JP2799374B2 - 内燃エンジンの蒸発燃料パージ装置の異常検出方法 - Google Patents

内燃エンジンの蒸発燃料パージ装置の異常検出方法

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JP2799374B2 JP2207914A JP20791490A JP2799374B2 JP 2799374 B2 JP2799374 B2 JP 2799374B2 JP 2207914 A JP2207914 A JP 2207914A JP 20791490 A JP20791490 A JP 20791490A JP 2799374 B2 JP2799374 B2 JP 2799374B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内燃エンジンの燃料タンクで蒸発した燃料
をキャニスタで一時貯え、この貯えられた蒸発燃料を吸
気系に放出するようにした蒸発燃料パージ装置の異常検
出方法に関する。
(従来の技術) 従来、空燃比センサからの空燃比信号に基づいて空燃
比フィードバック補正係数を決定し、該係数により内燃
エンジンへの燃料供給量を制御するとともに、燃料タン
クからの蒸発燃料を吸気系に放出(パージ)する燃料供
給装置において、吸気系への前記蒸発燃料の供給量は、
その供給部位が閉弁時のスロットル弁近傍であるため、
エンジンのアイドル時には略0に等しく、一方低負荷時
には最大となる点に着目して、アイドル時の前記補正係
数の制御中心値と、低負荷時の前記補正係数の制御中心
値との差を求め、この差により吸気系への蒸発燃料の放
出容量に相当する前記蒸発燃料の濃度を推定するように
した装置が例えば特開昭63−186955号で公知である。
従って上記蒸発燃料の濃度を推定する方法を用いて内
燃エンジンの蒸発燃料パージ装置における蒸発燃料の濃
度、即ち吸気系への蒸発燃料の放出容量の推定値を求
め、該推定値を、蒸発燃料パージ装置が正常に作動して
いるときに前記推定値と同条件下で得られる蒸発燃料の
放出容量と比較することにより該装置の異常を検出する
ことが可能である。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、蒸発燃料が吸気系に放出されている時
はその放出量が一般にエンジン負荷の大きさ、特にスロ
ットル弁開度に応じて大きく変動し、従って該放出量の
変動の影響を受ける空燃比フィードバック補正係数もエ
ンジン負荷に応じて大きく変動し、特に低負荷時の該補
正係数の変動は激しい。
従って前記従来装置において低負荷時の前記補正係数
の制御中心値はエンジン負荷の大きさによって変動し
て、それの安定した正確な値を得ることはむずかしく、
そのため前記推定値を正確に得ることができず、かくし
てこの不正確な推定値を用いたのでは蒸発燃料パージ装
置の異常検出を正確に行なうことは不可能であった。
また、吸気系への蒸発燃料の放出容量の前記推定値
は、キャニスタに前もって貯えられた蒸発燃料の量に応
じても変動する値であるからこの点からも蒸発燃料パー
ジ装置の異常検出を正確に行なうことはむずかしいとい
う問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、蒸発燃
料パージ装置の作動の異常を正確に検出することを可能
にした内燃エンジンの蒸発燃料パージ装置の異常検出方
法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために請求項1に記載の発明によ
れば、空燃比センサからの空燃比信号に基づいて決定さ
れる空燃比補正係数を用いて燃料供給量が制御される内
燃エンジンの燃料タンクで蒸発した蒸発燃料をキャニス
タで吸着し、該吸着された蒸発燃料を前記キャニスタか
ら吸気系に放出する蒸発燃料パージ装置の異常検出方法
において、エンジン温度が所定値以上に至った暖機終了
後であって且つ当該車両がクルーズ走行状態にあるとき
に、前記吸気系への蒸発燃料の放出を停止した時の前記
空燃比補正係数の第1の値を求め、且つ前記吸気系への
蒸発燃料の放出時の前記空燃比補正係数の第2の値を求
め、該第1の値と該第2の値とを比較することにより前
記蒸発燃料パージ装置の異常を検出することを特徴とす
る内燃エンジンの蒸発燃料パージ装置の異常検出方法が
提供される。
また請求項3に記載の発明によれば、空燃比センサか
らの空燃比信号に基づいて決定される空燃比補正係数を
用いて燃料供給量が制御される内燃エンジンの燃料タン
クで蒸発した蒸発燃料をキャニスタで吸着し、該吸着さ
れた蒸発燃料を前記キャニスタから吸気系に放出する蒸
発燃料パージ装置の異常検出方法において、エンジン温
度が所定値以上に至った暖機終了後に、前記吸気系への
蒸発燃料の放出を停止した時の前記空燃比補正係数の第
1の値を求め、且つ前記吸気系への蒸発燃料の放出時の
前記空燃比補正係数の第2の値を求め、該第1の値と該
第2の値とを比較することにより前記蒸発燃料パージ装
置の異常を検出するとともに、前記エンジンの低温始動
時から前記空燃比補正係数の前記第1の値を算出し終え
るまでは前記吸気系への蒸発燃料の放出を停止した状態
を保持することを特徴とする内燃エンジンの蒸発燃料パ
ージ装置の異常検出方法が提供される。
(作用) 蒸発燃料パージ装置が正常に作動して蒸発燃料が吸気
系へ放出されればエンジンへ供給される混合気はリッチ
化する。該リッチ化を空燃比センサが検出して空燃比補
正係数に反映させることにより該補正係数の値は本来変
化するはずである。本発明はこの点に着目して、前記補
正係数の値の変化を監視して蒸発燃料パージ装置の異常
を判別している。
即ち、請求項1に記載の異常検出方法では、エンジン
温度が所定値以上に至った暖機終了後であって且つ当該
車両がクルーズ走行状態にあるときに、吸気系への蒸発
燃料の放出を停止した時の空燃比補正係数の第1の値を
求め、且つ吸気系への蒸発燃料の放出時の空燃比補正係
数の第2の値を求め、該第1の値と該第2の値とを比較
することにより蒸発燃料パージ装置の異常を正確に検出
するようにしている。
また請求項3に記載の異常検出方法では、エンジン温
度が所定値以上に至った暖機終了後に、吸気系への蒸発
燃料の放出を停止した時の空燃比補正係数の第1の値を
求め、且つ吸気系への蒸発燃料の放出時の空燃比補正係
数の第2の値を求め、該第1の値と該第2の値とを比較
することにより蒸発燃料パージ装置の異常を検出すると
ともに、エンジンの低温始動時から前記空燃比補正係数
の前記第1の値を算出し終えるまでは前記吸気系への蒸
発燃料の放出を停止した状態を保持し、前記第2の値算
出時に蒸発燃料が十分に放出されるようにしている。
(実施例) 以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて詳述す
る。
第1図は本発明の異常検出方法が適用される内燃エン
ジンの蒸発燃料パージ装置を含む燃料供給制御装置の全
体の構成図であり、符号1は例えば4気筒の内燃エンジ
ンを示し、エンジン1の吸気管2の途中にはスロットル
ボディ3が設けられ、その内部にはスロットル弁3′が
配されている。スロットル弁3′にはスロットル弁開度
(θTH)センサ4が連結されており、当該スロットル弁
3′の開度に応じた電気信号を出力して電子コントロー
ルユニット(以下「ECU」という)5に供給する。
燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁3′との間
且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒
毎に設けられており、各噴射弁は燃料ポンプ7を介して
燃料タンク8に接続されていると共にECU5に電気的に接
続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射弁6の開弁
時間が制御される。
一方、スロットル弁3′の直ぐ下流には管9を介して
吸気管内絶対圧(PBA)センサ10が設けられており、こ
の絶対圧センサ10により電気信号に変換された絶対圧信
号は前記ECU5に供給される。
エンジン1の本体に装着されたエンジン水温(TW)セ
ンサ11はサーミスタ等から成り、エンジン水温(冷却水
温)TWを検出して対応する温度信号を出力するECU5に供
給する。エンジン回転数(Ne)センサ12及び気筒判別
(CYL)センサ13はエンジン1の図示しないカム軸周囲
又はクランク軸周囲に取付けられている。エンジン回転
数センサ12はエンジン1のクランク軸の180度回転毎に
所定のクランク角度位置で信号パルス(以下「TDC信号
パルス」という)を出力し、気筒判別センサ13は特定の
気筒の所定のクランク角度位置で信号パルスを出力する
ものであり、これらの各信号パルスはECU5に供給され
る。
三元触媒14はエンジン1の排気管15に配置されてお
り、排気ガス中のHC、CO、NOx等の成分の浄化を行う。
排気ガス濃度検出器としてのO2センサ16はエンジン1と
三元触媒14との間の排気管15に装着されており、排気ガ
ス中の酸素濃度を検出してその検出値VO2に応じた信号
を出力しECU5に供給する。
密閉された燃料タンク8の上部とスロットルボディ3
におけるスロットル弁3′の全閉時の弁位置付近との間
には燃料蒸発ガス排出抑止装置を構成する2ウェイバル
ブ17、パージカット弁18′を有するキャニスタ18、弁を
駆動するソレノイドを有し、大気及び吸気管2に接続さ
れたパージ制御弁19が設けられる。パージ制御弁19のソ
レノイドはECU5に接続され、ECU5からの信号で制御され
て、その結果パージ制御弁19はパージカット弁18′の、
ダイヤフラムが画成された負圧室に負圧又は大気圧を供
給して該弁18′の開閉を行なう。即ち燃料タンク8内で
発生した蒸発ガスは、所定の設定圧に達すると2ウェイ
バルブ17の正圧バルブを押し開き、キャニスタ18に流入
し、キャニスタ18内の吸気剤によって吸着され貯蔵され
る。一方ECU5からの制御信号でソレノイドが付勢されて
いる時にはパージ制御弁19が大気圧をパージカット弁1
8′に供給して該弁18′を閉弁するが、ソレノイドが消
勢されている時にはパージ制御弁19が負圧をパージカッ
ト弁18′に供給することにより該弁18′が開弁される
と、キャニスタ18に一時貯えられていた蒸発ガスは吸気
管2の負圧により、キャニスタ18に設けられた外気取込
口18″から吸入された外気と共にスロットルボディ3を
経て吸気管2へ吸引され、気筒へ送られる。また外気の
影響などで燃料タンク8が冷却されて燃料タンク内の負
圧が増すと、2ウェイバルブ17の負圧バルブが開弁し、
キャニスタ18に一時貯えられていた蒸発ガスは燃料タン
ク8へ戻される。このようにして燃料タンク8内に発生
した燃料蒸発ガスが大気に放出されることを抑止してい
る。
またECU5には、車両の走行速度Vを検出する車速セン
サ20、エンジン1への負荷となるヘッドライド等の電気
装置のスイッチがオンであることを検出する電気負荷ス
イッチセンサ21、空調機のスイッチがオンであることを
検出するエアコンスイッチセンサ22、ブレーキの作動中
にオンするブレーキスイッチがオンであることを検出す
るブレーキスイッチセンサ23が接続され、それらの検出
信号がECU5に供給される。
ECU5は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電
圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジ
タル信号値に変換する等の機能を有する入力回路5a、後
述の異常検出プログラム等を実行する中央演算処理回路
(以下「CPU」という)5b、CPU5bで実行される各種演算
プログラム、後述のTW−tpcテーブル、Tiマップ及び演
算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射弁6、パ
ージ制御弁19に駆動信号を供給する出力回路5d等から構
成される。
CPU5bは上述の各種エンジンパラメータ信号に基づい
て、排ガス中の酸素濃度に応じたフィードバック制御運
転領域やオープンループ制御運転領域等の種々のエンジ
ン運転状態を判別するとともに、エンジン運転状態に応
じ、次式(1)に基づき、前記TDC信号パルスに同期す
る燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOUTを演算する。
TOUT=Ti×K1×KO2+K2 …(1) ここに、Tiは燃料噴射弁6の噴射時間TOUTの基準値で
あり、エンジン回転数Neと吸気管内絶対圧PBAに応じて
設定されたTiマップから読み出される。
KO2は空燃比フィードバック補正係数であってフィー
ドバック制御時、O2センサ16により検出される排気ガス
中の酸素濃度に応じて設定され、更にフィードバック制
御を行なわない複数のオープンループ制御運転領域では
各運転領域に応じて設定される係数である。補正係数K
O2は、O2センサ16の出力レベルVO2が所定判別値と比較
され、その比較結果が反転したときには周知の比例項
(P項)の加算処理による比例制御によって算出され、
前記出力レベルが反転しないときには周知の積分項(I
項)の加算処理による積分制御によって算出される(こ
の算出手法は例えば特開昭63−137633号公報、特開昭63
−189639号公報等に開示される)。
K1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ信号に応じて
演算される他の補正係数及び補正変数であり、エンジン
運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速特性等の諸特
性の最適化が図られるような所定値に決定される。
CPU5bは上述のようにして求めた燃料噴射時間TOUT
基づいて燃料噴射弁6を開弁させる駆動信号を出力回路
5dを介して燃料噴射弁6に供給する。
第2図は、本発明に係る蒸発燃料パージ装置の異常検
出プログラムのフローチャートを示し、本プログラムは
TDC信号パルス入力毎にCPU5bにおいて実行される。
まずステップ101で、エンジン1が始動モード運転状
態にあるか否かを判別し、この答が肯定(Yes)なら
ば、エンジン1が始動モード運転状態を離脱したあとの
経過時間を計測する、ダウンカウンタから成るtpcタイ
マに所定時間tpcをセットし、後述のパージ実行フラグ
F-PGS(「1」で蒸発燃料の吸気管2への放出を実行す
べき時を表わし、「0」でその中止すべき時を表わす)
を「0」に設定し、且つ後述のシステムチェック済フラ
グF-CK(「1」で蒸発燃料パージ装置の異常チェックの
完了を表わし、「0」で未完了を表わす)を「0」に設
定する(ステップ102)。前記ステップ102でセットされ
る所定時間tpcは第3図に示すTW-tpcテーブルに基づき
設定される値であり、エンジン水温TWの増加に応じて小
さい値になるように設定される値である。
一方ステップ101の答が否定(No)ならばtpcタイマ
のカウント値が0であるか否かを判別し(ステップ10
3)、この答が否定(No)ならばステップ113へ進み、一
方肯定(Yes)、即ちエンジン1が始動モード運転状態
から通常モード運転状態に移行後、所定時間tpcが経過
したならばステップ104へ進む。
ステップ104では、エンジン水温TWが所定値TWPGS(例
えば50℃)より小さいか否かを判別する。所定値TWPGS
に大小2つの値を設け、エンジン水温TWが増加して所定
値TWPGSに至ったときにはその大きい値を適用し、減少
して所定値TWPGSに至ったときにはその小さい値を適用
するようにしてもよい。
ステップ104の答が肯定(Yes)、即ち未だ所定水温T
WPGSに至らないならば、エンジン水温TWが所定値TWPGS
に至ったあとの経過時間を計測する、ダウンカウンタか
ら成るtTWPGSタイマに所定時間tTWPGS(例えば15分)を
セットし(ステップ105)、車両がクルーズ走行状態に
至った後の経過時間を計測する、ダウンカウンタから成
るtKO2AVECKFタイマに所定時間tKO2AVECKF(例えば5
秒)をセットした(ステップ106)後、ステップ107へ進
む。
ステップ107では、前記フラグF-PGSが「1」であるか
否かを判別する。この答が否定(No)、即ち蒸発燃料の
吸気管2への放出(パージ)を中止すべき時ならば、パ
ージ制御弁19のソレノイドは付勢され、パージカット弁
18′は閉弁し、従ってパージは中止される(ステップ10
8)。一方ステップ107の答が肯定(Yes)、即ち蒸発燃
料の吸気管2への放出が実行されるべき時ならば、パー
ジ制御弁19のソレノイドは消勢され、パージカット弁1
8′は開弁され、よってバージが行なわれる(ステップ1
09)。ステップ108又は109の実行後は本プログラムを終
了する。
一方ステップ104の答が否定(No)ならば前記フラグF
-CKが「1」であるか否かを判別する(ステップ110)。
この答が肯定(Yes)、即ち既に蒸発燃料パージ装置の
異常チェックが完了しているときにはステップ106へ進
んでステップ111乃至128による該異常チェックは行なわ
ず、一方ステップ110の答が否定(No)ならばステップ1
11に進む。
ステップ111ではtTWPGSタイマのカウント値が0であ
るか否かを判別する。この答が否定(No)、即ちエンジ
ン水温TWが所定水温TWPGSに至った後、未だ所定時間t
TWPGSが経過していない時にはステップ12に進んで、車
両がクルーズ走行状態にあるか否かを判別する。
ステップ112の処理内容の詳細を第4図のサブルーチ
ンSUB1によって説明する。
即ち、O2センサ16の出力値に基づく空燃比フィードバ
ック(F/B)制御を実行中であるか否か(ステップ20
1)、Neセンサ12からのTDC信号パルスに基づき算出した
エンジン回転数Neが所定の下限値NCKL(例えば2000rp
m)及び上限値NCKH(例えば4000rpm)による範囲内にあ
るか否か(ステップ202)、PBAセンサ10で検出された吸
気管内絶対圧PBAが所定の下限値PBCKL(例えば310mmH
g)及び上限値PBCKH(例えば610mmHg)による範囲内に
あるか否か(ステップ203)、θTHセンサ4で検出され
たスロットル弁開度θTHがスロットル弁3′の略全閉位
置に相当する開度θFCより大きいか否か(ステップ20
4)、車両センサ20で検出された車両の走行速度Vが所
定値VCK(例えば8km/h)より大きいか否か(ステップ20
5)、前記プログラム実行時と今回実行時との間に電気
負荷スイッチセンサ21の出力に基づき判別される電気負
荷の変動があったか否か(ステップ206)、前回実行時
と今回実行時との間にエアコンスイッチセンサ22の出力
に基づき判別されるエアコンのONからOFFへ、又はOFFか
らONへの変動があったか否か(ステップ207、ステップ2
08)、前回実行時と今回実行時との間にブレーキスイッ
チセンサ23の出力に基づき判別されるブレーキのONから
OFFへ、又はOFFからONへの変動があったか否か(ステッ
プ209、ステップ210)が判別される。
前記ステップ201乃至205の答のいずれかが否定(No)
又は前記ステップ206乃至210の答のいずれかが肯定(Ye
s)ならば、車両はクルーズ走行状態にない(第2図ス
テップ112の答が否定)と判別し、一方前記ステップ206
乃至210の答がすべて肯定(Yes)、且つ前記ステップ20
6乃至210の答がすべて否定ならば、車両はクルーズ走行
状態にある(第2図ステップ112の答が肯定)と判別す
る。
第2図ステップ112に戻って、該ステップの答が否定
(No)ならばフラグF-PGSが「1」であるか否かを判別
する(ステップ113)。この答が否定(No)、即ちクル
ーズ走行状態になく、且つパージを実行すべき時でない
ならば、以下のステップ114乃至116を実行してクルーズ
走行状態になった後の後述ステップ117乃至127の実行に
備える。
即ち、後述のステップ119で算出される、パージ開始
前のクルーズ時の補正係数KO2の平均値KO2VPFを値1.0に
設定して初期化し(ステップ114)、前記tKO2AVECKF
イマを前記所定値tKO2AVECKFにセットし(ステップ11
5)、パージ実行開始後の経過時間を計測するダウンカ
ウンタから成るtVPCKタイヤを所定値tVPCK(例えば5
秒)にセットして(ステップ116)、ステップ107へ進
む。
一方、ステップ113の答が肯定(Yes)ならばステップ
114乃至116をスキップしてステップ107へ進む。
ステップ112の答が肯定(Yes)ならばtKO2AVECKFタイ
マのカウント値が0であるか否かを判別し(ステップ11
7)、この答が否定(No)、即ちクルーズ走行状態にな
った後未だ所定時間tKO2AVECKFが経過していないならば
O2センサ16の出力値VO2が所定判別値と比較され、その
比較結果が前回プログラム実行時と今回実行時との間に
反転したか否かを判別する(ステップ118)。
ステップ118の答が肯定(Yes)ならばパージ開始前の
クルーズ時の空燃比フィードバック補正係数KO2の平均
値KO2VPFを下記式(2)に基づき算出する。
ここでKO2は、TDC信号発生毎に実行される他のルーチ
ンにおいてO2センサ16の出力値に基づいて算出された空
燃比フィードバック補正係数KO2の今回値であり、C
O2VPFは値1〜256のうちの1つに予め設定された値であ
り、右辺のKO2VPFは平均値KO2VPFの前回実行時までに得
られた値であり、その初期値は前記ステップ114で1.0に
設定されている。
一方ステップ118の答が否定(No)ならばステップ119
をスキップしてステップ120へ進む。ステップ120では前
記tVPCKタイヤに前記所定時間tVPCKをセットしてステッ
プ107へ進む。
前記ステップ117の答が肯定(Yes)、即ち車両がクル
ーズ走行状態になった後所定時間tKO2AVECKFが経過した
ならば、パージを実行すべき時であるとしてフラグF
-PGSを「1」に設定し(ステップ121)、次に前記ステ
ップ119で算出された前記平均値KO2VPFから、蒸発燃料
の吸気管2へのパージ量に相当する補正値ΔKO2VP(例
えば平均値KO2VPFの20%相当量)を差し引いた値を判別
値KO2CHKとする(ステップ122)。かくして得られた判
別値KO2CHKに対して補正係数KO2の今回値が大きいか否
かを判別する(ステップ123)。
ステップ123の答が否定(No)、即ち補正係数KO2の今
回値が判別値KO2CHK以下であるならば、蒸発燃料パージ
装置には、蒸発燃料を燃料タンク7からキャニスタ18を
経て吸気管2まで送る途中に、パージ量を減少させるよ
うな異常、即ちパージに伴う本来あるべき空燃比フィー
ドバック補正係数KO2のΔKO2VPを越える減少を阻止する
ような異常がないと判断し、システムチェック済フラグ
F-CKを異常チェック完了を表わす「1」に設定して(ス
テップ124)ステップ107、109へ進みパージを行なう。
一方ステップ123の答が肯定(Yes)ならば前記tVPCK
タイマのカウント値が0であるか否かを判別する(ステ
ップ125)。この答が否定(No)ならばフラグF-CK
「1」に設定することなくステップ107、109へ進む。従
って次回以降の本プログラム実行時にもステップ110の
答は否定となり、ステップ123、125の判別が行なわれ、
その結果補正係数KO2が判別値KO2CHKより大きい(ステ
ップ123の答が肯定)状態がパージ実行開始後所定時間t
VPCK継続したときには(ステップ125の答が肯定)、蒸
発燃料パージ装置に前記異常があるとしてフラグF
-EVPNGを「1」に設定し(ステップ126)、且つ前記シ
ステムチェック済フラグF-CKを「1」に設定して(ステ
ップ127)、ステップ107、109へ進む。フラグF-EVPNG
蒸発燃料パージ装置に異常があることを示す「1」に設
定されると、他のルーチンにより前記パージ装置に所定
のフェイルセーフ処理を施し、また運転者にその異常を
知らせるようにする。
前記ステップ111の答が肯定(Yes)、即ちエンジン水
温TWが所定値TWPGSに至ってから所定時間tTWPGSが経過
したときにはキャニスタ18には蒸発燃料がキャニスタ18
の貯蔵能力を越える程貯えられている可能性があるた
め、直ちにパージを実行すべき状態であるとしてF-PGS
を「1」に設定し(ステップ128)、ステップ113、107
を経てステップ109へ進む。
以上の第2図のプログラムの実行によるパージ中止
(カット)及び実行並びに補正係数KO2による異常判別
のタイミングチャートを第5図に示す。即ち、エンジン
始動後所定時間tpcの経過を待って車両のクルーズ走行
状態及びエンジン温度TWの判別を行なう。エンジン始動
時からクルーズ走行状態になった後所定時間tKO2AVECKF
が経過するまでパージカットを行ない、該所定時間t
KO2AVECKFの経過後初めてパージを実行する。
所定時間tKO2AVECKF(所定平均化時間)が経過中の補
正係数KO2の値を基に平均値KO2VPF(第1の値)を求
め、この平均値KO2VPFに基づいて求めた判別値KO2CHK
りもパージ実行後の補正係数KO2(第2の値)が大きい
状態が所定時間tVPCK継続したときには蒸発燃料パージ
装置に異常が発生していると判定する。即ち、蒸発燃料
パージ装置が正常に作動してパージが実行されれば混合
気がリッチ化する。それをO2センサ16が検出してECU5に
フィードバックすることにより補正係数KO2は本来、低
下するはずである。従ってその補正係数KO2の低下の様
子をモニタして蒸発燃料パージ装置の異常を判別してい
る。
エンジン水温TWが所定水温TWPGSに至ったあとは所定
時間tTWPGSの経過を待って、クルーズ走行状態にならな
かったためにパージが実行されなかった場合にもパージ
を強制的に行ない、キャニスタ18の保護を図っている。
(発明の効果) 以上詳述したように請求項1に記載の発明は、空燃比
センサからの空燃比信号に基づいて決定される空燃比補
正係数を用いて燃料供給量が制御される内燃エンジンの
燃料タンクで蒸発した蒸発燃料をキャニスタで吸着し、
該吸着された蒸発燃料を前記キャニスタから吸気系に放
出する蒸発燃料パージ装置の異常検出方法において、エ
ンジン温度が所定値以上に至った暖機終了後であって且
つ当該車両がクルーズ走行状態にあるときに、前記吸気
系への蒸発燃料の放出を停止した時の前記空燃比補正係
数の第1の値を求め、且つ前記吸気系への蒸発燃料の放
出時の前記空燃比補正係数の第2の値を求め、該第1の
値と該第2の値とを比較することにより前記蒸発燃料パ
ージ装置の異常を検出するようにしたので、蒸発燃料パ
ージ装置の作動の異常を正確に検出することが可能とな
る。特にエンジン温度が所定温度より高い通常時に、キ
ャニスタに蒸発燃料が十分吸着した状態下において、蒸
発燃料の放出が全くなされない放出停止時の空燃比補正
係数の第1の値と、蒸発燃料パージ装置が正常ならば十
分な放出量であるはずの蒸発燃料の放出時の空燃比補正
係数の第2の値とを比較するので、各値が安定性のある
正確な値となり、且つそれらの値の差も本来大きな値と
なり、従って蒸発燃料パージ装置の作動異常を正確に検
出できるものである。
また、空燃比補正係数を用いて蒸発燃料パージ装置の
作動異常を検出する方法においては蒸発燃料の吸気系へ
の放出量を直接計測するのではないため一般に微量の蒸
発燃料の放出量のときには前記異常を検出できないとい
う問題を有するが、本願請求項3に記載のように、前記
エンジンの低温始動時から前記空燃比補正係数の前記第
1の値を算出し終えるまでは前記吸気系への蒸発燃料の
放出を停止した状態を保持するので、前記第1の値を算
出し終えた後に放出される蒸発燃料は多量となり、検出
パラメータとして空燃比補正係数を用いても蒸発燃料パ
ージ装置の作動異常を確実に検出できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の異常検出方法が適用される内燃エンジ
ンの蒸発燃料パージ装置を含む燃料供給制御装置の全体
構成図、第2図は本発明に係る蒸発燃料パージ装置の異
常検出プログラムのフローチャート、第3図はTW−tpc
テーブル、第4図は第2図ステップ112の処理内容の詳
細を示すサブルーチンSUB1、第5図はパージ中止及び実
行並びに補正係数KO2による異常判別のタイミングチャ
ートである。 1……内燃エンジン、2……吸気管、5……電子コント
ロールユニット(ECU)、8……燃料タンク、16……O2
センサ、18……キャニスタ、19……パージ制御弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−130256(JP,A) 特開 昭63−1753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 25/08 F02M 25/08 301 F02D 45/00 340 F02D 45/00 345

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空燃比センサからの空燃比信号に基づいて
    決定される空燃比補正係数を用いて燃料供給量が制御さ
    れる内燃エンジンの燃料タンクで蒸発した蒸発燃料をキ
    ャニスタで吸着し、該吸着された蒸発燃料を前記キャニ
    スタから吸気系に放出する蒸発燃料パージ装置の異常検
    出方法において、エンジン温度が所定値以上に至った暖
    機終了後であって且つ当該車両がクルーズ走行状態にあ
    るときに、前記吸気系への蒸発燃料の放出を停止した時
    の前記空燃比補正係数の第1の値を求め、且つ前記吸気
    系への蒸発燃料の放出時の前記空燃比補正係数の第2の
    値を求め、該第1の値と該第2の値とを比較することに
    より前記蒸発燃料パージ装置の異常を検出することを特
    徴とする内燃エンジンの蒸発燃料パージ装置の異常検出
    方法。
  2. 【請求項2】前記空燃比補正係数の前記第1の値は、前
    記暖機終了後であり、且つ当該車両のクルーズ走行状態
    であるときに得られた前記空燃比補正係数を所定平均化
    時間に亘って平均化することによって算出された値であ
    る請求項1記載の内燃エンジンの蒸発燃料パージ装置の
    異常検出方法。
  3. 【請求項3】空燃比センサからの空燃比信号に基づいて
    決定される空燃比補正係数を用いて燃料供給量が制御さ
    れる内燃エンジンの燃料タンクで蒸発した蒸発燃料をキ
    ャニスタで吸着し、該吸着された蒸発燃料を前記キャニ
    スタから吸気系に放出する蒸発燃料パージ装置の異常検
    出方法において、エンジン温度が所定値以上に至った暖
    機終了後に、前記吸気系への蒸発燃料の放出を停止した
    時の前記空燃比補正係数の第1の値を求め、且つ前記吸
    気系への蒸発燃料の放出時の前記空燃比補正係数の第2
    の値を求め、該第1の値と該第2の値とを比較すること
    により前記蒸発燃料パージ装置の異常を検出するととも
    に、前記エンジンの低温始動時から前記空燃比補正係数
    の前記第1の値を算出し終えるまでは前記吸気系への蒸
    発燃料の放出を停止した状態を保持することを特徴とす
    る内燃エンジンの蒸発燃料パージ装置の異常検出方法。
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