JPH07293357A - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

内燃機関の蒸発燃料処理装置

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JPH07293357A
JPH07293357A JP8865594A JP8865594A JPH07293357A JP H07293357 A JPH07293357 A JP H07293357A JP 8865594 A JP8865594 A JP 8865594A JP 8865594 A JP8865594 A JP 8865594A JP H07293357 A JPH07293357 A JP H07293357A
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JP
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opening
passage
intake passage
valve
throttle valve
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JP8865594A
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衛 ▲吉▼岡
Mamoru Yoshioka
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 吸気通路に発生する負圧でパージ通路にある
蒸発燃料の流量制御弁の開閉が影響され難くすると共
に、吸入空気量に応じた蒸発燃料の還流を行う。 【構成】 キャニスタ22に吸着された蒸発燃料を機関稼
働中にパージ通路27で吸気通路2に還流させる蒸発燃料
処理装置を備え、パージ通路27には蒸発燃料量を制御す
る流量制御弁30が設けられたものにおいて、スロットル
弁開度が第1の開度未満の時には、パージ通路27の吸気
通路2における開口部28がこのスロットル弁18の上流側
に位置し、スロットル弁開度が第1の開度より大きい第
2の開度以上の時には、開口部28がスロットル弁18の下
流側に位置するように、パージ通路27を吸気通路2に接
続すると共に、パージ通路27の流量制御弁30と開口部28
との間の部分には、スロットル弁18の下流側の吸気通路
に連通する分岐管29を設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の蒸発燃料処理
装置に関し、特に、キャニスタに吸着された蒸発燃料の
吸気通路への還流通路に設けた流量制御弁の開閉を、内
燃機関の吸気通路に発生する負圧の影響を受けずにスム
ーズに行うことができる内燃機関の蒸発燃料処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関においては、内燃機関
の停止中に燃料タンクや気化器等の燃料貯蔵部から蒸発
する燃料蒸気(HC)が大気に放出されないようにする
蒸発燃料処理装置(エバポシステム)が備えられてい
る。このエバポシステムは、燃料貯蔵部から蒸発する燃
料蒸気(以後蒸発燃料という)をキャニスタに吸着させ
ておき、機関運転中の吸入負圧を利用してこのキャニス
タに吸着された蒸発燃料を吸気側に吸い込ませるもので
ある。
【0003】図8は電子制御燃料噴射式内燃機関1に備
えられた従来の蒸発燃料処理装置80の構成を示すもの
である。図1において、2は内燃機関1の吸気通路、3
はサージタンク、4はディストリビュータ、5,6はク
ランク角センサ、7は燃料噴射弁、8は内燃機関1のシ
リンダブロックに設けられた冷却水通路、9は水温セン
サ、10は内燃機関1の制御回路、11は排気マニホル
ド、12は三元触媒コンバータ、13はO2 センサ、1
4は排気パイプ、17は圧力センサ、18はスロットル
弁、19はスロットル弁18の開度を検出するスロット
ル開度センサを示している。
【0004】クランク角センサ5,6からの信号は制御
回路10の入出力インタフェース102に供給され、水
温センサ9と圧力センサ17の出力はA/D変換器10
1に供給され、O2 センサ13による空燃比の検出信号
は制御回路10の信号処理回路111を介してA/D変
換器101に供給される。また、入出力インタフェース
122には図示しないキースイッチのオン/オフ信号が
供給されるようになっている。
【0005】蒸発燃料処理装置80は燃料タンク21か
らの蒸発燃料(ベーパとも呼ばれる)が大気中に逃げる
のを防止するシステムであり、キャニスタ22、及び電
気式パージ流量制御弁(以後VSVという))26を備
えている。キャニスタ22は燃料タンク21の上底とベ
ーパ捕集管25で結ばれ、燃料タンク21からの蒸発燃
料を吸着する。このベーパ捕集管25の途中には、燃料
タンク21内の蒸発燃料の圧力が所定圧以上になった時
に開くタンク内圧制御弁23が設けられている。この内
圧制御弁23にはスイッチが取り付けられており、内圧
制御弁23の開閉状況は制御回路10の入出力インタフ
ェース102に入力されるようになっている。キャニス
タ22はパージ通路27により、吸気通路2のスロット
ル弁18の下流側にあるサージタンク3に接続されてい
る。VSV26はキャニスタ22に吸着された蒸発燃料
をサージタンク3に戻すパージ通路27の途中に設けら
れた電磁開閉弁であり、ソレノイド261、プランジャ
262、ばね263、及び弁体264を備えている。V
SV26は制御回路10からの電気信号を受けると、ソ
レノイド261によりプランジャ262がばね263の
付勢力に抗して吸引され、弁体264が移動してパージ
通路27を連通させる。VSV26が吸気通路2に流入
させる蒸発燃料量は、電気信号をデューティ制御するこ
とによって調節される。
【0006】以上のような構成において、図示しないキ
ースイッチがオンされると、制御回路10が通電されて
プログラムが起動し、各センサからの出力を取り込み、
燃料噴射弁7やその他のアクチュエータを制御する。制
御回路10は、例えばマイクロコンピュータを用いて構
成され、前述のA/D変換器101,入出力インタフェ
ース102,CPU103 の他に、ROM104,RA
M105,キースイッチのオフ後も情報の保持を行うバ
ックアップRAM106,クロック(CLK)107 等
が設けられており、これらはバス113で相互に接続さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
内燃機関の蒸発燃料処理装置80では、VSV26の弁
体264が吸気通路2内に発生する負圧で閉じる方向に
設けられているので、VSV26を開弁させようとする
時にサージタンク3内が負圧であると、VSV26の開
弁がデューティ比通りにスムーズに行われず、空燃比に
変動が生じるというという問題がある。この問題点を図
9を用いて詳しく説明する。
【0008】図9はVSV26をデューティ制御する場
合の、電気信号のデューティ比に対するVSV26の流
量特性を示すものである。この図に実線で示すように、
VSV26自体の流量特性は、デューティ比に対してリ
ニアな特性になるようになっている。ところが、前述の
ように、VSV26の弁体264が吸気通路2内に発生
する負圧で閉じる方向に設けられていると、VSV26
を開弁させようとする時にサージタンク3内が負圧であ
ると、VSV26の開弁圧がこの負圧によって大きくな
り、通常はデューティ比がAで開き始める弁体264
が、これより大きなデューティ比Bにならないと開き始
めない。しかも、弁体264が開くと弁体264の前後
の圧力差が無くなるので、図9に破線で示すように弁体
264はデューティ比Bにおける通常の流量特性まで一
気に開くことになる。この結果、キャニスタ22に吸着
されていた蒸発燃料がスキップ的に吸気通路2内に入る
ため、VSV26の開弁時における空燃比が急激にリッ
チになり、空燃比変動が大きくなるという問題が発生す
るのである。
【0009】なお、VSV26の開弁方向を逆にする対
策も考えられるが、この対策ではVSV26を閉弁した
い軽負荷時に、サージタンク3内の負圧でVSV26が
勝手に開いてしまうという問題点が新たに発生する。そ
こで、本発明は前記従来の内燃機関の蒸発燃料処理装置
における課題を解消し、蒸発燃料の吸気通路への還流通
路に設けた流量制御弁の開閉を、吸気通路に発生する負
圧の影響を受けずにスムーズに行うことができると共
に、吸入空気量に応じた蒸発燃料の還流を行うことが可
能な内燃機関の蒸発燃料処理を提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の内燃機関の蒸発燃料処理装置は、燃料系からの蒸発
燃料をキャニスタに吸着させ、機関稼働中にこのキャニ
スタに吸着された蒸発燃料を還流通路によって吸気通路
内に還流するようにした内燃機関の蒸発燃料処理装置で
あって、前記還流通路にはこの還流通路内を通る蒸発燃
料量を制御する流量制御弁が設けられたものにおいて、
前記吸気通路に設けられたスロットル弁の開度が第1の
開度未満の時には、前記還流通路の前記吸気通路におけ
る開口部がこのスロットル弁の上流側に位置し、前記ス
ロットル弁の開度が前記第1の開度より大きい第2の開
度以上の時には、前記開口部がスロットル弁の下流側に
位置するように、前記還流通路を前記吸気通路に接続す
ると共に、前記還流通路の前記流量制御弁と前記開口部
との間の部分には、前記スロットル弁の下流側の吸気通
路に連通する分岐管が設けられていることを特徴として
いる。
【0011】
【作用】本発明の内燃機関の蒸発燃料処理装置によれ
ば、吸気通路に設けられたスロットル弁の開度が第1の
開度未満の小さい時には、還流通路の吸気通路における
開口部がこのスロットル弁の上流側に位置し、スロット
ル弁の開度が第1の開度より大きい第2の開度以上の大
きな時には、開口部がスロットル弁の下流側に位置する
ように還流通路が吸気通路に接続されており、還流通路
の流量制御弁と吸気通路との間の部分には、スロットル
弁の下流側の吸気通路に連通する分岐管が設けられてい
るので、軽負荷状態ではスロットル弁の下流側の吸気通
路に発生する負圧は分岐管と還流通路によってスロット
ル弁の上流側の大気圧の吸気通路に逃げ、中、高負荷状
態ではスロットル弁が開いているためにスロットル弁の
下流側に発生する負圧は小さく、吸気通路内の負圧が流
量制御弁の開弁特性に与える影響は小さい。この結果、
還流通路に設けられた流量制御弁の開閉特性は吸気通路
内の負圧の影響を受けにくくなる。
【0012】
【実施例】以下添付図面を用いて本発明の実施例を詳細
に説明する。図1には本発明の第1の実施例の蒸発燃料
処理装置20を備えた電子制御燃料噴射式内燃機関1が
概略的に示されており、図8で説明した従来の内燃機関
の蒸発燃料処理装置80を備えた電子制御燃料噴射式内
燃機関1と同じ構成部材については同じ符号を付してあ
る。
【0013】図1において、内燃機関1の吸気通路2に
はスロットル弁18が設けられており、このスロットル
弁18の軸には、スロットル弁18の開度を検出するス
ロットル開度センサ19が設けられている。このスロッ
トル開度センサ19の下流側の吸気通路2にはサージタ
ンク3があり、このサージタンク3内には吸気の圧力を
検出する圧力センサ17が設けられている。更に、サー
ジタンク3の下流側には、各気筒毎に燃料供給系から加
圧燃料を吸気ポートへ供給するための燃料噴射弁7が設
けられている。
【0014】ディストリビュータ4には、その軸が例え
ばクランク角(CA)に換算して720 ゜CA毎に基準位置検出
用パルス信号を発生するクランク角センサ5及び30゜CA
毎に基準位置検出用パルス信号を発生するクランク角セ
ンサ6が設けられている。これらクランク角センサ5,
6のパルス信号は、燃料噴射時期の割込要求信号、点火
時期の基準タイミング信号、燃料噴射量演算制御の割込
要求信号等として作用する。これらの信号は制御回路1
0の入出力インタフェース102に供給され、このうち
クランク角センサ6の出力はCPU103の割込端子に
供給される。
【0015】また、内燃機関1のシリンダブロックの冷
却水通路8には、冷却水の温度を検出するための水温セ
ンサ9が設けられている。水温センサ9は冷却水の温度
THWに応じたアナログ電圧の電気信号を発生する。この
出力もA/D変換器101に供給されている。排気マニ
ホルド11より下流の排気系には、排気ガス中の3つの
有害成分HC,CO,NOxを同時に浄化する三元触媒
コンバータ12が設けられている。また、排気マニホル
ド11の下流側であって、触媒コンバータ12の上流側
の排気パイプ14には、空燃比センサの一種であるO2
センサ13が設けられている。O2 センサ13は排気ガ
ス中の酸素成分濃度に応じて電気信号を発生する。すな
わち、O2 センサ13は空燃比が理論空燃比に対してリ
ッチ側かリーン側かに応じて、異なる出力電圧を制御回
路10の信号処理回路111を介してA/D変換器10
1に供給する。また、入出力インタフェース102には
図示しないキースイッチのオン/オフ信号が供給される
ようになっている。
【0016】また、燃料タンク21からの蒸発燃料が大
気中に逃げるのを防止するこの実施例の内燃機関の蒸発
燃料処理装置20は、キャニスタ22、及びVSV(電
気式パージ流量制御弁)30を備えている。キャニスタ
22は燃料タンク21の上底とベーパ捕集管25で結ば
れ、燃料タンク21からの蒸発燃料を吸着する。このベ
ーパ捕集管25の途中には、燃料タンク21内の蒸発燃
料の圧力が所定圧以上になった時に開くタンク内圧制御
弁23が設けられている。この内圧制御弁23にはスイ
ッチが取り付けられており、内圧制御弁23の開閉状況
は入出力インタフェース102に入力されるようになっ
ている。キャニスタ30はパージ通路27によって吸気
通路2のスロットル弁18の上流側近傍に接続されてい
ると共に、細い分岐管29、或いは途中にオリフィスの
設けられた分岐管29によってサージタンク3に接続さ
れている。
【0017】パージ通路27と、吸気通路2のスロット
ル弁18の上流側近傍との接続関係を図2を用いて詳し
く説明する。パージ通路27は、吸気通路2に設けられ
たスロットル弁18の開度が第1の開度未満の軽負荷時
(実線で示す)には、その吸気通路2における開口部2
8がこのスロットル弁18の上流側に位置し、スロット
ル弁18の開度が第1の開度より大きい第2の開度以上
になる中、高負荷時(点線で示す)には、その開口部2
8がスロットル弁18の下流側に位置するように、吸気
通路2に接続される。
【0018】以上のようにパージ通路27によって吸気
通路2に接続され、キャニスタ22に吸着された蒸発燃
料を吸気通路2に戻すVSV26は、この実施例では電
磁開閉弁として構成され、ソレノイド31、プランジャ
32、ばね33、及び弁体34を備えている。そして、
この実施例では、弁体34は吸気通路2内の負圧によっ
て開弁する方向にVSV26内に取り付けられている。
VSV26は制御回路10からの電気信号を受けると、
ソレノイド31によりプランジャ32がばね33の付勢
力に抗して吸引され、弁体34がパージ通路27を連通
させる。VSV26が吸気通路2に流入させる蒸発燃料
量は、電気信号をデューティ制御することによって調節
される。
【0019】以上のような構成において、図示しないキ
ースイッチがオンされると、制御回路10が通電されて
プログラムが起動し、各センサからの出力を取り込み、
燃料噴射弁7やその他のアクチュエータを制御する。制
御回路10は、例えばマイクロコンピュータを用いて構
成され、前述のA/D変換器101,入出力インタフェ
ース102,CPU103の他に、ROM104,RA
M105,キースイッチのオフ後も情報の保持を行うバ
ックアップRAM106,クロック(CLK)107等
が設けられており、これらはバス113で相互に接続さ
れている。この制御回路10において、ダウンカウン
タ, フリップフロップ, 及び駆動回路を含む噴射制御回
路110は燃料噴射弁7を制御するためのものである。
即ち、吸入空気量と機関回転数とから演算された基本噴
射量Tpを機関の運転状態で補正した燃料噴射量TAU
が演算されると、燃料噴射量TAUが噴射制御回路11
0のダウンカウンタにプリセットされると共にフリップ
フロップもセットされて駆動回路が燃料噴射弁7の付勢
を開始する。他方、ダウンカウンタがクロック信号 (図
示せず) を計数して最後にそのキャリアウト端子が"1"
レベルになった時に、フリップフロップがリセットされ
て駆動回路は燃料噴射弁7の付勢を停止する。つまり、
前述の燃料噴射量TAUだけ燃料噴射弁7は付勢され、
したがって、燃料噴射量TAUに応じた量の燃料が内燃
機関1の燃焼室に送り込まれることになる。
【0020】以上のように構成された第1の実施例の蒸
発燃料処理装置20では、軽負荷状態ではスロットル弁
18の下流側の吸気通路2に発生する負圧でサージタン
ク3内が負圧になり、この負圧は分岐管29によりVS
V30の弁体34を開弁させる方向に作用するが、この
負圧はパージ通路27によってスロットル弁18の上流
側の大気圧の吸気通路2に逃げる。よって、VSV30
の弁体34を開弁させる負圧力が低下し、サージタンク
3内の負圧が大きくてもVSV30が開弁することはな
い。
【0021】一方、機関1の中、高負荷状態ではスロッ
トル弁18が開いているために、スロットル弁18の下
流側に発生する負圧は小さく、吸気通路2内の負圧によ
ってVSV30の弁体34が開弁することはない。ま
た、仮に吸気通路2内の負圧によってVSV30が開弁
したとしても、機関1の中、高負荷状態は吸入空気量が
多い状態であり、VSV30が開いたことにより燃料蒸
気が吸気通路2内に還流されても、空燃比に与える影響
は小さく空燃比が荒れることはない。
【0022】この結果、パージ通路27に設けられたV
SV30の開閉特性は吸気通路2内の負圧の影響を受け
にくくなり、VSV30の開弁特性がデューティ比に対
してリニアな特性となり、燃料蒸気の急激な吸気通路2
内への流入がなくなり、空燃比が大きく変動することが
ない。図3は機関1の回転数が1000,2000,3
000rpmの各場合におけるスロットル弁開度TA
(吸入空気量Gaに略等しい)に対するサージタンク3
と、パージ通路27の吸気通路2への開口部28の近傍
の負圧特性を示すものである。サージタンク3内の負圧
はスロットル弁回路TAが小さい程大きいが、本発明に
おけるパージ通路27の吸気通路2への開口部28の近
傍の負圧は、スロットル弁18の開度が小さい軽負荷時
には、開口部28がこのスロットル弁18の上流側に位
置しているので小さい。そして、開口部28の近傍の負
圧は、スロットル弁18の開度が増大してゆくにつれて
スロットル弁18の下流側に位置する開口部28の面積
が大きくなるので増大する。
【0023】一方、スロットル弁18の下流側の負圧
は、スロットル弁18の開度が増大するにつれて吸入空
気量が増大するので小さくなる。従って、前述の位置に
開口させたパージ通路27の開口部28の近傍の負圧
は、スロットル弁18の開度が所定開度まで増大する間
は増大するが、スロットル弁18の開度がその開度を越
えると今度は次第に減少する。これより、機関1の中、
高負荷時には、その開口部28がスロットル弁18の下
流側に位置しても、その負圧はスロットル弁18の開度
の増大に応じて次第に小さくなる。
【0024】そして、図3の特性図から分かるように、
パージ通路27の開口部28を図2に示す位置、即ち、
吸気通路2に設けられたスロットル弁18の開度が第1
の開度未満の軽負荷時には、その吸気通路2における開
口部28がこのスロットル弁18の上流側に位置し、ス
ロットル弁18の開度が第1の開度より大きい第2の開
度以上になる中、高負荷時には、その開口部28がスロ
ットル弁18の下流側に位置するように開口部28を設
けると、開口部28の近傍の負圧は機関1が軽負荷時に
吸入空気量の増大に伴って増大する。
【0025】ここで、燃料蒸気の還流量(パージ量)
は、吸気通路2の負圧に応じて大きくなるので、スロッ
トル弁18の開度の増大に対して負圧が大きくなる位置
の方が流量制御がし易い。従って、本発明の開口部28
の位置にパージ通路27を接続すれば、機関1の軽負荷
〜中負荷時に吸入空気量に比例してパージ量を増大させ
ることができる。そして、このように基本となるパージ
特性が良い条件で、流量制御弁30をデューティ比によ
って制御できるので、吸入空気量に応じたパージ量に制
御することができ、空燃比の変動を防止することができ
る。
【0026】図4(a) は本発明の第2の実施例の内燃機
関の蒸発燃料処理装置40の要部構成を示す部分構成図
であり、この図には図1で説明したVSV30から吸気
通路2側の部分のみを示してある。この実施例のVSV
30の構成は図1で説明したVSV30の構成と同じで
あり、ソレノイド31、プランジャ32、ばね33、及
び弁体34を備えている。
【0027】この実施例では、VSV30と吸気通路2
とを結ぶパージ通路27の分岐管29よりも吸気通路2
側の途中に、チェック弁(逆止弁)41が設けられてい
る点が図1で説明した実施例と異なる点であり、その他
の部分の構成は図1と同じである。従って、図4におい
て、3はサージタンク、18はスロットル弁、28はパ
ージ通路27の吸気通路2における開口部である。
【0028】チェック弁41はVSV30の弁体34が
開弁した時にキャニスタ22に吸着された蒸発燃料を吸
気通路2側に流すが、吸気通路2側からの吸気はVSV
30側に流さないようにするものであり、その内部には
弁体42が設けられている。また、チェック弁41の内
部にはオリフィス43が設けられており、このオリフィ
ス43は、サージタンク3内に発生した負圧が分岐管2
9を通じてVSV30側に導入された時に、この負圧を
スロットル弁18の上流側の吸気通路2に逃がす働きを
する。
【0029】以上のように構成された第2の実施例の蒸
発燃料処理装置40では、軽負荷状態ではスロットル弁
18は実線の位置にあり、スロットル弁18の下流側の
吸気通路2に発生する負圧でサージタンク3内が負圧に
なる。この負圧は分岐管29によりVSV30の弁体3
4を開弁させる方向に作用するが、この負圧はパージ通
路27に設けられたチェック弁41内のオリフィス43
によってスロットル弁18の上流側の大気圧の吸気通路
2に逃げる。よって、VSV30の弁体34を開弁させ
る負圧力が低下し、サージタンク3内の負圧が大きくて
もVSV30が開弁することはない。
【0030】一方、機関1の中、高負荷状態ではスロッ
トル弁18が点線で示すように開いているために、スロ
ットル弁18の下流側に発生する負圧は小さく、吸気通
路2内の負圧によってVSV30の弁体34が開弁する
ことはない。また、仮に吸気通路2内の負圧によってV
SV30が開弁したとしても、機関1の中、高負荷状態
は吸入空気量が多い状態であり、VSV30が開いたこ
とにより燃料蒸気が吸気通路2内に還流されても、空燃
比に与える影響は小さく空燃比が荒れることはない。
【0031】この結果、パージ通路27に設けられたV
SV30の開閉特性は吸気通路2内の負圧の影響を受け
にくくなり、VSV30の開弁特性がデューティ比に対
してリニアな特性となり、燃料蒸気の急激な吸気通路2
内への流入がなくなり、空燃比が大きく変動することが
ない。図4(b) は図4(a) の変形実施例の蒸発燃料処理
装置40′の構成を示すものである。図4(b) の実施例
が図4(a) の実施例と異なる点は、パージ通路27の途
中に設けられたVSVの構成のみである。図4(a) の実
施例では図1の実施例と同様に、弁体34が吸気通路2
内の負圧によって開く方向に設けられたVSV30が用
いられていたが、図4(b) の実施例では、図8で説明し
た従来例と同様に、弁体264が吸気通路2内の負圧に
よって開く方向に設けられたVSV26が用いられてい
る。
【0032】前述のように、本発明では、サージタンク
3内に大きな負圧が発生している時でも、VSVはその
負圧の影響を受けにくい。従って、図4(a) ,(b) に示
すように、VSVの内部に設ける弁体は、サージタンク
3内の負圧によって開く方向に設けても、また、閉じる
方向に設けても良い。図5(a) は本発明の第3の実施例
の内燃機関の蒸発燃料処理装置50の要部構成を示す部
分構成図であり、この図には図1で説明したVSV30
から吸気通路2側の部分のみを示してある。この実施例
のVSV30の構成は図1で説明したVSV30の構成
と同じであり、ソレノイド31、プランジャ32、ばね
33、及び弁体34を備えている。
【0033】この第3の実施例でも第2の実施例と同様
に、VSV30と吸気通路2とを結ぶパージ通路27の
分岐管29よりも吸気通路2側の途中に、チェック弁4
1が設けられている。第3の実施例の内燃機関の蒸発燃
料処理装置50は、チェック弁41の内部構成が第2の
実施例の内燃機関の蒸発燃料処理装置40と異なるだけ
であるので、同じ構成部材には同じ符号を付してその説
明を省略する。
【0034】図4の第2の実施例では、チェック弁30
の中に、弁体34に並列にオリフィス43が設けられて
いたが、この図5の第3の実施例では、オリフィス43
の代わりに、調圧弁44が設けられており、この点が第
2の実施例と異なる点である。調圧弁44は分岐管29
が接続する側のパージ通路27内が負圧になった時に開
くように設定されており、この調圧弁44の開弁圧はV
SV30内の弁体34の開弁圧よりも小さく設定されて
いる。
【0035】以上のように構成された第3の実施例の蒸
発燃料処理装置50では、軽負荷状態ではスロットル弁
18は実線の位置にあり、スロットル弁18の下流側の
吸気通路2に発生する負圧でサージタンク3内が負圧に
なる。この負圧は分岐管29によりVSV30の弁体3
4を開弁させる方向に作用するが、この負圧はパージ通
路27に設けられたチェック弁41内の調圧弁44の開
弁によってスロットル弁18の上流側の大気圧の吸気通
路2に逃げる。よって、VSV30の弁体34を開弁さ
せる負圧力が低下し、サージタンク3内の負圧が大きく
てもVSV30が開弁することはない。
【0036】一方、機関1の中、高負荷状態ではスロッ
トル弁18が点線で示すように開いているために、スロ
ットル弁18の下流側に発生する負圧は小さく、吸気通
路2内の負圧によってVSV30の弁体34が開弁する
ことはない。また、仮に吸気通路2内の負圧によってV
SV30が開弁したとしても、機関1の中、高負荷状態
は吸入空気量が多い状態であり、VSV30が開いたこ
とにより燃料蒸気が吸気通路2内に還流されても、空燃
比に与える影響は小さく空燃比が荒れることはない。
【0037】この結果、パージ通路27に設けられたV
SV30の開閉特性は吸気通路2内の負圧の影響を受け
にくくなり、VSV30の開弁特性がデューティ比に対
してリニアな特性となり、燃料蒸気の急激な吸気通路2
内への流入がなくなり、空燃比が大きく変動することが
ない。図5(b) は図5(a) の変形実施例の蒸発燃料処理
装置50′の構成を示すものである。図5(b) の実施例
が図5(a) の実施例と異なる点は、パージ通路27の途
中に設けられたVSVの構成のみである。図5(a) の実
施例では図1の実施例と同様に、弁体34が吸気通路2
内の負圧によって開く方向に設けられたVSV30が用
いられていたが、図5(b) の実施例では、図8で説明し
た従来例と同様に、弁体264が吸気通路2内の負圧に
よって開く方向に設けられたVSV26が用いられてい
る。
【0038】前述のように、本発明では、サージタンク
3内に大きな負圧が発生している時でも、VSVはその
負圧の影響を受けにくい。従って、図5(a) ,(b) に示
すように、VSVの内部に設ける弁体は、サージタンク
3内の負圧によって開く方向に設けても、また、閉じる
方向に設けても良い。図6は、図2で説明したスロット
ル弁18が設けられた吸気通路2への本発明のパージ通
路27の接続位置とその接続開口部28の形状の別の実
施例を示す斜視説明図である。図2の実施例では、パー
ジ通路27を接続する吸気通路2上の開口部28の形状
が円形であったが、この実施例では、開口部28の形状
が、スロットル弁18の開度が大きくなるにつれて次第
に開口面積が大きくなるような形状、例えば、図6に示
すような卵型になっている。
【0039】図7は、図2,図6に示したパージ通路2
7が吸気通路2に接続する開口部28の形状の違いによ
るスロットル弁開度TAに対するパージ量を比較して示
す特性図である。この図7から分かるように、パージ通
路27の開口部28の形状が丸型よりも卵型の方が、吸
入空気量にほぼ等しいスロットル弁開度TAに対するパ
ージ率のリニアリティが高い。よって、パージ通路27
の開口部28の形状は丸型よりも卵型にした方が好まし
い。
【0040】以上のように、本発明の内燃機関の蒸発燃
料処理装置により、従来技術の課題は解消され、以下の
ことが実行可能となる。 (1) 機関がアイドル状態においても、VSVが負圧の影
響を受けないので、パージ可能にVSVをデューティ制
御することができ、パージ開始のVSVの急激な開弁を
カットすることができる。 (2) 吸入空気量に対して精度良く燃料蒸気のパージが可
能となる。 (3) パージ通路の吸気通路への接続部開口の形状で、吸
入空気量に対するパージ量がよりリニアな関係になる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内燃機関
の蒸発燃料処理装置によれば、パージ通路に設けた蒸発
燃料の流量制御弁の開閉が、吸気通路に発生する負圧の
影響を受けずにスムーズに行うことができると共に、吸
入空気量に応じた蒸発燃料の還流を行うことが可能にな
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の蒸発燃料処理装置の第1の
実施例の全体構成を内燃機関と共に示す全体構成図であ
る。
【図2】スロットル弁が設けられた吸気通路への本発明
のパージ通路の接続位置とその接続部開口の形状の一実
施例を示す斜視説明図である。
【図3】スロットル弁開度に対するサージタンクの負圧
とパージ通路の吸気通路への開口部近傍の負圧とを比較
して示す特性図である。
【図4】(a) は本発明の第2の実施例の内燃機関の蒸発
燃料処理装置の要部構成を示す部分構成図であり、(b)
は(a) の変形実施例の構成を示す部分構成図である。
【図5】(a) は本発明の第3の実施例の内燃機関の蒸発
燃料処理装置の要部構成を示す部分構成図であり、(b)
は(a) の変形実施例の構成を示す部分構成図である。
【図6】スロットル弁が設けられた吸気通路への本発明
のパージ通路の接続位置とその接続部開口の形状の別の
実施例を示す斜視説明図である。
【図7】図5,図6に示したパージ通路の吸気通路への
接続部開口の形状の違いによるスロットル弁開度に対す
るパージ量を比較して示す特性図である。
【図8】従来の内燃機関の蒸発燃料処理装置の全体構成
を内燃機関と共に示す全体構成図である。
【図9】従来の内燃機関の蒸発燃料処理装置のパージ流
量制御弁のデューティ比に対する流量特性を示す特性図
である。
【符号の説明】
1…内燃機関 2…吸気通路 3…サージタンク 10…制御回路 18…スロットル弁 21…燃料タンク 22…キャニスタ 25…ベーパ捕集管 26…電気式パージ流量制御弁(VSV) 27…パージ通路 28…開口部 29…分岐管 30…電気式パージ流量制御弁(VSV) 31…ソレノイド 32…プランジャ 33…ばね 34…弁体 41…チェック弁 42…弁体 43…オリフィス 44…調圧弁 261…ソレノイド 262…プランジャ 263…ばね 264…弁体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料系からの蒸発燃料をキャニスタに吸
    着させ、機関稼働中にこのキャニスタに吸着された蒸発
    燃料を還流通路によって吸気通路内に還流するようにし
    た内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、前記還流通路
    にはこの還流通路内を通る蒸発燃料量を制御する流量制
    御弁が設けられたものにおいて、 前記吸気通路に設けられたスロットル弁の開度が第1の
    開度未満の時には、前記還流通路の前記吸気通路におけ
    る開口部がこのスロットル弁の上流側に位置し、前記ス
    ロットル弁の開度が前記第1の開度より大きい第2の開
    度以上の時には、前記開口部がスロットル弁の下流側に
    位置するように、前記還流通路を前記吸気通路に接続す
    ると共に、 前記還流通路の前記流量制御弁と前記開口部との間の部
    分には、前記スロットル弁の下流側の吸気通路に連通す
    る分岐管が設けられていることを特徴とする内燃機関の
    蒸発燃料処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009221918A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Kubota Corp エンジン
CN102588154A (zh) * 2012-02-28 2012-07-18 浙江吉利汽车研究院有限公司 碳罐三通连接装置和该装置在增压汽油车中的连接结构

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JP2009221918A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Kubota Corp エンジン
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