JPH0728723B2 - 細胞培養方法及び装置 - Google Patents
細胞培養方法及び装置Info
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- JPH0728723B2 JPH0728723B2 JP10902888A JP10902888A JPH0728723B2 JP H0728723 B2 JPH0728723 B2 JP H0728723B2 JP 10902888 A JP10902888 A JP 10902888A JP 10902888 A JP10902888 A JP 10902888A JP H0728723 B2 JPH0728723 B2 JP H0728723B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、生物細胞の培養方法に係り、特に、生物細胞
を液体倍地中で通気培養し、副生物質の除去を効率良く
行なう、大規模かつ高濃度な細胞培養方法に関する。
を液体倍地中で通気培養し、副生物質の除去を効率良く
行なう、大規模かつ高濃度な細胞培養方法に関する。
最近、従来の微生物細胞すなわち菌体の培養に加え、動
物細胞の培養によりインターフエロン等の医薬品の生産
が行われはじめた。
物細胞の培養によりインターフエロン等の医薬品の生産
が行われはじめた。
こうした医薬品を工業的に生産するためには大規模かつ
高濃度で長期間安定した培養法が必要となる。このた
め、 生物細胞と培養液とを分離し、新鮮な培養液を供給す
る技術、 生物細胞の生育に必要な酸素を供給する技術、 を具備した細胞培養方法の開発が望まれている。
高濃度で長期間安定した培養法が必要となる。このた
め、 生物細胞と培養液とを分離し、新鮮な培養液を供給す
る技術、 生物細胞の生育に必要な酸素を供給する技術、 を具備した細胞培養方法の開発が望まれている。
上記の要件を達成するには、培養液中に浮遊している
細胞を無菌的に分離濃縮する必要がある。培養液を交換
せずに細胞を培養した場合、多くの細胞系においては、
2×106個/ml前後の細胞濃度が最大値である。これに対
し、培養液中の細胞を分離濃縮し、新鮮培養液で培養を
継続した場合には107個/ml以上に細胞濃度を上げること
ができ、培養槽の小型化及び培養時間の短縮を図ること
ができる。
細胞を無菌的に分離濃縮する必要がある。培養液を交換
せずに細胞を培養した場合、多くの細胞系においては、
2×106個/ml前後の細胞濃度が最大値である。これに対
し、培養液中の細胞を分離濃縮し、新鮮培養液で培養を
継続した場合には107個/ml以上に細胞濃度を上げること
ができ、培養槽の小型化及び培養時間の短縮を図ること
ができる。
細胞の分離濃縮にに対しては、少量試験用には一般に遠
心分離法が用いられるが、大規模にこれを無菌的に行な
うことは、培養液の交換に要する時間とプロセスの複雑
さから困難である。そこで、培養槽内への新鮮培養液の
供給と細胞が副生する物質(以下、老廃成分という)の
除去を、細胞の分離濃縮操作と時間をおかずに行う方法
が提案されている。例えば特公昭55−16635号及び特開
昭62−265号記載の方法は、培養槽内に細胞の沈降ゾー
ンを設け、沈降ゾーンの上澄液を排出しながら新鮮培養
液を供給する。また、特開昭61−257181号,特公昭62−
12989号および特公昭62−12990号記載の方法は、培養槽
内に培養液は透過するが細胞は透過しない壁膜を有する
中空糸膜を設け、これを介して新鮮培養液の供給と副生
物質の除去を行う。
心分離法が用いられるが、大規模にこれを無菌的に行な
うことは、培養液の交換に要する時間とプロセスの複雑
さから困難である。そこで、培養槽内への新鮮培養液の
供給と細胞が副生する物質(以下、老廃成分という)の
除去を、細胞の分離濃縮操作と時間をおかずに行う方法
が提案されている。例えば特公昭55−16635号及び特開
昭62−265号記載の方法は、培養槽内に細胞の沈降ゾー
ンを設け、沈降ゾーンの上澄液を排出しながら新鮮培養
液を供給する。また、特開昭61−257181号,特公昭62−
12989号および特公昭62−12990号記載の方法は、培養槽
内に培養液は透過するが細胞は透過しない壁膜を有する
中空糸膜を設け、これを介して新鮮培養液の供給と副生
物質の除去を行う。
また前記の酸素供給技術については、従来、微生物等
の培養においては培養液中に直接空気もしくは酸素富化
空気を通気する手段がとられてきた。しかし、これらの
細胞も培養する際に用いる液体培地又は細胞を含む培養
液は発泡性のものが多い。特に血清を添加して行う代物
細胞の培養の場合には、血清中に含まれる生体高分子類
及び培養中に分泌される生体高分子類に起因する培養液
の発泡が著しい。これは放置したり、機械的に剪断力を
与えても破泡しにくく、泡が培養槽気相部を満たし、や
がて系外に溢流してしまう。
の培養においては培養液中に直接空気もしくは酸素富化
空気を通気する手段がとられてきた。しかし、これらの
細胞も培養する際に用いる液体培地又は細胞を含む培養
液は発泡性のものが多い。特に血清を添加して行う代物
細胞の培養の場合には、血清中に含まれる生体高分子類
及び培養中に分泌される生体高分子類に起因する培養液
の発泡が著しい。これは放置したり、機械的に剪断力を
与えても破泡しにくく、泡が培養槽気相部を満たし、や
がて系外に溢流してしまう。
これらの発泡性の培養液では、液中に酸素を供給する方
式として、気泡を立てずに液中に酸素を溶解させるか、
液中通気により発生する気泡を消泡する必要がある。
式として、気泡を立てずに液中に酸素を溶解させるか、
液中通気により発生する気泡を消泡する必要がある。
従来は前者の方法が主として指向されてきた。具体的に
は、培養槽気相部に通気し、液面から酸素を溶解させる
方法であり、通常、酸素との接触を良くするため液を攪
拌したり、通気量を多くして液面との接触を増加させて
いる。
は、培養槽気相部に通気し、液面から酸素を溶解させる
方法であり、通常、酸素との接触を良くするため液を攪
拌したり、通気量を多くして液面との接触を増加させて
いる。
上記については、特開昭61−74574号公報,特開昭61−3
6915号公報,特開昭60−259179号公報に記載されてい
る。
6915号公報,特開昭60−259179号公報に記載されてい
る。
従来の細胞を培養液より分離濃縮する技術のうち、細胞
を沈殿させて分離濃縮を行う方法では、細胞の沈降速度
が遅いため必然的に培養槽内に占める沈殿槽の容積を大
きくしなければならなかった。振動や温度差により培養
液が対流を起こすと、上澄液に細胞が混入し分離効率が
低下すると云う問題がある。
を沈殿させて分離濃縮を行う方法では、細胞の沈降速度
が遅いため必然的に培養槽内に占める沈殿槽の容積を大
きくしなければならなかった。振動や温度差により培養
液が対流を起こすと、上澄液に細胞が混入し分離効率が
低下すると云う問題がある。
また中空糸膜やフイルタにより細胞の分離濃縮を行う方
法では、膜やフイルタ上への細胞の付着を完全には防止
できないために、培養中に膜やフイルタが目づまりを起
こす。この状態で強制的に加圧し分離濃縮を行うと、細
胞が損傷する等の問題がある。
法では、膜やフイルタ上への細胞の付着を完全には防止
できないために、培養中に膜やフイルタが目づまりを起
こす。この状態で強制的に加圧し分離濃縮を行うと、細
胞が損傷する等の問題がある。
一方、液面通気方式による酸素供給法は、液の攪拌を強
くすると細胞が破砕されるため、動物細胞では実質的に
50rpm以下に限定されるし、通気量も1cm/secが上限であ
る。上記の通気量を保持するには培養設備に大容積の無
菌空気調整設備が必要であり、また、長期の培養におい
てはガスに伴って散逸する培養液の損失も大きい。
くすると細胞が破砕されるため、動物細胞では実質的に
50rpm以下に限定されるし、通気量も1cm/secが上限であ
る。上記の通気量を保持するには培養設備に大容積の無
菌空気調整設備が必要であり、また、長期の培養におい
てはガスに伴って散逸する培養液の損失も大きい。
他方、液中通気方式による酸素供給法は、効果的な消泡
技術がない。細胞壁が強固でかつ増殖速度の大きい一部
の微生物を対象とした培養法において、気泡を高速回転
翼で機械的に破壊する方式が提案(特開昭54−13464号
公報,特公昭56−12108号公報)されているにすぎな
い。この方法は、槽内に高速駆動部を設けなければなら
ないため、構造が複雑となる。動物細胞はこのような剪
断力には極めて弱いためこの方法は適用できない。
技術がない。細胞壁が強固でかつ増殖速度の大きい一部
の微生物を対象とした培養法において、気泡を高速回転
翼で機械的に破壊する方式が提案(特開昭54−13464号
公報,特公昭56−12108号公報)されているにすぎな
い。この方法は、槽内に高速駆動部を設けなければなら
ないため、構造が複雑となる。動物細胞はこのような剪
断力には極めて弱いためこの方法は適用できない。
本発明の目的は、 細胞の損傷やフイルタの目詰りを防止し、かつ細胞の
分離濃縮と培養液の交換を無菌的に効率良く行う、 細胞を分離した培養液に溶解している老廃成分を除去
し、これを再び細胞の培養に供する、 細胞の増殖を害することなく、かつ高い酸素供給能を
備えた大容量、高濃度の細胞培養方法並びに装置を提供
するにある。
分離濃縮と培養液の交換を無菌的に効率良く行う、 細胞を分離した培養液に溶解している老廃成分を除去
し、これを再び細胞の培養に供する、 細胞の増殖を害することなく、かつ高い酸素供給能を
備えた大容量、高濃度の細胞培養方法並びに装置を提供
するにある。
上記目的は下記によって達成することができる。
(1)生物の細胞を液体培養しながら培養液の一部を濾
過膜を用いて濾過して取り出し、新しい培養液を補給す
る細胞培養方法において、前記濾過膜として疎水性濾過
膜を用い、該濾過膜で濾過した培養液から細胞が副生し
た物質を除去した後の培養液を前記疎水性濾過膜の逆洗
用液として使用することを特徴とする細胞培養方法。
過膜を用いて濾過して取り出し、新しい培養液を補給す
る細胞培養方法において、前記濾過膜として疎水性濾過
膜を用い、該濾過膜で濾過した培養液から細胞が副生し
た物質を除去した後の培養液を前記疎水性濾過膜の逆洗
用液として使用することを特徴とする細胞培養方法。
(2)生物の細胞を液体培養しながら培養液の一部を濾
過膜を用いて濾過して取り出し、新しい培養液を補給す
る細胞培養方法において、前記濾過膜として疎水性の多
孔質中空糸膜を用い、該中空糸膜の周囲に親水性濾過助
材を充填して濾過器に収納して濾過を行い、該濾過器で
濾過した培養液から細胞が副生した物質を除去した後の
培養液を前記多孔質中空糸膜の逆洗用液として使用する
ことを特徴とする細胞培養方法。
過膜を用いて濾過して取り出し、新しい培養液を補給す
る細胞培養方法において、前記濾過膜として疎水性の多
孔質中空糸膜を用い、該中空糸膜の周囲に親水性濾過助
材を充填して濾過器に収納して濾過を行い、該濾過器で
濾過した培養液から細胞が副生した物質を除去した後の
培養液を前記多孔質中空糸膜の逆洗用液として使用する
ことを特徴とする細胞培養方法。
(3)前項1において、前記疎水性濾過膜が1本以上の
中空糸膜であることを特徴とする細胞培養方法。
中空糸膜であることを特徴とする細胞培養方法。
(4)前項1または2において、前記疎水性濾過膜又は
多孔質中空糸膜が培養液の液滴との接触角が80度以上の
素材で形成されていることを特徴とする細胞培養方法。
多孔質中空糸膜が培養液の液滴との接触角が80度以上の
素材で形成されていることを特徴とする細胞培養方法。
(5)前項1または2において、前記濾過時に前記疎水
性濾過膜又は多孔質中空糸膜の限界圧以上で一旦操作し
て濾過孔を培養液で充填してから濾過を行うことを特徴
とする細胞培養方法。
性濾過膜又は多孔質中空糸膜の限界圧以上で一旦操作し
て濾過孔を培養液で充填してから濾過を行うことを特徴
とする細胞培養方法。
(6)前項1または2において、前記疎水性濾過膜又は
多孔質中空糸膜の限界圧以上で逆洗することを特徴とす
る細胞培養方法。
多孔質中空糸膜の限界圧以上で逆洗することを特徴とす
る細胞培養方法。
(7)前項1または2において、前記疎水性濾過膜又は
多孔質中空糸膜で濾過したのちの培養液中に含まれてい
る細胞が副生した物質を該物質の除去手段を用いて除去
し、該物質が除去された培養液を前記疎水性濾過膜又は
多孔質中空糸膜の逆洗用液の一部又は全部として用いる
ことを特徴とする細胞培養方法。
多孔質中空糸膜で濾過したのちの培養液中に含まれてい
る細胞が副生した物質を該物質の除去手段を用いて除去
し、該物質が除去された培養液を前記疎水性濾過膜又は
多孔質中空糸膜の逆洗用液の一部又は全部として用いる
ことを特徴とする細胞培養方法。
(8)前項7において、前記細胞が副生した物質の除去
手段が拡散透析法、限外濾過法または精密濾過法である
ことを特徴とする細胞培養方法。
手段が拡散透析法、限外濾過法または精密濾過法である
ことを特徴とする細胞培養方法。
(9)前項1において、前記培養液中に攪拌翼を設け、
該攪拌翼の回転面の周囲に疎水性濾過膜を設けたことを
特徴とする細胞培養方法。
該攪拌翼の回転面の周囲に疎水性濾過膜を設けたことを
特徴とする細胞培養方法。
(10)前項1または2において、培養により生成する培
養液の泡沫を、液面の上方に撥水性材料で構成した消泡
層を設けて、これと接触させることにより破泡しながら
培養を行うことを特徴とする細胞培養方法。
養液の泡沫を、液面の上方に撥水性材料で構成した消泡
層を設けて、これと接触させることにより破泡しながら
培養を行うことを特徴とする細胞培養方法。
(11)前項10において、前記消泡層が粘度1×104セン
チポイズ以上の撥水剤を基材に塗布または含浸したもの
からなることを特徴とする細胞培養方法。
チポイズ以上の撥水剤を基材に塗布または含浸したもの
からなることを特徴とする細胞培養方法。
(12)前項2において、前記親水性濾過助材が細胞の沈
降速度よりも大なる沈降速度を有することを特徴とする
細胞培養方法。
降速度よりも大なる沈降速度を有することを特徴とする
細胞培養方法。
(13)前項2において、前記濾過器を培養槽と配管で連
結して培養槽の外部に設け、かつ前記親水性濾過助材と
して培養液の密度よりも小さいものを用いたことを特徴
とする細胞培養方法。
結して培養槽の外部に設け、かつ前記親水性濾過助材と
して培養液の密度よりも小さいものを用いたことを特徴
とする細胞培養方法。
(14)培養細胞に対する有用ガスの供給手段、培養液の
供給手段、細胞が副生した物質を含む培養液を排出する
手段を有する生物細胞の液体培養装置において、前記細
胞が副生した物質を含む培養液を排出する手段が疎水性
濾過膜からなる培養液濾過手段を介して設けられ、該培
養液濾過手段で濾過された培養液から細胞が副生した物
質を除去する手段を備え、該除去手段で細胞が副生した
物質を除去した後の培養液を前記培養液濾過手段に濾過
時と逆の方向から供給して前記疎水性濾過膜を逆洗する
逆洗手段を備えたことを特徴とする生物細胞と液体培養
装置。
供給手段、細胞が副生した物質を含む培養液を排出する
手段を有する生物細胞の液体培養装置において、前記細
胞が副生した物質を含む培養液を排出する手段が疎水性
濾過膜からなる培養液濾過手段を介して設けられ、該培
養液濾過手段で濾過された培養液から細胞が副生した物
質を除去する手段を備え、該除去手段で細胞が副生した
物質を除去した後の培養液を前記培養液濾過手段に濾過
時と逆の方向から供給して前記疎水性濾過膜を逆洗する
逆洗手段を備えたことを特徴とする生物細胞と液体培養
装置。
(15)前項14において、前記培養液濾過手段が疎水性の
多孔質中空糸膜の周囲に親水性濾過助材を充填して濾過
器に収納したものからなることを特徴とする生物細胞の
液体培養装置。
多孔質中空糸膜の周囲に親水性濾過助材を充填して濾過
器に収納したものからなることを特徴とする生物細胞の
液体培養装置。
(16)疎水性多孔質中空糸膜の両端に、外径が中空糸膜
の内径よりも大きく、先端にいくほど断面積が小さく、
かつ表面の一部に中空糸膜離脱防止用の突起部分を設け
た中空管状の膜拡張部材を挿入し、これらを複数本束ね
て前記膜拡張部材を接続部材で固定し、該接続部材を介
して前記中空管状の膜拡張部材を配管と連結し得るよう
にしたことを特徴とする生物細胞分離用濾過器。
の内径よりも大きく、先端にいくほど断面積が小さく、
かつ表面の一部に中空糸膜離脱防止用の突起部分を設け
た中空管状の膜拡張部材を挿入し、これらを複数本束ね
て前記膜拡張部材を接続部材で固定し、該接続部材を介
して前記中空管状の膜拡張部材を配管と連結し得るよう
にしたことを特徴とする生物細胞分離用濾過器。
本発明の細胞培養方法は、生物細胞の増殖培養に用いら
れ、培養容器,細胞と培養液とを分離する手段,老廃成
分を除去する手段、老廃成分を除去した培養液を培養容
器に戻す手段、及びこれらを接続する配管類から構成さ
れている。
れ、培養容器,細胞と培養液とを分離する手段,老廃成
分を除去する手段、老廃成分を除去した培養液を培養容
器に戻す手段、及びこれらを接続する配管類から構成さ
れている。
培養容器すなわち培養槽では生物の細胞が培養液中に浮
遊している。培養液中には無機塩,グルコース,アミノ
酸,抗生物質等が添加されており、また、必要に応じて
血清が加えられている。
遊している。培養液中には無機塩,グルコース,アミノ
酸,抗生物質等が添加されており、また、必要に応じて
血清が加えられている。
本発明の培養方法に用いられている培養槽の特徴は、培
養液を収容する容器,培養液を攪拌する手段、細胞と培
養液とを分離する手段、該容器の底部近傍から培養に必
要な気体を該培養液に供給する手段、該培養液の液面の
上方に位置し、気体を通過しうる多数の開口を有する撥
水性消泡手段、及び培養の進行度を検出する手段を有す
る通気培養槽にある。
養液を収容する容器,培養液を攪拌する手段、細胞と培
養液とを分離する手段、該容器の底部近傍から培養に必
要な気体を該培養液に供給する手段、該培養液の液面の
上方に位置し、気体を通過しうる多数の開口を有する撥
水性消泡手段、及び培養の進行度を検出する手段を有す
る通気培養槽にある。
本発明において、細胞と培養液とを分離する手段として
は、疎水性濾過膜を用いる。特に疎水性中空糸膜が好ま
しい。疎水性濾過膜は、培養液滴との接触角が80度以
上、好ましくは95度以上の素材で構成されたものである
ことが望ましい。その開口度は、生物細胞が実質的に透
過せず、かつ所要量の培養液を透過させるためには、5
μm〜0.5μmのものが好ましい。
は、疎水性濾過膜を用いる。特に疎水性中空糸膜が好ま
しい。疎水性濾過膜は、培養液滴との接触角が80度以
上、好ましくは95度以上の素材で構成されたものである
ことが望ましい。その開口度は、生物細胞が実質的に透
過せず、かつ所要量の培養液を透過させるためには、5
μm〜0.5μmのものが好ましい。
第15図は、親水性膜と疎水性膜の透過特性を示す。図
中、破線が親水性膜、実線が疎水性膜を用いた場合であ
る。
中、破線が親水性膜、実線が疎水性膜を用いた場合であ
る。
親水性膜の透過特性は、濾過圧に比例する。これに対し
疎水性膜は、その細孔内にガスが存在する場合、すなわ
ち運転前においては、限界圧(疎水性の程度、細孔径、
膜厚、膜内空隙率等に依存する)以下の濾過圧では、液
は透過せず、限界圧となって初めて液が透過する。一度
液が透過すると、すなわち膜の細孔内が液で満たされる
とその透過特性は、濾過圧によらず親水性膜と同等とな
る。図中実線の矢印のように変化する。
疎水性膜は、その細孔内にガスが存在する場合、すなわ
ち運転前においては、限界圧(疎水性の程度、細孔径、
膜厚、膜内空隙率等に依存する)以下の濾過圧では、液
は透過せず、限界圧となって初めて液が透過する。一度
液が透過すると、すなわち膜の細孔内が液で満たされる
とその透過特性は、濾過圧によらず親水性膜と同等とな
る。図中実線の矢印のように変化する。
細孔径0.8μmのポリテトラフルオロエチレン製ホロー
ファイバ(外径2mm、内径1mm)の限界圧は、1.5kg/cm2
であり、液充満後の透過特性は、ほぼ100ml/mmHg.m2.hr
である。この透過量は親水性膜の透過量にほぼ一致す
る。
ファイバ(外径2mm、内径1mm)の限界圧は、1.5kg/cm2
であり、液充満後の透過特性は、ほぼ100ml/mmHg.m2.hr
である。この透過量は親水性膜の透過量にほぼ一致す
る。
従って、上記ホローファイバを用いて、濾過または逆洗
する場合は、それが最初の使用のときは、上記限界圧以
上で一旦操作し、膜細孔内に液を充満することが必要で
ある。
する場合は、それが最初の使用のときは、上記限界圧以
上で一旦操作し、膜細孔内に液を充満することが必要で
ある。
疎水性中空糸膜としては、特に限定するものではない
が、130℃程度での雰囲気でも十分な強度を保ち、濾過
のための小孔径が変化しないような疎水性材料から成る
ものを用いる必要がある。特にテトラフルオロエチレン
樹脂製のものは、こうした点で好ましい。
が、130℃程度での雰囲気でも十分な強度を保ち、濾過
のための小孔径が変化しないような疎水性材料から成る
ものを用いる必要がある。特にテトラフルオロエチレン
樹脂製のものは、こうした点で好ましい。
疎水性濾過膜は長い1本の中空糸膜を用いてもよいが、
膜表面の有効利用を図るためには複数本を束ねた状態で
用いるのが望ましい。
膜表面の有効利用を図るためには複数本を束ねた状態で
用いるのが望ましい。
特に溶接や接着による接続がむずかしいテトラフルオロ
エチレン樹脂製の中空糸膜を用いる場合には、下記のよ
うな接続方法により良好な膜ユニツトを得ることができ
る。
エチレン樹脂製の中空糸膜を用いる場合には、下記のよ
うな接続方法により良好な膜ユニツトを得ることができ
る。
第9図に示すように、中空糸膜10の両端に膜拡張部材52
を挿入する。膜拡張部材52は、中空糸膜10の内径より大
なる外径を有する中空の管状をなしており、その先端
は、中空糸膜10内への挿入を容易にするために先端に行
くほど断面積が徐々に小さくなる形状を有し、かつ表面
の一部に局所的に外径の大なる突起部を有している。膜
拡張部材52を挿入した中空糸膜10の末端を、室温硬化性
の樹脂ワニスで包含したのち、これを硬化させる。必要
に応じて外形を成形して膜接続部材51とし、濾過用配管
への接続端とする。複数の中空糸膜10末端を束ねて同一
の膜接続部材51に取付ければ、複数の膜から成る濾過ユ
ニットを作製できる。なお、中空糸膜濾過ユニットの一
例を第8図及び第10図〜第13図に示す。
を挿入する。膜拡張部材52は、中空糸膜10の内径より大
なる外径を有する中空の管状をなしており、その先端
は、中空糸膜10内への挿入を容易にするために先端に行
くほど断面積が徐々に小さくなる形状を有し、かつ表面
の一部に局所的に外径の大なる突起部を有している。膜
拡張部材52を挿入した中空糸膜10の末端を、室温硬化性
の樹脂ワニスで包含したのち、これを硬化させる。必要
に応じて外形を成形して膜接続部材51とし、濾過用配管
への接続端とする。複数の中空糸膜10末端を束ねて同一
の膜接続部材51に取付ければ、複数の膜から成る濾過ユ
ニットを作製できる。なお、中空糸膜濾過ユニットの一
例を第8図及び第10図〜第13図に示す。
疎水性を有する膜を用いることにより、膜面への細胞や
汚れの付着を大巾に軽減でき、長期間の濾過に使用が可
能となる。
汚れの付着を大巾に軽減でき、長期間の濾過に使用が可
能となる。
所定量の培養液を抜き出した後に、新鮮培養液の補給と
疎水性濾過膜の逆洗を行う。新鮮培養液を疎水性濾過膜
に逆に圧入して補給しても良い。新鮮培養液及び使用済
みの培養液から老廃成分を除去した液を用いて疎水性濾
過膜を逆洗することにより、濾過膜面上に付着した細胞
や汚れを遊離させることができ、更に細胞濃度を高める
ことができる。
疎水性濾過膜の逆洗を行う。新鮮培養液を疎水性濾過膜
に逆に圧入して補給しても良い。新鮮培養液及び使用済
みの培養液から老廃成分を除去した液を用いて疎水性濾
過膜を逆洗することにより、濾過膜面上に付着した細胞
や汚れを遊離させることができ、更に細胞濃度を高める
ことができる。
疎水性濾過膜10を培養槽2内の培養液中に設ける場合
(第5図)培養槽2内に滞留部分が生じて、細胞の沈積
を起すことのないように培養液1の円滑な流動を維持で
き、かつ細胞に不要な剪断力を与えないような形状及び
設置位置を考慮する必要がある。なお、この場合の培養
液の抜き出しは、できるだけ低流量で行なうことが望ま
しい。
(第5図)培養槽2内に滞留部分が生じて、細胞の沈積
を起すことのないように培養液1の円滑な流動を維持で
き、かつ細胞に不要な剪断力を与えないような形状及び
設置位置を考慮する必要がある。なお、この場合の培養
液の抜き出しは、できるだけ低流量で行なうことが望ま
しい。
疎水性濾過膜10を培養槽2の外に設ける場合(第2図)
は、濾過器8内に収容される。該濾過器8は配管等によ
り培養槽2に接続される。なお、このように疎水性濾過
膜10を培養槽2外に設けた場合には、培養液の抜き出し
速度はできるだけ高流量で行い、所定の液量に達した時
点ですみやかに細胞を培養槽2に戻すような運転操作が
必要となる。
は、濾過器8内に収容される。該濾過器8は配管等によ
り培養槽2に接続される。なお、このように疎水性濾過
膜10を培養槽2外に設けた場合には、培養液の抜き出し
速度はできるだけ高流量で行い、所定の液量に達した時
点ですみやかに細胞を培養槽2に戻すような運転操作が
必要となる。
疎水性濾過膜10が培養槽2階に設けた濾過器8内に収容
されている場合には、階膜は、その表面に親水性濾過助
材を有するプリコート膜であることが望ましい。この場
合、濾過器8内には、底部あるいは底部と上部の両方
に、疎水性濾過膜10近傍に濾過助材9を保持するための
フィルタ11を設ける。
されている場合には、階膜は、その表面に親水性濾過助
材を有するプリコート膜であることが望ましい。この場
合、濾過器8内には、底部あるいは底部と上部の両方
に、疎水性濾過膜10近傍に濾過助材9を保持するための
フィルタ11を設ける。
ここでフィルタ11は有機高分子材料,ガラス,セラミツ
クス、焼結金属等の多孔質の材料で構成されるが、その
ときの開孔度は濾過助材9の粒子が実質的に濾過しない
ように選定される。
クス、焼結金属等の多孔質の材料で構成されるが、その
ときの開孔度は濾過助材9の粒子が実質的に濾過しない
ように選定される。
培養槽2から培養液を濾過器8に導入すると、培養液内
の細胞は濾過助材9の粒子により捕捉される。濾過助材
9は、細胞に対し毒性がない有機高分子,無機化合物を
1種以上混合したものであり、細胞との付着性,細胞の
粒径等に応じて材質,粒径,形状、および充填量を選定
する。
の細胞は濾過助材9の粒子により捕捉される。濾過助材
9は、細胞に対し毒性がない有機高分子,無機化合物を
1種以上混合したものであり、細胞との付着性,細胞の
粒径等に応じて材質,粒径,形状、および充填量を選定
する。
例えば、粒径5〜50μmの細胞に対しては、濾過助材9
の粒子間のいわゆる“さえぎり効果”だけで細胞を捕捉
する場合にはろ過助材粒子径は細胞の粒径と同程度とす
る。これに対し、細胞が濾過助材9に対して付着性を示
す場合には濾過助材9として数10〜数100μm程度の粒
径のものを用いるのがよい。マイクロキャリアビーズを
用いれば付着性培養が可能である。多くの細胞に対して
は、上記の両方の効果を考慮した濾過助材9が設定さ
れ、その充填量は濾過助材9で培養液中の細胞の大部分
が捕捉されるように設定する。したがつて、濾過器8内
に導入された培養液が濾過助材9を通過し、疎水性濾過
膜10に到達した時には、培養液中に細胞は殆ど含まれて
おらず、長期間の運転であつても実質的に疎水性濾過膜
10の目づまりが防止できる。
の粒子間のいわゆる“さえぎり効果”だけで細胞を捕捉
する場合にはろ過助材粒子径は細胞の粒径と同程度とす
る。これに対し、細胞が濾過助材9に対して付着性を示
す場合には濾過助材9として数10〜数100μm程度の粒
径のものを用いるのがよい。マイクロキャリアビーズを
用いれば付着性培養が可能である。多くの細胞に対して
は、上記の両方の効果を考慮した濾過助材9が設定さ
れ、その充填量は濾過助材9で培養液中の細胞の大部分
が捕捉されるように設定する。したがつて、濾過器8内
に導入された培養液が濾過助材9を通過し、疎水性濾過
膜10に到達した時には、培養液中に細胞は殆ど含まれて
おらず、長期間の運転であつても実質的に疎水性濾過膜
10の目づまりが防止できる。
濾過器8への培養液の通液流量は、濾過器8の代表内径
に基づく単位表面積当り0.1〜10m3/m2・h程度にすると
濾過助材9の端子間を培養液が通過する際の剪断力によ
る細胞の損傷を防止できる。ただし、この値は、細胞の
種類、濾過助材9の粒径、濾過器8の構造等によつて異
なる。
に基づく単位表面積当り0.1〜10m3/m2・h程度にすると
濾過助材9の端子間を培養液が通過する際の剪断力によ
る細胞の損傷を防止できる。ただし、この値は、細胞の
種類、濾過助材9の粒径、濾過器8の構造等によつて異
なる。
疎水性濾過膜10は培養液中の副生物質を透過できるか
ら、上記により、培養液中の細胞を分離濃縮し、老廃物
等の副生物質の排出が達成される。
ら、上記により、培養液中の細胞を分離濃縮し、老廃物
等の副生物質の排出が達成される。
所要量の培養液を培養槽から排出した後は、新鮮培養液
を補給し、かつ濾過器8を逆洗する。逆洗用の液には、
濾過器により抜き出した使用済みの培養液から細胞の副
生物質を除去処理したもの或いはこと新鮮培養液の混合
液を用いる。このように逆洗用液を濾過器8に逆に導入
すると、これにより濾過助材9の粒子が上昇(又は下
降)し前記工程で捕捉された細胞とともに展開する。
を補給し、かつ濾過器8を逆洗する。逆洗用の液には、
濾過器により抜き出した使用済みの培養液から細胞の副
生物質を除去処理したもの或いはこと新鮮培養液の混合
液を用いる。このように逆洗用液を濾過器8に逆に導入
すると、これにより濾過助材9の粒子が上昇(又は下
降)し前記工程で捕捉された細胞とともに展開する。
前記の濾過助材9に要求される材質,粒径,形状等は、
上記の工程を効率良く行うために細胞よりも速く沈降す
る粒子(又は培養液中に浮上する粒子)でなければなら
ない。細胞よりも速く沈降する粒子群を濾過助材9とし
て用いた場合、濾過器8への逆洗用液の流量は、展開さ
せる対象の濾過助材9のうち最も沈降速度の速い粒子群
がわずかに浮き上がる程度にすることが望ましい。この
時、展開させる対象の濾過助材9は実質的に全て展開す
るので、細胞は濾過助材9と分離し、少なくとも細胞よ
りも沈降速度の速い粒子群の上部まで浮遊する。濾過助
材9を通過した新鮮培養液が培養槽2に移送できるよう
に配管されているから、濾過器8上部に浮遊した細胞は
新鮮培養液とともに培養槽2に戻される。
上記の工程を効率良く行うために細胞よりも速く沈降す
る粒子(又は培養液中に浮上する粒子)でなければなら
ない。細胞よりも速く沈降する粒子群を濾過助材9とし
て用いた場合、濾過器8への逆洗用液の流量は、展開さ
せる対象の濾過助材9のうち最も沈降速度の速い粒子群
がわずかに浮き上がる程度にすることが望ましい。この
時、展開させる対象の濾過助材9は実質的に全て展開す
るので、細胞は濾過助材9と分離し、少なくとも細胞よ
りも沈降速度の速い粒子群の上部まで浮遊する。濾過助
材9を通過した新鮮培養液が培養槽2に移送できるよう
に配管されているから、濾過器8上部に浮遊した細胞は
新鮮培養液とともに培養槽2に戻される。
ここで、濾過助材9の中に細胞の粒径よりも大きい粒子
群が含まれる時には、細胞は透過されるが該粒子群は透
過できない程度の開孔度を有するスクリーン等を濾過器
8上部に設置すると、濾過助材9の培養槽2への浮上混
入が防止できる。さらに、新鮮培養液及び老廃成分除去
処理した使用済み培養液によって疎水性濾過膜10が逆洗
されるのでより膜の使用寿命を延ばすことができる。
群が含まれる時には、細胞は透過されるが該粒子群は透
過できない程度の開孔度を有するスクリーン等を濾過器
8上部に設置すると、濾過助材9の培養槽2への浮上混
入が防止できる。さらに、新鮮培養液及び老廃成分除去
処理した使用済み培養液によって疎水性濾過膜10が逆洗
されるのでより膜の使用寿命を延ばすことができる。
また、培養液中に浮上する粒子群を濾過助材9として用
いる第2図のような場合には濾過器8への新鮮培養液の
通液量は、展開させる対象の濾過助材9のうち最も浮上
速度の大きな粒子群が下降し、濾過助材層が流動状態を
示す程度にすることが望ましい。この結果、細胞は濾過
助材9と分離して沈降し、濾過器8と培養槽2を連結し
た配管内を逆洗用液とともに搬送されて培養槽2に戻さ
れる。ここで、濾過器8底部には、細胞を透過し、濾過
助材9を透過しない開孔度を有するフィルタ11を設置し
ておくことが好ましい。
いる第2図のような場合には濾過器8への新鮮培養液の
通液量は、展開させる対象の濾過助材9のうち最も浮上
速度の大きな粒子群が下降し、濾過助材層が流動状態を
示す程度にすることが望ましい。この結果、細胞は濾過
助材9と分離して沈降し、濾過器8と培養槽2を連結し
た配管内を逆洗用液とともに搬送されて培養槽2に戻さ
れる。ここで、濾過器8底部には、細胞を透過し、濾過
助材9を透過しない開孔度を有するフィルタ11を設置し
ておくことが好ましい。
この工程による1回の操作での新鮮培養液の導入量は、
特に限定されないが、前記培養液の排出工程における培
養液の排出量と同程度であることが望ましく、更に、濾
過助材9に捕捉されて細胞の大部分が新鮮培養液ととも
に培養槽2に戻されるだけの流量が望ましい。
特に限定されないが、前記培養液の排出工程における培
養液の排出量と同程度であることが望ましく、更に、濾
過助材9に捕捉されて細胞の大部分が新鮮培養液ととも
に培養槽2に戻されるだけの流量が望ましい。
新鮮培養液の通液を停止すると展開していた濾過助材9
の粒子群はフィルタ10の上部あるいは周囲に沈降する
が、細胞の沈降速度よりも速く沈降する粒子群が含まれ
ているため、新鮮培養液中に培養槽に移送しきれなかつ
た細胞が浮遊していても、この細胞がフィルタ10に達す
る量はすくない。
の粒子群はフィルタ10の上部あるいは周囲に沈降する
が、細胞の沈降速度よりも速く沈降する粒子群が含まれ
ているため、新鮮培養液中に培養槽に移送しきれなかつ
た細胞が浮遊していても、この細胞がフィルタ10に達す
る量はすくない。
撥水性消泡手段は、生物細胞を含有する液体培地中に通
気する際に液面上に発生する泡の消泡を目的とするもの
で、気体を通過しうる多数の開口を有し、培養槽内の培
養液の液面の上方に設ける。その開口比は50%以上であ
ることが望ましく、開口径は50〜2mmであることが望ま
しい。さらに、消泡手段は少なくとも表面積が撥水性の
材料により形成する。
気する際に液面上に発生する泡の消泡を目的とするもの
で、気体を通過しうる多数の開口を有し、培養槽内の培
養液の液面の上方に設ける。その開口比は50%以上であ
ることが望ましく、開口径は50〜2mmであることが望ま
しい。さらに、消泡手段は少なくとも表面積が撥水性の
材料により形成する。
特に発泡性の著しい血清添加培地を用いる動物細胞の培
養に際して消泡効果が大きいので、液中通気法による高
効率酸素供給が可能となつた。
養に際して消泡効果が大きいので、液中通気法による高
効率酸素供給が可能となつた。
撥水材としては、培養液の液滴が該撥水材の表面との接
触角30度以上を形成する撥水性材料で、かつ実質的に培
養液に不溶又は非分散性で、かつ対象とする細胞に実質
上毒性を示さない材料であればよい。消泡層はそれ自
体、上記の撥水材で構成しても被覆,塗布又は含浸させ
たものでも良い。
触角30度以上を形成する撥水性材料で、かつ実質的に培
養液に不溶又は非分散性で、かつ対象とする細胞に実質
上毒性を示さない材料であればよい。消泡層はそれ自
体、上記の撥水材で構成しても被覆,塗布又は含浸させ
たものでも良い。
例えば、炭素数10以上のシラン又はシロキサンがあげら
れる。特に1×104センチポイズ以上の粘度を有するも
のが適している。
れる。特に1×104センチポイズ以上の粘度を有するも
のが適している。
1×104センチボイズより低粘度の撥水材では、培養液
面が撥水材で覆われたり、液中にエマルジヨンとなって
細胞に付着して増殖を阻害したりする。また、培養後に
培養液中から生産物の分離を困難にする。
面が撥水材で覆われたり、液中にエマルジヨンとなって
細胞に付着して増殖を阻害したりする。また、培養後に
培養液中から生産物の分離を困難にする。
ポリシロキサンの炭素数の上限及び粘度は特に限定され
ないが、実質的に固体となる炭素数が1×104個、粘度
では1×107センチポイズが上限となる。
ないが、実質的に固体となる炭素数が1×104個、粘度
では1×107センチポイズが上限となる。
消泡層の開口比が50%未満であると、液面上の泡が破泡
した際、気体が円滑に消泡層を通過できず、2次泡が発
生しやすい、消泡層の開口部の径は好ましく2〜50mmで
ある。50mmを越えると、気泡が細かい場合、消泡層との
接触が不完全となり消泡されにくい。一方、2mm未満に
なると、開口部の気体及び液の出入に円滑性を欠く。
した際、気体が円滑に消泡層を通過できず、2次泡が発
生しやすい、消泡層の開口部の径は好ましく2〜50mmで
ある。50mmを越えると、気泡が細かい場合、消泡層との
接触が不完全となり消泡されにくい。一方、2mm未満に
なると、開口部の気体及び液の出入に円滑性を欠く。
消泡層の構造は、単層でも、積層したものでもよい。さ
らに、これらは一体化されていても縦方向,横方向に分
割可能であつてもよい。層構造は液性,通気量,気泡径
により適宜選定する。
らに、これらは一体化されていても縦方向,横方向に分
割可能であつてもよい。層構造は液性,通気量,気泡径
により適宜選定する。
培養槽2内への通気は通常培養槽底部にノズル4を配置
して行うが、液面下なら適宜配置してもよい。また、底
部と液面の間に設けてもよい。特に、ドラフトチューブ
3が設けられている場合にはドラフトチューブ3の下に
ノズル4を配置すると培養液の下降流により気泡をより
長時間液中に滞流させることができるので酸素の利用率
を向上させることができる。
して行うが、液面下なら適宜配置してもよい。また、底
部と液面の間に設けてもよい。特に、ドラフトチューブ
3が設けられている場合にはドラフトチューブ3の下に
ノズル4を配置すると培養液の下降流により気泡をより
長時間液中に滞流させることができるので酸素の利用率
を向上させることができる。
本発明において、培養液としては、液の表面張力が45〜
90dyn/cm2がよい。効果の大きい培養液としては、血清
等の生体高分子を含有する培養液があげられる。血清以
外にアルブミンの様な蛋白質や、核酸を添加又は含有す
る培養液も極めて有効である。外部から添加する成分だ
けでなく、培養中に分泌される発泡性成分を含む培養液
も対象となる。
90dyn/cm2がよい。効果の大きい培養液としては、血清
等の生体高分子を含有する培養液があげられる。血清以
外にアルブミンの様な蛋白質や、核酸を添加又は含有す
る培養液も極めて有効である。外部から添加する成分だ
けでなく、培養中に分泌される発泡性成分を含む培養液
も対象となる。
老廃成分としては、疎水性膜を用いた培養濾液に含まれ
る乳酸,アンモニア等がある。
る乳酸,アンモニア等がある。
老廃成分を除去する手段としては、特に限定されない
が、核酸透析装置,限外濾過装置,電気透析装置等の公
知方法により行なうことができる。
が、核酸透析装置,限外濾過装置,電気透析装置等の公
知方法により行なうことができる。
しかし、培養瀘液中には、血清由来の沈澱物や細胞片等
の微細な固形物が多量に含まれていることから、目詰り
の起りにくい形状を有することが望ましい。老廃成分中
の特に乳酸及びアンモニアは、細胞の増殖を阻害する。
このため、老廃成分の除去は、上記のアンモニア,乳酸
を指標として行なうのがよい。また培養瀘液中には各種
のホルモン,蛋白質等の細胞の生育に必要な成分も多量
に含まれており、これらの成分はできるだけ回収して再
利用することが望まれる。これらのことから、核酸透析
膜や限外濾過膜としては、分画分子量が1,000〜10,000
程度のものを用いることが望ましい。分画分子量1,000
未満の膜では透過量が小さく、膜面積を大きくしなけれ
ばならないほか、膜の目詰りが著しいので、長期間の使
用に耐えない恐れがある。一方、分画分子量10,000を越
える膜ではホルモン等の細胞の増殖に有益な物質ろも透
過してしまうのでこれらの物質の回収率が低下する。
の微細な固形物が多量に含まれていることから、目詰り
の起りにくい形状を有することが望ましい。老廃成分中
の特に乳酸及びアンモニアは、細胞の増殖を阻害する。
このため、老廃成分の除去は、上記のアンモニア,乳酸
を指標として行なうのがよい。また培養瀘液中には各種
のホルモン,蛋白質等の細胞の生育に必要な成分も多量
に含まれており、これらの成分はできるだけ回収して再
利用することが望まれる。これらのことから、核酸透析
膜や限外濾過膜としては、分画分子量が1,000〜10,000
程度のものを用いることが望ましい。分画分子量1,000
未満の膜では透過量が小さく、膜面積を大きくしなけれ
ばならないほか、膜の目詰りが著しいので、長期間の使
用に耐えない恐れがある。一方、分画分子量10,000を越
える膜ではホルモン等の細胞の増殖に有益な物質ろも透
過してしまうのでこれらの物質の回収率が低下する。
なお、分子量の大きい蛋白抗体等の有用物質の分離に
は、0.01μm程度の細孔径を有する精密濾過膜を用いる
のがよい。また、これらを組合せて有用物質の分離を多
段に行うことがより有利である。
は、0.01μm程度の細孔径を有する精密濾過膜を用いる
のがよい。また、これらを組合せて有用物質の分離を多
段に行うことがより有利である。
拡散透析装置により老廃成分を除去する場合には、透析
用液としては、新鮮培養液に含まれる各種の液,各種の
アミノ酸,ビタミン等の低分子成分と同じ濃度,組成の
溶液を用いることが望ましい。
用液としては、新鮮培養液に含まれる各種の液,各種の
アミノ酸,ビタミン等の低分子成分と同じ濃度,組成の
溶液を用いることが望ましい。
老廃成分除去後の液は、前記の濾過器の逆洗液として用
い培養槽内に戻され、細胞の培養に有効利用される。
い培養槽内に戻され、細胞の培養に有効利用される。
本発明に適用できる生物細胞としては、特に限定される
ものではなく、動物細胞,微生物細胞,植物細胞が含ま
れる。動物細胞としては、例えば脊椎動物の各種細胞,
無脊椎動物の各種細胞,原生動物の各種細胞があげられ
る。細胞は単一細胞のみならず細胞集合体も含まれる。
ものではなく、動物細胞,微生物細胞,植物細胞が含ま
れる。動物細胞としては、例えば脊椎動物の各種細胞,
無脊椎動物の各種細胞,原生動物の各種細胞があげられ
る。細胞は単一細胞のみならず細胞集合体も含まれる。
微生物細胞としては、細菌,酵母,糸状菌,放線菌等各
種の微生物を含む。
種の微生物を含む。
植物細胞としては、高等植物の細胞及び細胞集合体,藻
類の細胞及び細胞集合体が含まれる。
類の細胞及び細胞集合体が含まれる。
本発明に適用できる通気用気体としては、用途に応じ、
空気、酸素、炭酸ガス単独もしくは任意の組成に混合し
たガス又は不活性ガスを混合したガスが用いられる。一
般に動物細胞培養には、酸素含有ガス,植物培養用には
炭酸ガス含有ガスを使う。
空気、酸素、炭酸ガス単独もしくは任意の組成に混合し
たガス又は不活性ガスを混合したガスが用いられる。一
般に動物細胞培養には、酸素含有ガス,植物培養用には
炭酸ガス含有ガスを使う。
疎水性材料の濾過膜は、従来用いられてきた親水性濾過
膜に比べて膜面への細胞等の付着が少ない。また、逆洗
によつても付着した細胞等が容易にはく離する作用があ
るので、目詰りが起りにくく、従つて間欠的に逆洗を実
施することによって高効率の細胞の培養ができる。
膜に比べて膜面への細胞等の付着が少ない。また、逆洗
によつても付着した細胞等が容易にはく離する作用があ
るので、目詰りが起りにくく、従つて間欠的に逆洗を実
施することによって高効率の細胞の培養ができる。
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
第1図は本発明による細胞培養システムの一実施例の構
成を示した図である。
成を示した図である。
培養槽2では、細胞は培養液1に分散懸濁状態で培養さ
れる。培養槽の底部には液中に酸素含有ガスを通気する
ためのノズル4があり、細胞の生育に必要な酸素及び、
pHを調節するための炭酸ガスを供給する。すなわち、溶
存酸素濃度が一定となるようにエアーコンプレツサ16よ
り空気、及びボンベ17から酸素含有ガスをそれぞれ流量
制御され、さらに、pHが7.0〜7.6となるようボンベ18よ
り炭酸ガスを流量制御し、除菌フィルタ7を通過させた
後ノズル4より吹込まれる。液中に吹込まれたガスは気
泡となつて培養液上面に向つて浮上する際に培養液を流
動させる。吹込まれたガスによる槽内での培養液の流動
を効率よく行わせるため、ドラフトチューブ3が設置さ
れている。液面に到達した気泡はそのまま破泡すること
なく泡層を形成するので、液面状に撥水性材料で形成さ
れた消泡層5に接触させることにより効率良く破泡され
る。
れる。培養槽の底部には液中に酸素含有ガスを通気する
ためのノズル4があり、細胞の生育に必要な酸素及び、
pHを調節するための炭酸ガスを供給する。すなわち、溶
存酸素濃度が一定となるようにエアーコンプレツサ16よ
り空気、及びボンベ17から酸素含有ガスをそれぞれ流量
制御され、さらに、pHが7.0〜7.6となるようボンベ18よ
り炭酸ガスを流量制御し、除菌フィルタ7を通過させた
後ノズル4より吹込まれる。液中に吹込まれたガスは気
泡となつて培養液上面に向つて浮上する際に培養液を流
動させる。吹込まれたガスによる槽内での培養液の流動
を効率よく行わせるため、ドラフトチューブ3が設置さ
れている。液面に到達した気泡はそのまま破泡すること
なく泡層を形成するので、液面状に撥水性材料で形成さ
れた消泡層5に接触させることにより効率良く破泡され
る。
ガスはミストセパレータ6,フィルタ7を経て排ガス24と
して培養槽外に排出される。なお、培養槽2には、溶存
酸素濃度やpHを一定にするための手段、槽内及び配管内
を殺菌するための手段,培養液の注入,排出のための手
段,温度を一定に保つための手段,溶存酸素濃度,pH,温
度,槽内圧等のセンサや槽内の培養液の液面を検出する
センサ等、各種の装置が設置されているが第1図ではこ
れらは省略した。
して培養槽外に排出される。なお、培養槽2には、溶存
酸素濃度やpHを一定にするための手段、槽内及び配管内
を殺菌するための手段,培養液の注入,排出のための手
段,温度を一定に保つための手段,溶存酸素濃度,pH,温
度,槽内圧等のセンサや槽内の培養液の液面を検出する
センサ等、各種の装置が設置されているが第1図ではこ
れらは省略した。
培養槽2の下部には濾過器8が設けられている。濾過器
8内には多孔質中空糸膜フィルタ10が設置されており、
その上部あるいは周囲に濾過助材9が充填されている。
濾過助材9は保持フィルタ11により保持されている。
8内には多孔質中空糸膜フィルタ10が設置されており、
その上部あるいは周囲に濾過助材9が充填されている。
濾過助材9は保持フィルタ11により保持されている。
中空糸膜フィルタ10は、殺菌時および逆洗時等の液が急
速に移動する時でも、形状が変形したり、濾過助材9層
より露出したりしないように留意しなければならない
が、特にその形状は限定されない。
速に移動する時でも、形状が変形したり、濾過助材9層
より露出したりしないように留意しなければならない
が、特にその形状は限定されない。
第8図A及びBは本実施例を用いた疎水性中空糸膜ユニ
ツトを説明するものである。膜支持部材50は130℃でも
剛性を有し、かつ培養液により腐食する恐れのない材料
で作成されており、その外形は第1図中の濾過器8の内
部形状にあわせて作られており、多少の外力が作用して
も濾過器内での位置が移動しない様設けられている。膜
支持部材50には第8図Aに示すように中空糸膜を保持す
るための小孔55が多数設けられている。穴の大きさは中
空糸膜を自由に通すことができる程度がよい。第8図B
は膜支持部材50に中空糸膜10を装着してなる濾過ユニツ
トを示したものである。中空糸膜10は1本で該濾過ユニ
ツトを構成してもよいが、通常は2本以上の中空糸膜で
構成することが好ましい。この場合は複数の中空糸膜を
膜接続部材51で1つに結束して使用すると、濾過器への
濾過ユニツトの装着を容易にすることができる。
ツトを説明するものである。膜支持部材50は130℃でも
剛性を有し、かつ培養液により腐食する恐れのない材料
で作成されており、その外形は第1図中の濾過器8の内
部形状にあわせて作られており、多少の外力が作用して
も濾過器内での位置が移動しない様設けられている。膜
支持部材50には第8図Aに示すように中空糸膜を保持す
るための小孔55が多数設けられている。穴の大きさは中
空糸膜を自由に通すことができる程度がよい。第8図B
は膜支持部材50に中空糸膜10を装着してなる濾過ユニツ
トを示したものである。中空糸膜10は1本で該濾過ユニ
ツトを構成してもよいが、通常は2本以上の中空糸膜で
構成することが好ましい。この場合は複数の中空糸膜を
膜接続部材51で1つに結束して使用すると、濾過器への
濾過ユニツトの装着を容易にすることができる。
第9図A及びBは、膜接続部材51の概念を示す図であ
る。この膜接続部材は疎水性中空糸膜のうち、特に接着
法や溶接法では、膜の接合が困難な材料からなる中空糸
膜、例えばテトラフルオロエチレン樹脂でつくられた中
空糸膜の接合に有効である。
る。この膜接続部材は疎水性中空糸膜のうち、特に接着
法や溶接法では、膜の接合が困難な材料からなる中空糸
膜、例えばテトラフルオロエチレン樹脂でつくられた中
空糸膜の接合に有効である。
第9図Aは、膜接続部材51を中空糸膜が接続される面の
反対の面を示す図である。膜接続部材51に膜拡張部材52
が包含され、膜接続部材51の外面は円形に整形されてい
ることが望ましい。第9図Bは、第9図AのA−A′断
面を示す図である。中空糸膜10に、中空糸膜の内径と同
程度の内径を有し、外径が中空糸膜内径よりも大であ
り、その先端部が中空糸膜内面に挿入しやすいようにテ
ーパ状に成形されており、かつ局部的に外径の大なる突
起部分を設け、中空糸膜の離脱を防いでいる。次いで膜
拡張部材52を挿入した部分を膜接続部材51で包含し、硬
化させることにより、中空糸膜を強固に結束することが
できる。膜接続部材としては特に限定するものではない
が、細胞に悪影響を与えず、培養液中で腐食せず、かつ
130℃前後でのスチーム殺菌に耐える材料であればよ
い。例えば2液硬化型のエポキシ樹脂が用いられる。
反対の面を示す図である。膜接続部材51に膜拡張部材52
が包含され、膜接続部材51の外面は円形に整形されてい
ることが望ましい。第9図Bは、第9図AのA−A′断
面を示す図である。中空糸膜10に、中空糸膜の内径と同
程度の内径を有し、外径が中空糸膜内径よりも大であ
り、その先端部が中空糸膜内面に挿入しやすいようにテ
ーパ状に成形されており、かつ局部的に外径の大なる突
起部分を設け、中空糸膜の離脱を防いでいる。次いで膜
拡張部材52を挿入した部分を膜接続部材51で包含し、硬
化させることにより、中空糸膜を強固に結束することが
できる。膜接続部材としては特に限定するものではない
が、細胞に悪影響を与えず、培養液中で腐食せず、かつ
130℃前後でのスチーム殺菌に耐える材料であればよ
い。例えば2液硬化型のエポキシ樹脂が用いられる。
培養液の交換は以下のように実施される。第1図の弁31
及び32を閉じ、弁33を開いてポンプ22を作動させると培
養槽2より培養液1が濾過器8に導かれる。培養液中の
細胞は濾過助材9及び多孔質中空糸フィルタ10を通過す
る過程でそれぞれの表面で捕捉される。多孔質中空糸フ
ィルタ10は余暇助材9の粒子及び細胞を透過しない開孔
度のものを選定した。細胞を濾過した培養瀘液は、培養
瀘液貯槽15に貯留される。
及び32を閉じ、弁33を開いてポンプ22を作動させると培
養槽2より培養液1が濾過器8に導かれる。培養液中の
細胞は濾過助材9及び多孔質中空糸フィルタ10を通過す
る過程でそれぞれの表面で捕捉される。多孔質中空糸フ
ィルタ10は余暇助材9の粒子及び細胞を透過しない開孔
度のものを選定した。細胞を濾過した培養瀘液は、培養
瀘液貯槽15に貯留される。
所定量の培養液を培養槽2から排出した後、ポンプ22を
停止し、弁33を閉じる。次いで弁31,32を開き、ポンプ1
9,26を作動させる。ポンプ19,26は新鮮培養液貯槽12よ
り新鮮培養液を濾過器に供給する。このとき、ポンプ19
は濾過器8底部より新鮮培養液を供給し、濾過助材9の
充填層を浮上させ、展開させるよう流量を設定する。ま
た、ポンプ26は多孔質中空糸膜フィルタ10に逆洗のため
新鮮培養液を逆に圧入し、フィルタ10表面に付着した細
胞等の固形物をはく離させる。また、培養瀘液貯槽15に
貯留した使用済み培養液から老廃成分を除去し、ポンプ
21により濾過器8に供給しフィルタ10を逆洗する。な
お、ポンプ19及び26の流量の合計は濾過助材9が濾過器
周囲より散逸することのないように調節する。
停止し、弁33を閉じる。次いで弁31,32を開き、ポンプ1
9,26を作動させる。ポンプ19,26は新鮮培養液貯槽12よ
り新鮮培養液を濾過器に供給する。このとき、ポンプ19
は濾過器8底部より新鮮培養液を供給し、濾過助材9の
充填層を浮上させ、展開させるよう流量を設定する。ま
た、ポンプ26は多孔質中空糸膜フィルタ10に逆洗のため
新鮮培養液を逆に圧入し、フィルタ10表面に付着した細
胞等の固形物をはく離させる。また、培養瀘液貯槽15に
貯留した使用済み培養液から老廃成分を除去し、ポンプ
21により濾過器8に供給しフィルタ10を逆洗する。な
お、ポンプ19及び26の流量の合計は濾過助材9が濾過器
周囲より散逸することのないように調節する。
前述の濾過工程で濾過助材9及び中空糸膜フィルタ10上
に捕捉されていた細胞は濾過助材9の展開により充填層
内から解放される。濾過助材9の粒子はその沈降速度が
細胞より大きくなるよう比重,粒径,形状が選定されて
いるので、細胞は展開した充填層の上部まで浮遊し、新
鮮培養液及び老廃成分を除去した使用済み培養液ととも
に培養槽2に戻される。
に捕捉されていた細胞は濾過助材9の展開により充填層
内から解放される。濾過助材9の粒子はその沈降速度が
細胞より大きくなるよう比重,粒径,形状が選定されて
いるので、細胞は展開した充填層の上部まで浮遊し、新
鮮培養液及び老廃成分を除去した使用済み培養液ととも
に培養槽2に戻される。
第2図は本発明による細胞培養システムの他の実施例の
構成を示すものである。本実施例の特徴は、濾過器8に
用いた濾過助材9として、培養液比重より小なる粒子を
用いた点にある。濾過助材9としては中空ガラスビー
ズ,中空カーボンビーズ等が用いられている。濾過助材
9は濾過器8の上部及び底部に設けられた2枚の保持フ
ィルタ11により保持されている。保持フィルタ11の開口
度は濾過助材9の粒子は透過させないが、細胞は自由に
濾過させるものを選択する。
構成を示すものである。本実施例の特徴は、濾過器8に
用いた濾過助材9として、培養液比重より小なる粒子を
用いた点にある。濾過助材9としては中空ガラスビー
ズ,中空カーボンビーズ等が用いられている。濾過助材
9は濾過器8の上部及び底部に設けられた2枚の保持フ
ィルタ11により保持されている。保持フィルタ11の開口
度は濾過助材9の粒子は透過させないが、細胞は自由に
濾過させるものを選択する。
本実施例によれば、濾過器の逆洗時に濾過助材9充填層
及び中空糸膜フィルタ10に捕捉されている細胞を、より
完全に培養槽に戻すことができる。
及び中空糸膜フィルタ10に捕捉されている細胞を、より
完全に培養槽に戻すことができる。
第3図は本発明により細胞培養システムの他の実施例の
構成を示したものである。本実施例の特徴は、第1図の
実施例に老廃成分除去手段として限外濾過法を付加した
点にある。
構成を示したものである。本実施例の特徴は、第1図の
実施例に老廃成分除去手段として限外濾過法を付加した
点にある。
培養瀘液貯槽15には配管により限外濾過器14が接続され
ている。限外濾過器14には分画分子量10,000の限外濾過
膜が用いられており、乳酸,アンモニア等の老廃成分を
透過し、ホルモン等の細胞の生育に有用な物質は透過さ
せない。培養瀘液はポンプ23により限外濾過器14に圧入
され、限外濾過膜と接触している間に老廃成分等の低分
子物質は膜を透過し、老廃成分26として系外に排出され
る。
ている。限外濾過器14には分画分子量10,000の限外濾過
膜が用いられており、乳酸,アンモニア等の老廃成分を
透過し、ホルモン等の細胞の生育に有用な物質は透過さ
せない。培養瀘液はポンプ23により限外濾過器14に圧入
され、限外濾過膜と接触している間に老廃成分等の低分
子物質は膜を透過し、老廃成分26として系外に排出され
る。
限外濾過器14で老廃成分を除去した液は老廃成分除去液
貯槽13に貯留される。なお、限外濾過により濾過される
液量はわずかであるため、ポンプ23により限外濾過器14
と老廃成分除去液貯槽の間で、循環して濾過を行い、老
廃成分を除去する。通常、老廃成分除去液を新鮮培養液
の一部として再利用した場合に老廃成分濃度が、乳酸と
して1000ppm以下、好ましくは100ppm以下,アンモニア
として20ppm以下好ましくは5ppm以下となるようにする
必要がある。
貯槽13に貯留される。なお、限外濾過により濾過される
液量はわずかであるため、ポンプ23により限外濾過器14
と老廃成分除去液貯槽の間で、循環して濾過を行い、老
廃成分を除去する。通常、老廃成分除去液を新鮮培養液
の一部として再利用した場合に老廃成分濃度が、乳酸と
して1000ppm以下、好ましくは100ppm以下,アンモニア
として20ppm以下好ましくは5ppm以下となるようにする
必要がある。
老廃成分除去液は、ポンプ21を作動させることにより濾
過器8の逆洗液の一部として新鮮培養液に加えられ、培
養槽2に戻され、再び細胞の増殖に利用される。老廃成
分除去液中には、培養濾液中に残存していたホルモンや
生育因子等の有効成分が多量に含まれている他、細胞自
身が分泌する生育増長因子や有用生産物も含まれている
ので、これを用いることは細胞の生育に良好な結果を与
える。
過器8の逆洗液の一部として新鮮培養液に加えられ、培
養槽2に戻され、再び細胞の増殖に利用される。老廃成
分除去液中には、培養濾液中に残存していたホルモンや
生育因子等の有効成分が多量に含まれている他、細胞自
身が分泌する生育増長因子や有用生産物も含まれている
ので、これを用いることは細胞の生育に良好な結果を与
える。
第4図は本発明による細胞培養システム他の実施例の構
成を示したものである。
成を示したものである。
本実施例の特徴は、第3図に示した実施例において、濾
過器8に用いた濾過助材9として、培養液比重より小さ
い比重の粒子を用いる点にある。濾過助材9としては中
空ガラスビース,中空カーボンビーズ等が用いられてい
る。濾過助材99は濾過器8の上部及び底部に設けられた
2枚の保持フィルタ11により保持されている。保持フィ
ルタ11の開口度は濾過助材9の粒子を透過させず、細胞
を自由に透過させるものが選択されている。その他は第
3図と同じである。
過器8に用いた濾過助材9として、培養液比重より小さ
い比重の粒子を用いる点にある。濾過助材9としては中
空ガラスビース,中空カーボンビーズ等が用いられてい
る。濾過助材99は濾過器8の上部及び底部に設けられた
2枚の保持フィルタ11により保持されている。保持フィ
ルタ11の開口度は濾過助材9の粒子を透過させず、細胞
を自由に透過させるものが選択されている。その他は第
3図と同じである。
本実施例によれば、濾過器の逆洗時に濾過助材9充填層
及び中空糸膜フィルタ10に捕捉されていた細胞をより完
全に培養槽に戻すことができる。
及び中空糸膜フィルタ10に捕捉されていた細胞をより完
全に培養槽に戻すことができる。
第5図は、本発明による細胞培養システムの他の実施例
の構成を示したものである。
の構成を示したものである。
本実施例の特徴は、第3図に示す実施例において、疎水
性膜10を培養槽2の上層に設けたこと、及び攪拌機を取
付けたことにある。本実施例における培養液の交換は以
下のように実施される。弁33を開き、弁31を閉じてポン
プ22を作動させると中空糸膜の内部が減圧される。その
結果、培養液中に浮遊している細胞は中空糸膜の表面に
捕捉され、膜内には細胞を含まない培養瀘液が抜き出さ
れ、培養瀘液貯槽15に貯留される。
性膜10を培養槽2の上層に設けたこと、及び攪拌機を取
付けたことにある。本実施例における培養液の交換は以
下のように実施される。弁33を開き、弁31を閉じてポン
プ22を作動させると中空糸膜の内部が減圧される。その
結果、培養液中に浮遊している細胞は中空糸膜の表面に
捕捉され、膜内には細胞を含まない培養瀘液が抜き出さ
れ、培養瀘液貯槽15に貯留される。
所定量の培養瀘液を培養槽2から排出した後、ポンプ22
を停止し、弁33を閉じる。次いで弁32を開き、ポンプ20
及び21を作動させる。ポンプ20は新鮮培養液貯槽12より
新鮮培溶液を、ポンプ21は老廃成分除去液貯槽13より老
廃成分除去液を供給する。新鮮培養液及び老廃成分除去
液は中空糸膜内に圧入され、膜面の細孔より培養槽2内
に流入する。この際、中空糸膜の外面や細孔内に吸着し
ていた細胞等の固形物を剥離し、濾過面の再生を行う。
疎水性膜10は膜面への細胞やごみ等の附着を防止するた
め、できるだけ培養液の移動速度の大なる所に設けるこ
とが好ましい。本実施例のごとく、攪拌翼29を設け、そ
の周囲に疎水性膜を設置すれば、攪拌翼の回転により吐
出される培養液の流れで膜面の固形物が滞留することな
く移動するため、膜面への沈積を効果的に防止すること
ができる。
を停止し、弁33を閉じる。次いで弁32を開き、ポンプ20
及び21を作動させる。ポンプ20は新鮮培養液貯槽12より
新鮮培溶液を、ポンプ21は老廃成分除去液貯槽13より老
廃成分除去液を供給する。新鮮培養液及び老廃成分除去
液は中空糸膜内に圧入され、膜面の細孔より培養槽2内
に流入する。この際、中空糸膜の外面や細孔内に吸着し
ていた細胞等の固形物を剥離し、濾過面の再生を行う。
疎水性膜10は膜面への細胞やごみ等の附着を防止するた
め、できるだけ培養液の移動速度の大なる所に設けるこ
とが好ましい。本実施例のごとく、攪拌翼29を設け、そ
の周囲に疎水性膜を設置すれば、攪拌翼の回転により吐
出される培養液の流れで膜面の固形物が滞留することな
く移動するため、膜面への沈積を効果的に防止すること
ができる。
本実施例に用いる濾過ユニツトの形状は、特に限定する
ものではないが、培養液の流動をさまたげず、かつ細胞
に不要な外力を与えないような形状であることが望まし
い。第10図〜第13図に示した各濾過ユニツトは、本実施
例に特に好ましい形状である。
ものではないが、培養液の流動をさまたげず、かつ細胞
に不要な外力を与えないような形状であることが望まし
い。第10図〜第13図に示した各濾過ユニツトは、本実施
例に特に好ましい形状である。
本実施例によれば、濾過を培養槽中で行うため、濾過時
に酸素の欠乏や温度の低下を招くことがなくなり、細胞
と増殖を良好に保つことができる。
に酸素の欠乏や温度の低下を招くことがなくなり、細胞
と増殖を良好に保つことができる。
第6図は本発明による細胞培養システムの他の実施例の
構成を示したものである。本実施例の特徴は、第5図に
示す実施例において、培養液調製槽41を付加した点にあ
る。
構成を示したものである。本実施例の特徴は、第5図に
示す実施例において、培養液調製槽41を付加した点にあ
る。
培養槽内に設けられた疎水性中空糸膜の逆洗に用いられ
る逆洗用液は、あらかじめ新鮮培養液及び老廃成分除去
液を、培養液調製槽41で混合,調製する。培養液調製槽
41には、乳酸,アンモニア,たん白質の濃度を測定する
手段が付設されており、新鮮培養及び老廃成分除去液の
混合割合を調節する。
る逆洗用液は、あらかじめ新鮮培養液及び老廃成分除去
液を、培養液調製槽41で混合,調製する。培養液調製槽
41には、乳酸,アンモニア,たん白質の濃度を測定する
手段が付設されており、新鮮培養及び老廃成分除去液の
混合割合を調節する。
本実施例によれば、細胞の増殖に好適な培養液を常に用
いて培養を行うことができる。
いて培養を行うことができる。
第7図は本発明による細胞培養システムの他の実施例の
構成を示したものである。本実施例の特徴は第6図に示
す実施例において、老廃成分除去装置として限外濾過器
にかえ、拡散透析器を用いたことである。
構成を示したものである。本実施例の特徴は第6図に示
す実施例において、老廃成分除去装置として限外濾過器
にかえ、拡散透析器を用いたことである。
培養瀘液は配管により拡散透析器44に導かれ、ポンプ23
により老廃成分除去液貯槽13と、拡散透析器44の間を循
環させる。
により老廃成分除去液貯槽13と、拡散透析器44の間を循
環させる。
また、低分子成分液貯槽42には、各種アミノ酸,ビタミ
ン,無機塩類,グルコース等の低分子成分を溶解してい
る低分子成分液が貯留されており、ポンプ47により、拡
散透析器に送られる。拡散透析器44内で培養瀘液は透析
膜を介して低分子成分液と接触し、その間に透析膜を通
過しうる低分子成分の透析が行われる。すなわち、培養
瀘液中に含まれた乳酸やアンモニアに代表される老廃成
分が低分子成分液中に拡散するとともに、低分子成分液
中に溶解されている各種のアミノ酸,グルコース,各種
の無機塩類,ビタムン類が培養瀘液中に拡散する。細胞
の増殖に有益な各種のホルモン,生長因子等の高分子成
分は透析されることなくそのまま廃成分除去液中にとど
まる。透析は、乳酸濃度が1000ppm以下、好ましくは100
ppm以下、アンモニアは20ppm以下、好ましくは5ppm以下
となるよう実施する。
ン,無機塩類,グルコース等の低分子成分を溶解してい
る低分子成分液が貯留されており、ポンプ47により、拡
散透析器に送られる。拡散透析器44内で培養瀘液は透析
膜を介して低分子成分液と接触し、その間に透析膜を通
過しうる低分子成分の透析が行われる。すなわち、培養
瀘液中に含まれた乳酸やアンモニアに代表される老廃成
分が低分子成分液中に拡散するとともに、低分子成分液
中に溶解されている各種のアミノ酸,グルコース,各種
の無機塩類,ビタムン類が培養瀘液中に拡散する。細胞
の増殖に有益な各種のホルモン,生長因子等の高分子成
分は透析されることなくそのまま廃成分除去液中にとど
まる。透析は、乳酸濃度が1000ppm以下、好ましくは100
ppm以下、アンモニアは20ppm以下、好ましくは5ppm以下
となるよう実施する。
拡散透析により老廃成分を除去した老廃成分除去液は、
ポンプ46により培養液調製槽41に送られる。該培養液調
製槽には、高分子成分液貯槽42からポンプ45により高分
子成分液が供給され、前期老廃成分除去液と混合,調整
することにより新鮮培養液となる。高分子成分液中に
は、血清,ホルモン等透析膜を透過できない高分子成分
が溶解している。なお、該培地調製槽42には、乳酸アン
モニア,たん白質の濃度を測定する手段を付設し、その
測定値をもとに高分子成分液と老廃成分除去液との混合
割合を調整する。
ポンプ46により培養液調製槽41に送られる。該培養液調
製槽には、高分子成分液貯槽42からポンプ45により高分
子成分液が供給され、前期老廃成分除去液と混合,調整
することにより新鮮培養液となる。高分子成分液中に
は、血清,ホルモン等透析膜を透過できない高分子成分
が溶解している。なお、該培地調製槽42には、乳酸アン
モニア,たん白質の濃度を測定する手段を付設し、その
測定値をもとに高分子成分液と老廃成分除去液との混合
割合を調整する。
本実施例によれば、常に細胞の増殖に好適な培養液を調
製することができるので、細胞を高濃度培養することが
できる。
製することができるので、細胞を高濃度培養することが
できる。
第14図は、第6図の老廃成分除去手段を吸着筒に替えた
ものである。
ものである。
アンモニアの吸着にはゼオライトを、乳酸の吸着には乳
酸デヒドロゲナーゼを不溶担体に固定して用いた。
酸デヒドロゲナーゼを不溶担体に固定して用いた。
なお、該吸着筒は副数本設けておき、適宜配管を切替る
ことによって培養工程に影響無く吸着、再生を行うこと
ができる。本実施例によれば、老廃成分のみ選択的に除
去できるので、培養液の培養液のロスが少ない。
ことによって培養工程に影響無く吸着、再生を行うこと
ができる。本実施例によれば、老廃成分のみ選択的に除
去できるので、培養液の培養液のロスが少ない。
次により具体的な実施例を示し説明する。
実施例1 外径2mm,内径1mm,細孔径0.8μm,長さ1mのテトラフルオ
ロエチレン樹脂からなる疎水性中空糸膜(住友電気化学
工業製、TB−21)のそれぞれの両末端に、最大外径2.5m
m,内径0.9mm,流さ30mmの第9図に示す断面を有するSUS3
16製の膜拡張部材52を挿入した。次いで、上記中空糸膜
4本を揃え、内径15mm,深さ30mmの円筒形の硬化用型に
挿入した。これに2液混合硬化型のエポキシ接着剤(チ
バガイギー製、アラルダイトラピッド)を、主剤と硬化
剤を混合したのち直ちに上記の硬化用型内に注入し、遠
心分離機を用いて1,000Gの遠心力をかけ、その間に硬化
せしめた。完全に硬化した後、硬化用型より硬化物を取
りだし、その末端を5mm切断した。
ロエチレン樹脂からなる疎水性中空糸膜(住友電気化学
工業製、TB−21)のそれぞれの両末端に、最大外径2.5m
m,内径0.9mm,流さ30mmの第9図に示す断面を有するSUS3
16製の膜拡張部材52を挿入した。次いで、上記中空糸膜
4本を揃え、内径15mm,深さ30mmの円筒形の硬化用型に
挿入した。これに2液混合硬化型のエポキシ接着剤(チ
バガイギー製、アラルダイトラピッド)を、主剤と硬化
剤を混合したのち直ちに上記の硬化用型内に注入し、遠
心分離機を用いて1,000Gの遠心力をかけ、その間に硬化
せしめた。完全に硬化した後、硬化用型より硬化物を取
りだし、その末端を5mm切断した。
上記で作製した中空糸ユニットについて、その両端から
130℃、ゲージ圧1.8kg/cm2の蒸気を通じ、1時間保持し
た。室温まで冷却した後、中空糸膜の1本について1kg
の引っ張り荷重をかけても中空糸膜は膜接続部材51から
抜けることは無かった。
130℃、ゲージ圧1.8kg/cm2の蒸気を通じ、1時間保持し
た。室温まで冷却した後、中空糸膜の1本について1kg
の引っ張り荷重をかけても中空糸膜は膜接続部材51から
抜けることは無かった。
比較例1 実施例1において、中空糸膜の両端に膜拡張部材52を挿
入することなくエポキシ接着剤で固定し、中空糸膜ユニ
ットを製作した。次いで、その両端から130℃、ゲージ
圧1.8kg/cm2の蒸気を通じ、1時間保持した。室温まで
冷却した後、中空糸膜の1本について1kgの引っ張り荷
重をかけたところ中空糸膜は膜接続部材51から抜けてし
まった。
入することなくエポキシ接着剤で固定し、中空糸膜ユニ
ットを製作した。次いで、その両端から130℃、ゲージ
圧1.8kg/cm2の蒸気を通じ、1時間保持した。室温まで
冷却した後、中空糸膜の1本について1kgの引っ張り荷
重をかけたところ中空糸膜は膜接続部材51から抜けてし
まった。
実施例2 イーグルMEM培地(日水製薬製イーグルMEMニッスイ)
9.4g/,グルタミン0.292g/,7.5%炭酸水素ナトリウ
ム水溶液29ml/、グルコース20g/,及び胎児児血清1
00ml/を加えた培養液5mlに、ラット肝臓の癌細胞株JT
C−1(Japan Tissue Culture No.1)を接種した偏平フ
ラスコ15ケを静置培養した。培養温度は37℃、気相ガス
は空気とした。
9.4g/,グルタミン0.292g/,7.5%炭酸水素ナトリウ
ム水溶液29ml/、グルコース20g/,及び胎児児血清1
00ml/を加えた培養液5mlに、ラット肝臓の癌細胞株JT
C−1(Japan Tissue Culture No.1)を接種した偏平フ
ラスコ15ケを静置培養した。培養温度は37℃、気相ガス
は空気とした。
3日間培養したフラスコの表面に付着した細胞を剥離
し、細胞濃度5.1×105個/mlの培養液75mlを得た。本培
養液を遠心分離し、上澄みを捨て、同容量の新鮮な培養
液に懸濁した。
し、細胞濃度5.1×105個/mlの培養液75mlを得た。本培
養液を遠心分離し、上澄みを捨て、同容量の新鮮な培養
液に懸濁した。
次に、直径110mm,流さ171mm,容積1,250mlのローラーボ
トルに上記細胞懸濁液75ml及び上記の新鮮な培養液175m
lを入れて、37℃、気相ガスは空気、2rpmにて3日間培
養した。次いで、培養液を遠心分離し、上澄みを捨て同
容量の新鮮な培養液に懸濁した。そして再び上記条件下
で3日間培養した。培養液を遠心分離して上澄みを捨
て、2倍量の新鮮な培養液に懸濁し、それを2倍の本数
のローラーボトルに分割し、再び上記条件下で3日間培
養した。
トルに上記細胞懸濁液75ml及び上記の新鮮な培養液175m
lを入れて、37℃、気相ガスは空気、2rpmにて3日間培
養した。次いで、培養液を遠心分離し、上澄みを捨て同
容量の新鮮な培養液に懸濁した。そして再び上記条件下
で3日間培養した。培養液を遠心分離して上澄みを捨
て、2倍量の新鮮な培養液に懸濁し、それを2倍の本数
のローラーボトルに分割し、再び上記条件下で3日間培
養した。
上記の操作を更に2回繰り返し、1.7×106個/mlの種培
養液2,000mlを得た。本培養液を遠心分離して上澄みを
捨て、同容量の新鮮な培養液に懸濁した。
養液2,000mlを得た。本培養液を遠心分離して上澄みを
捨て、同容量の新鮮な培養液に懸濁した。
次に、第1図に示す細胞培養システムの直径165mm,高さ
350mm、容量7,000mlの円筒型のステンレス製培養槽に、
上記種細胞懸濁液2,000ml及び培養液3,000mlを入れて
(合計5,000ml)、37℃に保温した。液面上50mmの高さ
に表面にシラン系有機珪素ポリマ(粘度1×105センチ
ポイズ)を薄く塗布した正方形網目のステンレス網(目
の1辺の長さ:3mm)を置き、槽底部に配置した直径60mm
リングスパージャ(孔径1mm,10ケ)から酸素含有ガスを
通気して培養した。酸素含有ガスの通気量は培養液の溶
存酸素濃度(DO)が2.5ppmとなるように、空気量及び酸
素量を自動的に調節する溶存酸素濃度調節装置により調
節した。また、培養液のpHが7.0〜7.6の範囲となるよう
にpH調節装置により炭酸ガスを酸素含有ガスに加えて通
気した。
350mm、容量7,000mlの円筒型のステンレス製培養槽に、
上記種細胞懸濁液2,000ml及び培養液3,000mlを入れて
(合計5,000ml)、37℃に保温した。液面上50mmの高さ
に表面にシラン系有機珪素ポリマ(粘度1×105センチ
ポイズ)を薄く塗布した正方形網目のステンレス網(目
の1辺の長さ:3mm)を置き、槽底部に配置した直径60mm
リングスパージャ(孔径1mm,10ケ)から酸素含有ガスを
通気して培養した。酸素含有ガスの通気量は培養液の溶
存酸素濃度(DO)が2.5ppmとなるように、空気量及び酸
素量を自動的に調節する溶存酸素濃度調節装置により調
節した。また、培養液のpHが7.0〜7.6の範囲となるよう
にpH調節装置により炭酸ガスを酸素含有ガスに加えて通
気した。
培養槽の下部には配管により濾過器が接続されている。
濾過器底部には支持フィルターがあり、親水性濾過助材
層を保持している。親水性濾過助材層の中には疎水性中
空糸フィルターユニットが埋没している。疎水性中空糸
フィルターユニットは、第8図Bに示した形状に、流さ
1.2mの疎水性中空糸フィルター4本を用いて実施例1の
手法により作成したものである。親水性濾過助材として
は直径70μmのガラスビーズをエチルアルコール処理に
より親水化したものを用いた。
濾過器底部には支持フィルターがあり、親水性濾過助材
層を保持している。親水性濾過助材層の中には疎水性中
空糸フィルターユニットが埋没している。疎水性中空糸
フィルターユニットは、第8図Bに示した形状に、流さ
1.2mの疎水性中空糸フィルター4本を用いて実施例1の
手法により作成したものである。親水性濾過助材として
は直径70μmのガラスビーズをエチルアルコール処理に
より親水化したものを用いた。
引き抜き用ペリスタリックポンプを用いて中空糸膜フィ
ルター内部を減圧することにより、20ml/minの流速で培
養瀘液を引き抜いた。培養瀘液内への細胞の混入は全く
認められなかった。引き抜き量が500mlに達した時、引
き抜き用ペリスタリックポプを停止した。次いで、中空
糸膜フィルター逆洗用ペリスタリックポンプ及び濾過助
材層展開用ペリスタリックポンプを用いて中空糸膜フィ
ルター逆洗及び濾過助材層展開を行った。
ルター内部を減圧することにより、20ml/minの流速で培
養瀘液を引き抜いた。培養瀘液内への細胞の混入は全く
認められなかった。引き抜き量が500mlに達した時、引
き抜き用ペリスタリックポプを停止した。次いで、中空
糸膜フィルター逆洗用ペリスタリックポンプ及び濾過助
材層展開用ペリスタリックポンプを用いて中空糸膜フィ
ルター逆洗及び濾過助材層展開を行った。
中空糸膜フィルター逆洗は80ml/minの流速で2分間行っ
た。濾過助材層展開は、中空糸膜フィルター逆洗中は70
ml/min,中空糸膜フィルター逆洗終了後は150ml/minの流
速で行い、引き抜き量と同量を培養槽内に注入した時点
で終了するように制御した。培養液の濾過、及び中空糸
膜フィルター逆洗及び濾過助材層展開は、培養槽内の培
養液が1日あたり1回入れ替わるように1日あたり10回
実施した。
た。濾過助材層展開は、中空糸膜フィルター逆洗中は70
ml/min,中空糸膜フィルター逆洗終了後は150ml/minの流
速で行い、引き抜き量と同量を培養槽内に注入した時点
で終了するように制御した。培養液の濾過、及び中空糸
膜フィルター逆洗及び濾過助材層展開は、培養槽内の培
養液が1日あたり1回入れ替わるように1日あたり10回
実施した。
本実施例の結果を第16図に示した。培養開始12日以後1
×107細胞/ml以上、生存率88%以上を維持できた。最高
細胞濃度は1.6×107細胞/mlであった。
×107細胞/ml以上、生存率88%以上を維持できた。最高
細胞濃度は1.6×107細胞/mlであった。
比較例2 第1図の培養システムより濾過器、中空糸膜フィルター
及び濾過助材を除いた培養システムを用いて実施例2と
同じ培養を行った。その結果を第17図に示した。濾過
器、中空糸膜フィルター及び濾過助材を除いたことによ
り培養液の交換が出来ず、栄養成分が枯渇して細胞濃度
が2.1×106細胞/mlに達したあと急速に減少した。これ
より、培養液の交換が不可欠であることがわかる。
及び濾過助材を除いた培養システムを用いて実施例2と
同じ培養を行った。その結果を第17図に示した。濾過
器、中空糸膜フィルター及び濾過助材を除いたことによ
り培養液の交換が出来ず、栄養成分が枯渇して細胞濃度
が2.1×106細胞/mlに達したあと急速に減少した。これ
より、培養液の交換が不可欠であることがわかる。
比較例3 第1図の培養システムにおいて、酸素供給を液面通気に
より行う培養システムを用いて実施例2と同じ培養を行
った。その結果を第18図に示した。細胞濃度は最高5.6
×106細胞/mlであり、生存率が徐々に低下した。この結
果は細胞の増殖に必要な酸素が不足していることを示し
ている。すなわち、液面通気法では酸素の供給が充分で
ないことがわかる。
より行う培養システムを用いて実施例2と同じ培養を行
った。その結果を第18図に示した。細胞濃度は最高5.6
×106細胞/mlであり、生存率が徐々に低下した。この結
果は細胞の増殖に必要な酸素が不足していることを示し
ている。すなわち、液面通気法では酸素の供給が充分で
ないことがわかる。
比較例4 第1図の培養システムより消泡層を除いた培養システム
を用いて実施例2と同じ培養を行った。その結果、培養
廃ガス管より泡が流出した。これより、液中通気による
酸素供給を行うためには、培養槽内に消泡手段が必要で
あることがわかる。
を用いて実施例2と同じ培養を行った。その結果、培養
廃ガス管より泡が流出した。これより、液中通気による
酸素供給を行うためには、培養槽内に消泡手段が必要で
あることがわかる。
実施例3 実施例2の手法により細胞濃度1.8×106個/mlの種細胞
懸濁液を調製した。次いで、第6図に示した細胞培養シ
ステムによる培養を行った。本システムの培養槽は内容
積7,000mlのSUS316製円筒型をなしており、培養液の流
動を行わせるために撹拌機29を設けた。細胞と培養液と
を分離するための疎水性中空糸膜フィルターユニット10
は、第13図た示す形状を有しており撹拌翼の回転面の周
囲に設けた。なお、疎水性中空糸膜フィルターユニット
は、長さ1.5mの実施例1で用いたものと同じ中空糸膜フ
ィルターを4本用いて作成した。酸素供給手段、消泡手
段及び培養条件は実施例2と同じとした。
懸濁液を調製した。次いで、第6図に示した細胞培養シ
ステムによる培養を行った。本システムの培養槽は内容
積7,000mlのSUS316製円筒型をなしており、培養液の流
動を行わせるために撹拌機29を設けた。細胞と培養液と
を分離するための疎水性中空糸膜フィルターユニット10
は、第13図た示す形状を有しており撹拌翼の回転面の周
囲に設けた。なお、疎水性中空糸膜フィルターユニット
は、長さ1.5mの実施例1で用いたものと同じ中空糸膜フ
ィルターを4本用いて作成した。酸素供給手段、消泡手
段及び培養条件は実施例2と同じとした。
培養槽に上記種細胞懸濁液2,000ml及び実施例2と同じ
培養液3,000mlを入れて(合計5,000ml)、37℃に保温し
た。培養開始後2日間は回分培養を行い、3日目より培
養液の交換を実施した。中空糸膜フィルターの内部をペ
リスタリックポンプを用いて減圧し、10ml/minの流速で
培養瀘液を引きぬいた。培養瀘液中への細胞の混入は全
く認められなかった。引きぬき量が500mlに達したと
き、引きぬき用ペリスタリックポンプを停止した。次い
で、中空糸膜フィルター逆洗用プリスタリックポンプに
より新鮮な培養液を200ml/minの流速で中空糸膜フィル
ター10内に圧入し、中空糸膜フィルター10の逆洗を行っ
た。逆洗に用いた培養液は、イーグルMEM培地9.4g/,
グルタミン0.292g/,7.5%炭酸水素ナトリウム水溶液2
9ml、及び牛胎児血清50ml/の組成からなり、新鮮培養
液貯層12に貯留した。逆洗は培養瀘液引きぬき量と同量
を培養槽に注入した時点で終了するように制御した。濾
過及び逆洗は、培養槽内の培養液が1日に1回入れ替る
ように、1日あたり10回実施した。
培養液3,000mlを入れて(合計5,000ml)、37℃に保温し
た。培養開始後2日間は回分培養を行い、3日目より培
養液の交換を実施した。中空糸膜フィルターの内部をペ
リスタリックポンプを用いて減圧し、10ml/minの流速で
培養瀘液を引きぬいた。培養瀘液中への細胞の混入は全
く認められなかった。引きぬき量が500mlに達したと
き、引きぬき用ペリスタリックポンプを停止した。次い
で、中空糸膜フィルター逆洗用プリスタリックポンプに
より新鮮な培養液を200ml/minの流速で中空糸膜フィル
ター10内に圧入し、中空糸膜フィルター10の逆洗を行っ
た。逆洗に用いた培養液は、イーグルMEM培地9.4g/,
グルタミン0.292g/,7.5%炭酸水素ナトリウム水溶液2
9ml、及び牛胎児血清50ml/の組成からなり、新鮮培養
液貯層12に貯留した。逆洗は培養瀘液引きぬき量と同量
を培養槽に注入した時点で終了するように制御した。濾
過及び逆洗は、培養槽内の培養液が1日に1回入れ替る
ように、1日あたり10回実施した。
引きぬいた培養瀘液は培養濾液貯層15に貯留した。その
のち、限外濾過器14により老廃成分を含む低分子成分を
濾過し、高分子成分を濃縮して老廃成分除去液貯槽13に
貯留した。老廃成分除去液の容積が培養瀘液の1/10にな
るまで、限外濾過器14と老廃成分除去液貯槽13の間をペ
リスタリックポンプにより循環した。限外濾過膜は分画
分子量10,000のものを用いた。
のち、限外濾過器14により老廃成分を含む低分子成分を
濾過し、高分子成分を濃縮して老廃成分除去液貯槽13に
貯留した。老廃成分除去液の容積が培養瀘液の1/10にな
るまで、限外濾過器14と老廃成分除去液貯槽13の間をペ
リスタリックポンプにより循環した。限外濾過膜は分画
分子量10,000のものを用いた。
培養開始後8日目より、培養液調製槽において、新鮮培
養液900mlに対し老廃成分除去液を100mlの割合で混合
し、これを中空糸膜フィルター10の逆洗に用いた。
養液900mlに対し老廃成分除去液を100mlの割合で混合
し、これを中空糸膜フィルター10の逆洗に用いた。
培養開始後18日目より、培養槽内の培養液が1日に2回
入れ替るように、濾過、及び逆洗の回数を1日あたり20
回に増加した。
入れ替るように、濾過、及び逆洗の回数を1日あたり20
回に増加した。
本実施例の結果を第19図に示した。限外濾過により老廃
成分を除去した結果、実施例2での場合に比べ乳酸及び
アンモニアの濃度が低下している。更に最高細胞濃度が
2.8×107個/mlに達しており、本実施例の効果が認めら
れる。
成分を除去した結果、実施例2での場合に比べ乳酸及び
アンモニアの濃度が低下している。更に最高細胞濃度が
2.8×107個/mlに達しており、本実施例の効果が認めら
れる。
実施例4 実施例2の手法により細胞濃度1.1×106個/mlの種細胞
懸濁液を調製した。次いで、第7図に示した細胞培養シ
ステムによる培養を行った。本システムは実施例3にて
使用した第6図に示す培養システムの老廃成分除去手段
のみを拡散透析44に替えたものである。酸素供給手段、
消泡手段、培養液交換手段及び培養条件は実施例3と同
じとした。
懸濁液を調製した。次いで、第7図に示した細胞培養シ
ステムによる培養を行った。本システムは実施例3にて
使用した第6図に示す培養システムの老廃成分除去手段
のみを拡散透析44に替えたものである。酸素供給手段、
消泡手段、培養液交換手段及び培養条件は実施例3と同
じとした。
培養層に上記種細胞懸濁液2,000ml及び実施例2と同じ
培養液3,000mlを入れて(合計5,000ml)、37℃に保温し
た。培養開始後2日間は回分培養を行い、3日目より培
養液の交換を実施した。中空糸膜フィルター10の内部を
ペリスタリックポンプ用いて減圧し、15ml/minの流速で
培養瀘液を引きぬき、培養瀘液貯層15に貯留した。培養
瀘液中への細胞の混入は全く認められなかった。引きぬ
き量が500mlに達したとき、引きぬき用ペリスタリック
ポンプを停止した。
培養液3,000mlを入れて(合計5,000ml)、37℃に保温し
た。培養開始後2日間は回分培養を行い、3日目より培
養液の交換を実施した。中空糸膜フィルター10の内部を
ペリスタリックポンプ用いて減圧し、15ml/minの流速で
培養瀘液を引きぬき、培養瀘液貯層15に貯留した。培養
瀘液中への細胞の混入は全く認められなかった。引きぬ
き量が500mlに達したとき、引きぬき用ペリスタリック
ポンプを停止した。
培養瀘液貯層15より培養瀘液をペリスタリックポンプで
拡散透析器44に送液し、老廃成分を含む低分子成分を拡
散透析により除去した。拡散透析膜としては、分子量6,
000以下の物質を透過し、それ以上の物質を透過させな
いものを用いた。拡散透析では、対称液として、イーグ
ルMEM培地9.4g/、グルタミン0.292g/,7.5%炭酸水
素ナトリウム水溶液29ml/、及びグルコース20g/か
らなる低分子成分液を用い、培養瀘液に対し2倍の流量
を通じて行った。老廃成分を含む低分子成分を除去した
老廃成分除去液は老廃成分除去液貯槽に貯留した。
拡散透析器44に送液し、老廃成分を含む低分子成分を拡
散透析により除去した。拡散透析膜としては、分子量6,
000以下の物質を透過し、それ以上の物質を透過させな
いものを用いた。拡散透析では、対称液として、イーグ
ルMEM培地9.4g/、グルタミン0.292g/,7.5%炭酸水
素ナトリウム水溶液29ml/、及びグルコース20g/か
らなる低分子成分液を用い、培養瀘液に対し2倍の流量
を通じて行った。老廃成分を含む低分子成分を除去した
老廃成分除去液は老廃成分除去液貯槽に貯留した。
培養液調製槽において、老廃成分除去液に牛胎児血清を
1%になるように加えた。これを中空糸膜フィルター10
にペリスタリックポンプにより200ml/minの流速で圧入
し、中空糸膜フィルター10の逆洗を行った。逆洗は培養
瀘液引きぬき量と同量を培養槽に注入した時点で終了す
るように制御した。濾過及び逆洗は、培養槽内の培養液
が1日に3回入れ替るように、1日あたり30回実施し
た。
1%になるように加えた。これを中空糸膜フィルター10
にペリスタリックポンプにより200ml/minの流速で圧入
し、中空糸膜フィルター10の逆洗を行った。逆洗は培養
瀘液引きぬき量と同量を培養槽に注入した時点で終了す
るように制御した。濾過及び逆洗は、培養槽内の培養液
が1日に3回入れ替るように、1日あたり30回実施し
た。
本実施例の結果を第20図に示した。拡散透析により老廃
成分の除去を行ったことにより、乳酸及びアンモニアの
濃度を低くすることができ、その結果、最高細胞濃度が
3.0×107個/mlに達した。
成分の除去を行ったことにより、乳酸及びアンモニアの
濃度を低くすることができ、その結果、最高細胞濃度が
3.0×107個/mlに達した。
比較例5 第1図に示すの培養装置において、疎水性濾過膜に替え
て親水性濾過膜(アミコン酸、ダイアフローホローファ
イバーシステム,DH−1,中空糸膜:HIMPO1−43,孔径0.1μ
m)を用いて、実施例2と同様にして細胞培養を行っ
た。
て親水性濾過膜(アミコン酸、ダイアフローホローファ
イバーシステム,DH−1,中空糸膜:HIMPO1−43,孔径0.1μ
m)を用いて、実施例2と同様にして細胞培養を行っ
た。
その結果、濾過膜の逆洗を行ったが、濾過流量が急速に
減少し、培養開始から6日目で目詰りを起こし、そのた
め培養を継続することができなかった。
減少し、培養開始から6日目で目詰りを起こし、そのた
め培養を継続することができなかった。
本発明によれば以下の効果がある。
従来困難とされてきた消泡を効果的に行うことができ、
液中通気方式による酸素供給が可能となり、酸素を高効
率で活用できるため従来の液面通気方式に比べ無菌酸素
の消費量を1/10〜1/50に低減できる。さらに発泡性の高
い血清等を用いた培養液に対しても5倍以上の酸素を供
給することができ、培養効率を高めることができる。
液中通気方式による酸素供給が可能となり、酸素を高効
率で活用できるため従来の液面通気方式に比べ無菌酸素
の消費量を1/10〜1/50に低減できる。さらに発泡性の高
い血清等を用いた培養液に対しても5倍以上の酸素を供
給することができ、培養効率を高めることができる。
また、培養液を、疎水性膜を用いて濾過することによ
り、流体の剪断力による細胞の損傷や膜の目詰りを招く
ことなしに細胞を含まない培養瀘液を抜き出すことがで
きる。それにより、培養槽内の培養液交換を効率よく行
うことができ、長期間安定して高濃度の細胞を培養でき
る。
り、流体の剪断力による細胞の損傷や膜の目詰りを招く
ことなしに細胞を含まない培養瀘液を抜き出すことがで
きる。それにより、培養槽内の培養液交換を効率よく行
うことができ、長期間安定して高濃度の細胞を培養でき
る。
培養液中に含まれる乳酸,アンモニア等の老廃成分を除
去し、かつホルモン,生長因子等の細胞の増殖に有効な
物質を回収した老廃成分除去液を、再び培養に用いるこ
とができるため、高価な血清の使用量を低減できるとと
もに、細胞濃度をさらに増殖することができる。
去し、かつホルモン,生長因子等の細胞の増殖に有効な
物質を回収した老廃成分除去液を、再び培養に用いるこ
とができるため、高価な血清の使用量を低減できるとと
もに、細胞濃度をさらに増殖することができる。
第1図〜第7図および第14図は、本発明の一実施例の概
要を示す構成図、第8図Aは膜支持部材の斜視図、第8
図Bは、第8図Aの膜支持部材に中空糸膜を装着した濾
過ユニツトの斜視図、第9図は膜支持部材を示す平面
図、及び断面図、第10図〜第13図は、濾過ユニツトの形
状を示す斜視図、第15図は中空糸膜の濾過圧と濾過流量
との関係を示す曲線図、第16図〜第20図は本発明による
細胞培養日数と細胞濃度との関係を示す曲線図である。 1……培養液、2……培養槽、3……ドラフトチュー
ブ、4……ノズル、5……消泡層、6……ミストセパレ
ータ、7……フィルタ、8……濾過器、9……濾過助
材、10……多孔質中空糸膜フイルタ、11……保持フイル
タ、12……新鮮培養液貯槽、13……老廃成分除去液貯
槽、14……限外濾過器、15……培養瀘液貯槽、16…エア
コンプレツサ、17,18……ガスボンベ,19〜23,45〜47…
…ポンプ、24……培養排ガス、25……培養瀘液、26……
限外濾過膜透過液、27……老廃成分除去液、28……マグ
ネツトカツプリング、29……攪拌翼、31〜33……弁、41
……培養液調製槽、42……低分子成分液貯槽、43……高
分子成分液貯槽、44……拡散透析器、49……透析廃液、
50……膜支持部材、51……膜接続部材、52……膜拡張部
材、55……小孔、56……老廃成分吸着筒。
要を示す構成図、第8図Aは膜支持部材の斜視図、第8
図Bは、第8図Aの膜支持部材に中空糸膜を装着した濾
過ユニツトの斜視図、第9図は膜支持部材を示す平面
図、及び断面図、第10図〜第13図は、濾過ユニツトの形
状を示す斜視図、第15図は中空糸膜の濾過圧と濾過流量
との関係を示す曲線図、第16図〜第20図は本発明による
細胞培養日数と細胞濃度との関係を示す曲線図である。 1……培養液、2……培養槽、3……ドラフトチュー
ブ、4……ノズル、5……消泡層、6……ミストセパレ
ータ、7……フィルタ、8……濾過器、9……濾過助
材、10……多孔質中空糸膜フイルタ、11……保持フイル
タ、12……新鮮培養液貯槽、13……老廃成分除去液貯
槽、14……限外濾過器、15……培養瀘液貯槽、16…エア
コンプレツサ、17,18……ガスボンベ,19〜23,45〜47…
…ポンプ、24……培養排ガス、25……培養瀘液、26……
限外濾過膜透過液、27……老廃成分除去液、28……マグ
ネツトカツプリング、29……攪拌翼、31〜33……弁、41
……培養液調製槽、42……低分子成分液貯槽、43……高
分子成分液貯槽、44……拡散透析器、49……透析廃液、
50……膜支持部材、51……膜接続部材、52……膜拡張部
材、55……小孔、56……老廃成分吸着筒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 節雄 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 松崎 晴美 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−138184(JP,A) 特開 昭60−153903(JP,A) 特公 昭62−12989(JP,B2)
Claims (16)
- 【請求項1】生物の細胞を液体培養しながら培養液の一
部を濾過膜を用いて濾過して取り出し、新しい培養液を
補給する細胞培養方法において、前記濾過膜として疎水
性濾過膜を用い、該濾過膜で濾過した培養液から細胞が
副生した物質を除去した後の培養液を前記疎水性濾過膜
の逆洗用液として使用することを特徴とする細胞培養方
法。 - 【請求項2】生物の細胞を液体培養しながら培養液の一
部を濾過膜を用いて濾過して取り出し、新しい培養液を
補給する細胞培養方法において、前記濾過膜として疎水
性の多孔質中空糸膜を用い、該中空糸膜の周面に親水性
濾過助材を充填して濾過器に収納して濾過を行い、該濾
過器で濾過した培養液から細胞が副生した物質を除去し
た後の培養液を前記多孔質中空糸膜の逆洗用液として使
用することを特徴とする細胞培養方法。 - 【請求項3】請求項1において、前記疎水性濾過膜が1
本以上の中空糸膜であることを特徴とする細胞培養方
法。 - 【請求項4】請求項1または2において、前記疎水性濾
過膜又は多孔質中空糸膜が培養液の液滴との接触角が80
度以上の素材で形成されていることを特徴とする細胞培
養方法。 - 【請求項5】請求項1または2において、前記濾過時に
前記疎水性濾過膜又は多孔質中空糸膜の限界圧以上で一
旦操作して濾過孔を培養液で充填してから濾過を行うこ
とを特徴とする細胞培養方法。 - 【請求項6】請求項1または2において、前記疎水性濾
過膜又は多孔質中空糸膜の限界圧以上で逆洗することを
特徴とする細胞培養方法。 - 【請求項7】請求項1または2において、前記疎水性濾
過膜又は多孔質中空糸膜で濾過したのちの培養液中に含
まれている細胞が副生した物質を該物質の除去手段を用
いて除去し、該物質が除去された培養液を前記疎水性濾
過膜又は多孔質中空糸膜の逆洗用液の一部又は全部とし
て用いることを特徴とする細胞培養方法。 - 【請求項8】請求項7において、前記細胞が副生した物
質の除去手段が拡散透析法、限外濾過法または精密濾過
法であることを特徴とする細胞培養方法。 - 【請求項9】請求項1において、前記培養液中に攪拌翼
を設け、該攪拌翼の回転面の周囲に疎水性濾過膜を設け
たことを特徴とする細胞培養方法。 - 【請求項10】請求項1または2において、培養により
生成する培養液の泡沫を、液面の上方に撥水性材料で構
成した消泡層を設けて、これと接触させることにより破
泡しながら培養を行うことを特徴とする細胞培養方法。 - 【請求項11】請求項10において、前記消泡層が粘度1
×104センチポイズ以上の撥水剤を基材に塗布または含
浸したものからなることを特徴とする細胞培養方法。 - 【請求項12】請求項2において、前記親水性濾過助材
が細胞の沈降速度よりも大なる沈降速度を有することを
特徴とする細胞培養方法。 - 【請求項13】請求項2において、前記濾過器を培養槽
と配管で連結して培養槽の外部に設け、かつ前記親水性
濾過助材として培養液の密度よりも小さいものを用いた
ことを特徴とする細胞培養方法。 - 【請求項14】培養細胞に対する有用ガスの供給手段、
培養液の供給手段、細胞が副生した物質を含む培養液を
排出する手段を有する生物細胞の液体培養装置におい
て、前記細胞が副生した物質を含む培養液を排出する手
段が疎水性濾過膜からなる培養液濾過手段を介して設け
られ、該培養液濾過手段で濾過された培養液から細胞が
副生した物質を除去する手段を備え、該除去手段で細胞
が副生した物質を除去した後の培養液を前記培養液濾過
手段に濾過時と逆の方向から供給して前記疎水性濾過膜
を逆洗する逆洗手段を備えたことを特徴とする生物細胞
の液体培養装置。 - 【請求項15】請求項14において、前記培養液濾過手段
が疎水性の多孔質中空糸膜の周囲に親水性濾過助材を充
填して濾過器に収納したものからなることを特徴とする
生物細胞の液体培養装置。 - 【請求項16】疎水性多孔質中空糸膜の両端に、外径が
中空糸膜の内径よりも大きく、先端にいくほど断面積が
小さく、かつ表面の一部に中空糸膜離脱防止用の突起部
分を設けた中空管状の膜拡張部材を挿入し、これらを複
数本束ねて前記膜拡張部材を接続部材で固定し、該接続
部材を介して前記中空管状の膜拡張部材を配管と連結し
得るようにしたことを特徴とする生物細胞分離用濾過
器。
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-
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