JPH07293516A - 長尺物支持具 - Google Patents

長尺物支持具

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JPH07293516A
JPH07293516A JP10791494A JP10791494A JPH07293516A JP H07293516 A JPH07293516 A JP H07293516A JP 10791494 A JP10791494 A JP 10791494A JP 10791494 A JP10791494 A JP 10791494A JP H07293516 A JPH07293516 A JP H07293516A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長尺物を結束バンドを用いることなく、簡単
にワンタッチで吊りボルトなどに支持する。 【構成】 両端間に開口部11を有し、該開口部から挿
入される長尺物を収容する収容部12を中央部内側に形
成する湾曲した帯板13と、前記帯板の一端側の外面に
突設された、棒状体に着脱可能に取付けられる係合突起
と、前記帯板の他端側先端の内面に突設され、帯板先端
方向に延設された係止爪15と、前記帯板の前記一端側
先端の内面に突設され、前記係止爪が前記収容部側から
挿入係止される係止段部27を備えた帯板13に沿った
方向の貫通穴26を有する係止用受け体25とを設けて
いるので、吊りボルトなどに押し付けるだけのワンタッ
チ操作で固定でき、また、長尺物を収容部12に挿入
後、開口部11をワンタッチ操作で閉じることができる
ので、長尺物の配管・配線作業が著しく簡単容易とな
り、且つ格段に作業時間を短縮することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばビル、工場、そ
の他の建造物などにおいて、ケーブル、金属管、可撓管
などの長尺物を支持する支持具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばビル、工場、その他の建造物など
において、ケーブル、金属管、合成樹脂可撓管などの長
尺物を配線・配管する際に、例えば多数設けられた吊り
ボルトに支持具によって長尺物の中間部を支持させてい
る。
【0003】図9〜11はこのような吊りボルトに長尺
物(例えば合成樹脂可撓管)を支持する従来の長尺物支
持具の一例を示している。
【0004】即ち、従来のこの種の長尺物支持具1は、
吊りボルトAの外径より僅かに小さい間隔をおいて互い
に平行な2つの平板2a、2bの一端側が連結された断
面コ字状の取付部2と、前記一方の平板2bの下端から
側方へ突設された平板状の支持台部3とによって構成さ
れている。2つの平板2a、2bが連結された内側の一
端側奥部には、吊りボルトAが嵌合される嵌合溝4が設
けられ、平板2a、2b、支持台部3には、結束バンド
の挿通穴5が設けられている。
【0005】長尺物Bの中間部を吊りボルトAに支持す
るには、まず、図9に示すように吊りボルトBに2つの
平板2a、2bを少し押し開くようにして横方向(矢印
C方向)へ押し込んで、奥部の嵌合溝4に吊りボルトA
を嵌合することによって、吊りボルトAに長尺物支持具
1を取付け、次に、図10に示すように長尺物支持具1
の支持台部3に長尺物Bを乗せ、支持台部3、平板2
a、平板2bの挿通穴5、5、5に結束バンド6のバン
ド部6aを挿通して、図11に示すように、結束バンド
6のバンド部6aを頭部6bの穴に挿通し、バンド部6
aを引きしめて頭部6bの逆止爪(図示せず)とバンド
部6aの逆止溝(図示せず)との係合によって長尺物B
を長尺物支持具1に固定していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構造の長尺物支持具1では、長尺物Bを結束バンド
6を3つの挿通穴5、5、5に挿通して固定しなければ
ならないため、この作業が非常に煩雑で多大な時間がか
かるという問題点があった。
【0007】また、ケーブル、可撓管などの長尺物は直
線状でなく曲がって配線されることがあるが、曲がって
配線されていると、上方又は下方へ力が加わるが、吊り
ボルトAに長尺物支持具1は嵌合溝4が嵌合状態で取付
けられた状態であるため、特に吊りボルトAが両端ネジ
形で取付け箇所にネジ面がない場合、長尺物支持具1が
吊りボルトAに沿って上下に滑りやすく、一定位置に確
実に固定されないという問題点もあった。
【0008】本発明はこのような問題点を解決した長尺
物支持具を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の長尺物支持具では、両端間に開
口部を有し、該開口部から挿入される長尺物を収容する
収容部を中央部内側に形成する湾曲した帯板と、前記帯
板の一端側の外面に突設された、棒状体に着脱可能に取
付けられる係合突起と、前記帯板の他端側先端の内面に
突設され、帯板先端方向に延設された係止爪と、前記帯
板の前記一端側先端の内面に突設され、前記係止爪が前
記収容部側から挿入係止される係止段部を備えた帯板に
沿った方向の貫通穴を有する係止用受け体とを備えてい
る。また請求項2の長尺物支持具では、さらに前記帯板
の中央部外面に突設された支持枠体とを備えている。
【0010】
【作用】本発明の長尺物支持具はこのように構成されて
いるため、請求項1では、例えば吊りボルトなどに係合
突起によって簡単に且つ上下に滑ることなく取付けら
れ、収容部内に開口部から長尺物をいれて収容した後、
帯板の他端側を押し込んで係止爪を帯板の一端側の係止
用受け体の貫通穴の係止段部に係止することによって、
長尺物が開口部から外方へはずれることなく確実に支持
される。また、請求項2では、さらに支持枠体に結束バ
ンドなどを用いて他の長尺物を支持させることもでき
る。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1〜5は本発明の一実施例の長尺物支持具10
を示している。長尺物支持具10は、合成樹脂で一体成
形されたものであって、両端間に開口部11を有し、該
開口部11から挿入される長尺物を収容する収容部12
を中央部内側に形成するほぼU字状に湾曲した帯板13
を有する。
【0012】帯板13は、直線状の肉厚の基板部13a
と、該基板部13aの下端から半円形に湾曲し、さらに
上方が次第に基板部13a側に近づくように湾曲した肉
薄で弾性変形可能な湾曲部13bとから成る。湾曲部1
3bの先端には、先端側が次第に基板部13aから離れ
る方向に屈曲された操作片14が突設されている。
【0013】また、湾曲部13bの先端内面の幅方向の
中央において、L字状の係止爪15が突設されている。
係止爪15は、基板部13a側へ斜め上方に延びた基部
15aと、この基部15aの先端から直角方向に即ち前
記操作片14とほぼ平行な方向に伸びた先端部15b
と、この先端部15bから操作片14側へ突設された爪
部15cとから成る。
【0014】なお、後述する係止用受け体25の係止段
部27に爪部15cを係止する際に係止爪15の基部1
5aが折れたりしないように係止爪15を補強するた
め、及び係止する際に係止用受け体25の膨出面25b
に当接して下方へ案内されるようにするために、湾曲部
13bの先端内面から係止爪15の基部15aにわたっ
て突設された平板状且つ扇状のリブ16を設けてもよ
い。
【0015】基板部13aの先端には、吊りボルトAな
どに水平方向に押し込んで係合させるための第1の係合
突起17が突設されている。第1の係合突起17はほぼ
台形状で、中央の円形の穴18aと、この穴18aに連
通する開口18bとから成る係合穴18を備えている。
そして、この開口18bが開きやすいように、第1の係
合突起17の先端部17aは切欠き19によって弾性変
形可能にされている。
【0016】従って、吊りボルトAに第1の係合突起1
7を押し付けると、先端部17a、17aが弾性変形し
て押し開かれ、吊りボルトAが通過すると復帰して、図
6に示すように穴18a内に吊りボルトAが係合され
る。帯板13の基板部13aの外面には、上下に位置ず
れし且つ左右に位置ずれし、吊りボルトAを協働して係
合する第2、第3の係合突起20、21が突設されてい
る。
【0017】上側の第2の係合突起20は、図4に示す
ように先端側が中央寄りに傾斜した弾性変形可能な傾斜
板20aと、その下端の縁板20bとから成り、縁板2
0bには先端部23が内方へ突出した円弧状の受け部2
0b′が形成されている。
【0018】下側の第3の係合突起21は、弾性変形可
能な傾斜板21aと、その上端の縁板21bとから成
り、縁板21bには先端部24が内方へ突出した円弧状
の受け部21b′が形成されていて、2つの円弧状の受
け部20b′、21b′は図4に示すように同心円を形
成している。
【0019】従って、吊りボルトAに第2、第3の係合
突起20、21を押しつけると、第2、第3の係合突起
20、21の先端部23、24が弾性変形によって押し
開かれ、吊りボルトAが通過すると復帰して、2つの円
弧状の受け部20b′、21b′によって、図6に示す
ように左右から挟持され係合される。
【0020】帯板13の基板部13aの上端内面には、
図2、図3に示すように係止用受け体25が、基板部1
3aの幅方向の中央において前記係止爪15側に向って
突設されている。
【0021】係止用受け体25は、図2に示すように、
第1の係合突起17の上面17′から湾曲部13b側へ
傾斜した傾斜面25aと、その先端で係止爪15側へさ
らに膨出した膨出面25bと、その下の水平面25c
と、基板部13a側へ傾斜した傾斜面25dを有し、上
側の傾斜面25aから下側の水平面25cへ、基板部1
3aに沿った方向に貫通した貫通穴26を有している。
貫通穴26内に、前記係止爪15の爪部15cが係止さ
れる係止段部27が形成されている。
【0022】本実施例の長尺物支持具10はこのような
構成であるから、図6に示すように吊りボルトAに第1
の係合突起17及び第2の係合突起20、第3の係合突
起21を先端側から押し込むと、第1の係合突起17の
先端部17a、17a及び第2の係合突起20、第3の
係合突起21の先端部23、24が弾性に抗して押し拡
げられ、通過後に弾性復帰して吊りボルトAを挟持係合
するため、長尺物支持具10は吊りボルトAに確実に取
付けられる。
【0023】長尺物B1(ケーブル、合成樹脂可撓管、
金属管、その他)を開口部11から収容部12内に挿入
する。この挿入の際に、操作片14を上側から指で押し
て開口部11を弾性に抗して拡げることによって、長尺
物B1の挿入を容易にすることができる。
【0024】また、操作片14を操作しなくても、長尺
物B1を開口部11の両側に押し付けて下方へ押し込む
と、係止用受け体25の上側の傾斜面25a及び係止爪
15の爪部15bがいずれも斜め下方に傾斜しているた
め、これらの傾斜面に案内されて下方へ進むため、開口
部11は自然に押し開かれて容易に挿入できる。
【0025】このようにして長尺物B1を収容部12内
に挿入した後、操作片14を下側から押し込んで、帯板
13の湾曲部13bをその弾性に抗してさらに湾曲さ
せ、係止用受け体25の下側の傾斜面25dまで係止爪
15の先端部15bを押し込み、この状態で指を操作片
14から放すと、湾曲部13bの弾性復帰しようとする
力によって、係止爪15の先端部15bは傾斜面25d
に案内されて、係止用受け体25の貫通穴26内に進入
し、図7に示すように貫通穴26内の係止段部27に爪
部15cが係止される。このため、開口部11は閉じら
れ、収容部12内に収容された長尺物B1が上方へはず
れるのを防ぐことができる。
【0026】なお、リブ16を設けた場合には、この係
止動作の際に、リブ16が係止用受け体25の膨出面2
5bに当接して、その下方の水平面25cに沿って案内
されるため、係止操作がより円滑となる。
【0027】なお、この図7の閉じた状態から開口部1
1を開いて長尺物B1を取り出す場合には、操作片14
を下側から押し上げることによって、係止爪15を係止
段部27からはずして開口部11を容易に開くことがで
きるが、係止用受け体25の貫通穴26の上側から図7
に示すようにドライバー(マイナス型)Cの先端を押し
込んで係止爪15の爪部15cを係止段部27からはず
すことによっても、容易に開口部11を開くことができ
る。
【0028】なお、帯板13の中央下部に垂直部30
a、30bと水平部30cから成る帯板状の支持枠体3
0を突設してもよい。このように支持枠体30を設けた
場合には、図8に示すように長尺物B2(ケーブルな
ど)を結束具バンド31などの結束具を支持枠体30に
通して緊縛して支持させることができる。
【0029】なお、収容部12に複数の長尺物を収容し
た場合に、支持枠体30に結束バンド31を通して緊縛
することもできる。また、図1に示すように、第1の係
合突起17の係合穴18内にこの係合穴18の形状に適
合して湾曲した金属バネ材から成る補助金具40を嵌着
させてもよい。
【0030】即ち、この補助金具40は係合穴18の穴
18aに適合した円形の湾曲部40aと開口18bに適
合した平板部40b、40bから成る。2つの平板部4
0b、40bは互いに離れる方向に付勢されていて、こ
のため、平板部40b、40bを互いに近づく方向に弾
性変形させた状態で係合穴18に押し込むことによっ
て、脱落不能に係合穴18内に嵌着される。
【0031】なお、平板部40b、40bには、上下に
押し込み形成による突部41を設けることによって、第
1の係合突起17の先端部17aを上下で挟むようにし
て、第1の係合突起17から上下方向にもずれたり、抜
けたりしないようにされている。この補助金具40を嵌
着すれば、合成樹脂による経年変化と無関係に、吊りボ
ルトAへの一層の長期の係合が保証される。
【0032】
【考案の効果】本発明の長尺物支持具は、両端間に開口
部11を有し、該開口部から挿入される長尺物を収容す
る収容部12を中央部内側に形成する湾曲した帯板13
と、前記帯板の一端側の外面に突設された、棒状体に着
脱可能に取付けられる係合突起と、前記帯板の他端側先
端の内面に突設され、帯板先端方向に延設された係止爪
15と、前記帯板の前記一端側先端の内面に突設され、
前記係止爪が前記収容部側から挿入係止される係止段部
27を備えた帯板13に沿った方向の貫通穴26を有す
る係止用受け体25とを備えているので、図9〜11に
示した従来例のように結束バンドで吊りボルトなどに固
定するのに比べて、本発明では吊りボルトなどに押し付
けるだけのワンタッチ操作で固定でき、また、長尺物を
収容部12に挿入後、開口部11をワンタッチ操作で閉
じることができるので、長尺物の配管・配線作業が著し
く簡単容易となり、且つ格段に作業時間を短縮すること
ができる。
【0033】また、図7に示すように貫通穴26の上か
らドライバーCなどの先端を押し込むことによって、係
止爪15を係止段部27から簡単にはずすことができ
る。また、帯板13の中央部外面に支持枠体30を設け
た場合には、収容部12内の長尺物の他に、この支持枠
体30に結束バンドなどで他の長尺物を支持させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図
【図2】図1の実施例の正面図
【図3】図1の実施例の平面図
【図4】図1の実施例の底面図
【図5】図1の実施例の右側面図
【図6】図1の実施例の使用状態を示す正面図
【図7】図1の実施例の使用状態を示す正面図
【図8】図1の実施例の使用状態を示す正面図
【図9】従来の長尺物支持具を示す斜視図
【図10】図9の従来の長尺物支持具の使用状態を示す
斜視図
【図11】図9の従来の長尺物支持具の使用状態を示す
斜視図
【符号の説明】
10 長尺物支持具 11 開口部 12 収容部 13 帯板 13a 基板部 13b 湾曲部 14 操作片 15 係止爪 15c 爪部 16 リブ 17 第1の係合突起 18 係合穴 20 第2の係合突起 21 第3の係合突起 25 係止用受け体 26 貫通穴 27 係止段部 30 支持枠体 31 結束バンド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端間に開口部を有し、該開口部から挿入
    される長尺物を収容する収容部を中央部内側に形成する
    湾曲した帯板と、 前記帯板の一端側の外面に突設された、棒状体に着脱可
    能に取付けられる係合突起と、 前記帯板の他端側先端の内面に突設され、帯板先端方向
    に延設された係止爪と、 前記帯板の前記一端側先端の内面に突設され、前記係止
    爪が前記収容部側から挿入係止される係止段部を備えた
    帯板に沿った方向の貫通穴を有する係止用受け体とを備
    えた、合成樹脂で一体成形された長尺物支持具。
  2. 【請求項2】両端間に開口部を有し、該開口部から挿入
    される長尺物を収容する収容部を中央部内側に形成する
    湾曲した帯板と、 前記帯板の一端側の外面に突設された、棒状体に着脱可
    能に取付けられる係合突起と、 前記帯板の他端側先端の内面に突設され、帯板先端方向
    に延設された係止爪と、 前記帯板の前記一端側先端の内面に突設され、前記係止
    爪が前記収容部側から挿入係止される係止段部を備えた
    帯板に沿った方向の貫通穴を有する係止用受け体と、 前記帯板の中央部外面に突設された支持枠体とを備えた
    長尺物支持具。
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