JPH07289955A - 粉体塗布ノズル装置 - Google Patents

粉体塗布ノズル装置

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JPH07289955A
JPH07289955A JP10897894A JP10897894A JPH07289955A JP H07289955 A JPH07289955 A JP H07289955A JP 10897894 A JP10897894 A JP 10897894A JP 10897894 A JP10897894 A JP 10897894A JP H07289955 A JPH07289955 A JP H07289955A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、粉体コーティング剤を帯状
に塗布するのに適した構造であり、塗着効率が良く、十
分なコーティング膜厚が安定して得られ、しかも生産ラ
インの高速化にも対応できる構造をした、粉体塗布ノズ
ル装置を提供することを、目的とするものである。さら
に比較的ラインスピードが高速であっても広幅の面塗布
にも対応できる構造の、粉体塗布ノズル装置を提供する
ことをも、目的とするものである。 【構成】 粉体塗布ノズル装置において、粉体供給管路
に連通して、ノズル本体に、ノズル本体の軸方向に沿っ
て細長く開口するスリット状のノズル開口部をもうけ、
該ノズル開口部内に高電圧発生装置と導電状に連結され
た複数の電極ピン又は鋸刃状の電極板を設けた粉体塗布
ノズル装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉体塗装の分野等で、粉
体を被塗物に帯状に塗布したり広い幅にわたって安定し
た塗布をするのに適した粉体塗布ノズル装置に関するも
のであり、更に詳細には最近普及がめざましい飲料缶な
どの、缶の内面の縦方向溶接継ぎ目線上を、粉体コーテ
ィング剤で帯状にコーティングするのに適した、粉体塗
布ノズル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から飲料や食料品などを缶詰にする
場合、容器である缶が、内容物によって腐食されたり、
逆に缶材成分が内容物中に溶出して、うま味などを損な
うのを防止する等の目的で、缶の内面にコーティングが
施されてきた。
【0003】最近の製缶技術やコーティング技術の進歩
により、食料品等の缶はあらかじめコーティングが施さ
れた、いわゆるプレコートメタルから製缶されるのがほ
とんどである。ところが、アルミ材などのしぼり缶いわ
ゆる2ピース缶や引抜缶を除けば、缶の縦方向の継ぎ目
の部分は溶接工程が必要となるため、どうしても溶接工
程後に、溶接の継ぎ目の部分を覆うように帯状にコーテ
ィングする、コーティング加工が必要とになる。
【0004】この溶接線上を覆うように帯状にコーティ
ングするための、コーティング剤として、従来は液状コ
ーティング剤が用いられているのが一般的であった。特
に最近普及がめざましい小容量の飲料缶、例えば直径が
52〜65mm、内容積が190〜350mlクラスの
缶においては、ほとんど全てのものが液状コーティング
剤を用いているといっても過言ではない。それは一般的
に、粉体コーティング剤用のノズル装置の方が、液体コ
ーティング剤用のノズル装置よりも、構造的に大きくな
ってしまうことにもよっていた。
【0005】しかし最近、大気汚染、悪臭防止や有機溶
剤等による環境汚染を防止する等の観点や、うま味など
に対して無溶媒型のコーティング剤の利点などから、小
型缶においていも無公害型の粉体コーティング剤を用い
た、コーティング技術の開発要請が高くなり、粉体コー
ティング剤を用いた缶のコーティング加工が試みられつ
つある。その一例として、プレシジョン・ツール社(ス
イス)の粉体塗布用のノズル装置を上げることができ
る。そのノズル装置を図7に示した要部断面構成図を用
いて説明する。
【0006】すなわち、図7は従来の粉体塗布ノズル装
置の要部断面図であり、図において符号50はノズル本
体部を示し、該ノズル本体部50は、一連の製缶工程に
おける図示されていないシーム溶接機の下流に連設した
形で配置し、シーム溶接機側から送られてくる粉体コー
ティング剤の供給路52、被塗物に付着しなかった粉体
コーティング剤を回収するための回収路54、電極ピン
60、電極ピン60のクリーニング用のエア通路56が
設けられ、先端側には高電圧発生装置58を内在した保
持部材64が設けられ、更に保持部材の下流側には、こ
れも図示されていない加熱炉等が一連の製缶工程として
設けられる。供給路52は被塗物である缶胴62の内面
の溶接線へ向けて軸方向にスリット状に開口したノズル
開口部64と接続し、また電極ピン60は高電圧発生装
置58と接続されている。
【0007】上記した従来の粉体塗布ノズル装置の作用
を説明すると、縦方向の継ぎ目部をシーム溶接機で溶接
した円筒状の缶胴62は、図7の左上流側より連続的に
供給される。缶胴62の供給スピードは、従来の液体コ
ーティング剤の塗布の場合において1分間に150から
多いものでは600個、ラインスピードで表すと30〜
120m/分にも達する。搬送エアと共に供給される粉
体コーティング剤66は、図示されていないホース等の
管路を介して供給路52に供給される。高電圧発生装置
58から電極ピン60へ供給される高電圧は、電極ピン
60と被塗物である缶胴62との間の電位差によってコ
ロナ放電を発生し、この電界を粉体コーティング剤66
が通過することにより、粉体コーティング剤66は静電
気的に荷電され、被塗物である缶胴62に付着する。
【0008】そして缶胴62に付着した粉体コーテイン
グ剤66は、保持部材64の下流側に設けた、これも図
示されていない加熱炉で熱処理が施されて、コーティン
グ膜が形成される。また付着しなかった粉体コーティン
グ剤は、回収路54を通り図示されないホース等の管路
を介して回収タンク等へ回収される。また電極ピン60
の先端は、粉体コーティング剤66が付着してコロナ放
電の妨げにならないように、常に清浄に維持するため、
エア通路56からクリーニング用のエアが供給される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術であ
る粉体塗布ノズル装置においては、次のような問題があ
った。すなわち、それは十分な塗膜厚みが得られないこ
とである。これは電極ピン60が、粉体コーテイング剤
66の供給通路52からノズル開口部64に連通する部
分に、1個だけ設けられているのみであり、粉体コーテ
イング剤66の静電気帯電力が不十分なためと考えられ
る。
【0010】本発明者らの実験によれば、前述した従来
の粉体塗布ノズル装置では、ノズル装置に供給される粉
体コーテイング剤66の、約40%が被塗物に付着せず
に回収路54を通って回収される、というデータがあ
る。このように塗着効率が悪いため、十分なコーティン
グ膜圧が得られず、また膜厚も不均一なものとなり、検
査工程で不良品としてはねられるケースが多く、製品歩
留りを悪くしていた。そして更に十分な塗膜厚みを得る
ためには、被塗物である缶胴62の送り速度を低速に
し、粉体コーティング剤66の供給量も多くしなければ
ならなかった。すなわち、ラインスピードとしては精々
15m/分が限界であり、これを越えると被塗物表面に
発生する乱気流が粉体コーティング剤の付着の妨げとな
り、付着効率は急激に低下し、さらに粉体供給量を多く
すると、搬送エアと共に輸送される粉体コーティング剤
66の輸送量に脈動が発生したりして、膜厚が不安定と
なるなど、生産ラインの高速化の障害ともなっていた。
【0011】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、本発明の目的は、粉体コーティング剤
を帯状に塗布するのに適した構造でありしたり、塗着効
率が良く、十分なコーティング膜厚が安定して得られ、
しかも生産ラインの高速化にも対応できる構造をした、
粉体塗布ノズル装置を提供することを、目的とするもの
である。さらに比較的ラインスピードが高速であって
も、広幅の面塗布にも対応できる構造の、粉体塗布ノズ
ル装置を提供することをも、目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために次のような構成とした。すなわち、粉体
塗布ノズル装置において、粉体供給管路に連通して、ノ
ズル本体に、該ノズル本体の軸方向に沿って細長く開口
するスリット状のノズル開口部を設け、該ノズル開口部
内に高電圧発生装置と導電状に連結されたスパーク防止
のための抵抗値をもつ複数の電極ピンを設けた構成の粉
体塗布ノズル装置とした。また前記複数の電極ピンをノ
ズル開口部の長手方向に沿って複数列に配列した構成の
粉体塗布ノズル装置とした。また前記複数の電極ピンが
ブラシ状に植毛されているように構成された粉体塗布ノ
ズル装置とした。
【0013】また、粉体塗布ノズル装置において、粉体
供給管路に連通して、ノズル本体に、該ノズル本体の軸
方向に沿って細長く開口するスリット状のノズル開口部
を設け、該ノズル開口部内に高電圧発生装置と導電状に
連結された鋸刃状の電極板を設けた構成の粉体塗布ノズ
ル装置とした。更に前記鋸刃状の電極板をノズル開口の
長手方向に沿って複数列に配列した構成の粉体塗布ノズ
ル装置とした。
【0014】また、粉体塗布ノズル装置において、粉体
供給管路に連通して、ノズル本体に、該ノズル本体の軸
方向に沿って細長く開口するスリット状のノズル開口部
を隣接して複数列に設け、該複数列のノズル開口部のそ
れぞれに複数の電極ピン又は鋸刃状の電極板を設けた構
成の粉体塗布ノズル装置とした。
【0015】
【作用】次に本発明の作用について説明する。本発明で
は、前記したような構成の粉体塗布ノズル装置としたの
で、搬送エアと共に供給される粉体コーティング剤は、
ノズル本体の軸方向すなわち被塗物の移動方向に沿って
細長く開口するスリット状のノズル開口部内に設けた、
複数の電極ピン又は鋸刃状の電極板と被塗物との間に発
生する多数のコロナ放電によって、十分に静電気的に帯
電されて、被塗物に塗布される。また電極ピン又は電極
板は被塗物の移動方向に沿って設けられているので、粉
体の静電気帯電効率も優れ、従ってラインスピードが高
くなって被塗物表面に乱気流が発生しても、静電気的な
吸着力がすぐれ、塗着効率が良く、十分なコーティング
膜厚が安定して得られ、しかも生産ラインの高速化にも
対応できる。また粉体輸送量に多少脈動があってもノズ
ル開口部が細長く開口するスリット状をしているので、
粉体がノズル開口部を進行方向に進につれて平準化され
て均一な膜厚が得られる。
【0016】
【実施例】以下本発明の粉体塗布ノズル装置を、その実
施例を示す図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明
の粉体塗布ノズル装置の第1実施例を示す縦断面図であ
り、図2は図1の横断面図であり、図3は同様の電極ピ
ンを複数列に設けた実施例を示す横断面図である。また
図4は第2実施例を示す縦断面図であり、図5は図4の
横断面図であり、図6は同様の電極板を複数列に設けた
実施例を示す横断面図である。
【0017】まず、第1実施例から説明する。図1及び
図2において、符号1は粉体塗布ノズル装置を示し、該
粉体塗布ノズル装置1は、被塗物である小型飲料用缶等
の内面のシーム溶接部を、帯状にコーティングするのに
適するように構成されたもので、一連の製缶工程におけ
る図示されていないシーム溶接機の下流に、連設した形
で配置される。2はノズル本体を示し、該ノズル本体2
は、ポリプロピレン等のプラスチック製で、被塗物であ
る缶胴3の内面の溶接線4へ向けて軸方向(被塗物の移
動方向)に細長いスリット状に開口したノズル開口部5
が設けられている。ノズル開口部5の軸方向長さは少な
くとも20mm以上が望ましい。
【0018】シーム溶接機側から送られてくる粉体コー
ティング剤17の供給管路6及び被塗物に付着しなかっ
た粉体コーティング剤17を回収するための回収管路7
が前記ノズル本体部2のノズル開口部5に連通して設け
られる。8はスパーク防止型のカーボンファイバーから
なる電極ピンであり、該電極ピン8は電気抵抗値が10
5 〜107 Ω・cm、望ましくは106 Ω・cm程度の
ものが用いられる。電極ピン8は電気抵抗値がこれから
外れると火花放電を発生したり、望ましいコロナ放電が
得られない。電極ピン8はシリコーン材からなる絶縁材
9を介してノズル本体部2のノズル開口部5内に軸方向
に複数個設けられている。10はカーボンファイバー材
等からなる電極棒で、該電極棒10はシリコーン材から
なる絶縁被覆材11を介してノズル本体2に埋設され、
電極棒10と電極ピン8とは導電材からなる接続ピン1
2で連結される。なお電極ピン8はブラシ状にノズル開
口部5の長手方向に連続して植毛された構成であっても
よい。
【0019】13は高電圧発生装置であり、該高電圧発
生装置13は、ポリプロピレン又はMCナイロン等から
なるプラスチック製の支持部材14を介してノズル本体
2に連結され、高電圧発生装置13の出力端子部は前記
電極棒10に接続される。15はノズル開口部5の両側
に設けられたブラシ又はブレードで、該ブラシ又はブレ
ード15は柔軟性のあるグラスファイバー、ナイロン、
PET等のプラスチック等からなり、ノズル開口部5か
ら被塗物へむけて噴出される粉体コーティング剤17の
幅が必要以上に広がるのを、防止する機能を果たす。1
6は高電圧発生装置13の給電用ケーブルの一部を示す
ものであり、また17は搬送用のエアと共に供給される
粉体コーティング剤を示し、18は塗布作業中の被塗物
である缶胴3がアース接地されていることを示したもの
である。
【0020】上記した本発明の第1実施例による、粉体
塗布ノズル装置の作用を説明すると、被塗物である小型
飲料缶等の縦方向の継ぎ目部を、シーム溶接機で溶接し
た円筒状の缶胴3は、図1の左手上流側より連続的に供
給される。そして、搬送エアと共に供給される粉体コー
ティング剤17は、図示されていないホース等の管路を
介して供給管路6に供給される。高電圧発生装置13か
ら電極棒10及び接続ピン12を介して電極ピン8へ供
給される高電圧は、電極ピン8とアース接地18されて
いる被塗物すなわち缶胴3との間の電位差によってコロ
ナ放電を発生し、この電界を粉体コーティング剤17が
通過することにより、粉体コーティング剤17は静電気
的に荷電され、被塗物である缶胴3に付着する。
【0021】その際に電極ピン8は軸方向に細長いスリ
ット状のノズル開口部5内に、長手方向に複数箇所に設
けられているので、ノズル開口部5の最初の部分では静
電気的に帯電不足であった粉体コーティング剤17も、
進行方向に流れるにつれて十分に帯電されるので、付着
効率も極めて高く、十分な塗膜厚みもえられ、また被塗
物の高速移動にも十分に対応することができる。
【0022】次に第1実施例の変形として、電極ピンを
複数列に設けた構造の粉体塗布ノズル装置について、図
3を用いて説明する。なお図1及び図2に示した構成と
同様の機能を果たす部分には、図1及び図2と同一の符
号を付して、その詳細な説明は省略する。図3は図1に
おける電極ピン8を複数列に設けた実施例を示す横断面
図である。図において符号2はノズル本体であり、5は
ノズル開口部、6は供給管路、10は電極棒、11は絶
縁被覆材であり、20は複列に設けた電極ピンであり、
該電極ピン20は複数個がノズル開口部5の長手方向に
沿って複数列に配列される。なお電極ピン20は第1実
施例でも述べたようにブラシ状に長手方向に連続して植
毛されたものであってもよい。21は電極棒10と前記
電極ピン20とを連結する接続ピンであり、該接続ピン
21は上部がY字状に分岐している。なお図3では電極
ピン20を2列に設けたものを示したが、これに限るも
のではなく、3列或いはそれ以上の列に設けたものであ
ってもよく、またノズル開口部5の両側壁に設けたもの
であってもよい。以上の構成による粉体塗布ノズル装置
においては、粉体コーティング剤17の静電気帯電効率
は一層高まるので高品質の塗膜が得られる。
【0023】次に第2実施例を図4及び図5を用いて説
明する。なお第1実施例と同様の機能を果たす部分に
は、第1実施例と同一の符号を付して、その詳細な説明
は省略する。図において、符号1は粉体塗布ノズル装置
を示し、該粉体塗布ノズル装置1は、被塗物である小型
飲料用缶等の内面のシーム溶接部を、帯状にコーティン
グするのに適するように構成されたもので、一連の製缶
工程における図示されていないシーム溶接機の下流に、
連設した形で配置される。
【0024】2はノズル本体を示し、該ノズル本体2
は、ポリプロピレン等の樹脂からなり、被塗物である缶
胴3の内面の溶接線4へ向けて軸方向(被塗物の移動方
向)に細長いスリット状に開口したノズル開口部5が設
けられている。シーム溶接機側から送られてくる粉体コ
ーティング剤17の供給管路6及び被塗物に付着しなか
った粉体コーティング剤17を回収するための回収管路
7が、前記ノズル本体2のノズル開口部5に連通して設
けられる。30は鋸刃状の形状をした金属又はカーボン
等の導電体又は半導体からなる電極板であり、該電極板
30はノズル本体部2のノズル開口部5内に軸方向に埋
設されている。10はカーボン材等からなる電極棒で、
該電極棒10はシリコーン材からなる絶縁被覆材11を
介してノズル本体2に埋設され、電極板30と電極棒1
0とは導電材からなる接続ピン12で連結される。
【0025】13は高電圧発生装置であり、該高電圧発
生装置13は、ポリプロピレン又はMCナイロン等から
なるプラスチック製の支持部材14を介して、ノズル本
体2に連結される。高電圧発生装置13の出力端子部
は、前記電極棒10に接続される。15はノズル開口部
5の両側に設けられたブラシ又はブレードで、該ブラシ
又はブレード15は柔軟性のあるグラスファイバー、ナ
イロン、PET等のプラスチック等からなり、ノズル開
口部5から被塗物へむけて噴出される粉体コーティング
剤17の幅が、必要以上に広がるのを防止する機能を果
たす。16は高電圧発生装置13の給電用ケーブルの一
部を示すものであり、また17は搬送用のエアと共に供
給される粉体コーティング剤を示し、18は塗布作業中
の被塗物である缶胴3がアース接地されていることを示
したものである。
【0026】上記した本発明の第2実施例による、粉体
塗布ノズル装置の作用を説明すると、被塗物である小型
飲料缶等の縦方向の継ぎ目部をシーム溶接機で溶接した
円筒状の缶胴3は、図4の左手上流側より連続的に供給
される。そして、搬送エアと共に供給される粉体コーテ
ィング剤17は、図示されていないホース等の管路を介
して供給管路6に供給される。高電圧発生装置13から
電極棒10及び接続ピン12を介して電極板30へ供給
される高電圧は、電極板30とアース接地されている被
塗物すなわち缶胴3との間の電位差によって、電極板3
0の鋸刃状の多数の尖端からそれぞれ多数のコロナ放電
を発生し、この電界を粉体コーティング剤17が通過す
ることにより、粉体コーティング剤17は静電気的に荷
電され、被塗物である缶胴3に付着する。その際電極板
30は軸方向に長いスリット状のノズル開口部5内に、
長手方向に設けられているので、ノズル開口部5の最初
の部分では静電気的に帯電不足であった粉体も、進行方
向に流れるにつれて、十分に帯電するので付着効率も極
めて高く、十分な塗膜厚みもえられ、また被塗物の高速
移動にも十分に対応することができる。
【0027】次に第2実施例の変形として、電極板を複
数列に設けた構造の粉体塗布ノズル装置について、図6
を用いて説明する。なお図4及び図5に示した構成と同
様の機能を果たす部分には、図4及び図5と同一の符号
を付して、その詳細な説明は省略する。図6は図4にお
ける電極板30を複数列に設けた実施例を示す横断面図
ある。図において符号2はノズル本体であり、5はノズ
ル開口部、6は供給管路、10は電極棒、11は絶縁被
覆材であり、31は電極板であり、該電極板31はノズ
ル開口部5の長手方向に沿って複数列に配列される。3
2は電極棒10と前記電極板31とを連結する接続ピン
であり、該接続ピン32は上部がY字状に分岐してい
る。なお図6では電極板31を2列に設けたものを示し
たが、これに限るものではなく、3列或いはそれ以上の
列に設けたものであってもよく、またノズル開口部5の
両側壁に設けたものであってもよい。以上の構成による
粉体塗布ノズル装置においては、粉体コーティング剤の
静電気帯電効率は一層高まるので高品質の塗膜が得られ
る。
【0028】本発明者らの実験によれば、本発明による
粉体塗布ノズル装置を用いた粉体コーティング剤の帯状
塗布において、従来と同一条件の基で塗着効率が85%
以上であるというデータが得られている。これは従来の
塗着効率が60%程度であったものに比較して、十分に
高いものであり、またコーティング膜の厚み、均一性等
の品質あるいは被塗物の高速移動にも十分に満足できる
ものであった。
【0029】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
は、そもそも従来粉体コーティング剤による帯状コーテ
イングが困難であった飲料缶などの、缶の内面の縦方向
溶接継ぎ目線上を、粉体のコーティング剤で帯状にコー
ティングすることを目的に開発されたもので、実施例の
説明も便宜上、飲料缶等の缶を対象にして説明した。し
かし、被塗物対象は単に飲料缶に限定されるものではな
い。例えば家具や電気製品等の粉体コーティング分野に
おいても、粉体コーティング剤の帯状塗布はしばしば必
要となる。また帯状塗布は単列だけでなく、本発明の粉
体塗布ノズル装置を複数個並列に設けることにより、複
数列の帯状コーティングを同時に塗布することもできる
し、また複数列の粉体塗布ノズル装置のそれぞれに異な
った粉体コーティング剤を供給することにより、異なっ
た材質による縞模様のコーティング膜が得られるなど、
その用途は幅広いものである。更に1個のノズル本体に
複数の電極ピン又は電極板を配設したスリット状のノズ
ル開口溝を複数列隣接して設けることにより広幅の面塗
布も可能となる。
【0030】
【発明の効果】本発明の粉体塗布ノズル装置は、上記の
ような構成としたので、粉体コーティング剤を帯状に塗
布するのに適した構造であり、塗着効率が良く、十分な
コーティング膜厚が安定して得られ、しかも生産ライン
の高速化にも対応できる構造の、粉体塗布ノズル装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉体塗布ノズル装置の第1実施例を示
す縦断面図。
【図2】図1の横断面図。
【図3】図1における電極ピンを複数列に設けた実施例
を示す横断面図。
【図4】第2実施例を示す縦断面図。
【図5】図4の横断面図。
【図6】図4における電極板を複数列に設けた実施例を
示す横断面図。
【図7】従来の粉体塗布ノズル装置の要部断面図。
【符号の説明】
1…粉体塗布ノズル装置 2…ノズル
本体 3…被塗物(缶胴) 5…ノズル
開口部 6…供給管路 8…電極ピ
ン 13…高電圧発生装置 17…粉体コ
ーティング剤 30…電極板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体塗布ノズル装置において、粉体供給
    管路に連通して、ノズル本体に、該ノズル本体の軸方向
    に沿って細長く開口するスリット状のノズル開口部を設
    け、該ノズル開口部内に高電圧発生装置と導電状に連結
    されたスパーク防止のための抵抗値をもつ複数の電極ピ
    ンを設けたことを特徴とする粉体塗布ノズル装置。
  2. 【請求項2】 複数の電極ピンをノズル開口部の長手方
    向に沿って複数列に配列したことを特徴とする請求項1
    に記載の粉体塗布ノズル装置とした。
  3. 【請求項3】 複数の電極ピンがブラシ状に植毛されて
    いることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体塗布
    ノズル装置とした。
  4. 【請求項4】 粉体塗布ノズル装置において、粉体供給
    管路に連通して、ノズル本体に、該ノズル本体の軸方向
    に沿って細長く開口するスリット状のノズル開口部を設
    け、該ノズル開口部内に高電圧発生装置と導電状に連結
    された鋸刃状の電極板を設けたことを特徴とする粉体塗
    布ノズル装置。
  5. 【請求項5】 鋸刃状の電極板をノズル開口部の長手方
    向に沿って複数列に配列したことを特徴とする請求項4
    に記載の粉体塗布ノズル装置。
  6. 【請求項6】 粉体塗布ノズル装置において、粉体供給
    管路に連通して、ノズル本体に、該ノズル本体の軸方向
    に沿って細長く開口するスリット状のノズル開口部を隣
    接して複数列に設け、該複数列のノズル開口部のそれぞ
    れに複数の電極ピン又は鋸刃状の電極板を設けたことを
    特徴とする粉体塗布ノズル装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114016284A (zh) * 2021-10-22 2022-02-08 武汉纺织大学 驻极熔喷无纺布的抗菌抗病毒改性方法

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