JPH0729440B2

JPH0729440B2 - インクジエツト記録装置

Info

Publication number: JPH0729440B2
Application number: JP61302674A
Authority: JP
Inventors: 亨寿太田
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1986-12-17
Filing date: 1986-12-17
Publication date: 1995-04-05
Anticipated expiration: 2010-04-05
Also published as: JPS63153151A

Description

【発明の詳細な説明】〔技術分野〕本発明は、キャリジ上に記録ヘッドを搭載したインクジ
ェット記録装置に関する。

〔従来技術〕

インクジェット記録装置は、複数のインク吐出口を有す
る記録ヘッドをデータ信号に基づいて駆動することによ
り、飛翔的インク滴を形成しこれをシート（記録媒体）
に付着させて記録するものである。

インクジェット記録装置はカラー印字にも適しており、
カラー印字用のものでは例えばシアン、イエロ、マゼン
タおよびブラックの各インク色に対応して４個の記録ヘ
ッドが使用される。また、同一色相のインクでも濃淡の
差がある複数のインクに対応して複数の記録ヘッドを設
ける場合もある。

本発明は、記録ヘッドを往復するキャリジ上に搭載し、
記録ヘッドで記録媒体（用紙またはプラスチック薄板な
どのシート）を走査して記録する型式のインクジェット
記録装置を対象とする。

第２図はこの種のインクジェット記録装置の記録動作を
模式的に示す。

記録媒体１をバックアップするプラテン２の前方には、
これと平行にガイドレール３が設置され、該ガイドレー
ルに案内支持され往復動するキャリジ４上に複数（図示
の例では４個）の記録ヘッド5A、5B、5C、5Dが搭載され
ている。これらの記録ヘッドは例えばシアン、イエロ、
マゼンタ、ブラックの各インク色に対応している。

前記記録ヘッド5A〜5Dは記録方向（矢印Ｐおよび矢印Ｑ
の方向）に沿って所定間隔で配置されている。

記録に際しては、キャリジ４がまず矢印Ｐの方向に移動
し、第２図（Ａ）に示すようにリニアエンコーダ６によ
って検出される記録開始位置まで移動した時、記録ヘッ
ド5Aを駆動してインク滴を噴出させる。

然る後、キャリジ４をさらにＰ方向に移動させ、第２図
（Ｂ）に示すように次の記録ヘッド5Bが記録開始位置に
達したことをリニアエンコーダ６で検出した時、記録ヘ
ッド5Bを駆動してインク滴を噴出させる。この時、記録
ヘッド5Bによって記録される点は記録ヘッド5Aによって
記録された点に記録媒体１上で一致することが要請され
る。

しかし、リニアエンコーダ６からのタイミングのみで
は、記録ヘッド5A〜5Dの取付け位置の誤差などがあるた
め、複数の記録ヘッド5A〜5Dから噴出されるインク滴を
記録媒体１上で一致させることは困難であった。

さらに、往復印字の際、キャリジ４が矢印Ｐ方向へ移動
する場合と第２図（Ｃ）のように矢印Ｑ方向（反対方
向）へ移動する場合では、同じ記録ヘッド（図示の例で
は記録ヘッド5A）から噴出されるインク滴であっても、
インク滴の飛翔時間や記録ヘッドの駆動周期などの差が
あるため、往時と復時とで記録位置を一致させることが
困難であった。

そこで、複数の記録ヘッド5A〜5Dのそれぞれに対応して
１個づつのタイマーを設け、リニアエンコーダー６の記
録開始タイミングから記録ヘッドの駆動開始までの時間
を遅らせることによって、複数の記録ヘッド5A〜5Dから
噴出されるインク滴あるいは往復記録時に同一記録ヘッ
ドから噴出されるインク滴を、記録媒体１上で一致させ
る方法が提案された。

しかし、このような従来の構成にあっては、複数の記録
ヘッドのそれぞれのタイマーによる遅延時間を、往時と
復時との両方に対して個別に設定しなければならず、タ
イマー設定に用いるディップスイッチ等のスイッチの数
が増大し、構造が複雑であるという問題があった。

また、往時の遅延時間設定および復時の遅延時間設定と
いう２つの補正操作を各記録ヘッド5A〜5Dの１つづつに
対して行わねばならず、遅延時間設定のための作業に多
大の手間がかかるという問題があった。

〔目的〕

本発明はこのような従来技術に鑑みてなされたものであ
り、本発明の目的は、簡単な構成で、複数の記録ヘッド
を用いて双方向記録を行う場合の各記録ヘッドのインク
付着位置の補正を容易にかつ簡便に行うことができるイ
ンクジェット記録装置を提供することである。

〔概要〕

本発明は、復数の記録ヘッドを配列方向に往復移動させ
て双方向の記録を行うインクジェット記録装置におい
て、前記複数の記録ヘッドのいずれか一の記録ヘッドに
対する双方向で記録したテストパターンを用いて、双方
向の記録におけるインク滴の付着位置を前記複数の記録
ヘッドに対し共通に補正する手段と、前記複数の記録ヘ
ッドのいずれか一の記録ヘッドを基準とした他の記録ヘ
ッドに対する片方向で記録したテストパターンを用い
て、片方向の記録におけるインク滴の付着位置を前記他
の記録ヘッドに対し個々に補正する手段と、を有する構
成とすることにより、上記目的を構成するものである。

〔実施例〕

以下第１図、第３図および第４図を参照して本発明を具
体的に説明する。

第１図は本発明によるとインクジェット記録装置の構成
を模式的に示すブロック図である。

符号11は記録装置全体の動作を制御するマイクロプロセ
ッサ（MPU）であり、各記録ヘッド5A〜5Dへは予めデー
タバス12を介して記録データ（印字データ）が送信され
る。

符号13は往復遅延時間補正用のタイマーである。

MPU11はティップスイッチ14Aから読出した値によって前
記タイマー13のカウンターをセットし、該タイマー13は
リニアエンコーダー６からのタイミング信号によって起
動を開始する。

MPU11には記録ヘッド5A〜5Dのそれぞれに対応する記録
位置補正用のタイマー15A、15B、15C、15Dが接続されい
る。

MPU11によって予め設定された時間が往復遅延時間補正
用のタイマー13でカウントされると、該タイマー13はタ
イムアウト信号を各記録位置補正用のタイマー15A〜15D
に出力する。

これら記録位置補正用のタイマー15A〜15Dのうち、タイ
マー15Aのカウンターには固定値がセットされ、他のタ
イマー15B〜15Dのカウンターにはディップスイッチ14
B、14C14DからMPU11が予め読出したデータによって定ま
る値がセットされている。

また、各記録位置補正用のタイマー15A〜15Dは、往復遅
延時間補正用のタイマー13のタイムアウト信号を入力と
して起動を開始し、予め設定された時間がカウントされ
た時それぞれのタイムアウト信号を対応する記録ヘッド
5A〜5Dへ出力する。

記録ヘッド5A〜5Dは、それぞれ、対応するタイマー15A
〜15Dからのタイムアウト信号を入力すると、予めMPU11
によってセットされた記録データに基いて駆動され、記
録を行なう。

さらに、前記MPU11には、インク滴の記録位置の一致の
程度を確認するテストパターンの記録を開始させるキー
スイッチ17が接続されており、該キースイッチ17の操作
により所定のテストパターンの記録開始用の信号がMPU1
1に入力される。

第３図は本発明によるインクジェット記録装置の各記録
ヘッド5A〜5Dのタイマー15A〜15Dのカウンターにセット
する値およびインク滴噴出時期を例示する。

まず、第３図（Ａ）は各記録ヘッド5A〜5Dから噴出され
るインク滴の記録位置補正のための遅延時間を模式的に
示す。

第３図（Ａ）において、リニアエンコーダー６（第１
図）によって順次出力される記録開始位置のインターバ
ル（間隔）はキャリジ４（第１図）が等速で移動してお
れば一定であり、矢印Ｐ方向へ移動する時のインターバ
ルがｎ＋１とｎとの時間間隔500μ秒で示されている。

このインターバル500μ秒は記録ヘッドの駆動周期と等
しい。

符号Ｆはインク滴が記録ヘッドから噴出して記録媒体１
に到達するまでの飛翔時間を示し、第３図（Ａ）ではこ
の飛翔時間Ｆは各記録ヘッド5A〜5Dともほぼ等しく200
μ秒に設定されている。

さらに、符号DA、DB、DC、DDは各記録ヘッド5A〜5Dのタ
イマー15A〜15Dに設定される遅延時間であり、DAを除く
DB、DC、DDはMPU11がディップスイッチ14B、14B、14Dか
ら読出した値によって決定される。

ところで、実際上、各記録ヘッド5A〜5Dの取付け位置の
誤差は、記録ヘッド5Aを基準として±250μ秒以内に抑
えることが可能である。

したがって、記録ヘッド5A〜5Dが記録開始位置まで移動
する時、各記録ヘッドの実際の位置と基準位置とのズレ
を第３図（Ａ）中の点線ａと点線ｂとの間すなわち基準
位置ｎの±200μ秒の範囲内に抑えることができる。図
示の例では、MPU11か記録ヘッド5A〜5Dに対してデータ
転送を行う時間が100μ秒程度あることを考慮して、点
線ａと点線ｂとの範囲は±250μ秒より小さな±200μ秒
に設定されている。

ところで、記録ヘッド5A〜5Dが記録開始位置まで移動し
た時の実際の位置が点線ａおよび点線ｂの範囲外である
場合は、限界値である＋200μ秒または−200μ秒である
とする。

そこで、いずれか１つの記録ヘッド5Aの遅延時間DAを20
0μ秒に固定すれば、他の記録ヘッド5B〜5Dの遅延時間D
B〜DDは０〜400μ秒の間で設定することが可能となり、
記録媒体１上の同一位置に記録することができる。

第３図（Ｂ）は第３図（Ａ）の記録位置補正に加えて往
復記録時の往時と復時の位置補正を行う場合の遅延時間
を示す。

この往復記録の位置補正を行うために、タイマー13（第
１図）による遅延時間Ｚが設けられている。

この遅延時間Ｚを設ける理由は、往復時においてエンコ
ーダー６からの信号が同一位置で出力されるものとする
と、往時の記録開始位置をｎ（第３図）とすれば復時の
記録開始位置はｎ＋２に設定せねばならないからであ
る。

すなわち、インク滴の飛翔時間が200μ秒程度あり、前
述のごとく記録ヘッド5A〜5Dの駆動周期を500μ秒程度
に設定し遅延時間DB〜DDの範囲を０〜400μ秒程度にす
ると、復時での記録開始位置はどうしてもｎ＋２の位置
に設定せざるをえないからである。

例えば、第３図中の記録ヘッド5Cのように復時の記録位
置補正のための遅延時間に500μ秒以上を必要とする場
合は、この遅延時間が記録ヘッド5Cの駆動周期以上にな
ってしまうため、前述の遅延時間Ｚを追加しない限り記
録が不能になる。

そこで、往復遅延時間補正用のタイマー13を設け、往時
にはその遅延時間Ｚを０にし、復時には適当な時間（図
示の例では200μ秒）を設定すれば、復時に記録位置補
正用のタイマー15B〜15Dのカウンタにそれぞれ400μ秒
−DB、400μ秒−DC、400μ秒−DDを設定することによ
り、往復記録に際しても、各記録ヘッド5A〜5Dから噴出
されるてインク滴を常に記録媒体１上の同一位置に付着
させることが可能になる。

このような往復記録時の遅延時間補正を制御するため、
ディップスイッチ14Aからは復時における設定遅延時間
Ｚの値が読出され、ティップスイッチ14B、14C、14Dか
らはそれぞれ記録ヘッド5B〜5Dの遅延時間DB、DC、DDに
対応した値が続出されるよう構成されている。

第４図は、本発明におけるインク滴の記録位置（付着位
置）のズレの有無を確認するためのテストパターンを例
示する。すなわち、第４図（Ａ）は往復記録時における
同一記録ヘッドの記録位置補正に用いるテストパターン
Ｉを示し、第４図（Ｂ）は複数個の記録ヘッド5A〜5D相
互間の記録位置補正に用いるテストパターンIIを示す。

第１図において、まずキースイッチ17からのテストパタ
ーンＩの開始信号をMPU11が受取ると、該MPU11は第４図
（４）に示すようなテストパターンＩを記録する。

このテストパターンＩは、１つの記録ヘッド（図示の例
ではインク色がシアンである記録ヘッド5A）のみによる
往復記録で、図示のような縦線を記録して形成される。
すなわち、矢印Ｐ方向（往方向）で１行分の高さの縦線
を記録し、次いで矢印Ｑ方向（復方向）で１行分の高さ
の縦線を記録する。

そして、往復記録の間で縦線にズレがあるような場合は
ディップスイッチ14Aを切換えて縦線が往復で一致する
まで調整およびテストパターン形成から成る操作を繰返
す。

これによって、復時（矢印Ｑ方向記録時）の遅延時間Ｚ
（第３図）が決定される。

次に、キースイッチ17（第１図）からのテストパターン
IIの開始信号をMPU11が受取ると、該MPU11は第４図
（Ｂ）で示すようなテストパターンIIを記録する。

すなわち、片方向（矢印Ｐ方向）の記録により、各記録
ヘッド5A〜5Dそれぞれの縦線すなわちシアン、マゼン
タ、イエロおよびブラックの各縦線を図示のように１行
単位で記録する。

然して、シアン（記録ヘッド5A）を基準として各色間に
ズレがある場合には、ディップスイッチ14B、14C、14D
をそれぞれ切換えて全ての縦線が一致するまで調整およ
びテストパターン形成から成る操作を繰返す。

この操作によって、各記録ヘッド5A〜5Dに対する遅延時
間DB、DC、DDが決定される。

したがって、第４図（Ａ）および第４図（Ｂ）に示すよ
うな２種類のテストパターンＩおよびIIを記録すること
によって、記録位置の補正を簡単にかつ確実に行うこと
が可能になった。

以上第１図、第３図および第４図について説明した本発
明の実施例によれば、複数の記録ヘッド5A〜5Dから噴出
されるインク滴の記録媒体１上の位置を一致させるため
の補正用のタイマー15A〜15Dを設けるとともに、往復時
に噴出されるインク滴の位置を一致させるための補正用
タイマー13を設け、これらのタイマーを組合せて動作さ
せるので、タイマー設定に用いるディップスイッチ14A
〜14D等のスイッチ数を最小限に抑えることができ、簡
単な構造で記録ヘッド5A〜5D間並びに往復記録時の遅延
時間の補正を行うことができ、記録位置の一致を容易か
つ正確に実施することが可能になった。

また、往復時の遅延時間設定を各記録ヘッド5A〜5Dごと
にいちいち操作する必要がなく、共通のタイマー13で自
動的に設定できるので、補正操作がきわめて容易になっ
た。

さらに、キースイッチ17の操作によって、同一記録ヘッ
ドの往復記録時のインク滴の付着位置のズレを検出する
テストパターンＩ並びに片方向記録時の各記録ヘッド5A
〜5D間のインク滴の付着位置のズレを検出するテストパ
ターンIIを簡単に記録できるので、各記録ヘッド5A〜5D
の記録位置の補正操作を簡単かつ確実に行うことが可能
になった。

なお、図示の構成ではリニアエンコーダー６を用いて記
録開始タイミング信号を発生したが、これはキャリジ４
の駆動に用いるパルスモーターの励磁相切換えタイミン
グによって信号を発生することもできる。

また、往復記録の位置補正用の遅延時間Ｚおよび各記録
ヘッド5B〜5Dの遅延時間DB〜DDはディップスイッチ14A
〜14Dを用いて設定したが、これはタイマーのカウンタ
ーに設定する値を決定できるものであればどんなスイッ
チでも使用することができる。

さらに、記録ヘッドの数は４個に限られずいくつにでも
選定することができる。

〔効果〕

以上の説明から明らかなごとく、本発明によれば、複数
の記録ヘッドを配列方向に往復移動させて双方向の記録
を行うインクジェット記録装置において、前記複数の記
録ヘッドのいずれか一の記録ヘッドに対する双方向で記
録したテストパターンを用いて、双方向の記録における
インク滴の付着位置を前記複数の記録ヘッドに対し共通
に補正する手段と、前記複数の記録ヘッドのいずれか一
の記録ヘッドを基準とした他の記録ヘッドに対する片方
向で記録したテストパターンを用いて、片方向の記録に
おけるインク滴の付着位置を前記他の記録ヘッドに対し
個々に補正する手段と、を有する構成としたので、簡単
な構成で、複数の記録ヘッドを用いて双方向記録を行う
場合の各記録ヘッドのインク付着位置の補正を容易にか
つ簡便に行うことができるインクジェット記録装置が提
供される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例によるインクジェット記録装
置の制御系を示すブロック図、第２図の（Ａ）〜（Ｃ）
は複数個の記録ヘッドを有するインクジェット記録装置
の記録動作を各記録ヘッドごとにあるいは往復記録時に
ついて例示する模式的平面図、第３図の（Ａ）および
（Ｂ）は第１図の制御系による記録ヘッドごとの記録位
置補正および往復記録時の記録位置補正を例示するタイ
ミングチャート、第４図の（Ａ）および（Ｂ）はそれぞ
れ往復記録時の同一記録ヘッドの記録位置のズレを検出
するテストパターンＩおよび片方向記録時の複数個の記
録ヘッド間の記録位置のズレを検出するテストパターン
IIを示す模式図である。１……記録媒体、４……キャリジ、5A〜5D……記録ヘッ
ド、13……補正用タイマー（往復記録位置）、15A〜15D
……補正用タイマー（記録ヘッド間の記録位置）、17…
…キースイッチ。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数の記録ヘッドを配列方向に往復移動さ
せて双方向の記録を行うインクジェット記録装置におい
て、前記複数の記録ヘッドのいずれか一の記録ヘッドに対す
る双方向で記録したテストパターンを用いて、双方向の
記録におけるインク滴の付着位置を前記複数の記録ヘッ
ドに対し共通に補正する手段と、前記複数の記録ヘッドのいずれか一の記録ヘッドを基準
とした他の記録ヘッドに対する片方向で記録したテスト
パターンを用いて、片方向の記録におけるインク滴の付
着位置を前記他の記録ヘッドに対し個々に補正する手段
と、を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
【請求項２】前記複数の記録ヘッドは、各々異なる色の
インクを吐出することを特徴とする特許請求の範囲第１
項記載のインクジェット記録装置。
【請求項３】前記複数の記録ヘッドは、各々同一色相で
濃度が異なるインクを吐出することを特徴とする特許請
求の範囲の第１項記載のインクジェット記録装置。