JPH07295616A - グラフィック表示機能を有する数値制御装置 - Google Patents

グラフィック表示機能を有する数値制御装置

Info

Publication number
JPH07295616A
JPH07295616A JP9001794A JP9001794A JPH07295616A JP H07295616 A JPH07295616 A JP H07295616A JP 9001794 A JP9001794 A JP 9001794A JP 9001794 A JP9001794 A JP 9001794A JP H07295616 A JPH07295616 A JP H07295616A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sectional
view
cross
section
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9001794A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Okumura
哲也 奥村
Takeharu Maeta
岳春 前多
Hiroshi Oyama
博司 大山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okuma Corp
Original Assignee
Okuma Machinery Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okuma Machinery Works Ltd filed Critical Okuma Machinery Works Ltd
Priority to JP9001794A priority Critical patent/JPH07295616A/ja
Publication of JPH07295616A publication Critical patent/JPH07295616A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 グラフィック表示機能を有する数値制御装置
において、任意の加工に対応したグラフィック表示を可
能とする数値制御装置を提供する。 【構成】 被加工物の形状データより回転軸を含む断面
図を作成する素材断面図生成部4と、断面図を複製して
一定の角度範囲毎に割り当て、加工された場合に断面図
毎に被切削部を算出して削除する素材断面更新部13
と、複数の断面図より1つを選択して、表示装置12に
表示させる2次元素材形状表示部15と、前記複数の断
面図より3次元素材形状表示データを作成し、表示装置
12に表示させる3次元素材形状表示部18と、を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グラフィック表示機能
を有する数値制御装置に関し、特に加工シミュレーショ
ンの際に、3次元空間で定義された素材形状の加工をシ
ミュレートするためのグラフィック表示機能を有する数
値制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】グラフィック表示機能を有する数値制御
装置においては、工具によって被加工物が切削される様
子をシミュレートする加工シミュレーションが実用化さ
れている。
【0003】図12は従来のグラフィック表示機能を有
する数値制御装置の一例を示すブロック図である。以
下、図面を用いて従来のグラフィック表示機能を有する
数値制御装置を説明する。
【0004】素材データメモリ3は、被加工物の形状デ
ータを入力する入力手段である入力装置2から入力され
た被加工物の形状データである素材形状データWSDを
記憶する。同様に、工具データメモリ5は、入力装置2
から入力された工具形状データTSDを記憶する。ここ
で、素材形状データWSDは、素材の内径・外径およ
び、各部の長さから構成され、工具形状データTSD
は、工具の各部の長さから構成されている。
【0005】素材断面図生成部4は、入力装置2により
入力された被加工物の形状データより、回転軸を含む断
面図を作成する断面図作成手段であり、素材データメモ
リ3に記憶された素材形状データWSDより、素材断面
図WSFを作成し、素材断面図メモリ10に記憶する。
なお、素材断面図WSFとは、2次元空間をすべて格子
点分割し、各格子点毎の2値情報により素材の断面の形
状を表現するものである。
【0006】工具断面図生成部6は、工具データメモリ
5に記憶された工具形状データTSDより、工具断面図
TSFを作成し、工具断面図メモリ7に記憶する。な
お、工具断面図TSFとは、素材断面図WSFと同様
に、2次元空間をすべて格子点分割し、各格子点毎の2
値情報により工具の断面の形状を表現するものである。
【0007】旋削加工データ抽出部8は、NC制御部1
で実行される切削命令のうち、旋削加工を示す旋削加工
命令LMCのみを抽出し、素材断面図更新部9に旋削加
工データLMDを送出する。なお、旋削加工データLM
Dは、旋削加工時の工具の座標値により構成される。
【0008】素材断面図更新部9は、旋削加工データ抽
出部8より送出された旋削加工データLMDより、工具
断面図メモリ7に記憶された工具断面図TSFと、素材
断面図メモリ10に記憶された素材断面図WSFの論理
積の真となる部分を消去することにより、素材断面図W
SFを変更する。ここで、図13は、素材断面図更新部
9の処理を説明する説明図である。素材断面図メモリ1
0には図13(a)に示すような素材断面図WSFが、
工具断面図メモリ7には図13(b)に示すような工具
断面図TSFがそれぞれ記憶されているとする。旋削加
工データLMDを受け取ると、図13(c)に示すよう
に工具座標値に従い、素材断面図WSFと工具断面図T
SFの論理積を算出し、真となる部分を消去する。よっ
て、素材断面図WSFは、図13(d)に示すような形
状に変更される。
【0009】2次元素材形状表示部11は、素材断面図
メモリ10に記憶された素材断面図WSFを表示装置1
2に表示する。
【0010】ここで図14は、図11(a)に示すよう
な円筒形状の素材を図11(b)に示す形状に加工する
加工シミュレーションの画面表示例を示している。図1
4(a)の画面101上にはX軸102とZ軸103が
表示されており、更に、素材断面図生成部4により作成
され、素材断面図メモリ10に記憶されている素材断面
図WSFが表示されている。加工シミュレーションが始
まり旋削加工が行なわれると、素材断面図更新部9にお
いて、工具断面図TSFと素材断面図WSFの論理積の
真となる部分を消去することにより、素材断面図WSF
から被切削部を削除する。よって、図14(b)に示す
ように素材断面図WSFは、工具により切削された部分
104が消去されて表示される。
【0011】以上の処理を繰り返すことにより、図11
(a)に示すような円筒形状の素材を図11(b)に示
す形状に加工する加工シミュレーションが実現される。
【0012】また、従来の3次元グラフィック表示機能
を有する数値制御装置は、特開平3−20802号公報
に示されているものがある。これは、3次元空間をすべ
て格子点分割し、各格子点毎の2値情報により被加工物
のマトリクスと工具マトリクスを作成し、前記被加工物
のマトリクスおよび工具マトリクスに対して所定の軸の
回転を行なう、つまり、所定の変換マトリクスを掛ける
ことにより、被加工物の斜視図を作成することで3次元
の加工シミュレーションを実現するものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のグラフ
ィック表示機能を有する数値制御装置では、以下のよう
な問題があった。図11(b)に示す形状に対し、エン
ドミル工具を使用した非旋削加工(以下、内径旋削加工
・外径旋削加工・内径センタドリル加工・内外径タップ
加工以外のすべての加工を総じて、非旋削加工と称す)
により図11(c)に示すような形状に加工する場合で
も、断面図のみの表示であり、しかも切削された部分が
断面図の形状に反映されないため、非旋削加工の様子を
表示装置上で確認することができない、という問題があ
った。
【0014】また、前記特開平3−20802号公報に
示されている数値制御装置では、3次元空間をすべて格
子点分割し、各格子点毎の2値情報により被加工物と工
具の形状を表現するため多大な記憶容量が必要であり、
かつ、3次元座標空間上で作成した被加工物のマトリク
スおよび工具マトリクスに対しての変換マトリクスを掛
けるため、強力な演算処理性能が必要であった。
【0015】本発明は上述のような事情からなされたも
のであり、本発明の目的は、少ない記憶容量で、かつ強
力な演算処理性能を必要とせずに、任意の加工に対応し
たグラフィック表示を可能とする数値制御装置を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに請求項1記載の発明は、被加工物の形状データを入
力する入力手段と、前記入力手段により入力された被加
工物の形状データより、回転軸を含む断面図を作成する
断面図作成手段と、前記断面図作成手段により作成され
た断面図を複製し、複製された断面図を一定の角度範囲
毎に割り当てる断面図複製手段と、前記断面図複製手段
により複製された断面図毎に被切削部を算出し、算出さ
れた被切削部を削除する断面図変更手段と、前記断面図
を表示させる表示手段と、を具備することを特徴とす
る。
【0017】請求項2記載の発明は、前記断面図複製手
段が、非旋削加工された場合にのみ断面図を複製し、非
旋削加工された角度範囲にのみ前記断面図を割り当てる
ことを特徴とする。
【0018】請求項3記載の発明は、前記断面図複製手
段により複製されたすべての断面図より、3次元グラフ
ィックデータを作成する3次元グラフィックデータ作成
手段と、前記表示手段が前記3次元グラフィックデータ
を表示させることを特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1に記載の発明のグラフィック表示機能
を有する数値制御装置は、被加工物の形状から回転軸を
含む断面図を作成し、前記断面図を複製して一定の角度
範囲毎に割り当て、加工された場合に断面図毎に工具に
より切削された部分を算出して削除するため、角度範囲
毎に断面図を表示でき、旋削加工のみならずエンドミル
加工などの非旋削加工も含めたすべての加工に対応した
グラフィック表示ができる。
【0020】請求項2に記載の発明のグラフィック表示
機能を有する数値制御装置は、非旋削加工により切削さ
れた角度範囲のみ前記断面図を複製して割り当てるた
め、任意の加工に対応したグラフィック表示が、少ない
記憶容量で実現できる。
【0021】請求項3に記載の発明のグラフィック表示
機能を有する数値制御装置は、前記断面図の頂点を結ぶ
ことによりできる平面を既知の3次元アルゴリズムを使
用して描画するため、任意の加工に対応した3次元グラ
フィック表示が実現できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて具体的
に説明する。
【0023】図1は、本発明のグラフィック表示機能を
有する数値制御装置の一実施例を示すブロック図であ
り、従来のグラフィック表示機能を有する数値制御装置
の一例を示す図12のブロック図と同一要素に関して
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0024】このブロック図では新たに、非旋削加工デ
ータ抽出部16、角度−断面図対応表メモリ17、3次
元素材形状表示部18が追加されている。また、素材断
面図メモリ14は素材断面図WSFを記憶するものであ
り、素材断面図更新部13は素材断面図メモリ14に記
憶された素材断面図WSFの形状を変更するものであ
り、2次元素材形状表示部15は、素材断面図メモリ1
4に記憶された素材断面図WSFを表示装置12に表示
するものであるが、何れも従来に比べ新たな処理が加え
られているため、それぞれ異なる符号を付してある。
【0025】非旋削加工データ抽出部16は、NC制御
部1において実行される切削命令のうち、非旋削加工を
示す非旋削加工命令CMCのみを抽出し、素材断面図更
新部13に非旋削加工データCMDを送出する。なお非
旋削加工データCMDは、非旋削加工時の工具の座標値
と主軸の角度により構成される。
【0026】素材断面図更新部13は、本実施例におい
ては断面図作成手段により作成された断面図を複製し、
複製された断面図を一定の角度範囲毎に割り当てる断面
図複製手段と、複製された断面図毎に被切削部を算出
し、算出された被切削部を削除する断面図変更手段と、
を兼ねており、旋削加工データ抽出部8より旋削加工デ
ータLMDが送出されるか、または非旋削加工データ抽
出部16より非旋削加工データCMDが送出されると、
工具断面図メモリ7に記憶された工具断面図TSFと、
角度−断面図対応表メモリ17に記憶されている角度範
囲−素材断面図対応表TBLにより、素材断面図メモリ
14に記憶された素材断面図WSFを変更、あるいは複
製して変更する。したがって、素材断面図メモリ14
は、従来1つの素材断面図WSFを記憶するのみであっ
たのに対し、複数の素材断面図WSFを記憶する。以降
の説明では、素材断面図メモリ14に記憶されている複
数の素材断面図WSFの1つ1つを区別する必要がある
場合は、1つ1つを素材断面図WSFi(iは0以上の
整数)として説明する。素材断面図生成部4で生成され
た複製する元となる素材断面図WSFは素材断面図WS
F0となる。ここで、角度範囲−素材断面図対応表TB
Lとは、素材断面図メモリ14に記憶されている複数の
素材断面図WSFが、それぞれ素材形状のどの角度の断
面図なのかを示すものである。図2は角度範囲−素材断
面図対応表TBLの構造例を示すものであり、エリア2
01に示す一定の角度範囲毎に、角度範囲の中心角度
(エリア202)と、この角度範囲の素材断面図の番号
(エリア203)が記憶されている。
【0027】2次元素材形状表示部15は、断面図を表
示させる表示手段であり、角度−断面図対応表メモリ1
7に記憶されている角度範囲−素材断面図対応表TBL
を参照して、素材断面図メモリ14に記憶された素材断
面図WSFのうちの一枚を選択し、表示装置12に表示
させる。
【0028】3次元素材形状表示部18は、断面図複製
手段により複製されたすべての断面図より3次元グラフ
ィックデータを作成する3次元グラフィックデータ作成
手段であるとともに、3次元グラフィックデータを表示
させる表示手段であり、角度−断面図対応表メモリ17
に記憶されている角度範囲−素材断面図対応表TBLを
参照して、素材断面図メモリ14に記憶されたすべての
素材断面図WSFにより、3次元素材形状表示データW
D3を作成し、表示装置12に表示させる。
【0029】ここで図3は、図11(a)に示すような
円筒形状の素材を図11(b)に示す形状を経て、エン
ドミル工具による非旋削加工により、最終的に図11
(c)に示す形状に加工する加工シミュレーションの際
の、素材断面図更新部13の処理手順の一例を示すフロ
ーチャートである。また、図4、図5、図6は素材断面
図更新部13の処理を説明する説明図である。以下、図
3、図4、図5、図6を用いて素材断面図更新部13の
処理を詳細に説明する。
【0030】素材断面図更新部13は、処理が開始され
ると、旋削加工を示す旋削加工データLMDを受け取っ
たか(ステップS301)、非旋削加工を示す非旋削加
工データCMDを受け取ったか(ステップS302)、
それとも加工完了なのか(ステップS303)、を判定
し、加工完了ならば処理を終える。
【0031】ステップS301において、旋削加工を示
す旋削加工データLMDを受け取ると、素材断面図メモ
リ14に記憶されているすべての素材断面図WSFに対
し、工具座標値に従い工具断面図TSFとの論理積を算
出し、真となる部分を消去した後(ステップS30
4)、前記ステップS301に戻り上記処理を繰り返
す。なお、素材断面図生成部4により生成される素材断
面図WSF0を素材断面図番号0とすると、加工シミュ
レーション開始時は、素材断面図メモリ14には、素材
断面図番号0の素材断面図WSF0が記憶されているだ
けである。ここで、図4(a)は、加工シミュレーショ
ン開始時に素材断面図メモリ14に記憶されている素材
断面図番号0の素材断面図WSF0を示している。図1
1(a)に示すような円筒形状の素材を図11(b)に
示す形状に旋削加工する場合、ステップS304の処理
を繰り返すことにより、素材断面図番号0の素材断面図
WSF0は、図4(b)に示すような形状に変更され
る。また図2(a)は、図11(b)の形状時の角度範
囲−素材断面図対応表TBLを示している。角度範囲2
°毎の素材断面図番号はすべて0となっており、素材の
加工は旋削加工しか行なわれていないことを示してい
る。また、すべての角度範囲の断面の形状が図4(b)
の素材断面図番号0の素材断面図WSF0となることを
示している。
【0032】一方、ステップS302において、非旋削
加工を示す非旋削加工データCMDを受け取ると、素材
の工具と接触することとなる角度範囲を算出する(ステ
ップS305)。ここで、図5(a)は、エンドミル工
具501が素材502を切削する様子を正面から見た図
である。工具の座標値(xc,zc)、主軸の角度c、
工具径dとすると、断面が工具とちょうど接する角度θ
mは、 θm=atan(d/(2*xc)) となる。なお、工具の座標値(xc,zc)と主軸の角
度cは、非旋削加工データCMDを構成するデータであ
り、工具径dは工具断面図TSFより算出される。した
がって、 c−θm≦ψ≦c+θm 満たす角度ψの角度範囲が、非旋削加工により加工され
る角度範囲となる。
【0033】続いて、角度範囲−素材断面図対応表TB
Lを参照して、ステップS305において算出されたす
べての角度範囲に対し、その角度範囲の素材断面図番号
が0であるか否かを判定し(ステップS306)、素材
断面図番号が0でなければ、ステップS308以降の処
理を行なう。
【0034】ステップS306において、素材断面図番
号が0と判定されると、素材断面図番号0の素材断面図
WSF0を複製する(ステップS307)。また、複製
後の素材断面図WSFiに対し、他の素材断面図と識別
するための素材断面図番号を付け、角度範囲−素材断面
図対応表TBLの各角度範囲の素材断面図番号を更新す
る。ステップS305において、工具と接触することと
なる角度範囲が、74.5°〜81.3°と算出され、
その時の角度範囲−素材断面図対応表TBLが図2
(a)に示す状態であったとすると、この角度範囲の素
材断面図番号はすべて0となっている。よって、ステッ
プS307において、4枚の素材断面図WSF1〜WS
F4を複製し、それぞれ素材断面図番号1〜4とする。
また、素材断面図番号1の素材断面図WSF1は75°
で素材を切断した断面であり74°〜76°の角度範囲
を近似し、素材断面図番号2の素材断面図WSF2は7
7°で素材を切断した断面であり76°〜78°の角度
範囲を近似し、素材断面図番号3の素材断面図WSF3
は79°で素材を切断した断面であり78°〜80°の
角度範囲を近似し、素材断面図番号4の素材断面図WS
F4は81°で素材を切断した断面であり80°〜82
°の角度範囲を近似するとして、図2(b)に示すよう
に角度範囲−素材断面図対応表TBLを更新する。ここ
で、図4(c)は、現在の素材断面図メモリ14の内容
を示している。素材断面図メモリ14には、素材断面図
番号0の素材断面図WSF0と、ステップS307で複
製された素材断面図番号1〜4の素材断面図WSF1〜
WSF4が記憶されている。
【0035】次に、ステップS305において算出され
た角度範囲のすべての素材断面図に対し、それぞれの素
材断面図での工具との接触範囲を算出する(ステップS
308)。工具との接触範囲を算出するには、まず始め
に、素材断面図上でのZ軸から工具との接触部までの距
離を求める。図5(b)は、角度ψの素材断面図WSF
i上でのZ軸から工具との接触部までの距離の算出方法
を示す説明図である。工具の座標値(xc,zc)、主
軸の角度cとすると、角度ψの素材断面図WSFi上で
のZ軸から工具との接触部までの距離xc’は、 xc’=xc/cosθ ただし、θ=ψ−c となる。
【0036】次に、素材断面図上で工具の存在する幅を
算出する。図6(a)は、図5(b)のX’Z平面での
素材断面図、つまり、角度ψの素材断面図WSFiを示
している。本来、エンドミル工具による切削の場合、工
具と素材断面図WSFiの接触部分は斜線部601に示
すような形状になるが、図6(b)の斜線部602に示
すような矩形に近似して考える。ここで、この素材断面
図WSFi上での工具の存在する幅をhとすると、 (xc*tanθ)^2+(h/2)^2=(d/2)^2 (ここで上式中の^は、べき乗を表している。) が成り立つ。よって、上式を満たすhが工具の存在する
幅となる。
【0037】したがって、角度ψの素材断面図WSFi
において、 x’>xc’ かつ、 zc−h/2<z<zc+h/2 を満たす(x’,z)の領域が、角度ψの素材断面図W
SFi上での工具と素材の接触する範囲となる。
【0038】続いて、ステップS308において算出さ
れた被切削部分を消去し(ステップS309)、前記ス
テップS301に戻る。図6(b)の素材断面図WSF
iでは、斜線部602が消去される。ここで、図4
(d)は、現在の素材断面図メモリ14の内容を示して
いる。素材断面図メモリ14には、素材断面図番号0の
素材断面図WSF0と、ステップS307で複製された
素材断面図番号1〜4の素材断面図WSF1〜WSF4
が記憶されており、素材断面図番号1〜4の素材断面図
WSF1〜WSF4は、非旋削加工による被切削部40
1がそれぞれ算出され、消去されている。
【0039】ここで図7は、図11(b)に示す形状
を、エンドミル工具による非旋削加工により、最終的に
図11(c)に示す形状に加工する加工シミュレーショ
ンの際の、本実施例の2次元素材形状表示部15の画面
表示例を示している。図7の画面901上にはX軸90
2と、Z軸903が表示される。非旋削加工が始まり、
素材断面図メモリ14に、図4(d)に示すように5枚
の素材断面図WSF0〜4が記憶される場合、それらの
素材断面図のうちの1つが選択されて表示される。図7
(a)は、案内文904に示すように、主軸の角度が1
°の断面を示しており、角度範囲−素材断面図対応表T
BLによれば、主軸角度が1°の素材断面図番号は0と
記憶されているため、素材断面図番号0の素材断面図W
SF0が表示される。同様に、図7(b)では、案内文
905に示すように、主軸の角度77°の断面を示して
おり、角度範囲−素材断面図対応表TBLによれば、主
軸角度が77°の素材断面図番号は2と記憶されている
ため、素材断面図番号2の素材断面図WSF2が表示さ
れる。図7(c)では、案内文906に示すように、主
軸の角度81°の断面を示しており、角度範囲−素材断
面図対応表TBLにより、主軸角度が81°の素材断面
図番号は2と記憶されているため素材断面図番号4の素
材断面図WSF4が表示される。
【0040】図8は、3次元素材形状表示部18の処理
手順の一例を示したフローチャートであり、図9は3次
元素材形状表示部18の処理を説明する説明図である。
以下図8、図9を用いて、3次元素材形状表示部18を
詳細に説明する。
【0041】3次元素材形状表示部18は、処理が開始
されると、角度範囲−素材断面図対応表TBLを参照し
て、角度範囲−素材断面図対応表TBLの最初に記憶さ
れている角度範囲を角度範囲Aに代入し(ステップS7
01)、角度範囲Aに割り当てられた素材断面図番号i
の素材断面図WSFiについて、全頂点のXZ座標値を
算出し、それを全頂点座標Aに代入する(ステップS7
02)。ただし、角度範囲Aとは、角度範囲−素材断面
図対応表TBLに記憶されている角度範囲を記憶するパ
ラメータであり、全頂点座標Aとは、素材断面図WSF
iの全頂点のXZ座標値を記憶するパラメータである。
なお、図2(b)の角度範囲−素材断面図対応表TBL
の構造例では、最初に記憶されている角度範囲は0°〜
2°であるため、角度範囲Aは0°〜2°となり、素材
断面図番号は0と記憶されているため、素材断面図番号
0の素材断面図WSF0の全頂点のXZ座標値を算出
し、その結果を全頂点座標Aに代入する。
【0042】同様に、角度範囲−素材断面図対応表TB
Lを参照して、前記角度範囲Aの次の角度範囲を角度範
囲Bに代入し(ステップS703)、角度範囲Bに割り
当てられた素材断面図番号jの素材断面図WSFjにつ
いて、全頂点のXZ座標値を算出し、それを全頂点座標
Bに代入する(ステップS704)。ただし、角度範囲
Bとは、角度範囲−素材断面図対応表TBLに記憶され
ている角度範囲を記憶するパラメータであり、全頂点座
標Bとは、素材断面図WSFjの全頂点のXZ座標値を
記憶するパラメータである。図2(b)の例では、角度
範囲Bは2°〜4°となり、素材断面図番号は0と記憶
されているため、素材断面図番号0の素材断面図WSF
0の全頂点のXZ座標値を算出し、その結果を全頂点座
標Bに代入する。
【0043】続いて、角度範囲Aに割り当てられた素材
断面図WSFiと角度範囲Bに割り当てられた素材断面
図WSFjが、それぞれの角度範囲の中心角度での断面
であるとし、双方の素材断面図間の頂点を結ぶことによ
りつくられる平面を算出する(ステップS705)。こ
こで、図9(a)は、角度範囲Aに割り当てられた素材
断面図WSFiと、角度範囲Bに割り当てられた素材断
面図WSFjの例である。この例では、素材断面図WS
Fiの頂点はp1〜p10であり、素材断面図WSFj
の頂点はq1〜q10であり、双方の素材断面図間の頂
点を結ぶことによりつくられる平面は、図9(b)に示
すように、 平面1)p1(q1)−p2−q2 平面2)p2−p3−q3−q2 平面3)p3−p4−q4−q3 平面4)p4−p5−q5−q4 平面5)p5−p6−q6−q5 平面6)p6−p7−q7−q6 平面7)p7−p8−q8−q7 平面8)p8−p9−q9−q8 平面9)p9−p10(q10)−q9 の9平面となる。ただし、上記“()”で示した頂点は
同じ座標値であることを示している。
【0044】次に、ステップS702において算出され
た全頂点座標Aおよび、ステップS704において算出
された全頂点座標Bと、素材断面図WSFi、素材断面
図WSFjの角度より、既知の座標変換アルゴリズムを
使用して、XYZ直交座標系への座標変換、視平面座標
系への座標変換を経て、表示装置の座標系であるデバイ
ス座標系に座標変換する(ステップS706)。
【0045】続いて、前記ステップS706において算
出されたデバイス座標系での座標値に従い、前記2つの
素材断面図間でつくられるすべての平面を、隠線・隠面
処理アルゴリズムなど、既知の3次元描画アルゴリズム
を用いて描画する(ステップS707)。
【0046】次に、前記角度範囲Bを角度範囲Aとし、
前記全頂点座標Bを全頂点座標Aとし(ステップS70
8)、角度範囲Aが角度範囲−素材断面図対応表TBL
の最初の角度範囲であるのか否かを判定し(ステップS
709)、最初の角度範囲となるまで、つまり、前記ス
テップS703〜ステップS708までの処理を一回転
(360°)分行うまで繰り返す。以上の処理により3
次元素材形状表示データWD3を作成する。
【0047】ここで、図10は図11(a)に示すよう
な円筒形状の素材を、図11(b)に示す形状を経て、
エンドミル工具による非旋削加工により、最終的に図1
1(c)に示す形状に加工する加工シミュレーションの
際の、本実施例の3次元素材形状表示部18による画面
表示例を示している。図10の画面801上にはZ軸8
02が表示されている。素材断面図メモリ14には、図
4(a)に示すように素材断面図WSF0のみが記憶さ
れているとすると、画面801上には、図10(a)の
3次元素材形状表示データWD3が表示される。一方、
加工シミュレーションが起動され、旋削加工が始まり、
素材断面図メモリ14に記憶されている素材断面図WS
F0が図4(b)に示すように変更されると、画面80
1上には、図10(b)に示すように3次元素材形状表
示データWD3のうち、旋削加工により切削された部分
803が消去されて表示される。また非旋削加工が始ま
り、素材断面図メモリ14には、図4(d)に示すよう
に5枚の素材断面図WSF0〜WSF4が記憶されてい
るとすると、図10(c)に示すように、3次元素材形
状表示データWD3のうち、非旋削加工により切削され
た部分804が消去されて表示される。
【0048】以上のようにして、本実施例においては、
一般の旋削加工のみならず、主軸の角度を制御したエン
ドミル加工など非旋削加工も含めたすべての加工のグラ
フィック表示が可能となる。
【0049】なお、本実施例では、角度範囲2°毎に1
枚の素材断面図を割り当てたが、1枚の素材断面図が近
似する角度範囲をより小さくすれば、より精密な加工シ
ミュレーションが可能となる。
【0050】また、本実施例では、外径の一部に非旋削
加工を施した場合について説明したが、その他のすべて
の非旋削加工について本発明は有効となる。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明のグラフィック表示
機能を有する数値制御装置によれば、一般の旋削加工の
みならず、主軸の角度を制御したエンドミル加工など非
旋削加工も含めたすべての加工のグラフィック表示が可
能となる。したがって、正確な加工プログラムのチェッ
クが可能となる。
【0052】また、非旋削加工により切削された角度範
囲のみ前記断面図を複製して割り当てるため、任意の加
工に対応したグラフィック表示を少ない記憶容量で実現
することが可能となる。
【0053】また、断面図の頂点を結ぶことによりでき
る平面を既知の3次元アルゴリズムを使用して描画する
ため、任意の加工に対応した3次元グラフィック表示が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグラフィック表示機能を有する数値制
御装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明装置の角度範囲−素材断面図対応表TB
Lの構造例を示す図である。
【図3】本発明装置の素材断面図更新部の処理手順を示
すフローチャートである。
【図4】本発明装置の素材断面図メモリを説明する説明
図である。
【図5】本発明装置の素材断面図更新部の処理を説明す
る第1の図である。
【図6】本発明装置の素材断面図更新部の処理を説明す
る第2の図である。
【図7】本発明装置の画面表示例を示す第1の図であ
る。
【図8】本発明装置の3次元素材形状表示部の処理手順
を示すフローチャートである。
【図9】本発明装置の3次元素材形状表示部の処理を説
明する図である。
【図10】本発明装置の画面表示例を示す第2の図であ
る。
【図11】従来および、本発明装置を説明する説明図で
ある。
【図12】従来のグラフィック表示機能を有する数値制
御装置の一実施例を示すブロック図である。
【図13】従来装置の素材断面図更新部の処理を説明す
る図である。
【図14】従来装置の画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
13 素材断面図更新部 14 素材断面図メモリ 15 2次元素材形状表示部 16 非旋削加工データ抽出部 17 角度−断面図対応表メモリ 18 3次元素材形状表示部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物の形状データを入力する入力手
    段と、 前記入力手段により入力された被加工物の形状データよ
    り、回転軸を含む断面図を作成する断面図作成手段と、 前記断面図作成手段により作成された断面図を複製し、
    複製された断面図を一定の角度範囲毎に割り当てる断面
    図複製手段と、 前記断面図複製手段により複製された断面図毎に被切削
    部を算出し、算出された被切削部を削除する断面図変更
    手段と、 前記断面図を表示させる表示手段と、 を備えたことを特徴とするグラフィック表示機能を有す
    る数値制御装置。
  2. 【請求項2】前記断面図複製手段が、非旋削加工された
    場合にのみ断面図を複製し、非旋削加工された角度範囲
    にのみ前記断面図を割り当てることを特徴とする請求項
    1に記載のグラフィック表示機能を有する数値制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記断面図複製手段により複製されたすべ
    ての断面図より、3次元グラフィックデータを作成する
    3次元グラフィックデータ作成手段と、 前記表示手段が前記3次元グラフィックデータを表示さ
    せることを特徴とする請求項1に記載のグラフィック表
    示機能を有する数値制御装置。
JP9001794A 1994-04-27 1994-04-27 グラフィック表示機能を有する数値制御装置 Pending JPH07295616A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9001794A JPH07295616A (ja) 1994-04-27 1994-04-27 グラフィック表示機能を有する数値制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9001794A JPH07295616A (ja) 1994-04-27 1994-04-27 グラフィック表示機能を有する数値制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07295616A true JPH07295616A (ja) 1995-11-10

Family

ID=13986946

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9001794A Pending JPH07295616A (ja) 1994-04-27 1994-04-27 グラフィック表示機能を有する数値制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07295616A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4757461A (en) Process for graphically representing a structure
JP2716549B2 (ja) 加工品の加工をシュミレーションして表示する方法
JP4545171B2 (ja) 切削加工のシミュレーション方法、切削加工のシミュレーション方法のプログラム、切削加工のシミュレーション方法のプログラムを記録した記録媒体、モデリング方法、モデリング方法のプログラム及びモデリング方法のプログラムを記録した記録媒体
JPH08194840A (ja) 図形入出力装置
EP0335984A1 (en) Nc data preparation method
EP0240569B1 (en) Method of forming compposite curved surface
JP2000298734A (ja) 3次元モデルの断面生成装置
JPH067363B2 (ja) 複合曲面生成方法
JP2002207504A (ja) 3次元形状データ生成方法及び3次元形状データ生成装置
JP6742520B2 (ja) 工作物の機械加工をシミュレートするシステム及び方法
JPH08263124A (ja) 加工プログラム作成方法及びその装置
US4855926A (en) Complex curved surface creation method
JPH07295616A (ja) グラフィック表示機能を有する数値制御装置
JPH067362B2 (ja) 複合曲面生成方法
WO1993001535A1 (en) Method for specifying position where fillet curved surface is located
JPH07200873A (ja) 3次元モデルの作成方法
JP2629759B2 (ja) 数値制御加工用データ生成方法
WO1984004407A1 (en) Method of specifying shape of blank
JP3175401B2 (ja) Cad/cam装置
JPS6048244A (ja) 切削経路探索方法
Shijie et al. A cutting remesh method based on barycentric coordinates for 2D triangulation mesh
JP2581102B2 (ja) ロボットのオフラインティーチングにおける干渉防止方法
JPH06314317A (ja) Cadデータの立体図描画方法
EP0328662B1 (en) Method of preparing nc data for cutting grooves
JPH0580832A (ja) 数値制御装置における拡大描画方法