JPH07290714A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドの製造方法

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JPH07290714A
JPH07290714A JP9144094A JP9144094A JPH07290714A JP H07290714 A JPH07290714 A JP H07290714A JP 9144094 A JP9144094 A JP 9144094A JP 9144094 A JP9144094 A JP 9144094A JP H07290714 A JPH07290714 A JP H07290714A
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JP
Japan
Prior art keywords
ink
flow path
ink flow
ink passages
hydrophilic
Prior art date
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Pending
Application number
JP9144094A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Naoi
泰史 直井
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Seikosha KK
Original Assignee
Seikosha KK
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Publication date
Application filed by Seikosha KK filed Critical Seikosha KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク流路内壁に十分な親水性を有し、イン
ク充填時などにインク流路に気泡を取り残すことがない
インクジェットヘッドを、簡単な工程で低コストで製造
する。 【構成】 プラスチック材からなる少なくとも2つの部
材として流路基板1と中板2とを積層し、流路基板1に
予め刻設してある溝からなるインク流路を区画形成す
る。このようにしてインク流路4,5を形成した後で、
インク流路に親水性の有機エマルジョンの水溶液を循環
させ、これを乾燥させてインク流路内壁に親水性の有機
被膜を形成する。この有機被膜の作用により親水性が向
上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク滴をノズルから
吐出させて印字するインクジェットヘッドの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、流路基板に圧力室を含むイン
ク流路を形成し、インク流路の先端にノズルを連通し、
インク流路を蓋板または中板にて封止し、圧力室に対向
する壁面に圧電素子を配置し、この圧電素子に配線部材
を介して電圧を印加し、加圧室内のインクに圧力を加え
てインクをノズルから吐出させるようにしたインクジェ
ットヘッドがある。流路基板や蓋板または中板などは、
プラスチックやガラスや金属などで作られる。プラスチ
ックを用いると、ガラスや金属を用いたものと比較して
加工性やコストの面で有利であるが、その反面、プラス
チックの持つ固有の物性から、インクのプラスチックに
対する接触角がガラスや金属よりも大きく、すなわち親
水性が低く、このためにインク流路内にインクを充填す
る際に、圧力室やインク流路内に気泡を取り残してしま
うことがある。この改善策として従来では、コロナ放電
処理やプラズマ照射法等によってインク流路の親水性を
改善する方法が用いられていた(特開昭60−2495
7号など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの従来のコロ
ナ放電処理やプラズマ照射法は、気相処理のために、ヘ
ッドを組み立てた後で、内部のインク流路にこの処理を
施すことができず、部品状態で処理しなければならな
い。しかし、部品状態で処理しても、組立て工程中に、
例えば2部品を接着剤で接着する場合などに熱が加えら
れると、この熱により上記の親水処理の効果が低下し、
ヘッド組立て後に十分な効果が得られない場合があっ
た。
【0004】そこで本発明の目的は、ヘッド完成状態に
おいてインク流路に十分な親水性の効果が得られ、簡単
な工程であってコストを上げることがなく、インク充填
時にインク流路や圧力室などに気泡を取り残すことがな
く、従って信頼性の高いインクジェットヘッドの製造方
法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のインクジェットヘッドの製造方法は、プラ
スチック材からなる少なくとも2つの部材を積層し、こ
の部材の少なくとも一方に予め刻設してある溝からなる
インク流路を区画形成する工程と、上記のインク流路を
形成した後で、インク流路に親水性の有機エマルジョン
の水溶液を循環させ、これを乾燥させてインク流路内壁
に親水性の有機被膜を形成する工程とを含むことを特徴
としている。
【0006】
【作用】インク流路を区画形成した後で、インク流路内
壁に親水性の有機被膜を形成することにより、親水性の
効果が確実で、インクはインク流路内壁に良くなじみ、
気泡の取り残しがなくなる。
【0007】
【実施例】図1を参照して、本発明の一実施例について
説明する。まず、インク流路を区画形成する工程につい
て説明する。流路基板1は、インクに対して強く、接着
に適したポリサルフォン樹脂やポリエーテルサルフォン
樹脂などのプラスチック材料からなり、複数のノズル1
aが厚み方向に貫通して穿設してある。図示のように、
流路基板1の中央部前面には突出部1bが設けられ、ノ
ズル1aがこの突出部1bを貫通して穿設してある。流
路基板1の背面には、中央部に加圧室3を含みノズル1
aに連通するインク流路4,5を区画形成するための溝
が予め刻設してある。
【0008】流路基板1の背面に、中板2を積層して接
合し、これによりインク流路4,5を区画形成する。中
板2は流路基板1と同じポリサルフォン樹脂等からな
り、インク供給孔2aが予め厚み方向に貫通して穿設し
てある。流路基板1と中板2との接合面に区画形成され
たインク流路4,5は、ノズル1aおよびインク供給孔
2aと実質的に直交しており、ノズル1aはインク流路
4の先端に連通し、インク供給孔2aはインク流路5に
連通している。
【0009】中板2の背後に、インクプール基板6を積
層して接合する。インクプール基板6も流路基板1と同
じポリサルフォン樹脂等からなり、中板2との接合面に
は、インク供給孔2a…と直交するように、かつこれに
連通するように、共通インク室7が形成してある。共通
インク室7の中央部に、後述のカートリッジケース内よ
りインクが供給される開口7aを設け、この開口7aに
フィルタ8を熱融着により接合する。
【0010】このように流路基板1と中板2とインクプ
ール基板6とを積層して接合することにより、開口7a
から供給されたインクをノズル1aへ導くインクの通路
を構成する。即ちインクの通路は、開口7a,共通イン
ク室7,インク供給孔2a,インク流路5,4を経てノ
ズル1aへ至っている。
【0011】次に、このインクの通路に、親水性の有機
被膜を形成する工程について説明する。
【0012】図示しないが、親水性の有機物エマルジョ
ンの水溶液を別のタンクに用意し、このタンクから開口
7aへ水溶液を供給可能に接続する。有機物エマルジョ
ンとしては、アクリル酸エステルエマルジョン等を用い
る。この水溶液をポンプ等でインクの通路内を数分間循
環させる。
【0013】この後で、親水性の有機物エマルジョンの
水溶液のタンクをインクの連通路から分離させ、代わり
にエアーや窒素ガスをインクの連通路に送り込んで連通
路内を乾燥させる。この工程により、インクの連通路の
内壁に親水性の有機被膜が形成される。
【0014】実験例によれば、ポリサルフォン樹脂で製
造されたインク流路に、上記の工程で親水性の有機被膜
を形成した場合、そのぬれ指数(dyne/cm)は56であ
った。ぬれ指数とは、サンプル表面がどの表面張力の液
体にまでぬれるか(臨界表面張力)を指すものである。
例えば、表面張力50(dyne/cm)の液体にはぬれるが
51(dyne/cm)の液体にはぬれない場合は、ぬれ指数
50(dyne/cm)である。尚、親水性の有機被膜を形成
しないポリサルフォン樹脂で製造されたインク流路で
は、ぬれ指数は32(dyne/cm)であったので、親水性
が大巾に改善されていることが判る。
【0015】このようにしてインク流路に親水性の有機
被膜を形成した後で、流路基板1の加圧室3と対向する
壁面1cに、加圧手段を設ける。即ち加圧手段は、リン
青銅または黄銅などの金属で作られた複数の振動板9と
複数の圧電素子10とをそれぞれ重ね合わせて形成す
る。また流路基板1の壁面1cに共通電極を形成し、各
圧電素子10を接合した各振動板9と導通させる。
【0016】各圧電素子10と共通電極とに、図示しな
い外部の圧電素子駆動用のドライバICと電気的に導通
する電極パターンが形成してある配線部材11としての
フレキシブルケーブルの所定の電極を接続する。
【0017】最後に、インクプール基板6の背後に、イ
ンクのカートリッジケース12をエポキシ等の接着剤に
より接合する。カートリッジケース12内には、ポリウ
レタン等の多孔質材13に含浸させた状態でインクが収
納してあり、空気孔14aを有する蓋体14で封止す
る。フィルタ8が設けてあるので、カートリッジケース
12に収納してあるインク中のごみなどが共通インク室
7へ侵入するのを防いでいる。
【0018】このように構成したインクジェットヘッド
にインクを充填する初期動作の際には、図示しないが、
ノズル1aをキャップで覆ってこのキャップに接続され
ている真空ポンプを用いキャップ内を負圧の状態にする
ことにより、カートリッジケース12内のインクが吸い
出されてヘッドのインク流路全体に充填されるが、上に
述べたようにインク流路内壁に親水性の有機被膜を形成
しているので、インク流路内に気泡を取り残すことがな
い。
【0019】インクを吐出する際には、フレキシブルケ
ーブル11を介してドライバICからの駆動信号を圧電
素子10に供給すると、圧電素子10が変形して振動板
9を加圧室3内側に屈曲させ、これにより加圧室内のイ
ンクが加圧されてノズル1aからインクが吐出する。イ
ンク吐出後は圧電素子10に対する印加電圧は0とな
り、圧電素子10は反動で外方に屈曲して加圧室3内の
圧力がマイナスになる。この負圧により、多孔質材13
内に保持されているインクがフィルタ8を通り、共通イ
ンク室7を通ってインク供給孔2aから加圧室3および
インク流路4,5内に供給される。この時にも、インク
流路内壁は親水性が維持されているので、インク流路内
に気泡を取り込むことがない。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、イン
ク流路を区画形成する工程の後で、インク流路内壁に親
水性の有機被膜を形成するので親水性が向上し、組立時
に低下することがない。従って、インクをノズルに至る
インク流路全体に充填する際の初期動作時などに、イン
ク流路内部に気泡が溜るという問題がなく、低コストで
信頼性の高いインクジェットヘッドを製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2 部材(流路基板、中板) 4,5 インク流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/00 A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック材からなる少なくとも2つ
    の部材を積層し、この部材の少なくとも一方に予め刻設
    してある溝からなるインク流路を区画形成する工程と、 上記インク流路を形成した後で、上記インク流路に親水
    性の有機エマルジョンの水溶液を循環させ、これを乾燥
    させて上記インク流路内壁に親水性の有機被膜を形成す
    る工程とを含むことを特徴とするインクジェットヘッド
    の製造方法。
JP9144094A 1994-04-28 1994-04-28 インクジェットヘッドの製造方法 Pending JPH07290714A (ja)

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JP9144094A JPH07290714A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 インクジェットヘッドの製造方法

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JP9144094A JPH07290714A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 インクジェットヘッドの製造方法

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JPH07290714A true JPH07290714A (ja) 1995-11-07

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JP9144094A Pending JPH07290714A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 インクジェットヘッドの製造方法

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JP (1) JPH07290714A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0945272A2 (en) 1998-03-27 1999-09-29 Nec Corporation Print head for an ink jet printer
US6270212B1 (en) 1998-03-27 2001-08-07 Nec Corporation Print head for an ink jet printer
US6866366B2 (en) 2002-04-23 2005-03-15 Hitachi, Ltd. Inkjet printer and printer head

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0945272A2 (en) 1998-03-27 1999-09-29 Nec Corporation Print head for an ink jet printer
US6270212B1 (en) 1998-03-27 2001-08-07 Nec Corporation Print head for an ink jet printer
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