JPH07289554A - 超音波式診断装置 - Google Patents

超音波式診断装置

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JPH07289554A
JPH07289554A JP6084926A JP8492694A JPH07289554A JP H07289554 A JPH07289554 A JP H07289554A JP 6084926 A JP6084926 A JP 6084926A JP 8492694 A JP8492694 A JP 8492694A JP H07289554 A JPH07289554 A JP H07289554A
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JP
Japan
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ultrasonic
waves
vibrating
wave
substrate
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Application number
JP6084926A
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English (en)
Inventor
Keiichi Yoshida
恵一 吉田
Fumio Kitagawa
文夫 北川
Chomei Matsushima
朝明 松嶋
Atsushi Sakai
淳 阪井
Koichi Aizawa
浩一 相澤
Tsutomu Kunugihara
勉 櫟原
Toshiro Abe
敏郎 阿部
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/48Other medical applications
    • A61B5/4869Determining body composition
    • A61B5/4872Body fat

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
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  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】皮膚での超音波の反射を防止しながらもオイル
状の液体の塗布を不要にする。 【構成】超音波センサAは、パッケージ2に超音波振動
子1を納装した構成を有する。パッケージ2において超
音波振動子1の前方部位には開口窓2cが形成され、開
口窓2cはキチン質の人工皮膜4で閉塞される。パッケ
ージ2と人工皮膜4とに囲まれた空間内にはシリコンオ
イルよりなる超音波伝達用液体5が充填され、超音波振
動子1は超音波伝達用液体5の中に浸漬される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人体内の脂肪層の厚み
や血管の弾性率のように健康の診断や管理の目安になる
情報を超音波を用いて求めるようにした超音波式診断装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波を用いて人体の体内の情
報(脂肪層の厚み、血管の弾性率、血管の形状など)を
求めようとするときには、皮膚での超音波の反射を抑制
して超音波が体内に効率よく伝播されるように、超音波
振動子と皮膚との間にオイル状の液体を介在させるよう
にしている。すなわち、皮膚にオイル状の液体を塗布し
て超音波振動子を密着させるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、計測
を行なう箇所に対応する皮膚に的確に液体を塗布する必
要があり、液体の塗布作業が面倒であるという問題があ
る。また、人体に液体を塗布するものであるから、被診
断者にはべたつき等の不快感が生じるという問題もあ
る。
【0004】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、皮膚での超音波の反射を防止しながらもオイ
ル状の液体の塗布を不要にした超音波式診断装置を提供
しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、人の
皮膚に密着され超音波を送受する超音波センサと、超音
波センサによる送波超音波と受波超音波との関係に基づ
いて体内の各種情報を求める信号処理部とを備えた超音
波式診断装置において、超音波センサは、超音波振動子
と、超音波振動子を納装するとともに超音波振動子の前
方部位に開口窓を有するパッケージと、上記開口窓を閉
塞するとともに超音波に対する物理的性質が皮膚とほぼ
等しい人工皮膜と、パッケージおよび人工皮膜により囲
まれる空間内に超音波振動子を浸漬するように充填され
た超音波伝達用液体とを備えることを特徴とする。
【0006】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、超音波振動子は、表面の一部に空所を形成した半
導体の基板と、基板の表面に形成される絶縁層と、絶縁
層を空所の開口面の少なくとも一部を覆う形に延長して
形成した振動梁と、薄膜状の圧電体層の厚み方向の両面
にそれぞれ電極を設け振動梁において基板とは反対側の
一面と圧電体層との間に一方の電極を介装した振動エレ
メントとからなり、1つの基板上に同方向に延長された
複数の振動梁が設けられるとともに、各振動梁にそれぞ
れ振動エレメントが設けられていることを特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、上記基板上に送波用の振動エレメントと受波用の振
動エレメントとを設けたことを特徴とする。請求項4の
発明は、請求項1の発明において、人工皮膜はキチン質
であることを特徴とする。請求項5の発明では、請求項
1の発明において、超音波センサから間欠的に超音波を
送波し、信号処理部は、体内の脂肪層の外側界面と内側
界面とでそれぞれ反射した超音波の受波時刻の時間差に
基づいて脂肪層の厚みを計測することを特徴とする。
【0008】請求項6の発明では、請求項1の発明にお
いて、超音波センサから間欠的に超音波を送波し、信号
処理部は、反射波のうち縦波の受波時刻と横波の受波時
刻とに基づいて求めた縦波速度と横波速度との関係に基
づいて血管の管壁の弾性率を計測することを特徴とす
る。
【0009】
【作用】請求項1の発明の構成によれば、超音波振動子
をパッケージ内に納装し、かつパッケージには超音波振
動子の前方に開口窓を形成し、この開口窓を人工皮膜に
より閉塞するとともに、パッケージおよび人工皮膜によ
り囲まれる空間内に超音波振動子を浸漬するように超音
波伝達用液体を充填しているのであって、超音波に対し
て人の皮膚に近い物理的特性を有する人工皮膜を皮膚に
密着させることで皮膚と人工皮膜との間の密着度を高め
るとともに音響的に連続させ、しかも、超音波振動子と
人工皮膜との間に超音波伝達用液体を充填することで、
超音波振動子から皮膚への超音波の伝達経路に空気層を
介在させないようにして超音波を効率よく伝達すること
ができるのである。
【0010】請求項2の発明の構成によれば、半導体の
基板の表面に形成される絶縁層によって後面側が空所と
なった振動梁を形成し、この振動梁の表面に薄膜状の圧
電体層を有する振動エレメントを積層しているので、半
導体製造技術を用いた微細加工により超音波振動子を製
造することができ、従来のようなセラミック焼結体を用
いた超音波振動子に比較すれば大幅に小型化することが
できる。しかも、1つの基板上には同方向に延長された
複数本の振動梁を形成し、各振動梁にそれぞれ振動エレ
メントを設けていることによって、振動エレメントがア
レイ状に配列されるのであって、各振動エレメントを駆
動する超音波の位相差と振動エレメントの配置間隔との
関係を適宜設定すれば各振動エレメントから発生する超
音波の干渉によって強い指向性を得ることができるので
ある。すなわち、アレイ状の振動エレメントを構成する
ことで小型かつ強指向性の超音波振動子を構成すること
が可能となる。さらには、各振動エレメントが小型であ
ることによって、振動周波数を高くすることができ、セ
ラミック焼結体の超音波振動子では高々数百kHz程度
が限界であったのに対してさらに高い周波数の超音波を
送受することが可能になり、波長の短い超音波により高
い分解能を得ることができる。また、半導体の基板に振
動エレメントを設けているのであって、半導体製造技術
を用いれば振動エレメントとともに基板上に回路部を形
成することが可能であり、このことによっても小型化が
可能になる。
【0011】請求項3の発明の構成によれば、送波用と
受波用との振動エレメントを1つの基板上に設けている
から、送波用の振動エレメントと受波用の振動エレメン
トとの位置関係を半導体製造技術によって正確に規定す
ることができ、測定精度の向上につながるのである。請
求項4の発明の構成は、人工皮膜の望ましい実施態様で
あって、人工皮膜として皮膚との整合性がよいキチン質
を用いることによって、人工皮膜の皮膚への密着度を高
めているのである。
【0012】請求項5の発明および請求項6の発明は、
診断内容の望ましい実施態様であって、請求項5の発明
の構成では、体内の脂肪層の外側界面と内側界面とでそ
れぞれ反射した超音波の受波時刻の時間差に基づいて脂
肪層の厚みを計測し、請求項6の発明の構成では、縦波
速度と横波速度とを求め、両者の関係に基づいて血管の
弾性率を測定することができ、いずれの場合も人体の外
部から直接測定することができないような体内の情報を
超音波を用いることで容易に計測することができるので
ある。
【0013】
【実施例】図1に示すように、超音波振動子1は、金属
ないし合成樹脂により形成されたパッケージ2に納装さ
れることによって超音波センサAを構成する。パッケー
ジ2は、超音波振動子1が載置されるとともに外部回路
に電気的に接続される端子3を備えた平板状のベース2
aと、ベース2aにおいて超音波振動子1が載置された
面と同じ面に被着されるカバー2bとからなる。ベース
2aとカバー2bとは、周部同士が溶着などの固着方法
で封着されている。また、カバー2bはベース2aに対
して超音波振動子1の突出寸法よりも大きな突出寸法を
有し、カバー2bにおいて超音波振動子1の前方に対応
する部位には開口窓2cが形成されている。さらに、開
口窓2cにはキチン質の人工皮膜4が覆着され、パッケ
ージ2と人工皮膜4とによって密封された空間内には超
音波振動子1を浸漬する超音波伝達用液体5としてシリ
コンオイルが充填されている。
【0014】超音波振動子1は、図2に示すように、シ
リコンの基板11の表面に二酸化シリコンよりなる絶縁
層12を有するとともに、基板11の表面の一部に形成
された空所11aの開口面の一部を覆うように絶縁層1
2の一部を延長した形の振動梁13を有し、この振動梁
13における基板11とは反対側の一面に振動エレメン
ト14を積層して形成されている。振動梁13を形成す
るにあたっては、絶縁層12にレジストによるパターン
を形成し、イオンミリングや異方性エッチングなどの半
導体製造技術を用いることで空所11aを抜き取る。こ
のように絶縁層12の背面側に空所11aを形成するこ
とで、振動梁13が形成されるのである。振動エレメン
ト14は、薄膜状の圧電体層15の厚み方向の両面に電
極16,17を積層したものであって、圧電体層15と
電極16,17とは多元スパッタリングなどの技術を用
いることによって形成される。ここに、振動梁13と圧
電体層15との間の電極16は2層構造になっており、
圧電体層15に密着されている電極層16aの構成物質
が絶縁層12に拡散することのないように電極層16a
と絶縁層12との間に拡散防止層16bを設けた構造に
なっている。また、電極17は振動梁13の基部側に形
成されている。
【0015】ところで、超音波振動子1は、図3に示す
ように、1つの基板11の上に同方向に延長された複数
個(ここでは4個)の振動梁13を有し、各振動梁13
に振動エレメント14が設けられることによってアレイ
化されている。このように、複数個の振動エレメント1
4を1つの基板11に形成し、かつ半導体製造技術を用
いることで、振動エレメント14の配置寸法を精密に管
理することができ、各振動エレメント14で送受する超
音波に適当な位相差を設定することで、超音波の指向性
を制御することが可能になる。すなわち、指向性を高め
たり、指向方向を変化させることが可能になるのであ
る。また、図1に示すように、1つの基板11に送波用
と受波用との振動エレメント14a,14bを設けるこ
とによって、1つの超音波振動子1によって送波と受波
とを各別に行なうことができるようにしてある。さら
に、図2に示すように、基板11の一部には振動エレメ
ント14を超音波が送波されるように駆動したり受波し
た超音波を増幅したりするための回路部18が形成され
る。
【0016】上記構成を有することによって、皮膚への
密着部位には皮膚に類似した成分からなる人工皮膜4を
用いることで、オイル状の液体を用いなくとも皮膚との
密着度を高めて超音波に位相のずれが生じないようにす
ることができ、しかも超音波振動子1と人工皮膜4の間
には超音波伝達用液体5を充填してあるから、結果的に
超音波振動子1と皮膚との間での超音波の位相ずれを防
止することができるのである。すなわち、従来のように
オイル状の液体を皮膚に塗布する必要がないのである。
【0017】ところで、上述した超音波センサAを用い
れば、皮下脂肪や内蔵の脂肪の厚みなど人体内の脂肪層
の厚みを測定したり、血管の形状や弾性率を測定するこ
とが可能になる。これらの情報は、肥満度や動脈硬化等
の成人病につながる疾患の判定要素として用いることが
できる。たとえば、皮下脂肪の脂肪層21の厚みを測定
するには、図4に示すように、皮膚22に超音波センサ
Aの人工皮膜4を密着させる。この場合、図5(a)に
矢印で示しているように、脂肪層21の外側界面(皮膚
22と脂肪層21との界面)と内側界面(脂肪層22と
他の組織との界面)とで超音波が反射されるから、超音
波を間欠的に送波すると、図5(b)に示すように、1
回の送波に対して異なる時刻に反射波を2回受波するこ
とになり、両反射波の受波時刻の時間差tを求めれば脂
肪層21の厚みを求めることができる。すなわち、媒質
中での超音波の伝播速度をv(=(E/ρ)1/2 、ただ
し、Eは媒質の弾性率、ρは媒質の密度)とするとき、
脂肪層21の厚みdは、d=vtの関係になり、伝播速
度vは既知であるから時間差tがわかれば脂肪層21の
厚みdを求めることができるのである。
【0018】脂肪層21の厚みを測定する際には、図6
に示すような構成の信号処理部Bを用いる。信号処理部
Bは、送波用の振動エレメント14aを駆動する時間間
隔を設定し設定された時間間隔で高周波を間欠的に発生
する同期制御部31を備え、同期制御部31から出力さ
れる高周波により超音波センサAの振動エレメント14
aが駆動されて超音波が間欠的に送波されるのである。
また、受波用の振動エレメント14bの出力である受波
信号は、増幅部31で増幅されるとともに検波および波
形整形が施された後に演算回路33に入力される。演算
回路33では、同期制御部31で発生する同期信号に基
づいて時間軸部34で設定される受波期間内に受波され
た超音波に対する受波信号のみを演算対象とする。すな
わち、受波期間は超音波の送波後の一定期間に設定さ
れ、この受波期間内に検出された受波信号に基づいて2
回の受波時刻の時間差tから脂肪槽21の厚み寸法が求
められるのである。ここにおいて、信号処理部Bにおけ
る超音波センサAとの接続部には、アレイ状に配列され
た各振動エレメント14での送受の位相をずらす遅延回
路などからなる位相差制御部を設け、位相差を適宜制御
することによって、指向性の強さを変化させたり、指向
方向を変化させることができるようにしてある。したが
って、超音波センサAを定位置に固定した状態で図7
(a)に破線の矢印で示すように指向方向を走査すれ
ば、超音波センサAを移動させることなく広い範囲に亙
って脂肪層21の厚みなどを測定することができるので
ある。このようにして測定した脂肪層21の厚みの分布
例を図6(b)に示す。図6(b)では脂肪層21の厚
みの等しい部分を1本の曲線で結ぶことにより等高線状
の分布図を示している。
【0019】一方、血管の管壁の弾性率を求める場合に
は、弾性率E(kgf/mm2 )について次の関係が成
立することを利用する。 E=(ρ/g)(3vt2 vl2 −4vt4 )/(vl
2 −vt2 ) ただし、ρは血管の密度(kg/mm3 )、gは重力加
速度(=9800mm/s)、vlは縦波速度(mm/
s)、vtは横波速度(mm/s)である。しかるに、
超音波を間欠的に送波して縦波と横波との受波時刻を各
別に求めることにより、上式によって血管の管壁の弾性
率を求めることができる。この演算を行なう場合につい
ても信号処理部Bの構成は図6の構成とほぼ同様である
が、演算回路33において縦波と横波とを個別に識別
し、上式の演算を行なう点が相違する。また、血管の管
壁での反射波と脂肪層21での反射波とを識別するため
に、図8に示すように、信号処理部Bには音圧測定回路
35を設けてあり、音圧測定回路35では送波と受波と
の音圧の相対比を求めることによって、脂肪層21と血
管とのどちらでの反射波かを識別する。
【0020】
【発明の効果】請求項1の発明の構成によれば、超音波
振動子をパッケージ内に納装し、かつパッケージには超
音波振動子の前方に開口窓を形成し、この開口窓を人工
皮膜により閉塞するとともに、パッケージおよび人工皮
膜により囲まれる空間内に超音波振動子を浸漬するよう
に超音波伝達用液体を充填しているので、超音波に対し
て人の皮膚に近い物理的特性を有する人工皮膜を皮膚に
密着させることで皮膚と人工皮膜との間の密着度を高め
るとともに音響的に連続させ、しかも、超音波振動子と
人工皮膜との間に超音波伝達用液体を充填することで、
超音波振動子から皮膚への超音波の伝達経路に空気層を
介在させないようにして超音波を効率よく伝達すること
ができるという利点を有する。すなわち、従来のように
オイル状の液体を皮膚に塗布する必要がなく、超音波セ
ンサを皮膚に密着させるだけでよいから、容易に使用で
きるようになり、かつ被診断者も不快感が生じないとい
う利点を有する。
【0021】また、半導体の基板の表面に形成される絶
縁層によって後面側が空所となった振動梁を形成し、こ
の振動梁の表面に薄膜状の圧電体層を有する振動エレメ
ントを積層したものでは、半導体製造技術を用いた微細
加工により超音波振動子を製造することができ、従来の
ようなセラミック焼結体を用いた超音波振動子に比較す
れば大幅に小型化することができるという利点があり、
しかも、1つの基板上には同方向に延長された複数本の
振動梁を形成し、各振動梁にそれぞれ振動エレメントを
設ければ、振動エレメントがアレイ状に配列されるので
あって、各振動エレメントで送受する超音波の位相と振
動エレメントの配置間隔との関係を適宜設定すれば各振
動エレメントから発生する超音波の干渉によって強い指
向性を得ることが可能になるという利点が生じる。すな
わち、アレイ状の振動エレメントを構成することで小型
かつ強指向性の超音波振動子を構成することができると
いう効果を奏する。さらには、各振動エレメントが小型
であることによって、振動周波数を高くすることがで
き、セラミック焼結体の超音波振動子では高々数百kH
z程度が限界であったのに対してさらに高い周波数の超
音波を送受することが可能になり、波長の短い超音波を
用いることによって高い分解能を得ることができるとい
う効果もある。加えて、半導体の基板に振動エレメント
を設けているのであって、半導体製造技術を用いれば振
動エレメントとともに基板上に回路部を形成することが
可能であり、このことによっても小型化が可能になると
いう利点を有する。
【0022】送波用と受波用との振動エレメントを1つ
の基板上に設けたものでは、送波用の振動エレメントと
受波用の振動エレメントとの位置関係を半導体製造技術
によって正確に規定することができ、測定精度の向上に
つながるという利点を有するのである。人工皮膜として
キチン質を用いれば、皮膚との整合性がよく人工皮膜の
皮膚への密着度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に用いる超音波センサの断面図である。
【図2】実施例に用いる超音波振動子の断面図である。
【図3】実施例に用いる超音波振動子の平面図である。
【図4】実施例において超音波センサを皮膚に密着させ
た状態の断面図である。
【図5】実施例を用いて脂肪層の厚みを測定する例を示
し、(a)は断面図、(b)は動作説明図である。
【図6】実施例において脂肪層の厚みを測定する構成を
示すブロック図である。
【図7】実施例を用いて脂肪層の厚みを測定する例を示
し、(a)は指向方向を走査する状態の動作説明図、
(b)は測定結果の例を示す図である。
【図8】実施例において脂肪層と血管とを識別する構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 超音波振動子 2 パッケージ 2c 開口窓 4 人工皮膜 5 超音波伝達用液体 11 基板 12 絶縁層 13 振動梁 14 振動エレメント 14a,14b 振動エレメント 15 圧電体層 16 電極 17 電極 21 脂肪層 22 皮膚 A 超音波センサ B 信号処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪井 淳 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 相澤 浩一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 櫟原 勉 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 阿部 敏郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人の皮膚に密着され超音波を送受する超
    音波センサと、超音波センサによる送波超音波と受波超
    音波との関係に基づいて体内の各種情報を求める信号処
    理部とを備えた超音波式診断装置において、超音波セン
    サは、超音波振動子と、超音波振動子を納装するととも
    に超音波振動子の前方部位に開口窓を有するパッケージ
    と、上記開口窓を閉塞するとともに超音波に対する物理
    的性質が皮膚とほぼ等しい人工皮膜と、パッケージおよ
    び人工皮膜により囲まれる空間内に超音波振動子を浸漬
    するように充填された超音波伝達用液体とを備えること
    を特徴とする超音波式診断装置。
  2. 【請求項2】 超音波振動子は、表面の一部に空所を形
    成した半導体の基板と、基板の表面に形成される絶縁層
    と、絶縁層を空所の開口面の少なくとも一部を覆う形に
    延長して形成した振動梁と、薄膜状の圧電体層の厚み方
    向の両面にそれぞれ電極を設け振動梁において基板とは
    反対側の一面と圧電体層との間に一方の電極を介装した
    振動エレメントとからなり、1つの基板上に同方向に延
    長された複数の振動梁が設けられるとともに、各振動梁
    にそれぞれ振動エレメントが設けられていることを特徴
    とする請求項1記載の超音波式診断装置。
  3. 【請求項3】 上記基板上に送波用の振動エレメントと
    受波用の振動エレメントとを設けたことを特徴とする請
    求項2記載の超音波式診断装置。
  4. 【請求項4】 人工皮膜はキチン質であることを特徴と
    する請求項1記載の超音波式診断装置。
  5. 【請求項5】 超音波センサから間欠的に超音波を送波
    し、信号処理部は、体内の脂肪層の外側界面と内側界面
    とでそれぞれ反射した超音波の受波時刻の時間差に基づ
    いて脂肪層の厚みを計測することを特徴とする請求項1
    記載の超音波式診断装置。
  6. 【請求項6】 超音波センサから間欠的に超音波を送波
    し、信号処理部は、反射波のうち縦波の受波時刻と横波
    の受波時刻とに基づいて求めた縦波速度と横波速度との
    関係に基づいて血管の管壁の弾性率を計測することを特
    徴とする請求項1記載の超音波式診断装置。
JP6084926A 1994-04-22 1994-04-22 超音波式診断装置 Pending JPH07289554A (ja)

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JP6084926A JPH07289554A (ja) 1994-04-22 1994-04-22 超音波式診断装置

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JP6084926A JPH07289554A (ja) 1994-04-22 1994-04-22 超音波式診断装置

Publications (1)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013172800A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Seiko Epson Corp ヘッドユニット、超音波プローブ、電子機器及び診断装置
US9439626B2 (en) 2012-09-03 2016-09-13 Seiko Epson Corporation Attachment for ultrasonic probe, ultrasonic probe, electronic device, and ultrasonic diagnostic apparatus

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