JPH07290479A - 熱硬化性樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂成形体の製造方法

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JPH07290479A
JPH07290479A JP9165094A JP9165094A JPH07290479A JP H07290479 A JPH07290479 A JP H07290479A JP 9165094 A JP9165094 A JP 9165094A JP 9165094 A JP9165094 A JP 9165094A JP H07290479 A JPH07290479 A JP H07290479A
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JP
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thermosetting resin
mold
molding material
molding
reinforcing fiber
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JP9165094A
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Makoto Yamaguchi
真 山口
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱硬化性樹脂成形材料を低圧で圧縮成形で
き、しかも巣、ピンホールがなく表面光沢に優れかつ良
好な力学特性を有する熱硬化性樹脂成形体を得る。 【構成】 不飽和ポリエステル樹脂100重量部に、炭
酸カルシウム120重量部、ターシャリーブチルパーオ
キシベンゾエート1重量部、バラベンゾキノン0.03
重量部、ステアリン酸亜鉛5重量部及び増粘剤を配合し
た組成物をシート状にした後40℃で1日熟成して増粘
し、30℃での粘度が8.1万ポイズの熱硬化性樹脂成
形材料(A)を得ると共に、成形体形状のスクリーン型
に、25mmのチョップドストランドをバインダーと共
に吹き付けた後加熱硬化して予備成形体(C)を得、金
型に予備成形体(C)を置いてから熱硬化性樹脂成形材
料(A)を置き、30秒間振動を加えながら、雄型15
0℃、雌型135℃とした金型で成形圧力10kg/c
2 で圧縮成形し、熱硬化性樹脂成形体を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性樹脂成形体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステ
ル樹脂等の熱硬化性樹脂に充填材、硬化剤、離型剤、顔
料、増粘剤等を加えた樹脂組成物をガラス繊維等の強化
用繊維物質に含浸し、シート状あるいはバルク状に形成
した熱硬化性樹脂成形材料は、シート・モールディング
・コンパウンド(SMC)、バルク・モールディング・
コンパウンド(BMC)と呼ばれ、主に圧縮成形され
て、住宅設備、工業部品、自動車部品等に広く用いられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、これらの成形材
料は、加熱下において圧縮成形されることが多い。そし
て、圧縮成形は、80〜100kg/cm2 の高圧で行
なわれている。上記従来の圧縮成形法において、適用製
品を拡大して大型化、多品種化しようとすると、大型成
形機の確保及び高額な金型投資等のために、費用負担が
非常に大きくなるという問題があった。したがって、低
圧で圧縮成形できれば、上記費用負担が低減される。と
ころが、低圧で圧縮成形すると、欠肉したり、表面光沢
が低下するとともに、巣、ピンホールが成形体表面に生
じ易いという問題がある。たとえば、成形体が、バスタ
ブに使用される場合には、特に表面光沢は重要であり、
光沢度が85より小さくなると商品としての価値が低下
する。そもそも、巣、ピンホールは、成形体の外観を損
なう上に力学特性、耐久性にも悪影響を及ぼすものであ
る。
【0004】そこで、上記の問題を解消するために、特
開平3−56559号公報に開示されているように、減
圧下でコンパウンドを混練することにより、エアー抱き
込みの少ない熱硬化性樹脂成形材料を製造する方法が提
案されている。しかしながら、この方法は、スチレン等
の重合性単量体が減圧下で気化しやすいので、真空度を
調整しなければならず、充分にエアーを除くことができ
ないために、巣、ピンホールを満足できる程度に減少さ
せることができない。
【0005】また、低圧での流動性を得るために、特公
昭60−16471号公報に開示されているように、成
形材料の粘度を低くして成形する方法が提案されてい
る。しかしながら、この方法では不飽和ポリエステル組
成物と強化繊維との分離が起こり易くなり、特に大型の
ものや深しぼり形状のものでは、成形体内で、強化繊維
の不均一分布による力学特性の不均一が生じると共に、
ボイドが混入しやすいという問題もある。
【0006】また、金型内を減圧して成形する方法が試
みられているが、この方法では、巣、ピンホールは減少
するものの、流動性が得られないばかりか、表面光沢の
改善はみられない。本発明の目的は、熱硬化性樹脂成形
材料を低圧で圧縮成形でき、しかも、巣、ピンホールが
なく、表面光沢に優れた熱硬化性樹脂成形体の製造方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明による熱硬化性
樹脂成形体の製造方法は、熱硬化性樹脂100重量部、
無機充填材80〜350重量部を有する樹脂組成物を熟
成して増粘し、30℃での粘度が1万〜15万ポイズと
なる熱硬化性樹脂成形材料(A)と、強化繊維基材
(B)及び強化繊維からなる予備成形体(C)のいずれ
か一方とを、少なくとも1つずつ重ねて金型内に置き、
加熱下において振動を加えながら、成形圧力2〜30k
g/cm2 で圧縮成形することを特徴とするものであ
る。
【0008】この発明に用いられる熱硬化性樹脂成形材
料は、通常、さらに硬化剤、離型剤、増粘剤、顔料等も
含む。この熱硬化性樹脂成形材料には、主に成形材料の
取扱い性を高めるために、必要に応じて強化繊維が添加
される。この熱硬化性樹脂成形材料は、これをポリエチ
レンフィルム等の離型フィルムで覆い、通常、半日〜2
日間、30〜50℃の温度条件下に材料を置くことによ
り熟成して増粘し、半固体状にされる。この熱硬化性樹
脂成形材料は、目的に応じて、シート状またはバルク状
に形成される。
【0009】熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステ
ル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂をあげることができるが、なかでも不飽和ポリエ
ステル樹脂、ビニルエステル樹脂が好ましく、増粘性、
成形性が良いことから不飽和ポリエステル樹脂が特に好
ましい。
【0010】不飽和ポリエステル樹脂とは、不飽和二塩
基酸とグリコールと必要に応じて飽和二塩基酸とを重縮
合せしめた不飽和ポリエステル、重合性単量体及び必要
により添加される低収縮化のための熱可塑性樹脂からな
る混合物である。
【0011】不飽和二塩基酸としては、無水マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等があげられ
る。グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノール
A、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのエ
チレンオキサイド付加物、ネオペンチルグリコール等が
あげられる。
【0012】飽和二塩基酸としては、無水フタル酸、オ
ルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン
酸、コハク酸、テトラクロロフタル酸、ヘット酸等があ
げられる。重合性単量体としては、スチレン、ジクロロ
スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、メタクリル
酸、メタクリル酸エステル、アクリル酸、アクリル酸エ
ステル、フタル酸ジアリル等があげられるが、なかでも
スチレンが好ましい。不飽和ポリエステル樹脂に含まれ
る重合性単量体の量は、通常20〜60重量%である。
低収縮化のための熱可塑性樹脂としては、ポリスチレ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリ
エチレン、ポリε−カプロラクトン、飽和ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリスチレン−
アクリル酸共重合体、ポリスチレン−ポリ酢酸ビニル共
重合体、エチレン−酢ビ共重合体、塩ビ−酢ビ共重合
体、アクリロニトリル−スチレン共重合体等があげられ
る。
【0013】ビニルエステル樹脂とは、エステル連鎖ま
たはエーテル連鎖の末端にビニル基を有する樹脂であ
り、一般にはエポキシアクリレート樹脂を指す。エポキ
シアクリレート樹脂とは、ビスフェノール型、ノボラッ
ク型等のエポキシ樹脂にアクリル酸、メタアクリル酸等
の不飽和−塩基酸を反応せしめたエポキシアクリレート
と、重合性単量体及び必要により添加される低収縮化の
ための熱可塑性樹脂からなる混合物である。重合性単量
体及び必要により添加される低収縮化のための熱可塑性
樹脂は、上記に示したものが用いられる。
【0014】硬化剤としては、ターシャリーブチルパー
オキシベンゾエート、ターシャリーブチルパーオキシイ
ソプロピルカーボネート、ターシャリーブチルパーオキ
シ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、1,1−ビ
ス(ターシャリーブチルパーオキシ)3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、ベンゾイルパーオキサイド、メ
チルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパー
オキサイド等の有機過酸化物があげられる。
【0015】離型剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム等があげられる。増粘剤としては、
酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウ
ム、水酸化カルシウム等があげられる。
【0016】熱硬化性樹脂成形材料に必要に応じて添加
される強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、石綿
繊維、ホイスカー、有機合成繊維、天然繊維等が使用さ
れる。通常、強化繊維は、一定長さに切断して使用され
る。たとえば、ガラス繊維の場合、ストランドを一定長
さに切断したチョップドストランドが使用可能である。
一定長さとしては、通常、1〜60mmである。
【0017】強化繊維の含有量は、熱硬化性樹脂成形材
料全体に対して10重量%未満である。強化繊維の含有
量が10重量%以上であると、成形体内での力学特性の
不均一が生じる。
【0018】熱硬化性樹脂100重量部とは、不飽和ポ
リエステル、エポキシアクリレート等の重合体(オリゴ
マー)成分と、重合性単量体及び必要により添加される
低収縮化のための熱可塑性樹脂とを合計した量である。
【0019】無機充填材としては、炭酸カルシウム、水
酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、ガラス粉末、タル
ク、マイカ等が使用される。無機充填材の添加量は、熱
硬化性樹脂100重量部に対して、80〜350重量部
の範囲、好ましくは、100〜300重量部の範囲であ
る。無機充填材の添加量が80重量部より少ないと、振
動による高流動化効果が小さく、欠肉しやすくなり、無
機充填材の添加量が、350重量部より多いと、粘度が
大幅に上昇し、充填材と樹脂との均一混合が難しく、硬
化物がもろくなり、力学物性が低下する。
【0020】無機充填材の好ましい粒径は、0.1〜2
00μmである。熟成後の熱硬化性樹脂成形材料(A)
(熱硬化性樹脂成形材料のうち、強化繊維が添加されて
いる場合にはこれを除いた成分)の粘度が、30℃で1
万ポイズ〜15万ポイズ、好ましくは5万〜12万ポイ
ズであるものを用いる。なお粘度は、たとえば、回転式
粘度計、キャピラリーレオメーターにより測定する。粘
度が1万ポイズより小さいと離型フィルムが剥がしにく
くなり、取扱い性が極度に低下するばかりでなく、エア
ーを巻き込み易く、成形体表面に巣が発生し易くなり、
15万ポイズより大きいと、低圧では欠肉しやすい。
【0021】熟成による粘度調節は、どのような方法で
あっても可能であるが、たとえば酸化マグネシウム等の
増粘剤の量や種類を調節することによって、また熟成温
度や時間を調節することによっても調節ができる。
【0022】強化繊維基材(B)としては、通常、強化
繊維からなるマットまたはクロスがあげられる。強化繊
維としては、ガラス繊維、炭素繊維、石綿繊維、ホイス
カー、有機合成繊維、天然繊維等が使用され、コスト及
び物性の点からガラス繊維が好ましく用いられる。たと
えば、ガラス繊維マットとしては、チョップドストラン
ドを平面状に平均に交差させたものをバインダーで接着
してマット状にしたチョップドストランドマット、サー
フェイスマット、コンティニュアスストランドマット等
が用いられ、ガラス繊維クロスとしては、たとえば、ロ
ービングクロス、ガラスクロス等が用いられる。
【0023】強化繊維からなる予備成形体(C)として
は、通常、強化繊維を最終的に得ようとする製品とほぼ
同じ形状に予備成形したものがあげられる。強化繊維と
しては、ガラス繊維、炭素繊維、石綿繊維、ホイスカ
ー、有機合成繊維、天然繊維等が使用される。たとえ
ば、好ましく用いられるガラス繊維の場合、チョップド
ストランドをスクリーン型に二次バインダーと共に吹き
付けて加熱硬化したダイレクトチョップドプリフォー
ム、ループ状になっている連続繊維でつくられたマット
(コンティニュアスストランドマット)をスタンピング
成形することにより得られるスタンプドプリフォーム等
が使用される。また、強化繊維を編地形態に加工し、伸
縮性のあるシートに加工したものも使用される。さら
に、上記強化繊維基材(B)を予備成形してもよい。
【0024】製品に対する強化繊維の含有量は、一般
に、10〜80重量%である。強化繊維の含有量が、1
0重量%より少ないと補強効果が不十分となり、80重
量%より多いと、熱硬化性樹脂成形材料の型内流動抵抗
が大きくなって欠肉する。
【0025】熱硬化性樹脂成形材料(A)をシート状に
製造する場合は、たとえば、公知のSMC製造装置を使
い、ポリエチレンフィルム等の離型フィルム上に、ドク
ターブレードにより、均一厚みに熱硬化性樹脂組成物を
塗布した後、別の離型フィルムで、その上面を覆って形
成する。また、強化繊維を加える場合は、熱硬化性樹脂
組成物を塗布した面に強化繊維を散布し、ロールにより
強化繊維に熱硬化性樹脂を含浸させながらシート状にす
る。バルク状成形材料は、ニーダーなどの混合機により
形成される。
【0026】熱硬化性樹脂成形材料(A)と、強化繊維
基材(B)及び予備成形体(C)のいずれか一方とは、
通常、60〜160℃に加熱された金型内に必要量重ね
て置かれ、圧縮成形される。
【0027】熱硬化性樹脂成形材料(A)と、強化繊維
基材(B)及び予備成形体(C)のいずれか一方との金
型内への配置順序及び重ね合わせ数は、特に限定されな
いが、強化繊維基材(B)または予備成形体(C)を置
いてから熱硬化性樹脂成形材料(A)を重ねて置いても
よいし、その逆であってもよい。また、まず熱硬化性樹
脂成形材料(A)を置き、つぎに強化繊維基材(B)ま
たは予備成形体(C)を置き、最後に再び熱硬化性樹脂
成形材料(A)を置いてもよい。
【0028】成形圧力は、2〜30kg/cm2 、好ま
しくは、5〜20kg/cm2 である。2kg/cm2
より小さいと、重合性単量体の気化を抑えられず、成形
体物性が低下し、30kg/cm2 より大きいと、振動
の効果が少ない。
【0029】金型に振動を加える時間は、通常、熱硬化
性樹脂成形材料を雌型及び雄型のうちいずれか一方の型
に配置した後、他方の型が、成形材料に接触した瞬間か
ら、成形材料の流動性がなくなるまでの間である。成形
材料の流動性がなくなってから金型に振動を加えても振
動による高流動化及び表面性の向上効果がない。
【0030】振動特性としては、振動周波数が20〜5
000Hzで振幅が2〜60μmであるが、振動の効果
及び型の耐久性とのバランス上、振動周波数が500〜
3000Hzで振幅が5〜30μmが好ましい。
【0031】振動の方向は、垂直、水平、3次元のいず
れの振動でも良いが、3次元形状を有する成形体を得る
には、3次元振動が適当である。振動の発生方法として
は、カム・クランク式、アンバランスウェイト式などの
機械的方式、動電型加振機などの電磁型の電気的方式、
電気油圧方式等を用いることができる。
【0032】
【作用】この発明による、熱硬化性樹脂成形体の製造方
法は、熱硬化性樹脂100重量部、無機充填材80〜3
50重量部を有する樹脂組成物を熟成して増粘し、30
℃での粘度が1万〜15万ポイズとなる熱硬化性樹脂成
形材料(A)と、強化繊維基材(B)及び強化繊維から
なる予備成形体(C)のいずれか一方とを、少なくとも
1つずつ重ねて金型内に置き、加熱下において振動を加
えながら、成形圧力2〜30kg/cm2 で圧縮成形す
るものであるから、金型内の成形材料の流動性が大幅に
増大し、成形材料内部または金型内部のエアーを効率的
に排除しながら、成形材料が流動するので、巣、ピンホ
ールが発生せず、表面性に優れた所望形状の成形体が、
低圧条件(2〜30kg/cm2 )でも得られ、しかも
強化繊維基材(B)または強化繊維からなる予備成形体
で強化されるから、得られた成形体の力学特性が均一な
ものとなる。
【0033】
【実施例】この発明の実施例を比較例と対比して以下に
説明する。 実施例1〜5 フマル酸、イソフタル酸及びプロピレングリコールから
なる不飽和ポリエステルと、ポリスチレンとをスチレン
単量体に溶解した不飽和ポリエステル樹脂100重量部
に、炭酸カルシウム(日東粉化社製、NS−100)を
表1に示す量、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエ
ート1重量部、バラベンゾキノン0.03重量部、ステ
アリン酸亜鉛5重量部及び増粘剤を配合した組成物をシ
ート状にした後、40℃で1日熟成し、熱硬化性樹脂成
形材料(A)を作製した。熟成後の粘度は、表1のとお
りである。なお、粘度は、キャピラリーレオメーターに
より、30℃、せん断速度V=12.2sec-1、キャ
ピラリー直径1mm、長さ10mmで測定した。
【0034】一方、成形体である浴槽の形状(350m
m×600mm×高さ270mm)をしたスクリーン型
に、ロービングカッターにより、25mmに切断したチ
ョップドストランドをバインダーと共に吹き付けた後、
熱風乾燥炉で加熱硬化し、ガラスチョップドプリフォー
ムマットを作製して予備成形体(C)とした。なお、成
形体におけるガラスチョップドプリフォームマットの含
有量は、21重量%になるようにした。
【0035】金型に予備成形体(C)を置いてから熱硬
化性樹脂成形材料(A)を重ねて置き、アサヒエンジニ
アリング(株)製300t振動プレス機により、表1に
示す成形圧力で圧縮成形した。振動は、材料が金型に接
触してから開始し、30秒間行なった。加圧時間は、4
分とした。金型温度は、雄型150℃、雌型135℃と
した。
【0036】成形体の評価項目は、成形体底面及び成形
体側面(流動末端部分)の曲げ強度(JIS K−69
11に準拠)、流動性並びに表面状態観察(巣、ピンホ
ールの有無)とした。
【0037】比較例1及び2 ガラスチョップドプリフォームマットを用いず、不飽和
ポリエステル樹脂成形材料中に25mmのチョップドス
トランドを21重量%含有せしめ、そのまま圧縮成形し
た以外は、実施例と同様に圧縮成形し、表1の結果を得
た。
【0038】比較例3〜7 炭酸カルシウムの添加量、粘度、振動の有無を表1に示
すようにした以外は、実施例と同様に圧縮成形を行な
い、表1に示す結果を得た。
【0039】なお、表1中に未充填とあるのは、成形材
料が金型形状に沿って100%充填されずに、欠肉成形
品が得られた場合を示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂成形体の製造方法
によれば、熱硬化性樹脂成形材料を低圧で良好な力学特
性を有する所望形状の成形体に圧縮成形でき、しかも低
圧にもかかわらず、巣、ピンホールがなくかつ光沢がよ
い表面性に優れた成形体が容易に得られるので、安価に
成形体の大型化、多品種化に対応でき、成形幅が大きく
広がるという利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:26 309:08 503:04 B29L 9:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂100重量部、無機充填材
    80〜350重量部を有する樹脂組成物を熟成して増粘
    し、30℃での粘度が1万〜15万ポイズとなる熱硬化
    性樹脂成形材料(A)と、強化繊維基材(B)及び強化
    繊維からなる予備成形体(C)のいずれか一方とを、少
    なくとも1つずつ重ねて金型内に置き、加熱下において
    振動を加えながら、成形圧力2〜30kg/cm2 で圧
    縮成形することを特徴とする熱硬化性樹脂成形体の製造
    方法。
JP9165094A 1994-04-28 1994-04-28 熱硬化性樹脂成形体の製造方法 Pending JPH07290479A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017222142A (ja) * 2016-06-17 2017-12-21 株式会社名機製作所 強化繊維と熱可塑性樹脂を含む成形品のプレス成形装置およびプレス成形方法
WO2021193268A1 (ja) * 2020-03-26 2021-09-30 福井県 複合材料成形品の製造方法及び製造装置

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