JPH0729363A - 携帯型ハードディスク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝撃によりコネクタと固定ディスク記憶装置
との間で電気的接続不良が発生するのを押えることがで
きる携帯型ハードディスク装置を提供する。 【構成】 固定ディスク記憶装置３及びコネクタ５を接
続部材７により電気的に接続し、その状態で固定ディス
ク記憶装置３及びコネクタ５を支持部材９に取り付け固
定して、該固定ディスク記憶装置３及びコネクタ５を支
持部材９で一体的に支持させ、これらを一体化したユニ
ット体１５を構成し、該ユニット体１５を弾性部材１１
によりハウジング１３の下枠１３０３及び上蓋１３０５
内で水平及び垂直の各方向に弾性支持させ、これによ
り、ハウジング１３に外部からの衝撃が加わった時に、
固定ディスク記憶装置３及びコネクタ５の一方が他方に
対して移動しないようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ本体から
切り離して携帯できる小型のハードディスク装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来よりコンピュータの分野において
は、蓄積するデータ量の増加に対応して、外部ハードデ
ィスク装置を増設しホストつまりコンピュータ本体に接
続することが行われている。ところで、従来の外部ハー
ドディスク装置は比較的大型であったため、コンピュー
タ本体の脇に据え置いて使用するのが常識であったが、
近年では、いわゆる２．５インチ型の固定磁気ハードデ
ィスク記憶装置のような固定ディスク記憶装置を主体と
し、コンピュータ本体から切り離して携帯できるよう
な、小型で軽量な携帯型ハードディスク装置が提供され
ている。

【０００３】この種の携帯型ハードディスク装置は、一
般に、固定ディスク記憶装置と、外部機器接続用のコネ
クタと、これらが収容されるハウジングとを備えてお
り、従来は、ハウジングに加わった衝撃が固定ディスク
記憶装置に伝わらないように、ゴム片等の複数の弾性部
材により固定ディスク記憶装置をハウジングの内部で支
持していた。また、従来は、コネクタをハウジングに固
着すると共に、ハウジングに加わった衝撃がコネクタを
経由して固定ディスク記憶装置に伝わらないように、コ
ネクタの電気接点部と固定ディスク記憶装置の電気接点
部との間を、それら電気接点部に結合される一対のソケ
ット及び両ソケット間を接続するフレキシブルリードで
構成されるフレキシブルケーブルにより電気的に接続し
ていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の構成による携帯型ハードディスク装置では、フ
レキシブルリードの延在方向と交わる方向からハウジン
グに衝撃が加わると、固定ディスク記憶装置のみがハウ
ジングの内部で前記方向に揺動し、該固定ディスク記憶
装置がコネクタに対して移動してしまう。このため、例
えば固定ディスク記憶装置がコネクタに対して捩れ方向
に移動すると、固定ディスク記憶装置の電気接点部とこ
れに結合されたフレキシブルケーブルのソケットとの間
に前記方向への捩れ力が作用して、該ソケットの一部が
電気接点部から抜け、コネクタと固定ディスク記憶装置
との電気的接続が断たれる場合があるという不具合があ
った。

【０００５】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、衝撃によりコネクタと固定ディスク記
憶装置との間で電気的接続不良が発生するのを押えるこ
とができる携帯型ハードディスク装置を提供することに
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、固定ディスク記憶装置と、外部機器接続用
のコネクタと、前記固定ディスク記憶装置及びコネクタ
を電気的に接続する接続手段と、前記固定ディスク記憶
装置、コネクタ、及び接続手段を収容する収容部が内部
に形成されたハウジングとを備える携帯型ハードディス
ク装置において、前記固定ディスク記憶装置及びコネク
タを、前記接続手段により電気的に接続した状態で、支
持部材により一体的に支持してユニット体を構成し、前
記収容部に前記ユニット体を収容し、前記収容部で前記
ユニット体を弾性部材により弾性支持するようにしたこ
とを特徴とする。

【０００７】また、本発明は、前記収容部が、互いに対
向する天面及び底面と、これら天面及び側面の周縁を接
続する側面とで構成され、前記弾性部材は、前記天面と
前記ユニット体との間、前記底面と前記ユニット体との
間、前記側面と前記ユニット体との間にそれぞれ配設さ
れているものとした。さらに、本発明は、前記接続手段
が、前記固定ディスク記憶装置及びコネクタの電気接点
部にそれぞれ結合される一対のソケットと、これらソケ
ットを担持するリジットな基板と、該基板上に形成され
前記両ソケット間を電気的に接続する導電パターンとで
構成されているものとした。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基づい
て説明する。図１は本発明の一実施例による携帯型ハー
ドディスク装置の分解斜視図である。図１に示す本実施
例の携帯型ハードディスク装置１は、固定ディスク記憶
装置３と、外部機器接続用のコネクタ５と、これら固定
ディスク記憶装置３及びコネクタ５を電気的に接続する
接続部材７（接続手段に相当）と、固定ディスク記憶装
置３及びコネクタ５を支持する支持部材９と、これら固
定ディスク記憶装置３、コネクタ５、及び支持部材９を
弾性支持するための弾性部材１１と、これら部材が収容
されるハウジング１３とを備えている。

【０００９】前記ハウジング１３は平面視長方形を呈
し、内部に収容部１３０１が形成され、分割可能な下枠
１３０３と上蓋１３０５とにより構成されている。前記
下枠１３０３には、前記収容部１３０１を構成する凹部
１３０７が形成され、該凹部１３０７は、長方形の底面
１３０９と、該底面１３０９の周縁から上方に所定高さ
で立設された側面１３１１とで構成され、また、該下枠
１３０３の一方の短辺１３１３側の側面１３１１箇所に
は切欠１３１５が形成されている。前記上蓋１３０５に
は、前記凹部１３０７と共に収容部１３０１を構成する
凹部１３１７が形成され、該凹部１３１７は、前記下枠
１３０３の底面１３０９とほぼ同一の大きさで形成され
た天面１３１９と、該天面１３１９の周縁から下方に所
定長さで垂設された側面１３２１とで構成され、該上蓋
１３０５の凹部１３１７の深さは前記下枠１３０３の凹
部１３０７より浅く形成されている。

【００１０】前記固定ディスク記憶装置３は、不図示の
磁気ディスク記録媒体やリード／ライト用のヘッド、ヘ
ッドアクチュエータ等が平面視長方形の防塵パック３０
１に収納して構成されている。前記防塵パック３０１の
一方の短辺３０３側の側面３０５には、水平方向に並ん
だ多数のピンからなる電気接点部３０７が設けられ、防
塵パック３０１の両長辺３０９側の下面３１１部分に
は、固定用ねじ３１３（図２）が螺着されるねじ孔３１
５が２つずつ形成されている。

【００１１】前記コネクタ５は、不図示のコンピュータ
本体に前記携帯型ハードディスク装置１を接続するため
のケーブルのソケット（図示せず）が挿抜される凹状の
ソケット挿入部５０１と、該ソケット挿入部５０１の周
囲に形成されたフランジ５０３と、該フランジ５０３を
介して前記ソケット挿入部５０１の反対側に設けられ水
平方向に並んだ多数のピンからなる電気接点部５０５と
で構成され、前記ソケット挿入部５０１の両側のフラン
ジ５０３部分には、固定用ねじ５０７（図２）が挿通さ
れる通孔５０９が形成されている。

【００１２】前記接続部材７は、前記固定ディスク記憶
装置３及びコネクタ５の電気接点部３０７，５０５にそ
れぞれ結合される一対のソケット７０１と、これらソケ
ット７０１を担持するリジットな基板７０３と、該基板
７０３上に形成され前記両ソケット７０１間を電気的に
接続する導電パターン（図示せず）とで構成され、前記
両ソケット７０１の端子と導電パターンは、前記両電気
接点部３０７，５０５のピン数に応じた数だけ設けられ
ている。

【００１３】前記支持部材９は、図２に示すように、長
方形の支持板９０１により構成され、該支持板９０１の
一方の短辺９０３側には切欠９０５が設けられ、また、
該切欠９０５の両側の支持板９０１部分には、それぞれ
取り付け片９０７が屈曲形成され、さらに、支持板９０
１にはその両長辺９０９に沿って、前記固定用ねじ３１
３が挿通される長孔９１１が２つずつ形成されていると
共に、前記各取り付け片９０７には、前記固定用ねじ５
０７が挿通される通孔９１３が形成されている。

【００１４】前記弾性部材１１は、例えばゴム等により
構成され、前記下枠１３０３の側面１３１１と、該下枠
１３０３の底面１３０９で下枠１３０３の両長辺１３２
３寄りの部分と、前記上蓋１３０５の天面１３１９で該
上蓋１３０５の両長辺１３２５寄りの部分と、該天面１
３１９で上蓋１３０５の一方の短辺１３２７寄りの箇所
に該短辺１３２７に沿って突設された突片１３２９の、
他方の短辺１３２７側の面１３３１とにそれぞれ配設さ
れている。前記下枠１３０３の各弾性部材１１のうち、
前記底面１３０９と、前記切欠１３１５に対向する短辺
１３１３側の側面１３１１箇所とに配設された各弾性部
材１１は平板状に形成され、下枠１３０３の長辺１３２
３側の側面１３１１箇所に配設された各弾性部材１１
は、平板状の基部１１０１と、この基部１１０１に突設
された複数の凸部１１０３とで構成されている。また、
前記上蓋１３０５の前記天面１３１９や、前記突片１３
２９の面１３３１に配設された各弾性部材１１（図３）
は、前記下枠１３０３の底面１３０９の弾性部材１１と
同様に平板状に形成されている。

【００１５】次に、これら部材のハウジング１３への取
り付けについて説明する。まず、図３に示すように、前
記固定ディスク記憶装置３及びコネクタ５の電気接点部
３０７，５０５に前記接続部材７の各ソケット７０１を
それぞれ結合して、該固定ディスク記憶装置３及びコネ
クタ５を電気的に接続し、その状態で前記固定ディスク
記憶装置３及びコネクタ５を前記支持部材９に取り付け
固定して、固定ディスク記憶装置３及びコネクタ５を前
記支持部材９で一体的に支持させ、これらを一体化した
ユニット体１５を構成する。

【００１６】この場合、前記固定ディスク記憶装置３の
前記支持部材９への取り付けは、前記支持板９０１の各
長孔９１１に下方から前記固定用ねじ３１３を挿通し、
これを前記防塵パック３０１の下面３１１の各ねじ孔３
１５に螺着することで行う。また、前記コネクタ５の前
記支持部材９への取り付けは、前記各取り付け片９０７
に前記ソケット７０１挿入部５０１の両側のフランジ５
０３部分を当て付け、該各取り付け片９０７の通孔９１
３に表側から前記固定用ねじ５０７を挿通し、フランジ
５０３の裏側で前記固定用ねじ５０７にナット（図示せ
ず）を螺着することで行う。

【００１７】前記ユニット体１５を構成したならば、前
記支持板９０１を下方にして該ユニット体１５を前記下
枠１３０３の凹部１３０７に収容する。ユニット体１５
を下枠１３０３の凹部１３０７に収容すると、該凹部１
３０７の長辺１３２３側の側面１３１１に配設された前
記弾性部材１１が、前記防塵パック３０１の両長辺３０
９側の側面３０５に当接して、前記ユニット体１５が水
平面内で防塵パック３０１の短辺３０３に沿う方向に弾
性支持される。また、ユニット体１５を下枠１３０３の
凹部１３０７に収容すると、該凹部１３０７の前記切欠
１３１５に対向する短辺１３１３側の側面１３１１に配
設された前記弾性部材１１が、前記防塵パック３０１の
一方の短辺３０３側の側面３０５に当接し、且つ、該凹
部１３０７の底面１３０９に配設された前記弾性部材１
１が、前記支持板９０１の下面９１５に当接する。尚、
前記ユニット体１５を下枠１３０３の凹部１３０７に収
容した状態で、前記切欠１３１５の周縁部分で前記凹部
１３０７の側面１３１１箇所と、前記固定用ねじ５０７
の頭部５１１との間には隙間が生じている。

【００１８】続いて、前記下枠１３０３に前記上蓋１３
０５を被せて、ねじ止め等により該上蓋１３０５を下枠
１３０３に固定する。前記上蓋１３０５を下枠１３０３
に固定すると、該上蓋１３０５の凹部１３１７の天面１
３１９に配設された前記弾性部材１１が、前記防塵パッ
ク３０１の上面３１７に当接し、前記下枠１３０３の凹
部１３０７の底面１３０９に配設された前記弾性部材１
１と協働して前記ユニット体１５が挟持され、該ユニッ
ト体１５が垂直方向に弾性支持される。また、上蓋１３
０５を下枠１３０３に固定すると、該上蓋１３０５の前
記突片１３２９の面１３３１に配設された前記弾性部材
１１が、前記防塵パック３０１の他方の短辺３０３側の
側面３０５でその上部側の箇所に当接し、前記下枠１３
０３の凹部１３０７の前記切欠１３１５に対向する短辺
１３１３側の側面１３１１に配設された前記弾性部材１
１と協働して前記ユニット体１５が挟持され、該ユニッ
ト体１５が水平面内で防塵パック３０１の長辺３０９に
沿う方向に弾性支持される。

【００１９】このように、本実施例の携帯型ハードディ
スク装置１によれば、前記固定ディスク記憶装置３及び
コネクタ５を支持部材９により一体的に支持して前記ユ
ニット体１５を構成したので、前記ハウジング１３に外
部からの衝撃が加わっても、該固定ディスク記憶装置３
及びコネクタ５の一方が他方に対して移動することがな
く、よって、前記ハウジング１３に加わる衝撃で前記接
続部材７による固定ディスク記憶装置３とコネクタ５と
の電気的接続が断たれるのを防ぐことができる。

【００２０】また、本実施例の携帯型ハードディスク装
置１によれば、前記ユニット体１５を前記各弾性部材１
１により前記ハウジング１３内で水平及び垂直の各方向
に弾性支持するようにしたので、前記ハウジング１３に
加わる衝撃が、前記ユニット体１５を構成する前記固定
ディスク記憶装置３及びコネクタ５に伝わる前に、前記
各弾性部材１１により緩衝、吸収させることができ、携
帯型ハードディスク装置１の耐衝撃性を従来と変わらず
維持することができる。

【００２１】そして、前記ユニット体１５を前記下枠１
３０３の凹部１３０７に収容した状態で、前記切欠１３
１５の周縁部分で前記凹部１３０７の側面１３１１箇所
と、前記固定用ねじ５０７の頭部５１１との間に隙間が
生じるため、前記ハウジング１３に加わる衝撃をより一
層コネクタ５乃至固定ディスク記憶装置３に伝わりにく
くすることができ、携帯型ハードディスク装置１の耐衝
撃性をより高めることができる。

【００２２】尚、本実施例では、前記ハウジング１３を
構成する下枠１３０３及び上蓋１３０５がそれぞれ凹部
１３０７を備えているものとしたが、例えば、上蓋１３
０５を平板状に形成する等、ハウジング１３の構成は本
実施例で示したものに限定されない。また、本実施例で
は、前記接続部材７が一対のソケット７０１とそれらを
接続するリジットな基板７０３とで構成されているもの
としたが、例えば、フレキシブルなリードを扁平状に複
数接合したフレキシブルリードを前記基板７０３に代え
て用いる等、接続部材７の構成は本実施例で示したもの
に限定されない。

【００２３】さらに、本実施例では、前記ユニット体１
５を前記下枠１３０３の凹部１３０７に収容した状態
で、前記切欠１３１５の周縁部分で前記凹部１３０７の
側面１３１１箇所と、前記固定用ねじ５０７の頭部５１
１との間に隙間が生じるものとしたが、該隙間を前記弾
性部材１１で埋めるように構成してもよい。

【００２４】

【発明の効果】上述したように本発明の携帯型ハードデ
ィスク装置によれば、固定ディスク記憶装置と、外部機
器接続用のコネクタと、前記固定ディスク記憶装置及び
コネクタを電気的に接続する接続手段と、前記固定ディ
スク記憶装置、コネクタ、及び接続手段を収容する収容
部が内部に形成されたハウジングとを備える携帯型ハー
ドディスク装置において、前記固定ディスク記憶装置及
びコネクタを、前記接続手段により電気的に接続した状
態で、支持部材により一体的に支持してユニット体を構
成し、前記収容部に前記ユニット体を収容し、前記収容
部で前記ユニット体を弾性部材により弾性支持するよう
にしたので、前記ハウジングに外部からの衝撃が加わっ
ても、固定ディスク記憶装置及びコネクタの一方が他方
に対して移動することがなく、よって、前記ハウジング
に加わる衝撃で前記コネクタと固定ディスク記憶装置と
の間に電気的接続不良が発生するのを押えることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による携帯型ハードディスク
装置の分解斜視図である。

【図２】図１に示すユニット体の分解斜視図である。

【図３】図１に示すハウジング内でのユニット体の収容
状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 携帯型ハードディスク装置 ３ 固定ディスク記憶装置 ５ コネクタ ７ 接続部材（接続手段） ７０１ コネクタ ７０３ 基板 ９ 支持部材 １１ 弾性部材 １３ ハウジング １３０１ 収容部 １３０９ 底面 １３１１，１３２１ 側面 １３１９ 天面 １５ ユニット体

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 固定ディスク記憶装置と、 外部機器接続用のコネクタと、 前記固定ディスク記憶装置及びコネクタを電気的に接続
   する接続手段と、 前記固定ディスク記憶装置、コネクタ、及び接続手段を
   収容する収容部が内部に形成されたハウジングと、 を備える携帯型ハードディスク装置において、 前記固定ディスク記憶装置及びコネクタを、前記接続手
   段により電気的に接続した状態で、支持部材により一体
   的に支持してユニット体を構成し、 前記収容部に前記ユニット体を収容し、 前記収容部で前記ユニット体を弾性部材により弾性支持
   するようにした、 ことを特徴とする携帯型ハードディスク装置。
2. 【請求項２】 前記収容部は、互いに対向する天面及び
   底面と、これら天面及び側面の周縁を接続する側面とで
   構成され、前記弾性部材は、前記天面と前記ユニット体
   との間、前記底面と前記ユニット体との間、前記側面と
   前記ユニット体との間にそれぞれ配設されている請求項
   １記載の携帯型ハードディスク装置。
3. 【請求項３】 前記接続手段は、前記固定ディスク記憶
   装置及びコネクタの電気接点部にそれぞれ結合される一
   対のソケットと、これらソケットを担持するリジットな
   基板と、該基板上に形成され前記両ソケット間を電気的
   に接続する導電パターンとで構成されている請求項１又
   は２記載の携帯型ハードディスク装置。