭素繊維シ−
トは、シリンダ−ドライヤ−やエア−ドライヤ−等を用
いて乾燥する。その後、熱カレンダ−ロ−ル処理等の熱
圧加工を行い、適当な厚さに調整することが可能であ
る。
トは、シリンダ−ドライヤ−やエア−ドライヤ−等を用
いて乾燥する。その後、熱カレンダ−ロ−ル処理等の熱
圧加工を行い、適当な厚さに調整することが可能であ
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は本実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例中における、部、%はすべて重量によ
るものである。なお、実施例及び比較例に於ける引張強
度、破断伸度、比表面積、活性炭素繊維の脱落の評価
は、以下の試験方法で行った。
明するが、本発明は本実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例中における、部、%はすべて重量によ
るものである。なお、実施例及び比較例に於ける引張強
度、破断伸度、比表面積、活性炭素繊維の脱落の評価
は、以下の試験方法で行った。
【0026】引張強度(kg/2cm幅):引張強度は
JIS−P8113に従い、活性炭素繊維シ−トを縦方
向及び横方向について幅2cm、長さ20cmに断裁
し、テンシロン測定機(オリエンテック社製、HTM−
100)を用いて破断時の荷重を各々10回測定し、そ
の平均値を引張強度とした。
JIS−P8113に従い、活性炭素繊維シ−トを縦方
向及び横方向について幅2cm、長さ20cmに断裁
し、テンシロン測定機(オリエンテック社製、HTM−
100)を用いて破断時の荷重を各々10回測定し、そ
の平均値を引張強度とした。
【0027】破断伸度(%):破断伸度はJIS−P8
132に従い、上記した引張強度試験で、試験片が破断
するまでに示した最大引張りひずみ率を各々10回測定
し、その平均値を百分率で表し、破断伸度とした。
132に従い、上記した引張強度試験で、試験片が破断
するまでに示した最大引張りひずみ率を各々10回測定
し、その平均値を百分率で表し、破断伸度とした。
【0028】比表面積(m2/g):比表面積は、窒素
吸着法により比表面積細孔分布解析装置(島津製作所
製、アキュソ−ブ2100−02形)を用いて測定し
た。
吸着法により比表面積細孔分布解析装置(島津製作所
製、アキュソ−ブ2100−02形)を用いて測定し
た。
【0029】活性炭素繊維の脱落:活性炭素繊維の脱落
の評価は、活性炭素繊維シ−トを強く揺すったり、手で
強く触った時に、活性炭素繊維が全く落ちず、手に付か
なかった場合を◎とし、活性炭素繊維は落ちなかった
が、手にわずかに付いた場合を○、活性炭素繊維が落
ち、手にかなり付いた場合を△、活性炭素繊維の落ちが
ひどく、手が黒く汚れた場合を×とした。
の評価は、活性炭素繊維シ−トを強く揺すったり、手で
強く触った時に、活性炭素繊維が全く落ちず、手に付か
なかった場合を◎とし、活性炭素繊維は落ちなかった
が、手にわずかに付いた場合を○、活性炭素繊維が落
ち、手にかなり付いた場合を△、活性炭素繊維の落ちが
ひどく、手が黒く汚れた場合を×とした。
【0030】実施例1〜3 活性炭素繊維(平均繊維径15μm、繊維長8mm、比
表面積1000m2/g)と有機繊維として、繊度0.
15デニ−ル(繊維径3.9μm)、繊維長7.5mm
のポリエチレンテレフタレ−ト繊維の配合比率を40/
60(実施例1)、60/40(実施例2)、80/2
0(実施例3)に調製したスラリ−を湿式抄造法により
円網抄紙機で、乾燥重量50g/m2、幅50cmの湿
紙ウェブを製造した。これを100メッシュのステンレ
スワイヤ−である多孔質支持体上に載置し、搬送速度1
0m/minで、水流交絡法により高圧柱状水流で活性
炭素繊維を有機繊維で取り囲み、活性炭素繊維を介在さ
せて、有機繊維同士を3次元的に絡み合わせた。ノズル
ヘッドは、2ヘッド用い、第1ヘッドのノズルはノズル
径120μm、ノズル間隔0.6mm、2列で水圧10
0kg/cm2、第2ヘッドのノズルは、ノズル径10
0μm、ノズル間隔0.3mm、1列で水圧125kg
/cm2である。水流交絡は、まず片面で行い、次に、
同じ条件で裏面の交絡を行った。交絡後、100度のエ
ア−ドライヤ−で乾燥し、活性炭素繊維シ−トを得た。
この活性炭素繊維シ−トについて、各種試験を行った。
その結果を表1に示す。
表面積1000m2/g)と有機繊維として、繊度0.
15デニ−ル(繊維径3.9μm)、繊維長7.5mm
のポリエチレンテレフタレ−ト繊維の配合比率を40/
60(実施例1)、60/40(実施例2)、80/2
0(実施例3)に調製したスラリ−を湿式抄造法により
円網抄紙機で、乾燥重量50g/m2、幅50cmの湿
紙ウェブを製造した。これを100メッシュのステンレ
スワイヤ−である多孔質支持体上に載置し、搬送速度1
0m/minで、水流交絡法により高圧柱状水流で活性
炭素繊維を有機繊維で取り囲み、活性炭素繊維を介在さ
せて、有機繊維同士を3次元的に絡み合わせた。ノズル
ヘッドは、2ヘッド用い、第1ヘッドのノズルはノズル
径120μm、ノズル間隔0.6mm、2列で水圧10
0kg/cm2、第2ヘッドのノズルは、ノズル径10
0μm、ノズル間隔0.3mm、1列で水圧125kg
/cm2である。水流交絡は、まず片面で行い、次に、
同じ条件で裏面の交絡を行った。交絡後、100度のエ
ア−ドライヤ−で乾燥し、活性炭素繊維シ−トを得た。
この活性炭素繊維シ−トについて、各種試験を行った。
その結果を表1に示す。
【0031】比較例1 実施例1で使用した活性炭素繊維と有機繊維の配合比率
を85/15にした以外は、実施例1と同様の方法で活
性炭素繊維シ−トを得た。この活性炭素繊維シ−トにつ
いて、各種試験を行った。その結果を表2に示す。
を85/15にした以外は、実施例1と同様の方法で活
性炭素繊維シ−トを得た。この活性炭素繊維シ−トにつ
いて、各種試験を行った。その結果を表2に示す。
【0032】実施例4 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、有機繊維と
して、繊度0.4デニ−ル(繊維径6.4μm)、繊維
長10mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を40部
にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ
−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試
験を行った。その結果を表1に示す。
して、繊度0.4デニ−ル(繊維径6.4μm)、繊維
長10mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を40部
にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ
−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試
験を行った。その結果を表1に示す。
【0033】比較例2 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、有機繊維と
して、繊度0.15デニ−ル(繊維径3.9μm)、繊
維長3mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を40部
にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ
−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試
験を行った。その結果を表2に示す。
して、繊度0.15デニ−ル(繊維径3.9μm)、繊
維長3mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を40部
にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ
−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試
験を行った。その結果を表2に示す。
【0034】実施例5 実施例1で使用した活性炭素繊維を70部、有機繊維と
して、繊度0.4デニ−ル(繊維径6.4μm)、繊維
長15mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を30部
にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ
−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試
験を行った。その結果を表1に示す。
して、繊度0.4デニ−ル(繊維径6.4μm)、繊維
長15mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を30部
にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ
−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試
験を行った。その結果を表1に示す。
【0035】比較例3 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、有機繊維と
して、繊度0.15デニ−ル(繊維径3.9μm)、繊
維長10mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を40
部にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維
シ−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種
試験を行った。その結果を表2に示す。
して、繊度0.15デニ−ル(繊維径3.9μm)、繊
維長10mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を40
部にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維
シ−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種
試験を行った。その結果を表2に示す。
【0036】実施例6 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、有機繊維と
して、繊度3デニ−ル、繊維長10mmのポリエチレン
テレフタレ−トとポリプロピレンを成分とし、16分割
されると、平均0.2デニ−ルの極細繊維を発生する易
分割性複合繊維を40部にした以外は、実施例1と同様
の方法で活性炭素繊維シ−トを得た。この活性炭素繊維
シ−トについて、各種試験を行った。その結果を表1に
示す。
して、繊度3デニ−ル、繊維長10mmのポリエチレン
テレフタレ−トとポリプロピレンを成分とし、16分割
されると、平均0.2デニ−ルの極細繊維を発生する易
分割性複合繊維を40部にした以外は、実施例1と同様
の方法で活性炭素繊維シ−トを得た。この活性炭素繊維
シ−トについて、各種試験を行った。その結果を表1に
示す。
【0037】実施例7 実施例1で使用した活性炭素繊維を80部、有機繊維と
して、実施例5で使用した易分割性複合繊維を20部に
した以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ−
トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試験
を行った。その結果を表1に示す。
して、実施例5で使用した易分割性複合繊維を20部に
した以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ−
トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試験
を行った。その結果を表1に示す。
【0038】比較例4 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、繊維状バイ
ンダ−として、融着温度110度の芯鞘タイプのポリエ
ステルバインダ−繊維(メルティ−4080、2d×5
mm、ユニチカ社製)を40部に調製したスラリ−を湿
式抄造法により円網抄紙機で、乾燥重量50g/m2、
幅50cmの湿紙ウェブを製造した。この湿紙ウェブを
プレス後、120度のシリンダ−ドライヤ−を用いて乾
燥し、活性炭素繊維シ−トを得た。この活性炭素繊維シ
−トについて、各種試験を行った。その結果を表2に示
す。
ンダ−として、融着温度110度の芯鞘タイプのポリエ
ステルバインダ−繊維(メルティ−4080、2d×5
mm、ユニチカ社製)を40部に調製したスラリ−を湿
式抄造法により円網抄紙機で、乾燥重量50g/m2、
幅50cmの湿紙ウェブを製造した。この湿紙ウェブを
プレス後、120度のシリンダ−ドライヤ−を用いて乾
燥し、活性炭素繊維シ−トを得た。この活性炭素繊維シ
−トについて、各種試験を行った。その結果を表2に示
す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表1に示したように、活性炭素繊維にアス
ペクト比が1000〜2500である有機繊維を混抄
し、水流交絡法により、活性炭素繊維を有機繊維で取り
囲み、活性炭素繊維を介在させて、有機繊維同士を3次
元的に絡み合せた活性炭素繊維シ−トは、表2の比較例
4に示した繊維状バインダ−繊維でシ−ト化したものに
比較して、活性炭素繊維の含有量が80重量%までの広
い範囲で、活性炭素繊維の脱落がほとんど起きず、引張
強度や破断伸度が非常に大きい。また、シ−トの比表面
積は、活性炭素繊維の比表面積から理論的に求まる値に
ほぼ近い値を示しており、活性炭素繊維の特性が損なわ
れていないことが判る。
ペクト比が1000〜2500である有機繊維を混抄
し、水流交絡法により、活性炭素繊維を有機繊維で取り
囲み、活性炭素繊維を介在させて、有機繊維同士を3次
元的に絡み合せた活性炭素繊維シ−トは、表2の比較例
4に示した繊維状バインダ−繊維でシ−ト化したものに
比較して、活性炭素繊維の含有量が80重量%までの広
い範囲で、活性炭素繊維の脱落がほとんど起きず、引張
強度や破断伸度が非常に大きい。また、シ−トの比表面
積は、活性炭素繊維の比表面積から理論的に求まる値に
ほぼ近い値を示しており、活性炭素繊維の特性が損なわ
れていないことが判る。
【0042】また、実施例3と7を比較すると、有機繊
維の断面形状が、円形である(実施例3)よりも、扇型
の異型断面形状(実施例7)である方が、繊維に角があ
るため、活性炭素繊維への引っかかりが良く、また、屈
曲しやすいため、活性炭素繊維の脱落が少なくなった。
維の断面形状が、円形である(実施例3)よりも、扇型
の異型断面形状(実施例7)である方が、繊維に角があ
るため、活性炭素繊維への引っかかりが良く、また、屈
曲しやすいため、活性炭素繊維の脱落が少なくなった。
【0043】一方、表2の比較例1に示したように活性
炭素繊維の含有量が80重量%を越える場合、水流交絡
の際に、有機繊維が十分に活性炭素繊維を取り囲み捕捉
することができず、活性炭素繊維が脱落するために、坪
量が減少しており、また、活性炭素繊維が減少した分だ
け活性炭素繊維シ−トの比表面積が小さくなった。ま
た、有機繊維同士の絡み合う本数も少ないため、絡み合
いが弱くなり、引張強度が弱くなった。
炭素繊維の含有量が80重量%を越える場合、水流交絡
の際に、有機繊維が十分に活性炭素繊維を取り囲み捕捉
することができず、活性炭素繊維が脱落するために、坪
量が減少しており、また、活性炭素繊維が減少した分だ
け活性炭素繊維シ−トの比表面積が小さくなった。ま
た、有機繊維同士の絡み合う本数も少ないため、絡み合
いが弱くなり、引張強度が弱くなった。
【0044】同様に、表2の比較例2に示したように、
活性炭素繊維の含有量が80重量%以下でも、有機繊維
のアスペクト比が1000より小さい場合、有機繊維は
活性炭素繊維を取り囲み、捕捉することがほとんどでき
ないため、活性炭素繊維の脱落が激しくなり、また、有
機繊維同士の絡み合いもほとんど起きないため、引張強
度と破断伸度が著しく弱くなった。一方、比較例3に示
したように、有機繊維のアスペクト比が2500を越え
る場合、有機繊維の分散が非常に難しくなり、よれ、だ
ま等の地合むらが生じるため、活性炭素繊維の脱落はあ
まり生じないものの、引張強度は、実施例2に比べると
弱くなった。
活性炭素繊維の含有量が80重量%以下でも、有機繊維
のアスペクト比が1000より小さい場合、有機繊維は
活性炭素繊維を取り囲み、捕捉することがほとんどでき
ないため、活性炭素繊維の脱落が激しくなり、また、有
機繊維同士の絡み合いもほとんど起きないため、引張強
度と破断伸度が著しく弱くなった。一方、比較例3に示
したように、有機繊維のアスペクト比が2500を越え
る場合、有機繊維の分散が非常に難しくなり、よれ、だ
ま等の地合むらが生じるため、活性炭素繊維の脱落はあ
まり生じないものの、引張強度は、実施例2に比べると
弱くなった。
【0045】
【発明の作用及び効果】本発明の活性炭素繊維シ−ト
は、活性炭素繊維を10〜80重量%とアスペクト比が
1000〜2500である有機繊維を90〜20重量%
含有し、湿式抄造法で得られたウェブを、水流交絡法を
用いて活性炭素繊維を有機繊維で取り囲ませながら、活
性炭素繊維を介在して、有機繊維同士を3次元的に絡み
合わせているため、シ−トが均一で、活性炭素繊維の脱
落が非常に少なく、また、活性炭素繊維の各種性能を損
なうことがないため、高度の吸着能を有する。さらに、
本発明の活性炭素繊維シ−トは、引張強度と破断伸度に
優れるため、各種用途への加工性に優れ、特に、大きな
応力のかかる部分に使用することができ、極めて応用範
囲の広いシ−トである。
は、活性炭素繊維を10〜80重量%とアスペクト比が
1000〜2500である有機繊維を90〜20重量%
含有し、湿式抄造法で得られたウェブを、水流交絡法を
用いて活性炭素繊維を有機繊維で取り囲ませながら、活
性炭素繊維を介在して、有機繊維同士を3次元的に絡み
合わせているため、シ−トが均一で、活性炭素繊維の脱
落が非常に少なく、また、活性炭素繊維の各種性能を損
なうことがないため、高度の吸着能を有する。さらに、
本発明の活性炭素繊維シ−トは、引張強度と破断伸度に
優れるため、各種用途への加工性に優れ、特に、大きな
応力のかかる部分に使用することができ、極めて応用範
囲の広いシ−トである。
Claims (4)
- 【請求項1】 活性炭素繊維10〜80重量%と繊維長
Lと繊維径Dの比(L/D、アスペクト比)が1000
〜2500である有機繊維90〜20重量%を含有し、
該活性炭素繊維を介在して、該有機繊維同士が3次元的
に絡み合わされていることを特徴とする活性炭素繊維シ
−ト。 - 【請求項2】 有機繊維の繊維径が9μm以下である請
求項1記載の活性炭素繊維シ−ト。 - 【請求項3】 有機繊維の断面形状が、異型断面形状で
ある請求項1または2記載の活性炭素繊維シ−ト。 - 【請求項4】 請求項1に記載の活性炭素繊維シ−トの
製造方法において、活性炭素繊維10〜80重量%とア
スペクト比が1000〜2500である有機繊維90〜
20重量%を水に分散してスラリ−とし、該スラリ−を
湿式抄造法によりウェブを形成し、次いで、該ウェブを
水流交絡法により、該活性炭素繊維を介在して、該有機
繊維同士を3次元的に絡み合わせることを特徴とする活
性炭素繊維シ−トの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5155222A JPH0711555A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5155222A JPH0711555A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0711555A true JPH0711555A (ja) | 1995-01-13 |
Family
ID=15601200
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5155222A Pending JPH0711555A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0711555A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012162835A (ja) * | 2011-02-09 | 2012-08-30 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 炭素繊維含有不織布の製造方法 |
-
1993
- 1993-06-25 JP JP5155222A patent/JPH0711555A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012162835A (ja) * | 2011-02-09 | 2012-08-30 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 炭素繊維含有不織布の製造方法 |
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