JPH0711555A - 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法 - Google Patents

活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH0711555A
JPH0711555A JP5155222A JP15522293A JPH0711555A JP H0711555 A JPH0711555 A JP H0711555A JP 5155222 A JP5155222 A JP 5155222A JP 15522293 A JP15522293 A JP 15522293A JP H0711555 A JPH0711555 A JP H0711555A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activated carbon
fiber
carbon fiber
fibers
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5155222A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Shigematsu
俊広 重松
Takaomi Ishikawa
敬臣 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP5155222A priority Critical patent/JPH0711555A/ja
Publication of JPH0711555A publication Critical patent/JPH0711555A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtering Materials (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性炭素繊維に有する各種特性を損なうこと
なく、シ−トの強度と破断伸度に優れ、活性炭素繊維の
脱落のない高度の吸着能を有する均一な活性炭素繊維シ
−ト、およびその製造方法を提供する。 【構成】 活性炭素繊維10〜80重量%とアスペクト
比が1000〜2500である有機繊維90〜20重量
%を含有し、湿式抄造法によりウェブを形成し、水流交
絡法により活性炭素繊維を介在して、有機繊維同士が3
次元的に絡み合わされている活性炭素繊維シ−ト、及び
その製造方法である。有機繊維は、好ましくは、繊維径
が9μm以下で、その断面形状が異型断面形状である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体中の悪臭や有機物
質あるいは溶解物質を吸着したり分離したりすること等
に利用される活性炭素繊維シ−トに関するものであり、
特に、該活性炭素繊維に有する各種特性を損なうことな
く、シ−ト強度と破断伸度に共に優れ、活性炭素繊維の
脱落がなく、高度の吸着能を有する均一な活性炭素繊維
シ−ト、およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、悪臭や有機溶剤等の有毒ガスが環
境問題でクロ−ズアップされており、これらを防ぐ手段
として吸着性物質、特に従来から活性炭が利用されてい
る。最近では、中でも活性炭素繊維はその比表面積が極
めて大きく、高い吸着能及び大きな吸脱着のスピ−ドを
有しているため、その存在が特に注目されている。
【0003】活性炭素繊維をシ−ト化する場合、活性炭
素繊維には自着性がないため、何等かのバインダ−が必
要である。活性炭素繊維のバインダ−としては、種々の
溶液型やエマルジョン型の液状バインダ−及び繊維状バ
インダ−が一般的である。液状バインダ−の使用は、活
性炭素繊維の細孔を閉塞し、その各種特性を低下させる
ため好ましくない。また、有機系の樹脂を繊維状、ある
いはパルプ状にした繊維状バインダ−についても、シ−
トに十分な強度を持たせる為には多量の繊維を必要と
し、活性炭素繊維の含有量を低下させてしまうだけでな
く、溶融型のバインダ−を用いた場合、バインダ−溶融
時に活性炭素繊維の細孔を塞いでしまうといった欠点が
ある。バインダ−の使用量を減少させるためセルロ−ス
系のパルプ繊維がバインダ−としてよく用いられている
が、シ−ト密度が大きくなり、通気性が悪くなることは
避けられない。
【0004】一方、特開平4−363107号公報で
は、活性炭素繊維層の上下を2枚の化学繊維あるいは羊
毛繊維で挟み、これらの積層した材料に複数の刺状の突
起の付いた針を貫通させて引き抜く加工を多数回繰り返
すことによって、上下の化学繊維あるいは羊毛繊維の一
部が、活性炭素繊維層を貫通して3次元に絡み合い、シ
−ト強度を発現させるという方法が開示されている。し
かしながら、この方法では、複数の刺状の突起の付いた
針を貫通させて引き抜く加工を多数回繰り返す間に、針
が活性炭素繊維を傷つけたり、細かく折ったり、シ−ト
表面上に針穴跡を無数残こすため、シ−トを使用する際
に、細かくなった活性炭素繊維の脱落が起きるという問
題がある。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来
技術の問題点を解決するものであり、活性炭素繊維の各
種特性を損なうことなく、シ−ト強度と破断伸度に優
れ、繊維の脱落がなく、高度の吸着能を有する均一な活
性炭素繊維シ−ト、およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために鋭意研究した結果、活性炭素繊維シ−
トおよびその製造方法を発明するに至った。即ち、本発
明の活性炭素繊維シートは、活性炭素繊維10〜80重
量%とアスペクト比が1000〜2500である有機繊
維90〜20重量%を含有し、該活性炭素繊維を介在し
て、該有機繊維同士が3次元的に絡み合わされているこ
とを特徴とする。
【0007】また、有機繊維の繊維径は9μm以下で、
断面形状が異型断面であることを特徴とする。
【0008】また、本発明の活性炭素繊維シートの製造
方法は、活性炭素繊維10〜80重量%とアスペクト比
が1000〜2500である有機繊維90〜20重量%
を水に分散してスラリ−とし、該スラリ−を湿式抄造法
によりウェブを形成し、次いで、該ウェブを水流交絡法
により、該活性炭素繊維を介在して、該有機繊維同士を
3次元的に絡み合わせることを特徴とする。
【0009】以下、本発明の詳細な説明を行う。まず、
本発明で用いる成分の説明を行う。
【0010】本発明で用いられる活性炭素繊維とは、吸
着能に特に優れた炭素繊維であり、一般に100m2
g以上の比表面積を有するものである。好ましい比表面
積は700m2/g以上であるが、活性炭素繊維の比表
面積が極端に大きい場合には、その繊維強度が小さくな
る為、比表面積は700〜2500m2/gの範囲であ
ることが望ましい。
【0011】このような活性炭素繊維としては、綿、
麻、セルロ−ス再生繊維、ポリビニルアルコ−ル繊維、
アクリル繊維、芳香族ポリアミド繊維、架橋ホルムアル
デヒド繊維、リグニン繊維、フェノ−ル繊維、石油ピッ
チ繊維、石炭ピッチ繊維等の原料繊維より、常法に従っ
て高温で炭化処理及び表面活性化処理を施し得られる。
【0012】活性炭素繊維の形状、繊維径、繊維長は特
に限定されるものではないが、繊維ウェブに高圧柱状水
流を当てた際の活性炭素繊維の脱落を防止し、しかも地
合の良好な活性炭素繊維シ−トを得るためには、平均繊
維径は5〜30μmのものが好ましく、さらに好ましく
は、10μm〜25μmのものが良い。また、平均繊維
長は3mm〜15mmのものが良く、さらに好ましく
は、5mm〜10mmのものが良い。
【0013】本発明において、上記の活性炭素繊維を単
独で使用しても構わないし、あるいは用途に応じて複数
の活性炭素繊維を混合しても構わない。
【0014】本発明で用いる有機繊維の種類としては、
特に限定されるものではなく、ポリエステル系繊維、ポ
リオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポ
リビニルアルコ−ル系繊維、ナイロン繊維、ウレタン繊
維を単独、あるいはこれらの組み合せからなるあらゆる
繊維を用いることができる。また、互いに相溶性の小さ
い2種類以上の成分が接合された繊維で、機械的作用や
膨潤剤の作用により、容易に割繊し、極細繊維を発生す
る剥離分割型複合繊維も用いることができる。
【0015】本発明で用いる有機繊維は、少なくとも1
種類のアスペクト比が1000〜2500であることを
必須条件とする。また、有機繊維の繊維径は9μm以下
にあることが好ましい。この繊維径以下では、シ−ト内
での繊維の本数が多くなり、十分な補強効果を得るため
の配合量を減らすことができる。また、この繊維径以下
の有機繊維は、屈曲しやすく、高圧柱状水により、活性
炭素繊維を介在しながら、繊維同士が容易に絡み合うこ
とができる。
【0016】ここで、有機繊維が活性炭素繊維を介在し
ながら、繊維同士が絡むという状態は、有機繊維が高圧
柱状水に当ると屈曲し、活性炭素繊維を取り囲み、捕捉
しながら、活性炭素繊維の周りの有機繊維が互いに絡み
合う状態のことをいう。
【0017】本発明で用いる有機繊維の断面形状は、円
形のみならず、楕円形でも良く、さらに好ましくは、三
角、Y型、T型、U型、星型、ドッグボ−ン型等いわゆ
る異型断面形状を持つものが良い。有機繊維の断面積
が、真円と異型断面とで同一の場合では、曲げに対する
挙動が異なり、異型断面を有する有機繊維の方が、曲げ
剛性に異方性を生じ、短軸方向での剛性が極端に小さく
なるために、短軸方向に屈曲し易く、水流交絡の際に、
活性炭素繊維を取り囲み、活性炭素繊維を介在して、繊
維同士が容易に交絡する。また、異型断面の方が角があ
り、活性炭素繊維への引っかかりが良いため、真円に比
べると、活性炭素繊維の脱落が少ないという効果があ
る。
【0018】本発明で用いる有機繊維の繊維長は、5〜
25mmのものが好ましい。繊維長が25mmより長い
と、水中での分散工程が難しく、分散剤を選択し、適量
使用する必要があるばかりか、1度分散した後、再度凝
集して、よれ、もつれ、だま等が発生し易くなるという
問題が生じて来る。また、分散濃度を低くしなければな
らず生産性が劣る。
【0019】一方、繊維長が5mmより短いと、分散工
程が容易であるが、高圧柱状水流により動き易いため、
繊維を曲げ、絡み合わせるのが困難で強度の大きいシ−
トを得ることが困難であるばかりか、活性炭素繊維を十
分に捕捉することができず、活性炭素繊維の脱落を招
く。また、繊維全体が動くために、繊維間のずれが生
じ、シ−ト内部で歪が生じ、高圧柱状水流を噴射した
後、シ−トに多くのしわが発生するという問題が生じ
る。
【0020】次に、活性炭素繊維シ−トの製造方法につ
いて述べる。まず、活性炭素繊維のウェブを製造するに
は、乾式法と湿式法があるが、乾式法を用い得られたシ
−トは、通気性は良いものの、シ−トの地合が悪く、ま
た、活性炭素繊維を開繊する工程で繊維が折れて、活性
炭素繊維の歩留まりが悪くなり、不経済である。湿式法
を用いて抄紙したシ−トは、シ−トが均一で地合が良好
である。また、活性炭素繊維の歩留まりが良い。
【0021】本発明の活性炭素繊維シ−トの製造方法
は、活性炭素繊維と有機繊維をパルパ−或はミキサ−等
で離解し、アジテ−タ−等の緩やかな撹拌のもと、水中
に分散して、均一なスラリ−を形成する。このスラリ−
を円網、長網、あるいは傾斜式等のワイヤ−の少なくと
も1つを有する抄紙機を用いて抄紙して、地合良好なウ
ェブを製造する。
【0022】抄紙した湿紙ウェブをプレス後、開孔率4
0%以下、1つの開孔の大きさが0.07mm2以下の
多孔質支持体上に積載し、ウェブ上方から高圧柱状水流
を噴射し、高圧柱状水流とウェブを相対的に移動させ、
活性炭素繊維を有機繊維で取り囲み、活性炭素繊維を介
在させて、有機繊維同士を3次元的に絡み合わせる。高
圧柱状水流とウェブを相対的に移動させる方法として
は、コンベア式の支持体、或はドラム式の支持体を回転
運動させる方法が簡便である。このとき支持体の搬送速
度は、3〜100m/minの速度で用いることができる。
【0023】ここで、支持体の開孔率が40%より大き
いと、得られるシ−トに開孔が生じる。逆に、開孔率が
小さいほど、得られたシ−トの面質が良くなるが、開孔
率が40%以下でも、1つの開孔の大きさが0.005
mm2以下の多孔質支持体上では、絡み合わせるために
要した水が支持体から下に抜けず、支持体に当たった
後、再びウェブに跳ね返り、跳ね返り水がウェブを突き
上げ、ウェブが破損する現象が生じ、好ましくない。こ
のような多孔質支持体としては、平織り、綾織り等の織
り方で、ステンレス、ブロンズ等の金属、或は強化ポリ
エステル、ポリアミド等のプラスチック等の材質のワイ
ヤ−等が挙げられる。
【0024】次に、こうして得られた活性炭素繊維シ−
トは、シリンダ−ドライヤ−やエア−ドライヤ−等を用
いて乾燥する。その後、熱カレンダ−ロ−ル処理等の熱
圧加工を行い、適当な厚さに調整することが可能であ
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は本実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例中における、部、%はすべて重量によ
るものである。なお、実施例及び比較例に於ける引張強
度、破断伸度、比表面積、活性炭素繊維の脱落の評価
は、以下の試験方法で行った。
【0026】引張強度(kg/2cm幅):引張強度は
JIS−P8113に従い、活性炭素繊維シ−トを縦方
向及び横方向について幅2cm、長さ20cmに断裁
し、テンシロン測定機(オリエンテック社製、HTM−
100)を用いて破断時の荷重を各々10回測定し、そ
の平均値を引張強度とした。
【0027】破断伸度(%):破断伸度はJIS−P8
132に従い、上記した引張強度試験で、試験片が破断
するまでに示した最大引張りひずみ率を各々10回測定
し、その平均値を百分率で表し、破断伸度とした。
【0028】比表面積(m2/g):比表面積は、窒素
吸着法により比表面積細孔分布解析装置(島津製作所
製、アキュソ−ブ2100−02形)を用いて測定し
た。
【0029】活性炭素繊維の脱落:活性炭素繊維の脱落
の評価は、活性炭素繊維シ−トを強く揺すったり、手で
強く触った時に、活性炭素繊維が全く落ちず、手に付か
なかった場合を◎とし、活性炭素繊維は落ちなかった
が、手にわずかに付いた場合を○、活性炭素繊維が落
ち、手にかなり付いた場合を△、活性炭素繊維の落ちが
ひどく、手が黒く汚れた場合を×とした。
【0030】実施例1〜3 活性炭素繊維(平均繊維径15μm、繊維長8mm、比
表面積1000m2/g)と有機繊維として、繊度0.
15デニ−ル(繊維径3.9μm)、繊維長7.5mm
のポリエチレンテレフタレ−ト繊維の配合比率を40/
60(実施例1)、60/40(実施例2)、80/2
0(実施例3)に調製したスラリ−を湿式抄造法により
円網抄紙機で、乾燥重量50g/m2、幅50cmの湿
紙ウェブを製造した。これを100メッシュのステンレ
スワイヤ−である多孔質支持体上に載置し、搬送速度1
0m/minで、水流交絡法により高圧柱状水流で活性
炭素繊維を有機繊維で取り囲み、活性炭素繊維を介在さ
せて、有機繊維同士を3次元的に絡み合わせた。ノズル
ヘッドは、2ヘッド用い、第1ヘッドのノズルはノズル
径120μm、ノズル間隔0.6mm、2列で水圧10
0kg/cm2、第2ヘッドのノズルは、ノズル径10
0μm、ノズル間隔0.3mm、1列で水圧125kg
/cm2である。水流交絡は、まず片面で行い、次に、
同じ条件で裏面の交絡を行った。交絡後、100度のエ
ア−ドライヤ−で乾燥し、活性炭素繊維シ−トを得た。
この活性炭素繊維シ−トについて、各種試験を行った。
その結果を表1に示す。
【0031】比較例1 実施例1で使用した活性炭素繊維と有機繊維の配合比率
を85/15にした以外は、実施例1と同様の方法で活
性炭素繊維シ−トを得た。この活性炭素繊維シ−トにつ
いて、各種試験を行った。その結果を表2に示す。
【0032】実施例4 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、有機繊維と
して、繊度0.4デニ−ル(繊維径6.4μm)、繊維
長10mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を40部
にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ
−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試
験を行った。その結果を表1に示す。
【0033】比較例2 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、有機繊維と
して、繊度0.15デニ−ル(繊維径3.9μm)、繊
維長3mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を40部
にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ
−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試
験を行った。その結果を表2に示す。
【0034】実施例5 実施例1で使用した活性炭素繊維を70部、有機繊維と
して、繊度0.4デニ−ル(繊維径6.4μm)、繊維
長15mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を30部
にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ
−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試
験を行った。その結果を表1に示す。
【0035】比較例3 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、有機繊維と
して、繊度0.15デニ−ル(繊維径3.9μm)、繊
維長10mmのポリエチレンテレフタレ−ト繊維を40
部にした以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維
シ−トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種
試験を行った。その結果を表2に示す。
【0036】実施例6 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、有機繊維と
して、繊度3デニ−ル、繊維長10mmのポリエチレン
テレフタレ−トとポリプロピレンを成分とし、16分割
されると、平均0.2デニ−ルの極細繊維を発生する易
分割性複合繊維を40部にした以外は、実施例1と同様
の方法で活性炭素繊維シ−トを得た。この活性炭素繊維
シ−トについて、各種試験を行った。その結果を表1に
示す。
【0037】実施例7 実施例1で使用した活性炭素繊維を80部、有機繊維と
して、実施例5で使用した易分割性複合繊維を20部に
した以外は、実施例1と同様の方法で活性炭素繊維シ−
トを得た。この活性炭素繊維シ−トについて、各種試験
を行った。その結果を表1に示す。
【0038】比較例4 実施例1で使用した活性炭素繊維を60部、繊維状バイ
ンダ−として、融着温度110度の芯鞘タイプのポリエ
ステルバインダ−繊維(メルティ−4080、2d×5
mm、ユニチカ社製)を40部に調製したスラリ−を湿
式抄造法により円網抄紙機で、乾燥重量50g/m2
幅50cmの湿紙ウェブを製造した。この湿紙ウェブを
プレス後、120度のシリンダ−ドライヤ−を用いて乾
燥し、活性炭素繊維シ−トを得た。この活性炭素繊維シ
−トについて、各種試験を行った。その結果を表2に示
す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表1に示したように、活性炭素繊維にアス
ペクト比が1000〜2500である有機繊維を混抄
し、水流交絡法により、活性炭素繊維を有機繊維で取り
囲み、活性炭素繊維を介在させて、有機繊維同士を3次
元的に絡み合せた活性炭素繊維シ−トは、表2の比較例
4に示した繊維状バインダ−繊維でシ−ト化したものに
比較して、活性炭素繊維の含有量が80重量%までの広
い範囲で、活性炭素繊維の脱落がほとんど起きず、引張
強度や破断伸度が非常に大きい。また、シ−トの比表面
積は、活性炭素繊維の比表面積から理論的に求まる値に
ほぼ近い値を示しており、活性炭素繊維の特性が損なわ
れていないことが判る。
【0042】また、実施例3と7を比較すると、有機繊
維の断面形状が、円形である(実施例3)よりも、扇型
の異型断面形状(実施例7)である方が、繊維に角があ
るため、活性炭素繊維への引っかかりが良く、また、屈
曲しやすいため、活性炭素繊維の脱落が少なくなった。
【0043】一方、表2の比較例1に示したように活性
炭素繊維の含有量が80重量%を越える場合、水流交絡
の際に、有機繊維が十分に活性炭素繊維を取り囲み捕捉
することができず、活性炭素繊維が脱落するために、坪
量が減少しており、また、活性炭素繊維が減少した分だ
け活性炭素繊維シ−トの比表面積が小さくなった。ま
た、有機繊維同士の絡み合う本数も少ないため、絡み合
いが弱くなり、引張強度が弱くなった。
【0044】同様に、表2の比較例2に示したように、
活性炭素繊維の含有量が80重量%以下でも、有機繊維
のアスペクト比が1000より小さい場合、有機繊維は
活性炭素繊維を取り囲み、捕捉することがほとんどでき
ないため、活性炭素繊維の脱落が激しくなり、また、有
機繊維同士の絡み合いもほとんど起きないため、引張強
度と破断伸度が著しく弱くなった。一方、比較例3に示
したように、有機繊維のアスペクト比が2500を越え
る場合、有機繊維の分散が非常に難しくなり、よれ、だ
ま等の地合むらが生じるため、活性炭素繊維の脱落はあ
まり生じないものの、引張強度は、実施例2に比べると
弱くなった。
【0045】
【発明の作用及び効果】本発明の活性炭素繊維シ−ト
は、活性炭素繊維を10〜80重量%とアスペクト比が
1000〜2500である有機繊維を90〜20重量%
含有し、湿式抄造法で得られたウェブを、水流交絡法を
用いて活性炭素繊維を有機繊維で取り囲ませながら、活
性炭素繊維を介在して、有機繊維同士を3次元的に絡み
合わせているため、シ−トが均一で、活性炭素繊維の脱
落が非常に少なく、また、活性炭素繊維の各種性能を損
なうことがないため、高度の吸着能を有する。さらに、
本発明の活性炭素繊維シ−トは、引張強度と破断伸度に
優れるため、各種用途への加工性に優れ、特に、大きな
応力のかかる部分に使用することができ、極めて応用範
囲の広いシ−トである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭素繊維10〜80重量%と繊維長
    Lと繊維径Dの比(L/D、アスペクト比)が1000
    〜2500である有機繊維90〜20重量%を含有し、
    該活性炭素繊維を介在して、該有機繊維同士が3次元的
    に絡み合わされていることを特徴とする活性炭素繊維シ
    −ト。
  2. 【請求項2】 有機繊維の繊維径が9μm以下である請
    求項1記載の活性炭素繊維シ−ト。
  3. 【請求項3】 有機繊維の断面形状が、異型断面形状で
    ある請求項1または2記載の活性炭素繊維シ−ト。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の活性炭素繊維シ−トの
    製造方法において、活性炭素繊維10〜80重量%とア
    スペクト比が1000〜2500である有機繊維90〜
    20重量%を水に分散してスラリ−とし、該スラリ−を
    湿式抄造法によりウェブを形成し、次いで、該ウェブを
    水流交絡法により、該活性炭素繊維を介在して、該有機
    繊維同士を3次元的に絡み合わせることを特徴とする活
    性炭素繊維シ−トの製造方法。
JP5155222A 1993-06-25 1993-06-25 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法 Pending JPH0711555A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5155222A JPH0711555A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5155222A JPH0711555A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0711555A true JPH0711555A (ja) 1995-01-13

Family

ID=15601200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5155222A Pending JPH0711555A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0711555A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012162835A (ja) * 2011-02-09 2012-08-30 Mitsubishi Rayon Co Ltd 炭素繊維含有不織布の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012162835A (ja) * 2011-02-09 2012-08-30 Mitsubishi Rayon Co Ltd 炭素繊維含有不織布の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2817006B2 (ja) 繊維エンタングルされた不織ウェブ材料の製造方法
EP0491383B1 (en) Nonwoven fabric and production method thereof
US5106457A (en) Hydroentangled nonwoven fabric containing synthetic fibers having a ribbon-shaped crenulated cross-section and method of producing the same
EP0788569B1 (en) Nonwoven material containing a mixture of pulp fibres and long hydrophilic plant fibres and a method of producing the nonwoven material
JP2004522004A (ja) リサイクル合成繊維材料を含む水圧交絡された複合不織構造物
JP2004519565A (ja) 複合不織布
JP2004513256A (ja) リサイクル合成繊維材料を含む水圧交絡された不織ウェブ
JP6976767B2 (ja) 炭素短繊維湿式不織布及び炭素短繊維強化樹脂組成物
JPH0726450A (ja) 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法
JPH0711555A (ja) 活性炭素繊維シ−トおよびその製造方法
JP7211701B2 (ja) 炭素短繊維湿式不織布及び炭素繊維強化樹脂
JP2010196220A (ja) 低密度不織布
JPS6145000B2 (ja)
JPH0729566A (ja) 活性炭素繊維を用いた電極材料及びその製造方法
US20030171056A1 (en) Hydroentangled nonwoven web containing recycled synthetic fibrous materials
JP2871864B2 (ja) 地合の良好なスパンレース不織布およびその製造法
JP4528932B2 (ja) 油吸着材の製造方法
JP2871888B2 (ja) 不織布およびその製造法
JP3879901B2 (ja) 低圧力損失不織布状活性炭素繊維及びその製造方法
JP2023098385A (ja) 炭素繊維強化弾性高分子複合材料
AU2002230627B2 (en) Hydroentangled nonwoven web containing recycled synthetic fibrous materials
AU2002230632B2 (en) Hydroentangled nonwoven composite structures containing recycled synthetic fibrous materials
JP2020133055A (ja) 炭素短繊維湿式不織布及び炭素繊維強化樹脂
WO2021214686A1 (en) Method of forming biodegrad abfe nonwoven fabric, nonwoven fabric obtained by this method, and system of devices for carrying out this method
JP2022148272A (ja) 炭素繊維複合材料前駆体及び炭素繊維複合材料