JP3449899B2 - 基台固定構造 - Google Patents

基台固定構造

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JP3449899B2 JP28369797A JP28369797A JP3449899B2 JP 3449899 B2 JP3449899 B2 JP 3449899B2 JP 28369797 A JP28369797 A JP 28369797A JP 28369797 A JP28369797 A JP 28369797A JP 3449899 B2 JP3449899 B2 JP 3449899B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に基台を固定
するための基台固定構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のケーブル保持具等の基台の固定方
法は、基板の固定孔へスライドさせたり回転させたりし
て固定するものがある。このようにスライドさせると付
近にスライドスペースが必要になるし、回転させると付
近に回転スペースが必要になり、その分の広い作業スペ
ースが必要となる。その他の固定方法としては基板に貫
通孔を開けその貫通孔にスナップを挿入してスナップの
弾性変形を利用して逆止片を外側に付勢させて基台を固
定するスナップタイプを利用する方法などがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
スライドタイプではスライドさせるだけの作業スペース
が余分に必要であるし、回転タイプでは回転させるだけ
の作業スペースが余分に必要である。
【０００４】また、スナップタイプでは基板の裏側への
スナップの突き出し量が大きくなり基板の裏側のスペー
スが制約を受けることがある。そこで、本発明はこのよ
うな問題に鑑みなされたもので、基台をワンタツチで固
定できて、固定するための作業スペースが小さくてすむ
基台固定構造を提供することを目的とする。また、基板
の裏側の係止部材の突き出し量が小さくて済む基台固定
構造を提供することを別の目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】上記目
的を達成するためになされた請求項１に記載の基台固定
構造は、基台の長手方向の下面端部から下方に突出した
あと外方向に屈曲した形状を有し、基板の第１貫通孔に
係止可能な第１止め部と、前記基台の長手方向の下面他
端部から下方に突出したあと外方向に屈曲した形状を有
し、前記基板の第２貫通孔に係止可能な第２止め部と、
前記基台の長手方向の端部と他端部との間に設けられた
ヒンジ部と、前記基台中央部近傍の基台下面から下方に
突出され、前記基板の第３貫通孔に挿入されると第３貫
通孔の開口周縁部と係止し合う弾性係止部材とを備え、
前記ヒンジ部が前記基台の両端よりも上方に位置するよ
うに屈曲している状態で、前記基板の第１，第２貫通孔
に前記第１，第２止め部を挿入し、前記上方に位置する
ように屈曲した状態にあるヒンジ部を下方に押し込んで
屈曲を延ばすことにより、前記第１，第２止め部を外方
向へ変位させて前記基板の第１，第２貫通孔に固定可能
な構造とされていることを特徴とする。
【０００６】請求項１記載の発明によると、基台の端部
と他端部との間のヒンジ部を、ヒンジ部が両端よりも上
方に位置するように屈曲させた状態にして、その状態で
基板の第１，第２貫通孔に基台の第１，第２止め部を挿
入し、両端よりも上方に位置するヒンジ部を下方に押し
込んで、屈曲したヒンジ部を延ばすことにより、基台の
第１，第２止め部を外方向へ変位させて基板の第１，第
２貫通孔にワンタッチで固定することができる。また、
その際、弾性係止部材を基板の第３貫通孔の開口周縁部
に係合させて、さらにしっかりと基台を基板に固定する
ことができ、基板の両端の第１，第２止め部にがたつき
が生じない。また、ヒンジ部を下方に延ばすだけである
から、スライドさせて固定したり、回転させて固定する
などの特別な固定作業が不要である。さらに、固定時、
スライドさせて固定する時の余分なスライドスペースや
回転させて固定する時の余分な回転スペースの作業スペ
ースが不要となり、基台のベース面積のみの最小限の作
業スペースだけでよくなる。従って、狭い場所で作業す
る際に有効である。
【０００７】請求項２記載の発明は、請求項１記載の基
台固定構造において、前記ヒンジ部は前記基台の長手方
向の略中央部に設けてあることを特徴とする。請求項２
記載の発明によると、請求項１の効果の他に、ヒンジ部
を基台の略中央部に設けてあるから、基台の略中央部を
下方に押し込むだけで係止部材を係止することができる
し、基台両端部の第１，第２の止め部にかかる力量バラ
ンスがよくなる。
【０００８】請求項３記載の発明は、請求項１または２
記載の基台固定構造において、前記基台の上部に、開閉
可能なケーブル保持部と該ケーブル保持部を閉状態でロ
ックするロック部とを備えたことを特徴とする。請求項
３記載の発明によると、基板に基台を固定させた後、開
いた状態のケーブル保持部にケーブルを保持させ、その
後ケーブル保持部をロック部にロックして閉じる。する
と、ケーブルの重みが基台のヒンジ部に加わり、ヒンジ
部には基板に押しつけられる方向の力が働く。この結
果、両端部に設けた第１、第２止め部のうち第１、第２
貫通孔と係止している部分即ち外方向に屈曲された部分
には、第１、第２貫通孔の開口周縁を裏側から押し上げ
る方向の力が働く。従って、基台は一層強固に基板に固
定される。
【０００９】なお、ケーブルが上方に外力を受けた場合
に、ヒンジ部が基台の両端部より下方に位置しているた
め、かかっている外力のほとんどが第１止め部，第２止
め部で受けることになる。従って、上方へ受けた外力が
大きくても、基台が離脱しにくくなる。
【００１０】
【００１１】
【００１２】請求項４記載の発明は、請求項１〜請求項
３のいずれかに記載の基台固定構造において、前記弾性
係止部材は、前記基台の下面から対向させて下方向に突
出した２本の支持脚と、前記２本の支持脚の先端から夫
々に外側に向けて突出し、第３貫通孔の開口周縁部と係
止可能な係止部とを備えたことを特徴とする。
【００１３】請求項４記載の発明によると、２本の支持
脚が基板の第３貫通孔に挿入されると係止部が貫通する
時は２本の支時脚が互いに内側に弾性変形して押し込ま
れて寄り合い、第３貫通孔を通過するとこんどは互いに
外側に向けて付勢する。従って突出する係止部が基板の
第３貫通孔の開口周縁部に係合して基板方向に戻れなく
なる。よって、基板に基台を固定することができる。
【００１４】また、従来のスナップタイプに比べると２
本の支持脚の係止部が夫々横方向に向けて付いているだ
けであるから、基板の裏側への係止部材の突き出し量が
少なくて済む。上記各請求項において、基台の第１，第
２の止め部を基板の第１，第２貫通孔に挿入する時、後
から挿入する方の止め部が挿入し易くなるように基台の
止め部の長さを小さくしたり、あるいは基板の貫通孔を
基板の長手方向に余裕をもたせて大きく開口するように
するのが望ましい。
【００１５】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図に基づい
て説明する。本実施の形態は基台取付構造である。図１
は基台取付構造の斜視図、図２（ａ）は基台取付構造の
正面図、図２（ｂ）は正面から見た中央断面図である。
【００１６】図１，図２に示すように、基台取付構造１
は、可撓性を有する樹脂製であり、第１止め部１７，第
２止め部２７、ヒンジ部１１、係止部材３０ａ，３０ｂ
を備えている。第１止め部１７は、基台１０の長手方向
の下面１２の端部１４から下方に突出したあと外方向に
屈曲した形状を有し、基板５０の第１貫通孔５１に係止
可能である。第２止め部２７は、基台１０の長手方向の
下面１２の他端部２４から下方に突出したあと外方向に
屈曲した形状を有し、基板５０の第２貫通孔５２に係止
可能である。ヒンジ部１１は、基台１０の長手方向の端
部１４と他端部２４との略中央部に設けられている。そ
して通常の状態ではヒンジ部１１が基台１０の両端１
４，２４よりも上方に位置するように屈曲されている。
【００１７】係止部材３０ａ，３０ｂは、ヒンジ部１１
近傍の基台１０の下面から対向させて下方向に突出した
弾性を有する２本の支持脚３１ａ，３１ｂと、２本の支
持脚３１ａ，３１ｂの先端から夫々に外側に向けて突出
し、第３貫通孔５３の開口周縁部５３ａと係止可能な係
止部３３ａ，３３ｂとを備えている。
【００１８】また、基台１０の上部に、基台１０の他端
部２４からヒンジ４１を介して開閉可能なケーブル保持
部４０と、基台１０の端部１４にケーブル保持部４０を
閉状態でロックするためのロック部４２とを備えてあ
る。ケーブル保持部４０の自由端には略Ｖ字状に湾曲し
た弾性を有する湾曲部４３が設けられ、湾曲部４３のさ
らに先に係止爪４４を備えてある。
【００１９】又、ロック部４２は、湾曲部４３を収納す
るための略箱型の収納部４５と収納部４５の外側側壁の
内面の上方に設けられた係止爪４７を備えている。係止
爪４７は、湾曲部４３の係止爪４４を係止させるもので
ある。次に、使用状況を図３に基づいて説明する。図３
は使用状況の説明図である。
【００２０】図３（ａ）に示すように、基台１０の第１
止め部１７を基板５０の第１貫通孔５１に挿入し、第２
止め部２７を基板５０の第２貫通孔５２に挿入する。次
に、基台１０のヒンジ部１１を矢印で示すように上方か
ら下方に押し込むと、図３（ｂ）に示すように、ヒンジ
部１１が開き、基台１０が基板５０面と略平行状態（水
平）になる。すると、第１止め部１７，第２止め部２７
が基板５０の下面に当接すると共に、２本の係止部材３
０ａ，３０ｂの係止部３３ａ，３３ｂが基板５０の第３
貫通孔５３の上角に当接する。次に、図３（ｃ）に示す
ように、さらに、ヒンジ部１１を下方に押し込むと、外
側に向けて突出する係止部３３ａ，３３ｂが第３貫通孔
５３に押し込まれ２本の支持脚３１ａ，３１ｂが互いに
内側に弾性変形して押し込まれ寄り合い、第３貫通孔５
３を通過するとこんどは互いに外側に向けて付勢する。
従って突出する係止部３３ａ，３３ｂが貫通孔５３の下
側開口周縁部５３ａに係合して基板５０方向（上方）に
戻れなくなる。よつて、第１止め部１７，第２止め部２
７及び係止部材３０ａ，３０ｂの支持により基板５０に
基台１０をしっかりと固定することができる。
【００２１】このように、基台１０の端部１４と他端部
２４との間のヒンジ部１１を下方に延ばすように押し込
むだけで基台１０の第１止め部１７，第２止め部２７を
基板５０の第１，第２貫通孔５１，５２にワンタッチで
固定することができる。また、ヒンジ部１１を下方に延
ばすだけであるから、スライドさせて固定したり、回転
させて固定するなどの特別な固定作業が不要である。さ
らに、固定時、スライドさせて固定する時の余分なスラ
イドスペースや回転させて固定する時の余分な回転スペ
ースの作業スペースが不要となり、基台１０のベース面
積のみの最小限の作業スペースだけでよくなる。従っ
て、狭い場所で作業する際に有効である。
【００２２】さらに、ヒンジ部１１を基台１０の略中央
部に設けてあるから、基台１０の略中央部を下方に押し
込むだけで係止部材３０ａ，３０ｂを係止することがで
きるし、基台１０両端部１４，２４の第１止め部１７，
第２止め部２７にかかる力量バランスがよくなる。
【００２３】さらにまた、図４に示すような従来のスナ
ップ１００タイプに比べると、２本の支持脚３１ａ，３
１ｂの係止部３３ａ，３３ｂが夫々横方向に向けてある
だけであるから、基板の裏側への係止部材３０ａ，３０
ｂの突き出し量が少なくて済む。
【００２４】なお、本実施形態では、基台１０の第１止
め部１７，第２止め部２７を基板５０の下面に当接させ
ると共に、ヒンジ部１１が基台１０の水平なる点を越え
た位置で基板５０に固定される。従って、第１止め部１
７，第２止め部１７のうち外方向に屈曲された部分は、
第１，第２貫通孔５１，５２の開口周縁を下側から押し
上げる方向の力が加わる。このため基板５０に強固に固
定される。
【００２５】次に、図５に示すように、基台１０を基板
５０に固定した後、開いた状態のケーブル保持部４０に
ケーブル６０を束ねて保持させ、その後ケーブル保持部
４０をロック部４２によりロックして閉じる。このよう
にすると、ケーブルの重みが基台１０のヒンジ部１１に
加わり、ヒンジ部１１には基板５０に押しつけられる方
向の力が働く。この結果、両端部１４，２４に設けた第
１、第２止め部１７，２７のうち第１、第２貫通孔５
１，５２と係止している部分即ち外方向に屈曲された部
分には、第１、第２貫通孔５１，５２の開口周縁を裏側
から押し上げる方向の力が一段と働く。従って、基台１
０は一層強固に基板５０に固定される。
【００２６】なお、ケーブルが矢印で示すように上方に
外力Ｆを受けた場合に、ヒンジ部１１が基台１０の両端
部１４，２４より下方に位置しているため、かかってい
る外力のほとんどが第１止め部１７，第２止め部２７で
受けることになる。従って、上方へ受けた外力Ｆが大き
くても、基台１０が離脱しにくくなる。
【００２７】上述の実施の形態において、基台１０の第
１止め部１７，第２止め部２７を基板５０の第１，第２
貫通孔５１，５２に挿入する時、後から挿入する方が挿
入し易くなるように基台１０の第１止め部１７または第
２止め部２７の外方向に伸びる長さを小さくしたり、あ
るいは基板５０の貫通孔５１または５２を基板５０の長
手方向に余裕をもたせて大きく開口するようにすると第
１止め部１７，第２止め部２７が貫通孔５１，５２に挿
入し易くなるので、このようにするのが望ましい。
【００２８】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明の趣旨の範囲を越えない限り種々の実施が
できる。例えば、上記実施の形態では、基台１０の下面
から下方に突出して延びる２本の支持脚３１ａ，３１ｂ
を有する係止部材３０ａ，３０ｂにより係止部３３ａ，
３３ｂを係止するように説明したが、図６（ａ）に示す
ように、基台１０の下面から下方に突出して延びる１本
の支持脚を有するスナップ形状の係止部材７０を形成す
るものであってもよい。ただし、この場合は基板５０に
形成する貫通孔を係止部材７０が通過する時にその幅が
縮小し、貫通孔を通過した時点で元の状態に戻るように
するとよい。
【００２９】また、図６（ｂ）に示すように、上記実施
の形態のヒンジ部１１に代えて、２箇所にヒンジ部８
０，８０を両側に夫々設け、その中央にスナップ形状の
係止部材７０を設けてもよい。さらに、基台１０の上方
に設けたケーブル保持部４０の他にプリント基板用ガー
ドレール、丸形クランプ、等にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 実施の形態の基台固定構造の要部を表す斜視
図。
【図２】 実施の形態の基台固定構造の要部を表し、
（ａ）は正面図、（ｂ）は正面から見た中央断面図。
【図３】 実施の形態の基台固定構造の使用状況を表す
説明図。
【図４】 従来例のヒンジを表す説明図。
【図５】 実施の形態の基台固定構造の要部を表す説明
図。
【図６】 他の実施の形態の基台固定構造の要部を表す
説明図。
【符号の説明】
１…基台固定構造、１０…基台、１１，８０…ヒンジ
部、１２…下面、１４…端部、１７…第１止め部、２４
…他端部、２７…第２止め部、３０ａ，３０ｂ，７０…
係止部材、３１ａ，３１ｂ…支持脚、３３ａ，３３ｂ…
係止部、４０…ケーブル保持部、５０…基板、５１…第
１貫通孔、５２…第２貫通孔、５３…第３貫通孔、５３
ａ…開口周縁部。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F16B 5/00 - 5/12 F16B 2/00 - 2/26 H05K 7/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 基台の長手方向の下面端部から下方に突
    出したあと外方向に屈曲した形状を有し、基板の第１貫
    通孔に係止可能な第１止め部と、 前記基台の長手方向の下面他端部から下方に突出したあ
    と外方向に屈曲した形状を有し、前記基板の第２貫通孔
    に係止可能な第２止め部と、 前記基台の長手方向の端部と他端部との間に設けられた
    ヒンジ部と、 前記基台中央部近傍の基台下面から下方に突出され、前
    記基板の第３貫通孔に挿入されると第３貫通孔の開口周
    縁部と係止し合う弾性係止部材とを備え、 前記ヒンジ部が前記基台の両端よりも上方に位置するよ
    うに屈曲している状態で、前記基板の第１，第２貫通孔
    に前記第１，第２止め部を挿入し、前記上方に位置する
    ように屈曲した状態にあるヒンジ部を下方に押し込んで
    屈曲を延ばすことにより、前記第１，第２止め部を外方
    向へ変位させて前記基板の第１，第２貫通孔に固定可能
    な構造とされている ことを特徴とする基台固定構造。
  2. 【請求項２】 前記ヒンジ部は前記基台の長手方向の略
    中央部に設けてあることを特徴とする請求項１記載の基
    台固定構造。
  3. 【請求項３】 前記基台の上部に、開閉可能なケーブル
    保持部と該ケーブル保持部を閉状態でロックするロック
    部とを備えたことを特徴とする請求項１または２記載の
    基台固定構造。
  4. 【請求項４】 前記弾性係止部材は、前記基台の下面か
    ら対向させて下方向に突出した２本の支持脚と、前記２
    本の支持脚の先端から夫々に外側に向けて突出し、第３
    貫通孔の開口周縁部と係止可能な係止部とを備えたこと
    を特徴とする請求項１〜請求項３のいずれかに記載の基
    台固定構造。
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