JPH0728717Y2 - 高周波加速空胴の調整用電極移動装置 - Google Patents

高周波加速空胴の調整用電極移動装置

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JPH0728717Y2
JPH0728717Y2 JP1988053399U JP5339988U JPH0728717Y2 JP H0728717 Y2 JPH0728717 Y2 JP H0728717Y2 JP 1988053399 U JP1988053399 U JP 1988053399U JP 5339988 U JP5339988 U JP 5339988U JP H0728717 Y2 JPH0728717 Y2 JP H0728717Y2
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JP
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cavity
electrode
acceleration cavity
frequency acceleration
adjustment
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JP1988053399U
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博史 高田
良雄 土崎
剛史 大石
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、電子蓄積リングに用いられる高周波加速空
胴の調整用電極移動装置に関する。
[従来の技術] 電子蓄積リングにおいて、電子が磁場で偏向される際に
その運動エネルギーの一部を放射光として放出する。こ
の放射光はX線から赤外線を含む白色光であり、特にX
線領域においては、強度及び指向性の点で比肩ずべき他
の線源が存在しないため、次世代の半導体素子の転写光
源として最有力と考えられている。
このような電子蓄積リング中を周回する電子を長時間、
安定に蓄積するには、少なくとも放射光として放出する
エネルギーを補給することが必要であり、そのために、
リングの所定部に高周波加速空胴を設け、この高周波加
速空胴で共振させた高周波電場により電子を加速してい
る。
第2図に従来からよく用いられているリエントラント型
の高周波加速空胴50を示す。
電子蓄積リングを構成する真空槽Qの一部に設けられた
高周波加速空胴50には、所定のギャップGで隔てた一対
の管状の加速電極1が嵌挿されていて、これらの加速電
極1の回りを囲むようにして空胴部2が形成される。3
は、高周波電源(不図示)より供給される高周波電力を
空胴部2に導くための入力部である。入力ループ3aと空
胴部2との電磁結合によって高周波加速空胴50は、空胴
内にて固有の共振周波数で共振し、加速電極内部を通過
する電子に加速エネルギーを補給することができる。
空胴内に供給された高周波電力の内、電子の加速に供さ
れる以外の電力は、加速電極部や空胴壁でロスされ熱に
変わるために、これらの部位の冷却が必要であり、その
ため、通常、加速電極内部に配した冷却水通路1aに冷却
水を通じることにより、精度±1℃内の設定温度に制御
しているが、過渡温度変化に伴う共振周波数の変化は避
けがたい。又、リングに入射された電子が加速高周波の
励振による高周波電場と、電子ビームによって誘起され
た電場との合成電場が発生するが、この合成電場で有効
に加速を行うために、前記共振周波数を変化させること
が要求される。4は、そのために設けられた共振周波数
調整部であり、昇降自在に設けられた調整電極4aを上下
動させ空胴内のリアクタンス分を変えることで共振周波
数を変化させている。調整電極4aを昇降自在とするため
には、空胴部2の壁面との間には間隙Sを設ける必要が
あるが、この間隙Sを介して高周波が侵入すると、ベロ
ー等からなる電極移動装置4b部が焼損する恐れがあるの
で、前記間隙Sにメタルコンタクトやカーボンブラシ等
の封止部材4cが、調整電極4aと摺動自在に設けられる。
5は、真空引きを行うための真空ポートを示している。
[考案が解決しようとする課題] ところが、このような封止部材4cを設けると、調整電極
4aの昇降時に、封止部材4cが変形あるいは摺動して、金
属粉やカーボン粒子が空洞部2内の電場中に飛散する
と、放電が生じたりする。又、空胴中は、中性分子との
衝突による電子の損失をできる限り少なくするために、
1×10-1Torr以下の超高真空に保つことが要求される
が、封止部材4cを設ければ、その箇所でのコンダクタン
スが悪くなり、前記ベロー等からの放出ガスが十分に除
去できなくなるといった問題が起きた。
この考案は、このような問題点をなくすためになされた
ものであり、高周波の侵入がなく、かつ真空に対するコ
ンダクタンスを改善できる調整用電極移動装置を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] この考案の高周波加速空胴は、高周波加速空胴(10)内
に調整電極(21)を進退させることで該空胴(10)の共
振周波数を変化させる電極移動装置において、高周波加
速空胴(10)の上壁面に設けた円形開口部(11a)に円
筒形状の枠体(11)を立設し、該枠体(11)の上端を閉
封する封止材(11c)に対して、下方向に延存する円筒
状の補助部材(22)を流体密に貫通させ、該補助部材
(22)の下端と、前記調整電極(21)の上端面とを伸縮
自在なベロー(23)にて流体密に結合し、下端部を前記
調整電極(21)の上端部に結合した支持管(20)を、前
記補助部材(22)内に遊嵌状態に貫通させ、該支持管
(20)の上端部を昇降機構(15,17,16)に結合してお
り、前記枠体(11)の筒長を、無反射端が形成される長
さとしたことを特徴とする。
[作用] 伸縮自在のベローを用いたことにより、高周波加速空胴
内の真空を破ることなく調整電極を、高周波加速空胴内
に遊嵌状態で出し入れ可能となり、また、調整電極を出
し入れしても、枠体の筒長が変化しないために、筒体内
では常に無反射端が起こり、つまり、侵入波と反射波と
が打ち消し合い(短絡状態)、実質的に高周波パワーが
供給されないため、その箇所で過熱が生じることはな
い。
[実施例] 第1図にこの考案の高周波加速空胴の調整用電極移動装
置の1実施例を示している。
11は、高周波加速空胴10の上壁面に固定された円筒形状
の枠体であり、高周波加速空胴10の壁面Yに開口部11a
が設けられ、枠体11と空胴壁面Yとが気密に設けられ
る。この枠体11の筒長Lは、λ/4(λは高周波加速空胴
10の共振周波数の波長)に等しくなっている。枠体11の
上端を閉封する封止材11cからは支持軸12が垂設されて
おり、この支持軸12の上端部には、別の円筒状の枠体13
が固定される。この枠体13の上端面には、上板14が固定
されていて、この上板14には、駆動モータ15からの回転
運動により可動軸16を上下方向に直線運動させるギヤ17
が設けられる。一方、前記支持軸12をガイドとして昇降
自在な摺動板18が設けられていて、この摺動板18は、連
結部材19を介して前記可動軸16の下端に結合される。
摺動板18の下面に固定された円筒形状の支持管20の下端
には調整電極21が、前記枠体11の開口11aを遊嵌状態で
貫通して吊設される。また、伸縮自在なベロー23が該支
持管20に外嵌され、該ベロー23の下端は調整電極21の上
端面に流体密に結合され、かつ上端は、枠体11の上部開
口11bより下方向に延在するように設けられた円筒形状
の補助部材22の下端に流体密に結合されている。この構
成によって、調整電極21が移動する場合でも高周波加速
空胴10内をベロー23によって大気から遮断し、該加速空
胴内と枠体11の真空を保持する。24は、調整電極21を冷
却するための冷却パイプである。
上記の構成により、駆動モータ15を駆動することによ
り、シリンダ16は昇降し、摺動板18は、支持軸12をガイ
ドとして上下動して、支持管20により、調整電極21は、
ベロー23を伸縮あるいは収縮させながら枠体11及び空胴
壁面Yと非接触の状態で上下移動する。この調整電極21
の移動により、高周波加速空胴内のリアクタンス分が変
化し、当該高周波加速空胴の共振周波数を変化させるこ
とができる。このとき調整電極21を上下させても、ベロ
ー23によって枠体11内は気密に保たれるので、高周波加
速空胴内の真空が破られることもなく、また、ベロー23
等より放出したガスは、調整電極21の周囲に保たれたギ
ャップG′を介して真空ポンプにより排出することがで
きる。又、枠体11の筒長をλ/4としたことで、枠体11内
で無反射端が生じ枠体11内部への高周波パワーの侵入が
防止され、ベロー23等の過熱を防ぐことができる。
[考案の効果] 以上説明したように、この考案によれば、高周波加速空
胴内の真空を破ることなく、調整電極を構造材と非接触
の状態で移動可能としたので、従来の装置のように部材
の摺動に伴って金属粉が飛散するといったことがなくな
り、また、各部材より放出したガスは、調整電極の周囲
の間隙を介して外部に排出できるので、高周波加速空胴
内を高真空に保つことができる。更には、調整電極を移
動しても、枠体の筒長が変化しないので、この枠体内で
常に無反射端が形成され、高周波パワーが侵入しないた
めにベロー等が過熱することはない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の高周波加速空胴の調整用電極移動装
置の断面図、第2図は、従来の電極移動装置を備えた高
周波加速空胴の断面図である。 11,13…枠体、12…支持軸、14…上板、15…駆動モー
タ、16…移動軸、18…摺動板、19…連結部材、20…支持
管、21…調整電極、22…補助部材、23…ベロー、24…冷
却パイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 大石 剛史 大阪府大阪市此花区島屋1丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−60946(JP,A) 特開 昭56−63800(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波加速空胴(10)内に調整電極(21)
    を進退させることで該空胴(10)の共振周波数を変化さ
    せる電極移動装置において、高周波加速空胴(10)の上
    壁面に設けた円形開口部(11a)に円筒形状の枠体(1
    1)を立設し、該枠体(11)の上端を閉封する封止材(1
    1c)に対して、下方向に延存する円筒状の補助部材(2
    2)を流体密に貫通させ、該補助部材(22)の下端と、
    前記調整電極(21)の上端面とを伸縮自在なベロー(2
    3)にて流体密に結合し、下端部を前記調整電極(21)
    の上端部に結合した支持管(20)を、前記補助部材(2
    2)内に遊嵌状態に貫通させ、該支持管(20)の上端部
    を昇降機構(15,17,16)に結合しており、前記枠体(1
    1)の筒長を、無反射端が形成される長さとしたことを
    特徴とする高周波加速空胴の調整用電極移動装置。
JP1988053399U 1988-04-19 1988-04-19 高周波加速空胴の調整用電極移動装置 Expired - Lifetime JPH0728717Y2 (ja)

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JPH01155697U JPH01155697U (ja) 1989-10-25
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4286192A (en) * 1979-10-12 1981-08-25 Varian Associates, Inc. Variable energy standing wave linear accelerator structure
JPS5960946A (ja) * 1982-09-30 1984-04-07 Toshiba Corp 高周波装置の特性可変装置

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